歩キ眼デス2

振り返る


IMG_20171213_095424.jpg
どんな予定が書き込まれるかな


今年を振り返る。「歩キ眼デス」を一年分スクロールすれば、あちこちを歩いたものだと思う。山はもっと登れたな。酒は楽しんだが量は減った。歌はパワーが落ちたかもしれない。なんだか穏やかな坂を下りてきたような一年だった。

来年はどこを歩いているだろう。どんな人の笑顔に出会えるだろうか。百名山は90の大台に乗るだろうか。好い歌が生まれて、もしかしたら旨い酒が呑めるだろうか・・・。

この一年をピックアップしてみました。


P4093289-thumb-600x450-9685.jpg
5月/エゴのはな9804.jpg
燧ヶ岳9858.jpg
天空の湿原9850.jpg
八丁の湯.jpeg
夏至9986.jpg
御岳山10076.jpg
P8276411-thumb-600x444-10296.jpg
P7285994-thumb-600x450-10157.jpg
曼珠沙華-thumb-600x337-10406.png
PA076991-thumb-600x450-10408.jpg
PB117538-thumb-600x450-10589.jpg

去るものは・・・・


PC178263.JPG
というわけでシロテテナガザル

緩い坂をボールが下りていくように今週に入ってからコロコロと駆けていく。片付けが終わらない。だから捨てるも進まない。手を長くしてももう届かないのだから、しょうがない。
去るものは諦める。

熊谷守一


PC138140.JPG

以前から見たいと思っていた熊谷守一の作品を国立近代美術館で堪能した。タイトル名は「生きるよろこび」。97年という彼の人生の変遷と変わっていった作品群がそれを伝えていた。作品は三つの時代に分けられ、「闇の守一」「守一を探す守一」「守一になった守一」。三章の「守一になった守一」から別人のような絵になる。追い求め続けた闇と影の世界をスパッと捨てて、赤いくっきりした輪郭線で庭の花や虫、鳥など身近なものを明るく描くようになる。すでに70歳を超えてからだ。
猫や水滴などの輪郭線は、自由でどことなくユーモラス。畦地梅太郎の山男をモチーフにした版画を重ねた。


IMG_20171215_092848.jpg

ここ最近、音声ガイドを聞きながら作品と向き合っているので、見学時間が長くなっても苦にはならない。とくに今回のナビゲータは、映画「人生フルーツ」以来の樹木希林さん。彼女の朴訥とした声を薄暗い館内で聞いていると、守一の幽玄の世界に導かれるようだった。
なぜ希林さんかというと、来年後悔される熊谷守一の映画「モリのいる場所」で、主人公の妻として出演するから。守一は山崎努さんが演じる。


guide_img01.jpg

柚子湯


PC178272.JPG

待っていた冬至だ。オラウータンにも柚子湯が用意される。子供を背負って浴槽の前へ、よっこらしょ。湯に手を入れてかき混ぜる。
目は柚子に・・・掴む、皮を剝く、食べ始める。こどもは桶で遊び始める。

おい、柚子湯に入れよ〜
湯より柚子。俺たち、ユーズがきかんのだ。


PC178275.JPG
柚子の種がピョーン

PC178277.JPG

酔い店


PC168172.JPG
春はまだ先なのにミツマタの蕾がはっきりしてきた


大将と呼ばれるちょっと強面の親父(たぶん歳下)に温暖化の話をしながら、根室産と書かれている鰤をお願いした。二次会は銀座の路地裏のカウンターだけの小さな店。仕事では飛び込み営業はできないが、居酒屋は別だ。店構えと第六感でスッと入る。好い店の確率は高い。これがちょっと自慢といいたいところだが、外れもある。
気さくすぎる、余計なお世話、客層がイマイチ、この器ってどうなの!?と、文句を言えばキリがない。ということでこの世界の大先輩、太田和彦氏推薦の店にときどきお邪魔する。ひっそりと路地の奥に好い店がある。
さて、鮭なら食べるが鰤は喰わん、という土産子に送られた鰤がようやく出てきた。どうだ、やはり氷見の鰤にはかなわないか・・・。


冬至まで


PC168169.JPG
ひっそりホトトギスが咲いていた


冬至まであと二日。毎年書いていることだけど、冬至を越えるとなんかほっとする。昔は灯りの少ない暮らしだったから、日一日と日が延びていくのは嬉しかったはずだ。アラスカやロシア、北欧の人々も同じらしい。寒さがいっそう厳しくなるけれど、日が延びていく、を支えに冬を耐えていくのだ。


パンダ


PC178288.JPG

シャンシャンの一般公開が始まったんだってね。私だって美人で可愛いのに、どうしてあっちにばかりに人が行くのかしら。あっちはジャイアントで、こっちはレッサー。大きいと小さいは、体だけではなくて人気を意味しているのかな。

パンダの和名は、シロクログマ。中国では大熊猫。ネパール語で「竹を食べる者」という意味の「ポンガ」からパンダという名が付いたとか。

ユキヤナギ


PC168226.JPG

雪でも降りそうな寒さのなか、ユキヤナギの花が数輪咲いていた。いま吹出そうとしている蕾もある。溢れるほどに揺れる春のユキヤナギには圧倒されるが、梅の花のように凛と咲いているのも好い。ただこの花、じつは米粒ほどの大きさ。

おもかげ


IMG_20171215_094233.jpg

電車の中刷りに、こんな一行があった。

忘れなければ、生きていけなかった。

走馬灯のように、想い出が蘇った。そんな時があった・・・何の一行だろう。見れば浅田次郎の小説「おもかげ」だった。惹かれるようにこの一冊を注文をした。じつは偶然のように、こんな歌を昨日の歌会に出していた。

もう一つの30年があった
手を伸ばせば
届きそうなあの日
未来のように
遠く

この歌を作っていなかったら、中吊りには目を止めていなかったかもしれない。こんな不思議はあるものだ。昨夜帰宅するとこの本が届いていた。ホームに立つ女性がじっとこちらを見ている。そして裏表紙には男性が一人、やはりホームに立ってこちらを見ている。
週末、この一冊はどこへ連れて行ってくれるのだろう。

ヤツデの花


IMG_20171209_160226.jpg

路地の一角から白い花火が打ちあがっていた。ヤツデの花だ。ヤツデは冬に虫を集める虫媒花で、甘い蜜を蓄えている。寒い冬に咲かなくても良いではないかと思うのだが、生存競争を上手く生き抜く知恵を身につけたのだ。
温かな日には蝿や蜂がやって来て受粉を手伝う。やがて結実して、ヒヨドリなどに喰われ、新たな生息地を広げていく。


PB257831.JPG

ドアリース


PC118138.jpg

同じフロアのあちこちのドアに、リースが掛けられてきた。では我が家も、と先日の蔓とイミテーショングリーンでこさえたリースを掛けようとしたら、待ったがかかった。こちらでお願いしますと渡されたのが、これ。クリスマス&正月を兼ねた飾りだという。

日だまりにて


PB257808.JPG

A  俺たちには、名前があって良かったよな
B  空蝉〜〜
C  トンボが言っていたぞ、お前たちはいいな
  俺たち幼虫の頃は、ヤゴと呼ばれるけど、脱皮したら名前がないって
B  カブトムシなんか、幼虫時代も脱皮後も名前がないからな

A  人間は見えないものには、名を付けないのだ
  しかし、寒さが沁みる〜〜風も強くなって、もうすぐ・・・
C  セミファイナル、だろ


スズカケノキ


PC028040.JPG

迷彩服を着ているような大きなスズカケノキが葉を落としていく。裸木になって気がつくのが真ん丸の実だ。いくつもぶら下がっている。この中には綿毛がつまっているのだが、風を待って種子を飛ばす、なんてことはない。飛ばすのは落下してから。それも踏まれたりして、やっと・・・。スズカケノキは、余裕があるのだ。


雪になる?


PC028045.JPG

カモA  日本列島に寒波が来ているそうな・・・
カモB  どおりで冷え込むはずだ・・・
    かも鍋にされないうちに、ずらかろう〜

日展


PC068090.jpg

時間ができたので日展を観てきた。まずは日本画。入口を入ってすぐに柳町さんの作品「海径を辿る」があった。柳町さんの作品は乗り物をテーマにしたものが多い。この海峡ってどの辺りだろうか。家並みは緩やかな勾配で多くが瓦屋根だから、西日本か。陽は朝日か、夕日なのか。打ち寄せる波の輝きが美しい。こうして画家が立っていた風景を一緒に眺めていると、不思議な気持ちになっていく。

モチーフを眺め、動かしていった筆や絵の具を思う。どんな想いを寄せて描き上げていったのだろうかと。女性の細やかな肌や雪山の険しいピークをなぞる。画家の想いを重ねて観るようになってから、日展鑑賞の疲れが軽減した。


PC068101.jpg

この作歌の名前にはリボンがついていた。黒いリボン。そうか、最後の作品となったのかもしれない。描き上げてすぐに亡くなったのか。配送の手続きが終わった後か。いずれにしても富士と向き合っている時には、自分の未来なんて見えてはいなかった。富士は悠然と作者を見つめているが、黒い木は緑をつけることはなかった・・・。


PC068106.JPG
一人では食べられないだろうな〜のタカアシガニ

PC068108.JPG
新聞の活字が全てレタリングされていた〜絶句!

PC068099.JPG
尾瀬とあるから、この山は燧ケ岳だろう

PC068094.jpg
この大胆なトリミングに拍手、矢印が突き刺さる


物語をつくって鑑賞すると、思わぬ味わいが生まれてくる。
これも一つの旅なのかもしれない。


PC068118.JPG
隣では安藤忠雄展。これがなぜか長蛇の列



プラタナス


PC017978.jpg

カメラのどこかのボタンを押したらしく、プラタナスがハイキーに撮れていた。紅葉もイチョウも美しいが、新宿通りの街路樹だって負けてはいない。今年は、幸いなことに剪定がなかったので、色の変化を最後まで楽しんでいる。
余算の関係で選定は一年おきになったのだろうか。


シャンパンタワー


PC028061.JPG

誰がこんな高くまで正確に積み上げたのだろうか。見事というしかない。夜、イルミネーションで照らされると、恋人たちはきっと寒さを忘れてウットリすることだろう。
おじさんは、シャンパンより熱燗の二合徳利がいいね。


PC028066.JPG
PC028057.JPG
せいぜいこの三段重ねまでしか出来ない・・・


BBQ忘年会


IMG_20171202_112455.jpg

週末は、昭和記念公園で恒例のORMAC・BBQ忘年会だった。今年はメンバーの参加が少なかったのは、寂しい限り。しかし友人Hが持参した長沼産のラムロースを多めに食べることができたのは収穫。美味いのなんのって、これがラム!? と聞けば、食通のH曰く「ラムは長沼産のが最高なのさ〜」。

ワインとビールを呑りながらラムロースに舌鼓を打って、これも北海道から届いたという鮭をホイル焼きに仕立てていく。里芋の鍋も炭火の上で「俺も忘れるなよ〜」と主張する。毎年、メンバーのピッチと手際がアップしていく。テーブルの四隅には分別のゴミ袋がガムテームで貼られ、それぞれに分別の種類が書かれている。これは過去の経験から生まれたものだ。
フランスパンには、Fさんの手づくりディップが乗せられて、ラッキョウの紫蘇づけ、赤かぶ、生姜漬けなども順次出てきて、あっという間に八海山は空となり、それぞれのコップにはお湯割が注入〜。

これ以上、お腹に入りませ〜ん!二次会をはじめてパスしたのだった・・・


PC028027.JPG
PC028009.JPG

小春日和


PB267871.JPG

小春日和だなあ〜と思いながら森のなかを歩く。人気のない道を選んで彷徨う。ときおり目を瞑って上を見れば、瞼に木蔭が映り、揺れているのが分かる。ただそれだけのことで気持ちがいい。秋の散歩は、幸せの上位に入るかもしれない。


紅葉


PB187756.JPG
右下に映っているのは友人のSだ〜


紅葉の字は、歌の中にあるとこれがじつに厄介で、前後関係から「もみじ」「こうよう」のどちらで読むかを判断しなくてはならない。しかし分かりにくい場合も多い。
他にも銀杏や菖蒲。居酒屋で「イチョウをください」とは言わないだろうが、菖蒲なんかは花自体が「あやめ」か「しょうぶ」か分からないのに、誰が二つの読み方を定めたのか。この字には、あまり近づきたくはない。

今年はよく紅葉をみたので、こんな歌を作った。

紅葉は
森の暖炉
晩秋の冷気をまとった
朽葉色を
あたためる

紅葉にはルビをふったのだが、もみじと読めたかもしれない。


PB267922.JPG
PB187754.JPG


PB267968.JPG

昨日は歌会だった。芒と紅葉で一首ずつ。芒の歌は、二席に選ばれた。
箱根の登山道でうねっていた芒は、晩年、車椅子の生活を余儀なくされた舞踊家、大野一雄が上半身だけで踊っていた姿に似ていた。両手を空に掲げて、揺れているようだった。次第に大きく揺れて、しなって、うねっていったあの踊り。
光と風によってさまざまな姿を見せてくれる芒の舞いも、そろそろ終わりに近づいた。


PB117531.JPG
PB117542.JPG

風の誘いに
ためらいます
ゆれます
しなって うねって
芒 ほどけます


PB117556.JPG

村山貯水池


PB267865.JPG

狭山丘陵の渓谷に造られた村山貯水池は、多摩湖の名で呼ばれている人造湖だ。東京の人口増加に対応し、多摩川の水を羽村取水堰で取り入れ、導水管でここまで導かれた。堤防の上からは、遠くに富士山が見え、狭山公園の森が見え、そしてそれを囲むアメーバのような宅地が広がっている。

池の西側には、日本でもっとも美しいと言われている取水塔が二つある。湖面に白い影を落とし、なんだかヨーロッパの風景をイメージさせる。我が家から、一時間弱でこんな好い散歩コースがあったなんて、知らなかった〜。春にでもORMACのメンバーと訪れてみよう。


PB267861.JPG
PB267837.JPG
モミジの間からぼんやり富士山が見えた


紅葉(もみじ)


PB267909.JPG

そうだよ〜、紅葉だよ・・・歌会の題詠「紅葉」がなかなか歌にならなかったので、週末は山登りを止めて狭山丘陵の森を歩いた。狭山丘陵には、武蔵野の面影を残す狭山自然公園があって、森を縫うようにして散歩道が迷路のようにあちこちに延びている。
多摩湖の堤防を歩いてから、野鳥の森に入ると、イロハモミジが西日を浴びて輝いていた。皆さん、撮らずにはいられないと、カメラ、スマホを上に向けて、シャッターを切っている。写真に、絵に、歌にと、紅葉の下は、芸術の秋!?を楽しむ人が目についた。


PB267923.JPG
PB267884.JPG
落ち葉の道を歩くのはいい気分

根菜類


PB237791.JPG
長いも、サツマイモ、ジャガイモ類が、次々に届きました


寒くなると根菜類の入った料理が美味しい、嬉しい。今日なんか、口の中で踊るサトイモの温かで優しい感触に、鍋の到来を予感した。牡蠣、鱈、つみれ・・・そこに白菜、葱なんかが私も入れて〜〜と、入り込んでくる。好いなあ〜面倒見が良くて、人を温め、楽しませ、最後の最後まで無駄を出さない。鍋は偉い!
そうだ、来週末のORMAC忘年会・BBQの山形風芋煮鍋とホイル焼きのレシピをまとめねば・・・
   

ソーラーパネル


PB177688.JPG

茅ヶ岳の登山口で、ソーラーパネルの設置作業を見ていた。山の広い林が一つ消えて、ソーラーパネルが設置されていく。作業のスピードが意外に速いので驚いた。伐採された跡地に、パネルを載せる枠組みが組まれると、その上にパネルが置かれて止められていく。この斜度はかなりの勾配なのだが、大雨が降った後は大丈夫なのだろうかと不安になった。
そして、人に優しいは、環境にも優しい、のだろうか。


茅ヶ岳(2)


PB177665.JPG

暖かな秋の森を歩くのは楽しい。落ち葉を踏む音を聞きながら、遠くの山を眺める。懐かしい山葡萄の実を口にしたり、四谷「わかば」の鯛焼きの餡の量に感動したり、動物のフンやスズメバチの巣を見つけては種類を特定したりと、いつのまにか子どもの時間に戻っている。
日が傾くと、色づいた葉は輝き、幹は影を延ばしてくる。そんな当たり前の時間を森の中で見つけた。


PB177608.JPG
PB177617.JPG
山葡萄の実が入っているから猿のフンだ

PB177649.JPG
たぶんコガタスズメバチの巣

PB177602.JPG
団栗の頭から伸びているのは、芽ではなく根なんだ

茅ヶ岳(1,704 m)


PB177644.JPG
茅ヶ岳の山頂からは雪を被った八ヶ岳、北アルプスが見える


百名山を踏破してみようと思ったのは、小説家であり随筆家の深田久弥の著した「日本百名山」が発端だ。世の中いつの間にか、登山ブームとなり百名山ブームとなって、人前で言うのがだんだんか気恥ずかしくなった。全てを踏破したら、登山中に脳卒中で死去した深田久弥の終焉の地、茅ヶ岳に赴き、手を合わせようと考えていた。


PB177591.JPG
韮崎のホームに下りると目の前に茅ヶ岳が・・・


でも、いつ踏破できるか分からんし・・・登れる時に登っておこう。踏破したらまた登れば良い。というわけで、韮崎駅のホームに降り立つと、北の空に茅ヶ岳がドンと現れた。茅ヶ岳は約20万年前に火山活動した山で、全体が安山岩に覆われている。山頂からは八ヶ岳、北アルプスをはじめ、中央、そして南アルプス、富士山までが贅沢に見えた。


PB177637.JPG
遥か遠くに北岳、間ノ岳の頭を見つけた

PB177631.JPG
PB177621.JPG
山頂直下にある「深田久弥終焉の碑」の新旧


リース


IMG_20171116_093811.jpg


街路樹がいま美しい。先日の風が葉を落としたことで、樹のカタチが戻り、街並を秋に変えた。日中と朝夕の気温差も、紅葉を鮮やかにしたようだ。
それに習って、リースに余っていた葉っぱ(イミテーション)だけを付けてみた。蔓の太さと質感を活かした方が、味わいが出てくるようだ。


山の恵み


PB127584.JPG

野生の血がまだ残っているのだろうか。山歩きをしていると、いろんな恵みに目がいって、春ならイチゴや山菜を採りたくなるし、秋は栗やアケビの実をリュックに入れている。そしていい蔓がぶら下がっていると引っこ抜き、歩きながらリースにして、リュックにポン。
自然をいつも身近においていたいのだ。


PB117558.JPG
フデリンドウが箱根の山道に咲いていた

ススキ


PB117555.JPG

秋の日を受けてススキが揺れる。風がタクトを振っているかのように、緩やかに、ときに激しく舞いを奏でる。そこに光が交錯すると、息を呑むような美しさだ。風に逆らわず、いやいや、風を弄んでいるのかもしれない。
コスモスもそうだが、秋の花は風に揺れるのが好い。


PB117541.JPG
PB117538.JPG
PB117524.JPG

鎌倉古道(湯坂道)


PB117507.JPG

今月の山の会(ORMAC)は、箱根の鎌倉古道(湯坂道)を選んだ。この道が出来たのは、今から千年以上も昔。803年に開かれて鎌倉歴代将軍が往復したとあるから、歴史のある道なのだ。ここを歩くのは四回目。いつも箱根湯本駅から延々と登っていた。しかしORMACは、その逆のコース(200メートル登って600メートルを下る)を選ぶ。


PB117494.JPG
PB117496.JPG
千条ノ滝(ちすじのたき)


箱根湯本で登山鉄道に乗り換え、小涌谷駅で下車。千条ノ滝(ちすじのたき)を眺めてからから浅間山(せんげんやま)に登ってランチをすると、昼寝でもしたくなるような温かさだ。みかんやお菓子がいつものように交換され、この日話題になったのはピーナッツ。Sさん持参の千葉県産のピーナッツを皮ごと食べながら、血液サラサラ、お肌ツヤツヤと言って頬張った。食べ物と健康。最近、こんな話題が増えていく・・・


PB117571.JPG
陽射しを受けながら、風に揺れるススキの尾根道をお喋りして温泉へと下っていった


歌集「波まかせ」



IMG_20171109_084505.jpg
歌集を読み、プリザーブドでこんなアレンジメントを作ってプレゼントしました



昨日の本郷歌会は、前代表の柳瀬さんの歌集出版を記念し、サイン会を設けて皆で感想を述べあった。三冊目の歌集「波まかせ」は、さらさらと読めて読後感はスッキリ。ピースボートに乗船した103日間の船旅から切り取られた歌が、美しい写真とともに添えられている。船室のざわめきは聞こえず、海と空だけに眼差しが向けられている。
写真を眺めながら読みすすめていくと、海と空は詩人を創ってしまうのだろうかと錯覚してしまう。
柳瀬さんから生まれてきた言葉たち・・・

舳先を踏み耐えて
潮風になぶられている
時を押し展いて
船は進む
前だけを見ていよう

海面を
無数の白兎が
翔びはじめた
− 時化るな −
水夫が呟く

ゆっくり
クレパスの裂目は
ひろがり
今 氷河は
海に還っていく


蔓と蔦


PB057419.JPG

手持ちぶさたのツルが秋の光を浴びていた。絡まる相手がいないとこんなカタチになるんだ。手揉みして撓をつくっているみたい。

蔓が絡まる、で思い出した。蔦屋重三郎。江戸時代の版元で、歌麿・写楽らの浮世絵を出版していたプロデューサーだ。別名「蔦唐丸(つたのからまる)」と言う狂歌名をもつ。サントリー美術館で彼がプロデュースした作品展を見たことがあった。

つたのからまる・・・ツタ、カズラ、ツルは別の草木に絡みつき、這いながら伸びていく。
名のごとく、歌麿・写楽らに絡まって、大もうけしたのだろうか。


IMGP8125.JPG.jpeg

陣馬山(2)


PB057404.JPG
咲いたばかりのタマジサイ

週末の陣馬山、高尾山は人が多い。この二つの山を結ぶコースも人気がある。正しく歩くと約7時間。距離にして15キロを超え、アップダウンも多いので、歩き終えた時はかなり足腰にくる。フルに歩く人は少ないと思うが、週末の尾根道はいつも人が絶えない。皆お気に入りのコースだけを歩いているのだろう。


PB057413.JPG
ノコンギク

PA066773.JPG
ミズソバ

PB057409.JPG
ツリフネソウ

PB057475.JPG
ヤマアジサイは金色になるまで散らない

PB057402.JPG

花の季節はほとんど終わりだが、ノコンギク、イヌタデ、紫陽花、ツリフネソウ、ミズソバなどが見られた。タマアジサイなんかまだ蕾が残っている。花が終わると木の実が残り、冬鳥たちが集まってくる。


PB057450.JPG
冬になると陣馬山からの富士は、かなりの確率で見える


陣馬山


PB057407.JPG
ウスユキソウを思わせる白い花に小さな雨粒が残っていた
ブローチにしたくなるような美しさ、ノコンギクだろうか


「人体」驚きのパワー!「脂肪と筋肉が命を守る」という、ドキッとするような番組があった。なんでも「筋肉から出る物質が、脳に働きかけて記憶力を高める」という。またその逆で「肥満して食べすぎている人は、脳にその命令が行き届かない」とか「脂肪を摂りすぎると免疫細胞が暴走する」など恐ろしい報告もあって、体は、想像以上に連絡網がしっかりしているらしいのだ。

こうしてはいられない。筋肉を鍛えることは、脂肪を燃焼させるだけではなく、体の状態を正常に保つことにつながるのだ。免疫の暴走を防ぐためにも、山登りは続けなければいけない・・・というわけで週末は陣馬山。久しぶりに白馬とご対面した。



PB057447.jpg

夕暮れ


IMG_20171104_155034.jpg

皆さん、皇居を包む夕暮れを待っている。考えることは同じ。見晴らしのいい出光美術館は、帝国劇場の九階にあって、皇居を一望できる。恒例の淋派展を観てから、無料のお茶を手にして夕暮れの景色を見ようと思ったのに、どうも席を空けてもらえる様子はない。ここは夕焼けウォッチングの特等席・・・「夕焼け」をテーマにした歌を一つ、と思ったのに残念〜


IMG_20171027_160932.jpg
こちらは頬も赤く?染まった、余市のニッカウヰスキー北海道工場の夕暮れ


魚市場


IMG_20171027_134821.jpg
大振りの鰤の安さよ!

IMG_20171027_134921.jpg

魚市場を見つけると、入らずにはいられない。父がそうだったように。魚の種類や値札は、その地域の暮らしが見え隠れしている。機嫌の良さそうな男を選別して、魚のことを聞く。「これ食べられますか?」なんて馬鹿な質問はしない。どう食べると美味いかと聞けば、案外優しく教えてくれる。


IMG_20171027_134626.jpg
ふくらぎは、ワンパック280円


たとえば不漁の鮭とよく獲れるという鰤の価格が面白いので、聞けば、北海道では鰤を食べる習慣がないので、鮭よりも低い価格が付けられるという。鰤は出世魚、小さいのは「ふくらぎ」と呼ばれ、ここでは三匹入ったワンパックが280円。一匹はサバより大きい。烏賊は三杯で330円、小さな鯖のワッパクの値段は120円・・・
旅をしていなければ買って帰りたい。気分は、檀一雄だ。


IMG_20171027_134451.jpg
小さな鯖は、ワンパック120円

IMG_20171027_134647.jpg
IMG_20171027_134638.jpg
三杯で330円〜!

オンコ


IMG_20171027_150345.jpg

オンコといえば、温故知新、ではない。オンコの実、つまりイチイの実。小さい頃、通学時にこれを見つけると、摘んで口にしていた。粘り気があって、甘苦さが口に広がる。つまり「ビミョー」な味なので、口にしていたのは、少数かもしれない。
山で木の実を見つけると、習慣でつい口に放り込む。で、半分以上はペッと吐く。口に残った苦みは、人生の苦さほど後を引かない。


定山渓温泉


PA287329.JPG

吊り橋に立つと、たくさんの落ち葉が川へ舞っていくのが見える。風が吹くと寒さが凍みて、落ち葉の気分だ。気温は5度を切っているかもしれない。中学時代の仲間といつもの定山渓温泉にやってきた。市内からわずか一時間で、旧交と身体を温められるので重宝している。風呂に入る前に、ちょいと裏手の山間を歩いてみると、大半の樹々は紅葉が終わっていた。

最近は温泉好きの外国人が増えていて、温泉街に外国語が飛び交っている。それに合わせるかのように、常宿も夕食がバイキングになっていた。ドンと座ったら動きたくない方なので、食べたいものを探して歩き回るのがとても辛い。とくに酒が入るとなおさらだ。なんでも喰うから出してくれ〜。


PA287333.JPG
風呂を選んだ二人を置いて、二見吊橋の前で


故郷の秋


IMG_20171027_151817.jpg

札幌の市街はいま紅葉が美しい。こんな華やかな秋を感じることなく18年を過ごしていたんだねえ・・・ため息。銀杏はやや赤味のあるピュアな黄色を纏って空に伸び、ドウダンツツジは、血をかけられたような鮮烈な赤色。秋の陽射しの中、樹々たちはそれぞれ色を思いっきり主張していた。

唐松のある山の広い傾斜地に、ときどき天使の階段と思わせるような光が射して、森の起伏を際立たせた。森はただの木の集まりではないのだ。故郷なのに外国に来ているような感覚が生まれ始めた。


PA287324.JPG
IMG_20171027_152026.jpg
PA287328.JPG

シャインマスカット


PA087033.JPG

我が家にデリシャスなブドウが届いた。なんでも「シャインマスカット」という高級品種だという。どなたから?と聞けば、娘がお付き合いをしている男からだという。何で突然マスカットだけが、ここにやって来るわけ?
えっ?たくさん貰ってしまい、行き先がなくなって・・・ふむふむ

でも、それって、どうなの? 
と、皮ごと一つ口に放り込むと、じつに甘くてフレッシュ。

マッ スカットしないけど、いっか・・・


稲の花


PA147121.JPG

この時期、新米も新蕎麦も美味い。口に含むだけで、幸せが広がっていく。先日、ある古民家の壁にこんな「!?」が貼られていた。稲の花の命はわずか一二時間だという。ナニ?わずか一時間ほどで受粉して、日本人を支えるお米となる・・・そうとは知らず、失礼の数々・・・

実るほど頭を垂れる稲穂かな・・・ますます、お米には頭が上がらない。


ホトトギス


PA097050.JPG

ときどきこの花の名が出てこないときがある。たしか鳥の名前・・・と言いながら出ない。しばらくしてから「そうだ、ホトトギス」「ヤマホトトギス」と歩を止める。花の名を二つ覚えて、人の名二人忘れる。そんな歌を誰かが詠んでいた。
会話が、ほとんど指示代名詞で交わされている。「あれよね、あれ」「そうそう、あれあれ」。
想像力を鍛えあっているような会話だから、つい言葉が多くなる。

関西の
お喋りなおばちゃんみたい
ヤマホトトギス
豹柄模様の花と蕊
噴水のごとし

増上寺

PA217219.JPG

知らなかった。東照宮とは徳川家康公のことだったとは・・・。
週末の吟行歌会は雨。歴史研究家の山口さんの案内で、芝の増上寺を吟行した。最初の説明にあったのが冒頭の下り。家康は自分を神格化させるために東照宮を名乗った。東を照らす宮ねえ・・・。どこかの首相にも似てるねえと、皮肉の一つも言いたくなった。西を煽って、東には尻尾を振る。

増上寺の敷地は広く、戦前の寺所有の領地は25万坪。今の15倍以上にも及んだ。大門の上から南方を眺めれば東海道、その向こうは遠浅の海が続いていたという。話を聞きながら、ぼんやりと景色を想像した。長閑である。

戦前の写真を見せてもらった。例えば本殿に入る中門と霊廟の造りは実に手の込んだもので、壁に天井に開き戸など、すべてに美しい彫り込みと彩色が施されていた。これが戦火で失われたのかと思うと、勿体ない話だと溜息の一つも出てしまう。


PA217193.JPG
かつては交差点付近にあった徳川家専用の参詣門の御成門

PA217229.JPG

京都のお寺との違いは、江戸の寺は解放されていたことだ。市が立ち、縁日やお祭りなど、多くの人で賑わい、今でいうアミューズメントパークだった。そんな話に茶々を入れながら、山口さんの面白話を聞いてこんな歌を詠んだ。


PA217246.JPG

め組の火消しの大喧嘩に
煽った半鐘が悪い の
大岡裁き
なるほど上手いねと
めぐみの雨を受けながら

吟行ならではの歌。なんとこれが一席になった。
みなさんの歌を紹介する。


PA217242.JPG

花も 蝶も
葵御門に
ひれふして雨
三代の黒門くぐり
徳川へ「お邪魔します」   Kさん


PA217251.JPG

徳川家の
御威光を
見おろして
東京タワーは
霧の中                 Sさん

PA217265.JPG

花嫁御寮は
雨に濡れ
芝大明神に
願かけて
夢はおぼろか          Fさん

PA217207.JPG

権勢の象徴
小雨にけむる
芝東照宮
何を想う
訪れる異人達は         Kさん


次の吟行は、もう来年の一月。谷中辺りを歩こうかな。


正岡子規記念球場


PA177148.JPG
子規がグランドを駆け回るイメージを重ねた


上野を歩いていたら、おやっという表記が目に入った。「正岡子規記念球場」。子規が野球好きだったことは知っていた。しかし冠になった野球場があったなんて、それも上野公園の中に。子規は日本に野球が導入された頃、熱心な選手でポジションは捕手。喀血して伏せるまで続けていたらしい。

一時期は自身の幼名である「升(のぼる)」にちなんで、「野球(のぼーる)」という雅号を用いた。このユーモアは、彼のイメージをとても明るくしてくれる。倒れるまでは快活な青年だったのだ。

のぼーる・・・これで「野球」の命名者は子規、と云われるようになったのかもしれない。文学を通じて野球の普及に貢献したとして、2002年野球殿堂入りをした。

九つの人九つの場をしめてベースボールの始まらんとす


文楽初体験


PA187186.jpg

Pさんからのお誘いがあって、昨晩上野の森で文楽を楽しんだ。野外での公演と聞き、雨による中止を心配したが、会場に着いた夕方には雲が上がって、銀鼠の空が上野の森を包んだ。ぐるり見渡せば風ひとつなく、小屋に覆い被さるような上野の森が不気味なほど静かだ。


PA177154.JPG
PA177157.JPG

この企画「にっぽん文楽」は、分かりやすい解説、人形との撮影会、公演中の飲食が自由など、初めての人でも楽しめるように工夫されていて、とても庶民的だ。お弁当とお酒をいただきながら、闇のなかで繰り広げられる人形劇に引き込まれいった。

文楽は人形浄瑠璃を受け継いだ日本の伝統的な人形劇で、太夫・三味線・人形遣いの三者で成り立つ三位一体の演芸だ。太夫による語りやセリフの合間に、津軽三味線というかエレキギターを思わせるような、三味線が鳴り響く。使い手は驚くほどに自由に弾く。ある時は琵琶のように、またあるときロックギターを思わせるようなバチさばきで・・・。

初めの頃は三人の人形使いが気になったが、物語が流れはじめるといつのまにか黒子らの姿が視界から消えた。人形があたかも生きているように見えてくるのは、ひとつひとつの所作がじつに丁寧で美しいからだ。それは歌舞伎役者と変わらない。これは、はまってしまった・・・。

終演後、冷えてしまった体に気がつき、お仲間十人と熱燗コースとなり、文楽談義から始まって、落語、講談と話が広がっていった。


PA177180.JPG
人形遣いの青年が人形のように美しかった


「平」


PA147104.JPG

この像を見ていたらふと思い出した。ある歌会の詠題の「平」である。頭に浮かんだのは「平和」。いつのまにか課題が頭に擦り込まれていて、ふとした時に浮かび上がってくる。職業病の一種みたいなもので、鳩を飛ばす家族の像を見ていたら、こんな歌が・・・。

平和を守り抜くとは
云うけれど
憲法を守り抜くとは
云わない
アブナイカク

これを出してしまったら、もう出せない、ガ〜〜ン。

クサックサッ イタッイタッ


PA147097.JPG

秋の雨と風が、木の実を落とす
銀杏 クサックサッ  団栗 イタッイタッ


PA147112.JPG

雨飾山(4)


IMG_20171007_093422.jpg

リンドウの一つくらいあるだろうと、ゼイゼイ息を切らして1700m辺りを登っていた。すると一株、発見。ここ数年、山でのリンドウとの出会いは雨のなかだ。一緒に登っていたSさんに聞いてみる。「リンドウの花言葉、ご存知ですか」・・・「知りません」・・・「あなたの哀しみに寄り添いたい、です」。


IMG_20171007_113356.jpg

下山のとき、今度はSさんが「これはもしかしたら」・・・「そうです、トリカブトです」。「効き目のあるところは根です」。花の多い季節は、心が浮き立つので疲れは気にならないが、雨で急坂の多い雨飾山では、体力と余裕がなくなった。


PA076935.JPG
PA076943.JPG
PA077029.JPG
PA076997.JPG
PA076976.JPG


PA076955.JPG

雨飾山(3)


IMG_20171006_144748.jpg
ちゃんめろ〜♬


「ちゃんめろ」。これを聞いて、分かる人は通だ。勝手な解釈をすると「ちゃんがメロメロになるくらい美味しい」。おやきの一つで、なかにフキ味噌が入っていた。

登山前日、雨飾山の麓をハイキングしていると、森の中に小さな店があった。そば、キノコ汁、山の果実酒、その他不思議な食べ物がある。Sさんが、キノコ汁とおやきを注文した。では同じもので「ちゃんめろ」をひとつ。
出されたおやきを口にすると、お〜美味さ爆発!フキ味噌が、ドカーンと広がった。想像以上のインパクト。大きなナメコが入ったキノコ汁も量があってウンマイ〜。ちゃんはメロメロだ〜。

調べてみると違っていた。白馬地方ではフキノトウを「ちゃんめろ」と呼ぶらしい。語源は「ちゃん」が雪を割る。「めろ」は一番先に食べられるという意味。誰がつけたのか、方言は面白い。


PA066832.JPG
カボチャ、野菜、あずき、そしてちゃんめろ・・・


IMG_20171006_151317.jpg
鎌池は一周できる

PA066829.JPGPA066824.jpg
麓でまず赤くなるのは、ツル、ハゼ、ウルシだ


雨飾山(1963メートル/日本百名山86座目)


PA076991.JPG
紅葉の下を雲が流れてゆく


その考え方こそが、アブナイカクだろう。と洒落をかましながら、事務所の反対側で演説をしている菅なんとかという輩の話を聞いていた。「国難は、アブナイカクの存在そのものだ」・・・ブツブツ・・・

さて、雨飾山(あまかざりやま)だ。名は体を現すの諺どおり、まさに雨に打たれての86座目登山となった。雨飾山は想像以上にキツかった。お天気もさることながら、山一つを登ると一気に200メートルほど沢に下ろされ、そこからようやく雨飾山の急登に入るというコースだった。途中、梯子とロープが繰り返され、高度を稼いでいく。遠くに近くに、紅葉している樹々が美しい。空気も格段に美味い。昨晩呑んだ酒が、汗となって浄化されてゆく。

笹平から一気に山頂へ。お天気であれば360度の眺望が楽しめ、日本海も遠くに見えるはずなのだが、いかんせんガスってて風が強い。
仕方がないと、タッチ&ゴーの下山を決める。帰りのバス時間にも迫られていたので、約8時間、休憩と食事なしの歩きっぱなしで下山という、ハードな体験をしてしまったのだった。


PA077027.JPG
PA076977.JPG
PA076951.JPG
PA076948.JPG
雨飾山は、この山を越えた向こう。右奥に小さく見える

PA077022.JPG
やったぜい〜!


