2015年2月

山地図


P2279729.JPG

夜中、発作的に山地図をとり出した。広げて山道を辿る。頭がさえない時、イライラするときは、決まって地図を見ている。大台ケ原の地図なんか、3年前に買ったもので、何度、同じルートを辿ったことか・・・。予定している山の地図には、交通機関の時刻、山のルート時間、周辺の連絡先などのメモが挟まっている。いつでもその気になったらすぐ立てるのだ。
今年は、いくつ登れるだろう。


マンサク(満作)


IMGP0041.JPG
シナマンサクの花


海の底で揺らめく生物のようなマンサクの花。四枚の花びらは、蕊から伸びているようにも見える。名前の由来は面白い。最初に咲く・・・「まんずさく」「まず咲く」が語源と言われれている。最近は、路肩や公園などにも植えられるようになった。
花言葉は「霊感」「ひらめき」「直感」「神秘」と神がかっている。


サンシュユ


IMGP0023.JPG
神代植物公園で

おっ、サンシュユだ。と、この花を見て名前が分かる男は、そうはいない、と自画自賛。まだ芽吹き始めたばかり。やがて小さな花が、放射状に開き、弾けているような賑やかさになる。春は黄色い花が目立つが、サンシュユを目にする機会は意外に少ない。花は春で「ハルコガネ」。実は秋で「アキサンゴ」と呼ばれ、真っ赤な身をつける。

福寿草


P2219575.jpg

じゃ〜ん、可愛いのだ。オジさんが使っても良いだろうと「可愛い」をちょっと拝借。春、枯れ葉の中から顔を出すのは、フキノトウくらいと思っていたので、じっくり観察をした。地表からいきなり顔を出して、パッと咲いてる。これはどうしたって、これは遠くからでも目につく。


蕾/福寿草.jpg

これなんか、フキノトウを彷彿とさせる。中から灯っているようで、いわゆる「ほっこり」というやつだ。名前の由来からも、昔の人がどれだけ春を待ちわびていたか分かる。「福寿草」。春の気配を感じると、雪を割って咲き始める。少しくらい雪を被っていても、日が当たれば開き始める。開花期間も長いことから、この名前がつけられたそうだが、納得だ。


五行歌トレイン


P2219498.JPG

週末、多摩モノレールに乗って、車輌すべてを五行歌ジャックした中吊り80首をしっかり読んできた。なんでまた・・・と言われると、山の会「ORMAC」の九州支部の島隊員がこのコンクールに入選し、先日の長崎で商品である「一日乗車券」を受けとったからだ。これは是非見て、報告しなければと・・・五行歌トレインの時刻表を片手に、JR立川駅から乗り込んだ。


P2219485.JPG

島さんの歌は、すぐ見つかった。満員電車に乗ると、とかく殺伐とした気持ちになりがちだが、こうして6秒待てば、イライラが消えるでしょう、という車内をイメージして作られたものだ。気遣いが、いかにも島さんらしい。気遣いといえば、昨年の北アルプスでは、スモークしたチーズと鶏肉の固まり7人分(結構な重量)を持って、福岡から駆けつけてくれた。いまも感謝〜!


P2219530.JPG

こちらは、以前吟行歌会にも参加してくれた嵐太さんの作品。五行歌界のイケメンらしく、ちょっと都会的で格好いい。でも彼の住まいは、長野なのだ。そしてお隣の作品も五行歌の会員である。五行目の「今日はなにもせん」なんて、作家山口瞳を彷彿とさせるような言い回しで、良いね。


P2219510.JPG

さて、今回選ばれた歌の大半が小中学生の歌だった。審査を担当した草壁主宰の想いが反映されているのだろうか。それとも応募をしたのは、五行歌の会員と子どもたちばかりだったとか。どうなのだろう・・・。


香り


P2079314.JPG

梅の香りは、春を予感させてくれる。なぜ梅には香りがあって、桜にはないのか。不思議だ・・・と思っていたら、夜遅くに桜餅が出た。
んん〜好い香りだ〜この匂い、粒餡の甘さと咽頭辺りでもつれあい、脳を刺激する・・・たまらない。
何を言いたいのか・・・そう、桜餅の材料である大島桜の花や葉には香りがあるのだ。桜餅の魅力は、ただならぬ・・・


タンポポ



福寿草かなと思い、近づいて見ると西洋タンポポだ。こんな陽があまり当たらない場所で、よく咲いたなあ、偉い!春は、着実に来ている。

昔々、タンポポの葉を「おひたし」にして食べたことがある。子供の頃、父が採ってきたタンポポを母が茹でて食膳に出した。恐る恐る食べてみると、これが美味い。野趣あふれる香りが口に広がり(子どもらしくないな)、驚いた・・・ということを覚えていた。「クックパッド」で調べると、さまざまなレシピで100種類ほど出てくる。時代が変わったもんだ・・・。


