2012年5月

ドクダミ



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ドクダミ。昨日のユウゲショウ(夕化粧)のすぐ近くに咲いていながら、このネーミングでは、イメージが天地ほど違う。濁音が二つもあり、まるでワルのような印象。たぶん臭気のせいに違いない。漢字で書くと「毒」はすぐ出てくるけど、「ダミ」は!?と思って調べると、「蕺」。この一文字で「ドクダミ」と読む。草冠に「口」書いて「耳」を書き「戈」を書く。何やら意味がありそうだが、よく分からない。もしかしたら「口・耳」だから、生薬の意味があるのかもしれない。
傷口や炎症の患部に、葉っぱを炙ってから軽く揉み、貼りつけておくと効果があるらしい。



ユウゲショウ


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この可愛い花を見ていると、生命力の強い花とは思えない。紫陽花の頃になると咲き始め、何か言いたげに上を向いている。名をユウゲショウ(夕化粧)。南米から北米に渡り、明治の頃に観賞用として日本にやってきた。意味ありげな名前をもらい、花好きの人たちに愛されていたのに、ひょんなことから外に飛び出した。いまでは道端や空き地などで往来の人を眺めている。


赤いクローバー


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テニスコートまでの緑道脇に、赤いクローバーが一面に咲いている。早朝の柔らかい光の中で揺れるピンクは、瑞々しくて心が癒される。テニスを止めて、ここで昼寝しようかと本気で思った。緑の中を抜けてきた風は、肌に気持ちが良い。この花は別名アカツメクサ。お昼頃には、家族がマットを敷いてランチを楽しんでいた。こんな週末の憩い方もあるね。



どんどん咲いていくのでどんどん紹介します

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名前も美しいバイカウツギ(梅花空木)


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雌しべがユニークな形のキンシバイ(金糸梅)




八重テッセン(クレマチス)



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一昨日の歌会の帰り、フェンスから顔を出している涼しげな花を発見!調べても分からなかったので権師匠に尋ねると「八重テッセン」で種類は「ペパーミント」だろうと。確かに花びらを見るとテッセンの特長である細い筋が入っている。じっと見ていると、この緑の八重には命のエネルギーが広がっていくような力強さがある。なにか人気が出そうな予感!



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こちらはよく見る一重のタイプ


ニオイバンマツリ



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カーブの多い神田川沿いの散歩道には、花好きのお宅が多い。だから毎日のように同じコースを歩いても退屈することはない。「シンボルフラワー」のあるお宅はすべて頭に入っているので、近くに行くと自然に歩が緩む。ここのお宅はニオイバンマツリ。ときどき見かける花だけど、このコースではここだけ。咲き始めは紫で、数日すると白に変化する。今は混色の状態なので、涼しげな色合になり、とても美しい。そして名の如く、ジャスミン系のような爽やかな香りがするので、誰もが顔を寄せて通り過ぎていく。
ナス科の花で別名、ブルンフェルシア。


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権師匠のところで事件です!


いつもの風景!・・・ソッキーとおせつ・・・・・???

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なんじゃこれ?????

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どこから湧いて出たのじゃあ〜〜〜〜〜〜〜?

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どうも最近ソッキーの様子がおかしいと・・・・・

獣医へ連れて行こうという、その日の事でした。

ソッキーは小さくて、臆病であまり近くに来ないので・・・判らなかった!!!


去年の今日は、外におせつ、家に千代・福助の、猫は3匹でした・・・・・
それが・・・一年で・・・外に7匹、家に4匹・・・・・猫・11匹!!!!!

今度こそ、飼い主さがすぞぉ〜〜〜〜〜!

皆さんも、探してくださぁ〜い、おねがいしまぁ〜す!