曼珠沙華


曼珠沙華.png

曼珠沙華の花を見ると「葉知らず花知らず」の言葉を思い出す。花の咲くときに葉はなく、葉が出るときには花がない。短歌にもそんなことが詠まれていたけれど、どんな歌だったかは忘れた。なにかすれ違いの人生みたいで、ちょっと切ない。花はもうそろそろ終わりだろうか。


秋刀魚


P9196572.JPG

秋の食卓をにぎわす秋刀魚がとてもスリムだ。脂もいまひとつ乗っていなくて、寄り添う酢橘と大根おろしもなんだか元気がない。今年三回目の秋刀魚定食を静岡県の港町のとある食堂で頼んだ。出てきてビックリ〜。あら、君はサヨリ!?
またまたはずれ・・・秋刀魚に愚痴っても仕方がない。秋刀魚だって好きでスリムになったんじゃない。哀れな秋刀魚よ。歌が閃いた。

愚痴りたいのは
秋刀魚の方かもね
好きで
こんなに
痩せたんじゃない

昔、美味しくいただいた秋刀魚には、こんな歌を送っていた。

秋刀魚の骨
一匹
美しく残り
泳いでいきそう
ダリの絵のなかを


みょうが枝豆


P9306754.JPG
みょうが枝豆、命名も自慢したい

誰かに聞いたか、このレシピを覚えていて、週末に一つ作ってみた。材料は枝豆と茗荷だけ。粒がすっかり大きくなった枝豆を熱湯に投入する。塩は入れずに、ただ茹でる。柔らかさはお好みで。枝豆を湯から取り出し、アチアチといいながら、豆の薄皮もスルッと丁寧に剥がす。
茗荷は薄く細く切ってから枝豆に加え、酢醤油であえる。これだけだ。

食べるときは、二つをバランスを考えながら一緒に食す。絶妙な比率を見つけていく楽しみがある。ポイントは、茗荷の切り方だろうか。細く切ることで、よりデリケートな味わいが広がる。お試しあれ〜。


日本酒の日


IMG_20170923_182945.jpg
写真はイメージです


昨日、コンサートの帰り、友人らと入った居酒屋での開口一番の言葉は「今日は何の日か、ご存知ですか」だった。皆さん知る由もない。「今日10月1日は日本酒の日です」。メンバーは日本酒好きがズラリ。早々に乾杯の小ジョッキをカラにして、純米酒に突入した。

ここしばらく日本酒を呑んでいなかったからか「日本酒の日」の酒は、いつもよりググッと沁みる。旨いなあ〜と至福に酔いしれながら、今年通り過ぎていった酒たちに想いを寄せる。

建仁寺(2)


P9256708.JPG
P9256709.JPG
P9256711.JPG

祇園、花見小路からすぐにある建仁寺は、臨済宗の大本山。京都最古の禅寺で、今も禅の道場として多く人の心のよりどころになっている。ここには琳派を代表する絵師、俵屋宗達作の「風神雷神図屏風」が収められていた。晩年の最高傑作らしいが、インパクトが今ひとつの印象。
いやはや失礼なことを・・・。これをモチーフにしてあるダクトの商品名として使わせてもらっているので、偉そうなことを言ってはいけない。はっはーと頭を下げねば・・・。


P9256750.jpg
P9256745.JPG

そして広い法堂に入ると、天井には「双龍図」が、圧倒的な迫力で迫ってくる。創建800年を記念して、小泉淳画伯が77歳で描き上げたのだ。77歳でこの大きな絵を・・・何とエネルギッシュな〜龍の名を持つ男としては、ただただ頭が下がる。


P9256722.JPG
こちらは桃山時代に描かれた雲流図。デジタル複製だ

P9256730.JPG
人が少なければ、ボ〜と庭を見ていたくなる


建仁寺


P9256738.JPG
もう一人はインド系のお嬢さん


午前中の研究会が終わってから、京都のお茶屋さん「津田楼」でランチ懐石をいただき、近くの建仁寺を訪ねた。ここは写真撮影OKの緩いお寺。外国人が多く、みなそれぞれにここのお寺を楽しんでいた。石庭に向って冥想をする女性、着物姿を自撮りする女性、そして外国人を案内をする外国人男性。なんともインターナショナルな空間になっていた。


P9256735.JPG
なにか投げ出しているようなポーズ、いいね。気分はアラーキー

P9256741.JPG
言葉がわかれば面白いのかもしれない

P9256732.JPG
こちらは写経をしている日本人

P9256734.JPG
お〜、仙厓さんの禅画かなと思った



琵琶湖周航の歌


P9246619.JPG

年に一度の五行歌、全国大会。歌会が終わった後の懇親会も終盤に近づき、琵琶湖周航の歌詞が舞台の真ん中に貼り出された。司会者は隣の人と肩を組み歌いましょうと声をかけた。アルコールも入って良い気分のところにイントロが流れてくると、隣り合わせた数人ずつが肩を組んで歌いはじめた。

ちょうど目の前の二人が、好い感じだ。たまたま隣席だった二人が、歌を歌いながら五行歌仲間との再会を心から楽しんでいるように映った。ゆっくりと体を左右に揺らしながら、歌う二人を見ていると、思わずカメラを向けていた。なんかクラス会、同級会のイメージ。ジーンとしながら、二人の後ろで3番、4番を歌っていた。

♬〜
波のまにまに 漂えば
赤い泊火 懐かしみ
行方定めぬ 波枕
今日は今津か 長浜か

今年は、この歌が誕生して100周年にあたるそうだ。

琵琶湖


P9246589.JPG

週末、五行歌の全国大会で大津市に滞在した。会場は琵琶湖の南側に位置しているので、早起きができれば朝日、そして夕日だって眺めることができる。静岡県の富士山のように、滋賀県といえば琵琶湖なのだ。散歩、魚釣り、クルーズ、花火と、楽しみは、湖のそばにあるようだ。


P9246580.JPG
P9246594.JPG
琵琶湖は外来魚の宝庫。ルアーやフライで釣った魚はリリースせずにここへ入れる

P9246612.JPG



14歳の五行歌集


IMG_20170915_100026.jpg

変えていくのは子どもたちかもしれない・・・五行歌の話だけど。14歳の源カエデ君の歌集「一ヵ月の反抗期」が今評判だ。書籍広告まで出て版元の鼻息は荒い。広告にはこの歌が選ばれていた。

親が離婚した
けど僕は関係ない
ただ
ひとりの親に
捨てられただけ

14歳の少年の心って、どんなだろうと思っても、まったく想像がつかない。傷つきやすいではなく、傷ついた少年の心がドンと伝わってきた。結びの歌はこんなだった。

僕は
まだどこかで
自分の気持ちを
抑えている
これ以上は言えない

歌を続けていけば、いつかこの気持ちを歌に託すことができるかもしれない。書籍広告を見て動いたのは、本屋さんの担当者だったのだろうか。あの将棋の天才少年、藤井四段の本に横に並べてくれた本屋さんもあったらしい。もっと紹介してもらいたい一冊だ。


一ヵ月反抗期.png

残暑


P9196570.JPG

残暑は眩しい。歳だから光がキツいのか、成層圏のオゾン層が脆弱になっているのか、サングラスが欲しくなる。雲が勢いよく流れてゆくここは東名の足柄インター。撮影で静岡県掛川までの往復6時間、カメラマンの車に乗った。閉所嫌悪症!?でもあるので、車から降りて、腰を伸ばすとホッとする。すぐ上を雲がグイグイ流れてゆく。歌の一つでもとボンヤリしていたら「さあ、行きましょうか」の声がかかった。


P9196574.JPG
富士宮からの富士山も素晴らしい


トマト


P9186549.JPG

弟の農園で取れたトマトだ。箱に詰められ北海道からやってきた。小さいけれど、どれもが個性的な味わいで、宝石のような輝きがある。採れたてはもっと美味いのだろう。

畠作りにはまると、面白くて止められませんよと、事務所のY君も言っていたので、さぞ収穫までの間には、子育てのような楽しみがあったに違いない。

世の中のつまらぬことに目を向けて苛立っているよりも、小さな四角い農園に目を配っている方が、ストレスを貯めずに暮らせるのかもしれない。


自販機娘


IMG_20170908_135854.jpg

スリムになってゆくのは女の子だけじゃない。自販機娘だって今やこんなだ。省エネと狭小地に対応したモデルが進化している。飲料メーカーと自販機の製造メーカーが工夫に工夫を重ねて、こんなにスリムにした。節電しながらもお客さんが来たら、明るくなったり、方言でお喋りをしたり、販売数量を記憶したりと、こう見えてなかなかのしっかり娘なのだ。

もしかしたらボトルを補給してくれるお兄さんにも「今度いつ来てくれるの?」なんて、話しかけているかもしれない。


竃馬


P9096514.JPG

この字を「かまどうま」と読めるだろうか。カマドウマは、バッタ目・カマドウマ科に分類される昆虫で、誰が命名したのか「便所コオロギ」とも呼ばれる。山道んを歩いていると、Iさんのパンツの裾に引っ付いていた。

こいつは、いつも突然現れる。昔は、よくトイレから悲鳴を上げさせた。今だって密室にいたりするので、おいおい〜どこから侵入してきたのだと、不思議に思う。


P9096516.JPG
卵管があるので♀だろう


山へ


P9096534.JPG

山仲間たちと待ち合わせて世田谷文学館「山へ」を観てきた。館内にクイズコーナーがあって、ここの表現プランを提案した。お礼は入場チケット。
館内に入ると各コーナーには、山の高さを意味する一合目から十合目のプレートがかかっていて、順路を表記している。面白いアイデアだ。
百名山ブームを作った作家深田久弥のコーナーがとくに良かった。

目の前の山に登りたまえ。山は君の全ての疑問に答えてくれるだろう。

この言葉は沁みる。娑婆でのアレヤコレヤを、このフレーズが吹き飛ばしてくれた。高い山に登り、美しい景色を手にした帰り、しみじみ下りたくないと思う。なんども振り返って、あ〜また世知がない娑婆にまた戻るのか・・・と一瞬思う。
名著「わが山山」からの一文が壁にあった。みんながそれを読んでいた。
山を登って、展示を見て、そして呑む。正しく幸せな一日となった。


空蝉


P9096523.JPG

ぶら下がった蝉の抜け殻が、逆光を受けて透き通っている。雨や風を受けたのだろうが、二本の後ろ足がしっかり体を支えている。

抜け殻はなぜ、崩れることなくいつまでもそのカタチを留めているのだろう。もしかすると、土の中の長く不遇の時間が関係しているのではないか。真っ暗な闇の世界で、ずっと生きてきたのだ。光り輝く娑婆への思いは、断ちがたいのだろう。このカタチは、生への思いかもしれない。.


ヤマホトトギス


P9096509.JPG

ホトトギスといっても鳥ではない。花の名前。花の仲間には、鳥を名乗る種類があって、サギソウやヒヨドリ、トキソウ、チドリなどがある。虫ではクワガタ、ホタルブクロ、マツムシソウなど、調べると面白い。

ヤマホトトギスといえば「目に青葉 山ほととぎす 初がつを」を思い出す。これは春の歌だから、「テッペンカケタカ・・・」か。ホトトギスが咲き始めると、もうすっかり秋だ。

撮ってから気がついた・・・拡大してみると、花に小さな水の結晶のような玉が連なっている。モウセンゴケの粘液みたいだが、なんだろう。今度じっくり見てみよう。

高尾山では夏を惜しむように蝉たちが鳴いていた。山はまだまだ晩夏真っ盛りで、蝶もトンボも種類が多い。みんな長雨をなんとかしのいだのだろう。


P9096532.JPG
南斜面ではヒガンバナ一輪が、開花していた


\^o^/^o^\


P6104834.JPG

お天気になった。街路樹では、待ってましたとばかりに、蝉ファイナル。
仕事に追われて、酒が切れて、心身が参っていた。ジッと我慢の子だった。ろくろ首が、夜中、行灯の油を舐めるように、首をゆらゆらさせながら、こんな写真を見つめては喉をヒクヒクさせていた。

けれど、いま心はろくろ首。明日は、山仲間と高尾山を軽くハイキングして、山の展覧会を観てからグビッと呑るのだ〜
\^o^/^o^\

青蛾


青蛾−1.jpg
昭和50年代、新宿三越の裏通りにひっそりあった喫茶店「青蛾」


散歩しいているときに、見覚えのある文字に目がいった。「青蛾」。新宿三越の裏通りにあった懐かしい喫茶店の名前だ。昭和50年代、髪を伸ばしてジーンズをはいて、コーヒーを飲みながら、長々と本を読んでいた喫茶店。木造二階建てのやや薄暗い店内は、大正のモダニズムの匂いがあった。竹久夢二の絵が飾ってあったり、置かれていた壷や出されるコーヒーカップが古いものであることは、何となく分かっていた。

年輩のご主人は、少し大きな声を出すと必ず注意にやって来た。常連は当然知っているから店はいつも静かで、若者たちはじっと本を読んでいた。夏なんか冷房がないから、扇風機が回っていた。そういえば、音楽もかかっていなかった。誰もが、取り残されたような空間に身を置いて、心を休めていたのかもしれない。

新しい店は、先代の娘さんが切り盛りをしているらしい。いつかふらっと入って、コーヒーを飲みながら青春時代を思い出してみよう。


IMG_20170811_171441.jpg
IMG_20170811_171516.jpg
IMG_20170811_171500.jpg
いつかここの扉を開けよう


満月


P8066183.JPG

掌を返したかのように秋がやってきた。夏は夜逃げのようにいなくなって、湿度だけが置き去りにされた。今日は満月らしい。チラリとでも見られるかな。


備長炭


P9026476.jpg


ややレア気味の塩レバが美味い。滅多に食べない焼き豚(とん)だ。ちょっと高いね・・・と思って目をやると「紀州備長炭使用店」の札がぶら下がっていた。

なるほど・・・
炭で焼くとなんでも美味い。とくに備長炭で焼くと美味い(紀州まで入るとなおさらか)。備長炭が偉いのか。ネタがいいのか。焼き方が上手いのか。こだわりの店主だ、きっと全部が揃って美味くなるのだろう。

炭職人と焼き方の強いタッグを表現するこの「紀州備長炭使用店」の札。説得力がある。客が美味い!と食べることで帰結して、伝統的なブランドとして輝き続けている・・・
と納得し、ハツの塩と日本酒一合を注文するのだった。


ボストン美術館の至宝展


P9036477.JPG

昨日、暑さが弱まったので、よし〜と都美術館の「ボストン美術館の至宝展」を観にいった。上野公園は、人また人。パンダの赤ちゃんか!?まだ公開されていないはず・・・ウ〜ム・・・科学博物館で始まっている「特別展・深海」は140分待ち、プラカードを持っているお兄さんがちょっと自慢げだ。もしかしたら、ボストンも・・・ところが美術館に続くエスカレータで下りると、すんなり入場できた。

まずは音声ガイドを借りる。最近はこの案内による楽しみを知って、必ず一緒。
人が少ない。ゆっくり鑑賞できる。日曜日なのになぜだろう・・・音声ガイドを聞きながら作品に魅入っていく。クラシック音楽が流れ、絵に隠された秘密なんかが語られると、贅沢な時間を浮遊しているなあと、ありがたい気分になる。こんな素晴らしい絵が海外に流失してしまってと、思ってもあとの祭り。当時の日本は、そう考える人が少なかったのだろうか。
二時間、鑑賞して気がついたことがいくつか。

・ボストン美術館のコレクションの数(50万点)と質にビックリ。
・英一蝶(はなぶさいっちょう)なる絵師を知って、絶句(巨大涅槃図)。
・モネ、ゴッホの作品のコレクションが凄い。ルーラン夫妻の肖像画2点ほか。

ボストンの街を一度歩いてみたいと思いながら美術館を出た。


P9036482.JPG
P9036484.JPG
今回の目玉は、ゴッホのルーラン夫妻の肖像画らしい

晩夏初秋


P8206338.jpg

九月に入った。こころなしか、光も風も晩夏初秋の趣きだ。新宿通りを歩いていると、スイスイと数匹のヤンマが追い抜いていく。一瞬、翅に陰りのような輝きがあった。トンボも夏の終わりを感じているのだろうか。
もうすぐお天気が崩れるらしい。
「一雨毎に寒くなる・・・」父の独り言を思い出した。


風鈴


P8276411.JPG

畳の上で庭の景色を見ながら、しばらく風鈴の音を聴いていた。
短冊がひらひら揺れ、青いガラスから涼やかな音が響いてくる。ここは川越の旧山崎家別邸の庭の見える広い客間。昔はこんな日本間がどこにでもあって、夏は風を取り入れ、風情を愉しむ。別に贅沢な時間ではなかったのかもしれない・・・。
少し離れている所で、学芸員の方だろうか、年輩の男性が、じつにきれいな言葉でこの住宅の説明をされていた。じつに豊かな知識だ・・・。

話をしたくなったので、案内が終わってから声をかけた。財をなした山崎家のこと、この家を建築した保岡勝也のこと。お幾つくらいなのだろうか。「どうでございましょう・・・」と控え目でありながら滑舌の良い声が、なにか懐かしい。そう、藤山一郎(古いね)をちょっと渋くした感じ!?

15分ほど話をし、お礼を言って辞したが、こうして書いていると、またお会いしたくなる。きれいな言葉の話せる人になりたいと思う。無理か・・・


P8276419.JPG
P8276422.JPG
P8276408.JPG
P8276425.JPG
山崎家別邸は大正14年に、老舗菓子店「亀屋」の五代目嘉七の隠居所として建てられた


P8276402.JPG
山崎家は、ここのお店と関係あるのかもしれない


川越(2)


P8276387.JPG

散歩をしていると、なるほどね〜と感心することがある。その一つ。
奥まったところに神社があった。熊野神社だ。鳥居から拝殿までの参道は狭く、気がつかずに通り過ぎるかもしれない。そこで、誰が考えたのか「足踏み健康ロード」。小石の上を歩く人たちから奇声が漏れる。「マジヤバイ」「イタタタ〜」「ア〜ダメダメ」。引き込まれるように、若者や親子連れが、靴を脱いでイタタの道を歩き始める。


P8276379.JPG

イタキモを超えているのだが、嬉しそうだ。やれやれと靴を履くと、銭洗い弁天が待っていて、ここでお金が貯まりますようにと願をかける。そして参拝を済ませると、おみくじコーナーが待っているという仕掛けだ。これが凄い。太い柱の四方におみくじの箱がいくつも並んでいる。
「血液型おみくじ」「縁結びおみくじ」「こどもおみくじ」・・・


P8276385.JPG

なるほど・・・お足から始まって御足で終わる。上手いなあ、導線の見事さ。関係者がいなくても、皆さんちゃんと満足して神社を後にしていた。


P8276372.JPG
P8276442.jpg
浴衣姿の女性が多かった


川越


P8276400.JPG

事務所のY君から、散歩するならぜひ川越へという擦り込みがあったからか、日曜日の午後、散歩をしていたら急に「川越」に行きたくなった。ひょいと電車に乗って約一時間。これが意外に遠いのだ。
駅からメインストリートに出ると、スゴい人。外国人が多い。カップルたちは浴衣姿。皆さんパクパク食べ歩き。車は渋滞しているのだが、驚くほど静かに徐行している。
ふと昔友人Oが話してくれたエピソードを思い出した。

インドからやってきたお客さんが、彼に聞いたそうだ。「日本の車にはクラクションがついていないのか」。そうだよなあ〜、インドでは走ってる車の多くがクラクションを鳴らしている。タクシーもバスも鳴らしながら猛スピードで飛ばすらしい。民度のレベルって、こんなところにも出るのだなあ・・・


P8276444.JPG
P8276437.JPG
P8276396.JPG
鰻屋さんも多い土地柄だ

P8276455.JPG

もう一つの発見は、手づくり。飴細工のおじさんの店に人が一杯。多くは外国人だ。マジックのように、いろんなカタチをした飴が生まれてくる。もう、外国人は大受け。そうなんだよなあ、こうした文化が大切なのだ。いま大道芸のおじさんたちが生きていたら、ヒーローだったろう。芸は後世に残していかねばと思う。


20170803161203.jpg

もう一つが、大きな芋のチップス。そのお店の前に50メートルほどの行列ができていた。おさつチップスというらしい。なんのことはない。芋を縦に切っただけではないか。しかしこのビジュアルインパクトはすごい。30センチくらいある芋チップスは、誰もの目を引く。
頭に閃いた言葉は「イモクリナンキン〜」。女たちが喜ぶ、秋到来だ。


さて、振り込めサギのその後・・・
銀行員Bからの連絡はなかったらしいが、予断は許さない。

振り込めサギ


P8276372.JPG
振り込めサギの被害とかけまして、不健康な人ととく。ココロは、お足がイタミます


昨日の川越歩きと、どっちを優先して話そうかなと悩んだが、こっちを先にする。その男がこのブログを見ていないことを祈りつつ。先週、我が家に区役所の担当者から電話があった。内容は、医療費の還付で、その額が25,600円。
じつに主婦の心がググッと動きそう数字だ。銀行口座に50万円ほど入金が必要らしい。話が長くなりそうになったので、家人は「いま忙しいので、来週の月曜の朝に、もう一度連絡してほしい」とその担当者にお願いをしたのだった。

もうかかってこないだろうなあ、とすっかり忘れていた。

すると、今朝かかって来た。じつに熱心な担当者で、どうしても還付したいという情熱が、家人のもつ受話器から伝わってくる。その様子をニコニコしながら聞いていた。「では、銀行の方からも電話がかかってくるんですね?」。すぐにではなく、午後にかかって来るらしい・・・
さて、どこまで引っ張れるか。家人の腕の見せどころだ。
ドキドキして仕事が手に付かない。


忙中〜


P8206345.JPG

頭の中が、こんな状態です〜〜

不思議・・・


IMG_0520.JPG

これは歌会に出すのをためらった歌だった。こんな独りよがりの歌を分かってもらえるわけがない。しかし五行になったこの歌には、ちょっとした想いがあった。

「感じることを身につけると、生涯あなたは大きな自然に支えられる」。そんな言葉であったかどうか忘れたけれど、生物学者のレイチェル・カーソンは著書「センス・オブ・ワンダー」で語っていた(ように思う)。

学ぶことよりも感じること、それが大切なのだと・・・
たまたま雨上がりの草いきれを嗅いだときに、レーチェルの言葉が蘇った。いつか体が動かなくなって伏せる日がやってきたとき、感じたことや感じることは、私をきっと支えてくれる。そんなことを期待して、つくった歌だった。

アサギマダラ、レーチェル、そして今日の福岡伸一のコラム。


IMG_20170824_084507.jpg
IMG_20170824_084750.jpg

何か連鎖が続いて、うれしくなった。
・アサギマダラを見て、彼も想いが立ち上がった
・生きとし生きるもの・・・蝉の写真のキャプションを誉めてくれた人がいた
・なにより提出した歌に好いコメントがあって、二席までいただいたこと

独りよがりは、開放され、霧散した。


P8136222.JPG
待て〜アサギマダラ〜 福岡さんもこんなことしてるのだろうか・・・

処暑


P8206326.JPG
蝉は生きるモノの糧となって、夏を終える


今日23日は二十四節気では処暑にあたり、暑さが和らぐ頃(らしい)。
甲子園のグランドに行き交うトンボを見ていると、いくら暑くても秋を感じてしまう。祭りの後の寂しさよ〜である。いつしか夏の陽射しにも衰えがでて、過ごしやすくなったなあとひと息つく。けれど、なにか忘れ物をしたような気分にもなって・・・夏が終わっていく・・・

熱湯甲子園


P8206321.JPG


暑いなか、甲子園では熱い試合が続いている。どれも汗を握る試合で、まさに熱湯甲子園だ。いろんなことに感心が向いてしまう。思いやりと気遣いがあると仲間から慕われているある選手なんか、バッターボックスに入って、ホーム上の小さなゴミ!?を拾って、ユニホームのポケットにそっと入れた。お〜ここまでするのか〜。これで、ストライクゾーンは小さくなるのだろうか。

「天」の文字が入っている帽子があった。これをプレゼントされたら被って歩けるだろうかと思った。勇気がいる。通勤の車内で被っていると誤解されるかもしれない。鹿児島の神村学園なら「神」の字が入るし、ほかにも「聖」なんかの字もあるが、被るのをためらう。「花」「秀」「米」・・・。帽子に漢字の徽章は難しい。


P8206331.JPG

雨が降れば


P8066169.JPG

雨が降れば、傘の忘れ物が増える。花火が売れない。アイスが売れない。サングラスや日焼け止めが売れない。プールや海に人が来ない。タクシーが忙しく走り回る。スーパーの野菜売り場で、立ち止まって思案する主婦が増える。そして、雑草たちがよく伸びる。
フェンスからミントが顔を出していた。


雨は雨で


P8136303.JPG

雨を恨んでもしかたがない。山になんども登っていれば、雨風雪は自然の一つとして受け止め、余裕があれば、雨もまた良しと、それは楽しんでいる。クモの巣や花にかかる雨粒の美しさ、雲の動きの妙、雨の後の茸の成長スピードなど、こちらの気持ちに沿って、 ‎wonderfulと‎fantasticが飛び込んでくる。


P8136269.JPG
P8136217.JPG

P8136212.JPG

花と蝶


P8136253.JPG

お盆休みに一つ山を登った。雨が降ったら降ったでいいさと、以前歩いた浅間嶺へ。このときは、尾根全体を浅間嶺と思っていたが、じつは山頂があった。下の標識には展望台とあるので、ちょっと気がつかない。


P8136257.JPG

今回は嬉しいことが二つあった。ひとつはアサギマダラに二回会えたこと。季節により長距離移動(渡り)をする日本で唯一の蝶で、九州や沖縄、台湾まで旅をする。ヒヨドリバナを見つけては止まる。遠くからやって来て、よくこの花を見つけるものだと感心する。ゆっくり飛翔する姿の優美なこと・・・
亡くなった弟が好きだったから、この蝶に会えると嬉しい。


P8136240.JPG

もう一つがレンゲショウマだ。先日の御岳山では、まだ蕾だったから、山道でこの一輪を見つけた時は、あらまあ〜の驚きだった。しかし、さて撮ろうかと思ったときに、遠くから雨音。それは見事な雨雲の到来だった。あっという間に山を撫でていった。慌てて撮って、雨具を身につけた。まあ〜予定内だ。
それでこんなに人が少ないのだし、と思いながらも粘土質の坂道もあるので、早目に下りようとコースを急いだのだった。


雨に思うこと


P8136261.JPG

東京は16日連続の雨。そういえば、雨が続くなあとは思っていましたが、8月に入ってずっとだとは知りませんでした。昨日は甲子園も雨。サイレンの音が、甲子園球場に響かないというのは、なんとも寂しいものでした。

戦後70年以上が過ぎ、戦時中の事実が掘り起こされ、伝えられるようになりました。公開されたフィルム、さまざまな人の証言から、命をムダにしなければならなかった若者たちの無念が伝わってきます。15日というのは、戦争が終わった日ではなく、さまざまな惨状が続いたことを伝えるための日なのだと、誰かが言っていました。この日を終戦の日とするのではなく、戦争の惨状を伝える日に名称を変えるべきかもしれません。

再びを繰り返さないようにと、いま各国が英知を絞って動いているようにも見えるけど、心配の種は尽きません。


倦怠感


P8066167.JPG

暑さのせいにして、あれこれ停滞させている。仕事を進めない。読むべきもの、出すべきものを怠っている。そんな後ろめたさで、なお暑さが堪える。いかんな〜と思いながら、グビ〜。どこかで、なにかでこのネガティブスパイラルを断ち切らねばならない。
誰か、効き目のある鉢巻を巻いてくれ〜


P8066153.JPG
香りを嗅ぐために、いつもこの百日紅のまで立ち止まる


炎帝


P8066175.JPG

炎帝が下りてまいりました。東京は37度を超えたそうです。あったかいです。あったかいといっても神楽坂の熱海湯の44度ほどではありません。あのお湯は熱かったなあと〜熱中症で倒れている人たちを横目に思い出していました・・・ウソです。

暑さのせいでしょうか。なんと今日の打ち合せをすっかり忘れ、アロハを着てきました。会議室に入るや否や、アロハ〜と笑顔で着席しました。おじさんたちはビックリしましたが、羨ましそうな笑顔を向けてくれました。


一期一会


P8056141.JPG

夕日を見ていたら、北側の雲がモクモクと動き始めた。私に何かください〜と、熊になって手を出しているではないか。夕日を浴びた輪郭は、いっそう熊らしく・・・

七夕祭


P8056132.JPG
金賞がこのパイレーツ・オブ・カリビアンのジョニー・デップ


週末、久しぶりに阿佐ヶ谷駅を下りると、パールセンター商店街は七夕祭で賑わっていた。商店街に七夕飾りがぶら下がっているだけの祭り、と思っていたから、ハリボテなるものが目玉だと知って、ビックリした。これは、ねぶたのハリボテを想像させた。小学校も参加しているのだろうか。しかし歩けないほどの混雑で、暑く進まずで、参った・・・。


P8056129.JPG

64年の歴史があり、商店街のパールセンターは、この七夕祭りのためにアーケードを作ってしまったという、力のこもった祭りらしいのだが、近くなのに歩くことがなかった。


十勝岳(5)


P7296057.JPG
P7296054.jpg

登頂の翌日は晴れ上がった。山を見ると半分は雲のなかだから、昨日でよかったのだ。目も眩むような橋の上から下を覗くと、空色の川、そして流れ落ちるスジ状の滝。これがしらひげの滝か・・・体がギュッと硬くなる。虫には強いが、高所に弱い。


P7296060.JPG
十勝岳の上を雲が覆っていた

P7296069.JPG
ドーム状の中は暑い・・・ここを300段登ると・・・駐車場〜


橋を渡ると300段近い階段があったが、見上げるだけで誰も登ろうとはしない。では、登ってみるか。ゼイゼイと息を切らしながら登りきると、なんと、そこは広い駐車場だった。声を上げて笑った。おいおい、本当かよ〜。

駐車場の前に十勝岳火山砂防情報センターがあった。大きな施設だ。暇そうなお姉さんが案内をしてくれた。バッチリの北海道弁。火山の怖さが分かる展示内容で、聞けば来る人の多くが外国人だそうな。そうだろうなあ。山から下りたらほとんどが外国人で、日本語が聞こえないくらい。20年ほど前に、日本は観光立国として生きていくべきと吹聴していたことを思い出した。


P7296046.JPG
もっとも捕まえにくいといわれるオニヤンマ

P7296052.JPG
P7296071.JPG
P7296077.JPG
P7296084.JPG
P7296091.JPG
P7296089.JPG

展示を見た後、虫たちと遊んで、母の待つホームを目指した。

十勝岳(4)

よく目にしたのがオンタデ。タデ食う虫も・・・のタデだ


山ばかりを見ていたわけではない。花もチェックして登ったが、十勝岳は火の山だから、やはり種類は少ない。


P7285916.JPG
P7285914.JPG
小さな蜂がときどき入っているイワブクロ


P7286018.JPG
エゾオヤマリンドウ

P7285929.JPG
エゾノマルバシモツケ

P7285944.JPG
メアカンキンバイ

P7285938.jpg
ミヤマキリンソウ

P7296094.JPG
オトギリソウの仲間

P7285901.JPG
P7286036.JPG
P7275882.JPG
森の中にはブルーベリーの木がいくつかあった

十勝岳(3)