消火栓


P2019184.JPG

フェンスの向こうに、置いてきぼりにされたような消火栓がポツンとあった。ここは米軍基地のあった自衛隊立川駐屯地。戦後間もない頃に設置されたのだろう。デザインがいかにもアメリカっぽい。黄色がわずかに残っている。きっとピッカピッカで立っていて、横をジープなんかが走っていた。それを金網越しに柳ジョージが見ていたかもしれない。
高いFENCE 越えて観た AMERICA〜♬
FENCEの向こうのアメリカ」、そんな歌があった。


年輪


IMGP0043.JPG

切り株の真ん中がアップルのマークに似ているが、リンゴの木ではない。杉かヒノキだ。年輪を数えると約40本。つまり今から40年前に植林されたことになる。この切り株からいろいろ推測をしてみる。

植林されてから18年?までは、スクスクと育っている。でもそれからは成長が落ちている。おまけに色まで変わってしまって、大きな寒波でもあったのだろうか。回りの杉も成長したために、日が当たらなくなったのかもしれない。成長はここからゆっくりだ。良質の木材になるために、ゆっくりがいい。

この木は下方向に向かってチェーンソーが入れられ、上部にはクサビを打たれた跡が残っている。きっと下方向(南東)に倒れていったのだ(たぶん)。


春はあけぼの


image.jpeg
作品展は18日水曜日まで


昨日は、久しぶりに娘とデート。夜、食事をご馳走するから神楽坂を歩かないかと誘い、歌会の友人らが出品している「春を奏でる書道展」を覗いた。会場はアユミギャラリー。築60年の木造二階建で、一階部分がギャラリーになっている。作品のテーマが「春」なので、どの作品からも暖かな筆運びが感じられた。一通り見た後に、代表の一川さんを囲んで、建築家のご主人、高崎からいらしゃったというご夫婦らと一時間ほど雑談を楽しむ。この間、娘は姿勢を崩さず、やや緊張の面持ちで皆の話を聞いていた。大人になっていくには、こんな時間も必要なのだ。


P2149397.JPG
なんて言いながら、娘を待たせて駅のポスターを撮る父であった


雀の木



P2079296.jpg

雀の木だ。雀がなっている。かなりの数だ。鳴き声が固まりとなって、その喧しいこと。ピーチクパーチクなんてもんではない。日本中で、雀が少なくなっていると聞くが、本当だろうかと思う。ややふんわりとして、ふくら雀になっている。
雀は冬、羽のなかに空気を入れて防寒する。雀だけではなく、ヒヨドリやシジュウカラも冬場、とくに寒い日はこんもりしていて、なんとも可愛い。


夫婦


P2079252.JPG

前を歩く夫婦の会話がなんとも温かい。夫(だと思う)は、聞き上手な人で、妻(のはず)のたわいのない話を腰を折らずに、「そうなの」とか「それは一度相談した方が良いね」と、じつに優しく相づちを入れる。追い抜こうかと思ったが、二人の話が楽しいので、静かに後ろを歩いた。声や歩き方から同世代かもしれない。しかし、この男性は素晴らしい。女子社員の多い会社に勤務しているのだろうか・・・。大平山で休憩するまで、二人の温かい会話が続いた。彼の顔を見たかったが、お幸せに〜と念じて横を通り過ぎた。


P2079249.JPG

神前結婚式



P2079369.JPG

どこかで雅楽を演奏している。笙の音色が入って、いっそう雅になった。誘われるように進むと、鶴岡八幡宮の舞殿で神前結婚式が行われていた。お〜、こんなところに春があった。なんか好い感じ。外国人らが珍しそうに眺め、写真を撮っている。演奏している三人は、プロだろうか。式の合間に楽譜を見つめている。右端の笙の奏者は、女性だ。珍しい。背筋が伸び、衣装も決まっている。キリッとして美しい横顔。いいね。
境内には梅が咲いて、雅楽の演奏が間近から聴こえて、新郎新婦も参列者も記憶に残る結婚式になったのではないかな。


P2079362.JPG

鎌倉アルプス


P2079207.JPG
明月院前の橋で


週末はORMACの「鎌倉アルプス」の予定が入っていた。「ギックリ」治すべきだったが、新人の入会もあったので、患部にモーラステープをしっかり貼り、コルセットをグイと巻いて、集合場所の北鎌倉へ。皆さん時間厳守で7人が集合。自己紹介をした後、事情を説明して隊員を見送った。


IMGP0033.JPG
登り口には、ミツマタの蕾


P2079268.JPG
六国峠の茶屋の白梅・・・好い香りだ


「鎌倉アルプス」は二度歩いているが、コース上に危険はないので大丈夫だろう。ゆっくり春でも探しながら歩こうと決め、明月院に立ち寄ると「鎌倉アルプス」へ続く近道を見つける。あらまあ〜こんなところに。腰の痛みも忘れて上ってゆくと、すぐに稜線に出た。早い。ここで隊員らを待つこと約20分。なかなか来ないので、コースに詳しいOさんに「どこかで待っているから追いついてください」とメールを入れる。

