2017年7月

十勝岳(2077メートル/日本百名山85座目)


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白い噴煙の遥か向こうに十勝岳が聳えている


百名山。残っている山の多くは、どれも遠く厳しい。北海道には、そのキツいのが三山。いつまでも憧れにしておくわけにはいかず、今年はまず十勝をやろうと決めていた。
北海道のど真ん中、ヘソ部分には大雪山があって十勝岳はその南西部に位置する。富良野からの山並みは美しく、倉本聰さんや画家の後藤純男らは毎日のように眺めていたに違いない。

木曜日の夕方、前線基地となる白銀荘というロッジに泊まった。ベッドと温泉、自炊できるキッチンそして談話室などが付いて一泊二日、僅か2600円。露天風呂だけでも三つあり、どれも野趣に溢れている。デッキからは前十勝岳がすぐそばに見え、火口らしき箇所から噴煙が上がっている。

酔いが回って来ると、だんだん気合いが入っていく。山頂は、噴煙の遥か向こうにあり、約4時間の登りだ。午後からは雨と予報されていたので、晴れ男はただ祈るのみ。


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ここ数年、噴煙の数が多くなっているという

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待ってろよ〜十勝岳!


十勝岳へ


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ネジバナを見つめて紅葉している一本の木があった


久々の百名山は、85座目の十勝岳(2077メートル)だ。百名山は、昨年の九月に登った北アルプスの五竜岳以来だから10ヵ月ぶりか。北海道の2000メートル級は、本州でいえば3000メートルクラス。気合いが入る。熊除けはまだしもダニ除けのスプレーは必要だろうか・・・などと気もそぞろ。どうせなら、東に聳えるトムラウシも一緒に登ってしまえば良いのだけど、楽しみは少しずつ。来年に残しておこう。

ということで明日から4連休します。


御岳山ロックガーデン(2)


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いよいよ都内でも蝉が鳴きはじめた・・・昨日の続き。
山歩きの後は、汗を流してビールだ〜と宿坊に入る。この宿坊「山香荘」は、取材で何度か来ていた。作家浅田次郎氏の母方のご実家で、時代を感じさせる内装と骨董品の数々で訪れる人の心を癒してくれる。前日、お風呂だけの予約を入れていたが、隊員らが風呂、ビール、食事で1995円はリーズナブル!ということで、ここでランチとした。


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これにビールもついている

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ロックガーデンに続く道は、せせらぎと鳥の声が響き、別天地だった。ロープウェーから上がってきた人の多くは、ここを目指していたようだ。宿坊のラジウム温泉は、筋肉疲労に良いはずだったのに、ビールから冷酒に移る頃、足がつりはじめた。体幹を鍛えなければいけない。


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木イチゴだよと隊員に食べさせたが、ヒメコウゾの実だった(甘かった)


御岳山ロックガーデン


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風が抜けると涼しい


暑い都心を離れて滝を観にいこうと、週末ORMACのメンバーと御岳山ロックガーデンへ向う。都心より5度は涼しい歩き慣れた道を歩く。ロックガーデンのせせらぎを聞いて、滝を見たら、宿坊の温泉で汗を流し、ビールを呑みながら蕎麦をいただく。
こんな贅沢なコースにプラス、レンゲショウマの花も楽しむ予定だったが、残念ながらこちらは、まだ蕾をつけた状態で可愛い花を愛でることができなかった。


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ロックガーデンの終着は綾広(あやひろ)の滝

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疲れを癒してくれるヤマユリ

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下から花をつけていくオカトラノオ

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レンゲショウマはまだ蕾だった

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タマアジサイも咲き始めました

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美しいカメムシだ〜


ムシムシ


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梅雨明けだ〜、蒸し蒸しからサヨナラして、ムシムシ虫と山道を歩く。


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待て〜〜ノコギリカミキリ〜〜

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待て〜〜キマワリ〜〜


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イチゴミルクかけ放題〜♬

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たった一人の悦楽〜


吟行歌会/丸の内界隈(3)


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現在も明治安田生命保険の本社屋として現役利用されている


丸ビルを見学した後、三菱一号館美術館の庭を抜け明治生命館へ向った。近代的なビルが古いビルを抱えている。時代を内包する許容というか、六月に見た中尊寺金色堂と同じ感覚の距離感。なんか不思議。
敗戦後、明治生命館は連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)に接収され、アメリカ極東空軍司令部として使用される。ちなみにマッカーサーがいたのは第一生命ビル。

