2010年4月

雑木林

休日に通っているテニスコートの近くに雑木林があるので、時々早く行っては散策しています。子供の頃、林が家の近くにあり絶好の遊び場でした。樹々を渡る風を感じていると、懐かしい思い出が浮かんできて、今にでも幼い頃の仲間達が飛び出してきそうです。草と草を結んで誰かをを転ばしてはゲラゲラ笑ったり、戦争ごっこの基地を作ったりと、時間を忘れて遊びほうけていました。そして気がつくと夕暮れになって、弟と寂しく帰るというパターンでした。しかしこの林には、遊ぶ子供がほとんど見当たりません。


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草地には、ハナニラやスノードロップ、セリバオウレンが咲いていました。


雨上がり

雨がやっと上がりました。桜が咲く前から、雨と雪がよく降っていたわけですから、ほぼ一ヶ月以上傘を持ち歩いていたことになります。例年なら新緑が輝くここ四谷の迎賓館前も、緑が沈みがちでした。しかし連休は好天が続くようなので、「新緑のなかを歩くぞ〜」と鼻息を荒くしている四谷駅前午後四時半のアルキメデスなのでした。


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ツルバラ(蔓薔薇)

家と家の間から黄色いバラがチラッと見えたので、路地に入って行くと、入り組んでいてなかなか辿り着けません。おまけに挙動不審者のようになってしまい、おばあさんに挨拶をして聞く始末。何とか辿り着き、このツル薔薇を見上げると、滝の雫のように路上近くまで枝を伸ばしています。バラは種類が多いのでよく分かりませんが、バラの香りがどれも違うことは知っています。顔を寄せると、これもほのかに甘い香りがしました。
花言葉は「愛」「無邪気」「爽やか」「いつも美しい」「あなたの好意に応えます」


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この迫力。きっと誰もが見上げてしまいます。




桜草(サクラソウ)

よく目にする花なのに、ついつい目がいく桜草。記述にはこうあります。「江戸時代の中ごろから、荒川の原野に野生するサクラソウから本格的な栽培が始まり、種子まきを繰り返すうちに、白、桃、紅、紫、絞りなどの色変わりや、大小さまざまな花形の変わり品が生まれ、名称が付けられた」。また小林一茶は「我が国は  草も桜が  咲きにけり」とこの花への想いを詠っています。
花言葉は、「初恋」「純潔」「可憐」「神秘な心」「うぬぼれ」・・・なるほどです。


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タチツボスミレ

スミレノハ〜ナ〜サ〜クコロ〜♪ 春の野山はまず菫の紫から始まります。日当りの良い場所では群生していることが多く、歌を思わず口ずさんでしまいます。タチツボスミレは茎が立ち上がり、葉がハート型をしているので、枯れ草のなかに咲いていても目につきます。菫は種類が多く、園芸種を入れると日本では60種以上で、よく見るニオイスミレは、切り花用に改良された品種のようです。
タチツボスミレの花言葉は「つつましい幸福」「誠実」


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シロバナエンレイソウ(白花延齢草)

先週末、高尾山を下りてくる途中、女性が花の写真を撮っていたので名称を聞いてみました。なんとシロバナエンレイソウだといいます。この花は珍しいため盗掘されやすく、なかなか見ることができません。大きな葉の真ん中に白い花を咲かせ、樹林帯のなかにひっそりと咲いている場合が多く、一度見ると記憶に残る花です。見るからに清楚ですね。
エンレイソウの花言葉は、「初恋」「奥ゆかしい美しさ」


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アオキ(青木)

アオキの春の新芽は、知っていましたが、花をじっくり見ることはありませんでした。小豆色の4枚の花びらは十字の形をしていて、葡萄の房についているみたいです。庭木や公園でよく見るせいか、どうも全体に特徴がない「普通の木」というイメージなのです。アオキさんごめんなさい。
花言葉は「若く美しく」「永遠の愛」



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日本原産で秋の赤い実は野鳥のエサになります。


藤(フジ)

藤の曲がりくねった枝から房が下り、薄紫の花が開いていました。開花は4月下旬頃だと思っていたのでびっくりです。顔を近づけると、藤独特のくすぐるような甘い香りがします。藤といえば紫。最盛期になると藤棚から淡紫の花がシャワーのよう下り、枝の何本かは、マメ科の植物らしく勢い良く伸びていきます。レースのように広がる山藤もこれからです。
花言葉は「歓迎」「恋に酔う」「至福のとき」「決して離れない」


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花はまさに豆の花ですね。


ミツバツツジ(三葉躑躅)

桜とともに、春の山を彩るのがミツバツツジです。山の樹々が葉をつけない頃から淡いピンク色の花をつけるので、遠くからでもすぐに分かります。高尾山の尾根道にミツバツツジの名所があり、家族連れやカップルが順番待ちで記念撮影をしていました。枝先に三枚の葉がつくことから命名されたのですが、雄しべの数によって違う種類もあるようです。街なかの華やかなツツジの色とは違い、ミツバツツジの淡い紫は、春の山の佇まいにあった控えめな気品がありました。
花言葉は「節制」「平和」

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枝先からピンと三枚の若葉が立っているのが特徴です


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眺めていると桜の花びらが落ちてきました


雪柳(ユキヤナギ)

柳のようなしなやかな枝に白い小花がついているところから、この名がつきました。群生しているところは、雪の小山のようだったり、沸きでる白い噴水のようにも見えます。バラ科の落葉低木で花の大きさは1センチ弱くらい。お天気の日、白い枝が風に揺れているのを見ていると、なんとも良い気分ですが、今日の寒さの中、まさに雪のように見えました。


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花言葉は「愛嬌」「愛らしさ」「静かな思い」「控えめな気品」


花韮(ハナニラ)

