2013年9月

〜の秋



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先日の台風が通過してから、一気に秋の気配。空も空気も澄んでくると、こちらまでシャンとしてくるから不思議だ。先週初めにチケットが余っているからと、テニス仲間から誘われた東レパンパシフィックテニス。おっ、いいねえ〜。世界のトップクラスが集結というので、何とか仕事をこなして金曜の午後、有明のセンターコートに駆けつけた。ビーナスVSクビトバ、ウォズニアッキVSケーバー、いずれも世界のトップ10の選手による準決勝の二試合だ。

ビーナス185センチ、クビトバ182センチ。試合が始まると、コートが小さく見えるのは、彼女らの身長ばかりではない。リターンされるボールへの反応の早さ、脚力、様々なボールを打ち返す技術。すべてが驚くような正確さで、相手のベースライン近くで様々なバウンドを繰り返す。日本の男子プロでも敵わないのではないのか〜。


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ラリーが続いて、チャンスを得た選手が思わずミスをすると、観客席から「ハ〜」と溜息が漏れた。そこで思い出したのが、二回戦で敗退した伊達公子の試合。伊達は、そんなため息を繰り返す観客席に向かって「シャーラップ」と大声を上げて抗議した。さぞかし伊達ファンは驚いたことだろう。「黙れ!かよう」っと・・・。日本人は、お行儀が良いので、ついこんな反応になってしまうらしい。「惜しい」「よし、次いこう」が、世界では正しい反応らしい。そんなことを思い出しながら、観ていたら試合は、もつれにもつれてフルセットへ。クビトバのインタヴューが始まる頃には、照明が灯っていた。すっかり寒くなってしまい、第二試合の途中で退散。秋も駆け足だ〜。



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試合後、188センチの松岡修造がインタヴューしても、目線はほぼ同じ・・・



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昨日は、恒例の世田谷フィルの定期演奏会でした
ベートーヴェンとチャイコフスキーの交響曲〜♬


花、そして頂へ



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↑写真をクリックすると、さらに迫力増大



ど〜ん。迫力あるねえ。すでに何人かが、眺望を楽しんでいる。とりあえずリュックを下ろして、頂きからの眺めをイメージする。どんなだろう。ストック一本を持って細い道を登る。いつのまにか腰の痛みがウソのように消えている。ゲンキンな腰だ〜。主人に似て、都会を離れると機嫌が良くなるらしい。なんて思っていたら、すぐに岩の上に着いた。おお〜、いいねえ。針葉樹の雄大な森が眼下に広がっている。腰を下ろして、余すところなく眺める。午前中はガスっていたので、諦めていたのに、今年はじつに運がよくて、晴れていく・・・。なんか「孤独のグルメ」の松重豊のような、独り言だ・・・・。



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ここまで登ると、花はもう見当たらない。多くは実をつけているか、枯れていて、種類が分からない。途中、食べられないだろうと思いつつ、いくつかの実を口にして噛んだ。白い実なんかは、ムヒのような医薬系の香りが広がったので、ムヒの実と勝手に名付けた。赤い実のひとつは、酸っぱい味がしたが、いざとなったら、なんとかいけそうだった。
リンドウは、木道のそばでいくつか見ることができた。秋の花で一番好きだ。マツムシソウは、花びらが欠けた三輪だけ。ママハハコは、寒さに耐えているかのように花を隠すようにして咲いていた。山の花たちは、静かな眠りに入っていく。



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噛むと、口の中がムヒの香りになりました〜


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マツムシソウは丸坊主がばかり


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ママハハコもネンネコをぎゅっと締めているよう


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〆はアザミ


池を歩く(2)


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二日目は、すっかり観光地になってしまった白駒池を訪ねる。美しい苔と針葉樹の原生林に囲まれ、標高2100m以上の湖としては、日本最大の天然湖だ。麦草峠の駐車場から歩くと、わずか15分。この日も観光客が多く入っていた。


