2010年5月

晴れ男

週末は福岡の青空の下を歩いていました。空は秋を思わすように高く、久々に晴れ男の気分です。実は五行歌の交流会が、中州に近い会場で開催されると聞き、早くに行ってその周辺を散策してみました。中州は海に近く、橋に立っていると、風が気持ちよく頬を撫でていきます。この向こうは玄界灘へと続くのかなんて思いながら、知らない街のアレコレを感じるのは旅の大きな楽しみです。さて歌会には九州や他の地方も含め100名以上の出席者があり、それぞれの自己紹介に熱の入ったコメントなどが加わり、終了したのは予定時間を超えて6時過ぎになっていました。外を見ると晴れ渡っていた青空もいくぶん陰っていて、もう少し歩いてみかったなという思いが少し残りました。

 

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中州を背にベイエリアを見る。


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晴れ渡った空にKBCの建物と噴水、そしてタイミングよく飛行機が!


木版画展

友人の版画家、川上典子さんの個展を訪ねました。南青山二丁目の「ギャラリー2104」という、テラスのある落着いた画廊です。ここでは三回目の開催ということで、今回も海の中の世界やさまざまなポーズをとる猫たちが、木版から飛び出してきたような温かさと優しいタッチで描かれていました。版画のなかには、五行の詩も入っていて温かい人柄が伝わってきます。とくにこんな歌が心に響きました。「きみの洗う/皿の音と/かすかな波の音と/ひとしく/いとしく」この詩は、海を漂うクラゲの上に彫られています。
もしよろしければ週末、お出かけください。
「ギャラリー2104」港区南青山2−10−4 TEL.03−5411−2104
 

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テラスで寛ぐ川上典子さん。


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猫の作品もあります。


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爽やかな週末になるのでしょうか。青山の交差点。


ミント

公園の雑草の中でミントを見つけました。よくミント分からないのですが、葉を指で摘んでから嗅いでみると、爽やかな香りが広がります。小さなミントをもらってガラスの小瓶に一輪挿し。ミントも雑草化しているのか、緑道でときどき見かけます。ハーブの仲間なので繁殖力が強いのでしょうね。
花言葉は「徳のある人」「再び交際を願います」「効能」「自由な愛」


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ヤマフジ

ヤマフジというと「ショウジ」と反応(^^;してしまいますが、さてその実態はあまり知られていないかもしれませんね。先日の高尾山の帰りにヤマフジを発見しました。ツタが樹々に絡まり、薄紫色の花を溢れんばかりにつけて壮観です。場所は高尾山から小仏峠をおりてバス停に向かう途中です。一房失敬したくても、花は10mの高さにあります。トルのは写真だけと決まっているのでパチリ。風に乗って香りが漂っていました。
花言葉は「甘い誘惑」「懐かしい思い出」「歓迎」「恋に酔う」


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ブドウ園で見る房のようです


蝶道(チョウドウ)

獣たちに「獣道」があるように、蝶にも「蝶道」があります。小学校の4、5年生の頃、捕虫網をもって山の中に入ると、高校生が大きな捕虫網でアゲハチョウを採っていました。眺めていると、高校生は蝶にも道があるからここで待っていれば、かならずやってくるといいます。そして次から次へとアゲハ蝶を捕獲しては三角紙に収めていきました。蝶道はたしかにあり、以後そこでアゲハを待つようになったのです。アゲハを見てふとその日のことを思い出した。


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これは、ミヤマカラスアゲハでしょうか

蝶道
http://www.pteron-world.com/topics/ecology/route.html

雨男

日曜日の朝、テニス合宿の宿で雨を見つめながら考えた。我が家では「雨男」という不名誉な称号を貰っていて、昨年から遠出するたびに雨にあっている。もしくは晴れ間の少ない曇空だから、不思議な巡り合わせだ。この対局にいたのは晴れ男の代表、昭和天皇だ。天皇が行啓される植樹祭や国体などの会場は、前日までの雨が止み、かならず晴れたそうだ。運だけなのだろうか。そこでこの汚名を考えてみた。用意周到な計画を立てて実行する山登りに、雨天中止はない。雨も自然の姿として受け入れ、山に入る。雨など嬉しくはないが、せっかくの休みを失いたくないという思いが強いのだ、と解明してみたが昭和天皇はどうだったのだろうと、また雨の空を恨めしく見るのだった。