というわけで、権師匠の家ではもうすぐ運動会が始まるかもしれません。
里親になってくれる方がいらっしゃいましたら、ご連絡くださいね。




紫陽花


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紫陽花の蕾が開き始めました。大きさも色も外から広がっていきます。爽やかな季節なんだから、もう少し蕾でいなさいよ、と言いたくなるけど、色づくと、宝石でも眺めるような気分になります。そういえば和菓子にもこの季節になると、紫陽花を形取ったものや、透き通った川底の小石を見るかのようなツルンとしたお菓子があったなあと、思い浮かべるのでした。


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ガクアジサイは白鳥が舞うよう


甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)



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捜索を受ける二時間前には、呑気にこんな写真を撮っていた。
百名山の一つ甲武信ヶ岳は、名前の通り甲州・武州・信州の境に聳える2470メートルの名山だ。いつかここを登ろうと、ずいぶん前からこの周辺の地図を眺めていた。この山の稜線上にある雲取山、国師ヶ岳、朝日岳、金峰山など、すでに何度も登っていたので、地図はほぼ頭に入っていた。しかしこれが落とし穴になった。山小屋の位置を間違えて覚えていたのだ。山頂に着いたのが4時半。小屋に向かって下山を開始した。ここで最初のミス。20分後に道を間違えたことに気づき、すぐに山頂に向かってUターン。このときケータイのアンテナが立っていたので、山小屋に到着が遅れることを伝える。再び山頂で地図を見て、方向を確認して歩き始める。これが二度目のミス。(山頂から3本の道があった)
歩けど歩けど稜線上に小屋が見つからない。時計は六時近くを差し、夕闇と寒さが下りてきていた。初めて間違いを犯していることに気がついた。
これはマズい。しかし何故だ。もう一度地図を確認した。絶句!なんと記憶していた場所に小屋などはなく、未だ歩いていたことのない稜線上にあったのだ。
分かった瞬間に、つっていた足の痛みがさらに強くなり、数カ所に広がった。つったまま歩いていた。ヘッドランプ、携帯食、ダウン、アイゼン、すべてあるので最悪のケースを想定しても下りる自信はあったが、すでに小屋に連絡を入れていたので、それが気がかりだった。気力を絞って、戻り返す。すでに7時間以上歩き通していた。バテ、そして足のツリが全身を締めつけている。甲武信ヶ岳の直下に差しかかったときに、上から声がした。数人の声だ。名前を呼ばれている。人生でこれ以上、大きな声を出したことがない返事で答えた。安堵感が広がり、疲れが広がった。

・反省点
早くから登る。地図を良く見る。体力の低下を自覚する。
反省の多い今回の山行でした。

甲武信小屋の徳さん、今回は大変ご迷惑をおかけしました。

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下山すれば雪はなく、新緑の美しい西沢渓谷が迎えてくれた


千曲川源流



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積雪部分までの「水源地標」の文字が剥げています


金環日食を優先したので「千曲川源流〜甲武信ヶ岳」が一日遅れました。
山地図の一点を見ながら「ちくまがわげんりゅう」と声にして、ルートは決まった。西沢渓谷から一気に登って甲武信ヶ岳へ登頂するはずだったが、「千曲川源流」の魅惑的で挑発的な五文字を見て、気持ちは変わった。千曲川と言えば信濃川の主水源となるっている川だ。最深部の源流を訪ねれば、最初の一滴をこの手で掬える。週末、そのイメージを脹らませて出発した。
土曜日の天気は晴れ。雨男よさようなら〜そんなルンルン気分を、小海線のトンネルで火災事故の車内アナウンスが消し去った。車内が一気にざわつく。それはそうだろう、この電車は単線で小諸方面に行くには、他に手立てがない。ここから雲行きが怪しくなっていった。
野辺山で強制下車され、仕方なくタクシーに乗って、千曲川源流域の登山口となる梓山を目指す。しかし悔しい、思わぬ散財だ。JRよ、払ってくれと言いたかった。
高原野菜畑の梓山から千曲川源流域まで、8.5キロ約四時間。「ちくまがわげんりゅう」と呟きながら、強すぎる日差しを受けながら登り始めた。雪解けの水は、清涼感のある音をたてながら登山道の脇を流れていく。高度を稼ぐと川幅が狭くなり、途中から雪道となる。やな予感が当たる!なんと〜最初のひと雫は雪の下だった。がっくり!時期が早過ぎた。
そして、ここ「千曲川信濃川水源地標(2230メートル)」まで余計にかかった時間が、後で尾を引くことになる・・・(続く)



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新緑が遅い上流部の森には、燦々と日が入っていた




金環日食


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Photo by Gon-shisyo


今朝、日本列島を多くの歓声が包んだ。世紀の天体ショー、金環日食。聞くと観るとでは大違い。赤いリングになった瞬間は、まさにファンタスティック!素晴らしいの一語でした。リングよもう少しこのままでと願いましたが、幸せはこのくらいの時間で良いのかもしれない。満ちる喜び、欠けていく寂しさを抱きながら、記憶に残る夢のような時間でした。
そういえば、相撲でも「旭天鵬」という最年長の名の関取が優勝したのは、始まろうとする旭日の大きな力があったからかもしれない・・・と思ったのはワタシ一人だけ!?