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池を一周しても30分ほどなので、まずはゆっくりと歩いてみる。樹齢数百年の時を刻んだツガ、トウヒ、シラビソの原生林が広がり、根元を覆っているのは緑の苔。じつは、ここの主役は485種類の苔たちで、その日の天候に合わせて様々な色で出迎え、訪れるゲストを楽しませてくれる。花も良いけれど、光に様々に反応する苔たち。雲間から日が射す瞬間の苔の絨毯は、溜息がでるほど美しく、森を神秘の世界に変えていく。


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明日は、花を探しながら頂きへ〜





池を歩く


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BS百名山「八ヶ岳」を観て、小淵沢から赤岳に向かう急峻なコースを考えていたが、腰痛がなかなか回復しないので、北八ヶ岳の裾野を歩くコースに変更。ピラタスのロープーウェイを使って、一気に2200メートルの世界へ辿り着く。25年ほど前、ここから一泊2日で赤岳まで、一気に縦走したことを思い出した。懐かしい。あの時は、休みなしでも飲んで食べてさえいれば、いくらでも歩けた。


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草原にポツンと建つ縞枯山荘


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さて、ロープーウェイの駅、そして駅員のファッションは、ヨーロッパアルプスをイメージしたのか、いやはやビックリ!チロリアンハットなんか、なんとも似合わなくて、こそばゆい(失礼)。まあいいやと、まずは縞枯山荘から雨池を目指す。ここは初めてのコースだ。木道が山荘までしっかり敷かれていて、ラクチンなこと。秋らしい雲がいくつも現れては、流れていく。



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雨池はとつぜん現れる。なんと神秘的な風景〜。カナダ辺りの小さな池はこんなだろうか。池の淵には、力尽きたトンボがいくつも浮いている。歌ができそうだなあ〜と、トリミングしてパシャ。ここ数日の氷点下を過ごしたトンボたち。キツかっただろうなあ。池の底をじっと眺めているようだ。
百名山を目指して、最近はピークばかりを狙ってきたが、たまにはこんなコースも良いなあ・・・。



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朝焼け




久々にきれいな朝焼けを見た。ここは標高2127メートル、北八ヶ岳の草原にポツンと立つ麦草ヒュッテの前だ。前夜の早寝で、朝四時半に目が覚めた。しかたなく二度寝・・・外が明るくなってきたので、東の空を見ると、赤く染まっている。これはいかん!空よ待て〜と、慌ててサンダルを履いて外に飛び出した。太陽が上がる前に、ときどきこんな朝焼けに遭遇する。アチコチ動き回ってシャッターを切る。途中何度も滑って転びそうになる。気温は氷点下に成ったのだろう。木道に霜が下りて真っ白だ。慌てていたので、ダウンを着ていないことに気づく。
一度、小屋に戻ろうとすると、西の空に月がクッキリ。これも良い。



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小さな秋(2)


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なんだ、こりゃ? 拾いあげると銀杏。見上げると、色づいた銀杏が枝先から、たくさんぶら下がっている。もうこのまま食べられそうに見えるけど、ここから大きくなっていくようだ。そういえば昨年、吟行歌会の帰りに、みんなでビニールの袋に手を入れて銀杏を剝いて持ち帰った。あの臭いは、凄かったなあ〜。もう、実りの秋が始まっている・・・。



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寒さに強いドイツトウヒのマツボックリ


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木の実の中に、蜂の幼虫がひそんでいる!?


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これはツルアジサイだね


小さな秋




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この大きなナナカマドが赤くなったら、壮観だろうなあ〜



北の秋は、空気をヒンヤリさせて、染めたり、揺らしたり、輝かせてやってくる。千歳を出ると、国道沿いのナナカマドの実は、すでにオレンジから橙に色づいていた。北海道の人は、なぜかナナカマドの木が好きで、街路樹はもちろん庭木としても植えている。夏が終わる頃から、たわわの実が色づきはじめ、鳥たちが実を啄む頃になると、葉っぱも真っ赤に染まっている。そんな色の移り変わりを見ながらに、北の人は、短い夏をさらに惜しむのだろう。


