2015年7月

ローカル線


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はて、どこの駅の近くだったか!?


山から下りて、小さな駅に出ることがある。ローカル線は、本数が少ないから余裕をもって到着する。リュックを駅に置いて、待ち時間を確認し、周辺を散策する。無人駅なら、ただ周りを眺めるしかない。

線路を見ていて気がついたことを思い出した。ローカル線の電車は、駅ですれ違い、再び単線となる線路に戻っていく。駅は、人が乗降するだけではなく、交通の要の役割も果たしている。


トランジスターグラマー


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いただいた桃を一つひとつ新聞紙に包んで冷やしておいたのだが、日ごと小さくなっているように思う。手にするといくぶん紙に遊びができているのだ。しかしながら糖度はグ〜ンと増して、芳醇な甘さが口一杯に広がる。この季節ならではの至福・・・

ふと、トランジスターグラマーなる言葉が浮かんだ。桃からこんな言葉!?
ソニーが生んだトランジスタラジオがもてはやされた頃、親父たちはやたら誰かを「トランジスター」と言って、はしゃいでいたように思う。おかしな和製英語がなんとも懐かしい。

トランジスターグラマーで思い出したのが、歌手の朱里エイコ。あのダイナマイトボディと強烈なステップで歌っていた姿を思い出す。
いかんいかん・・・ダイナマイトボディまで思い出すということは・・・
いまや充分にオヤジ!?


 *トランジスターグラマーとは、身長は低いがグラマラスな女性を表す1959年(昭和34年)の流行語である。
1955年(昭和30年)、日本初のトランジスタラジオ(東京通信工業/現:ソニー)の販売で発生したブームにより、小さくて高機能なトランジスタのように小柄で均整の取れた体つきの女性に対する表現として生まれたとされている。(ウィキペディアより)


ひんやりと、甘味


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打ち合せがことのほか早く終わったので、銀座に出てお気に入りの本屋「銀座コア・ブックファースト」に立ち寄った。暑いときは、涼しい本屋が最高の避暑地だ。こんな本が目に入った。ペーター佐藤が描いたようなあんみつのイラストが、ターコイスブルーの表紙を占領して、タイトル文字「ひんやりと、甘味」を左側に追い出している。


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どれどれと目次を見ると、まあ、豪華な執筆人がずらり・・・。
しかし待てよ、どうしてこんな本が生まれたわけ!?  

冴えた編集者のアイデアだろうか。「ひんやりと、甘味」に相応しいエッセイをすでに掲載された雑誌から、時間をかけて探し出したのだ・・・なんという作業だ〜

この作家たちが愛した「ひんやりと、甘味」って、どんなだろう。
ページを開くと、どんな風が吹いてくるのだろう。
忘れてしまった昭和の匂いや、音、静けさ・・・

もう迷わずに買う。一気に読むのが勿体ない。さてどこで、いつ、読もう。
嬉しくて、たまらないのである。


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さらにこんな人たちも〜



キボシカミキリ



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お前は、暑くないのか・・・・・


奇跡の逆転


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ユウサンだから、ちょっと暗いね


低山でも登ろうか〜の意欲まるでなく、昨日は我が家で高校野球観戦。勝負事には、流れや定理が働くのだなと、しみじみ思った。勝負しない男がそう思うのだから、戦う最前線の者たちは、いつもそれを体感しているだろう。

ピンチの後には決まったようにチャンスが訪れ、逆もまた真なり・・・。苦戦に陥っても、丁寧に試合を戻し、整えておけば、いつかその時は訪れる。
決して捨てない、投げない、諦めない。

奇跡の逆転は起きた。

神宮球場、西東京大会の決勝戦、早稲田実業が八回に、五点差を跳ね返し一気に8点を奪った。伝統の力か、相手チームが可哀想になるくらいの声援が神宮を包み、早実はそのまま押し切って勝利した。まさかが起きた試合だった。

そして、千葉大会の決勝戦にチャンネルをかえると、こちらも七回に7点を入れたチームが逆転した。

そういえば、昨年の富山大会決勝戦・・・・星陵高校は、九回に9点を入れて、8点差を逆転していた。7、8、9の大逆転・・・。勝負は、最後の最後まで分からない。


つりしのぶ


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エ〜と、これは・・・ウっ・・・思い出せない。ところが、十数分後に閃いた!「つりしのぶ」。よく思い出しました・・・ひとり感心。「つり」は「吊り」で分かるが、「しのぶ」は、いったい何だろう?