ウォーキングコース沿いに、いま花韮がたくさん咲いています。群生している場所が、周辺よりいくぶん涼しげに感じるのは、白い花色のせいでしょうか。葉っぱをちぎって嗅いでみるとやはりニラの匂いがしました。別名は「西洋甘菜(せいようあまな)」食べられる花韮は、どうやら種類が違うようです。


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花言葉は誰がつけたのか「悲しい別れ」です。


山吹(ヤマブキ)

最近、黄色系の花に心引かれるのは、エネルギーが足りないからでしょうか。心の底に悩みがあるのか、気が薄れてきているのか黄色に反応しています。さてその黄色なんですが、山吹にも八重があることを知りました。名前も「やまぶき公園」という公園の入り口で見つけたのですが、可愛くて八重、なんか元気な子役のタレントみたいで、少し元気を貰いました。
花言葉は「気品」「崇高」「待ちかねる」「理知に富んだ教育」。ちょっとイメージが違うようだけど


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チューリップ

雨が上がり、透き通った空に新緑が輝いています。昨晩の冷たい雨は、樹々には大切な恵みだったのでしょうか。さて明るい日差しを受け、公園の前に色とりどりのチューリップが咲いていました。パンジーも植えられているのでより華やかに見えます。小さい頃、どの子もチューリップの絵を描いていたのは、当時花の代表選手だったからでしょうか。開花期間が短いのか、最近公園や庭などで見ることが少なくなりました。


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花言葉は色によって違います。赤は「愛の告白」白は「新しい恋」「失恋」




花冷え

またまた東京は、雨が降り寒い一日となりました。これほどめまぐるしくお天気が変わると、花たちは可哀想なものです。人間は着込むことで寒さに対応できますが、植物はたまったものではありません。そんな気持ちを抱きながら花たちを見ると、なお愛おしさが湧いてくるのですが・・・。明日はまた温かくなりそうです。


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花びらが舞った後は、このガクが落ちて赤い絨毯になります。


場所取り

桜が散り始め、ほとんどの樹が葉桜になっています。飯田橋の逓信病院前の土手には、場所確保のためのブルーシートが敷かれていました。外国人はこの様子を奇異に感じるようです。「桜は短かい期間に咲いて、すぐに散る。これはドラマチックで、日本人の気質に合っている。」とロイターは報じているのですが、場所取りに関しては「桜に取りつかれた日本人」と皮肉っています。僕はこのブルーシートが嫌いで、この上に座るとちょっと落ち着きません。昔は酒屋さんからゴザを借りて、適当な場所を選んで花見を楽しめたのですが、花見人口が増えるとともに前日の夜から場所取りをしなければいけないようです。ブルーとピンクが日本列島をゆっくり北上していきます。


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カネノナルキ

まさに「金のなる木に花が咲く」です。近所の床屋さんの前に置かれている鉢植えが、いつの間にかこんな花をつけました。初めて見ました。ちょっとジャスミンの花に似ています。さて「カネノナルキ」の名称を調べてみたところ、木が若い時に穴のある硬貨を差し込んでおくと、いつの間にかはずれなくなる。繰り返していくと、まさに金が成るよう木のように見えることから命名されたそうです。
別名は「花月(カゲツ)」花言葉は「一攫千金」


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なにか縁起が良い感じ〜


ムラサキダイコン

この花の下に大根があるのかなと思っていましたが、どうやら種類が違うようで正しくは「紫大根の花」、または 「紫花菜(むらさきはなな)」、あるいは 「諸葛菜(しょかっさい)」というそうです。桜の開花前から、菜の花と一緒に群生して咲いている姿をよく見かけます。切り花にするとかなりの期間楽しむことができるようです。
花言葉は「知恵の泉」「優秀」「仁愛」「熱狂」


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芽吹き

樹々が芽吹いてきました。毎年桜よりも楽しみにしている瞬間なんです。毎日同じ樹を見ていると、芽吹きのスピードがあまりにも早くて、眩しいばかりです。ある時期に少年少女がフルスピードで若者になっていくようで、惜しい気持ちで見上げています。ケヤキ、ヤナギ、ユリノキ・・・街路樹が緑になっていくと、歩きも軽快になります。


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山吹が咲き始めました。上も下も大忙しです。


神田川

この週末、お花見を楽しむ人が多かったようですが、アルキメデスはオフィス移転のための力仕事の日々で、ゆっくり桜を楽しむ余裕がありませんでした。それでも今朝早く、神田川にかかる桜のビューポイントに行ってみると、川を覆うように桜が枝を伸ばしていて、雪を降らせているようでした。この雨でもう少しお花見が出来そうです。


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モノトーンにすると懐かしいあの「神田川」の雰囲気が出てきました。





バラ園

ふるさと札幌の山と言えば「藻岩山」。その中腹にバラ園がありました。バラのアイスクリームを手に市街を見ながら園内を散策するのは、夏の市民の楽しみだったのですが、不況のあおり受けて手放されることになりました。跡地は結婚式場になる模様です。実家の窓からも眺められたバラ園。思い出が消えるのは残念なものです。


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雪の中に白い建物。ここにそのバラ園がありました。

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在りし日のバラ園。




染井吉野

急に風が強くなってきました。四谷の土手に行くと桜はまだ三分咲き。しかし本日の花見のためにもう陣取りをしている人がいます。暖かくなる予報でしたが、この風は勢いを増しています。夕方まで止むと良いですね。さて日本中の桜のほとんどが、このソメイヨシノです。この名は明治の初期、江戸の染井村で育成された「吉野桜」に地名をつけて染井吉野としたそうです。週末頃、みんなの顔も満開かな!?
花言葉「優れた美人」「純潔」「独立」


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四谷は、まだ三分咲き。でも飲めれば良いのかな。