保険の収益でこんなビルを建てられるのだろうか?と、今も使われている一階の営業部、応接室を眺めて時代背景を想像してみた。最後に東京中央郵便局を回る予定だったが、時間が押したので、ここまでとして、ランチを楽しんでから歌づくりに入った。


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1階店頭営業室は、2階までの吹き抜けになっている

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対日理事会の第1回会議はこの二階の会議室で行われた

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いつもの角川庭園で歌会を楽しんだ


吟行歌会/丸の内界隈(2)


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改修・復元費用捻出の為に空を売った東京駅


明治期、この丸の内界隈は近衞練兵場なる跡地だった。持て余した陸軍省が澁澤、大蔵、岩崎、三井に払い下げの打診をしたところ、岩崎が約10万坪を128万円で購入した。坪単価約12円・・・今なら俺でも買える〜。以降三菱がこの一画を占めることとなった。

オアゾを抜けてから向ったのは、新丸ビル。ニューヨーク辺りのビルはこんなだろうか。広い廊下にはソファーやベンチが置かれている。トイレも美しい。7階のデッキからは、東京駅をはじめ皇居、丸の内が一望できた。夜のデートコースには好い所だなあ〜とボンヤリする。そして行幸通りを渡って丸ビルの北側入り口に入ると「松杭」が床面に飾られている。長さ約15メートルのオレゴン松だ。旧丸ビルの地下から5443本見つかったという。70年もの間土の中・・・凄い生命力だ。腐っていない。


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丸ビルも三菱一号館もそして日本工業倶楽部会館も、古い建物の三階部分までの外壁を活かした建築様式をとっている。東京駅もそうだが、一階、二階、三階と上にいくほど窓の高さを低くしている。これは見上げると、より高さを感じさせようと遠近法を使った工夫だ。
こんな歌になった。

遠近法は
時代のあこがれか
男のロマンか
石柱が 四角い窓が
青空へ向う


吟行歌会/丸の内界隈(1)


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見上げても

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見下ろしても、アートやんか〜!


夏が来〜ると熱中症。どうしてこんなに流行りモノに弱いのかしらん。
と思いながら、今年は塩キャンデー以外に、経口補水液なるものを握りしめて歩いている。もしかしたらと思ったらすぐに飲む。美味しくないけれど。

三連休の初日、軽い熱中症を感じながらの吟行歌会は、東京駅界隈を歩くだった。コースは夏バージョンで、丸の内の主な建物の中を歩く趣向に変えた。まずは東京駅南口に集合して、Yさんの案内でドーム屋根の内装を見上げながら、東京駅の建物の100年のエピソードを聞く。駅のなかには祈祷室があったり、原敬の殺害現場には印があったり、見ることはできないが宮内庁御用達の豪華な部屋もある。


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重厚なステーションホテルの中を抜け、北口から新しい複合ビル「オアゾ」へ。ここの一階には「ゲルニカ」の原寸大複製(レプリカ)が飾られている。丸の内の大地主・三菱地所が殺風景なビジネス街にアートの彩りを加えるべく、箱根の「彫刻の森美術館」から現代アートの彫刻作品を借り受け展示しているそうだ。


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ケヤキ通りには草間弥生の作品も


Abe is over〜♬


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歌が出来ました。声を大きくしても届かないようなので、皆で歌って送りましょう。
歌声喫茶、カラオケ、議事堂前で歌いたい方のために続きを用意しました。


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ホルデューム・ジュバタム


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見たこともない大きな綿毛が飛んできた。もしかしたら大きな動物の毛だろうか?と手にすれば、強い繊維質を感じる。これは知らんな〜・・・と辺りに目をやると、地面で幾つかがフワフワと風に揺れている。面白い〜。
どこか近くにあるはずだ・・・。

すると少し離れたクレマチスの生け垣の下にその本家を見つけた。
下草は「ホルデューム・ジュバタム」とある。えっ、これ草なの? 