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前日から我が家の蛍光灯でテストを〜



*千曲川源流域と甲武信ヶ岳の旅は、明日に〜。


チゴユリ(稚児百合)


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遅寝早起きをしていると週の後半、起きるのがキツクなる。今朝はてっきり雨だと思っていたので気が弛み、目が覚めたら七時過ぎ!あ〜もったいない。
さて、出番を待っていた花がこのチゴユリ。以前、山の中で写真を撮っているおじさんに、この「チゴユリ」の名前を教えてもらった。稚児百合。なるほど可愛い〜と、すぐ覚えた。今では葉を見ただけでもすぐ分かる。丈はわずか10〜20センチで、花は1センチほど。半日影の林にポツポツ咲いている。



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*明日から、千曲川の源流域となるとなる山間を抜けて、山梨・埼玉・長野の3県の境に聳える、標高2475メートルの甲武信ヶ岳をアタックします。千曲川が信濃川の主流水系なので、雪さえ少なければ、信濃川の最初の一雫を見られるかもしれません。来週に報告します。


さくらんぼ


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宝石のようなさくらんぼが、今年もタワワ〜たわわ〜タワワ〜♬
近所の幼稚園の桜の木に、この時期になるとびっしりとさくらんぼがなる。一昨年は、撮る直前に園児たちの口に入った。昨年は、いつまでも枝についたままだった。そして今年、半分ほどになったから、希望するママたちが持っていったのかもしれない。一粒失敬して口に運んだ。プリッとした果肉から、初夏の甘みが広がった。


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青梅は梅雨を待っているのかな


果実の花


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朝、背伸びをしてこの花を撮っていたら、蚊にふくらはぎを二カ所刺されました。もう蚊の季節なんですね。さて、アササン中に白い花びらが路上にパラパラ〜。手に取るとやや厚めの触感で、ジャスミンとグレープフルーツを足したような、爽やかな香り。いかにも柑橘系の涼しげな香りです。最近まで夏蜜柑がたわわになっていたのですが、すっかり消えています。この花、咲いたばかりに見えるけど、もう受粉は終わったのだろうか?



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こちらはブルーベリーの花。雄しべの多いこと


歩キ雨デス


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いつも仲の良いスイカズラの花


アササンの途中に雨になった。仕方なく駆け足で帰り、いつもより早く新聞を広げると、沖縄が本土に返還されて40年とあった。いくつかの記事を読んで分かったことは、沖縄も福島と同じような不条理という重荷を背負わされていることだった。原発と基地。受益者のための犠牲となっている。抱えている怒りは、基本的人権の問題にもつながる。共有しない限り、本当の痛みは分からない・・・。「歩キ雨デス」で、いつもと違うトーンになってしまった。

ヒトリシズカ


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名前が良い。ヒトリシズカ(一人静)。四枚の葉に支えられるように白い花がポツンと直立している。日のあまり当たらない野山に咲いているので、淑やかで品の良さを感じる。調べると、なるほど〜「静」とは静御前のことを意味して命名されたようだ。しかし群生していることが多いので、そんなときには「ミンナシズカ」と言って冷やかして通る。



白い花


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つい黄色い花にばかり目が行きがちですが、白い花も咲き始めました。ヒメウツギ(姫空木)とテイカカズラ(定家葛)。ウツギは「卯の花の匂う垣根〜♬」と歌われていますが、香りはイマイチ。ところがテイカカズラは、垣根いっぱいに花をつけると、柔らかく雅な香りがして、歩くスピードが緩んできます。卯木と葛。先日の黄色い花を「洋」とすれば、この二つは「和」の面持ち。対照的な感じがします。


