2016年5月

ホリデー快速ビューやまなし


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高川山登山の日、新宿駅からはいつも乗る「ホリデー快速ビューやまなし」で。この日は、ホームに新しい車両が止まっていた。なんと二階建。普通料金でこれに乗れる〜いいねえ〜♬。後尾の10号車に乗り込み、二階席に上がるとガラガラ〜
進行方向左側、富士山が見える窓側に座る。途中駅から乗ってくるメンバーのためにとりあえず4席を確保。

走り始めると、今までとは違った景色が見えるので、ウキウキしてくる。ときどき撮り鉄君たちがシャッターを切っている。やはり新車両なのだな。そして・・・多摩川を渡ったときだ。何百人もの撮り鉄たちがズラ〜と堤防沿いに並んでいる。シャッター音が聞こえてきそうだ。思わず昭和天皇の気分で、ゆっくりと数回手を振った。驚いた。その後もたくさんのマニアたちがいた。鉃道の世界は、奥が深いようだ。

「ホリデー快速ビューやまなし」は、小淵沢まで普通料金で行ける。
お時間のある方は、お試しあれ。

こんなYouTubeを発見。まさに5/29、その列車だ。
最後尾の車輌の一番前、窓側にいるぞ〜!



高川山


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昨日、山梨県の秀麗富嶽十二景に選定されている高川山を登った。標高は975メートル、360度の展望が開け富士山や丹沢山系などが眺められる。梅雨前の最後の山を久々に仲間たちとお喋りをしながら登ることができた。


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登山口は緑のトンネルだった


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下山コースの最後に、探しつづけた「むすび山」が現れた。大月駅のすぐ近く〜


女坂、男坂、むすび山とコースの途中に出てくる名称もふんかわでゆるい。そして山道は緑が多く、変化に富み、飽きさせないコースになっている。山頂部の登りはキツかったが、すんなり登ることができた。頂上からは、雪の少ない富士山が霞んで見えた。


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下山途中に見つけたホタルブクロ


メンバーの提案で、下山は大月駅までの長いコースを選ぶことにしたのだが、これがキツかった。しかし、ビールが待っている、地酒が呼んでいるともう一つの「山頂」を目指し、目をキラキラさせながら大月駅前を目指すのだった・・・。

「高川山」でググると、なんと〜、アルキメデスが作った日本山岳会のHPが出てきた。

ツチハンミョウ


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この虫をずっと勘違いして覚えていた。初夏の頃、よく見るのでオサムシかマイマイカブリの幼虫だと思っていた。黒っぽく見えるが光の加減で紺色に輝く時がある。スピードのある動きと、この骨格、強そうな顎。肉食系だろうと思っていたので、勝手に決めていたのだ。

今年も高尾山で見つけたので、権師匠に報告したら、すぐに回答がきた。
「駿足回答!ツチハンミョウだな!!!」

ハンミョウ、、、の仲間・・・
ハンミョウと言えば、素早いスピードで山道を案内するように前を飛んでいく甲虫だ。ミチオシエの名前もある。こいつは、羽根が退化しているので、歩くことしかできないのだ。
調べてみると、卵から成虫になるまで、その過程は驚くばかりだ。


おやき


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信州の知人が送ってくれたおやきを週末の昼に食べている。モチっとした触感に、具の野沢菜の甘辛さが口に広がり、こんなに美味いもんだったかなと、しばし断面を眺める。小麦粉だけではなくて強力粉が混ざっているのかもしれない。事前に網焼きされているので冷凍保存し、食べるときに温める。懐かしく思うのは、なぜだろう・・・。

エンブレム



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先日、都庁に出向いたとき、東京オリンピックの公式エンブレムのポスターを見てひとつ発見をした。エンブレムが左右対称じゃない。どうでも良いことかもしれないが、この手の紋章的マークは、左右対称が不文律。なのになぜ揃えなかったのだろう。作者に聞いてみなければ分からない。パラリンピックのは対称になっているから、なんかそこに意図がありそうな気がする。

