2013年3月

ベニバナトキワマンサク(紅花常盤満作)


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あれ、形状と咲き方がマンサクに似ている・・・。でもマンサクは黄色のはず。咲き方もマンサク特有のチラチラではなく、びっしり〜。チアリーダーが赤いボンボンを振っているみたいです。葉っぱは茶色だけど、これから緑になっていくのだろうか。調べてみると・・・

マンサクの変種にあたり、紅紫色の花を咲かせます。葉が赤紫になる「銅葉」と緑色の「緑葉」があります。美しい花色で鑑賞価値も高いことから、庭木にも広く利用されています。また、葉が密に茂り樹高も低く抑えることができるので生垣に用いることもできます。ベニマンサク(マルバノキ)という樹木もありますが、これは別種です。(ヤサシイエンゲイ)


桃白娘


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桜に似ているが違うよなあ〜、調べて分からなければ権師匠に聞こうということでパチリ。翌日、師匠から返事が来た。「竹箒を逆さにしているような枝ぶりなら、まず「テルテシロ」だろう」と。そうそう、そんな形状だった。別名「シロテルテ」とも言うらしい。これは桃の仲間で「照手桃白/白照手桃」。どっちもどっち、漢字にするとさらにややこしくなり、記憶しようとすると脳が押し出す。そうだ!(^^; 桃白娘と覚えよう〜♬


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この木の枝にぶら下がっていたミノムシ君
なんか、久しぶりに見たなあ〜


ヒトリシズカ(一人静)


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あいにくの雨と昨夜のスッキリしないヨルダン戦の影響か、いまひとつモチベーションが上がらない。「サクラサク」のタイトルが消えてしまった。というわけで、こんな雨の日は「一人静か」。週末の砧で見つけた。ヒトリシズカといいながら、いつも群生しているので、見つけると「おっ、ミンナシズカ」と冷やかしている。例年なら4月から5月頃に咲く花なので、都内とはいえこれも開花が早い。名の由来は「一本の花穂を磯禅師の娘で源義経の愛妾である静御前が、一人で舞う姿に見立てたもの」とあった。そうかねえ〜。



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ヨルダン戦が始まる頃、四谷の土手の満月桜


オオシマザクラ(大島桜)


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例年だとソメイヨシノが咲き始めてから、オオシマザクラの開花が始まると思っていたが、今年は早いようだ。寒い日が続いて梅やマンサクはゆっくりと咲き、暖かくなると順番を待てないレンギョウやユキヤナギなどが、桜と一緒に開花スタートラインに並んでしまった。
さてご存知だろうか。このオオシマザクラの葉だけが、あの芳しい桜餅のグルリになっていることを。塩漬けにされた葉っぱは、甘〜いアンコをより引き立たせて、和菓子党を喜ばせる。最近は「長命寺」と「道明寺」がセットされているのもあり、二個一緒に楽しめる。


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これは関東風の「長命寺」


砧公園


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久々に砧公園で花見客見物?をしてきた。こんな具合です。この公園の芝生はよく整備されて広く、桜の木はどれも驚くほど大きい。というわけで、近隣以外からも人が続々と集まる。曇り空もなんのその、いろんなグループがシートの上でお喋りと食事を楽しんでいる。世田谷ということもあるのか、時代が違うのか、じつに皆さんお上品な酒盛りなのだ。昔はフラフラしていたオトッツァンが一杯いたよなあ〜と思いながら、平成の幸せな週末の中を歩いた。


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なぜこんな細い枝からこれだけの花が吹き出るのだろう


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神田川ナウ・・・砧に比べるとちょっとしょぼい


貝母(ばいも)


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昨日のスノーフレークのそばにこんな花が咲いていた。先日の歌会で、この花は「貝母」であると歌会仲間から教わった。「貝母」を「ばいも」かあ〜。何とも不思議と思って調べると、別名「編笠百合(あみがさゆり)」。ユリ科の多年草。高さ約50センチ。春、薄い黄緑色で鐘形の花を下向きにつけ、内面に紫色の網状の模様がある。地下茎は厚い鱗片(りんぺん)からなり、漢方で貝母(ばいも)といって薬用。有毒。はるゆり。

たしかに網目模様の深い編み笠の形をしているから編笠百合は分かる。しかし「貝母」の字はどこからきたのか。さらに調べると、地下にある茎が二枚貝のようになっている、又は蛤に似ているからという説が有力らしい。日本固有の百合で、万葉集にも詠まれていた。


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この姿から、歌ができそうですか!?


