空木岳(2864メートル/日本百名山88座目)


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さあ登るぞと決めて、買った空木岳の地図は2011年版。つまり決意してからすでに七年が経っていた。なぜか。どのコースからもアプローチが長く、日帰りはできない。宿泊となると山頂の小屋の主人が変わっているという噂もあったりで、宿泊せずに登頂するルートを模索していたら随分の時間が流れていた。

ところが、ひょんなことから山岳会のTさんと話が合って一緒に登ることになった。三連休の前半はあいにくの雨模様。しかしその方が人が少ないかもしれないと、金曜の夜、駒ヶ根に向かった。

早朝、タクシー会社に電話を入れて、林道終点までとお願いすれば、台風の影響で道が崩落し、入れないと言う。焦った。余計に一時間半以上歩かなければならない。仕方ない。考えずに歩こう。地図上での歩行タイムは九時間になった。


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初日の午前中は、雨が降ったり止んだり・・・霧藻(サルオガセ)が現れて深山の様相


登り始めると汗が一気に吹き出した。息が上がる。風邪をひいているのだろうか。何度も深呼吸をして肺に空気を送り込むのだが、いつものピッチに戻らない。このまま、山頂の小屋まで行けるのか。

Tさんに「申し訳ない」と、どのタイミングで言おうかと考え始めた。小休止の時にオレンジジュースを飲んだ。これが効いたのか、歩き始めて二時間、ようやく息が整ってきた。100%に近い湿度の影響もあったのかもしれない。


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台風の影響だろう、多くの樹々が無惨に折られていた


コメツガ、シラビソの樹林帯に入ると、甘い香りが流れてきた。この香りを嗅ぐと山に来たなとしみじみ思う。癒され、くすぐられて、キツさを一瞬忘れる。そしてダケカンバとハイマツの森に入ると主稜線はもうすぐだ。


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いよいよ中央アルプスが登場。木曽駒ヶ岳、宝剣岳・・・

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振り返ると遥か下に駒ヶ根市が見えた

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Tさんの左奥に見えるのが空木岳。直下にある小屋まで約30分、日が落ちる前までに着こう!

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日が落ちる前の空の美しさよ・・・


息絶え絶えで、長い休憩なし・座ることなしで歩き続けて小屋に到着したのが、日も沈む六時近く。バテた。最後は気力。頭は空っぽ。どこからこんな力が出てくるのだろう。不思議だった。この力が消えると、ポキっといくのだろうか、などと考えて力を振り絞って登っていた。

ようやく小屋に入り、下駄箱を見て・・・絶句。30人宿泊の小屋に、50足以上の山履が靴箱に並べられていた。この雨の中、同じようなことを考えて、登ってくる輩がこんなにいるのか。今夜は、すし詰どころか、イワシの缶詰で寝るしかないだろう・・・


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一瞬、疲れが霧散した。月の下に何層もの雲、そして北アルプス・・・
ほんの少し顔を出しているのは、富士山ではないか?


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画面をクリックして見てほしい。スタート地点「標高860m」、駒峰ヒュッテ「2863.7m」。約9時間余りで約2000メートル登りきった。



ヤブガラシ(藪枯らし)


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ヤブガラシの葉にセセリチョウ


酷暑と大雨。夏雲を気持ちよく眺めた記憶はないし、夕立を喜んだ記憶もない。ずっと変な天気が続いている。人間は今年の夏にブツブツ文句を言っているが、蔓系の植物は嬉しそうに蔓を延ばしていた。

ヤブガラシ
葛の花の森を
呑みこんで
晩夏の降りそそぐ雨も
旨そうに


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このすぐ上にヤブガラシが近づいていた

歩道脇の萩と葛の紅い花にヤブガラシが覆い被さろうとしていた。すごい勢い。なんたって薮でさえも枯らしてしまうのだから、一度絡まれると逃げられない。しつこくて、とびっきりのワルなのだ。



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神楽坂の毘沙門寄席、100人の満席だった

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夕べは落語会。雨のなか、40年来の仕事仲間であり落語仲間と、ご贔屓の古今亭菊之丞の「唐茄子屋政談」を楽しんだ。


空木岳(2864メートル)


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塩レモンチキンバーガーとコーラの組み合わせ、旨い!


おいおい、勘弁してよ〜。天気図を眺めながら、雨のなかを登る空木岳を重ねた。数年前からいつかはと狙っていた中央アルプスの空木岳。山仲間のTさんと話がふいに決まった。金曜日の夜、バスで空木岳の麓まで入る。土曜日にアタック、山頂の山小屋で一泊。食事は自炊だ。日帰りも考えたが、往復11時間以上の歩きに自信なし。それに泊まりであれば、朝晩の景色の楽しみもある。

しかし雨・・・温度も下がるだろうから、荷物の量がいくぶん増える。
ウ〜ム、晴れ男を信じて、とりあえず行ってみるか。久々の3000m級のアルプス登山、テンションは高くなる。


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   山の打ち合せは、オープンカフェで