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ススキの穂も膨らんできた・・・


三浦光世さん


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見本林を一時間半ほどかけて散策し、文学館に入ると朗読会が開かれていた。建物の真ん中が多目的ホールになっていて、50人ほどの人たちがじっと朗読を聞いている。作品は「母」。小林多喜二の母セキが、自らの生涯を語る物語だ。公募で応募した五人が、リレー形式で読んでいく。音を立てないように、静かに館内を見学。ときおり朗読を聞きながら・・・。一階と二階は吹き抜けになっていて、作品室がまわりを囲んでいる。綾子の全作品、幼い頃そして彼女を支えた人たちの写真が見やすく展示されている。多くは初めて目にする写真だった。13年間、彼女を苦しめた数々の病気(結核、脊椎カリエス、心臓発作など)の時の表情は、とても暗い。しかし後に夫となる三浦光世が現れてからの表情は、一気に輝いて見えた。


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ふと朗読会に目をやると、前列にその人、光世さんがいた。やや首を傾げて、静かに話を聞いている。ああ、この方が彼女を失意の底から救いだし、三浦文学を世に広げた方なのだ。もしかすると、会えるかもしれないと、密かに期待して訪ねてきたのだから、何という幸運だろう。


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三浦文学のテーマは「ひかりと愛といのち」。「人はどのようにして生きたらいいのか」を問いかけている作品が多いのだが、晩年は口述筆記によって光世さんが代筆をし、まとめあげていった。彼は、自分から休もうとか、止めようと言ったことがないと綾子は言っていた。どんな時にも笑顔で、綾子の聞き役となり、仲睦まじい関係を築き上げた光世さん。もしかしたら、この人は、生まれてから怒ったことなどないのではないか、と思っている。



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朗読会が終わって、椅子が片付けられ、落ち着いた頃、光世さんに話しかけた。会える日があると信じていたこと。今こうして会えたことに感謝していると伝えると、彼は手を引くようにして、綾子との出会いや当時の暮らしぶりを思わせる写真の前で、話し始めた。この手鏡で、彼女が寝たままで食事をしていたこと。二人が始めた三浦商店では、灯油まで売っていたこと。いろんな旅をして、分かり合えていったことなど・・・。別れ際には、よく来てくれましたと手を差し伸べてくれた。大きな温かな手だった。穏やかな笑顔、柔らかな物腰、90才とは思えない姿勢、神の元にいる方なのだろうと思った。



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三浦綾子記念文学館


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三浦綾子記念文学館は、旭川駅からバスで7分くらいだから、散歩気分で歩けるのかもしれない。バス停からすぐのところに、モダンな二階建ての文学館が、林に囲まれるようにして立っている。おお〜、ついにやって来たぞと胸が高鳴った。ここは、いつかいつかの場所だった。さて中へと思っていたら、カラマツの大木の裏側からエゾリスが顔を出した。チチチッという警戒音なのか、はたまた林へおいでよという誘いなのか、色々な動きで関心を引く。上がったり下がったり、まったく落着きがない。見ていると可笑しくなってくる。しばらくすると、林の中に跳ねるようにして消えていった。



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まあ〜落着きがなく、大人しくしていない



林のご主人が誘ってくれるなら、文学館は後にして、散策することにした。小説「氷点」の舞台となった外国樹種見本林を歩くのも、今回の目的のひとつだったから、先に歩いてもかまわない。林道には木屑が敷き詰められていて、心地よい感触が足元から伝わってくる。グッと沈む優しく気持ちのよい感触・・・林のイメージは、ますます良くなっていく。



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ときおり森が開ける



この林は明治31年に植栽され、北海道で最も古い外国樹種人工植栽地のひとつ。約18ヘクタールの敷地には、6,000本ほどの樹木が育てられている。カラマツやトウヒ、コメツガ、ダテカンバなど北国を代表する樹木ばかりだ。氷点のあらすじを考えながら、三浦綾子もここを歩いたのかと思うと、小説の中にいるような気分になった。



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いろんなキノコが木々の下に沢山



歩いていると、コメツガの香りがしてきて、包みこまれるような気持ちになっていく。そして、誰もいない。これも良いよなあ〜。秋の紅葉、そして雪が降り積もった中を歩いてみたくなった。