P7286003.JPG

お〜この高度感。仰ぎ見ていた噴煙が、眼下にたなびく。遠くには、富良野、美瑛のパッチワークが見える。一歩一歩のキツい繰り返しが、喜びに変わっていく。頂上直下で、きっと誰もが苦笑いのような表情を浮かべるに違いない。「ついに、きたぞ〜」。


P7285994.JPG
IMG_20170728_120400.jpg

山頂標識は、ちょっと地味だった。それでも抱きつき、ナデナデ。地図を眺めてから数年、感慨ひとしおだ。南にたおやかな富良野岳、北に大雪山、そして東には未踏のトムラウシが見える。360度、山また山。サイコーの気分。


P7285990.JPG
美しい山容の富良野岳


しばらくぼんやりとしたいが、予報では午後から雨予報だ。オニギリを食べながら、後から上がってきた地元の方に、見える山の名を聞く。この十勝からトムラウシまでは、時間はかかるが歩けるという(後で調べると、休みなしで歩き続ければ18時間)。


P7285995.JPG
富士のような鬼のような雨雲。初めて見た


さあそろそろ行こうと決めて東の空を見ると、鬼のような雲が猛スピードで近づいてくる。コワ〜!下りよう。そう思ってリュックに荷を入れ始めると、登山ルートを外れた火山礫の斜面を這いつくばりながらカラフルな二人が登って来る。なんだ・・・近づいて来てようやく分かった。親子らしい。手前が子どもで後ろが母親か。二人とも、軽装で靴はスニーカーだ。外国人かよ・・・リュック、雨具を持たず、女性はザンバラ髪の上にサングラス、そしてスカート!?。

P7285998.JPG
この軽装で直登してきた


さすがに心配になった。振り返ると少年らしき子は、登頂していた。何度も何度も山頂を眺めながら下りた。大丈夫かよ。雨がだんだん強くなっていくぞ。あの親子は、無事だったのか。赤土の滑る箇所もいくつかあったから、何度も転んだかもしれない。下山には3時間かかった。


十勝岳(2)


P7285893.JPG

雨はまだ降っていない。お天気を心配した人たちは、朝4時くらいに出発したようだ。まずはロキソニンを半錠を口に放り込み、コルセットをグイッと締めた。熱中症対策に経口浸透水、塩キャンディ。昼飯は楽しみにしていた甘納豆の赤飯が買えず、フライドチキンの大きなオニギリと豆入りの五穀米に変更した。


P7285896.JPG
P7285906.JPG
P7285907.JPG

靴ひもを締めると気合いが入る。山道を入ってすぐに、ブルーベリーを見つけた。幾つかを口にすると、甘酸っぱい。北の国から飛んできた渡り鳥の糞から、北海道にはブルーベリーが広がったと聞く。針葉樹の森を歩けるのも30分くらいだろう。小さな川を渡ると、高い木が消え、低木そして噴石のあちこちから高山植物が現れはじめた。


P7285909.JPG

強い陽射しと風がないのがうれしい。ただ雨の気配は続く。まずは噴煙を上げる前十勝に続く稜線を目指す。風向きで硫黄の匂いが強くなる時がある。そんなとき、あの御岳山の爆発のことを重ねてしまい、今爆発が起きてもおかしくないのだと言い聞かせる。常に近くの大きな岩を確認しながら登っていく。


P7285911.jpg
P7285920.JPG
P7285925.JPG
P7285931.JPG
こんな噴石が頭に当たったら、イチコロ〜

IMG_20170728_111532.jpg
美瑛岳の手前に氷河のような雪の川が続く


稜線に辿り着くと、左手に美瑛岳がすっくと現れる。砂漠のような広い尾根道を辿っていくと十勝岳の山頂へと続く。ここからは約一時間半の登り。大きな昭和火口からは、風まかせの噴煙が絶え間なくたなびいている。もうすぐ2000メートル越えだ・・・。


P7285973.JPG
いよいよ山頂が近づいてきた


十勝岳(2077メートル/日本百名山85座目)


P7275884.JPG
白い噴煙の遥か向こうに十勝岳が聳えている


百名山。残っている山の多くは、どれも遠く厳しい。北海道には、そのキツいのが三山。いつまでも憧れにしておくわけにはいかず、今年はまず十勝をやろうと決めていた。
北海道のど真ん中、ヘソ部分には大雪山があって十勝岳はその南西部に位置する。富良野からの山並みは美しく、倉本聰さんや画家の後藤純男らは毎日のように眺めていたに違いない。

木曜日の夕方、前線基地となる白銀荘というロッジに泊まった。ベッドと温泉、自炊できるキッチンそして談話室などが付いて一泊二日、僅か2600円。露天風呂だけでも三つあり、どれも野趣に溢れている。デッキからは前十勝岳がすぐそばに見え、火口らしき箇所から噴煙が上がっている。

酔いが回って来ると、だんだん気合いが入っていく。山頂は、噴煙の遥か向こうにあり、約4時間の登りだ。午後からは雨と予報されていたので、晴れ男はただ祈るのみ。


P7275886.JPG
P7275892.JPG
ここ数年、噴煙の数が多くなっているという

P7275888.JPG
待ってろよ〜十勝岳!


十勝岳へ


IMG_20170716_121703.jpg
ネジバナを見つめて紅葉している一本の木があった


久々の百名山は、85座目の十勝岳(2077メートル)だ。百名山は、昨年の九月に登った北アルプスの五竜岳以来だから10ヵ月ぶりか。北海道の2000メートル級は、本州でいえば3000メートルクラス。気合いが入る。熊除けはまだしもダニ除けのスプレーは必要だろうか・・・などと気もそぞろ。どうせなら、東に聳えるトムラウシも一緒に登ってしまえば良いのだけど、楽しみは少しずつ。来年に残しておこう。

ということで明日から4連休します。


御岳山ロックガーデン(2)


P7225866.JPG

いよいよ都内でも蝉が鳴きはじめた・・・昨日の続き。
山歩きの後は、汗を流してビールだ〜と宿坊に入る。この宿坊「山香荘」は、取材で何度か来ていた。作家浅田次郎氏の母方のご実家で、時代を感じさせる内装と骨董品の数々で訪れる人の心を癒してくれる。前日、お風呂だけの予約を入れていたが、隊員らが風呂、ビール、食事で1995円はリーズナブル!ということで、ここでランチとした。


P7225869.JPG
IMG_20170722_130731.jpg
これにビールもついている

IMG_20170722_123452.jpg

ロックガーデンに続く道は、せせらぎと鳥の声が響き、別天地だった。ロープウェーから上がってきた人の多くは、ここを目指していたようだ。宿坊のラジウム温泉は、筋肉疲労に良いはずだったのに、ビールから冷酒に移る頃、足がつりはじめた。体幹を鍛えなければいけない。


P7225841.JPG
木イチゴだよと隊員に食べさせたが、ヒメコウゾの実だった(甘かった)


御岳山ロックガーデン


P7225846.JPG
風が抜けると涼しい


暑い都心を離れて滝を観にいこうと、週末ORMACのメンバーと御岳山ロックガーデンへ向う。都心より5度は涼しい歩き慣れた道を歩く。ロックガーデンのせせらぎを聞いて、滝を見たら、宿坊の温泉で汗を流し、ビールを呑みながら蕎麦をいただく。
こんな贅沢なコースにプラス、レンゲショウマの花も楽しむ予定だったが、残念ながらこちらは、まだ蕾をつけた状態で可愛い花を愛でることができなかった。


P7225851.jpg
ロックガーデンの終着は綾広(あやひろ)の滝

P7225815.JPG
疲れを癒してくれるヤマユリ

P7225811.JPG
下から花をつけていくオカトラノオ

P7225824.JPG
レンゲショウマはまだ蕾だった

P7225834.JPG
タマアジサイも咲き始めました

P7225836.JPG
美しいカメムシだ〜


ムシムシ


P7165769.JPG

梅雨明けだ〜、蒸し蒸しからサヨナラして、ムシムシ虫と山道を歩く。


P7165697.JPG
P7165704.JPG
P7165722.JPG
P7165684.JPG
待て〜〜ノコギリカミキリ〜〜

P7165690.JPG
待て〜〜キマワリ〜〜


P7165734.JPG
イチゴミルクかけ放題〜♬

IMG_20170716_135516.jpg
たった一人の悦楽〜


吟行歌会/丸の内界隈(3)


P7155633.JPG
現在も明治安田生命保険の本社屋として現役利用されている


丸ビルを見学した後、三菱一号館美術館の庭を抜け明治生命館へ向った。近代的なビルが古いビルを抱えている。時代を内包する許容というか、六月に見た中尊寺金色堂と同じ感覚の距離感。なんか不思議。
敗戦後、明治生命館は連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)に接収され、アメリカ極東空軍司令部として使用される。ちなみにマッカーサーがいたのは第一生命ビル。

保険の収益でこんなビルを建てられるのだろうか?と、今も使われている一階の営業部、応接室を眺めて時代背景を想像してみた。最後に東京中央郵便局を回る予定だったが、時間が押したので、ここまでとして、ランチを楽しんでから歌づくりに入った。


P7155635.JPG
P7155659.JPG
1階店頭営業室は、2階までの吹き抜けになっている

P7155655.JPG
対日理事会の第1回会議はこの二階の会議室で行われた

P7155668.JPG
P7155675.JPG
いつもの角川庭園で歌会を楽しんだ


吟行歌会/丸の内界隈(2)


P7155593.JPG
改修・復元費用捻出の為に空を売った東京駅


明治期、この丸の内界隈は近衞練兵場なる跡地だった。持て余した陸軍省が澁澤、大蔵、岩崎、三井に払い下げの打診をしたところ、岩崎が約10万坪を128万円で購入した。坪単価約12円・・・今なら俺でも買える〜。以降三菱がこの一画を占めることとなった。

オアゾを抜けてから向ったのは、新丸ビル。ニューヨーク辺りのビルはこんなだろうか。広い廊下にはソファーやベンチが置かれている。トイレも美しい。7階のデッキからは、東京駅をはじめ皇居、丸の内が一望できた。夜のデートコースには好い所だなあ〜とボンヤリする。そして行幸通りを渡って丸ビルの北側入り口に入ると「松杭」が床面に飾られている。長さ約15メートルのオレゴン松だ。旧丸ビルの地下から5443本見つかったという。70年もの間土の中・・・凄い生命力だ。腐っていない。


P7155602.JPG
P7155612.jpg
P7155595.JPG

丸ビルも三菱一号館もそして日本工業倶楽部会館も、古い建物の三階部分までの外壁を活かした建築様式をとっている。東京駅もそうだが、一階、二階、三階と上にいくほど窓の高さを低くしている。これは見上げると、より高さを感じさせようと遠近法を使った工夫だ。
こんな歌になった。

遠近法は
時代のあこがれか
男のロマンか
石柱が 四角い窓が
青空へ向う


吟行歌会/丸の内界隈(1)


P7155541.JPG
見上げても

P7155551.JPG
見下ろしても、アートやんか〜!


夏が来〜ると熱中症。どうしてこんなに流行りモノに弱いのかしらん。
と思いながら、今年は塩キャンデー以外に、経口補水液なるものを握りしめて歩いている。もしかしたらと思ったらすぐに飲む。美味しくないけれど。

三連休の初日、軽い熱中症を感じながらの吟行歌会は、東京駅界隈を歩くだった。コースは夏バージョンで、丸の内の主な建物の中を歩く趣向に変えた。まずは東京駅南口に集合して、Yさんの案内でドーム屋根の内装を見上げながら、東京駅の建物の100年のエピソードを聞く。駅のなかには祈祷室があったり、原敬の殺害現場には印があったり、見ることはできないが宮内庁御用達の豪華な部屋もある。


P7155561.JPG
P7155558.JPG

重厚なステーションホテルの中を抜け、北口から新しい複合ビル「オアゾ」へ。ここの一階には「ゲルニカ」の原寸大複製(レプリカ)が飾られている。丸の内の大地主・三菱地所が殺風景なビジネス街にアートの彩りを加えるべく、箱根の「彫刻の森美術館」から現代アートの彫刻作品を借り受け展示しているそうだ。


P7155578.JPG
P7155669.JPG
ケヤキ通りには草間弥生の作品も


Abe is over〜♬


IMG_0497.JPG

歌が出来ました。声を大きくしても届かないようなので、皆で歌って送りましょう。
歌声喫茶、カラオケ、議事堂前で歌いたい方のために続きを用意しました。


phonto.jpg

ホルデューム・ジュバタム


P6165089.JPG

見たこともない大きな綿毛が飛んできた。もしかしたら大きな動物の毛だろうか?と手にすれば、強い繊維質を感じる。これは知らんな〜・・・と辺りに目をやると、地面で幾つかがフワフワと風に揺れている。面白い〜。
どこか近くにあるはずだ・・・。

すると少し離れたクレマチスの生け垣の下にその本家を見つけた。
下草は「ホルデューム・ジュバタム」とある。えっ、これ草なの? 


P6165154.JPG

なんか、絣の模様みたいで、じつに美しい。しばらく眺めていた。
植物の世界は広い。知らない世界があるのだ。


P6165097.JPG
イネ科の植物で別名リスのしっぽ。なるほど・・・


干上がりそう・・・


P7025453.JPG

ピカソ


P7025485.JPG

友人のSは、ピカソ館の中のある作品を見て面白いことを言った。それは割れた素焼きの欠片に、イタズラで描いたような顔の作品だった。

「この世に無いもの」・・・「!?」・・・「ピカソの失敗作」。

参った。
「これも作品なのか?の類いが展示されているピカソ館」・・・と思っていたから、この「ピカソの失敗作」は言い得て妙、大笑いした。

笑いはタイミングだ。旬を逃がさないユーモアは、天性のものだ。あらためて彼の笑いを生みだすセンスに脱帽した。


P7025455.JPG
P5294587.jpg
今年はピカソの作品をよく目にする



アチイ〜


P7025462.JPG
太陽を撃ち落としたい


暑い。北海道なんか4日連続の真夏日で、道産子はきっと参っている。125年ぶりの記録らしく、例年よりも約10度も高いという(125年前に温度計があったんだ)。

世界の街の気温はどうなんだろうと、調べると今日の気温、アブダビ=45℃、クウェート=47℃。47℃のなかで、100m歩けるだろうか。そして過去最高を記録したのは、アメリカデスバレーで56.7℃。オソロシイ〜。息を吸うと胸が火傷するのではないか。
真夏日がしばらく続くようだ・・・



P7025491.JPG
バタリ〜

七夕


P6165129.JPG

今日が都議選の翌日であれば「七夕ボタモチ〜!」と都庁に向って、叫んだかもしれない。あれよあれよと当選した39人のチルドレンたちは、銀の川ならぬ大きな海へ漕ぎだしていく。試練を乗り越え、渡りきってほしい。

7月7日は浴衣の日でもあるらしく、駅で何人かの浴衣姿の若者を見た。浴衣姿なら割引や特典のついているイベント、居酒屋があるそうだから、それを狙っているのかもしれない。Y師匠から大きいサイズなのでもし良かったらと、浴衣二着を進呈された。ありがたいこと・・・思えば大人になって着たことがない。週末にでも羽織ってみようかな。

サラダ記念日


IMG_20170616_151952.jpg

今日はサラダ記念日。30年前、俵万智さんが作ったこの歌が懐かしい。

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

若い頃から叔母は短歌を作っていたのだが、面白さがよく分からなかった。
そこへ俵さんの口語体の新しい短歌が現れ、心惹かれながらも月日は流れ、そして五行歌に出会った。

サラダ記念日ねえ・・・生野菜が嫌いなのではなくて、ドレッシングが苦手なんだよねえ。新鮮な野菜であれば、ドレッシングは控え目にしてほしい、とここまで書いて、もしかしたら歌を詠むというのも同じなのかもしれない。
もっとスッキリ!


ヤブカンゾウ(藪萱草)


P7055522.JPG

久々に四谷の土手を歩くと、夏草がザワザワと両サイドから溢れ出していた。ここが春のお花見会場とは思えないほど、植物の成長は凄まじい。土手の斜面を覗くとヤブカンゾウの花が咲き始めている。この花には失礼だが、咲き方がいま一つだらしなく思う。

尾瀬ケ原のニッコウキスゲを思い浮かべた。近年、鹿が増え過ぎて、食べられてしまっていると聞くが、木道から眺める尾瀬の景色はどんなだろう・・・。


P7055531.JPG

「私たち」と「こんな人たち」


P7025472.JPG
聞いてられません〜


今日のタイトルは、江川紹子さんのブログのタイトルをヒントにした。「こんな人たち」発言を聞いたとき、この人は狂ったのではないかと思ったが、そうではなくて、心底にあるものが吹き出たのだ。敗者や弱き者へに向ける優しさが欠如している人・・・。
いつまでも「私たち」長州人が一番偉い。この国を治めるのは「私たち」なのだという、錯覚、思い上がりが間違いなくある。

主語が複数になると、述語が暴走する。名言だと思う。
ときどき知らないうちに、僕たちは・私たちは、と話をしている人がいるが、あれもどうも気にいらない。あなたと一緒ではないのだから。またテレビでアナウンサーが「ニッポンの錦織〜」と叫んでいるが、これもギクッとする。私は、神経質だろうか?。

アーノルド・シュワルツェネッガーのエピソードが素晴らしい〜♬
↓これをコピペして検索してください。

「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因

母と会う


P6165044.JPG

「日帰りでもいいから来たら」と妹からのメール。分かった、と返事して苫小牧にいる母と会って来た。手づくりの卒寿のアルバムは、大きな力になった。
「めんこいね〜」。幼い頃の子どもたちの写真を見ては懐かしみ、何度もありがとうを繰り返した。直前の往復のチケットは安くはないが、母の百万ドルの笑顔でケチな了見が吹き飛んだ。「最近、こんな笑顔を見ていなかったから、良かった」と妹に言われた。
そうだ、兄ちゃんの力は大きいのだ〜!


もう半分


トケイソウ.jpg

もう半年が過ぎてしまった。年寄りの時計は早く回る。いろんな説がある。

・同じことの繰り返しだと、速く感じるという説
たとえば毎日同じコトを繰り返していると、脳が時間を短く見積もってしまう。つまり脳がそれほど多くの情報を処理する必要がない場合は、時の流れが速く感じられ、同じ長さの時間でも、いつもより短く「感じる」。

・記憶量に関係しているという説
脳への記憶する情報量が少ないと、時間の経過を早く感じるというもの。
う〜、沁みる、そうかなあ・・。

・もうひとつ。
広い場所にいるほうが、狭い場所よりも時間が長く感じられるとの実験結果があるそうだ。自然の中にいると、つい時間を忘れてしまうから、これは何となく分かる。


町名


P5144150.JPG

ATMの前で、ミニパトが「最近、この地区で振り込みサギ、還付金サギが多発しています」と注意を促していた。「主な地区は・・・」と新宿区内の町名を並べはじめる。
愛住町、荒木町、片町、霞ヶ丘町、左門町、三栄町、大京町、船町・・・・良い響きの町名が残っているなあと、その町を思い浮かべながら聞いていた。

昔、若いイラストレータが「名前が素敵なのでここに住むことにしました」と、愛住町と書かれた名刺を渡してくれた。「いいねえ〜」。他にも、山吹町、柳町、鶴巻町、鷹匠町と声にしたくなるような町名がいくつもある。

「ちょいと細工町へ行ってくれ〜」と使いにいくのが楽しくなるように、江戸から続く町名をいつまでも残してもらいたいものだ・・・


チルドレン


P6165149.jpg


新宿通りを下校の子どもたちが走る。その横を選挙カーが走り、候補者の挨拶と名前の連呼が聞こえてくる。あと三日間の我慢だ。
一言一言に「嘘をつけ」だの「ほんとか〜?」と、仕事をしながら独り言を発してしまうのは、次々と出てくるオバカ発言からくるものだ。学歴、経歴がよくてもインチキ、軽薄、不勉強と・・・まあチルドレンなのだから、仕方がないのか。


吟行歌会


四季の歌会_第23回.jpg

持続こそなんとやら。年四回の吟行歌会も23回を迎えた。ここしばらく、歴史ナビゲータの山口さんとご一緒に、東京の歴史を訪ねて歩いている。歴史は人であるを痛感しながら、おおいなる野望と夢の跡、歴史の片隅に追いやられていた史実、そして庶民の暮らしぶりなど、想像をはたらかせて山口師匠の語りを楽しみに聞いている。


とことん


P6225244.JPG

時節柄こんなチラシにオヤッと反応する。グリーンを基調にしたデザインの中で、二人の男女が拳を握りしめて、何やらアッピールをしている。すぐに不動産のチラシだと分かったけれど、「とことん」を3つも掲げていたから、あの政党かと思ってしまった。悪い癖で、すぐパロってしまう。

これからも「とことん党」にお任せください。
1 とことん、都民に親身に。
2 とことん、地域に密着。
3 とことん、東京大改革をすすめていく・・・ 

背筋


P6165114.jpg
背筋!と誰かに云われたのだろうか


いつの間にやら姿勢が悪くなっている。ショーウインドウに映る己の歩く姿は、猫背のおじさん。いかんいかん〜とその時だけは背筋を伸ばすのだが、続かない。腰で歩く習慣を身につければ、どれほどスマートに見えるか、分かってはいるのだけれど、楽を選んでしまう。

いつか首がポトンと落ちて歩く、お爺ちゃんになるのだろうか。


母のこと


P6165145.JPG

昨日、妹から電話が入った。母が圧迫骨折で診てもらっていると。・・・おや、またかい。主治医の話では、心臓もかなり弱ってきているという。こんなときの妹の声は、いつも優しい。

「お兄ちゃん、そんなに長くないかもしれないよ。心の準備、おねがいね」
つとめて明るい声で言われると、沁みて 響く。道筋を立てておいて、最後に相談をしてくれる。「ウン、それで良いじゃないか・・・」。
何から何まで、世話になりっぱなしで頭が上がらない。

電話を切ってから気がついた。卒寿のお祝いにアルバムをと思って、すすめていた作業が止まったままだ。火がついて一気に取りかかった。スキャンをした写真をレタッチし、順番を決めて編集していく。ひとつひとつの写真を見ていると、家族の時間が流れだして、ウルウルとしてくる。亡くなった弟の笑顔がキラキラと眩しい。忘れていた時間が動きだした。作業は夜中に終わり、ネットから注文をした。やれば出来るでは、ないか!!


夏至



P6165048.JPG

そうか〜、今日は夏至なのか・・・。晴れていれば一つ手前の駅で下車し、歩いても良かったのに、残念。夏が来る前に日が短くなっていくというのは、なにか釈然としないものがある。
日が短くなっていくのは、夏が終わる頃がいい、と毎年思うのだ。




P6165081.jpg


丘の上で、ジッと空を見つめている人がいた。いつもの椅子ではなくて、木の椅子から見える空と景色はどんなだろう。30分ほどの時間が経っても、その人の視線は空に向いたまま。

こんなに、あちこち出歩いているのに、心は開放されているのだろうか。後ろから空を一緒に見つめた。

どんと
大樹の自由
我は
ふらふらと
不自由


柿田川と梅花藻


P6175172.JPG

FBで知り合った五行歌仲間のMさんから、一度三島にいらして梅花藻をご覧になりませんかと、お声をかけてもらっていた。柿田川の美しい流れと愛らしい梅花藻を想うこと半年。念願かなって週末、Mさんと三島駅で待ち合わせをした。Mさんは、大学時代の教え子で、五行歌仲間のYさんとご一緒だった。


P6175183.JPG
P6175176.JPG

まずは支流の源兵衛川(げんべえがわ)沿いを歩いて梅花藻を見学。川幅は3メートルくらい。キラキラと川面が輝き、緑の浮き島から小さな梅花藻の花がピョンと顔を出している。大きさは二センチくらい。富士山からの伏流水があちこちから湧き、これだけの花を育んでいるのだろう。


P6175220.JPG
P6175223.JPG

歌会が終わってからは、柿田川へ向う。こちらはこんこんと水が沸く様子を展望台から眺めることができる。吸い込まれるような砂の動きと水の色。富士山に降った雨は、数十年かけて地下水となり、沸きだす。イトトンボ、チョウトンボが舞ってせせらぎは、なお美しい。


P6175204.JPG
P6175211.JPG
P6175214.JPG

たまさん

いただいたコメントがコメント欄に載りません。
こちらの問題だと思うのですが・・・
たまさんへのメールも戻ってきます。
どうしたのでしょう!?

ここにご返事しますね。

色々なお花見せて貰って来ましたがこの梅花藻は始めてです。なんと藻に花が咲いているのですね。涼しげで綺麗です。
イトトンボの上の写真の白いものは何ですか?水鳥かなと思いましたがそうでもないようですが。

盛岡で五行歌大会があったのですか。旅行兼ねてだったのですね。良い旅で良かったですね。
地下から湧き出る水は色々なものを育んでいるのですね。
素敵なお写真何時もありがとうございます(__)。


A)
バイカモの葉っぱは海藻みたいで食べられそうと調べると
なんと三杯酢で食べられるとか・・・
そう思うと美味しく見えてきます〜。

白いのは枯れ木のようです。
もしかしたらそこにカワセミが止まるのかもしれません。

川辺りを歩いて思うのは、水はいろんな命を育んでいるのだということ。
もちろん人々の暮らしも。

南部鉄瓶


P6165030.jpg

お披露目〜〜\^o^/
やっと念願の鉄瓶を買いました。ひょいと入った中尊寺のお土産屋さんで見つけた南部鉄瓶。これが驚くほどに安かった。

いつかはお茶を鉄瓶のお湯で・・・と思っているうちにどんどん高くなってしまい、手が届かなくなっていた。鉄瓶を触りながらお湯の匂いを想像して、決めた。

しかしまあ、この重い鉄瓶を旅の最初に買うことになるとはね・・・と、包装されていく鉄瓶を眺めて苦笑い。

最初にいただいたお茶の丸く柔らかな味わい。あ〜重い思いをして買ってきて良かった。錆びないようにあら熱で乾かす、これも今のところ楽しい。


こんな歌を作っていた。

鉄瓶_20091116-thumb-600x399-3688.jpg

中尊寺


P6104800.JPG

岩手県の姫神山に登る予定だった。しかし天気予報は雨。さっと中止にして中尊寺に切り換えた。中尊寺と云えば金色堂。奥州藤原氏が贅の限りを尽し、作り上げた金色の建造物。

印象はといえば、意外に小さい、だった。もう少し大きな御堂をイメージしていたので、拍子抜けしたが、じっくり見ると金箔に覆われた堂のつくりは、息を呑む輝き・・・はあ〜。

中を覗けば、中央に阿弥陀三尊像、左右に地蔵菩薩立像、手前に二天像(持国天、増長天)の11躯の仏像全てが金色。侘び寂びの仏様であれば、静かに頭を下げるところだが、金色となると目が眩んでしまって、心ここにあらずの心境。
修行が足りない・・・と思った。


P6104813.JPG
五月雨を集めて・・・凄い雨が何度も襲った

P6104818.jpg

ひつじショー


P6125009.JPG
牧羊犬に追われて、弱い羊は人間のところに寄ってくる


小岩井農場で偶然「ひつじショー」を観ることができた。!?・・・なに、羊が芸をするの。というわけで、柵の傍で待つこと数分。すぐに分かった。羊飼いのお兄さんの発する声に合わせて、牧羊犬が羊の群れを追い込むのだ。

それは見事なもので、声一つで、牧羊犬は右へ左へと、吼えることなく、低く早く走り回り、ニラミをきかし、羊の群れを自在に移動させて、まとめる。30頭ほどの羊の群れは、まるでイワシの群れが補食されまいと集団で素早く泳ぐ様と重なった。

なぜ、羊は犬を怖がるのでしょう?と、お兄さんに聞いた。
「いい質問です」とお兄さんが誉めてくれた。まるでピンポイントの質問だったようで、気分良さそうに説明を始めた。
「犬の祖先は狼。犬はそのDNAを引き継いでいるので、羊は今でも犬を狼と思って怖がります」。なるほどねえ、人間は、犬も馬もラクダも豚も見事に飼いならしてしまったのだ。

このショーを観ていて、面白いことに気がついた。
人も「羊飼い」「牧羊犬」「羊たち」のどれかに似ているような生き方をしているのではないかと・・・さて自分は・・・?
共謀罪に喩えると分かりやすいのかもしれない。


P6125006.JPG
P6125004.JPG
P6125007.JPG
P6125001.JPG
犬はボーダーコリーだったかな


北上川


P6104756.JPG

盛岡・・・ここは好きな街の一つだ。街に川が流れ、城があって、遠くに山が見える。40年ほど前、ここを訪ねた時、駅舎はまだ小さくて、国鉄マンたちの油の臭いが構内に漂っていた。駅に隣接してメシと酒を出すカウンターだけの居酒屋風の店があって、ローカルならではの空気と言葉に包まれていた。

痛手をリュックに詰めての知床・羅臼岳に向う途中、ここで下車し、里帰りをしていた女友達のBと会った。Bは可愛い女の子を連れていて、北上川が近いから散歩しようと云った。色々な話をしてくれた中で、盛岡一高の話が記憶に残っている。バンカラな一高生は、下駄履き、腰に手拭、学帽はボロボロ・・・いろんな悪さをする。しかし街の偉い人たちは、多くが一高卒業生なので、なぜか寛大なのだと・・・。若い頃の悪さはいい大人を作るのだ、そう思っていたのかもしれない。目の前を流れる北特有の重そうな北上川を眺めながら、なんだか好い話だなあと聞いていた。


P6104757.JPG
川の畔には大きなビルが建ってしまった

P6114860.JPG
この日も岩手山に雲がかかっていた


阿吽の呼吸



P6034698.JPG

「阿」は口を開いて発音することから「吐く息」、「吽」は口を閉じて発音することから「吸う息」という意味らしい。それを合わせて「阿吽の呼吸」という。

神社の狛犬も阿吽の対になっているそうで、開きと閉じ。それは知らなかった。今度チェックしてみよう。


P6034697.JPG

蝦夷梅雨


P6034745.JPG

北海道には梅雨がない、と言われていたが、じつはあるそうだ。蝦夷梅雨と呼ばれている。「えぞつゆ」。なんだか昆布の出汁が効いているように聞こえるのが可笑しい。主に北海道南西部というから、札幌、函館、小樽辺りはすっぽり入ることになる。

以前6月に帰ったときに、ずっと雨だったことを思い出した。湿度の高い北海道なんて、なんかねえ〜と思う。昔はそんなことがなかったわけだから、これも温暖化の影響なのかもしれない。


腰のこと


P6034617.JPG

最近、嬉しいことがある。腰の具合がすこぶる良いのだ。痛みが強くなってきたのは、五年前だろうか。好きなテニスを止めて、仲間らとも離れてしまって、しばらく鬱状態になった。30年以上、愛し続けたスポーツを止めるというのは、辛いものだった。痛みが訪れ、楽しみを奪われて、心身のリズムがおかしくなった。

そんななかにあって、希望の灯は山登りだった。山だけは、続けられるようにと工夫と努力を重ねた。病院をアチコチ訪ね歩いて、症状の原因は、脊柱管狭窄症と分かった。少しずつ痛みに耐えられるようになり、どの動きで痛むかも分かり、改善のためのストレッチ、足裏のマッサージを続けて、この半年で、もしかしたら・・・の喜びを実感できるまでになった。
この間、本を送られたり、病院を教えてもらったりと多くの友人らから気遣いをいただいた。優しさが沁みた。

はしゃがず、静かに、もう少し、怠りなく。これは、学んできた教訓から。
健康であることの喜びを密かに謳歌したい。


P5284514.JPG
カツラの葉よ、ありがとう〜


トンボ


P6034679.JPG

週末のハイキングでトンボを見た。それも四種類。池や沼には、決まってトンボがやってくる。ヤゴの餌が多いからだ。スイレンの沼でイトトンボを見つけ、道端でムギワラトンボ、そして小さな池の上を飛び交っていたのは赤蜻蛉。
そして最後に登場したのがオニヤンマだった。その飛行は威風堂々でカッコイイ。少年に戻ってしまうのは、いつだってオニヤンマが現れる時だ。


P6034742.JPG
P6034625.JPG

菖蒲と菖蒲


P6034649.JPG
IMG_20170603_104045.jpg

毎年、なるほど〜と思いながら、ショウブとアヤメの違いを読んでみるが、すぐに見分けがつかなくなる。分かりにくいので、覚えようとしないのだ。こんなズボラにさせる理由の一つとして、漢字に責任がある。
「ショウブ」「アヤメ」と、どちらを打っても「菖蒲」と出るからだ。


P6034647.JPG
P6034652.JPG
P6034667.JPG
P6034659.JPG

いのち


P5284416.JPG

クマの爪痕、水溜りのオタマジャクシ、花や葉に集まる虫たち、降るように聞こえるハルゼミの声、ツバメの乱舞・・・奥鬼怒の山は命が動き始めていた。


P5274340.jpg
P5284379.JPG
P5284511.JPG
P5274301.JPG
P5284518.JPG
切り株から新芽が出ている

P5284409.JPG
珍しい!栃の実から根が〜


野天風呂


P5274355.JPG

裸になって湯の音を聞く。滝の音を聞く。聞こえない音を聴く。
まっさらになって、己を消す。坐禅より  露天風呂がいい・・・


IMG_20170527_161059.jpg
IMG_20170527_161853.jpg
P5274359.JPG
開けたらあかん〜♬ 手が震える
つまり男は混浴、女性は専用の露天風呂がある

P5284528.JPG
P5274365.JPG
P5274344.jpg
いい湯でした〜

紅葉の花


P5274300.JPG

この時期山歩きしていると、いろんな花が落ちてくる。これは紅葉の花。あまり見るチャンスがない。5ミリほどの大きさで、花びらは色づいた葉っぱのようで可愛い。真ん中は実だろうか?


P5284419.JPG
やっと芽吹き

P5294549.JPG
P5284503.JPG
シャクナゲに励まされる


天空の湿原


P5284491.JPG
咲いていたら歌いたかった「水芭蕉〜の花が〜咲いている・・・」


天空の湿原と呼ばれる奥鬼怒の秘境「鬼怒沼湿原」は、標高2020メートルの高さにある。湿原一帯は雪が残り、ようやく春を迎えたところだった。沼までの夏道は雪で覆われて分かりにくく、迷いながら、雪に足を取られながらの長いコース。「テンクーノシツゲン・・・」をお題目のように繰り返し、息絶え絶えに登っていくと、突然樹林帯が切れて現れた。お〜、鬼怒沼〜!