調べてみると「シノブ」という着生植物の名前だった。つまりシダである。分かると、納得だ。見ると、シダがいくつか飛びだしている。
夏、庇などから吊り下げられているのを見ると、涼やかでいいなあと思っていた。クーラーを効かせた室内もいいが、愛でる涼しさと言うのも日本独特の文化だ。残していきたい。


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御岳渓谷歩きの途中にあった「つりしのぶ」


子育て


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マンションの管理人が「玄関前の庭木に鳥の巣があって、ヒナがいますよ」と教えてくれたのは先週の話。どれどれと見にいけば、すっかり剪定された木に巣があって、ヒナが顔を出している。孵化したばかりなのだろう、まだ目が開いていない。この炎天下では、雛が死んでしまうのではないか・・・

突然、するどい鳥の声がするので見上げると、電線に二羽のヒヨドリ。こちらに向かって威嚇している。そうか、お前たちが親か、すまんすまん。雨とこの陽射しとのなかで、ちゃんと育てられるのか!?


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それから一週間。今朝、管理人に聞いてみると、ヒナは三羽いて、二羽が幼鳥となり一羽は車に敷かれてしまったらしい。親が交互に、雨や日から守ったのだろう。子育ては、どこも大変だよなあ・・・。


そして話は、グ〜ンと戻って、権師匠宅
こんな、心温まるお話です・・・


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6月1日夕刻、近所のスーパーから帰るとご近所さんが「今ノラ猫が何かくわえて入って行ったから見たほうがいいよ!」と言う。
ノラ猫が何かくわえて逃げて行ったのならよくある事ではあるが、ノラ猫が何かをくわえて来たとはどういう事なのか???

・・・それは直ぐに判明!・・・玄関のドア前に薄汚れたかたまりと、近くに我が家にはめったに来ないノラのタケちゃん。
タケちゃんはここ2、3年見かけるが、近寄っても来ないし全く慣れてもいないオスノラ。
何時もならサッと逃げてしまうのに今日は玄関脇にうずくまっている。
そして、そのかたまりはすぐに判った・・・生後間もない子ねこだ!・・・鼻水とよだれで顔がグチャグチャ・・・これは持たないだろうと思った。明日、庭の何処かへ埋める事になるのだろう・・・などと思うほどにひどかった。
それにしても手当はしようと、洗って拭いて洗って拭いてを繰り返し、なんとか猫らしくなって来た・・・外の子ねこ達と同じく茶トラ系のメス、目はまだ開いていない。5兄弟よりはるかに小さい、多分生後一週間ぐらいか?
きれいになって温かくなったら元気が出て来たのか、ぴーぴーと鳴く。
しまった、ミルクが無い。
手間取ってしまい、もう近くのスーパーは開いてない。こんな時は、何時もの隣りの県の24時間営業のスーパーへ・・・車で往復1時間。

ミルクを飲ませたのはもう夜中であったが、元気にジュコジュコと飲む・・・よほどおなかがすいていたのであろう、ついに哺乳瓶の吸い口を噛み切ってしまった。
どうも風邪でもひいているのか鼻水は止まらずプピプピしている。我が家のねこに移ったら大変だ・・・ゲージに囲いを付け隔離・・・そして二日後、ちょっと落ち着いたので獣医さんへ。
回虫の検査やダニやら何やら総て受診、風邪ぎみも落ち着いて来たのでOKだろうとの事。ヤッター、我が家6匹目になるの?
その後すぐに目も開き、ミルクだけでは足らずに離乳食を食べ始めた。


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この写真は二週間後の『シャーロット』・・・不遇な思いをしたのだから名前だけでも優雅にしようと、英国王室より命名。
同じような環境で育って来た『美々ちゃん』が母親代わりに面倒を見ています。