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一年前


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昨年の今ごろは、どんなお天気だったのだろう。そう思って一年前のブログを調べると、やはり変わらずに暑かったとある。そしてこのサルスベリと雲を撮影していて、同じ思いを感じている。おもしろい。体内時計はそれなりに働くのだろうか。さらに戻していくとカモメの様子が綴られている。そうか、この記憶がきちんと残っていたんだ。じつは、昨日の歌会の詠題が「群」でこんな歌を詠んだ。


群青の海へ
カモメの放物線
水平と垂直の
座標軸
ゼロへ落ちる


一年前の記憶を歌にしていた。素晴らしい。これは、自分を褒めて良いかもしない。結局、残していけるものなんて、最後は記憶くらいしかないんだから、感動を貯める時間を作っていきたいと思う。

明日から北海道です。楽しみは三浦綾子記念文学館。夫である三浦光世さんが、お元気なうちに訪ねたいと思っていた。どんな出会いがあるのか。


寝坊



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というわけで久々の四谷交差点



秋らしいというか、夏がやっとこさ、遠のいてくれたな〜というお天気です。今朝は秋の雲が見られるという予報が出ていたのに、珍しく寝坊しました。秋眠、暁を覚えず!?でしょうか。窓を開けると涼しい風が入ってきたので、びっくり。ここ数年早く目が覚めるのは、習慣というより歳のせいだろうと思っていただけに、久々の熟睡、寝坊にちょっとうれしい朝でした。


偶然



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横浜の公園を歩いていると、ムクドリが餌を啄んでいた。そっと近寄って撮影しようと思った時、突然ランナーが画面に入ってきて、こんな写真に・・・。まあ、かえって面白い写真になったのかもしれない。
偶然といえば、昨日の写真をもう一度見てほしい。ギョギョのタイトルは、水面から飛び出す魚をヒントにした。手すりに寄せる波しぶきを撮っていたら、ときどき大きな魚がアチコチで水面高くジャンプしている。なんだ〜と思って、音がした瞬間にシャッターを切った。よく見ると(写真をクリック!)水しぶきまで写っているから、飛び出した瞬間か。
さて魚はなんだろう。スズキか。いやいや、ボラかもしれない。
週末のフライングブログに「大ボラ吹き〜」と・・・。


ギョギョ


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あ〜明日、ブログになんて書こうかしらんと思っていたら、ギョギョッ!



予想は見事にはずれ、2020年のオリンピックが東京に決まって、思わずさかなクンになってしまった。フライングは、陸上のルールからすると即失格ということになり、大人しく退場しなければならないが、一応総括を・・・。

4年前の失敗は経験則となり、事前活動とプレゼンテーションに活かされた。日本には原発の汚染水問題以外に、課題点がほとんど見つからなかった。安倍総理が招致演説で、福島第一原発の現状と対策に向けての国の姿勢を訴え、自らが責任を持って決定し、実行していくと約束したことが、IOC理事の懸念を吹き払った。こうした経緯が意外な大差を生んだのだろう。この結果に驚いたのは、日本だけではなく、競争国のスペインもトルコも同じだったようだ。
勝負はまさに「水物」ということになる。


どうやら・・・



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どうやら、オリンピックの誘致は失敗に終わりそうだ。話は簡単。福島第一原発の汚染水問題だ。海外記者の質問とその愚かな答弁、それを受けた海外メディアの報道から、私たち日本人はあまりにも国際社会の良識や認識からかけ離れ、知ろうとしていなかったかを知った。
なんとノー天気な日本人。まだ落選したわけではないが、良い勉強をさせてもらった(ている)のかもしれない。

地方のことより都市優先。未来のビジョンより今の幸福。自然は押さえ込めると思っている勘違い。私たちが持っていたはずの常識や危機管理意識は、いつ抜かれてきたのだろうか。