雪が融けはじめたばかり・・・お花畑を期待して登って来たので、ガックリだ。しかし想像を働かせると、木道のそばに水芭蕉やコバイケイソウ、ジョウジョウバカマ、ワタスゲが見えてくる。そしてそれを眺める日光白根山と燧ヶ岳。
地平から湧き出る雲を眺め、冷たい風に煽られていると、まさしくここは天空。一ヵ月後の美しい沼とお花畑を想いながら、木道を闊歩して下山した。


P5284482.JPG
木道に寝転ぶと温かい〜♬

P5284485.JPG
P5284473.JPG
日光白根山(2578メートル)

P5284487.JPG
東京以北で最も高い燧ヶ岳(2366メートル)はまだ雪を残している

P5284439.JPG
P5284472.JPG
ショウジョウバカマが咲き始めていた

P5284467.JPG
コバイケイソウの芽

P5284452.JPG
どうやらこれが、ワタスゲの芽

なんかニオウ


P7230360.JPG

モリにしますか
カケにしますか
と ご意向を聞けば
どちらの蕎麦も
喉を通らん

カケーが喰えん・・・ 分かるねえ。。


枝豆


IMG_0447.JPG

昨晩は旨い枝豆を食べて、いっとき幸せになった。毎晩食べても飽きることがない。しみじみ夏の豆の王者だと思う。そんなわけで、居酒屋に入るとビール&枝豆からスタートとなる。
ビールと一緒、これが理想的。稀に枝豆が最初に出る場合もあるが、これもオッケーだ。しかし・・・待てど暮らせど枝豆が出てこないとき・・・心穏やかではなくなる。人の話が聞こえなくなり、ビールの残りが気になってくる。もしも忘れていようものなら・・・と、想像するだけで、息が上がってきた。もうここらで止めよう。


懐肥やすな 土肥やせ


P5144224.JPG

テレビを観ていたら、こんな名言を語る農家のお爺さんがいた。四国で鳴門金時という品種をつくっている方で「安易な金儲けを考えずに、基本である土作りをしっかりすれば、結果は生まれてきます」と。
そのとおりだ!と思わず立ち上がった。こんな素晴らしい言葉を独り占めにしてはいけないと、さっそく昨日の歌会の二次会で使わせてもらった。

先日Aさんにご馳走になっていたので、「お礼に金言をプレゼントさせてください」と前置きし、「懐肥やすな 土肥やせ・・・」と話したところ、アルコールが回っていたAさん、「今日昼間のゴルフコンペで優勝し、賞金を貰ったので、寄付をさせてもらいます」と即座に反応した。さすがAさん、カッコイイ〜。こうして麹町畑は肥沃に保たれていくのだった。


草間彌生


P5194249.JPG

若い頃は、貧しかったらしい。三日間食事が取れなかったときは鳩の餌となるパン屑を食べて、飢えを凌いでいた。そんな驚くようなエピソードが今朝の新聞に書かれていた。夢への最中、貧しさに負けて挫折する人もいるが、とどのつまりは才能の有無と好きである力の差なのだ。
きっと多くの人が諦めていった。野球にサッカーに相撲に、音楽に、庖丁人の世界に・・・と、このインパクトのある顔を見ながら、思うのだった。


P5194243.JPG
生気を得ようとしているのか、水玉に手を当てている女性


テントウムシ


P5144216.JPG

テントウムシの星を見ると、まるで墨で書き入れたよう。これはナナホシテントウ。草間弥生が見たら、もっと筆で描きいれたくなるかもしれない。☆の多い種類がいて、☆12個ならジュウニマダラテントウで、最大は☆28のニジュウヤホシテントウ。
週末はどちらを選ぶか悩んでいる。ドットの草間弥生か、筆の篠田桃紅か。


共謀罪


P5144174.jpg

いかがでしょうか、と聞けば

分かりにくい法律を忖度(そんたく)で選ぶような権力者に渡してはいけない

と、お答えになった。


仕送り


P5144223.JPG
麦そっくりだから「麦草」。歌いたくなる
麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく〜


朝ドラの「ひよっこ」で、仕送りのシーンが数回出てきた。「仕送り」・・・懐かしい。事務所のY君に、仕送りなんかしたことはないだろう、と声をかけたら「仕送りって、してもらうものだと思っていました」と笑われた。
そうだろうなあ。

じつは、一年間だけ、訳ありの実家に仕送りをしていた時期があった。当時としては、かなりの額だった。独立するために用意していた貯金と給料から捻出して、仕方なしと諦め、一年余計にサラリーマンをして送り続けたのだった。

あの頃、金の卵たちは、みんな仕送りをしていたのだろうかと、千円札を数えているシーンを見ていると心が疼いた。盆と正月にお土産を一杯ぶら下げて、故郷に帰っていた我らの世代。いま仕送りをしている子はいるのだろうか。

白い花



P5144147.JPG

白い花で好きなのは、エゴの花。鈴なり・・と喩えたくなるくらい、降り注ぐように連なっている。ヤマボウシとは対称的に、葉の下に隠れ、うつむき加減のところが、気に入っている。
そして、さあいつでも〜と、雨乞いコーラスの面々も咲き始めた。


P5144110.JPG
P5144101.JPG
P5144104.JPG
P5144106.JPG
P5144150.JPG



白い鳥


P5144133.JPG

薄墨色の空の下、コサギが神田川の浅瀬を散策している。水面に映る我が身の美しさに恍惚と見惚れているのではない。一心に採餌している。流線型の姿には贅肉はなく、動きがじつに軽やか。ときおりの風に隠れていた羽が柔らかに揺れる。冠、胸、尾の部分、どれも飾り羽らしくフワリフワリと美しい。


P5144135.JPG
P5144140.JPG
P5144137.JPG

ヒメウツギ


P5034022.JPG

ウツギの花が咲き始めていた。最初に咲くのがヒメウツギ。そしてタニウツギ ツクバネウツギと続いていく。ウツギの花が咲きはじめると、梅雨をイメージしてしまい、ウ〜ムとなるのだが、雨に濡れる風情も悪くない。
そしてヤマボウシ、エゴの花・・・想いを抑え、重ねて、散歩を楽しもう。


P5054053.JPG
P5033983.JPG
P5033997.JPG
ヤマブキは花を落としても蕊は残り、まだ咲いているかのようだ

P5034003.JPG
アマドコロが可愛い

P5054068.JPG

コウライカン


P5033966.JPG
甲羅干しのし過ぎでは?


全国的に増え続けているミドリガメ。ミドリガメの正式な名前はミシシッピアカミミガメだ。子どものときはきれいな緑色をしているから、ミドリガメと呼ばれているが、大きくなると日本のイシガメなんかを追いやってしまうし、食物を食い荒らしてしまう大食漢。駆除の対象となり、今、増えてしまった池や沼で罠を仕掛けはじめている。


ザリガニ


P5033967.JPG

ザリガニと云えば、ザ・リガニーズを思い出して、歌いだしたくなる。

海〜はすてきだなあ〜 恋〜してるからさ〜 ♬

最近、歌っていない・・・なんて頭に浮かべながら、この温かいシーンを見ていた。ダメダメ〜動かしちゃ、ハサミでスルメを掴んだのを確認してから、ゆっくり引き上げるんだ。
なんて、これは我が心の声なり。


蝶の分布調査


P5054071.JPG

『これはオトシブミです』。ORMACのメンバーと奥多摩湖へ続く山道を歩いているときに、環境省の蝶の分布調査をしている方に教えてもらった。オトシブミ=落とし文。これは三年前にとりあげたので詳しくはここを↓

調査の代表らしき方としばらく話をした。環境省から蝶の分布調査の依頼を受け、どこにどんな蝶がいるか、新たな蝶が発見されたとか、細かく調べて報告しているそうだ。5人ほどのメンバーが、蝶が飛んでくるたびに名前を言い合い、じつに楽しそうだ。

「僕にもこの仕事、できますか?」と聞いてみた。
『みんな趣味の人たちで、プロはいません』。ようし、これは面白そうだ。もう一つくらいなら入れられるだろう・・・。心が動いた。


P5054078.jpg
奥多摩湖へ続くむかし道は、川あり滝あり、神社あり

P5054091.JPG
奥多摩湖は二年ぶり


アマゾン


P5034036.JPG
散歩していたらコバンソウを発見


アマゾンでサギにやられてしまった。GWが始まる前、仕事で使用するフォントを購入したのだが、実体のないサイトであることがすぐに分かった(なんでDHLやねん!)。
アマゾンサイドに対応を求めたが、返金には時間がかかりそうだ。

こうしている今もアマゾン内では、架空のサイトが立ち上がり、消費者を騙してカード支払いを続けさせている。防御を打ち破られたアマゾンは、ショックを隠せないはずだ。手をこまねくしかない背景には、利益優先のシステムと誰でも自由に販売が出来るマーケットプレイスの在り方に問題があるのだろう。

静かだけど、きっと、水面下では大きな問題になっていて、ドカーンといきそうな予感。皆さん、安いと思って食いつくと、痛い目にあいますぞ〜。


GW(2)


P5064095.jpg

毎年、GWは遠くへは出かけないことにしている。静かな東京が一番だよと友人に云われ、なるほど、都心はリゾートのようだと分かったからだ。地方出身者である我が身の宿命から、正月、GWそしてお盆にと、故郷札幌にせっせと帰っていた。高い交通費、沢山のお土産、満席の列車や飛行機・・・オ〜〜よくぞ長く続けていたものだねえ。今では、テレビに映る渋滞の道路なんぞを観ながら、皆さん大変だなあ〜と云っている。


P5054086.JPG

本を携え、美術館を巡った後に、藤棚の日陰で香りを楽しみ、新緑を眺める幸せ。さらにビールでもあれば、なお素晴らしい。


落語ブーム


P4303920.JPG

落語好きのKさんから貰ったチケットを末廣亭のモギリの女性に渡した。両親と一緒にここに来たのは、もう20年も前だろうか。客席に入ると、椅子席を挟むように左右には桟敷席が並び、地味な紺色の制服を召した女性が客を席まで案内し、売店ではお菓子と飲み物がこれまた地味に置かれて売られている。このレトロさ。演芸を楽しむための空間演出というか、昔と何も変わっていない空気に、じんわり心がやすらぐ。

この日は超満員。落語ブームもあるのだろう。若い人が大半。ありがたいことだ、と関係者のように嬉しい。ただ、若い人たちは笑いのサービスをし過ぎる。そんなところで笑わんでもいいだろう、と思うのは、野暮というものか。紙切り、手品、漫才、そして落語家らが次々に高座に上がる。

間に座布団を揃え、めくりを担当するのは、美形な前座さんだ。こんな美人が落語を目指すの?。楽屋の師匠らは、呟いているだろう。「いやはや、時代が変わりましたなあ〜」。調べると、この前座は金原亭乃ゝ香さん。実力がつけば、すぐにお声がかかるだろう。


a1d6daeb.jpg

花と味と


P4303917.JPG

ここ数年、GWの一日を山菜採りに当てている。ワラビとタラの芽が恋しくて、高尾山へ入るのが恒例となった。高尾山には、まだ人の少ないコースがいくつかあるので、ワラビの枯れ木を秋くらいに覚えておく。

しかし先に採っている人がいるようで、お余りをいただいているような感覚が拭えない。それでもピョンと伸びているワラビを見つけると嬉しいもので、心が満たされていく。山の麓には、名の知れた豆腐屋もあって、豆腐と揚げをわずかばかり買って帰る。夕方はこれでキュッ。安近短の幸せがここにある。


P5088889.JPG.jpeg
これは昨年

P4291198.JPG.jpeg
こちらは一昨年


GW


P4253738.JPG

いよいよGWに突入。東京という器から溢れるように人が流れていくので、毎年、都内はリゾートのように静かになります。お天気もいいようだし、近郊散策、読書、買い物、そして山のプランニングなど、のんびりしよう。


花の冠


P4253745.JPG

花の冠が池のフェンスにかかっていた。ツツジとヤマブキの花が編み込まれている。それにしても輪が随分と大きい。お母さんに作ってあげたのだろうか。この半分くらいでいいのに、編んでいたら手が止まらなくなったのかもしれない。少し離れた芝生に、シロツメグサがわんさと咲いていた。


ポプラ


P4253717.jpg

久々にポプラを見た。圧倒的な存在感だ。新緑サワサワのイメージなんてない。若武者が空に向って主張しているようだ。小学校の校歌には、このポプラが歌われていた。

窓をのぞいて立っている ポプラとともに 僕らは育つ 私も育つ〜♬

「私も育つ」のところは、力を入れて歌った。作家の渡辺淳一は、小学校の先輩だから、同じようにポプラを見ると、校歌を思い出していたかもしれない。

ナンノハナ


P4163574.JPG

一面を真っ黄色にしているのは、菜の花!?。こんなに背が高くなるなんて、外来種ではないのか。調べてみると、荒れ地や河川敷などで群生するとあるから、セイヨウカラシナか?。おひたしにすれば、ピリッと辛いが食べられる。連休に挑戦してみようかな・・・。


山笑う


P4163523.JPG
山が笑っている


分かるよなあ〜こう云いたくなる山の萌。早緑へと変容していく山の姿を眺めていると、こんな言葉が生まれてくる。黒々とした枝と新緑のコントラストは、水彩画を見るような美しさだ。空気も美味く、しんみりと細胞の隅々に沁みわたっていく。


Kさん


40回菊之丞の会ポスター.jpg

昨日は親しい友人と落語会を鑑賞。お馴染みの菊之丞の会だ。江戸の街案内のYさん、落語絵師となったKさん。付き合いは35年くらいになるだろうか。二人コンビのこのポスターは、なかなかの人気だ。こんなことを言っては、菊之丞師匠に失礼だが、絵の方が好い男だと思う。好きこそが、絵に現れているKさんのセンス。これからアチコチに出てきそうな予感・・・


仙元山


P4163516.JPG

300メートル弱の山でも気温が上がってくるとキツい。途中の展望台までにしておけば良かったのに、ワッセワッセと仙元山の頂上へ辿り着くと、もう少し歩きたくなって、青山城山、大日山、物見山を目指すと、これが意外に距離があった。前半にボンヤリした時間を過ごしてしまったので、後半はただ黙々と歩く。

日が差す場所には、ミツバツツジが咲いている。桜が終わった頃に、咲き始めるのがこのツツジだ。淡い暖色系が、ポッポッと早緑の森の中に点在して、それは美しい。もうすぐヤマフジも甘い香りを放って、どこかで咲き始めるはずだ。さて下りてから、和紙の工房を見て、美味しいビールを飲もう。


P4163497.JPG
P4163490.JPG
変わった白いタンポポを発見する

P4163492.JPG
蕊が花びらの間から出ている・・・新種?

P4163533.jpg
P4163572.JPG
背丈ほどある菜の花

P4163555.JPG
正しいニリンソウ

P4163594.JPG
地ビールの店がなぜか満席・・・飛び込んだ焼き鳥屋がアタリ〜!
生ビールを呑んでから、地酒2本と焼鳥を片っ端から食べた。
ウンマイ・・・炭は良い仕事をする・・・エライ


小川町


P4163456.JPG
写真をクリックすると花びらが飛んできます


花疲れなのか、人疲れなのか、酒疲れなのか・・・スッキリしない。ここは一つ山歩きをしようと、チェックを入れていた埼玉県の仙元山に向かう。池袋から小川町行き快速電車に乗り込むと、なぜかガラガラ。時おり乗車してくるのは、ピンクの花びら。沿線には桜が多いようだ。小川町の一つ手前駅から景色が変わっていく。低い山、河、果樹が車窓を横切り、里山の雰囲気だ。

終点小川町の駅前は、車数台が止まっている静かなロータリー。花のシーズンは終わったのだろうか。駅から100mほど離れている観光案内所で、山までのコースを聞いてみよう。

待ってましたの笑顔おじさんが現れる。定年後のボランティアと見た。「どうせなら、川沿いを歩いていきませんか」。行きます行きます。
大きな地図が出されて、ピンクのマーカーが、オススメコースに塗られていく。歩く前から心が踊るようなコースだ・・・。

笑顔おじさんに、相談して良かった〜と、桜吹雪を浴びながら川沿いを歩いていくと、菜の花、スミレ、ニリンソウ、土筆、モンキチョウ、鴬、小魚、アメンボウ・・・春の詰め合わせ弁当の真っただ中に立っていた。
東京近郊にこんなにうららかな里山があったんだ・・・五感は開放されて、ゆるゆるの晴男になっていくのであった。


P4163444.JPG
川沿いには、菜の花、桜が続く

P4163449.JPG
向こうに見えるのが、標高わずか299メートルの仙元山

P4163476.JPG
この桜の木の下で昼寝をしたい〜

P4163562.JPG
ニリンソウ、カタクリのそばの池ではカエルの合唱〜♬

P4163566.JPG
スミレと土筆もわんさか

P4163577.JPG
レンギョウとツツジ・・・


かえって花疲れしてしまったかも・・・


舞いちゃん、真央ちゃん


IMGP3636.JPG

今年は長く桜を楽しんでいる。全国的にもいち早く開花宣言した日から、気温が下がり開花が遅れた。そして咲き始めると、花冷えというか、雨の日が続いて?分咲きの桜が足踏みをした。
しかし昨日あたりから都内の桜は散りはじめたようだ。風花がアチコチで待っている。

散るといえば、真央ちゃん。咲き始めから散り際まで、立派だった。

花びらは
クルクルクル
トリプルアクセル
舞いちゃん 真央ちゃん
長い間 ありがとう




P4093289.JPG

物の怪がふと現れたら、このまま連れていかれるかもしれないなと想いながら、溢れでる桜を見ている。桜は千変万化。雨を装い、しっとり心の裡にはいってくる。


桜定点


P4093302.JPG

咲き始めると一気だ。定点撮影をしようと立つポイントを決めたはいいが、雨の日が続き、間をあけてしまった。数日ぶりの景色は見違えるほど。今週も温度が上がらないのであれば、週末まで楽しめそうだ。


P3072766.JPG

P4013090.JPG
P4023111.JPG
P4043155.JPG
P4093302.JPG
撮影時間はバラバラだ

われわれは


P4063214.jpg
おい、俺をお前の複数に入れるんじゃない!


私たちは断固として・・・我々は、米国が正義のために・・・と
世の中なんだか、怪しくなってきた。

「主語が複数になると、述語が暴走する」。ある歌会の席で、Uさんが言った。名言だと思う。主語が複数になると、正義感が生まれて、良い人になって、きな臭い空気が生まれる。
複数が許されるのは、甲子園の選手宣誓くらいではないか。


ナンバ


P4023140.jpg
ナンバと聞かれりゃ2羽


ナンバ・・・関西ではない。引っ掛けようと言うのでもない。なんばしよっと!これでもない。たとえば、同じ側の手足が同時に出る歩き方・・・そうだ、甲子園の選手入場で同じ手足を一緒に動かして行進している少年。あの歩き方こそナンバ、ナンバ歩きだ。

江戸時代まで、日本人はナンバ歩きをしていたという説がある。
・・・ほんとかよ〜
浮世絵に出てくる姿や日本の芸事などに残っており、能や歌舞伎、そして相撲の摺り足、空手や古武術などなど。
・・・たしかに、相撲の摺り足は腰を落として稽古でやっている

一度、アササンの道で変わった歩きをしているオジさんを見た。なにか変なのだが分からない。スピードがあり、それがナンバ歩きと知ったのは、しばらくしてからのこと。真似をしてみたが、ひっくり返りそうになった。

そんなナンバ歩きが消えていった背景には、明治に入ると着物から洋服への変化、そして西欧式軍事教練が学校教育に取り入れられたことが影響したらしい。そんなナンバが、いまスポーツや健康法として注目を浴びている。足腰の負担が少なく、健康にもいいらしい。

世界にこの歩き方を広げてはどうだろう。教育勅語よりもナンバ歩き^o^
7月8日をナンバの日にして、この日、国民は皆ナンバ歩きをする。


予約


P4043175.jpg
事務所でもサクラ祭だ〜〜


世の中には、簡単に予約が取れないモノがある。たとえば一日一組限定の人気の宿、部屋の前を霧が流れていく某ホテル、創作料理の有名シェフの店、中島みゆきのコンサートチケット、立川談春そして志の輔、小三治の独演会チケットもそうだろう。しかし、少し頑張れば、向こうの都合に合わせれば、なんとか年内くらいには取れるはずだ。

それが「来年の五月でしたらお取りできます」と電話の向こうにいる女性に言われた。笑ってしまった。そして少しやり取りをして、言った。それまで僕も先生も元気だったら良いのですが・・・とりあえずお願いします。


待てない人たち


P4013106.JPG

例年になく桜の開花が遅れている。開花宣言の後、勢いを失って減速運転をしている。それなのに盛り上がりをみせるのは樹の下。八分咲きの桜一本の元に数百名の花見客。見ているだけで寒そうだ。仕方なく踊りはじめたのか、酔った勢いなのか。カップルが三組ほど踊りはじめた。


山菜の日


P4291198.JPG.jpeg

今日3月31日は「山菜の日」ということなので、セリかフキノトウあたりでキュッと一杯やろうかなと、降りはじめた雨を見ながら思っている。

桜を楽しみにしていた人たちはどんなだろうか。今年入社の新人君は午後からブルーシートで場所取りをさせられるはずだった。ケータリングサービスのスタッフは、やはりキャンセルか〜とガックリしているかもしれない。観たい魅せたい桜物語は、少し順延となりそうだ。


半崎美子


P3252937.jpg

バイモユリがもう咲き始めてていた。耐寒性のある花なので寒さを乗り越え、早目に咲いたのだろう。花は釣鐘状のカタチをしてややうつむき加減。

耐寒性で、ひた向きといえば、北海道出身の歌手、半崎美子だ。苦節17年。
パン屋で住み込みをしながら歌手を夢見て、詩を曲を書き続け、ようやく光が射してきた苦労人。サザンの桑田君も絶賛の歌唱力。そして沁みいるような詩が、人を惹き付ける。たとえばこんなフレーズ。

声をからして泣いても 辿り着けない場所がある
それでも生きることを 信じることをあきらめないで

前を向く それだけでも 辛いことが時にはある
それでも あなたは進むことを あきらめないで

悔し涙を流した時の 心の奥が熱くなった
嬉し涙を流した時の 胸の奥が熱くなった

                      明日へ向う人

好きであるということの大きな力を信じられる と思った。

時間があったら、このプロフィールがなかなか好いですよ。

宝登山(ほどさん)


P3263000.JPG

日曜日早朝、雨を眺めつつ、止めようかなと迷ったけれど、静かな山旅を楽しめると思い、予定通り埼玉県の宝登山へ。久々に池袋から特急レッドアロー号に乗ると、車内はガラガラ。長瀞に近づくにつれ雨は霙になり、途中のトンネルを抜けると、吹雪きだ。びっくりした。雨具は用意しているが、冬装備は持っていない。

無理そうであれば止めようと決めて長瀞駅に降りると、観光客の姿がほとんどなし。まずは足慣らしとバスに乗らずに宝登山神社まで歩く。大きな白い鳥居だ。建立は1900年前、日本武尊の頃。じつに古い。宝登山の名前は昔「火止山」と言ったそうな。


IMG_20170326_123630.jpg

梅林の中を登っていくと、モヤの中に現れた山頂は、チョコケーキの上に砂糖をまぶしたようなファンタスティックな空間。誰もいない。じつに静か。お天気であれば、大勢の人が来ていただろうに・・・。春の雨に感謝!?
下山まで誰とも会わないという不思議な一日となった。


P3262984.JPG
P3262994.JPG
P3262967.JPG

花森安治の仕事


花森安治展.jpg

チラシの裏には「日本の暮らしをかえた稀代のマルチ・アーティスト!」と書かれている。桜が咲き始めると、世田谷美術館もドッと混むのではないかと心配になり、時間ができた週末に「花森安治の仕事」を観てきた。

NHKの「とと姉ちゃん」では唐沢寿明が彼を演じ、美の壷では「日々を美しく暮らす 花森安治」として紹介されていた。展示をどうするのだろうと興味津々だったが、こう来たか〜!と納得のスタートから始まって、戦後から経済成長とともにあった私たちの昭和の暮らしが上手く展示され、懐かしく寄り添うことができた。

花森安治。編集者、グラフィックデザイナー、ジャーナリスト、コピーライターの肩書を持つマルチ・アーティスト。彼の才能をどう形容しようかと、頭を駆け巡っていった言葉を並べる。
モダン、センス、偏愛、独創性、全身全霊、多彩、反骨、気骨、マルチ、こだわり、中立、豪放・・・

観るにはかなりのエネルギーがいる。しかし忘れてしまったことや心がけなくてはいけない精神などを想起させてもくれた。展示は4/9(日)まで。砧公園の桜を観ながら、いかがだろう。

P3252924.JPG
P3252928.JPG
ここ撮っちゃいけませ〜〜ん

牡蠣喰えば


P3222918.jpg

一昨日、久しぶりに娘と呑んだ。年に一二度有るか無しか。待ち合わせ場所に15分ほど遅れてやってきた。なんでも好きなものを食べてくれい〜。これが精一杯。
娘は何やら店の人に相談をして、牡蠣二個の注文をした。そして出てきたのが、この牡蠣。顔を合わせて笑った。ちっさ〜。なんか心配なので二つにしたのだと言う。


P3222916.JPG

あまりにも可愛いので、悪戯心が湧いて、パチッ。こんな小さいのがあるんだねと言いながら、娘が口にした・・・「ウンマ」。よかった〜

牡蠣喰えば 予てからの話は どうでもいいや。


味噌玉と日の丸


IMG_0390.jpg
今日は生徒が四人。皆さん常連のベテランぞろい


WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)がアメリカに惜敗して終わった。弱いと見られていた日本チームは、あれよあれよと6連勝。戦前、日本選手たちは一つになってとか、一丸となってと口にしていた。

三連休の最終日は、フードコーディネータである知人の教室で味噌作りを体験した。練り上げた味噌玉をパッドにバシッと打っては空気を抜いて、爽快な気分を味わっていた。そこでふと思ったのだ。

丸めた味噌玉を見つめて・・・一丸となって。一丸。一つの丸。日の丸。
もしかすると、一丸とは日の丸につながっていくのではないか・・・


IMG_20170320_111149.jpg
麦味噌コースを選びました

IMG_0393.jpg
手が味噌だらけになって撮影できたのは最後のこれだけ〜

IMG_20170320_130438.jpg

そんなことを考えながら、味噌玉を投げつけていたんですか〜と、
マクロビオティックのランチをご馳走になりながら・・・

春爛漫


IMG_20170318_101023.jpg
まんず咲く・・・からマンサクに


恒例のORMACの山の会、3月は楽チンハイキング。標高差わずか50メートルという、ORMAC史上最低高度の多摩川沿いの約8キロ。キツいと嘆く輩もなく、丘、川沿い、住宅街を歩いて、歌友がやっている郊外レストラン「花豆」に無事ゴールして、祝杯をあげた。
風もない春爛漫の多摩川は、カワウ、シラサギ、アオサギ、モズ、シジュウカラ、カモ、ヒヨドリ、ムクドリなど、数多くの鳥たちに住処を与え、自然が広く残っていることを教えてくれた。


IMG_20170318_172150.jpg
名は体をあらわす・・・ミツマタ


P1222250.JPG
桜の園になるだろうな


IMG_20170318_110522.jpg
もう咲いているものも


アマゾン


P3122823.JPG
ボケ・・・


なるほど、そういうことか。オソロシイ・・・・。
昨晩、アマゾンから「自然芋そば 素挽きそば」が届いた。誰かがプレゼントしてくれたのかな〜と、ニコニコしながらラベルを見ると、注文者は自分。記憶がない。調べると3月14日に注文履歴。
食べ物は、返品が利かない。おいおい、どうなっているんだ〜と、なんとか電話番号を見つけて、担当者から説明を聞く。

年末の発注時に、誤って「定期おトク便」のボタンを押したらしく、三ヵ月目毎に届くシステムだという。ということは、ワンコ蕎麦男になるところだったのか・・・オソロシ〜。誰が考え出したのか「定期おトク便」。けっこう同じようなミスをして、驚いている輩がいるのではないか。

さらに驚きは、ボタン一つで注文できることだ。ワンクリックで、品物ドン。
便利のソバには、意外な落とし穴があるのだ・・・ということで、「定期おトク便」は外してもらい、粛々とそばを食べることになった(家人たちは、ソバをあまり食べない・・・)。


ユキヤナギ


P3122862.JPG

バラ科シモツケ属の落葉低木。別名にコゴメバナ、コゴメヤナギ。コゴメは小さな米。もう花をつけはじめた。
徒長した枝に小さな白い花をいっぱいにつけた様子は、白ネコの尻尾のよう。風があるとそれぞれが自由に揺れる。五年ほど前の四月、善福寺川の小さな公園で本を読んでいると、オイデオイデをしていたユキヤナギ。春の陽気のなか、それは朧のような記憶。


P3122864.JPG
当然、虫もやってくる


サクラサク


P3122836.JPG

先日は友人の姪っ子、小森はるかさんのことを書いた。今度は事務所のY君の甥っ子が快挙だ。一昨日の朝刊社会面に、甥っ子の大樹君さんが朝日アマ将棋名人戦で優勝とあった。その話をすると、Y君は知らなかった。なんでも学生時代から幾つもタイトルを持っていることと、甥っ子君は、あんまり話したがらないそうだ。
じつによく分かる。Y君も無口で、決して自慢話をしない。ノウアルタカの一家なのかもしれない。しかし全国大会で優勝だもんなあ・・・凄い。


P3142913.JPG
顔が似てるかもしれない・・・


ハクモクレン


P3122783.JPG
P3122827.JPG
P3122781.JPG

モクレンが開き始めようとしている。青空に向って純白な花はなんと叫んでいるのだろう。風に揺れて、空と花が呼応しあっているようだ。冬に溜め込んでしまったいろんな思いの総べてを開放せよ・・・そうに違いない。


この木何の木


P3072759.JPG

ため息を受け止めるこの木は、なんだろう。どこで撮ったのか・・・
モクレンが新宿御苑に咲いていましたと、毎日御苑のなかを歩いてくるY君。明日も仕事だから寄って見てくるか。二週間後には桜が咲いているなんて、なんだか信じられない季節のスピードだ。


雑穀の日


雑穀米.jpg

麦飯、雑穀米を食べながら思うのは、やはり銀シャリが美味い、だ。しかし、決定権はないので、大人しく食べている。ゆっくり噛みしめれば、それなりには美味いのだが・・・。3月9日は「雑穀の日(日本雑穀協会選定)」。
食堂やレストランでも、こうしたご飯を選べられるようになってきた。


ミモザの日


P3207670.JPG.jpeg

今日は国際婦人デー、そしてミモザの日。イタリアでは、男性が日ごろの感謝を込めて、母親や奥さん、会社の同僚などにミモザを贈るそうだ。受けとった女性は、それを胸や髪に飾って披露する。黄色は幸せをあらわす色なのだ。

ミモザといえば、炎の画家、三岸節子に結びつく。晩年に描き上げたミモザの作品から伝わる圧倒的な心の開放に、胸が高鳴ったことを覚えている。可愛らしいミモザを見るたびに、闘士のような三岸節子に繋がって、国際婦人デー・・・。なんか納得なのである。


ING、ING、ING


P3072755.JPG

忙しいと云うのは、恥ずかしい。格好わるい。情けない。
けれどなかなか終わらない。こんな花、咲けばいいけど・・・


芽が膨らむ


IMG_20170304_132337.jpg

芽が膨らんできた。まずはモクレン、そしてが桜開いて、レンギョウやユキヤナギと続いていく。いいなあ〜春は膨らみの季節〜なんて浮かれていたら、北朝鮮がミサイルを4発放った。
おいおい、おかしな芽が膨らんでくるぞ・・・少し考えてほしいなあ。

やまねん


P3032745.JPG
今年のバッジには「やまねん」を入れた


一昨年に作った缶バッチ「やまねん」が好評で、売り切れてしまったそうだ。嬉しいこと〜♬。日本山岳会は、親子での山登りを活性化させるべく、HPを作り、全国の支部と連携して山の素晴らしさを子どもたちに伝えている。この缶バッチも、きっとその一助となっているはず・・・

「どこ、いくねん?」「やまねん」と、バッジを見せてると、二つのアッピールになる。このサイトの親子の山は、年配者にも向いていると思うので、ぜひ参考にしてほしい。



花粉といえば


P2262735.JPG

見たくないなあ〜、風吹くなよ〜、さっと通り過ぎなくては・・・
山の向こうに杉林が見える。さて、ドンドンいくわよ〜とモリモリの花粉である。今年の関東地方は、例年に比べやや少ないという予報だが、早く終わってもらえないだろうかと、しみじみ思うのである。


シンクロニシティ


切り抜き記事.jpgのサムネール画像

嬉しいことは連鎖する。昨日、歌友のMさんから市の文学賞をいただいたと連絡があった。すると愚弟のFBに、札幌市の演劇部門で監督をした舞台が文化奨励賞に選ばれたとあった。良かったねえと朝刊を開くと、先日観た映画「息の跡」の監督、小森はるかさんの名前が出ている。種屋の佐藤さんから届いた手紙は、良かったよなあ〜と終演後の監督挨拶と朗読を思い出した。
小森はるかさんは友人の姪っ子だ。内省的で示唆に富んだ話し方をされる27歳。注目したい若い人が増えていく。楽しみも増えていく〜♬


P3012740.JPG

TAKAO 599 MUSEUM


P2262684.JPG

大都心のすぐ近くにこんなにも自然豊かな山がある。高尾山。世界広しといえど、都心からわずか一時間あまりで森の中に入れる山なんてあるだろうか。たくさんの哺乳類、植物、昆虫、野鳥と四季折々に見ることができる。

そんな様子をこの「TAKAO 599 MUSEUM」で体験した。入館すると、タイミングよく高尾の四季の映像が始まった。4台のカメラが大きな壁面いっぱいにイキモノを映しだす。約15分間だけど、高尾山の素晴らしさを再認識した。


P2262685.JPG


草戸山


P2262703.JPG

近くて人の少ないコースはないかと山地図を見ていたら、20年ほど前に歩いた草戸山を見つけた。アクセスが良く、高尾山口から歩いていける。どんな山だったかは、すっかり忘れていた。
日曜日、この辺りだろうと登り始めた山道は、コースを外していた。たぶん遠回りをしている・・・まあなんとかなるだろう。30分ほど登ると尾根道にぶつかった。東海道自然歩道だ。よく整備されていて道幅が広い。裸木ばかりの山は見通しがよく、眼下に津久井湖、城山湖を見渡せた。
低山歩きの幸せ・・・風がない南斜面の道を歩いていると眠ってしまいそうなくらい気持ちがいい。スミレや野バラが、もう咲き始めていた。ひっそりと、山のアチコチで春が始まっていた。

P2262713.JPG
ため池の城山湖

草戸山はわずか364メートルだが、アップダウンの先にある山


二月が逃げる


P2052538.JPG

これをアップして今週を終わろう。二月は逃げるとはよく言ったものだ。気がついたら金曜日。一昨日あたりが金曜日であったようなおかしな感覚。大丈夫だろうか。歯ばかり磨いているような、駅の階段ばかり上がっているような、伸びをして、欠伸をして・・・「ときをためる」どころか、ため息ばかりをためている日々。何とかせねば〜〜〜


富士山の日


PB285657.JPG.jpeg

「昨日は、2・22の「猫の日」で、今日は「富士山の日」です。東京新聞に出ていました」と事務所のY君が言っていた。そうだ、ダイヤモンド富士を見ようと思っていたのに、今年は忙しさに追われて失念した。山に登れば、いつだって富士山を探している。
富士が顔を出していると、安心するのはなぜだろう。


コゲラ


P2182657.JPG

コゲラがいた。キツツキの仲間で、漢字で書くと小啄木鳥。つまり日本のキツツキでは最も小さい種類だ。木を垂直にピョンピョンと上がっていく。ときどき木の幹を突ついているのは、虫を探しているからだろう。葉っぱがないこの時期、見通しが良くなるので鳥の観察には好都合だ。倍率の高い双眼鏡を持っているのだが、首からぶら下げて山登りをしていると重さが気になり、最近は小さなカメラだけだ。


P1222253.jpg
桜の木に空けた穴、これは誰の仕業?