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このテイカカズラの花、ヒップホップを踊っているみたい〜♬


イカリソウ(錨草・碇草)



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実に不思議なカタチ。やや暗い林の中でひっそり咲いていた。4枚の淡いピンクの花びらが四方に広がっている。色が抜け落ちているようで、儚なく弱々しい。イカリソウの名前は、和船の四本鉤のイカリから命名されたもの。葉には精力を高める成分があるらしく、ユンケルにも使われているとか。


小さな森


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大きな倒木の隅っこに、小さな世界を発見。あまりにも小さいので、よく見えません(^^;)。そこでカメラのピントをマクロに調節し、手を伸ばしてパチリ。見るとスギゴケの上には、可愛いキノコと細長い植物がちいさな芽を出しています。キノコは二センチくらいの大きさ。朽ちた木の栄養分をいただきながら、小さな森をつくっていました。


黄色い花


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緑ばかりに目を向けていたら花たちが次々に開花。香りも芳しい黄色の花たちが目につきます。最近生け垣などでよく目にするモッコウバラ。小さいけれど花付きが良いらしく毎年増えています。そして甘い香りのカロライナジャスミン。名前からも溌剌とした雰囲気が伝わってきます。ヤマブキそっくりのクサノオウは、最近増えてきた花の一つ。帰化植物でしょうか。虫たちを集める黄色い花は、この時期に最も種類が多いようです。


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甘い香りのカロライナジャスミン


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花なのにクサノオウ


山笑う


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この時期の山を見ていると、緑にはこんなにもたくさんの色があるのかと圧倒される。どの色も風と光が織りなす命の輝きだ。吹き出したばかりの緑は、わずかな風でもよく揺れる。
山笑うとは、良い喩えだとしみじみ思う。緑色に染まりそうな山道を歩いていると、この幸福な時間が永遠に続かないだろうかと、つい願ってしまう。


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雨上がり



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雨が上がったので、事務所まで久々のウォーキング。神田川、新宿西口公園、新宿御苑という新緑のゴールデンコースを歩いて来ました。曇空が消え、突然太陽がお目見え。
見上げると眩しくて目蓋が閉じてしまうけど、笑顔になりました(*^-^*)


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西口公園から御苑へと続く緑の陸橋


牡丹


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いつもと違うルートをアササンしていると、牡丹が咲き誇っている庭がありました。3/12に紹介していたお寺です。牡丹があるとは知りませんでした。絢爛豪華とは、この花のためにある表現でしょうか。手の平くらいの大きな紅、赤、ピンク、白の四色の牡丹が、艶やかで妖しいほどの美しさを誇っています。繊細な花びらに包まれ、顔を寄せると甘い香りも漂ってきました。姿、形、色合いの素晴らしさ。この花にハマってしまう人は多いかもしれません。


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迎賓館前の新緑がこんなに濃くなりました(最終回)



リラ



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アササンをしていると花の香りがアチコチから漂ってきます。これはライラックの花。すれ違いざま、呼び止めるように独特の香りが漂いました。ふるさと札幌では皆リラと呼んでいます。



さて、ゴールデンウィークをどうお過ごしでしょうか。毎年のことですが、混雑する遠出を控え、身近な所で楽しむことにしています。三連休は、美術館とコンサート、そしてテニスと上手く組み合わせることができました。

初日は山種美術館恒例の「桜さくらサクラ展」。好きな作家である奥村土牛と加山又造の対称的な作品をじっくり見たことで、日本画のもつ奥の深さを改めて感じました。花びら一枚一枚を丁寧に描き上げる作家たち。気が遠くなるような幾千もの花びらは、幻想的で優美な世界をつくりあげていました。

一昨日は世田谷フィルコンサート。尾高忠明氏による指揮の下、武満満「波の盆」、モーツアルト「ピアノ協奏曲」、ショスタコーヴィチ「交響曲」が演奏されました。交響曲の後半、第4楽章では、さまざまな打楽器が二階席まで響き渡り、ロックコンサートにいるような興奮が湧きおこりました。




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土牛の代表作といわれる「醍醐」



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演奏前には打楽器によるロビーコンサートがありました