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美々ちゃん、出ないお乳もやってます


御岳渓谷を歩く(2)


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小澤酒造の蔵見学で、粋な若者と出会った。すぐに声をかける。「じつは、五竜で買ったTシャツなんですが、着るのは今でしょう〜と思って」と答える。好いなあ〜その発想、じつは五竜に登ろうと思っているんで、このシャツに惹かれるんだよね。
そして僕らの会は「ORMACといって・・・」と話すと、周りの仲間まで、ドッ〜と大受け。若者らの好奇に溢れた目が、我々に向けられた。


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雨が上がってから、沢井駅のホームに立つ。周りの山を見渡すと、ジンワリ、フンワリ煙(けむ)がたなびいている。梅雨明けだ。気象庁には「今日、梅雨明けです」とはっきり言ってもらいたいところだが「関東甲信は7月19日ごろ、梅雨明け」とちょっとぼかす。
いつぞや、梅雨明け後に大雨が降ったかららしい。


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もう少し呑みたいぞ〜と、雲も言ってる〜


御岳渓谷を歩く


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ORMACの懐は広い。なんて、ちょっと自慢したくなるような昨日の「御岳渓谷」の会だった。
昨日の難易度ランキングは「★1/3くらい」で、歩き約1時間弱。大半の時間は、手元に酒があった。メンバーも膨らんで、級友、取引先、山岳会、歌会などの構成で、なんとも緩い。でもこれが良い。

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ベンチに座ると、庇の長さ、石庭の美しさ、川の音と風が涼しい「川合玉堂美術」


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しばらく続いた雨の影響か、流れが強い。
その中をラフティングのボートが黄色い声とともに流れてゆく


まずは奥多摩の御嶽駅に集合して、川合玉堂美術館へ。多摩川の渓流が眺められる庭の美しい美術館だ。ここで30分ほど見学してから、隣の食事処「いもうとや」で早目のランチ「冷しゆば そば膳」をいただく。
そして川沿いを散策し、初夏の花を楽しみながら、本日のメインイベント「小澤酒造の酒蔵見学」へ。


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予約を入れていた。蔵の入口には魯山人の篆刻が入る「澤乃井」の看板。趣きがある。案内をする若い蔵人は、「最後に試飲ができます」と嬉しいことを言ってくれる・・・。蔵に足を踏み入れると、300年の時間の重みだろうか、静けさの中に流れるヒンヤリとした空気は、酒造りの雰囲気を伝える。わずかな照明に映し出される、梁の太さやタンクの大きさには威圧感があって、チャンチキオケサからはほど遠い。


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・・・そしていよいよ試飲。出されたのは夏の酒「さわ音」だ。スキッとした呑み心地。これで火がついた。皆で「きき酒処」へなだれ込む。お猪口付きの一杯をまずいただくと、二杯目からは、どの銘柄も100円オフになる。まずは「純米大吟醸」、クウ〜冴え渡る。続いて「辛口のにごり」、広がる芳醇さ・・・美味すぎ〜と立て続けに3杯・・・。おっ、雨が降りそうだね〜、いいねいいね〜。もう隊長ではなくて、ただの飲んべえに変身。


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これで7杯までは、覚えている・・・


「蔵守 大吟醸」「大辛口」「彩は(いろは)」が重ねられる頃には、雷を伴った夕立だ。山の稜線が消えて、深い森が煙って、シャワーの音。いいなあ〜、こんな粋な梅雨明けの演出はあるだろうか。

目を瞑ると、酔いの気分と雨音が絡まって、至福の気分。
こんな夏の始まり、そうはないぜ!