神田川ナウ



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北日本は今日も雪だというのに、都内のアチコチでソメイヨシノが咲き始めている。日本列島の長さというか、自然の多様性をしみじみ感じる。アササンの神田川コースでは、三分咲きの桜を見上げながら歩く旧お姉様たちのお喋りが満開だ。これも毎年のことで、花を啄むヒヨドリの鳴き声になんかに負けてはいない。日本のご長寿はこうしたアササンからつくられているのかもしれない。


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さてこの時期は、桜ばかりに目を向けていてはいけない。地上の花たちも囁き始めている。これからは役者が揃って、ネタ不足の冬の「歩キ眼デス」も終演なり〜。


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ズランを思わせるようなスノーフレークもお目見え


ミモザ


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近所にあった二カ所のミモザの木が、どういうわけか切られてしまった。これは寂しいもので、ミモザのあった箇所にチラリ流し目を送って通り過ぎていた。花粉を飛ばすからかもしれないと誰かが言っていたが、果たしてそうだったのだろうか。
ところが週末、歌会で歩いた杉並区の住宅街でなぜかミモザをよく見かけた。多くが玄関の門柱辺りに植えられていて、黄色のぼんぼりが温かい雰囲気を醸し出していた。春の風にフワフワと揺れて・・・やはり良いね、ミモザは。


新宿御苑


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左下の女の子の所作が可愛くて、ついつい目がそちらへ



お天気に恵まれた週末の新宿御苑で、吟行歌会の仲間と春の午後を楽しんだ。わずかの間に暖かくなったことで、春の花が次々に綻び、ハクモクレンやカンザクラの下には多くの人が集まっていた。キブシ、トサミズキ、レンギョウ、マンサク、ユキヤナギ、枝垂れ桜、河津桜、水仙、ハナニラ・・・。たぶん今週末から、ソメイヨシノも咲き始めるはず。
あそこにも、あそこにも・・・行きたい見たい桜が年々増えて、困る。



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空に花を向けて咲き誇るハクモクレン


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咲き始めた白の妖艶、ユキヤナギ

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珍しいトサミズキの花


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この枝垂桜をモチーフに詠みました



花粉晴れ


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マスクとゴーグルをかけているような雲にも見えたりして


複雑な思いを言葉にした・・・「花粉晴れ」。花粉さえなければと我が体質を呪い、地団駄を踏ませるような恨めしい青空。カーテンを開けた瞬間にヤバいと感じさせる笑顔の空・・・。
その空につい愚痴ります。お前は知っているか。春雨を歓迎する人たちが、どれだけいるかをと・・・。


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オッタチカタバミの花も咲き始めました


白い沈丁花


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ウ〜ム・・・良い香り。風に運ばれて、沈丁花の心躍るような甘い香りが辺りに広がっていた。いつものアササンコースには赤い花ばかりなのだが、この陽のあたる一画には白花が咲いている。秋の金木犀に対して、春はこの沈丁花が、芳香力の強さでは一番かもしれない。
花粉と黄砂、PMさえなければ、幸せな春の気分なのだけど・・・。


天気晴朗なれど


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山茱萸(サンシュユ)の花が咲きはじめた


風が凄い。どこにこんなに残っていたのか、枯れ葉が集められて、路上に舞い上がっていた。それとゴミ収集日にぶつかったのだろう。車道にまで紙やビニールの袋が舞っている。この時期は、春一番が吹き荒れた後も寒の戻りがあったり、短い雨とおかしな陽気が続くものだと分かっていても、今年は何かめまぐるしいように思う。四季の豊かな国だから仕方がないのか。もうすぐあの風薫る季節がやってくる・・・舞っても、俟っても、待つことにしよう。


サクラサク


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入学予定の中学生だろうか。父母と正門から出てきた。皆重そうなバックをもっているので、教科書一式がその中に入っているのかもしれない。どの親も若々しい。ここは明治大学付属高等学校の前。入学を祝うかのように、一本の早咲きの桜が満開で、見上げる誰もがほころんだ顔になる。ここから東中野駅までの沿線にソメイヨシノの並木が続く。
さて?である。何故この正門前の一本だけが早咲きなのか。怪しいのだ。想像してみた・・・ある晩、切れ者といわれる教頭が早咲きの苗木一本をもって土手に入り、ソメイヨシノの苗木と取り替えたのではないかと・・・。


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煙霧


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わざわざ中国まで行かなくてもその気分が味わえるではないかと、昨日茶褐色に染まった空を見上げながら、苦々しく帰宅した。すると夕方のニュースで、黄砂ではなく煙霧(えんむ)だという。「えっ、何ソレ!?」。北風と南風がぶつかることで発生する気象現象・・・。目と鼻を黄砂にさんざん痛めつけられたと思っていたが、なにか煙に巻かれたような解説。しかし春は、色んなものが飛んでくる・・・ズルズル。


我が足


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これはオーダーメイドの我が登山靴。日本の名だたる登山家が注文していたこの靴を手にしたのは、今から15年ほど前。足に合った靴が欲しくて、当時四谷にあった登山靴専門店「タカハシ」を訪ねては、老職人が説明する登山靴のハウツウに聞き入った。決心したのは訪れて三度目。我が素足に触れて、身長や職種、生まれを北!と、彼が当てたからだ。もうこの人に任せようとお願いをした。外形がほぼ決まって、完成前の靴に足を入れてみると、その包み込まれるようなフィット感に驚いた。革の厚さは5ミリ、重さが片方1200グラムある。えっ!と思われるかもしれないが、登山靴は、頑丈で重いからこそ足は守られる。指、足首がガードされることで疲れが軽減して、どんな道でも捻ったりすることはない。
もうどのくらいこの靴と山を共にしたことか・・・。もうすぐ出陣だ。