サイコロキャラメル


P2182648.JPG

このキャラメルは、かつて全国区だった。1927年に製造を開始してから約90年間、おやつに遠足のお伴にと、多くの人に愛されてきたが、明治は昨年、製造を中止した。残念だなあ〜と思っていたら、北海道の道南食品が、製造・発売を再開。よしよしとお土産に買って保存しておいた。

山歩きの休憩中にこれを皆さんに配ると、懐かしいなあ〜と歓迎され、後半の元気に繋がった(ようだ)。


青梅丘陵


P2182611.JPG
ホームには懐かしいより古い映画の看板が


毎月の山の会、ORMACの山歩きが34回目を数えた。今月は青梅丘陵。高さよりも距離に挑戦ということで、低山の尾根をのんびりと歩いた。風がなく寒くもなくの週末、軍畑から青梅までの約10キロちょっとを全員が完歩。イエ〜イ!

到着の青梅は魅力的な街だ。街を上げて昭和を演出しているので、タイムスリップしたような気分になる。映画ポスター、古い建物や看板・・・古い人には懐かしく、新しい人にはたぶん新鮮。時間があれば、もっとゆっくり見て歩きたい街だ。


P2182677.JPG
P2182614.JPG
駅の待合室だってレトロ

P2182667.JPG
鉃道公園には懐かしい車輌が展示されている

P2182672.JPG
駅のすぐ上にあったカフェ

P2182673.JPG
なぜか赤塚不二夫も青梅なのだ〜

P2182618.jpg
コースで一番高い雷電山

春一番


春一番.png

今日春一番が吹いたそうな。春一番といえば、やはりキャンディーズ。キャンディーズといえば、スーちゃんかな。スーちゃんといえば、釣りバカのスーさんこと三國連太郎。三國連太郎といえば、なぜか太地喜和子。太地喜和子は芸者ぼたん役で、寅さんと出会う。寅さん、いつものようにもめにもめて、最後はさくらのお出まし。ということで、さくらあんぱん「酒種桜」。苦しかったなあ・・・

中村屋ではなく木村屋だぞ〜で、方向修正となった次第。


春めく


P2052540.JPG

これはたぶんコブシ。フワフワとした冬芽が、日ごとに脹らんでいく。ある日、桜よりもやや早く、空に向って白い五片の花びらを広げる。


P2112583.JPG
散る前に、河津桜も何とか見られた〜♬


帰化植物


P2112575.JPG

寒空の下、震えるようにして咲いているのはセイヨウノダイコン?。わずかな光を受けて、いち早く咲こうとしている。これは帰化植物だろう。環境に適合していくモノは、どれも逞しい。


チョコより猪口


P2042525.jpg
こちら、ホワイト猪口


「男ではなくて大人の返事する君にチョコレート革命起こす」。こんなことが、もしかしたら起きているかもしれぬ今日は、バレンタインデー。恋する感情のままに、チョコレートを贈られて、のっぴきならぬ人のチョコの味はどんなだろう、などとと思いながら、義理チョコを齧っている・・・。


蝋梅


P2112594.JPG

蝋梅がもう終りですと聞けば、そんなに時間が進んでいるのかと、焦ってしまう。それは、春の到来を梅よりも強く感じるからかもしれない。すっかり開いてしまった花に近づくと、フルーティな甘い香りが残っていた。蝋梅は下向きに咲くので、匂いを嗅ぐときには、ちょいと背伸びをすればいい。


濁り酒


P1212224.JPG

入口に「雪っこ入りました」の張り紙を見て暖簾をくぐった。暮れから濁り酒にはまっていて、「冬期限定」の表示なんかを見ると、心が動く。カウンターに座る。客はいない。息子と親父、二人で切り盛りしているようだ。店内がキリッと締まっている。

濁りの話をすると「ぜひこの酒を呑んでほしい。東日本大震災のときに津波で流された気仙沼の酒蔵で、親子で応援していて、ここの酒だけを仕入れている」と云う。
呑もう。呑むことが応援に繋がるなんて、素晴らしい。
活性原酒「雪っこ」は、とろっとしているが、酵母が醸し出す深い味わいに上品さがあって、ため息ついて魅せられた。アルコール度数20度と高いので、一人二杯まで。ザンネン・・・

カウンター越から眺める無口な父さんの姿が格好いい。出されたいわしの刺身の美しいこと、美味いこと。毎日河岸に行っているのだろう。肴どれもに、ウン、と頷いてしまう冴えがあった。いい気分になっていくと、ポツポツやって来た地元の人たちで、カウンターはいつしか一杯になった。やはり愛される店なのだ。路地の奥にこんな好い店があるなんて。太田和彦の気分になって店を出た。


万年青


P2052551.JPG

万年青を「おもと」と読める人は少ない、と思う。この冬、見慣れた葉っぱに赤い実がついたので、万年青だと分かった。といっても、実を見るのは初めてだ。よく分かったものだ、と自画自賛。
万年青は、古典園芸植物の一つで、江戸時代に日本で育種、改良され、独自の発展を遂げた園芸植物。これを初めて見た時、こんな葉っぱが、園芸家や愛好者層の間で珍重され、高く売り買いされていたとは、到底信じられなかった。愛好家とは分からないものだ。


万年青.jpg
これが万年青


東風吹かば


P2052544.JPG

東風吹かば、匂いおこせよ、梅の花・・・昨日今日と風が強い日だ。アササンコースの梅が、足を止めさせる。北は雪だというのに、梅の香りに酔いしれていて良いのかと、幾つになっても思う。雪かきもせずに、なんだか申し訳ない。



これなに?


P2052555.JPG

立ち止まった。何かを暗示させるかのような水の跡。落とした手袋、口をぱくぱくさせている影絵、ゴリラの跳び箱。イメージすることは、人生を豊かにすることなのだあ・・・さあ、帰ろ。


冬の日


P2052530.JPG

なつかしいなあ、こんな空。北国では、時おりこんな曇り空から雪が舞い降りてくる。太陽の陽射しの前を雪が流れていく光景を美しく思う。
長く降り続かないことが分かっているので、天使の階段を見ているような気分でついぼんやり見てしまう。

卒寿


P2032484.JPG

今年、母が卒寿になるので、そのお祝いに、味わいが深く旨味が沁みる北の干物を贈ろう。というわけではなくて、妹から送られてきたアルバム数冊と一緒にこの三つが入っていた。
卒寿の記念に何かを・・・と考えていたときに、偶然に観たNHKの「ファミリーヒストリー」・・・そうだ! 母の足跡が分かるアルバムを作ろう。

弟と妹、伯母さんらにもお願いをして、写真集めから始めた。NHKのファミヒスとおんなじ。この人は誰だ、そこはどこだ、母がこんなに美しい・・・心ときめく写真が、次々に飛び込んでくる。すべてのシーンを母は記憶しているのだろうか。幼なじみであれば、覚えているのかもしれない。でも聞くのは、出来上がったアルバムを開いてからに・・・。

たった一枚しかないモノクロ写真をスキャナでデータにしていく。親父が生きていたら、泣くんじゃないか〜、というような写真も見つかったりして、不思議な時間が始まりそうだ。


img148.jpg
皆が好きなこの写真、シャッターを押したのは私らしい。妹が可愛い


野焼き


P1222344.JPG

畑のなかに奇妙な丸が四つあった。はて?ミステリーサークルか!!なんて思ったけど、野焼きの跡だろう。秋から春にかけて、畑からでた枯れ草や野菜クズなどを燃やしている風景は、日本中どこでも見られた。その匂いには、なんか郷愁があって好きだったなあ。
ところが近隣からクレームが出るようになった。枯れ草や葉だけを燃やすならいいのだが、農家はビニールやゴム製品などもいっしょに燃やしてしまう。あの臭いは酷い。近隣からの通告、消防署からの指導、自粛・・・いまは法的にも規制されていることもあって、都心部ではほとんど見ることがなくなった。
野焼きの跡を見て、匂いを嗅ぎに旅に出たくなった。
たとえば遠野辺り・・・。


とりあえず


P2012460.JPG

今年の年賀状のご挨拶は「とりあえず おめでとう」にした。正月くらい素直におめでとうで、いいだろう・・・分かっている。
けれど、理由がいくつかあった。

1)今年の正月は、曜日の関係からとても短かい
2)年を重ねる毎に、時間が早く流れていくが、どうかな?
3)トランプ政権で、どうやら日本はキツくなりそうだぜ
4)まあ、とりあえず、ビールで 乾杯!

こんな気分で「とりあえず」として、我が家、事務所、そして歌会用にデザインをアレンジして、三種類の年賀状を作った。
いただいたお年玉付き年賀はがきの当選番号を確認すると、現金10万円は当たらなかったけれど、とりあえず切手シート4枚をいただいた。


熱き想い


P1222337.JPG

なるほどね・・・川の真ん中を見てほしい。大きな石を集めて枝一本を斜めに立てている。このカメラマンが作ったに違いない。とすると、相手はカワセミだろう。いいなあ〜、声をかけて確かめたいところだが、その隙にカワセミがやって来るとも限らない・・・モノ好きというのはどこにでもいるもんだ。

街では熱燗を求めて徘徊している輩がいるというのに、山、星、鳥、魚に心を馳せる者たち。熱き想いは、寒さだって融かすのだ。


烏の行水


P1282433.JPG
P1282435.JPG

烏の行水とは、入浴時間がきわめて短いことのたとえである。それは本当か?堀に集まったカラスたちをじっと観ていた。

スッと一羽が下りてきて、浅瀬からヨチヨチ歩いて水浴びをする。バタバタ・・・確かに短い。でもこの季節ならそんなものか。水浴びを終えると、スペースを譲って浅瀬に移動するか、もしくは堀の上へ。順番は序列なのだろう。何羽かが壁面に止まって、ジッと待っている。一羽がジャブジャブと派手な水浴びを何度も繰り返していた。どうやら、ことわざ通りではないようだ。

水浴びを終えたカラスの羽は美しい。光の加減でときどき青く輝く。これを濡羽色いうのか。日本の伝統色にあるあの色だ。


P1282427.JPG
P1282431.JPG

ミツバチ


P1222332.JPG

遠くからもすぐにミツバチの箱と分かった。多摩川でも見られるんだ・・・。囲いの外から目を凝らすと、この寒さのなかで、ミツバチたちが巣箱の小さな穴の回りで慌ただしく動いている。気温は低いし、菜の花だってまだ咲いていないだろうに・・・

箱は大きな団地のようにいくつも並んでいて、どの箱の前も大賑わい。暖かくなると、養蜂家と一緒に花の旅をするのだろう。


P1222330.JPG

滝山丘陵


P1222279.JPG
空気が澄んで眺望がいい。丘陵の高さは100mくらいだろうか


冷たい風を受ける山登りを止めにして、多摩川沿いにあるハイキングコース「滝山丘陵」約9キロを歩いた。武蔵野を思わせる雑木林を歩くコースは、見晴らしがよくて気持ちが良い。
多摩川を見下ろす丘の上に立つと城址があった。名を滝山城址。調べると、多摩川と秋川の合流点にある加住丘陵の複雑な地形を巧みに利用した天然の要害で、関東随一の規模を誇ったとある。不勉強なので分からなかったが、タモリなんかが大喜びしそうな、堀の跡や石畳が残っていて、ポイントに立つ案内板のQRコードで城の様子を知ると、より楽しめるのかもしれない。


P1222235.JPG
P1222266.JPG
P1222277.JPG
P1222296.JPG
P1222312.JPG

丘陵を下りてくると広い川原を目指して歩く。小川、野焼きの煙、冬野菜の畑を見ながら、土手にいくともうオオイヌノフグリの花が咲き始めていた。


P1222314.jpg
カワニナなどの巻貝はよく見るけれど、小川に二枚貝は珍しい

P1222318.JPG
P1222335.JPG
IMG_20170122_141810.jpg
5ミリくらいのオオイヌノフグリがもう咲いていた


勝負


P1222293.JPG
ポッと頬を染めるように、こちらも開花


大相撲九日目、稀勢里ー琴奨菊の一番は、見応えがあった。勝負はすでに六敗している琴奨菊が気迫の押し相撲で、稀勢里を押し切った。稀勢里はこの一敗で踏みとどまり優勝し横綱昇進。一方、琴奨菊は負け越して大関陥落。負けて上がり、勝って落ちる・・・なんという勝負の世界。勝負士は、常に勝たなければならないと、つくづく実感した春場所だった。


P1232359.JPG

待ちに待った日本人横綱らしく、マスコミはどこもはしゃぎ過ぎ。ダメ大関の多いなか、よく頑張っていたと思うが、彼曰くこれからが勝負だ。堂々と勝ち続けてほしいと願う。

もうひとつ、おかしなことに気がついた。
三賞の選出についてだ。殊勲賞の貴ノ岩と敢闘賞の高安は、同じ11勝4敗。
貴ノ岩は、14日目に横綱白鵬を破っている。一方高安は横綱白鵬、鶴竜の二横綱、そして大関二人を破っているのだ。
なのになぜこんな評価が下されるのか。記念撮影の高安の笑っていない顔が、それを語っているかのようだった。横綱昇進に沸くなか、三賞選考委員会のおかしな選出が気になった。


P1232363.jpg
来場所は平幕上位に実力者が並んだから、面白くなりそう


タマモノ



週末、Yさんにいただいた多摩モノレールの一日乗車券で、五行歌掲載の車輌をハシゴしながら、車窓の景色を楽しんだ。知っている方の歌がいくつも選ばれていて読むたびに親近感を覚えた。小学生の歌をフムフムと読んでいると、あっという間に折り返し駅。外の冷たい風がまったく分からない車内の静けさと暖かさだ。日向ぼこの水平移動が眠気を誘う・・・。
残念なことに、じっくり中吊りを眺めている人は少なかった。でもこの企画は、ずっと続いてほしい。

P1212170.JPG
P1212167.JPG
P1212168.JPG


ミモザの蕾


PC311778.JPG

雪洞のようなミモザの蕾は、やはり雪洞のカタチをしている。日のよく当たるところで脹らんでいた。今日は大寒。厳しい寒さを何度もくぐり抜けて、花はきっと眩しいばかりの黄色になるに違いない。


宝島社新聞広告


P1192.jpg

正月の楽しみの一つが宝島社の新聞広告だ。昨年は「死ぬときぐらい好きにさせてよ」のキャッチの横で、樹木希林がオフィーリアになって水に浮かんでいた。さて今年はと、新聞のセンターページを開くと、真っ向勝負とばかりに直球が投げられてきた。

「忘却は罪である」のキャッチの上に二つの写真。真珠湾攻撃と広島の原爆投下。つまり初めと終り。1941.12.8と1945.8.6の数字が記されている。この小さな国が約3年半もの間、戦火のなかにあったのだ・・・。いまなら数日どころか、一瞬で終わるのかもしれない。


P1192161.JPG

「人間は過ちを犯す。しかし学ぶことができる。世界平和は、人間の宿題である」。その通りと思うけれど、過ちと理解しなければ、学びだって生まれない。いま過ちを犯しそうな国のトップらが、自国最優先のカードを切り、世界情勢を大きく変えようとしている。何かが起きそうな今年の予感。この広告の意味するものはとても大きい。


忙中閑あり


39回菊之丞A3ポスタ-入稿2.jpg

忙しいのは、きっと「幸せ欲張り」だからだと思う。スケジュールが一杯なのに仕事や頼まれごとを詰め込む。遊びを詰め込む。疲れているのだから、錦織の再放送など観ないでさっさと寝れば良いのに。つまりあれもこれもと欲張ってしまう性分が災いして、忙しいということになる。
と前ふりをして、夕方こそっと抜け出して菊之丞の落語を聞きにいく。年が明けてもう三回目。忙中閑あり、などと宣って・・・。


*菊之丞の独演会が、このところすぐに満席になってきた。二つ目から追っかけをして応援してきただけに、パトロンとしては嬉しい限り。


人生フルーツ(その2)


P1152144.JPG

あの映画「人生フルーツ」の余韻が残っていて、本二冊をアマゾンで購入した。「ときをためる暮らし」。なんて素晴らしいタイトルだろう。
それを呟きながら、歩いていた。もうすぐ読み終えようとしている。ひとり残された映子さんの「ふたりからひとり」が年末に、出版されたばかり。少し時間を置いて、読んだ方がいいのかもしれないな。


神楽坂吟行


P1142131.JPG
会場の角川庭園では白梅の香りが漂っていた


先週末は、この冬最強の寒波と言われたなかでの吟行歌会。メンバーはモコモコホカホカの冬装備で神楽坂に集まり、横丁や路地歩きを2時間に渡って楽しだ。案内をいつものように山口師匠にお願いをしご一緒した。

三年坂や軽子坂、かくれんぼ横丁、芸者新道など聞けばなるほどの名称が、今もそのまま残っており、石畳を歩いていると、なんだか旅気分を感じてしまうから楽しい。江戸城へ続く物資の道、明示、大正、昭和と文豪が歩いていた路地、作家であればここに缶詰になりたいと言われた旅館など、神楽坂は都心の真ん中にあって、いまも時代の空気を宿していた。


P1142049.JPG
P1142052.JPG
P1142056.JPG
P1142064.JPG
P1142073.JPG
P1142110.jpg
P1142116.jpg
P1142122.JPG
IMG_20170114_120503.jpg
P1142129.JPG

落語ブーム


P1061914.JPG
仲入りで次回分のチケットを二つ目のメンバー自らが熱心に販売をする


再びの落語ブームらしい。最近は入門したい若者が増えちまって、本当か嘘か前座見習まであるなんてぇ〜話をマクラで聞いたことがある。二つ目にはずらりと実力者が揃ってることがわかり、彼らが自主的に作っている「研精会」をパトロン気分で応援をし始めた。

正月にその一人、桂宮治の「寝床」を聞いてビックリした。ここれ、古典か〜正座から空中に舞い上がってドンと伏せて落ちる。オイオイと初めは引いていたが、何度も繰り返されると、その迫力と独創性に引き込まれてしまった。この男から、目が離せないかも〜。

そして何とその寝床を翌々日の菊之丞独演会で再び聞くことになる。
(菊之丞は、上手くなると二つ目の頃からずっと応援してきて早十年。いまじゃ押しも押されぬ大師匠)
寝床が始まった。そう、そうだよ、ご隠居の江戸弁、所作なんざぁ、こうでなくっちゃ〜〜と、江戸の下町の世界にグイグイ引き込まれていく。
このテンポのいい話っぷりを聞いてるてぇ〜と、浮き世のごたごたなんざ、ちょっぴり忘れちまったぜぃ〜


P1061921.jpg
ぞろり、将来の大物たち。もうすぐ笑点にも現れるかも・・・


新年登山


P1071941.JPG

ORMAC、年の初めは恒例の参拝登山。ということで今年は奥多摩の御嶽神社。希望はあまり脹らまないけれど、燦々と陽の当たる御嶽神社の境内には、木の芽がいまかいまかと綻んでいた。改装してすっかり美しくなった神社へ、急階段を上がってくる参拝客が引きも切らない。
今年も一年、ORMACのメンバーが怪我をせずに登山できますように〜パンパンと、柏手を打って祈願した。


P1071956.JPG
P1071953.jpg
羽織袴のブルドッグ君が参拝に来ていた

P1071997.JPG
山の後はつるつる温泉。今回はお湯とお酒でホカホカ気分〜♬

P1071989.JPG
武蔵五日駅までは、このバスに揺られていく


権師匠


P1082006.JPG
娘さんが代筆をした


三連休、慌ただしく動いていた。まずは権師匠の報告から。
日曜日早朝の寄席「菊之丞独演会」をお仲入りで抜け出し、前橋の郡大病院に向う。山でもなく歌でもない旅は久しぶりだ。アクセスの良い電車バスに次々に乗り換え約2時間半で権師匠の病室に到着。
なんと広い一人部屋。ベッドに胡座をかいてテレビを観ていた。右手には点滴。
よっ!から話を始めれば、いつもと変わらないやり取り。安心が生まれて、こちらの口も軽くなる。痺れから入院までの経緯、病院、看護士、クスリ、今後の対処などを聞いていると、人生は突然変わってしまうのだなあと思う。

こちらの腰、頸椎の心配をしてもらい、なんだか相哀れむで、歳をとるのは辛いものだとなる。始まったばかりの大相撲を観ていると、元気な看護士が入ってきて「私、相撲フアンなんです。去年は6場所を観にいきました」と、驚くべきことを言う。これはいい。二週間、相撲の話で盛り上がることだろう。

色々話をしていると、どうやら奥さんとの仲の良さは看護士らの噂になっているようだ。年上のかみさんはいいなあ〜と思いながら、暇を告げれば「今度は俺が東京に行くよ」と嬉しい言葉で送ってくれた。
きっと春頃には退院できるのじゃないかな。


P1082008.JPG
その染五郎くん。突然の入院だったので精神的にちょっと折れているらしく・・・


P1082032.JPG
帰りは冷たい雨になったが、心は温かだった


人生フルーツ


P1051910.jpg

ずっと楽しみにしていた映画「人生フルーツ」を地元の映画館ポレポレ東中野で観てきた。ある建築家夫婦の暮らしを綴ったドキュメンタリーだ。上映まもなく心がほぐされ、伸ばされ、温かくなっていったのは、ナレータの樹木希林の朴訥とした語りと珠玉のような言葉の数々が心に響いていったからかもしれない。

風が吹けば、枯葉が落ちる。
枯葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果実が実る。

こつこつ、ゆっくり。
人生、フルーツ。

家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない。

人生は、だんだん美しくなる。

観終わった後のなんともいえない幸福感。人生は素晴らしいのだと肯定できる安心感。ぜひ東中野まで足を運んで、ご覧いただければと思う映画でした。

公式サイト


P1051893.JPG
P1051902.JPG
P1031820.jpg

良いお年を


PC301773.JPG

余っていた水引きと細いワイヤー、稲穂の3点で、な〜んちゃって正月飾りを作った。シンプルでいい感じ。自宅のドアに取り付け、ひとり悦に。一月のカレンダーをみると、あっという間に正月が過ぎてしまいそうな1、2、3のポジションだ。アズマシクナイなあ(北海道弁)。
来年も変わらずアルキメデス!良いお年をお迎えください。


奇跡の人


0b61ffe92349861f4c52ebe04baa8e70.JPG.jpeg

今年最後になるかもしれない写真をどれにしようかと考えていた。
するとこんなLINEが入っってきた。

お〜い、生きてるぞぉ〜!
抗ガン剤治療の第一段階途中で薬疹が出て只今おやすみ中、元旦からまた始まるのだ。毎日の劇的な変化にめまいが?するほどの驚き。昨日一ヶ月ぶりに歩行器で歩いた。すると、ナースステーションから驚きの悲鳴!みんな出て来て涙を流す。・・・それほどの変化らしい。
また後で書こう!これからシャンプーらしい。

権師匠だ。
じつは、あの日(12/6)に貰ったメールが最後になっていた。
奥さんと電話で話をしたら、腫瘍が脊髄の中にあるので手術はできない。治療法も一つしかない。80%の機能は失われるかもしれない。そんな内容を聞いていた。治療が落ち着いてから見舞いに行こうと決めていたので、このLINEには、ひっくり返るほど驚いた。まあ、なんという奇跡。そうだ、権師匠は、やはり奇跡を起こす人間なのだ。
車を当てたり、いろんなことを起こして、まさに波瀾万丈の人生。いつかいつか、みんなに色々教えたい〜〜!

ということで、2010年9月、北岳から間ノ岳の稜線で眺めたこの景色を選んだ。暗雲が切れて雲海に光が届きはじめた瞬間だ。素晴らしい。
みんなの声が届いたと信じたい。どんどん回復してほしい。
来年は酉年。不死鳥となって羽ばたけ、権ちゃん〜〜!


猫の手も


PC181719.JPG
PC181720.JPG
「自分でやりニャ〜」。山猫は登山者からの餌で丸々・・・


猫の手を借りたい。遊びすぎのつけが回ってきたのかと言えば、それだけではなく、この時期になってから原稿が上がってくるために、最終ランナーが追われることになる。それなのに・・・誘いには弱くて(´д`)山に酒に歌に、スキをみては出かけてしまうのだ。


築85年


PC171652.jpg

懐かしいエレベータの前に立った瞬間から胸が高鳴った。定員5名ほどのエレベーターがゆっくりゆっくり下りてくる。10名ほどが半円型の階数表示版を眺めているので、階段で上がることにした。階段も年期が入っていて、どこかの国の古いビルの中にいるような錯覚を覚える。こんなビルが銀座にあったんだ。どのフロアの部屋にも個性的なドアが付いている。六階の友人の展覧会の部屋に入ると、これが驚くほど狭い。六畳一間くらいだろうか。

ビルの名は奥野ビル。築85年というから、空襲にも耐えて生き残ってきたのだ。古い名は「旧銀座アパートメント」。かつては銀座屈指の高級アパートだった。設計者は、同潤会アパート建築部に所属していた。その面影がたっぷりと感じられる。ウ〜ム、気に入った。

友人のOさん曰く、近々5階が空くという。どうする。とりあえず借りてしまうか!?と後先考えずに心が動いた。魔界のような空気、すれ違う怪しい妖しい人たち・・・奥野ビル、銀座に残ったカオスだ。


PC171653.JPG
全てがレトロ。廊下も室内も白一色。これは約束なのだろうか

PC171670.JPG
ギャラリーが20くらい、ショップも個性豊かだ


ドライフラワー


PC181758.JPG

初冬の高尾山でよく見かけるのが、この枯れたヤマアジサイ。自然がつくったドライフラワーだ。初夏からずっと咲き続け、登山者を楽しませてくれた花(萼)は、最後こんな金色になる。散らずにそのままで終わる花では、このヤマアジサイが最も美しいと思う。

明日から僅かずつだが日が長くなる。寒い日があると分かっていても、北国育ちの人間はなんともうれしいのだ。


イルミネーション


PC181755.JPG

夕日を受けてススキの花穂が輝く。夕暮れが早いこの季節、陽が山に傾く頃、連なる白い穂はまるでイルミネーションのようだ。


月餅


PC161641.jpg

昨晩、山岳会のTさんが山岳会オリジナルの月餅を届けてくれた。Tさんとは夏の打ち合せのときに顔を合わせただけだから、今年二度目ということになる。その前は、この月餅を持ってきてくれた一年前。早いというか、ありがたいというか、義理堅いTさんなのである。
山岳会の理事職で忙殺されているのは分かっているが、山にゆっくり登れていないなんて話を聞くとなんとも妙な話だと思う。登山家がミイラ!?


PC161646.jpg

さて月餅。餡に目がないので、手に持つと思わずその重さを楽しんでしまう。
週末、歌の採点と山仕事をしながら頂くことにしよう。

カバーの水彩画は、登山家/田辺 寿氏によるマッターホルン。月餅のマークは、日本山岳会のJACをデザイン化したもの。


景気


PC111629.JPG

20年ほど通い続けている理容室の同じ椅子で、クリスマスソングを聞きながら、ハサミのリズミカルな音を感じていると、暮れの慌ただしさを忘れてしまう。他に客がいないからか、有線のクリスマスソングが気だるく聞こえる。

鏡の前には小さなオーナメントがいくつか置かれている。跡を継いでくれた一人息子が、毎年買い足しているそうだ。「景気ですか?悪いですよ〜」と、毎度おなじみのグチを聞くと、なんだか安心してしまうのはなぜだろう。マスターの不思議な癒しの声。そんな風に感じて帰っていく常連が多いのではないかなと、ふと可笑しくなった。

煮魚


PC131632.JPG

歳をとってきたからか、嗜好が変わったのか、「いいお刺身が入っています」と声をかけられても目はメニューの煮魚を眺めてしまう。じっと目を凝らしていると「クロソイはいかがですか」と手書き文字のメーニューが出た。先着3名・450円。おっ、いいじゃない・・・これを一つと、店員くんに微笑む。

これで450円!!どこから攻めようか!?箸さばきも楽しく、しばし酒を呑むのも忘れ没頭する。残ったのは、美しい透明な骨だけ。
幸せは意外なところにあるのだ。


カラス


PC101615.JPG

BBQの片付けが始まる頃、どこからともなくカラスの一群がやってきた。かなりの数が空を舞っている。数羽は調理場で食べ物を漁っている。なんだか不気味だ。人間の数が多いから距離を取っているが、こちらがもし一人ならドドドッと迫ってくるかもしれない。鳥類の中で最も知能が発達しているカラス。
人間だって気がつかない↓こんなことができる。

棒を使って餌を取るカラス


BBQ


PC101585.jpg

週末は山の会のBBQでした。場所は昨年と同じ「昭和記念公園バーベキューガーデン」。総勢14名は、K料理長が指示した材料を持参し、すぐに調理を開始する。今年で三回目とあって皆さんのテンポがいい。それぞれのパートで料理が出来上がってくると、好いニオイが漂う。ビールを飲みながら、恒例の芋煮鍋、鮭(しゃけ)のチャンチャン焼き、シイタケピザ、ニンニクのオイル焼き、魚介類のアヒージョ、豪華ジンギスカンなど、上がるそばから胃袋へ。
午後になると強い風が止んで、12月の陽射しはワイン、焼酎お湯割りのほろ酔い顔に眩しいほどに突き刺さる。〆のデザートは焼きバナナ、焼きマシュマロ、林檎。あっという間の4時間。ご馳走さまでした〜♬


PC101594.JPG
PC101596.JPG
PC101580.JPG

ふぞろいの林檎たち


PC091565.JPG

林檎のフジが届いた。この時期に毎年一箱送ってもらっている。箱から出して握りしめると、これがどれも歪なカタチをしている。上から見ても横から見てもアッチ向いてホイなのだ。なるほどね・・・。
しかし食べてみるとこれが美味い。ドラマ「ふぞろいの林檎たち」の主題歌は、たしかサザンの「いとしのエリー」だった。

年賀状


PC011519.JPG

トリ違えるなよ、トリ逃がすなよ〜と、目の前の切手が好きなことを呟いている。年賀状のアイデアが空回りをして、これだ〜!が出てこない。なんとかクリスマスまでには、トリスマスようにしなければ・・・と馬鹿なことを言いながら、脳を刺激している開戦記念日なのである。


講談会


第八回華競演芸会-A3カラー.jpg

昨晩は、友人が席亭をつとめる講談の会でモギリと下足番をしていた。今年でもう八年目だというから早いもの。会の名は「華競女伊達(はなくらべおんなだて)演芸会」。講談師のお二人は、当時はまだ二つ目。この秋にキラリさんも真打ちに昇進して、鯉栄(りえい)と改名した。毎年上手くなっていくお二人の講談を生で聞くというのは、年末の幸せな時間の一つ。芸の道に終りはないの言葉に、深くうなづく夜だった。



PC061526.JPG
PC061522.JPG
めくりには落語家らの名前が用意されている


PC061532.JPG
PC061530.JPG
いつも笑顔が素敵な神田織音(おりね)さん



点と線


IMG_20161206_084133.jpg

こちらは育てるチームづくり、一方はかき集めるチームづくり。優勝を目指すそれぞれの球団の戦略がまるで違う。かき集めるチームの監督だけは、いつも生え抜きだ。他所の子を預かっているような空気がチーム内にあるからか、広島やDenaのようにチームはまとまらない。野球だって企業だって、基本はチームプレー。人の繋がりが長いペナントレースの勝負を分けていく。


^o^/ 良い話です。
今朝、権師匠からLINEが入りました。
子どもが送ってきたような拙い二行を読んで、胸が熱くなりました。

「ここまで打つのに10分」

誤字、ひらがな・・・・
美しい言葉などというものはない。 言葉が美しくなるのだ。 
詩人田村隆一の言葉を思い出したのでした。

みんなのパワーが届いたんだなあと、うれしい朝でした。


以心伝心


PB251128.JPG

その人が近づいてくる。
分かっているね。
はい。
・・・・・  ・・・  ・・  ・

素晴らしい・・・


PB251130.JPG
どんな 五行を入れよう・・・


ドングリで遊ぶ


PB160859.JPG

手を広げて、これをスッと見せると、女性なら声をあげて身を引く。こちらが大笑いすると、目を寄せて確かめる。「ドングリの帽子なんです」と言えば、まあよく出来ていますね、となる。自然のものであれば、そんなに怒りを買うことはない。

この芋虫くんの生きているような動きは、なかなかのものだ。同じ大きさのドングリの帽子を集めて、伸びるテグスを使うのがポイント。カンタンに作ることができるので、ぜひお一ついかが!?