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雨のなか、パラソルの下で呑んでいる輩がいる



かき氷とスープカレー


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暑いから涼しい映画館でヒンヤリしようと、新聞広告に掲載されていた「かき氷」の映画を観ようと調べたら、吉本ばなな原作の「海のふた」だと分かった。テーマは「自分の居場所の見つけ方」。かき氷が出来上がるまでのサクサク削られていくワンシーンが、ヒンヤリして気持ちがいい。風鈴ばかりでなく、こんな音も涼しさを呼ぶのだねえ〜。伊豆の土肥を舞台にした、かき氷屋さんを始めるまでのひと夏のエピソード。ちょっぴり染みた。


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それで、かき氷でも食べれば良いものを路地を歩いていくと、遠くに「札幌」の文字・・・・なんだ〜と近寄ると「スープカリー」とあり、なんとも好い香りが流れてくる。

よし!いったるか〜と、首にタオルを巻いて突入。旨い、暑い、美味い、熱い・・・を繰り返し、ジェットコースター的体感温度・上昇編の休日だった。


笠ヶ岳(番外編)


この写真見ると、チョッコシ、余裕あるようにみえるでしょ・・・

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ピ〜ピ〜、チ〜チ〜

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お尻から顔を出しているよ
(写真をクリックすると、大きくなります)


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上がってきてください〜イルカがいました〜・・・・・ホントだ



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やっと、雲がここまで流れてきた〜!イエ〜イ!


笠ヶ岳(5)


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朝から晴れ上がった。今日も紫外線たっぷりの陽射しが降っている。朝食を済ませて、笠が岳の頂上を目指す。小屋の横からわずか15分。北アルプスの頂上付近には、この大きくて平たい岩が必ずといっていいほどあって、一歩一歩に高度感を楽しめる。登っていくと、小屋が小さくなっていく。


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ついに登頂、2898メートル。やりました。それにしても素晴らしい360度の展望。みんなの口元から感動の言葉が溢れる。乗鞍、御岳、南、中央アルプス、富士山、穂高、槍、立山、剣、薬師岳・・・そして白山、地球のピークの一つに立っていることを実感する。


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しばらく景色に夢中になりながら、今回の山行を心から喜んだ。さて、また長い山道を下る。目標は7時間だ。膝は耐えられるだろうかと祈りつつ、痛み止め、亜鉛やらその他の栄養剤のタブレットを飲み下して、笠を後にした。


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水分補給をしながら別れを惜しむ



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無事下山、登山口にはオダマキが咲いていた


笠ヶ岳(4)


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部屋もトイレもきれいな山小屋だった


とうちゃこ〜。最後の一時間がキツかった。尾根歩きをしてすぐに小屋に着くと思ったら、100メートルの登りが待っていた。たかだか100メートルされど100メートル、足が上がっていかない。おまけに日陰の雪渓が最後にあって、滑りやすい。キツ〜〜


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頑張ってますよ〜〜小屋まであと50メートルくらいだろう


しかし何とか笠ヶ岳小屋に辿り着くと、もう六時。口をきけないほどにばてていた。すると奥から元気な声がする。「こっちこっち〜、これから夕飯の仕度始めるからね」。Aさんだ。鉄人ではないのか、君は〜。夜中、東京から一人で運転をして、睡眠時間は2時間。調子の出ないMちゃんの分の荷物もいくつか背負って、12時間歩いて、これから夕飯を作るという。薪ストーブの前のテーブルをしっかり確保し、バーナーやコッフェルを並べ、一人でもうビールを飲んでニコニコしている。イヤハヤ〜〜。

Aさんとは「山ごはんを楽しもう」というサイトを一緒に作っているが、とにかく作るのが早い。まずは酒のツマミにと「うのはな」をこしらえた。そして小さなフライパンと魔法のアルミが出てくると、油を使わない「焼肉」が始まる。プシュ〜と缶ビールを空けると、万願寺唐辛子も並べられ、目の前の皿に乗せていく。ビッグママだ〜。


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成城石井で買ったという牛肉〜ウンマイ、万願寺もウンマイ・・・涙です


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さらに特製の鍋、ダシは切干し大根、高野豆腐、肉、キムチから・・・ウンマイ


EさんとNちゃんはテンパク(テント泊)なので、三人で夕食。しかし調子の上がらないMちゃんは、食欲がないらしく可哀想だ。少し摂らなければと無理に口にしたが、夜にもどしたらしい。二本目のビールが終り、焼酎のお湯割をすすめられると睡魔がやって来た。早く部屋で休みたい・・・