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なんか、絣の模様みたいで、じつに美しい。しばらく眺めていた。
植物の世界は広い。知らない世界があるのだ。


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イネ科の植物で別名リスのしっぽ。なるほど・・・


干上がりそう・・・


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ピカソ


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友人のSは、ピカソ館の中のある作品を見て面白いことを言った。それは割れた素焼きの欠片に、イタズラで描いたような顔の作品だった。

「この世に無いもの」・・・「!?」・・・「ピカソの失敗作」。

参った。
「これも作品なのか?の類いが展示されているピカソ館」・・・と思っていたから、この「ピカソの失敗作」は言い得て妙、大笑いした。

笑いはタイミングだ。旬を逃がさないユーモアは、天性のものだ。あらためて彼の笑いを生みだすセンスに脱帽した。


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今年はピカソの作品をよく目にする



アチイ〜


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太陽を撃ち落としたい


暑い。北海道なんか4日連続の真夏日で、道産子はきっと参っている。125年ぶりの記録らしく、例年よりも約10度も高いという(125年前に温度計があったんだ)。

世界の街の気温はどうなんだろうと、調べると今日の気温、アブダビ=45℃、クウェート=47℃。47℃のなかで、100m歩けるだろうか。そして過去最高を記録したのは、アメリカデスバレーで56.7℃。オソロシイ〜。息を吸うと胸が火傷するのではないか。
真夏日がしばらく続くようだ・・・



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バタリ〜

七夕


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今日が都議選の翌日であれば「七夕ボタモチ〜!」と都庁に向って、叫んだかもしれない。あれよあれよと当選した39人のチルドレンたちは、銀の川ならぬ大きな海へ漕ぎだしていく。試練を乗り越え、渡りきってほしい。

7月7日は浴衣の日でもあるらしく、駅で何人かの浴衣姿の若者を見た。浴衣姿なら割引や特典のついているイベント、居酒屋があるそうだから、それを狙っているのかもしれない。Y師匠から大きいサイズなのでもし良かったらと、浴衣二着を進呈された。ありがたいこと・・・思えば大人になって着たことがない。週末にでも羽織ってみようかな。

サラダ記念日


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今日はサラダ記念日。30年前、俵万智さんが作ったこの歌が懐かしい。

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

若い頃から叔母は短歌を作っていたのだが、面白さがよく分からなかった。
そこへ俵さんの口語体の新しい短歌が現れ、心惹かれながらも月日は流れ、そして五行歌に出会った。

サラダ記念日ねえ・・・生野菜が嫌いなのではなくて、ドレッシングが苦手なんだよねえ。新鮮な野菜であれば、ドレッシングは控え目にしてほしい、とここまで書いて、もしかしたら歌を詠むというのも同じなのかもしれない。
もっとスッキリ!


ヤブカンゾウ(藪萱草)


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久々に四谷の土手を歩くと、夏草がザワザワと両サイドから溢れ出していた。ここが春のお花見会場とは思えないほど、植物の成長は凄まじい。土手の斜面を覗くとヤブカンゾウの花が咲き始めている。この花には失礼だが、咲き方がいま一つだらしなく思う。

尾瀬ケ原のニッコウキスゲを思い浮かべた。近年、鹿が増え過ぎて、食べられてしまっていると聞くが、木道から眺める尾瀬の景色はどんなだろう・・・。


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「私たち」と「こんな人たち」


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聞いてられません〜


今日のタイトルは、江川紹子さんのブログのタイトルをヒントにした。「こんな人たち」発言を聞いたとき、この人は狂ったのではないかと思ったが、そうではなくて、心底にあるものが吹き出たのだ。敗者や弱き者へに向ける優しさが欠如している人・・・。
いつまでも「私たち」長州人が一番偉い。この国を治めるのは「私たち」なのだという、錯覚、思い上がりが間違いなくある。

主語が複数になると、述語が暴走する。名言だと思う。
ときどき知らないうちに、僕たちは・私たちは、と話をしている人がいるが、あれもどうも気にいらない。あなたと一緒ではないのだから。またテレビでアナウンサーが「ニッポンの錦織〜」と叫んでいるが、これもギクッとする。私は、神経質だろうか?。

アーノルド・シュワルツェネッガーのエピソードが素晴らしい〜♬
↓これをコピペして検索してください。

「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因

母と会う


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「日帰りでもいいから来たら」と妹からのメール。分かった、と返事して苫小牧にいる母と会って来た。手づくりの卒寿のアルバムは、大きな力になった。
「めんこいね〜」。幼い頃の子どもたちの写真を見ては懐かしみ、何度もありがとうを繰り返した。直前の往復のチケットは安くはないが、母の百万ドルの笑顔でケチな了見が吹き飛んだ。「最近、こんな笑顔を見ていなかったから、良かった」と妹に言われた。
そうだ、兄ちゃんの力は大きいのだ〜!