スミレノハ〜ナ〜♬


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四谷の上智大学では卒業式だったらしい。髪をポニーテールに凛々しくまとめた羽織袴の女子たちが、駅の改札を通過していった。四谷の土手の桜も綻び始めているし、歓びも満開だろう。

昨日は、二月の雨のために中止になった天覧山〜多峯主山(こうのすやま)をロケハンした。マイナーなイメージだったが、どうしてどうして春のハイキングには、ハミングが出そうなコースだった。ツツジ、野バラ、スミレ、そしてニリンソウまで咲き始めているのにはビックリ。

花粉さえなければ・・・とマスクおじさんは、呟きながら飯能の低山そして川原歩きを楽しんだ。


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黨が立っていないのをいただいて、今朝フキ味噌を作った


モクレン


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白い蝶が空に向って、一斉に飛び立つかのようだ。桜よりも一足先に咲くのが、コブシそしてモクレン。
この時期になると決まって、一本の大きなコブシを思い出す。花をつけたコブシと彼方に聳える雪山。二つの白が呼応しているかのような早春の美しい風景だった。後にこんな歌を作った。

ふるふると
白い手を振る
谷間の辛夷
眺めているのは
残雪の山々


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40年


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四谷界隈に再開発の波が来ている。駅前の横断歩道に立てば、静かだった街が賑わい始めていることが分かる。ここに事務所を決めたのはもう40年も前。不動産屋のおじさんだったかおばさんだったか、「ここの新宿通りは皇居に向って気の流れがある。事務所を持てば成功間違いなし」。

この一言に反応した。「よし決めた、ここにしよう」。山の手線のど真ん中、アクセスもよく便利だ。洋風なピンクのモルタル造りの建物を見つけ、先輩のコピーライターと事務所をシェアして借りた。ガラス戸を開けるとすぐにマントルピースのあるリビング。そこに丸い大きな木のテーブルを置いて、打合せ室にした。庭にはヤシが植えられて、隣室には占師や建築家らがいて、ドラマでも始りそうな雰囲気があった。集まる友人らは、ウイスキーを持参し自分の名前を書き込んだネッカーをぶら下げた。ボトルはどんどん増えていき、毎夜のように酒盛りが行われた。

「もう仕事なんか止めて、こっちで呑もう」。テンションの高い声を聞きながら仕事をした。よくあんな環境で仕事が出来たものだ。一緒に呑んでから机に戻れば、徹夜になった。若かったんだよなあと思う。

ピンクの建物跡には、大きなビルができた。多くの人が逝った、しかし街を歩けば、床屋、酒屋、居酒屋、そしてどこで知り合ったかなと思う人が挨拶をしてくる。まさかこの街に、40年も通い続けるなんて、その頃は思いもよらなかった。