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槍ヶ岳が見える。テント場ではEさんたちが夕食中だろうか


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そして夕暮れ・・・


笠ヶ岳(3)


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荷揚げのヘリも映っているよ


登り始めてまもなく、Mちゃんが体調が良くないと言った。ピッチが上がらないようだ。リーダーのEさんが最後尾についてMちゃんをフォローしていくことになり、Aさん、Nさんの三人でゆっくり笠新道の高度を上げていく。登山口の標高が1370メートルだから、夕方までに約1500メートルの標高を上げる計算になる。未知の数字だ。


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ジグザグの道がしばらく続くと、ブナの太い幹がいくつも現れた。去年の落ち葉が、重なるようにして残っている。タニウツギ、シャクナゲと、里ではもう終わっている花が咲いていた。高度が上がり針葉樹林帯に入ると、コメツガ、シラビソの甘い匂いに包まれた。山で最も好きな匂いだ。気持ちがシットリとしていく。そしてこの樹林帯が終わると、お待ちかねの大きなカール「杓子平」についた。

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ハクサンイチゲと穂高連峰


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ハクサンイチゲ


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チングルマと笠ヶ岳


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シナノキンバイ


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キバナノコマノツメ


裾野が広い。この時期、嬉しいのは雪渓がいくつも見られることだ。雪渓があることで、山がその山容を誇っているようにも見えて、なんとも凛々しい。雪解けの箇所や尾根伝いには、チングルマ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲといった花が群生している。忘れていた初夏の山の姿だ。


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いよいよ尾根道。笠が近づいてきた


笠ヶ岳(2)


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わずかな間で、こんなに爪は伸びるものだろうか。そう思いながら、プチプチと爪を切った。3㌔減った体重は、少しだけ回復した。ただ足の筋肉痛は、まだ収まらない。

登った長い山道を地図で辿って、風が運んだ樹々の匂いや小さくなって谷に消えていった温泉街を思い出している。高度をあげていくと、稜線から遠くの山々が見え出した。「おっ、焼岳だ、槍だ、立山、乗鞍・・・・」と、深呼吸しながら、汗を拭きながら、水分を補給して、目を細める。

まさか笠が岳の位置から穂高連峰を見るなんて、考えてもいなかったから、その美しく厳しい稜線を眺めると溜息がでた。笠が岳までの道のりはいやになるほど長い。山のネットの声はどれも「キツかった」だった。それでも、いくつもの雪渓や沢筋を流れる雪解けの水、揺れる高山植物を見つけると、懐の深さよ、その山容の豊かさよと賞讃せずにはいられなかった。

登山計画書には【登り8時間40分】休憩含まずとあったので、わずか二時間の仮眠で体が保つのか不安だった。五時半、穂高温泉を出発。登山口までの約一時間は、順調だった。


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穂高ケーブルの第二駐車場から出発

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山に朝が訪れた。登山口までの5㌔をお喋りしながら歩く


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登山口の標識には北アルプスの山々がズラリ。なんだかどこも近そうに感じる・・・


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上を一枚脱いで、リュックをぐっと固定して、さあ登らん!


笠ヶ岳(日本百名山・78座目)


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最初に現れたのがニッコウキスゲだ


無事戻って参りました。
素晴らしいお天気に恵まれ、最高の北アルプスを堪能しました。

仲間に、花に、山の清水に励まされて、何とか頂上に立つことができました。初日の登りは、予想時間を大きく超えて12時間半。五時半に登り始めて到着が夕方6時・・・笠ヶ岳直下の山小屋に到着したときには、声も出ないほど、疲労困憊・・・バテました。

今回は、日本山岳会の40代を中心にした4人(女子3名、男子1名)の最強グループに入れてもらったのだが、迷惑をかけずに登ることができるか、無事に下山できるかと不安になり、いっとき断ろうかと悩んだ。しかしここで断るということは、百名山を断念することにも繋がると思い、決心!