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雨乞いをしている蛙のようだ。これでは雨が降る。


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窓のすぐそばにも雨乞いカエル。




一周年

ブログ「歩キ眼デス」を始めてから、丁度一年が経ちました。週末と休日だけをオフにしてほぼ毎日更新したことは、持続する力を少し持つことができたのかもしれません。自転しながら太陽を廻る地球のように、これからも「歩キ眼デス」をしながらどこかへ続く人生を楽しんでいければと願っています。多くの方からいただいたコメントは、日々の励みになりました。ありがとうございます。そしてこれからも、またよろしくお願い致します。


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斜面に咲く、シャガ。深く根を下ろして土を支えます。山の木陰に
多く咲いているのですが、最近は公園、緑道でもよく見かけます。




ホウチャクソウ


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この花の名が分かりませんでした。花の本を何冊か持っているのですが、最近はネットで調べることが多くなりました。百合に似ているので「百合の仲間」で調べると、そっくりの花がいくつが見つかりました。細かく観察して特徴を確認していくと名前が判明します。分かったときの嬉しさは格別で、子どもの頃に図鑑を手にしながら、ようやく昆虫の名前を知った時と同じような気持ちです。「ホウチャクソウ」の名の宝鐸とは、「お寺の軒下に下がっている大型の風鈴(風鐸)のこと」とあります。この百合は、この筒状のままで開くことはありません。



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似ている種類です。左から「アマドコロ」「ナルコユリ」
そして「ホウチャクソウ」



ガクウツギ(額空木)

陽があまり入らない林にポッと白い花が浮かんでいます。まるで白い蝶が数匹葉に止まっているようでちょっと幻想的です。これは「ガクウツギ」といい、山間の日陰でときどき見かけます。不揃いの花のカタチに何ともいえない味わいがあり、見ていると浄化されていくような気持ちになるのは、日が当たらない場所で静かに咲いているからでしょうか。茎や葉がウツギに似ていますが、分類学的にはアジサイの仲間です。花言葉は「明日の幸福」。


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白い花びらのように見える部分はガクで、小さな緑の蕾が開きはじめています。




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このブログにコメントくれる権ちゃんより、5/16に撮影したISSの写真が届いています。彼が教えてくれた通りこの日は、ISSを追走するスペースシャトル「アトランティス号」も一緒に見えて、見事な観測ができました。6時間後にドッキングに成功したそうです。アルキメデスはフリーマーケットで買い求めた双眼鏡で、北東の空に消えていくまで眺めておりました。

森ガール・山ガール

昨年辺りから山に若い女性が増えてきた。先日の高尾山は驚くほどの数で、これが噂の「山ガール」なのかと周りを見渡す。どの子も街で見かけるようなごく普通のファッションで楽しそうに登っている。明るく清々しいので、つい声をかけてしまう。なぜか嬉しいのだ。次世代の子たちがルールを守って山に入ってくれると、山は守られていく。森ガールから山ガールへ。おじさんはうれしく、ひとりモリアガール♪〜
さてそんな山ガールのような花を見つけた。山道で小さな花の写真を撮っている男性がいたので聞いてみると、「ホタルカズラ」だという。高尾山では滅多にお目にかかれない花らしく、鮮やかな瑠璃色をしている。大きさは1.5センチくらいで、なかなか可憐だ。調べてみると、夜になると花が蛍のように光るのでこの名があるといわれているが、さてどうなんだろう。真ん中の星形がとても印象的だ。


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花言葉は、なぜか「高潔」「たくらみ」


イカリソウ(錨草)

珍しい花を高尾山の中で見つけました。不思議な形をしているでしょう。本では何度となく見ていましたが、本物は初めてです。その名は「イカリソウ」。聞くと「怒りそう」をイメージしそうですが、船のイカリに似ているところからこう命名されています。細長いイカリの部分は「距(きょ)」といい、先端には昆虫をおびき寄せる蜜が入っていて、花粉を媒介させます。花は淡いピンク色をして、大きさは約3センチくらい。落ち葉のなかにひっそり咲く不思議な姿は実に神秘的で、いまにも動き出しそうです。
花言葉は「あなたを捕らえる」「あなたをつかまえる」「君を離さない」
あらら、やっぱり。。


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生け垣

今や生け垣の定番になりつつある樹があります。その名は「レッドロビン」。春伸びる新芽は赤いので、しばらくの間生け垣全体が赤茶色に染まったようになります。葉は光沢があるので光に映え、建物をお洒落な雰囲気に演出しています。ただ成長が早く、夏頃にはぴょんぴょんと枝を伸ばすので、手入れは大変かもしれません。