時無止


PB251126.jpg

時は止まること無し。書展に出品された友人の作で、思想家の荘子の言葉だ。残念ながら教えてもらわなければ一文字も読めない。この言葉を眺めつつ、こんな一年だったなあと振り返って思う。日めくりのごとく、一週間、一ヶ月が過ぎていった。

時は無常と思うことがある。どちらが良いのか分からないが、悲しみさえも奪っていく。時はあらゆるモノに変化を求め、そこに留まることをさせない。始まりでも終りでもなく、ただ永遠。
この書見ていたら、一瞬だけ、時が止まったような気がした。


雪面はキャンバス


PB261146.JPG
PB261152.JPGのサムネール画像
PB261162.JPG

前日の雨と風で、雪の上は枯れ葉図鑑。下を見て歩けば、頭上の木々が分かるはずなのだが、木の種類はトンとダメ。残念なことである。どんな季節でも山歩きを楽しもうと思えば、ある程度の知識を抱えて五感をフル活用すると、想いは広がり深くなっていく。

木々のカタチを見て風の道を知ったり、
雪のなか健気に咲く一輪を見て、思いを馳せるとか・・・。


PB261212.JPG
PB261192.JPG

要害山(ヨウガイサン・536m)


PB261229.JPG

JR上野原駅前には名物小父さんがいる。バス会社の方で、リュックを背負っている人を見つけると、アレヤコレヤと世話をやいてくれるのだ。初めはムム・・・だったが、何度か話をしているうちに親しくなった。今回の要害山も先月に彼が進めてくれた山で、「ゴールとスタートを逆にした方がバスのアクセスが良い」のアドバイスを受け、なるほどナットク〜!の山登りとなった。

要害山は通称「オッパイ山」。こんもりとした山のテッペンにシンボルツリーの大きな杉の木があって、下から見るとこれがなるほど〜なのだ。要害山一つだけの登山では、なんだかもったいないので、尾根歩きをしながらいくつかのピークを通過する計画を立てた。途中にビューポイントが三カ所ほどあって、全てから富士山が見える・・・予定だったが、気温が上がってしまい、富士はガスの向こうと相成った。

それでも残雪の尾根歩きは楽しい。約3時間紅葉の中を歩いてから、冷えた体を温泉にじっくり沈める・・・。そして、グイッと一杯。今回も幸せの山行となった。


PB261208.jpg
オッパイのトップは、この杉の木なのだ


PB261199.JPG
なだらかな起伏が続く尾根道には雪が残っていた


P4238215-thumb-600x450-8392.jpg
夏はこんな風に見えた


権師匠のこと


PB160841.JPG

思い悩んでいることがあって、胸が晴れなかった。
権師匠のこと。
彼は、ずっと原因不明の病を抱えていた。

「右手首から始まったしびれが右半身全体に広がってしまった」とメールがあったのは10日ほど前。MRIで調べると、脊髄に腫瘍らしきものが確認された・・・。治療法が見つからず検査ばかりが続く。
一昨日の話では、ついにしびれは全身に及び右半身は動かず、まともなところは首から上だけ。夜は首の痛みで眠れず、朝を迎えているという。
「初めの手首のしびれが夢のようだ」。胸にこたえた・・・。

悩んで、彼に伝えた。ブログに書く。皆からパワーを貰おう。

夜ベッドに入ると、天井を睨みつけて苦しんでいる彼がすぐ近くにいるようで、涙がこぼれた。
こんなときに、知らない力で支えられているたんだと、友のありがたさを知るなんて、馬鹿な男だと思うけれど、ブログをいつも見てくれている皆に伝えることが、今できることの一つなんだと思い、公表することにしました。
一緒に祈って、パワーを送ってください。



*「和食の日」の広告が、先週に掲載されていたことが分かりました。心配された方もいらっしゃって、大変お騒がせいたしました。
決定のデザインは「おひつ編」。「和食の日」が定着するまではこんな感じ!?。

11月24日は和食の日


和食_ポスター_A案.jpg
和食_ポスター_B案.jpg

和食_ポスター_C案.jpg

11月24日は「和食の日」。というわけで、久々に広告の仕事を手がけた。
平成25年、「和食」がユネスコの人類の無形文化遺産の代表的な一覧表に登録された。ここでは「和食」を料理そのものではなく、「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」と位置付けている。

そんな背景があるのであれば、和食のもつ深さと広さを表現しようではないか、と考えて提案した三案だ。どの案に決まったかは、明日の読売新聞朝刊で明らかになる。


秋を吸う


PB201028.jpg

五感全開。久々に一人の山。まずは深呼吸を繰り返す。ヒンヤリとした濡れた落ち葉の匂いが、脳をどんどん浄化していく。前日の雨と風で銀杏の葉が一斉に散ったようだ。黄色に輝く贅沢な道を踏みしめて登山口を目指す。ところどころ、光射す場所では、わずかな湯気。


PB201044.JPG

尾根道までの一時間、誰とも会わずに行けそうだ。山靴が奏でる枯れ葉の音、時おり響く鳥の鳴き声。秋は見通しの良い森をつくっていた。


いぼむしり


PB120726.jpg

この時期になると、必ず現れるのがカマキリ君。こいつは大きいから雌だろうか。先日の歌会のやり取りを最初から最後までじっと覗いていた。前脚を見るとギザギザが凄い。こいつに捕まえられて、ムシャムシャ・・・想像するだけでぞっとする。

歌友のNさんがカマキリの別称「いぼむしり」を知らなくて、詠めない歌があったとFBに書かれていた。なんでもカマキリでイボをさすると消えてしまういう俗説から、そう呼ばれているらしい。そんな時代があったのだろうか・・・。
「鎌をもつキリギリス」。やはりこちらの方がピンと来る。



PB120721.jpg

ミノムシ


PB160898.JPG
ラクウショウの枝で来春まで越冬〜


久々に見つけたミノムシ。子供の頃、秋になっても野原に入っては虫を探していた。カマキリの卵やマユ、そしてミノムシであったりと、循環して命をつなぐ虫たちのねぐらを見つけては、心ときめいた。なかでも木の枝で見事な住居を作るミノムシはお気に入りだった。

話は変わる。もう30年も前の話。デザイン事務所にはトレスコ(トレースコープ)という写真やイラストをトリミングする大型の機械があった。これを使わせてほしいと、ある日の夕方イラストレータのKがやって来た。かなりの数のトリミング作業があるというので部屋の鍵を貸して帰った。

翌朝、事務所に行くと、Kはトレスコの前で寝袋に入って寝ていた。
「おい、起きろ」と声をかけると
寝袋から顔を出して「おはよう〜、僕、ミノムシちゃ〜ん」と笑わせた。
「俺の寝袋に入って、ミノムシちゃんかよ・・・」
良き時代のエピソードだ。右肩上がりを続ける日本、どこのデザイン事務所にも寝袋はあって、皆恐ろしいほどの残業をしていた。なかには200時間超えと豪語していた輩もいた。


PB160897.JPG
目を凝らさなければ分からない


飛不動尊


PB120712.JPG

吟行の途中でこんなお不動さまに出会う。

創建後まもなくのことです。この寺の住職が、ご本尊のお不動様を笈で背負い、はるばる大峯山まで修行にでかけたことがありました。ある日、ご本尊が留守の江戸の寺にお不動様の分身を携えた人々が集まり、お不動様を観想して一心に祈りました。するとお不動様は、一夜にして大峯山から江戸に飛び帰り、祈った人々の願いを叶えてくれました。それ以来、「空を飛び来て、衆生を守りたもうお不動様」飛不動尊と呼ばれるようになりました。

というわけで、そのご利益をいただこうといろんな人が来ていた。つまり落ちないにあやかり、受験合格祈願の絵馬まで〜


PB120717.JPG

夕べ遅くに、東京でもスーパームーンをが現われた。明るい〜。今度は18年後か・・・、星から見ているかもしれないと思えば、なお愛おしい。


鷲神社(おおとりじんじゃ)


PB120706.JPG

吟行の続き。前日がお酉様だったので、鷲神社には賑わいがまだ残っていた。酉の日の午前零時に打ち鳴らされる「一番太鼓」を合図に始まり、終日お祭が執り行われる。威勢のいい声が響き、商いが成立すれば「よ〜お」の手拍子が打ちならされる。

春を待つ ことのはじめや 酉の市

正月が近づいてきた高揚した気持ちを詠んでいるらしく、昔は良い時間が流れていたんだなあと思う。吟行歌にも酉の市の歌があった。

酉の市
なごり残す
鷲神社
我が手で集める
残り福

熊手ではなく我が手というのが楽しい。残りものには福があるというし。


PB120704.JPG

さてスーパームーンが見られない東京である。熊手で雲を取り払いたい気分〜。次見られるのは18年後だというから、もしかしたら星から見ることになりそうだ。


吟行「吉原界隈」


PB120610.JPG

吟行歌会が20回を迎えた。年に四回の開催だから、丸五年経ったわけで、四季折々、一期一会で生まれた歌は、どれも愛おしい。
今回歩いたのは、三ノ輪、吉原界隈。江戸の歴史に詳しい友人Yさんに案内をお願いして、吉原遊郭に想いを馳せ、若旦那や花魁になって往時を偲んで一首を捻る。そんな寸法だった。

吉原の跡は、今はソープランド街。それを囲むように古い神社や仏閣が点在している。最初に訪ねたのが、投げ込み寺と言われた「浄閑寺」。遊女が亡くなると、荒菰(あらごも)に包まれ、幾ばくかの金を添えられて、門前に置かれていたという。その哀れな一生を想うと、心が痛んだ。


投げ込み寺の
新吉原総霊塔
脇から覗けば数多の白い骨壺
ごめんね
冷やかし客のようで

            Iさん

吉原の敷地は約二万坪。そこで働いていた遊女は約三千人。その一画を囲むようにしていたのが「お歯黒どぶ」。真っ黒で汚かったので、お歯黒どぶと呼ばれた。名前の由来は、遊女が化粧をする際、お歯黒を流したためとも、また溝の水がお歯黒のように黒く濁っていたからだともいう。


秋日和に歩く道も
一皮むけば
お歯黒ドブ
時代に埋め込まれ行く
自分の上はどんなだろうか
 
            Sさん

日陰の路地に
落ちた種でも
花は咲く
「あちきの居場所は
ここでありんす」

            Iさん

吉原大門の前には、いま六代目の柳の木がぽつんとある。遊び帰りの客が、うしろ髪を引かれる思いでこの辺から振り返ったらしく、その名を「見返り柳」。もしかしたら亡くなった遊女たちも見送ったのかもしれない。

男も女も見送って
肩の荷がおりました
見返り柳
ぽつんと
たそがれており

          山碧木


歩いて、想って、捻って一首。さあ100回に向けて、また一歩・・・。


PB120692.jpg

1111


PB060587.JPG
イイなイイな、公園の親子は


今日は1が四つ並んだ。だから、いろんな日であったらしい。例えば「電池の日」、+−+−。「鮭の日」、圭の字が十ー十ー。なるほど・・・。ほかにも靴下の日、たくあんの日、きりたんぽの日、煙突の日・・・いろいろある。

1はスタートの数字。11月11日、トランプ氏はホワイトハウスでオバマ氏と会談し、政権移行について協議。アメリカは、世界は、どこに向うのか。


はちきん


IMG_20161109_233449.jpg


「はちきん」というらしい。まさに男勝りの女(ひと)だった。夕べはあんまりにも寒いので、一杯引っかけて帰ろうと、いくつかの居酒屋を思い浮かべた。よし、勇気だしてあの店に入ろうと選んだのが、20年以上前から目をつけていたこの店だった。

外から中が伺いしれない、重そうな木のドア、ベタベタと張り紙が多い・・・しかし昭和の風情。そして気になるフレーズ。「風の便りと旬の味」。変だけど妙に心を引かれる。
ドアを開けると、いきなり顔があった。「いまさ、メニューを書いてたのよ」。開いているのかと聞けば、いいよと言う。半畳ほどの玄関で靴を脱ぐ。なんで脱がなければならないのだ?
「以前飲み逃げされてさ〜」・・・なるほど。

年中無休。ただし何時から始めるかを決めていないと言う。「よくドアを開けたねえ」「気に喰わない客は追い出すんだ」。
土佐のハチキン。ウィキペディアにはこうある。

話し方や行動などがはっきりしており快活、気のいい性格で負けん気が強いが、一本調子でおだてに弱いといわれる。後ろを振り返ることなく前進し続けるといった頑固さや行動力あふれる点で、土佐の男性と共通する。

二人いた客は帰り、さしで呑んだ。「そっかあ、苦労したんだ」「よく頑張ったね」。二時間後、少し酒の回ったハチキンは泣いていた。なんだか聞き上手をしてしまった夜・・・。

心引かれる話が一つあった。どうしてここの場所なんだ?
「屋根に落ちる雨音が聞こえてさ、電車の音が響くだろ、それがいいんだよ」


鳥兜


PA290501.JPG

秋の山には、まだ花が残っている。ミズヒキ、ノコンギク、ホトトギス、そしてトリカブト。この花に出会うと、いささか緊張するのはなぜだろう。昔、誰かに毒の話を擦り込まれたからか。そう思って見ると、濃い紫色のふくらみにも妖しさが漂う。

花言葉は「騎士道」「栄光」「人嫌い」「厭世家」「復讐」。


花屋さん


PB060603.JPG
イベントがあるのだろうか、この日は貸し切り・・・


砧公園に行く途中に、大きな倉庫にしか見えない花屋さんがある。いつもドアが閉められているので、初めは何の店か分からなかった。初夏だったか、ドアが開いていたので中に入ると、お〜〜う!なんと〜素敵な花屋さん・・・というか、なにかの複合施設!?

聞けば、パーティや結婚式場としても貸しているとのこと。お店の名前は「KOUBOU-HANAYA」。花の香り、光を抑えた室内にモダンな家具の数々、クラシック音楽・・・HPには「時を刻んだものだけが放つやさしい温もりをお届けします」とある。

砧へお越しの時は、ぜひ一度覗いてみてほしい。

志村ふくみ展


PB060575.JPG

訳あって、最終日の昨日、志村ふくみ展「母衣(ぼろ)への回帰」を観てきた。訳とは、時々やらかす早とちりだ。土曜日にいくと工事中の札。「!?」。はたと、間違いだと気づいた。そうか、文学館ではなく、世田谷美術館だ・・・。スケジュールの都合もあって諦める。しかし、己の間違いに笑えるようになったのだから、実におおらかになったものだ。

昨日、気を取り直して、砧公園を突っ切って美術館に向う。まあ、園内の賑やかなこと。日本の園児が皆集まっているんじゃないの。温かくて、秋日和。

志村ふくみ。初めて知ったのは愛読していた家庭画報。染めや織について綴っていたのを時おり読んでいた。色の起源を光と定めた想いは、慈悲に満ち、宇宙や生命の神秘にまで広がっていた。やがて人間国宝になって、さもありなん。そうしてむかえた今回の企画展。最終日はなぜか空いていた。裏の裏!?

最初のコーナーでは、着物の後見頃と袖部分だけで単色の美しさを見せる。紹介もいたってシンプル。タイトルが「朱茜」であれば、解説は「紬織/絹糸、一位」。ただこれだけである。その三つを頭に入れて、眺めると、それは宇宙のよう。「朱茜」は、僅かな光を受けて、淡くて深い朱の一色を伝えている。一位は、小学校の下校時に口にした、あの赤い実の色を想像させた。

ふだん小さなチップでしか見ることのできない日本の伝統色。それを着物の色から味わえるなんて、なんと贅沢。ゆっくり時間をかけて、朱の色を吸い込む。少しばかり植物を知っているのだから、どうしてこの色が生まれる?・・・となって、興味は尽きない。

臭木が抽出した「天青」の淡く儚い青。カラスノエンドウから生まれた「柳の国」の初々しい黄緑・・・。作家の費やした莫大な時間を思うと、作品一つひとつに愛おしさを覚えた。なぜ色が生まれるのか。こんな一文があった。

「色は光の受苦である」。・・・深い。


剪定


PB040550.jpg

酉の市の看板のすぐ傍を「神を信じなさい・・・」のお言葉を発する辻説法の車が通り過ぎて行く。あ〜年末なんだなあとシミジミしていると、街路樹剪定の一団が現われた。切る人集める人運ぶ人、こちらも年末恒例の光景だ。風に乗って小さな枝や葉が車道に飛ばされていく。

紅葉する前に、剪定をするんですね。
「ええ、早目がいいんです。センテイ必勝と言いますから・・・」


お茶の花


PA290506.JPG

なんで今ごろ咲くのだろうと思ったら、お茶はツバキ科の植物。よく見ると白い椿のようで、やや小ぶり。蕊は冠のようにひらいて、それぞれが花にも見える。甘い蜜に誘われてか、蟻が数匹かくれんぼしていた。


ピラカンサス


PA290529.JPG

枝がまったく見えないほどに、ピラカンサの赤い実が滴っている。襲いかかって来るようでもある。どれほどの重量だろうか。我が身の幹や枝ぶりを考えていないのだろうかと思う。なにかに喩えたいのだが、すぐに出てこない・・・。

食堂「一福」


PA290536.JPG
ドンしたことか、井のなかにカワズはおらず!?


週末は、ORMACの山歩き。今回は、低山を少し歩いてから温泉〜というのがメインイベントだった。春に登った能岳と八重山を逆コースでハイキングして、上野原名物の酒饅頭を買って、秋山温泉へ向う。ここは湯船が広く、湯の温度が低めなので、のんびりと約40分ほど浸かる。露天風呂、サウナに入って汗を流した後、二階のレストランに入ると、ほぼ貸し切り状態。
しっかり呑んでいい気持ちになったからか、駅前の大衆食堂「一福」の看板がどうしても気になって、もう一軒!となる。

「海のカキ丼」の真ん中に「丶」がない〜。こんな看板にORMACは、不思議な郷愁を覚えてしまうのだ。店に入れば、イメージ通りの昭和の香り〜。テレビでは日本シリーズの第六戦が流れ、真ん丸眼鏡をかけた大学教授とその教え子の二人がビールを飲みながらラーメンをすすっている。この場末の感じ、好いよねえ。いつものように爺3のアホ話が始まると、やがて興味を示した教授が話に乗ってきて、アレヤコレヤとなり・・・
食堂「一福」の夜は更けてゆくのだった。


IMG_20161029_143704.jpg
食堂「一福」のすぐそばにヒメツルソバが咲いていた


源泉掛け流し


P3137470-thumb-600x450-8245.jpg
IMGP3227-thumb-600x450-4606.jpg
IMGP4841-thumb-600x450-3044.jpg
IMGP4848-thumb-450x290-3046.jpg
IMGP0081-thumb-600x423-2105.jpg

明日は、月イチ恒例のORMACの低山ハイク。晴れ男が一人いるから、この雨もきっと上がるはずだ。今回のハイクには「源泉掛け流し」の秋山温泉がプラスされている。汗を流してからの一杯が楽しみだ。この「源泉掛け流し」を命名したのは、編集者でジャーナリストの野口悦夫さん。「日本秘湯を守る会」を広めた温泉好きの人だった。頭にタオルを巻いて入浴している写真が、山の本によく掲載されていた。2008年に突然亡くなられた。


640sya003.jpg

*五行歌の友人、嵐太さんから昨日メールが届いた。

今年もNHK長野の来年度カレンダーの写真候補に、嵐太さんの一点が選ばれている。
なんでも投票で決まるそうなので、皆で応援したい。

嵐太さんからのメッセージ

いよいよ今年もNHK長野局写真投稿サイト「撮るしん。」カレンダー候補100点が公表されました。
僕のは春の部、8番、「黄色いファンフーレ」のラッパ水仙。撮影者は川嶋雅です。
これを見るには、撮るしんHP、TOP画面の左側に「撮るしん。スペシャル>>事前投票はこちらから」があります。
ここをクリックして入ってください。
少し下がると「撮るしん。スペシャル>>事前投票はこちらから」があります。
春で8をクリックすると大サイズで見られます。
投票するには、「投票する」から入ってください。
締切は11月14日正午です。

きちんと書き込むとカレンダーが高い確率で当たります〜♪
お友達、知人親戚にも声を掛けて上位へ推してください。
それでは、よろしくお願いします〜m(__)m


今月の運勢


PA150350.JPG
バラの蜜を求めてきたイチモンジセセリ


今月の運勢はどうなんだろうか。心臓問題をなんとかクリアしたと思ったら、仕事のトラブルで昨日は弁護士と会っていた。向きあうべき相手が百戦錬磨のシンドイ輩なので、話をしているだけでけっこう疲れる。さらには水回りと空調設備のリニューアルで余計な出費が続くし・・・人生はいろんなことに満ちている。
一昨日は蜂巣(蓮)をテーマにしたけど、心は穴だらけ? でもなくて、おいしい蓮根が泥の中で育っていくのだと思い、先を見据えている。


「九星気学」で調べてみた

三碧木星 

今月(10月)の運の勢いとしては、非常に強い状態です。
ただ、「勢いが強い=何事も発展する」ような運気ではありません。
むしろ、静観姿勢で自己を見つめ直す運気なのです。
一般的に月盤の中央に本命星が入る時期を「凶」と言ったり、「八方塞がり」と言ったりします。
では、三碧木星の方が全員「八方塞がり」になったり「凶」になるかと言うと...
それは違います!

遁甲盤の中央(中宮)は、原因が結果として現れやすい時期なのです。
よい事をされていた方は良い結果が表れ、そうでない方はそれなりの結果が現れます。
ただし!
この段階では単なる結果であって、まだ「成果」ではありません。
本格的な成果に繋げるためのメンテナンス時期なのです。

人間は常に何らかの過ちや失敗を繰り返しながら成長し達成します。
この時期は、静観期に私利私欲を抑え、状況を的確に把握する時期。
そうする事で「成果」の大きさが変わる大切な時期なのです。
特に!三碧木星の方は、今年(2016年)は、大きな成果を得られる大切な一年です。そして、その大きな成果が得られるチャンスに恵まれる月が来月(11月)です。

この大きなチャンスをしっかり掴み取る為にも大切な時期なのです。

^o^^o^

まるで見抜かれたような10月。
メンテナンス、私利私欲を抑えて、状況を把握・・・・
チャンスの11月〜♡


蜂巣


PA124584.JPG

蓮のこの姿に弱い。たくさんの目ん玉が、こちらを見つめているようで、怖いのだ。しかしこの花托は「蓮」の名前につながった。蜂の巣に似ていることから「蜂巣(ハチス)」。この名が変化して蓮。
えっ?と思われる方は「ハチス」と打つといい。「蓮」の字が現れる。

蓮の実.jpg
蓮の実は健康食品として広く利用されている


IMGP1059.JPG
アレンジするとこんなインテリアに早変わり〜


冠動脈


PA124580.JPG

枯れてもしっかり葉脈が残っている。なるほどねえ〜たいしたもんだと、今日午前中に視た我が心臓の冠動脈三本のCGを思い浮かべている。
もしかすると・・・と、この一ヵ月心臓の検査をあれこれ続けていた。最新鋭のCTスキャンの中に入って心臓を輪切りにしてもらったのが先週。

そして今日、検査結果がでた。答は白。胸の奥の霧がサ〜ッと消えた。画面に映し出されている真っ赤な心臓君の心強いこと〜!。三本の冠動脈に包まれて、クルクルと回っていた。これ、持って帰りたいなあと思いながら、医師に礼を述べて病院の外に出ると、秋の空のなんと爽やか!


勝ち虫


PA150368.JPG

トンボは勝ち虫というそうな。調べると・・・前にしか進まない。それも一直線に進む。つまり不転退(決して退却をしない)の虫だからということで、戦国武将に支持されたらしい。たしかにそうだ。バックする虫はいない。ゴキブリなんか、引き下がることを覚えでもしたら、新たな人間との闘いが始まるだろう。

日本では益虫として愛されているトンボだが、西洋では忌み嫌われている。Dragonfly。つまり「ドラゴン=竜」のイメージがあって、邪悪な存在とされているからだ。

トンボの飛ぶ力が弱ってきた。陽射しを受けて、じっとしているトンボを見ると、しみじみ秋なんだなあと思うのである。


トンボ柄の手拭.jpeg
勝負の時は、これを鉢巻にしよう


ダリア


PA150418.JPG

花びらが、泉の奥から吹出してくるような美しさ。大振りな花の見事さ。
調べると、ダリアは花の形がボタンに似ているため、テンジクボタン(天竺牡丹)と呼ばれていたらしい。
春はボタン、秋はダリア。大振りな花の咲き誇るさまに、圧倒される。


お茶の実


PA160431.JPG

週末、埼玉県の低山を一つ登ろうと決め、西武池袋線のハイキングコース24選から「越上山」を見つけた。吾野駅から約一時間くらい登った斜面に小さなお茶畑。傍まで行くと、なんと実をつけている。えっ、お茶に実がなるの?知らなかった・・・
チャノミ友達なら知っているけど・・・


蜘蛛騒動


IMG_20161016_160039.jpg

時は日曜の午後四時過ぎ。場所は西武池袋線の快速急行池袋行きの車内。山歩きを終え、ぼんやりスマホを見ていたら、左側に座っていたアイパッド青年がやおら立ち上がり、なにも言わずにアイパッドを左の肩にぶつけてくる。その行動に驚き、「なんですか」とやや怒気をふくめて言うと・・・
「クモがいます、大きなクモ」。
前方に座っていた3人が、「オー!」と声を張り上げた。

首筋を何者かが通過する気配。賢い人間は、ここで大声を上げて動かない。蜘蛛は一度右側に動いて、再び左側に移動したようだ。首を少し上げて、左肩に黒目を送ると、デカイ・・・。
ゆっくり立ち上がっておもいっきり左肩を下げると、蜘蛛が床に落ちた。大きさは10センチほどか。前列の七人が声を上げて体を反らす。

蜘蛛は、ドアの方へ素早く歩を進めていく。「この蜘蛛は外来種かもしれません」と皆に伝える。
リュックからビニールの袋を取り出し、ドアの隅に追い込み、何とか捕獲して皆さんに見せると、安堵の声。途中駅で下車し、ホームでじっくり蜘蛛を観る。タランチュラではないかもしれないが、初めて見る蜘蛛に呼吸は荒い。

そうだ、権師匠に写真を送って問い合わせてみよう。師匠に事情説明→シャメ→返事。この返事が早かった。
「おおこれか!これはオオハシリグモだ。」さすが師匠。お詳しい〜。

駅の案内へ持っていくと、可愛い女性駅員が笑顔で近寄ってきたので、じつは・・・と袋を差し出すと50センチほど後ろへ下がって袋を凝視し身構えた。
年輩の駅員もやって来たので事情を説明し、電話番号と名前を書いた蜘蛛の袋を渡した。駅からは未だに連絡はなし。

思えば、逃がしてやるべきだった、と後悔・・・オオハシリグモよ、スマン。


興味のある方だけに・・・

ボブ・ディラン


IMGP2373.JPG
ミズヒキが風に吹かれて揺れていた


秋風に乗って「ボブ・ディランがノーベル文学賞」のニュースが飛んで来た。何故!?の質問に答えるように、その受賞理由は「米国音楽の偉大な伝統の中に新たな詩的表現を創造した」だそうな。そして「偉大な詩人であり、文学賞に値する。絶えず自己を変革し、新たな個性を生み出してきた」とスウェーデン・アカデミーは称賛している。

青春時代、フォークソングが全盛だった頃「How many roads must・・」と「風に吹かれて」を仲間たちとよく歌っていた。ギターを中心に、ジョーン・バエズやPPMの歌も人気だった。なぜ歌うのがあんなに楽しかったのだろう。
歌うことで連帯意識が強くなっていったのを覚えている。

歌手にだってノーベル賞・・・見事なお手並のスウェーデン・アカデミーの皆さんに、ノーベル製菓の「のど飴」を贈りたい。



恐怖の報酬


PA120253.JPG

「煙草は吸わないんだよねえ」
 ええ・・・
「レントゲンも心電図も血液検査も問題ないんだよな」

医師はスクロールさせながら、モニターの数値を見続けている。

「どうする、ニトロ持っていく」
 ニトロって・・・

「胸が痛くなったらね、舌の上におくの」「楽になるから」
「どんどん服用してかまわないから」

子供の頃、液体のダイナマイトだと信じていたニトロ。
イブ・モンタンの「恐怖の報酬」を思い出した・・・。


ねこレクションから


PA030188.JPG

なんという秋の訪れ。朝晩どころか、日中も肌寒い。日向ぼっこしたいなあ。


博多の夜は更けて


IMG_20161002_230358.jpg

福岡歌会の懇親会後、「教えたくはないんだけどなあ〜」と、踊るツアーコンダクターことK氏をけしかけて、Tさんと三人、彼の馴染みの居酒屋に向う。カラオケの誘いには目もくれず、好い日本酒が揃っているというK氏を信じて、繁華街とは縁のない静かな道をすすむ。

「ここだ」。なるほど〜これは気がつかない。地元の若者、それも若い女子ばかり。おいおい、こんな遅い時間まで呑んでいて良いのか〜と思いながら、席につき、グイっとメニューを手にすると、ククク〜、ありました。

まずは菊姫のニゴリね。これこれ、これからいきましょう。ちょっとビビるTさんだったが、美味いと分かると、これで火がついた。「次は 而今!」「お〜450円」。菊姫が300円だったから、この店はどうなっているのだ。焼鳥ほか軽いツマミを頼んで、話し始めると「じつは娘のさ〜」と腰の据わった親父の悩みが飛びだして、フムフムと盃は傾いていくのだった。

東北の二人は、もうかなり呑んでいるたはずだが、イヤ〜強いのなんの。こんな二人とトコトン呑みたかったが、朝の研究会に出なくてはならない。わずか一時間半でお開き。
次に来るまで、この店潰れてはいませんように・・・祈りを込めて後にした。それにしても旨くて好い店だった〜。



IMG_20161002_224732.jpg

テレビのない生活


PB115154.JPG

じつはテレビのない生活をしばらく続けていた。突然暗くなって「終了で〜す」そんな終わり方。なければないでいいやと、久しぶりに有線でラジオを聞いていたら、いくつかの発見があった。たとえば女子アナの声の質。NHKの女性の声は、民放に比べて一つ低い。これが、とても落ち着く。あの時代の加賀美さん、山根基世さんを想い出した。
山根基世さんといえば、ずっと憧れの人だった。声を聞いているだけでときめいた。丁寧な朗読、ナレーションはもちろん、ゲストと話しをしている時の美しい言葉、そして笑い声がなんとも可愛らしかった。歳を重ねてから年上の大学教授と結婚されたときは、寂しかった・・・。


そして高橋源一郎の「源ちゃんのゲンダイ国語」。これが面白い。この人は、ドンドン魅力的になっている。離婚を繰り返し、何考えているんだ〜!と思っていたら、若者ときちんと向きあい社会と向きあっている。

ラジオで育った世代は、想像力が豊かだと思う。たとえば相撲中継。アナウンサーの声から二人の力士の組み手と息づかいを想像することが今でもできる。「かいなを返して、下手充分・・・」。音楽、落語、ラジオドラマ、どれも懐かしいあの時代。
ラジオの向こうに広がる世界を夢想していた少年がいた。


木漏れ陽


PA010028.JPG

福岡の旅で、いくつかの木漏れ陽に足が止まった。山道で、お寺の中で、木漏れ陽は、なにかを啓示するかのように、そこに降りていた。


PA010031.jpg
PA030195.jpg

少し前にこんな歌をつくっていた。

木漏れ陽の
影を映しだす室内は
大きな肺のよう
光の聴診器に
吸ったり 吐いたり


宝満山


_20161001_123641.JPG

歌会の前に登ろうと計画を立てていた宝満山。ORMAC九州支部長Sさんと待ち合わせをして、太宰府へ向う。そこからバスに乗って、登山口となる竃神社でまずは安全祈願。そぼ降る雨のなか、階段の登山道に向う。Sさんは、わざわざこの道を選んだらしく、山頂の最後の一歩まで階段が続いた。おそらくこんなにも階段の比率が高い山は、珍しいのではないか。おまけに道中はときおりの強い雨。蒸すなんてもんじゃない。もうビッショリ。

ところが830メートルの山頂に着いた瞬間に雨が上がった。今度はキツい陽射し。いやはや忙しいお天気。やろうとイメージしていた宝満山のポーズを田中陽希のように決めてみた。これをと思って登ったわけではないが、やはり制覇すれば「ほーまんさん!」。


PA010008.jpg
最後に待っていたのも急階段、堪えた・・・

PA010003.JPG
IMG_20161001_094619.jpg
登山口の竃神社で安全祈願

PA010026.JPG
味噌汁の後にはコーヒーまで・・・Sさんのもてなしが続く

PA010033.jpg
今年は雨が多いせいか、アチコチから水が溢れるように流れていた



五竜岳−4


P9241631.JPG

遠見尾根から、唐松岳から、そして鹿島槍からと、続々登山者が五竜山荘にやって来る。明日になれば、またそれぞれが違う山道を辿っていく。まだ歩いていないコースや山を眺めながら、いいなあ〜と羨ましく思う。今度はあそこを登ろう。そう決めることで、山と別れることができる。何度も何度も振り返りながら。

P9241646.JPG
どのテントも寝袋から日の出が見えるようになっている

P9241655.jpg
こちらは夕焼け組。右後方に五竜岳

P9241627.jpg
山小屋の多くは稜線上にあり、西風を直接受けない工夫をしている


五竜岳−3


P9241495.JPG

怒濤の9月、バタバタがやっと終った。再び五竜岳。この山は花の名山らしい。後一ヵ月早く訪れていれば、生き生きとした花が見られたことだろう。しかし、花の多い時は人も多いわけで、悩ましい・・・。
というわけで、ほんの一部ですが、ご覧ください。


P9241624.JPG
P9241557.JPG
P9241517.JPG
P9241520.JPG
P9231455.JPG
P9241523.JPG
P9241576.JPG
P9241607.JPG
P9241609.JPG
IMG_20160924_124343.jpg
IMG_20160924_143919.jpg
IMG_20160925_130112.jpg

五竜岳−2


P9251680.JPG
坊助が登り始めたら、ゾロゾロと五竜山頂から登山者が下りてきた


朝焼けを見てから朝食をとり、寝坊の分を取り返そうと、五竜岳山頂へあたふたと出発。ORMACの三人は唐松岳へ一足先に出発する。往復二時間のコースを一時間半の目標タイムにする。気分は田中陽希〜〜。ところが岩壁がいくつも現われて、クサリ場の前では順番待ちに・・・。う〜ん、困るなあ、しかし焦ると事故の危険もあるし。しゃ〜ない、待とう。
なんとか頂上に到着すれば、ガスに包まれている・・・今ひとつ盛り上がらず。パチリと一枚撮って、下山を急ぐことにした。みんなは、今どの編を歩いているのだろう。


P9251686.jpg
IMG_20160925_090133.jpg
五竜岳を振り返れば、なんと晴れているじゃ〜〜ん

五竜岳(2814メートル/日本百名山84座目)


IMG_20160925_053514.jpg
この風景のなかに我がORMACのメンバーが一人映っている


前日までの雨が止んで、ORMACの4人は、曇空のなか後立山連峰の一つ、五竜岳を目指した。1800メートルまでは、白馬五竜テレキャビンが高度を稼いでくれる。これは楽チン〜。まだ咲き残っている秋の高山植物を愛でながら、紅葉の始まった小遠見(ことうみ)までの道をすすむ。一時間半で到着。快晴であれば、ここから360度の山並みを見渡すことができるのに・・・と思った瞬間に、ガスが切れはじめた。お〜確か、三つ峠の山頂でも同じようなことが起きたぞ〜!いいねえ〜と、白馬三山、唐松岳、五竜岳、鹿島槍を写真に収めていく。

この小遠見から本格的なアップダウンの繰り返しが始まり、高低差のある階段、クサリ場がこれでもかと続く。そして小言も・・・。ハイハイ、声が出るうちは大丈夫〜(心の声)。

そして三時過ぎ、無事に五竜山荘に到着。超満員。変則9畳の部屋に11人。掛布団は湿度100%・・・。色々、色々あったけど、朝を迎える。珍しく寝坊して、慌てて外に飛びだせば、ドラマチックな朝焼けのシーンに間に合った。


IMG_20160925_053216.jpg
きた〜〜〜

P9241658.JPG
夕日を眺めている登山者たち。寒さが半端ではない

P9241665.JPG
終わった〜

P9241662.JPG
すっかりガスに包まれた五竜山荘


ササゴイ


ササゴイ160730.jpg
捕えられたのはオイカワだろうか


雨、そしてバタバタ、忙しい・・・そんな時には、こんな写真。すでに掲載許可をもらっている友人Tさんの鳥の写真のササゴイだ。水鳥が一瞬のうちに魚を捕獲するのが好きで、青鷺やシラサギを見つけると、思わず立ち止まってしまう。こちらも鳥なった気分で、水面の一点を追う。首が伸びて魚をくわえる。お〜やったあ〜、さあ行こう〜。

*金曜日から百名山84座目「五竜岳」にアタックです。


おひつ


washoku0914_366-2.jpg

昨日は旬の秋刀魚の塩焼き。ご飯があったらなあ〜それも七分づきくらいのご飯。できればお釜で炊いて、おひつに移してからいただきたい。
というわけで、やってみました。さすがにお釜では炊けなかったけれど、おひつからのご飯は、ふっくらで味わいのあるものだった(撮影現場で)。食べながら思ったのは、昔は手間暇を惜しまずに、暮らしと向きあっていたなあということ。母親はいつも忙しそうに働いていた。


秋刀魚三昧


P9141386.JPG
P9141391.JPG
P9141395.JPGのサムネール画像

秋刀魚の骨
一匹
美しく残り
泳いでいきそう
ダリの絵のなかを
                    

カラスウリ


P9101355.JPG
イナイ イナイ


P9101354.JPG
バ〜〜〜

カラスウリは、日没後から開花をはじめ、一時間くらいでショーを終える。
花言葉は「男ぎらい」。まあ、珍しや〜〜


松岡修造


P7180320.JPG
者に与えられたソフトクリーム(道東の二山を制覇した7月)記事とは関係ありません


全米プロテニスがやっとこ終わって、心が平静に戻りつつある。一時も目を離せない決勝戦は、テニスの面白さ、苛酷さ、そして選手のメンタル、戦術、フィジカルのレベルの高さを伝える内容だった。優勝したワウリンカは王者に相応しい試合をしたし、負けたジョコビッチも足の痛みに耐えながら、諦めずに試合を作った。この試合を錦織はどんな思いで観ていたことだろう。この日、テニスの神様は弱音を吐かない、見せないワウリンカの上に舞い降りた。

松岡修造のゲームの緊張を伝える解説は圧巻だった。最後は試合を観たいのか。松岡の解説を聞きたいのか、なんだか分からなくなった。解説者松岡修造は、コートの上でも共に戦っていた。あなたは、試合の流れを読む洞察力をもちそなえ、正直で、そして優しい人だった。
見直した!