すると、マイナーな山だと思っていた百名山の一つ笠ヶ岳は、想像以上の魅力を一杯にかかえて待っていてくれた。
一週間、感動の山をお伝えします。

では予告編を〜〜


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穂高連峰と青の栂桜(アオノツガザクラ)


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休憩を終えて、杓子平(2400メートル)を出発


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槍と穂高を背にして標高2500メートル付近を上っていくメンバー


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見えてきた〜あと3時間・・・コバイケイソウの花穂の先に小屋と笠ヶ岳


ぷんぷんぷん



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ぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷん・・・・
予約を入れているのに、なぜ一時間も待たせるのか・・・・
痛み止めの処方箋一つをもらうだけで・・・・

というわけで、我慢できず飛びだした。
しみじみ、待つことができない男だと思う。

整形外科のそばのドラッグストアであれこれササっと買って、笠ヶ岳の準備〜


♬〜〜セミが鳴いている〜 梅雨明け? ^o^


笠ヶ岳・熟考


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梅雨の晴れ間ではなく、梅雨の曇り。ヒルガオがポツンと話しかける。

大丈夫なの、付け焼き刃的にそんな早足でウォーキングしたって、急に体力はアップしないよ。まして腰と膝に爆弾かかえて、他のメンバーに迷惑がかかったらどうするの。

「しかしなあ、笠ヶ岳は、いつか登らなくてはと、思っていたから、誘いはグットタイミングだったのだよ」。

登山計画書には、休憩なしで登り8時間半と書いてあったよ。ましてアイゼン、ピッケル、ロープのメモも・・・。リュックも重くなるよ。

ウ〜ム、だまれだまれ〜〜


水曜日のカンパネラ


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なぜこんな写真が、出てきたのか? 
↓ここをクリックしてほしい。


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オジサンはひっくり返った。歌っているのは「水曜日のカンパネラ」というJ-POPをジャンルとするバンドだ。曲名は「シャクシャイン」。バンド名と曲名が逆なんじゃないの、といいたくなるが、北海道のおもしろ地名から始まって、建物、名産が次々に猛スピードで語られるのにはただ圧倒される。

それが聞き覚えのある北海道のあれこれなので、聞き逃さないぞと思っていたら、押し寄せてくる言葉の突っ張りに、土俵際まで一気に押し込まれてしまった。見てごらんと、友人から送られてきたYouTubeだった。


そんなわけで、この春の札幌の写真を探していたら怒りのワンカットが出てきた。

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カイツブリ


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井の頭公園の続き。公園の監視員さんに聞くと、このカイツブリは今年三回目の抱卵だという。一回目は巣が途中で壊れ、二回目はボートがぶつかってしまいヒナが孵らなかったが、今回はもうすぐ生まれそうだという。親でも小さいカイツブリ。早く見たいなあ。ヒナの大きさはどれくらいなのだろうと思って、調べるとこんな写真が見つかった。

親鳥の上に乗って池廻りをするらしい。天敵からも守られるからね。

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親子といえば、権師匠の庭にやって来るもう一つの生き物とは、猫たちだ。
こんなコメントがあった。

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親猫、どうやって5匹も連れてくるの?
1匹ずつ、くわえてくるわけ。

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その通り!
子ねこは生後一ヶ月で300~400g、その頃に一匹づつくわえてやって来るのだ。
この写真は昨年8月の三毛一家・・・つまり2014バージョン!
6月頃にやって来たので、滞在二ヶ月目・・・子ねこは生後三ヶ月・・・この後一ヶ月ほどで突然居なくなり、そのまま不明。もしかすると、子ねこはもっと小さい時に連れて来ているのかも知れない。


我々が判らなかっただけで、三毛母さんがうまく隠していたのかもネ!・・・多分それが正解。
場所はいつも隣りのせっちゃん宅の物置の下・・・これがスゴイ!・・・絶対に子ねこは鳴かない・・・鳴かせない!
我々が認識してOKを出すまで子ねこの存在を隠すのだ。
ある時三毛母さんが、この人間たちなら安全とわかると一声『ニャー!』と鳴く・・・すると、飛び出して来るのだ。
物置下からぞろぞろと・・・昨年3匹・・・今年は5匹!
そして、今年もまた子育てを終わると居なくなってしまうのだろうネ!