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花を初めてみました。花言葉は「賑やか」。


ジャスミン

歩いているとジャスミンの濃厚な香りがしてきます。よく見るとフェンスに絡まり白い花が溢れるように咲いています。もしかすると香りは気温と関係があるのかもしれませんね。まだまだ開花していくようなので、香りも続きそうです。ジャスミンは官能的でムスクのような香りがするので人気があります。さて緑道は梅雨の頃までさまざまな花の香りが楽しめるので、歩いているだけで心身ともにリラックスできます。
ジャスミン花言葉は「素直」「可憐」「温情」「気だてのよさ」「愛の通夜」「官能的」


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これはハゴロモジャスミンかな。




ミナガヒナゲシ

この花、近所で繁殖していませんか? と、聞きたくなるくらい目にします。ここ数年、春先に緑道の脇やツツジの間から、ニョキニョキと顔を出しています。初めはポピーの仲間だと思っていましたが、調べてみると帰化植物として増えているミナガヒナゲシ。「1961年に東京都世田谷区で初めて確認され、以後群馬県、福岡県などにも分布が広がり、現在では温暖な地方の都市周辺を中心に繁殖している」とありますし、種子の数は2000というのですから、繁殖力はかなり強そうです。来年はもっと増えているかもしれませんね。
花言葉は「七色の恋」「心の平静」「慰め」「乙女らしさ」「感謝」


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種子の部分が長いことから「ミナガヒナゲシ」の名がついています。



ヒメツルニチニチソウ(姫蔓日々草)

雨の日は選に漏れてしまった花を紹介します。この時期、多くの花が咲くので全部を紹介できません。例えばこのヒメツルニチニチソウも花が終わってしまいました。調べてみたところ、キョウチクトウ科のツルニチニチソウ属とあります。ふだん見るニチニチソウより大きいし、キョウチクトウなのにツル性。不思議な種類です。さらにハーブの種類とあるので、鮮やかに地を這うナスタチウムにも近い。学名は「ビンカミノール」。これも何か怪しい〜。


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花言葉は「幼なじみ」「優しい思い出」




母の日

昨日、花屋さんの店頭でウォッチングを楽しんでいました。母の日が近づくとカーネーションの値が高くなることをみんな知っているらしく、小声でぶつぶつ言っています。子供を連れたお父さん、若い女性、手をつないだ幼い兄弟たちが悩みながら、数本のカーネーションを選んで赤いリボンを着けてもらいます。五月晴れの下、甘い香りと幸せな空気に満ちた母の日の風景でした。


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カーネーションに親切な名前がついています。


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ブーゲンビリアの花は真ん中の小さい白い花。


赤城山(2)

百名山とは作家の深田久弥が自身の基準で百座を選んだもので、随筆にはそれらの山を主題にして魅力を書いている。しかしどうも納得できないというのが大方の意見だ。というのは、どうしてあの山が百名山に入らないんだ!こんな山がはいるのだ!と厳しい意見が多く、アルキメデスもそうだそうだと同意する山がいくつかある。「品格、歴史、個性」を兼ね備えて1,500m以上の山という基準は、悪くない・・・。さて赤城山は、どうだろうか。緑が少ない時期ではあるが、高度感がなく個性がないぼんやりとした山という印象だ。そんなわけで、あっという間に山頂に着き、食事をして下りて時間を見るとお昼前。そこで藤岡に住む権ちゃんに電話して落ち合うことにする。東京の学生寮で同室になった縁で仲が続いている。前橋駅でなんと約20年ぶりの再会。山と積もった話をしているうちに5時間も経ってしまった。お茶、食事、お土産の数々の大サービスを受けたうえ、高崎駅まで送ってもらった。思いがけなく旧交が温まり幸せな一日になった。(赤城山は59座目の百名山)


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山頂には、手づくりの標識が立っています。


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噴火時に塞き止められた湖「大沼(おぬま)」


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前橋駅前のケヤキ。良い風が吹いてたおやかに揺れ、気分爽快!


赤城山(1)

春になったら再び百名山にアタックしようと年頭に決めていたので、まずはこのゴールデンウィークの初日に未踏の赤城山を選んで登ってきました。さて、赤城山は八ヶ岳と同じように、周辺の山一帯の総称名なのです。そんなわけで最も高い山である黒桧山(くろびさん/1827.6m)を選ぶことにしました。前橋発赤城山行きのバスに時間を会わせると朝4時起きです。移動時間を仮眠に当て、バスの終点、赤城山ビジターセンターに着いたのが9時前。バスから下りると思いがけない寒さです。当然のことながら、標高が高くなれば気温は下がるもの。さらに風が吹いているのでジンワリと冷えてきます。こんな時は早く登って体を温めるに限ります。

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麓はポカポカの温かさ。遠くの山は妙義山でしょうか。


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まずは急勾配の階段から登り始めます。


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緑に見えるのはササヤブ。雪もチラチラ見えます。