アップダウンが少なく、どうやら腰への影響もないようだ・・・。


P2079222.JPG
さすが鎌倉〜!外国語が三種類^o^


ギックリ


PC010097-thumb-450x600-4055.jpg

ギックリしてしまいました・・・と、シャレてる場合ではなく、急性の腰痛になった。昨日、そろそろ仕事を終えようかと思った矢先の夜九時半、背骨を走る虫の知らせ・・・さてはと思った瞬間に、脳天を貫く痛み・・・
w( ▼o▼ )w クウ〜人生三度目。

久々の整形外科でレントゲン、診察、リハビリを経てだいぶ楽になった。
人生には、突然があるのだと、鎮痛消炎湿布のモーラステープが、沁みるように囁やく・・・。


20キロを歩く


P2019180.JPG
立川には米軍基地があったのだ・・・・とにかく広い


冷たい雨が降っている。夕方からは、本格的な雪になるらしい。雪の想い出でも、と思ったけれど昨日の続きをまとめる。海鮮丼を食べて元気を回復。もう少し歩いてみるか〜と、拝島駅を通過して玉川上水までの道を歩きはじめる。ここは3〜4回歩いている。途中のすずかけ橋で立ち止まる。玉川上水と残堀川が交差するという、じつに不思議なポイントだ。


P2019173.JPG
すずかけ橋。川は上下で交差する仕組みになっている


考える・・・このまま玉川上水へ行かず、ここは右折して、立川駅まで歩いてみるか・・・たいした距離ではなかろう。じつは、これが間違いだった。くねくねと歩くこと数時間。迷いに迷って、結局この日は20キロ近く歩いてしまった。

歩いている最中に思ったのは、グレートトラバースのアドベンチャーレーサー田中陽希だ。一日に歩く平均距離は50〜60キロ。荒島岳に向かう時は、75キロを走破した。20キロ程度で泣き言を言ってはいけないと思ったが、膝に痛みが出てきた。立川駅になんとか到着したときには、すでに全豪テニスの決勝が始まっていた時刻だった。急げ〜〜〜間に合わない・・・


P2019169.jpg
どんな女将がいるのだろう〜チョットコイと、言われてもなあ


気分は井の頭五郎



P2019118.jpg

散歩の楽しみは道草だ。富士山を横目に見ながら進んでいくと好い香り。水のある公園の片隅に、紅梅が咲いている。福生加美上水公園。なるほど〜と、ベンチに座って玉川上水散策地図(1)を広げると、まだ1/3しか歩いていない。しかし、腹が減った・・・。立ち上がる。気分は井の頭五郎(孤独のグルメの松重豊)だ。喉も乾いた・・・前へ進もう。


P2019124.JPG
P2019133.jpg

「いけすレストラン浜膳」が現れる。広い駐車場。リュック姿のオジさんが入るところではないかな。けど、他に店もなし・・・なるほど・・・・こうきたか。仲居さんが、客よりも多い。テーブルの真ん前には、いけすがあって鯛が泳いでいる。多摩川で鯛が捕れる!?


P2019151.jpg
きたきた、まずは中生(250円、ピーナツ豆腐付き)

P2019160.JPG
特製胡麻だれ石焼き海鮮丼(1,250円)、食べ方が難しかった・・・


特製胡麻だれ石焼き海鮮丼

単眼鏡



P2019085.jpg

昨日の続き。羽村から拝島までのコースを歩くと、西側に富士山が見え隠れする。高い建物がないから、見通しがよく気分がいい。小高い丘があったので登っていくと、手づくりの単眼鏡があった。もう、覗く前からニコニコで、嬉しくなる。なんという機智にとんだアイデアだろう。ひょいと覗くと、

P2019084.jpg

ど真ん中に富士山だ。やっぱし、好いなあ、このアイデア。そばにこんな鐘があった。この作者、こんどはどこかで音を楽しもうというのだろう。センスの良さと感謝を込めて、鐘を二回鳴らす。


P2019075.jpg


玉川上水(羽村〜拝島)


P2019034.JPG
多摩川は、羽村の水門で一度塞き止められ、一部は上水へ引き込まれる


冬の間は、山ではなく平地を歩いている。週末、「玉川上水歩き」の残されていた区間「羽村から拝島」までを歩いた。玉川上水は、江戸市中へ飲み水を供給するために築かれた、全長43キロの露天掘りの上水だ。その最初の取水口が多摩川の羽村で、我が事務所のある四谷の大木戸までいまも繋がって流れている。その標高差はわずか100メートルというのだから、スゴい技術だと思う。


P2019031.jpg
工事に尽力した玉川兄弟(カルテットではない・・・古い!)取水口に立っている


この約7キロの区間には、桜並木や手頃な公園があって、春のハイキングコースに良いかもしれない。講評(偉そうに〜)・・・江戸の街は、水を含めたすべてを自分たちで賄っていた循環型社会だった。食料やエネルギーだって、やればできる。

五年かかって、やっと玉川上水を歩き通した (^O^)


P2019053.JPG
穏やかにきれいな水が流れている


P2019043.JPG
桜の並木が続いている区間がある