開催が間近になると、五輪市松が崩れて、パラリンの市松になったりするのだろうね。

TAKAO 599 MUSEUM


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高尾駅は、木を基調とした駅に変わった


ミシュランの星3つの力は大きい。高尾山の麓の高尾駅は、建築家隈研吾氏によって改築され、駅横には温泉施設ができ、そして近くには高尾山のすべてが分かる施設「TAKAO 599 MUSEUM」も完成した。

企画・総合ディレクションは日本デザインセンターだ。入った瞬間、関係者なら「いかにも〜〜!」と声をあげそうなシンプルなデザインが目を引く。
白を基調とした空間、ゴシック系のフォント、そして分かりやすいピクトグラム。どれも、センターらしい。
登山口のすぐそばだから、一度見学すると良いかもしれない。


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TAKAO 599 MUSEUMの正面外観


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この世界に弱いんだよねえ〜


山菜づくし


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高妻山、荒島岳と続いたので、旬ではなくなってしまった題材が今週は続く。まずは三週間前、食卓をにぎわした山菜4品。高尾山で採ったアケビの芽、たらの芽、山椒、ワラビ(左上から時計回り)だ。高尾山で山菜が採れるなんて、地元の人だってあまり知らないはず。でも山地図をじっくり見ていると、ワラビの出そうな場所はだいたい分かる。光が届く広い山道であれば、かなりの可能性はある。というわけで、この四種類をゲットした。

アケビの芽はやや苦みが残っていたが、ワラビの煮物は、油揚との相性もよく美味かった。こんな歌をつくった。

えぐみさんと
しぶみさん
アク抜を抜かれて
まあ すっかり
春子さん

コメントのときに灰汁抜きの方法を聞かれていたので、ご披露します。

ー筍やワラビの灰汁抜きを簡単に済ます画期的な方法ー
・鍋に水(1ℓ)を入れたら、塩(小さじ2杯)と小麦粉(大さじ4杯)を入れて良くかき混ぜる。
・沸騰したら山菜を入れて、弱火で3分ほど煮る。
・山菜を取り出し、冷水にしばらくつける。

もう重層や糠を使わなくても大丈夫〜♬


永平寺


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旅の最後は永平寺だ。福井駅から京福バスで30分で行ける。山を辿って行くルートもあって、そこは道元禅師が幾度も歩いた道らしく禅の道として知られている。機会があれば、いつかその山道を辿ってみたい。

さて永平寺と言えば、テレビでお馴染みの若き禅僧の修行の寺。五月の風に吹かれて坂道を上がっていくと、曹洞宗大本山永平寺が現れた。樹齢700年の老杉に囲まれた敷地に、70棟余りの殿堂楼閣が点在している。

山門をくぐり、受付をすませ、いくつかのルールを教えられる。雲水には声をかけてはならない。私語が許されていないのだ。彼らの修行は厳しい。朝の起床は夏三時半、冬四時半。起床後の洗顔、食事、歩くこと、坐ることまで、これら全てが修行であり、生活の中に仏法は存在していると考えられている。修行を重ねた雲水らは、みんな精悍な顔をしていた。イケメン僧侶だ。

普段、歩き方のだらしない日本人を見ているせいか、雲水の歩く姿に見惚れた。薄い夏の法衣のなかでは、合唱のカタチが組まれているのだろう。真っすぐに一本、凛とした姿で滑るように歩く。美しい礼をする。

回廊には、五月の風が抜ける・・・一番良い季節に訪れたのではないかな。


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昭和五年当時の著名な画家144名による花鳥風月230枚の絵天井大広間


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お馴染みの大階段。毎朝の掃除でツルツル


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光を背に浴びて一心に坐禅をする坐禅堂


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木組の精密さ、木彫りの美しさに見惚れる


懐華桜(かいかろう)


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思索した後は、艶めいた茶屋が軒を連ねる茶屋街を訪ねる。ひがし茶屋の大半は、いま土産物、スイーツの店に変わってしまった。昔は、夕方にもなると、ほの灯りのなかを芸妓、舞妓が歩き、格子の向こうからは三味線の音が聞こえたのだろうね。そんなことをイメージしながら、いくつかの店を覗いて回る。

お茶屋さんで遊べるわけもないので、ひがし茶屋でもっとも大きな茶屋建築の「懐華桜」さんを見学した。築195年の歴史がある。光を取り込んでも外の視線を遮る格子など、様式は京都のそれに似ている。