吟行歌会


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週末はライフワークで楽しんでいる年四回の吟行歌会・夏の陣。新人三人を迎えて、三年半ぶりの井の頭公園を11人で吟行した。雨が上がったばかりの公園は思ったよりも人が少ない。神田川へと続く遊歩道を行くと、珍しい半夏生やヤブミョウガを見つけた。初めて見たという方が何人かいて、しばしの鑑賞会。そして巣で卵を温めるカイツブリやスイレン、コウホネの水生植物など、歌作りには事欠かない題材が次々に現れたので、これで今日は大丈夫と安心・・・・(^^♪ 
その後、会場である角川庭園に移動し、皆さんの歌が披露された。

印象的な歌をいくつか紹介する。

どんな植物かと
ずっと疑問だった
半夏生
夏にはあと一歩の
日陰に咲く


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井の頭公園は
夏の盛装
重ね重ねた
緑をすかして
噴水の花


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小生の歌は

雨がたたまれ
公園の樹々は新緑
ハープの音色に
白い噴水
涼しさを重ねる


初夏を切り取った歌が多く詠まれて、上席が七人。新人の方も常連になりそうで、充実の歌会になった。


*なでしこ、残念だった。アメリカのパワー全開は、怖いほどでした。それでもよく耐えて、頑張った。準優勝も立派だ。
ソフトボールのワールドカップもアメリカとの決勝が決まった。こっちも凄い!
放送してくれないかなあ〜


強い人


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近所の友人からこんな話を聞いた。本当に強い人は、初めから強くて、もうこれはかなわないというタイプ。出会った時から、もう数段上のレベルだという。なるほど、白鵬タイプか。
次に強い人は、最後に力を出す人。つまり最後まで力を出せる人。う〜む・・・テニスプレイヤーなら、さしずめジョコビッチ。もがき苦しんでも、最後は圧倒的に勝利する。その後の話は忘れてしまったが、強い人は「最後まで勝負を捨てない」。ここに共感した。

最後まで勝負を捨てない・・・・

粘り強く持続させる力が大切なのだ。そう思って、立ち上がると、百名山が目の前に立ちはだかる。楽な山ばかりを登って、キツい山をいくつも残してしまった。そのいくつかを頭に浮かべると、彼らは腕組みをして見下ろしてくる・・・


イメージすること


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どちらに微笑むか!?エンジェルウィング・ジャスミン


マスコミ問題に
終止符
政権自ら
発行を決意
「白旗新聞」


今日はこれでスタート。事務所では、ダジャレや親父ギャグばかりでなく、政治批判をこんな時事川柳のような五行歌にしては、コメントをもらっている。社会詠や川柳は、タイミングが大切。旬を逃してはいけないのだ。

若者や女子が週末にデモを始めた。女子が動き始めると世間は、注目し活気ずく。この波がもっともっと大きくなってほしい。

ナデシコの勝利は、ずっ〜とイメージしていた。決勝は九分九厘、アメリカとの試合だと広言していたし、サッカーの神様がいるとしたら、澤とワンバックの最後をワールドカップの決勝を舞台にすると思っていた。
どちらが勝つかは分からないけれど、澤とワンバックが抱き合い、手を掲げて、競技場と世界に向かって、フィナーレを飾る・・・きっと、そんな感じ。

追記・・・もう一つのワールドカップ「ソフトボール」も3連勝。
     こちらも忘れないでほしい〜。


閏秒


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もう半分が過ぎてしまった。梅雨はいつ上がるのか〜


今日は一秒プラスして、暦のズレというか地球の自転速度に合わせる「閏秒」の日らしい。つまり一秒お得な日。たとえば、23:59:60に、素早く一回息ができる。キスがちょっぴり長くできる・・・他に何かできるだろうかと、外を眺めると、それらしいお天気で、街が花が潤っている。

対戦相手はアメリカだ!明日イングランド戦、ナデシコ頑張れ〜〜


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縁起を担いで、ナデシコガクアジサイ