中野セントラルパーク


P9031303.JPG

こんな公園があったんだ・・・。中野駅北口に早稲田、明治、帝京の三つの大学がやって来て、周辺が一気に変わった。戦前、ここには陸軍中野学校があった。その後、警察施設地へと転用され、四年前に中野四季の森公園、中野セントラルパークができた。
セントラルパークとは大げさだが、水遊びをしている子どもらの姿を見つめるのは気持ちがいい。水と緑、体温が少し下がるね。


P9031294.JPG
胡弓を弾く女性もいたりして・・・


錦織圭!


P9081344.JPG

もう、今日は錦織圭でしょ〜。この一週間、全米オープンテニスで勝ち続ける錦織に生活のリズムを合わせているので、睡眠不足状態だ。準決勝は強敵マレーだった。未明に第一セットを奪われてガックリ・・・寝よう・・・・
朝方、家人たちの悲鳴が聞こえた。ノソノソ起きだすと、第五セットの終盤ではないか。何が起きていたのだ〜〜。スマン!錦織〜・・・・ヤッタ〜〜。
睡眠不足は続く・・・。


スポーツクライミング


P9031284.JPG

にわかに脚光を浴びてきたスポーツにこのボルダリングがある。東京オリンピックの追加種目にスポーツクライミングとして正式決定されたから、施設がどんどん増えている。子どもたちは、木登りが大好きだ。そんな遊びのようなことが競技として堂々と楽しめるのだから、子どもたちは、こぞって集まる。


紫さん


P9051336.JPG

一時間ほど前に、紫草子さんの葬儀が終り棺がご家族と親しい方々に見送られた(はずだ)。土曜日の夜、紫さんが亡くなられましたの連絡があり、母親を失ってしまったようなショックを受けた。金曜日にハガキを送ったばかりなのに、こんな直ぐに・・・悲しみが貫いた。

会えばいつも、山碧木、体調ど〜お?と、自分のことをさておいて、体のことを気遣ってくださった。旅先で二人で呑むはずが、いつの間にかお連れが二人増えて大賑わいになったり、山のコントをつくって練習したりと、楽しい想い出が蘇る。

書きたいことはいくつもある。五行歌九月号の歌のなかに、「無垢の愛」「直向きな熱情」とご自身を見つめる言葉を歌にされていた。白と赤の両方の色をもつ人だった。あれもこれも・・・
二時、パソコンの画面に手を合わせてご冥福を祈った。


タラバガ  ニー


P6273946.JPG

台風10号が北海道の空知地方に大きな爪痕を残した。とくに農家は壊滅的な被害を被ったようだ。「タラバガ・・ニー」。二年前、美瑛の丘で教えてもらった写真を撮るときの合い言葉。それを教えてくれたおじさんの丘の畑は、どうなっただろう。ジャガイモやビート大根は、雨水と一緒に丘を流れていったのだろうか。美しい丘の土は、雨に弱い。幹線道路も寸断されたと聞く。
北海道の人は雪には強いけど、台風の怖さなんか知らないから。次々とやって来た台風にビックリしたことだろう。
「いや〜ゆるくないね」とポツリ、こぼす声が聞こえてくる。


九月へ


P8311267.JPG

昼間のキツい陽射しはどこへやら、朝夕の気温に一息つく。昨日は、夕方から気持ちのいい風が吹いていたので、呑む約束をキャンセルさせてもらい、我が家まで歩いて帰ることにした。若い頃であれば、腕を振って約一時間くらいでト〜チャコ〜だったが、今はすっかりスローペースだ。
あまり呑む気分ではなかったからか、歩いているのがなんだか楽しく、移りゆく夜の街の風景が新鮮だった。旅行者のような気分か。新宿の外国人の多さは相変わらずで、長髪時代の新宿はどこにいった?と、大ガードの前でしばし佇んで、当時を懐かしんだ。


P8311268.JPG

山の店に通りかかったとき、フラッと中に入った。季節外れのシャツが半額・・・おっ、いいね〜と試着して、購入する。そうだ、山があった。テンションを山に持っていかなければ。
カカ兄ちゃんは、それぞれのスケジュールと停車駅に合わせてバスチケットをネット購入、宿の予約、コースタイムの計算、そして予定表を作っていた。大変なのだが、喜んでもらえると思えば、これが意外に楽しい。Mさんのようにサラッと何事もなく、格好いい幹事でありたい〜♬と、そう思っているのだ。


P8311271.JPG
面白い屋号・・・俺の家?



空高く


P8311263.jpg

空の高さを感じさせる二本のタワーマンション。雲の流れが速いからか、競うかのように伸びていくような、倒れていくような感覚が生まれる・・・。


光射す


光射す.JPG

油断のならない迷走台風が抜けていった。きっと明日は光が射すだろう。


雲ゆく


夏ゆく.jpg

一瞬の晴れ間。風が強い。迎賓館の上をゆく、犬のような、スーパーマンのような雲。


忙中・・・


P8241235.JPG

振り返ると夜景が美しい。ここは幕張メッセの国際展示場。昨日からDIYショーが始まった。わずか3日間のために、二ヵ月に渡ってブースのデザインを進めていた。会場のアチコチから中国語が聞こえていた。中国企業が日本をマーケットにしようと、会場にはBtoB、BtoCのブースがいくつも立ち並ぶ。この小さな国が中国のターゲットになっているのだ。
変わっているんだなあを強く実感する。


P8241238.JPG

甘鯛


P8140946.JPG

この甘鯛の前で立ち止まる。買っていこうか否か。少し前にこの甘鯛の酒蒸しを食べて、しばし呑むのを忘れてしまった。白い肉をつつき始めたら、箸が止まらない。淡白なのに旨味が凝縮されて、じんわりと舌の上を柔らかな甘味が広がっていく。ありとあらゆる箇所に詰まっている肉をツルっとはがしていくと、やがて透き通った骨の姿になった。

関西ではグジ。老舗のレシピにはこうあった。

「ぐじ」料理にはいろんなものがありますが、その最高峰とも言えるのが老舗の料亭「一子相伝 京料理 なかむら」の「ぐじの酒焼き」です。「ぐじ」は一塩ふって一晩ねかせてから下焼きをします。そして日本酒を皮に丁寧に塗り込んでから本焼きに入ります。こんがりと香ばしく焼き上がった「ぐじ」に仕上げとして日本酒の熱燗をかけ完成。香ばしい焼き加減と日本酒のいい香りがたまりません。白身もジューシーでとても柔らかい歯ごたえ、これぞ逸品です。

秋風と酒と肴が恋しくなってきた・・・。


P8191095.JPG
こちらはコショウダイの鱗焼き


須磨アルプス


P8211145.jpg
秋から春にかけてのハイキングならサイコーかも


いかんいかん・・・アルキメを二日も休んでしまった。
先週末は、神戸の須磨アルプスを歩いていた。熱かった・・・結論!夏登る山ではなかった。37度、湿度100%。水分をいくら摂っても、体から消えていく。途中でリタイアしたのだが、正解だったかもしれない。あのまま歩き続けていたら危なかった。

ただし、瀬戸内海の眺望は素晴らしいものだった。親子でハイキングには、ピッタシの山だ。タイトルはこうしよう。「瀬戸の海を背にして登る、ご機嫌ハイキングの山」


P8211198.jpg
ツクツクホウシの山とも言われていて、もうそれはセミシャワーだ

P8211196.JPG
宝塚まで歩けるらしい。但しその距離50キロ〜

P8211181.JPG

橋の入口と出口


P8070880.jpg

「きれいばし」の文字が汚れている。さて、ご存知だろうか?
橋には入口と出口があることを・・・。たとえば、この「きれいばし」から渡ると出口となる。なぜか?

橋の両端には、それぞれプレートが貼ってある。片方は漢字表記で、もう一方は平仮名表記だ。さて、お立ち会い〜〜漢字側が入口で、平仮名側が出口なのだ。なぜか?
じつは、起点となる日本橋にある。そちらに近い法が入口で、遠い方が出口。じつに分かりやすい。これって、江戸情緒?


熱海湯


P8151065.JPG

神楽坂の路地裏に、昭和情緒漂う昔ながらの銭湯「熱海湯」がある。銭湯は久しぶりだ。大人460円か・・・半世紀以上も昔、15円を握って銭湯にいったことがあった。上京してからは、しばらく銭湯通い。終電に近い電車で帰り、慌てて銭湯に飛び込み、掃除している横で体を洗っていた。その銭湯で初めて話をした同じアパートの住人は、同じ志の仲間であることが分かり、今でも付き合いが続いている。

熱海湯は宮造りの銭湯で、中に入るとペンキ絵の富士山がドーンと裸の男女を見下ろしている。ここは熱めの湯が名物と聞いていたが、なるほど熱い。静かに息を吐きながら、深く浸かる・・・大学生数人が入ってきた・・・一人が足を入れて「アチ〜」「めっちゃ熱い」。大騒ぎとなる。

君たちねえ、この程度の熱さで驚いちゃいかんよ〜。グッと我慢していれば、じんわりと湯が体を解していくのだ・・・人生、ぬるま湯ばかりではないのだ〜〜でも、たしかに熱かった・・・


P8151066.JPG

終わらない夏


P8151027.JPG

FBには「少年の夏」と題して、子どもたち、そして虫と花の写真をアップした。何のことはない。自分をそのまま重ねているのだ。

夏の終り、陽射しを受けながら、ふと風を感じた。あれだけ強かった陽射しが弱くなっているようで、なんだか寂しく思った。ゆっくりと夏が去っていく。
少年は、いつのまにか心身共にひと回り大きくなっていた。


P8151031.JPG
カマキリが現われはじめ

P8151016.JPG
イナゴも見かける

P8151039.JPG
P8151054.JPG
P8151052.JPG
擬態の主、ななふし。足が一本なかった


P8151049.JPG
P8151019.JPG
そしてこんな珍しい虫を見つけると「新種かもしれない」と捕まえてはドキドキしていた


終戦の日


P8151004.JPG

子どもたちが夏の陽射しをいっぱいに浴びて遊んでいる。こんな姿を見ていると、嬉しくなってしまうのは何故だろう。拓郎の夏休みが聴こえてきて、あの夏が蘇ってくる。ここは高尾山の城山茶屋の前。この時期、トンボや大型のアゲハが空を飛び交い、蝉がワシワシと啼く。雲も少しずつカタチを弱くして、そろそろ衣替えだ。

ORMACの仲間と大垂水から南高尾を上がって城山へ。下山は涼しい日影沢を歩き高尾駅へ。そこから中央線に揺られ、神楽坂の銭湯「熱海湯」の熱い湯に浸かり、居残り隊と合流してビールで祝杯をあげるという、庶民的な贅沢コースの一日を過ごした。


P8150999.JPG

P8150985.jpg
見よ!この高さを!

P8150993.jpg
コーラ味のシロップをかける

蔭は涼し


P8070872.JPG

まるで生き物のように 陰が 壁で息をしている
淡くなったり・・・濃くなったり
ふわっと ふくらんだり
ときおり風まで 仲間に入って・・・
ふるふるふるる


鳩の巣


P8070826.JPGのサムネール画像

フラフラしながら歩く・・・すっかり生い茂ったハナミズキを見上げると、鳥の巣がある。さらに回りこんでみると、鳥の尾が・・・たぶん鳩だろう。
暑くて、出たくないよねえ〜


P8070830.JPG

蝉時雨


P8070864.JPG

昼間の暑いなか、アササンコースを歩いた。木蔭は気持ちよく、風が吹き抜けると暑さはいくぶん和らぐ。但し、蝉たちが黙ってはいない。これでもか〜と啼き叫んでいる。とくにミンミンゼミの啼き始めは、驚くばかりの声で、思わず後ずさりした。立秋は名ばかり・・・ヒグラシが恋しい。


P8070839.JPG
やっと見つけた〜! セミダブル

P8070876.JPG
こちらも見っけ〜! セミリタイア 違うか?


神代欅


P8030691.jpg

この前を通ると誰もが見上げる、御岳山の誇る「神代欅」。幹廻り8メートル、樹齢一千年だから屋久杉クラスの寿命だ。数年前まで幹に穴が開いていたが、優しい樹木医が綺麗に治してくれた。


P8030690.jpg

レンゲショウマ


P8030676.JPG

昨日は、取材で御岳山にいたので、アルキメはお休みでした。
このクソ暑いのに、御岳山かよ〜とグチりながら、昨日は朝早く家を出て、御岳の山頂駅に着くと、まあ〜これが涼しいのなんの・・・。都内よりも5度以上は低かったのではないだろうか。平日なので人は少ないかといえば、御岳山はいまレンゲショウマ祭の真っ盛り。カメラを持った人が多かった。

「昔は、草と一緒に刈っていたもんです」とバスの運ちゃん。それが時が経つに連れてレンゲショウマは「日本一の群生地」となり、週末には臨時便のバスが増発されている。毎年見ていると、その可愛らしさがだんだん分かってきた。可憐で瀟酒な姿は、カメラ映りもよろしく、リピーターが増えていくのも、なるほどねえ、なのだ〜。

トンとご覧あれ。


P8030668.JPG
P8030675.JPG
P8030674.JPG


P8030663.JPG
なんだろう?シロバナツリガネニンジンだろうか

P8030680.JPG
山百合も見頃


小さな天才たち


P7300515.JPG
12才(タイ)

ここに紹介した作品は、地球環境をテーマに世界の子どもたちが描いたものだ。発想、大胆な構図、自由な色使い、愛情のこもった生き物たちへの配慮、そして細やかさ、環境意識を超えた思いなど、どの絵を見ても子どもは天才だ〜としみじみ思った。
あ〜かなわない・・・。


P7300522.JPG
ブドウを採る少女、6才(ロシア)


ブルガリア/9才.jpg
ブルガリアの9才、構図、色使いが素晴らしい


ポルトガル/7才.jpg
ポルトガルの7才、なんと大胆なトリミング〜〜!


一夜のシンデレラ


P7300563.JPG


夕方、白い花の蕾を見つけた。薮に絡みついて、ひょいと蕾を伸ばしている。いけないと思いながら、指でポンとはじいた。すると、みるみる開いて、白い糸を伸ばし始めた。レースのように折りたたまれていたのだろうか。気のせいかどんどん広がっていく。カラスウリの仲間かもしれない。
これも一夜の花・・・妖しく神秘的な開花が始まるのかもしれない。


P7300573.JPG
P7300567.JPG

熊ガラナ


P7180319.jpg
ガラナに「熊」の文字!「熊ガラナ」知らなかった・・・


北海道にあって東京にないもの。その一つがこのガラナだ。途中下車した帯広駅で思わず、懐かしくて買った。コーラよりドクターペッパーに似た味がして、薬臭い黒いジンジャエールといった感じか。その昔、上京してこれが北海道限定だったと知った。
こんな飲み物は他にもあって、「パンピー」「カツゲン」「ヨーグルッペ」「リボンナポリン」「タングロン」。とくにカツゲンは、北海道民が長く愛してきた飲み物だから、驚いた。
田舎にあって中央にない・・・そんなとき郷愁が湧いてくる。



カツゲン.jpg

でっかいど〜


P7170222.JPG
雄大だからこそ、こんなことをしたくなる


道東の旅を振り返る。世界にはもっと広大な景色はあるだろうけど、それにしても北海道は雄大だった。山はもちろん、畠の一区画だって内地に比べるとデカイ。ジャガイモ、ビート、トウモロコシが遥か遠くまで広がっている。一つひとつ、人の手で植えたり、刈り取ったりなんかして入たら日が暮れてしまうだろう。
北海道は、見るというか、眺めるというか、思わず佇んでしまう、そんなところだ。


P7170237.JPG
P7170240.JPG
P7160165.JPG
P7160177.JPG
P7160175.JPG
道東の道路は、ほとんどが一直線。左右に広大な畑。それを見ては感動をする。


ボッケモン が〜


P7160163.JPG
先日の斜里岳で見つけたダケカンバキョウリュウ


薩摩の人ならこんな声を上げるかもしれない。
巷では、ポケモンが人気らしい。が、おいおい、と言いたい。
こっちが先にやってたぜ〜い。
山での「イキモノ探し」だ。

登って来た山のなかで、イキモノをみつけては、パチリとゲットしていた。
ちっちゃな画面ばかり見ていないで、大きな自然の中にいるイキモノを探そう〜!


P7160164.JPG
命名「カメレオンの親子」


IMG_1367.JPG
P7203036.jpg
恐竜やゴジラだって見つかるのだ!


峠のそば処「みちこ」


P7230401.JPG
縁側に回るとこんな素敵なラブチェアがある


玄関先に山百合が飾られ、その先に給水をしている庭がある。はて?・・・客が誰もいないことを確認して、店の方にそれを尋ねると、ここにクリンソウが咲くんです、と教えてくれた。花の姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることから命名されたらしい。

店の女性二人と山の花の話をしていると「せっかくだからお茶を飲んで行ったら」とすすめられた。時間はたっぷりあるし呼ばれることにした。お茶だけをいただくのは気がひけたので、冷やしぜんざいをお願いする。手づくりのテーブルと椅子がある庭に回ると、緑が広がっていた。
お茶には手づくりコンニャクとインゲンの煮物が添えられて出てきた。今度はここで蕎麦を食べようと、メンバーが盛りあがる。コンニャクに味が沁みて、美味いこと〜。

今回も良い山行になった。花の話をすれば、山でもお店でも空気がふわっと温かくなる。
クライアントだったWさんが言っていた。「花を贈られて喜ばない女性はいない。取材時には必ず花も添えて訪ねなさい」。大盛りのぜんざいを食べながら、そんなことを思い出した。

P7230396.JPG
木戸をくぐるとメニューが目に入る

P7230409.JPG
お茶に添えられた手づくりコンニャクとインゲンの煮物

P7230407.JPG
ドンと出されてビックリ!普通の倍以上の量だった

P7230394.jpg
玄関脇には水車。今はこれで臼を回していないそうだ


第27回ORMAC/浅間嶺の巻


P7230354.JPG
標高600メートルからわずか300メートルしか登らないのだ〜


先月の御岳山から鳩の巣までの山下りに味を占めて、今月のORMACも爽やかでラクチンな下山型コースを選んだ。「浅間嶺登山口から払沢の滝」までのダラダラ約12キロ。するとこの日も長袖が欲しくなるようなお天気。
昼食時には、雨まで降ってきて、まっこと涼しいお日和となる。
何より驚いたのは、この人気コースで誰ともすれ違わなかったこと。寂しいくらい静かな山行〜〜〜になるはずだが、ORMACはそうはいかない。口に熊鈴が付いているがごとく、道中お喋り、駄洒落が延々と続き、疲れを感じる暇がなかった。

このコースには、人気の宿「木庵」、蕎麦屋「みちこ」、そして払沢の滝の豆腐店「ちとせ屋」と寄り道したくなる(もちろん寄り道したのだが)店が起点にあるので嬉しい。



P7230367.jpg
山道はなだらかな尾根道。春秋も良いコースになるはず

P7230382.JPG
東屋がある展望台でランチタイム。何とか雨をしのいだ



「夏は下りコースに限る!」と、またまたディープな居酒屋で気炎を上げるのだった。


P7230433.JPG
山を下りると、この日もディープな居酒屋が待っていた〜♬


道東の旅/番外編「赤飯おにぎり」


P7160139.JPG
袋には「大正金時使用」とある


山でのお昼用にとコンビニで買った赤飯おにぎり。開けて驚いた。甘納豆がしっかりと入っている。おいおいと、Sと懐かしさと可笑しさに笑ってしまった。久しく食べていなかったから、どうなの〜と、口にすれば、これが驚くほどに美味い。疲れたカラダに塩分と糖分のバランスが程良く、餅米?の触感も相まって、これはゼッピン〜というわけで、翌日の山にもこれを購入し、景色を見下ろしながら酔いしれたのであった。


雌阿寒岳(1499メートル/日本百名山83座目)


P7170228.JPG
八合目あたりからは美しい湖オンネトーがはっきりと見えてくる


二日目は、筋肉痛の体を引きずるようにして阿寒岳へ。初めの30分は、痛みをこらえながらの登り。我慢して原生林のなかを上がっていくと、血の巡りが良くなっていくのか、筋肉の痛みが消えていくから不思議だ。もしかしたら三日目も登ると、立派な筋肉に変わるのではないか・・・とバカなことを思いながら、高度を稼いでいく。

昨日の水と緑の山から一変、五合目過ぎからは岩肌が現れてくる。雌阿寒岳は火山の山なのだ。高山植物が背丈のない種類に変わっていく。山頂直下に入ると、広大で深い火口が見えた。ギョギョッと思わず身を引く(高所恐怖症だから)。でも覗きたい(どっちなんや〜)。

阿蘇にこそ敵わないが、阿寒だって凄い。火口壁からはシュ〜という音を立て硫黄混じりのガスが休みなく上がっている。底には濃い黄色とグリーンの池が二つあって、無彩色の岩山にワンポイントの彩りを与えている。約半周くらいを歩いて下山を開始する。雌阿寒岳は雄大にして、原野に立つ風格を兼ね備えていた。

秀麗な斜里岳。荒々しい阿寒岳。
ふたつの山は、深く記憶に残る山となるだろう。


P7170263.jpg
IMG_20160717_135751.jpg
IMG_20160717_125557.jpg
IMG_20160717_130202.jpg
雌阿寒は大きなカルデラのなかにある

IMG_20160717_142331.jpg
女王コマクサが低い砂礫で見られたのには驚き

IMG_20160717_113202.jpg
イワブクロの花が岩に寄りそうように咲いていた

IMG_20160717_123803.jpg
群生をなしていたメアカンフスマは固有種だ

P7170302.JPG
原野にひっそりと水をたたえるオンネトーの沼

P7170312.JPG
草のなかで揺れていたワタスゲ

P7160122.JPG

この谷で別れよう
君はここを下り
青田に白い波を起こすといい
僕は海へ出て
帆をいっぱいに膨らませる

この歌のために、撮ったワンカットだ。


斜里岳(1547メートル/日本百名山82座目)


P7160118.JPG
馬ノ背の近くで、直径10メートルほどの岩がなぜか止まっているのだ


早い夏休みをもらって梅雨のない道東の山を登ってきた。斜里岳と阿寒岳。1500メートルちょっとの山が結構キツく感じたのは、たぶんトレーニング不足。初日は斜里岳。清岳荘(670メートル)からの約一時間はきつい斜面も緑と水の音で心が癒されていく。いよいよ「下二俣」からは、勢い良く流れる清流を相手に登りが始まる。何度も徒渉(橋のない川を渡ること)を繰り返して、川筋を登っていくのだ。ほぼ垂直の岩壁にへばりついて巻いて行くと、滝がいくつも現れる。これが二時間続いて「上二股」。緊張感もあったけれど、気がついたら涼風のなか、このコースを楽しんでいた。

種類の多いお花畑を見ながら「馬の背」まで、高度感のあるコースを登る。振り向くたびに裾野の原生林が広がり、ため息に似た深呼吸が漏れる・・・内地とはスケールが違う。
曇っていた空が、山頂に着く頃には青空に変わった〜!今年も晴男〜〜


P7169983.JPG
P7169994.jpg
皆が鈴をつけているので熊もオチオチできない

P7169997.jpg
P7160159.JPG
ツクバネウツギは山頂部まで咲いていた

P7160026.jpg
落ちないように滝を巻いていく

P7160027.JPG
まだ山桜が咲いていた

P7160032.JPG
P7160035.JPG
花色が美しいミヤマエンレイソウ

P7160041.jpg
P7160056.JPG
万丈の滝

P7160065.jpg
見晴の滝

P7160070.jpg
P7160068.JPG
エゾが頭についてエゾフウロ

P7160078.JPG
こちらはエゾオトギリか?

P7160087.JPG
水をかけるとサンカヨウの花びらは透明になる・・・誰かがかけたのかな

P7160119.jpg
馬の背までの急峻な登り

P7160125.JPG
いかにも北海道らしいエゾツツジ

P7160133.JPG
ハクサンイチゲは茎が太い

P7160151.JPG
山頂近くでは、チングルマが風車に変わっていた

P7160146.JPG
忙しなく動いていた雲が切れて、青空が広がった


斜里岳、阿寒岳へ


P7099906.JPG
ノカンゾウよ、北海道には梅雨がないのだ〜


慌ただしい一週間を何とか乗り越え、夕方には北海道〜(のはずだ)。女満別空港で親友Sと待ち合わせている。「もし良かったら、一緒に道東の山を登らないかと、昨年から声をかけていた。」Sとは中学校時代に知り合い、いまでも年に数回飲んだり旅をしたりを続けている。
斜里岳、阿寒岳を登ってから阿寒湖で「82、83座」の祝杯をあげる予定だ。


福井館



P7139963.JPG

目印はやはり恐竜だった。知人が訳あって福井県のアンテナショップの支配人になったと聞いたので、南青山をウロウロ探していたら、おなじみの恐竜くんがベンチに座っていた。五月に行った福井駅前にも恐竜たちがわんさかいた。
各県が、競うようにおらが県の物産を売り込むための基地、つまりアンテナショップを都内にもっている。
人気の県は、北海道、沖縄、宮崎、宮城だ。今は熊本だろうか。ブームが起きると、あっという間に商品が無くなるらしい。福井はというと、越前がに、のどぐろ、永平寺そば、浜焼き鯖、そして「おあげ」だ。おあげは油揚の極上品で、密かに人気らしい。


P5149118.JPG
福井駅前の恐竜は動き、哭き声を上げていた


P5138893.jpg
駅構内にも同じのがいたな


姫河骨


P7099894.JPG


先日の東御苑で、これも歌の「コウホネ」と、一枚撮っておいた。水面からにょきっと黄色の花が伸びて印象的だ。
すると昨日の歌会で、一首でてきた。姫河骨と書かれて。なるほどね、姿を思えば言い当てて妙。花の名を片仮名にするか、漢字するかでイメージが変わってくるが、ここまでグッと変わる花も珍しい。


結婚式


IMG_20160710_134002.jpg
娘を見つめる父親の気持ちやいかに・・・


久々に式から参列して、宴まで幸せな時間の中にいた。このブログでおなじみの権師匠の娘さんから是非、結婚式にとお声がかかった。なんで俺?〜と思ったが、親父のために出るか〜と出席を決めた。

家を出る数時間前、あるはずの白いネクタイが見つからない。トンとご無沙汰だったので、何処かに紛れ込んだのか、忘れてしまったのか。黒のネクタイは頻繁にしているのだが・・・たしか10年ほど前、姪の結婚式が最後だから、そのときに消えたのだろう。

披露宴では権師匠と同じテーブルで隣。彼と出会ってから45年が流れている。同じような人生を歩いてきたわけだから、父親の気持ちは充分に伝わってくる。
お相手のご実家は北海道の新冠(にいかっぷ)で、馬牧場を営まれているとか。まあなんと偶然〜祖父も日高で牧場を持っていたので、ググッと気持ちが入る。(その昔祖父は、徳間書店の徳間社長と一緒に牧場を共同経営をしていたことがあった)

「新郎新婦がゲートに入場です」から始まり、新郎新婦の友人たちの楽しそうな話を聞いていたら、こんな時間がかつてあったなあと、懐かしい気持ちになった。若いということは、それだけで素晴らしい。

そしていよいよ最後「泣いたふりをしてくるか〜」と言って、権師匠が席を立つ。新婦の朗読が始まって、間もなく涙が溢れてきた。これって、まずいよなあ・・・。なんで親父が泣かないで、こっちが泣くんだよ・・・。

権ちゃん、おめでとう〜〜!


P7109940.jpg
いかん、目が滲んできた・・・


皇居東御苑


P7099867.JPG
江戸城のスケールは、石垣一つからでも分かる


週末は吟行歌会。生憎の雨のなか、皇居東御苑(江戸城)を案内してくれたのは、江戸の文化や歴史に詳しい友人のYさん。歴史・演芸ライターで講演、歴史散策講座などで講師をされている。

広いご城下を約2時間、大門や石垣の構造とその役割、参勤交代のエピソードから始まって、最後は大奥の妖しい話まで、徳川四百年の歴史を分かりやすくコンパクトにまとめ案内をしていただいた。

いつもの花鳥風月から離れ、いにしえの世界を想像して歌にする。これは新しい試みだったが、皆さん、見えない世界をお上手に歌にされていた。


この歌が一席

武蔵野から
あなたも
連れてこられたのね
山百合 一輪
うつむき加減に         Mさん

武蔵野から様々な樹々を運び入れ、造られた森を散策して・・と作者。
石垣作りの職人や大奥の側室たちなど、城の歴史の中に消えていった人たちを思う。


P7099869.JPG
P7099908.JPG
P7099888.JPG
雨のなか、古地図や古い文献などで説明をされるYさん


TANITAの謎



P7089856.JPG


今朝の体重計の数値を見てビックリした。(^_^)のアイコンが現れ、体内年齢が「33才」と出た。2年以上も48才の表示だったので、故障したではと、もう一度量り直しても同じ。ウ〜ム・・・。

なぜだろうと思い、内蔵脂肪の数値も下がっていたので、ネットで調べた。60代男性の平均内臓脂肪レベルは12とある。では6〜7の数字はと見ると20代。これかも〜と事務所で自慢をすると、50代のY君は「僕は内臓脂肪レベル10ちょっとですが、20代と出ますよ」。同じTANITAだいう・・・謎は残ったままだ・・・。


P7089854.JPG
下がった内蔵脂肪に理由があるのか!?