まずは玄関に入って靴を脱ぐと、朱塗りの階段がドンと迎えてくれる。二階に上がると広い客間。そこは洗練された装飾が、各所に施されている。襖絵、掛け軸、灯の数々、そして畳。畳の縁なんか、朱色だ。艶やかだあ〜、そこをゆっくり歩くと・・・なぜだか妖しげな気持ちになるのだ。


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・階段を上がると加山又造の絵を思わせる屏風
・朱の光が室内を妖しく照らす
・芸妓の叩く太鼓の音はどんなものか・・・
・さすが金沢。金の畳には驚いた。ここでお茶を嗜んだようだ。

今でももちろん「一見さんお断り」で、一客一亭を守っている。さてお値段の方は?・・・聞かぬが花だろうと、そっと辞して、庶民の店に向おう。

さてどこで呑むか?とパンフレットを見ると「香林坊」。酒と肴の旨い店をヘトヘトの足を引きずって探すのだった・・・。



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フキ味噌に冷や酒・・・沁みる・・・


鈴木大拙館


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青年がひとり思索をしていた・・・


山を登り終えたら、行きたいところがあった。金沢の鈴木大拙館だ。Mさん、Kさんにすすめられたこともあるが、仏教哲学者の思想を深めるためにと設計された特徴的な建物にも関心があった。斜面の緑地を活かした建物は、極めてシンプル。「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」を回廊で結び、「水鏡の庭」といわれる大きな池が静寂をたたえ、訪れる人を思索的にさせる。

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突然水が湧き、その波紋がゆっくりと広がる。粋な演出だ


展示の計画、目的はこうだ。
鈴木大拙館における展示は、単にものを鑑賞する場とせず、来館者が自由かつ自然な心で鈴木大拙と出会うことにより、そこから得た感動や心の変化を、自らの思索に繋げていくことを基本方針としている。

自らが考える・・・・山の後には申し分のない空間だ。背筋を伸ばし、その空間に身を置いてみよう。しかし深く考えるということができない男は、どんなポーズをとって思索したところで、鈴木大拙の心や思想に近づくことはできなかった。
それでも先日のカラヴァッジョの絵を思わせるような明と暗の回廊のなかで、日常を離れ、考えることに時を費やすというのは、旅のひとつの過ごし方であるということは分かった。



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荒島岳(2)


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荒島岳は「ギフ蝶乱舞、花いっぱい」と山のサイトに書き込みがあったので楽しみにしていた。だけど、多くの花には会えなかった。そんななかで、このサンカヨウの花が目に止まった。大きな葉の上に数輪の白い花をつけている。グリーンの雌しべに黄色い雄しべの配色がシンプルで特徴的だ。
じつはこの花、雨に濡れると、花びらがガラス細工のように透明になる。


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そして山頂部にはカタクリ。なぜこんな高いところに群生しているのか。花の大きさは平地の倍くらいはあるだろうか。このカタクリにやって来るのが、あのヒメギフチョウ。アゲハを思わすような柄だが、全身は毛むくじゃら。寒さには強そうだ。蝶には決まった植物との相性があって、それぞれ幼虫の好む葉っぱに卵を産みつける。


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カタクリには止まらず、枯れ葉の上に・・・


他には、タニウツギ、ウラジロヨウラク、フジ、ミツバツツジ、そしてシャクナゲなどが咲いていた。


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ミツバツツジ


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オオカメノキの花かなあ・・・白山が雲に隠れてしまった


荒島岳(1523メートル/日本百名山81座目)


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この高度感。荒島岳中腹から見下ろす越前大野の田園風景


憑かれたようにように山に登っている。週末は福井県の荒島岳を登った。新しくなったバスターミナル「バスタ新宿」から夜行バスで福井へ入り、九頭竜線に乗り換えてJR勝原(かどはら)駅へ向う。

車窓に広がる田園風景が素晴らしかった。遠くの山々や家並みが映りこむ水田の上をタヒバリや青鷺が飛ぶ。どこかで見たよなあと思いだせば、秋田の鳥海山へ向う由利高原鉃道の風景に似ていた。
今回はもうこれだけでいいかな〜とさえ思った。水のある風景の美しさよ。

