どろ亀さん
「どろ亀さん」と呼ばれた森の人がいました。森林学者で東大の元名誉教授の高橋延清さんです。いつも泥まみれになって歩いているところから「どろ亀さん」の愛称で親しまれていました。うつ伏せになったまま、虫眼鏡で土の上の小さな世界を見ていた姿をよく覚えています。停年退官するまで一度も教壇に立つことなく、北海道富良野演習林のなかで研究と教育に従事し10年ほど前に亡くなりました。山に入って、コケ類やキノコ、虫たちの攻防などを見ていると、ある日のどろ亀さんを思い出します。日常から離れた世界を見ていると、たしかに時間を忘れてしまうからです。
小さな森林を思わせるコスギゴケ。ここにも植物の日照権争いがありそうです。
倒木は、命を育てる大地。小さなキノコを見つけると一瞬、足が止まります。
彦星、織姫になりたい者たちがこんなにいます。
2010年7月 7日 11:11 | カテゴリー: 歩キ眼デス
コメント
今年の京都は数年前に比べ、苔が綺麗でした。
湿度のせいなのかどうか分かりませんが、どこへ行っても緑の絨毯が
ヒンヤリ・ツヤツヤと、寝転んでみたいようでした(_ _).oO
A)
京都、苔といえば、西芳寺。
行かれたのでしょうか。
130種類もの苔があるそうです。
枯山水の緑の庭〜 見てみたいものです。
2010年7月 7日 22:45 | 撫子
初めてお邪魔します。
以前苔の本を読みました。
著者名を忘れてしまったのですが、素人でもわりと解かりやすく、
苔を詠った詩歌を引用されていました。
苔に興味をもったはじめての時でした。
文学に関係のないような本でその著者の造詣の深さに
感じ入ることが多いです。
A)
お久しぶりです。
以前仕事で苔をテーマにして冊子を作ったことがありました。
そこで知ったのが苔玉。
皿の上においてたまに水をかけておくだけで苔が育ちます。
机の上に置いておくだけで癒され、インテリアとしても美しい。
苔の魅力は、深いですね、きっと。
ときどきでもお訪ねください〜
2010年7月 9日 09:41 | ルピナス
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