どろ亀さん

「どろ亀さん」と呼ばれた森の人がいました。森林学者で東大の元名誉教授の高橋延清さんです。いつも泥まみれになって歩いているところから「どろ亀さん」の愛称で親しまれていました。うつ伏せになったまま、虫眼鏡で土の上の小さな世界を見ていた姿をよく覚えています。停年退官するまで一度も教壇に立つことなく、北海道富良野演習林のなかで研究と教育に従事し10年ほど前に亡くなりました。山に入って、コケ類やキノコ、虫たちの攻防などを見ていると、ある日のどろ亀さんを思い出します。日常から離れた世界を見ていると、たしかに時間を忘れてしまうからです。


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小さな森林を思わせるコスギゴケ。ここにも植物の日照権争いがありそうです。


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倒木は、命を育てる大地。小さなキノコを見つけると一瞬、足が止まります。


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彦星、織姫になりたい者たちがこんなにいます。


コメント

今年の京都は数年前に比べ、苔が綺麗でした。
湿度のせいなのかどうか分かりませんが、どこへ行っても緑の絨毯が
ヒンヤリ・ツヤツヤと、寝転んでみたいようでした(_ _).oO

A)
京都、苔といえば、西芳寺。
行かれたのでしょうか。
130種類もの苔があるそうです。
枯山水の緑の庭〜 見てみたいものです。

2010年7月 7日 22:45 | 撫子

初めてお邪魔します。

以前苔の本を読みました。

著者名を忘れてしまったのですが、素人でもわりと解かりやすく、
苔を詠った詩歌を引用されていました。

苔に興味をもったはじめての時でした。

文学に関係のないような本でその著者の造詣の深さに
感じ入ることが多いです。


A)
お久しぶりです。
以前仕事で苔をテーマにして冊子を作ったことがありました。
そこで知ったのが苔玉。
皿の上においてたまに水をかけておくだけで苔が育ちます。

机の上に置いておくだけで癒され、インテリアとしても美しい。
苔の魅力は、深いですね、きっと。

ときどきでもお訪ねください〜

2010年7月 9日 09:41 | ルピナス

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