朝からピーカンのお天気。若い頃ならともかく、勝原駅からの最初の二時間の直射は堪えた。ブナの樹林帯はまだか〜〜。スキー場だった斜面をブツブツ言いながら登っていく。水をどれほど飲んだことか・・・。


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樹林帯に辿り着くと汗が少し引いた。緑に染まってしまうほどの美しい森。この時期独特の森の色だ。少し上がって行くとブナ林になった。ブナのなかに入ると、いつも大きな何かに包み込まれているような安心感を覚える。きっと誰もが、ここでひと息をつくはずだ。6年前に登った白山が北に見えていた。


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遥か北に名峰白山連峰


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振り返るとブナ林が広がる


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見上げれば山頂まで後わずか


ここを一時間半かけて上がると標高1200メートルの「シャクナゲ平」と呼ばれる小ピークだ。ここで水分補給をたっぷりして、いよいよこの先の急斜面「もちかべ」に取り付く。ここからが踏ん張りどころで、ロープ、梯子、鎖が続く。小山に出ると、遥か先にピークらしき風景が見えた。

1500メートルを侮るなかれ〜〜。もう充分疲れたぜいと、足を引きずるように登っていくとカタクリの花が現れる。山頂部になぜこんなにカタクリがあるのと思っていたら、なんと、ヒメギフチョウが飛んで来た!!
疲れが吹き飛ぶ。カメラを出してモノにしようと思うのだが、警戒心が強く、お相手をしてくれない。そうだ・・・蝶は後、まず山頂に行こう。


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キャンディーの缶を思わせるような色とカタチの360度の方位


午後二時半、トウチャコ〜。白山はもちろん、乗鞍、御岳、南アルプスまで確認できる。良く頑張りました。おにぎりを頬張りながら、たった一人で幸せ360度を堪能する。


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下山時の風景。水田が夕日を受けて輝く


荒島岳へ


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桜の花びらがここに落ちて芽が出ました〜(ウソ)ハナイカダ、見っけ


なんて良い風〜と、胸いっぱい吸い込むみながら、風よ、もう少しの間、私たちをいい気持ちにさせておくれ。そんな気分で街を闊歩する。五月の風よ〜・・・この先にどんな言葉を、織り込んでいこうか。

風に誘われて、今週末は81座目を目指す。福井県の荒島岳。机上の地図では何度も登頂を果たしている。前回の高妻より穏やかな山容で、お天気にも恵まれそうだ。
こんな時は不安が消えて、山頂からの白山の山並みを想像したりする。

新しくなった新宿バスターミナル(バスタ新宿)は、新宿駅から直結で、じつに便利だ。一昨日ロケハンして、今朝、山のリュックをローッカーに放り込んだ。今晩の夜行バスに揺られて福井へ向います。報告は来週に〜♬


この時期、花がおしくらまんじゅう〜


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ヤマボウシ、日が陰った時のほうが色がいいね

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エゴの花が散りはじめていた

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いつの間にアジサイにも色が差しはじめた

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叔母が好きな山吹のガク。花のようで可愛い


カラヴァッジョ展


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正しい名前は「ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ」。
NHKの同じ番組を二度も観ていた。タイトルは「光と闇のエクスタシー」。なんて好いタイトルなんだ〜。俳優の北村一輝が、ドラマチックな人生を送った画家カラヴァッジョの生涯を紹介していた。

人を殺め、逃亡の果に辿り着いたのが地中海のマルタ島。そこで絵の力を認められ免罪される。さまざまな人物を描いているが、共通しているのは対象を包む深い闇。そこにわずかな光を当て、静謐で内省的な人物像を浮かび上がらせている。


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ある日、この展覧会のチケットが舞い込んだ。嬉しい〜。こんな偶然があるのだ。ここは一つ奮発して、音声ガイドを借りて、じっくり作品のなかに入っていこう・・・声の主は、あの北村一輝。彼が語り始めると、カラヴァッジョの存在感が増し、中世イタリアが身近になっていった。

「光と闇のエクスタシー」とは、この「法悦のマリア」を差してのことだろう。唇の上下、両腕まで光と闇が重なり合っている。いったい何を伝えたかったのか。人生のなかの光と闇。それはまさに彼の人生そのものだったのかもしれない。大人の作品展。おすすめします。