松田山


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今週紹介してきた花は、どれも小田原の松田山ハーブガーデンで撮影したもの。菜の花やロウバイは終りを迎えていたが、梅と桜はまだ二分から三分咲きだった。たぶん今週末から見頃となり、夕方からはライトアップされるはず。花も良かったけれど、小田原市外が見おろせる景色も素晴らしい。とくに夕日が富士の稜線に沈む僅かな時間に、空の色が変化し酒匂川が光りはじめる。おすすめです。
・小田急「松田駅」から「松田山ハーブガーデン」までバスが期間中運行しています。


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★さて権師匠から新たな天文ニュース!
 なんと、パンスターズ彗星が週末に最も地球に近づきます。

 詳しくはここで ⇒ パンスターズ彗星


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まだ咲いてるバイ


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桜の前に私たちでしょう〜と梅がまだ咲いている。冬が寒かったせいか、いつもより遅く咲き始めた。気象庁の発表によると平年より遅れた所が多く、遅い記録を塗り替えた地点もあったそうだ。しかし冬の寒さが厳しいほど、花は美しくなる。昨年の桜もそうだっただろうか。
もしかしたら震災のこともあったので、ことのほか美しく感じたのかもしれない。花をゆっくり楽しめるということは、幸せなことだと思う。


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                                先日の歌会で、こんな素敵な梅の歌に出会った。


                                白梅の
                                ちいっちゃな つぼみ
                                ポップコーンが
                                はじけるように
                                咲き始める


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八重


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会津は父方の故郷ということもあり、今年はNHKの大河ドラマ「八重の桜」を真剣に観ている。そんなこともあって「八重」と聞くと、どうしてもココロ騒ぐ。八重を演じる綾瀬はるかの「ありがとなし」とか「だけんじょも・・」などのまあるい会津弁を聞いていると、ココロがゆったりと満たされていく。そうだ、あの映画「たそがれ清兵衛」を観た時も、たしかそうだった。庄内弁と会津弁は、もともとは違うのだろうけど、東北地方特有の訛りに反応するのは、カラダのどこかに内陸系のDNAが棲みついているのかもしれない。

八重で話がそれてしまったが、水仙はシンプルと思いきや、この八重咲きを含めるとかなりの種類がある。原産地は地中海沿岸で、室町時代以前に、中国を経由して日本に入ったらしく、品種改良の中心地は栽培に気候が適しているイギリス。オランダ、日本がそれに続いているとあった。


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春の小川でも歌っているのだろうか


河津桜


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河津桜を一度くらいは見ておこうと、小田原市内と相模湾を一望できる松田山を訪ねた。河津桜はオオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種であると聞いて、意外な印象だ。というのは、早咲きで淡紅色、そして花の量が豊かで開花期間が長いというのだから、どう考えても人工交配種だろう。なんか腑に落ちんなあと、枝を見上げると、なんだか派手好きのお姉さんといった感じがする。枝につく蕾の数が半端ではないくらい多い。満開になると千人風呂と言われる青森の酸ヶ湯温泉で、ギュウギュウ詰めの女子大合唱といった雰囲気だろうか。好き好きかもしれないが、このタイプの桜はちょっと苦手・・・かも。


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飛んで来たメジロを撮ったつもりが、動きが早く行方不明。残ったのはスゴイ蕾たち


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河津桜のこと
1955年に飯田勝美が静岡県賀茂郡河津町田中で原木を偶然発見したことが由来である。当初、発見者の飯田氏の屋号から「小峰桜」と地元で言われてきたが、その後の学術調査で新種と判明し、1974年に「カワヅザクラ(河津桜)」と命名され、1975年に河津町の木に指定された。現在も原木はこの地に存在し、2007年現在で樹齢50~60年である。また、1968年頃からこのサクラが増殖されるようになった。


こっちをムクドリ!


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これはモズの仕業のリンゴの「はやにえ」か!?なんて、思いながら、このリンゴを枝に刺したモズ人間を探してみる。たぶんこのリンゴが見える二階のベランダあたり?と見上げてみると、カーテンが閉じたまま。この散歩道にもう一カ所、柊の枝にもリンゴが刺してあった。同じようなリンゴだけど、鮮度が少しばかり違う。もしかしたら、同じ人が刺したのかもしれない。餌の乏しい季節だけに、鳥たちにはありがたいよなあ・・・。
さてこのリンゴをムクドリ四羽が食べていた。グリーン色の派手なダウンを着込んでいたせいか、警戒してしまい餌に近寄ってこない。
「こっちをムクドリ!」と念じたが・・・シカトしたままなので諦めた。


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