招致に失敗したからと言って落胆することはない。オリンピック招致に使った金だって、これから何十年と続く汚染水対策や廃炉にしていく巨額な予算を思えばたいした額ではない。この「国家的な危機」を認識し、新たな舵取りに変えていかなければと思う。

本当に日本を思ってくれるIOCの理事は、こう言うだろう。
「肩を落とさず、国に戻って、今度は福島の復興にその力を注いでください」と。





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今朝は、雷の響きで目が覚めた。バリバリバリと見事な音。とうとう魔の手が東京にもやって来たな!と、眠気の中で一気に降り出した雨音を聞いた。薄目を開ける。窓の向こうに閃光が現れると、しばらくして、爆撃を受けたような音が響いてくる。すぐ近くに落ちたのではないか〜。音は先日の花火の比ではない。これでまんべんなく日本列島が豪雨シャワーを浴びたことになる。
昨日の地震に続いて雷、ときたらアササンを中止して、家事の手伝いをすればシャレになるのだが・・・


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ジシン カミナリ カジテツダイ・・・


祭り提灯



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来週末から中野氷川神社のお祭りだ。近所にはやぐらが組まれて、パトロンの提灯が灯った。すこし気温が下がったこともあって、なんとなく秋の気分〜。
氷川神社の本家は赤坂だと思っていたが、総本社はさいたま市大宮区にある神社だという。我が地元の氷川神社も、約200社あるうちのひとつで、創建されたのが1030年。千回も提灯が灯ってきたなんて、実感がわかない。
駅前に大正から昭和初期にかけてのお祭りの写真が展示されている。大人から子どもまで、どの顔も活き活きしていて、賑やかで楽しそうだ。娯楽が少なかった時代、地域の誰もが楽しめ、絆を強くさせたのが、この秋の祭りだったのだろうね。


花火大会(2)



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歓声


アナウンスが流れると、シュルルル〜と一本の花火が打ちあがって、歓声が広がった。しかし、パ〜ンと小さな音がしただけで、白い煙が北東に流れていく。そうか、風の方向を確認しているんだな。その煙を追いかけていると、最初の花火が大空に炸裂した。そして遅れて腹に響くドーンの爆裂音。目の前の小さな子二人が、すぐに両耳を塞いだ。たぶんあまりにも大きくて、ビックリしたのだろう。たしかに凄い重低音だ。次々に花火は打ち上がり、声と破裂音が重なり合う。



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次々に瞬間アート


アナウンスは、次上がる花火のパトロンを伝えているが、声が割れてよく分からない。ええい、そんなのはどこでもええわい。早う上げんかい!と、なぜかテンションが上がっていく。すると、じゃかましいわい!っと、ドドドンドン、ピカピカピカ、ボンボン、そしてドカーンと尺玉が夜空に広がる。お〜〜感嘆の声も夜空に上がる。


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感声


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喚声

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光の魔の手が闇から伸びてくる


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昔々、父の肩車で観た遠い想い出・・・


花火大会



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週末、足を延ばして金沢八景の花火大会を楽しんだ。昨年の人出は27万人。なるほどね〜凄い人だ・・・。金沢文庫駅辺から海に向かう全ての路地に、延々と人の列が続く。道路は駐車場を探す車でごった返している。さすが関東で人気ナンバーワンを誇る花火大会だ〜と思いながら20分ほど歩くと、会場となる海の公園に着いた。ジェジェジェ〜!砂浜のほとんどに人人人・・・。すでに数万人が、ビールなぞ飲みながら陣取っている。きっと日が高い頃から確保しているんだろうねえ〜。酔っぱらっている人、居眠りをしている人・・・待ち疲れているように見える。少し小高い場所にわずな隙間を見つけたので、座らせてもらう。良かった〜。
「ホンジツノ〜〜ハナビタイカイハ〜〜キョウフウノタメニ〜〜カイサイスルカドウカ〜〜・・・」とノンビリアナウンスが、ゆったりのったりと風にのって、人混みの中を泳いでやってくる。ウソ〜、エ〜、ドウナルノ〜の声も15分前まで。決行のアナウンスが流れると、拍手と喝采の声が夜空に響き渡った。