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ビロードコガネ



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なにしてんの〜

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オレッ?  葉っぱ 食べてるの。


高妻山(3)


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トガクシショウマ(戸隠山で最初に採集されたので、トガクシソウとも)


GWの後だと、高妻山の続きもなんだか色褪せる。都会の花はどんどんに開花していくし・・・と思いながらも、エイッと披露する。

標高1200メートルの戸隠の朝晩は寒い。フキノトウは食べて〜と路肩にたくさん咲いていた。今回の発見は、トガクシショウマとショウジョウバカマ。トガクシショウマは珍しい高山植物。ショウジョウバカマは日の当たるところに数株だけあった。


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ショウジョウバカマ


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エンレイソウ


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カタクリ(花も葉も食べられる)


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キクザキイチゲ


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リュウキンカ


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コバイケイソウ(ギボウシやギョウジャニンニクと間違われる。有毒)


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ギョウジャニンニク(茹でて食べられる、別名アイヌ葱)


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アチコチに水芭蕉が咲いていた。尾瀬と違い、ここのはどれも正しく小さい。


高妻山(2)


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手前の五地蔵山(右)まで登り3時間、そこから高妻山山頂まで2時間だ


宿から高妻山の登山口まで1時間歩き、そこから夏であれば約5時間弱登れば山頂に到着。つまり5時半に出発しているから12時前には着くはず。ところが途中の雪道に厄介があった。雪が柔らかくなりすぎて、踏み抜きになるのだ。踏み抜き(膝上まで足が沈む)が続くと体力、時間が失われる。そしてストレス。途中で、かなりバテた。

おまけにそしてイヤな風が吹いて来た。山頂下の斜度は厳しく、おまけに強風・・・アイゼンがなければ吹き飛ばされる。景色もまともに見えない。こんな辛い山も久しぶり。登っている最中に思ったのは、北アルプスでは今ごろ誰かが滑落しているかもしれない・・・。

山頂についた時は立っていられなかった。景色もまったく分からず、長いは無用。すぐに下山。二週間前はピーカンだったらしいから、じつに悔しい。でも山の天気は仕方がない。下山で滑落事故が多いから、雪の壁を用心して下りる。緊張の連続。稜線についたときには、生きて帰れると思った。
下山途中の風の当たらない場所で、昼食をとっている単独行の男性が二人いた。彼らも逃げ下りてきたのだろう。山頂で景色を見ながら食べるはずの弁当を食べていた・・・。

トータル約10時間。なんとか高妻を終わった。
二日目から太ももがパンパンに膨れ上がる。自分の足ではないよなあと、若き日の太ももを懐かしく思いだすのだった・・・


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美しい〜〜〜そして「怖れ」の二文字が頭に浮かび、おい、登れるのか!?と自問自答する


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踏み抜きに体力と時間を喰われる


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風〜〜〜


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五地蔵、六弥勒、七薬師、八観音、九勢至とありがたい名前のポイントが続く


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後一時間。ここからキツかった・・・


高妻山(日本百名山・80座目)


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霰が舞い落ち、突風の中の戸隠連峰。右側のキッレトから高妻が見えるはずなのだが


週明けのココロなのだ〜の続きができる、幸せ。生きて帰りました。いやはや、高妻山はキツかった〜。正に字の如くである・・・。

長野県の唯一の百名山である高妻山(意外)は、いつかはやらなくてはと、マークしていた山だった。残雪の頃でも大丈夫だろうと高を括ってGWに計画した。ところが戸隠に到着して間もなく、雪と風の大歓迎。おいおい、勘弁してくれ〜。戸隠連山の右横に見えるはずが、ガスっていて姿がない。

頂上は、雪と氷になってしまうだろうなあと、不安になるも翌日の天気の回復を待った。


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手前の戸隠の上にいることを想像するだけで、身が締まる




ド〜〜〜ン。翌朝、高妻が現れた。それは、まるで・・・エベレストだ。
登れるだろうか。右肩の斜面のキツさ・・・・山頂直下は40度くらいだと聞くから、ほぼ壁だ。技術は?腰は?時間(体力)は?。不安が尽きなかった。