P7089857.JPG
腰痛を軽減しようと体重は3キロ落とした・・・


講談会


演芸場.jpg
早目に並んで一番前を陣取った


七夕といえばボタモチ・・・
やめよう、ますます暑くなる・・・それにしても今日は暑い。

夕べは、涼しい風の吹くお堀のそば、国立演芸場で講談を聞いた。「かぶら矢会」という大御所がずらり出演の講談会だ。この世界にも女性の進出が著しく、一龍斎貞鏡という若手女性講談師が前講を受けもったのだが、表情豊かに何役もこなす粋のいい噺っぷりに、おじさんはズシンと聞き惚れた。
「コウダンシなのに、これが凄いべっぴん」そんな風に紹介したくなる期待の一人だ。

講談と落語に大きな違い・・・。落語はおおよそ、バカでおめでたい登場人物で構成されているが、講談はというと、パパンパンパンと張扇を打ち下し、緊張の中で仇討ち、殴り込み、御家の大事などで人がどんどん殺されてゆく。昨日も随分理不尽な殺され方が多かった。
講談の世界には、武家社会の頃の美談が残されているのだ。若手講談師たちは、それをどう受け止めて演じていくのか、楽しみである。


P7069849.JPG

山の店


P7029824.jpg
山屋さんが喜びそうなインテリア用品まで揃えている


来週、北海道の山に登るので時間が空くと山の店に寄ってアレコレと物色している。ここ「monbll」は、山用品のメーカーから販売事業にも進出し、折からの山ブームにも乗って、いまや国内のトップメーカーだ。街で見つけるとつい入ってしまう。
客は当然ほとんどが山屋さんだから、落ち着いた気分になる。店員さんも忙しくない限り、親切に対応してくれる。
初夏虫が多くて・・・と話したら、探していた防虫ネットをすすめてくれた。15年前、初夏の大雪山、昨年の祖母山で虫の襲撃にあって、閉口した。もうこれで安心〜。


防虫ネット.jpg
黒色は視界を妨げないことを知った


短冊


P7029818.jpg

祈り、願い、思い、希望、夢・・・気がついたら、短冊の森を泳いでいました。


P7029822.jpg
P7029823.jpg
P7029815.jpg
P7029813.jpg

ここからはユニーク・・・


P7029817.jpg
P7029812.jpg
P7029820.jpg

こいつは自棄、こんな表現もあるんだ〜


P7029814.jpg

奇跡のりんご


奇跡のリンゴ.jpg

週末、木村秋則さんの講演を聞いた。「見えないものを見る力」をテーマに、土のもつ力、自然栽培の意義、農業と福祉の連携などを熱く語られた。彼は語り部であるなと思った。
「私は百姓です。大豆の根粒菌の作用で土作りを行い、無農薬・無施肥でのりんごを栽培して不可能とされた成果をあげました・・・」
飄々と話し始めた彼の言葉は、懐かしい人の言葉だった。

彼を知ったのはひょんなことからだ。本屋で平積みされている一冊の本の表紙に、歯が抜けた口を大きく開いて笑っている男がいた。引き寄せられた。買って帰り、読み始めると夢中になって一気に読破した。少しの時間が流れて、NHKのプロフェッショナルにも取り上げられた。
いま彼は、世界の農業を変えようと活動領域を広げていた。

親しい友人の娘さんが、将来美味しいスイカを作りたいと言っていたから、親子で彼の話を聞いてみたらどうかと、講演を勧めた。



P6269766.jpg

風鈴、金魚ときたら次はこれだ。いち早く掛かったけれど、ガーンとした炎天が現れなければ、この旗のご利益はいまひとつ。
この単純明快なデザインは素晴らしい。食堂であろうと、お洒落なスイーツの店であろうと、はたまた海水浴場や高尾山の山頂であろうと、この氷の文字と千鳥を見ると、喉がグビリと鳴る。
祭や縁日、そして夏をしみじみ演出していると思う。

金魚


P6299801.JPG


写真を撮ろうとすると、さっと金魚が底に隠れてしまった。近所のトンカツ屋さんの前に、火鉢がふたつ置かれている。金魚は、ガラスの水槽より火鉢のほうが育ちやすいと聞いたことがある。分厚い焼き物なので温度変化が少ない。そして底にじっとしていれば、外から見えないのでストレスがかからないからだろうか。
金魚と火鉢、なんとも良い組み合わせだ。縁台があって、上に風鈴〜いいね。


P6299807.JPG
隣にメダカの火鉢も


風鈴



P6269777.JPG

瀬戸物屋さんの店先から涼やかな音が聞こえてきた。断りをいれて撮らせてもらった。車の行き来が激しいので、ぴしっと決まらない。まあなんとかなるだろうと、まずはお礼を言って・・・店内を眺めると、夏バージョンの品揃え。ガラスの涼しげな色合い、有田の皿の藍色が爽やかだ。探していた蕎麦猪口を見つける。酒にも使えるし、これは便利なのだ・・・。


日本画アワード




昨日、山種美術館へ「日本画アワード」を観にいった。山種・・・山だね、というわけで山に、縁があるのかもしれない。学芸員のKさんから丁寧なお手紙を頂いていた。「日本画アワード」は、三年に一度の新人の登龍門として企画されているもので、将来のある画家の発掘と奨励を目指している。

今回大賞を取られた作品は好かった。「ゆめうつつ/京都絵美(みやこえみ)」。深い青の世界に佇む女性・・・色はこんなにも豊かなのか。構図、色彩、技法、どれも素晴らしく、しばらく幽玄の世界に身を置いた。
山種美術館は小さな美術館だが、日本画をゆっくり楽しむにはとても良い美術館だと思う。スペースに合った作品の数がちょうどいい感じで、見終わった後に疲労感はない。そして一階「カフェ椿」の和菓子も楽しみなのだ。

7月に入ってからは、江戸絵画を一挙に公開する「江戸絵画への視線―岩佐又兵衛から江戸琳派へ」が始まるので、これも見逃せない。こんなユニークな企画がある。お得かもしれない。


img160702-00.jpg


IMG_20160626_160434.jpg
この時期に相応しい「初ほたる」。ポンと灯りが一つ


01.jpg
行くたびに買ってしまう土牛の「醍醐」の絵葉書


旅好きのスイカ


P6249735.JPG
クサリ切るなよ


「またですか」。事務所のUに言われる。そうなのだ。今年に入って二度目。トホホ顔で遺失物センターに取りにいく。我がスイカ君、主人に似て旅が好きらしく、山の帰りに時々いなくなる。主人のほろ酔いが原因らしい。国立から立川警察、今度は神田から飯田橋と優しい人に拾われては、ジッと主人を待っている。というわけで、不自由だろうけどと断って、カバーに入ってもらい、繋げさせてもらった。


お主も〜


P6119526.jpg


悪よの〜と、このワルナスビの花を見ると悪代官を思う。人の噂も75日どころか、もうあの人の話しが出てこない。美術品の行方を知ることもできず、迷宮入りとなる。なんとも後味が悪い。

オニアザミもそうだけど、このワルナスビも強かだ。茎に葉っぱに鋭い棘がいっぱいだ。間違ってこの薮に入ってしまうと傷だらけになってしまうだろう。繁殖力もすごくて、地下茎でどんどん増える。おまけに実は毒。悪茄子の名前がつくのも仕方がない。

英語でも Apple of Sodom(ソドムのリンゴ)、Devil's tomato (悪魔のトマト)などという悪名で呼ばれている。やはりデビルなのだ・・・。

山間の駅


P6189688.JPG

奥多摩の沿線には無人駅が多い。山間にあるので、駅舎までかなりの坂や階段を登らなければならない場合がある。この鳩の巣駅もその一つだ。このひろい平地を確保するのは大変だったことだろう。跨線橋から眺める平屋建ての駅舎とホームが懐かしいようなシンプルさだ。
一時間に数本しかない電車をぼんやりと待つ。酔った体に山の涼風が気持ちいい。やがて信号音が聞こえて、トンネルの向こうから電車がやってくる。


ユキノシタ


P6189654.jpg

夏になるというのにユキノシタ。花はダイモンジソウと同じ「大」の字をしている。上の3枚には色がついていて、下の花は白色。雪が上につもっても、その下に緑の葉があることから「雪の下」と名付けられたようだ。半日陰地の岩場などに自生する常緑の多年草。


P6189663.JPG

美味しゅうございました


P6189670.JPG
擬態したい気分でありまする・・・


N兄 写真、そしてサンドイッチ、美味しゅうございました。
O爺 沢山の洒落、美味しゅうございました。
S姉 ブルーベリーのゼリー、美味しゅうございました。
O様 おにぎりをありがとうございます。大変美味しゅうございました。
K様 バームクーヘン、美味しゅうございました。
Sっち 冷え冷えのメロン、沁みて沁みて、美味しゅうございました。

皆さま、お騒がせをいたしました。どこかに置き忘れたはずのおにぎりと山地図、家に帰ってドッキリ。二層のリュックの下から出て参りました。とても恥ずかしく、身を隠したい気分であります。
ORMACのみんなの優しさに感謝です。ありがとうございました。

沖縄梅雨明け


P5299299.JPG

梅雨明けのような青空と雲。そして風が吹き抜ける。このくらいの気温ならなんとか乗り越えられるかもしれない。沖縄はもう梅雨明けとか。今年は、早いなあ〜。高校野球の予選が始まるから、球児たちには嬉しい知らせだ。
明日は、ORMACの山登りで御岳山を目指す。何とか全員無事に下山して山酒場へ〜


アガパンサス


P6169647.JPG
語源は、ギリシャ語でアガベ(愛)とアンサス(花)の2語から「愛の花」


あ〜あ、錦織が二回戦リタイアでガックリ。ダルビッシュもマエケンも故障者になって、イチローも打っちゃったし・・・マスゾエも降板してしまって、週末の楽しみがなくなった。寂しい。残るは、大谷の164キロか。

事務所玄関のアガパンサスが開花した。和名は、紫君子蘭(ムラサキクンシラン)。紫君子といば、紫草子さん。どうしていらっしゃるだろう。


桑の実


P6129620.JPG

カワゾイを歩いて、マスゾエを経由して、またカワゾイに戻る。
多摩川を奥多摩方面に向って歩いていくと、花はもちろんのこと、いろんな木があるのに気付く。知っている木をあげるとヤナギ、サワグルミ、ライラック、そして桑。調べるともっと種類が多いはず。桑は、実をつけているから分かった。今の人はだれも取って食べようとはしないだろう。とくに黒ずんできたらなおさらだ。
しかしこの色になると、甘い、とおじさんは分かっている。


P6129642.JPG
クワず嫌いはいかん

P6129640.jpg
クルミだってある



雄弁と詭弁


IMGP4434.JPG

能弁なる詭弁、詭弁なる黙秘・・・この男を諭すのは難しい。記者、マスコミ、議員、誰も彼から真実を引き出せない。どころか問われると「信義」「機微」なる言葉を盛り込んで、男の美学を語りはじめる。
ありもしない、いもしない団体や人物をあたかも守るかのように。おいおい、ピンチはチャンスかよ? どうしたら、ヤツを落とせるか・・・考えた。

笑点ならこうなるだろう。
『ある人物に成り代わって、マスゾエさんの肩に手を当て、ひと言!』

1)
「おい・・・・・カツ丼、喰うか?」刑事・・・・これで随分落としてきた

2)
「よく、頑張ったね。もういいでしょ」寂聴さん・・・上から目線じゃダメなのよね

3)
「ウソでもいいから、ホントのこと言って」まだ現れていない元恋人

4)
「あんたは辞任党だ、マキゾエ知事だ」木久蔵

5)
「そんなに行きたければ、リオに行くといい・・・あっちも汚職大統領だ」アルキメデス

他にアイデア、ある!?


多摩川散歩


P6129546.JPG

山に行くといって出かけたはずなのに、一時間後、多摩川の川べりを歩いていた。乗った電車を間違えたのだ。一度戻らねばと多摩川を渡っているときに、ふと思った。そうだ〜今日は川を見て歩こう。下車して堤防に上がれば、空が広くて、風が気持ちいい。いい選択だ〜禍を転じて福と為す・・・(^^)V


P6129554.JPG
P6129586.JPG
大群生していたハルシャギク

P6129578.JPG
P6129614.JPG
P6129588.JPG
アレチハナガサ

P6129605.JPG
コゴメバオトギリソウ

P6129573.JPG
テリハノイバラ


P6129556.JPG
P6129636.JPG

P6129625.JPG
いつか山に行けなくなったら、川沿いを歩こう〜♬


梅雨の晴れ間


P6109505.JPG

陰が濃くなって、力のある雲が出ている。ひさびさの陽射しを感じながら、夏を思った。
そういえば、陰のある道を探して歩くようになったのは、いつからだろう・・・


いまテレビを見ている・・・、やはりこの人はデビルである。


IMG_2796.PNG
キツい質問には、角をだす


ORMAC推奨☆☆☆



クククッ・・・・間違ってはいなかった。
「飲むために登るのか、登ったから飲むのか。」
タイトルは「山を下りたら山麓酒場」。ついに、こんな本が出た。

泣かせるねえ〜、嬉しいねえ〜・・・・
我が山の倶楽部、Old Rookies Mountain&Alcohol Club(ORMAC)
オルマックの精神(魂)が一冊になったようなもんだ。
この本は日本山岳会の理事でORMACの隊員Tさんから頂いた。
彼は、会うたびに山の何かをプレゼントしてくれる。ありがたい。

この本を開くと、憎いタイトルが並ぶ。
・酒場に行くための山々
・山麓酒場に行くための山地図・・・

もう・・・これは、「登ったから飲むのか」ではない。
「飲むために登る」だ。決まり!

本についてる帯(腰巻)の「飲む」は「呑む」にしてほしかった。
「呑むために登るのか、登ったから呑むのか。」
うん、こっちが好いね。

ORMACから、星3つ〜〜〜!


P6099495.JPG
P6099499.JPG
P6099496.JPG
一軒一軒、店の特長が丁寧に記されている


マチス


P6049486.JPG

福岡のSさんが「森のなかを歩いているみたいでした」とこの展覧会の感想を話してくれた。
半年前からチェックしていた展覧会だった。ピサロ、マチスとあるが、有名作家の作品は1点だけ。まったくこの手の展覧会が多い。

企画展としては、面白い。印象派の時代に入ってから、森に光がグワ〜ンと入った。
風景の絵が世の中に広まっていく・・・。

呑む前に、良いかもしれない。
新宿西口、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館。


都政より渡世


masuzoe_P6059488.jpg

「一月の大山登山の帰りに呑んだこの酒が旨かったから」と、ORMACのメンバーで中学時代の友人Hがニコニコして渡してくれた。中身をペットボトルに入れて部屋の冷蔵庫に移し替え、記念撮影。

風呂から上がれば、仲間4人と都知事問題が酒のツマミになる。噂の別荘を調べると、窓から見える距離にあることが分かる。「あの白いアールの建物の裏だ」。スマホ画面を見ると玄関の表札・・・「なんだ〜このMIPE?」から始まり、延々と夕食までの間「都知事の卑しさが、マスゾエ〜」となった。

いくつかの言葉が浮かんだ。

都政より渡世、
トウキョウドケチジ、
汗顔の至りではなく厚顔の痛み

そして、つけたあだ名は、これ
「東京血税吸虫バイアグラデビル」 コワ〜〜(^^;

マスゾエ〜.jpg

梅雨入り


P6019368.JPG

関東地方もいよいよ梅雨に入ったとか。花とお肌には優しいシットリ、通勤者にはイヤなジットリが始まる。この期間がけっこう長いので、日本には四季ではなく、五季あるのではないかと思う。ということで、入梅を待っていた花たちの紹介を。


P6019359.JPG
P6019353.JPG
P6019349.jpg

梅雨の前


P6039477.JPG

昨日今日と気持ちのいい風が吹いている。もう少しこんな風に吹かれていたいと願う。須賀神社の夏祭りの準備も終わって、もうすぐ四谷界隈に掛け声と神輿が回っていくのだろう。昨年は雨に打たれながらの神輿だった。粋な姉さんたちの顔に雨粒があたっているのを眺めて、好いもんだねえ〜と思った。予想だと、関東地方は来週末辺りに梅雨入りらしい。


P6039471.jpg
P6039432.JPG
ペンペン草も売っているとは驚き〜


一生痛まない強い腰!


P6019394.JPG

T病院の医師から推薦されてこの本をアマゾンで購入した。1円である。著者も出版社も本屋さんも儲からないね。儲かるのは郵便局だけか。

ついに巡り会えた。読んでいくと、この医師に診てもらいたいと、深く思った。2Bの鉛筆がラインをいくつも引いていく。例えばこんな箇所。「腰痛を生み出すのは、脳と骨」。つまり二つのB。B to Bだ。「腰の痛みは、心理状態によって大きく増幅されている」・・・なるほどねえ。思いあたる節がある。もしかしたら多くの痛みというのは、そんなものかもしれない。

痛みに慣れてくると、この意味がよく分かる。そして納得の核心へ・・・フムフムと鼻息を荒くし、背筋を伸ばし、天井を見つめる。さて後は、このメソッドを実践して、昔の自分に戻るのだ!!


有職和菓子


P5299338.jpg

こんなお菓子屋さんを大月駅の近くで見つけた。味のある好い看板だ。きっと和菓子が、ガラスケースのなかに並んでいるのだろう・・・ウ〜ン・・・しかし、水を飲まずに山から下りて、喉が「ビビビール〜」と叫んでいたので、しばし眺めてスルーした。もしかしたら銀座木村屋のアンパンの本家はここではないかと思いながら・・・。

あらためて写真を見ると、窓ガラスに金文字で「有職和菓子」、下には武田菱のマーク、そして「大月木村屋」とある。地域に愛されたきた由緒ある和菓子屋さんなのだ。「有職」とは、「ゆうそく」と読むらしく、御所や宮内庁などに納品できるお店にあたえられる資格というか勲章!?なのだ。

武田信玄と深い繋がりをもっている職人さんが、餡を作っている・・・。
ワガシバカヨネ〜♬ と歌いたくなるくらい、和菓子にぞっこん。やはり店内を覗いてくるべきだった・・・。次回は必ず〜!


P5299335.JPG
驚きの家を発見〜!橋の上で「お住みになりますか?」と、N兄に聞いた。
両手を広げて「Oh〜Crazy〜」


ホリデー快速ビューやまなし


P5299278.JPG
P5299281.JPG

高川山登山の日、新宿駅からはいつも乗る「ホリデー快速ビューやまなし」で。この日は、ホームに新しい車両が止まっていた。なんと二階建。普通料金でこれに乗れる〜いいねえ〜♬。後尾の10号車に乗り込み、二階席に上がるとガラガラ〜
進行方向左側、富士山が見える窓側に座る。途中駅から乗ってくるメンバーのためにとりあえず4席を確保。

走り始めると、今までとは違った景色が見えるので、ウキウキしてくる。ときどき撮り鉄君たちがシャッターを切っている。やはり新車両なのだな。そして・・・多摩川を渡ったときだ。何百人もの撮り鉄たちがズラ〜と堤防沿いに並んでいる。シャッター音が聞こえてきそうだ。思わず昭和天皇の気分で、ゆっくりと数回手を振った。驚いた。その後もたくさんのマニアたちがいた。鉃道の世界は、奥が深いようだ。

「ホリデー快速ビューやまなし」は、小淵沢まで普通料金で行ける。
お時間のある方は、お試しあれ。

こんなYouTubeを発見。まさに5/29、その列車だ。
最後尾の車輌の一番前、窓側にいるぞ〜!



高川山


P5299297.JPG

昨日、山梨県の秀麗富嶽十二景に選定されている高川山を登った。標高は975メートル、360度の展望が開け富士山や丹沢山系などが眺められる。梅雨前の最後の山を久々に仲間たちとお喋りをしながら登ることができた。


P5299285.JPG
登山口は緑のトンネルだった


P5299292.JPG
P5299289.JPG
P5299327.JPG
下山コースの最後に、探しつづけた「むすび山」が現れた。大月駅のすぐ近く〜


女坂、男坂、むすび山とコースの途中に出てくる名称もふんかわでゆるい。そして山道は緑が多く、変化に富み、飽きさせないコースになっている。山頂部の登りはキツかったが、すんなり登ることができた。頂上からは、雪の少ない富士山が霞んで見えた。


P5299333.JPG
下山途中に見つけたホタルブクロ


メンバーの提案で、下山は大月駅までの長いコースを選ぶことにしたのだが、これがキツかった。しかし、ビールが待っている、地酒が呼んでいるともう一つの「山頂」を目指し、目をキラキラさせながら大月駅前を目指すのだった・・・。

「高川山」でググると、なんと〜、アルキメデスが作った日本山岳会のHPが出てきた。

ツチハンミョウ


P5078805.JPG

この虫をずっと勘違いして覚えていた。初夏の頃、よく見るのでオサムシかマイマイカブリの幼虫だと思っていた。黒っぽく見えるが光の加減で紺色に輝く時がある。スピードのある動きと、この骨格、強そうな顎。肉食系だろうと思っていたので、勝手に決めていたのだ。

今年も高尾山で見つけたので、権師匠に報告したら、すぐに回答がきた。
「駿足回答!ツチハンミョウだな!!!」

ハンミョウ、、、の仲間・・・
ハンミョウと言えば、素早いスピードで山道を案内するように前を飛んでいく甲虫だ。ミチオシエの名前もある。こいつは、羽根が退化しているので、歩くことしかできないのだ。
調べてみると、卵から成虫になるまで、その過程は驚くばかりだ。


おやき


P3117364.JPG

信州の知人が送ってくれたおやきを週末の昼に食べている。モチっとした触感に、具の野沢菜の甘辛さが口に広がり、こんなに美味いもんだったかなと、しばし断面を眺める。小麦粉だけではなくて強力粉が混ざっているのかもしれない。事前に網焼きされているので冷凍保存し、食べるときに温める。懐かしく思うのは、なぜだろう・・・。

TAKAO 599 MUSEUM


P5078778.JPG
高尾駅は、木を基調とした駅に変わった


ミシュランの星3つの力は大きい。高尾山の麓の高尾駅は、建築家隈研吾氏によって改築され、駅横には温泉施設ができ、そして近くには高尾山のすべてが分かる施設「TAKAO 599 MUSEUM」も完成した。

企画・総合ディレクションは日本デザインセンターだ。入った瞬間、関係者なら「いかにも〜〜!」と声をあげそうなシンプルなデザインが目を引く。
白を基調とした空間、ゴシック系のフォント、そして分かりやすいピクトグラム。どれも、センターらしい。
登山口のすぐそばだから、一度見学すると良いかもしれない。


P5078752.JPG
TAKAO 599 MUSEUMの正面外観


P5078764.JPG
P5078766.JPG
P5078769.jpg
この世界に弱いんだよねえ〜


山菜づくし


P5088889.JPG

高妻山、荒島岳と続いたので、旬ではなくなってしまった題材が今週は続く。まずは三週間前、食卓をにぎわした山菜4品。高尾山で採ったアケビの芽、たらの芽、山椒、ワラビ(左上から時計回り)だ。高尾山で山菜が採れるなんて、地元の人だってあまり知らないはず。でも山地図をじっくり見ていると、ワラビの出そうな場所はだいたい分かる。光が届く広い山道であれば、かなりの可能性はある。というわけで、この四種類をゲットした。

アケビの芽はやや苦みが残っていたが、ワラビの煮物は、油揚との相性もよく美味かった。こんな歌をつくった。

えぐみさんと
しぶみさん
アク抜を抜かれて
まあ すっかり
春子さん

コメントのときに灰汁抜きの方法を聞かれていたので、ご披露します。

ー筍やワラビの灰汁抜きを簡単に済ます画期的な方法ー
・鍋に水(1ℓ)を入れたら、塩(小さじ2杯)と小麦粉(大さじ4杯)を入れて良くかき混ぜる。
・沸騰したら山菜を入れて、弱火で3分ほど煮る。
・山菜を取り出し、冷水にしばらくつける。

もう重層や糠を使わなくても大丈夫〜♬


永平寺


P5159236.JPG

旅の最後は永平寺だ。福井駅から京福バスで30分で行ける。山を辿って行くルートもあって、そこは道元禅師が幾度も歩いた道らしく禅の道として知られている。機会があれば、いつかその山道を辿ってみたい。

さて永平寺と言えば、テレビでお馴染みの若き禅僧の修行の寺。五月の風に吹かれて坂道を上がっていくと、曹洞宗大本山永平寺が現れた。樹齢700年の老杉に囲まれた敷地に、70棟余りの殿堂楼閣が点在している。

山門をくぐり、受付をすませ、いくつかのルールを教えられる。雲水には声をかけてはならない。私語が許されていないのだ。彼らの修行は厳しい。朝の起床は夏三時半、冬四時半。起床後の洗顔、食事、歩くこと、坐ることまで、これら全てが修行であり、生活の中に仏法は存在していると考えられている。修行を重ねた雲水らは、みんな精悍な顔をしていた。イケメン僧侶だ。

普段、歩き方のだらしない日本人を見ているせいか、雲水の歩く姿に見惚れた。薄い夏の法衣のなかでは、合唱のカタチが組まれているのだろう。真っすぐに一本、凛とした姿で滑るように歩く。美しい礼をする。

回廊には、五月の風が抜ける・・・一番良い季節に訪れたのではないかな。


P5159192.JPG
P5159196.JPG
昭和五年当時の著名な画家144名による花鳥風月230枚の絵天井大広間


P5159205.JPG
お馴染みの大階段。毎朝の掃除でツルツル


P5159201.JPG
光を背に浴びて一心に坐禅をする坐禅堂


P5159216.JPG
P5159230.JPG
木組の精密さ、木彫りの美しさに見惚れる


懐華桜(かいかろう)


P5149156.jpg

思索した後は、艶めいた茶屋が軒を連ねる茶屋街を訪ねる。ひがし茶屋の大半は、いま土産物、スイーツの店に変わってしまった。昔は、夕方にもなると、ほの灯りのなかを芸妓、舞妓が歩き、格子の向こうからは三味線の音が聞こえたのだろうね。そんなことをイメージしながら、いくつかの店を覗いて回る。

お茶屋さんで遊べるわけもないので、ひがし茶屋でもっとも大きな茶屋建築の「懐華桜」さんを見学した。築195年の歴史がある。光を取り込んでも外の視線を遮る格子など、様式は京都のそれに似ている。

まずは玄関に入って靴を脱ぐと、朱塗りの階段がドンと迎えてくれる。二階に上がると広い客間。そこは洗練された装飾が、各所に施されている。襖絵、掛け軸、灯の数々、そして畳。畳の縁なんか、朱色だ。艶やかだあ〜、そこをゆっくり歩くと・・・なぜだか妖しげな気持ちになるのだ。


P5149157.JPG
P5149171.JPG
P5149164.JPG
P5149176.JPG
・階段を上がると加山又造の絵を思わせる屏風
・朱の光が室内を妖しく照らす
・芸妓の叩く太鼓の音はどんなものか・・・
・さすが金沢。金の畳には驚いた。ここでお茶を嗜んだようだ。

今でももちろん「一見さんお断り」で、一客一亭を守っている。さてお値段の方は?・・・聞かぬが花だろうと、そっと辞して、庶民の店に向おう。

さてどこで呑むか?とパンフレットを見ると「香林坊」。酒と肴の旨い店をヘトヘトの足を引きずって探すのだった・・・。



P5149181.jpg
フキ味噌に冷や酒・・・沁みる・・・


鈴木大拙館


P5149146.jpg
青年がひとり思索をしていた・・・


山を登り終えたら、行きたいところがあった。金沢の鈴木大拙館だ。Mさん、Kさんにすすめられたこともあるが、仏教哲学者の思想を深めるためにと設計された特徴的な建物にも関心があった。斜面の緑地を活かした建物は、極めてシンプル。「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」を回廊で結び、「水鏡の庭」といわれる大きな池が静寂をたたえ、訪れる人を思索的にさせる。

P5149139.JPG
P5149142.JPG
突然水が湧き、その波紋がゆっくりと広がる。粋な演出だ


展示の計画、目的はこうだ。
鈴木大拙館における展示は、単にものを鑑賞する場とせず、来館者が自由かつ自然な心で鈴木大拙と出会うことにより、そこから得た感動や心の変化を、自らの思索に繋げていくことを基本方針としている。

自らが考える・・・・山の後には申し分のない空間だ。背筋を伸ばし、その空間に身を置いてみよう。しかし深く考えるということができない男は、どんなポーズをとって思索したところで、鈴木大拙の心や思想に近づくことはできなかった。
それでも先日のカラヴァッジョの絵を思わせるような明と暗の回廊のなかで、日常を離れ、考えることに時を費やすというのは、旅のひとつの過ごし方であるということは分かった。



P5149132.JPG

荒島岳(2)


P5139065.jpg
P5138955.JPG
P5138961.JPG

荒島岳は「ギフ蝶乱舞、花いっぱい」と山のサイトに書き込みがあったので楽しみにしていた。だけど、多くの花には会えなかった。そんななかで、このサンカヨウの花が目に止まった。大きな葉の上に数輪の白い花をつけている。グリーンの雌しべに黄色い雄しべの配色がシンプルで特徴的だ。
じつはこの花、雨に濡れると、花びらがガラス細工のように透明になる。


サンカヨウ.jpg

そして山頂部にはカタクリ。なぜこんな高いところに群生しているのか。花の大きさは平地の倍くらいはあるだろうか。このカタクリにやって来るのが、あのヒメギフチョウ。アゲハを思わすような柄だが、全身は毛むくじゃら。寒さには強そうだ。蝶には決まった植物との相性があって、それぞれ幼虫の好む葉っぱに卵を産みつける。


P5139023.JPG
P5139044.JPG
カタクリには止まらず、枯れ葉の上に・・・


他には、タニウツギ、ウラジロヨウラク、フジ、ミツバツツジ、そしてシャクナゲなどが咲いていた。


P5139068.JPG
ミツバツツジ


P5139039.JPG
オオカメノキの花かなあ・・・白山が雲に隠れてしまった


荒島岳(1523メートル/日本百名山81座目)


P5139047.JPG
この高度感。荒島岳中腹から見下ろす越前大野の田園風景


憑かれたようにように山に登っている。週末は福井県の荒島岳を登った。新しくなったバスターミナル「バスタ新宿」から夜行バスで福井へ入り、九頭竜線に乗り換えてJR勝原(かどはら)駅へ向う。

車窓に広がる田園風景が素晴らしかった。遠くの山々や家並みが映りこむ水田の上をタヒバリや青鷺が飛ぶ。どこかで見たよなあと思いだせば、秋田の鳥海山へ向う由利高原鉃道の風景に似ていた。
今回はもうこれだけでいいかな〜とさえ思った。水のある風景の美しさよ。

朝からピーカンのお天気。若い頃ならともかく、勝原駅からの最初の二時間の直射は堪えた。ブナの樹林帯はまだか〜〜。スキー場だった斜面をブツブツ言いながら登っていく。水をどれほど飲んだことか・・・。


P5139055.JPG

樹林帯に辿り着くと汗が少し引いた。緑に染まってしまうほどの美しい森。この時期独特の森の色だ。少し上がって行くとブナ林になった。ブナのなかに入ると、いつも大きな何かに包み込まれているような安心感を覚える。きっと誰もが、ここでひと息をつくはずだ。6年前に登った白山が北に見えていた。


P5139057.JPG
遥か北に名峰白山連峰


P5139049.JPG
振り返るとブナ林が広がる


P5139001.JPG
見上げれば山頂まで後わずか


ここを一時間半かけて上がると標高1200メートルの「シャクナゲ平」と呼ばれる小ピークだ。ここで水分補給をたっぷりして、いよいよこの先の急斜面「もちかべ」に取り付く。ここからが踏ん張りどころで、ロープ、梯子、鎖が続く。小山に出ると、遥か先にピークらしき風景が見えた。

1500メートルを侮るなかれ〜〜。もう充分疲れたぜいと、足を引きずるように登っていくとカタクリの花が現れる。山頂部になぜこんなにカタクリがあるのと思っていたら、なんと、ヒメギフチョウが飛んで来た!!
疲れが吹き飛ぶ。カメラを出してモノにしようと思うのだが、警戒心が強く、お相手をしてくれない。そうだ・・・蝶は後、まず山頂に行こう。


P5139030.JPG
P5139031.JPG
キャンディーの缶を思わせるような色とカタチの360度の方位


午後二時半、トウチャコ〜。白山はもちろん、乗鞍、御岳、南アルプスまで確認できる。良く頑張りました。おにぎりを頬張りながら、たった一人で幸せ360度を堪能する。


P5139086.JPG
下山時の風景。水田が夕日を受けて輝く


荒島岳へ


P5078782.JPG
桜の花びらがここに落ちて芽が出ました〜(ウソ)ハナイカダ、見っけ


なんて良い風〜と、胸いっぱい吸い込むみながら、風よ、もう少しの間、私たちをいい気持ちにさせておくれ。そんな気分で街を闊歩する。五月の風よ〜・・・この先にどんな言葉を、織り込んでいこうか。

風に誘われて、今週末は81座目を目指す。福井県の荒島岳。机上の地図では何度も登頂を果たしている。前回の高妻より穏やかな山容で、お天気にも恵まれそうだ。
こんな時は不安が消えて、山頂からの白山の山並みを想像したりする。

新しくなった新宿バスターミナル(バスタ新宿)は、新宿駅から直結で、じつに便利だ。一昨日ロケハンして、今朝、山のリュックをローッカーに放り込んだ。今晩の夜行バスに揺られて福井へ向います。報告は来週に〜♬


この時期、花がおしくらまんじゅう〜


P5088838.JPG
ヤマボウシ、日が陰った時のほうが色がいいね

P5088874.JPG
エゴの花が散りはじめていた

P5088844.JPG
いつの間にアジサイにも色が差しはじめた

P5088846.JPG
叔母が好きな山吹のガク。花のようで可愛い


カラヴァッジョ展


P5028687.JPG

正しい名前は「ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ」。
NHKの同じ番組を二度も観ていた。タイトルは「光と闇のエクスタシー」。なんて好いタイトルなんだ〜。俳優の北村一輝が、ドラマチックな人生を送った画家カラヴァッジョの生涯を紹介していた。

人を殺め、逃亡の果に辿り着いたのが地中海のマルタ島。そこで絵の力を認められ免罪される。さまざまな人物を描いているが、共通しているのは対象を包む深い闇。そこにわずかな光を当て、静謐で内省的な人物像を浮かび上がらせている。


自画像.jpg

ある日、この展覧会のチケットが舞い込んだ。嬉しい〜。こんな偶然があるのだ。ここは一つ奮発して、音声ガイドを借りて、じっくり作品のなかに入っていこう・・・声の主は、あの北村一輝。彼が語り始めると、カラヴァッジョの存在感が増し、中世イタリアが身近になっていった。

「光と闇のエクスタシー」とは、この「法悦のマリア」を差してのことだろう。唇の上下、両腕まで光と闇が重なり合っている。いったい何を伝えたかったのか。人生のなかの光と闇。それはまさに彼の人生そのものだったのかもしれない。大人の作品展。おすすめします。


カラヴァッジョ.jpg

ビロードコガネ



P5078825.JPG
なにしてんの〜

P5078824.JPG
オレッ?  葉っぱ 食べてるの。


高妻山(3)


P4308486.JPG
トガクシショウマ(戸隠山で最初に採集されたので、トガクシソウとも)


GWの後だと、高妻山の続きもなんだか色褪せる。都会の花はどんどんに開花していくし・・・と思いながらも、エイッと披露する。

標高1200メートルの戸隠の朝晩は寒い。フキノトウは食べて〜と路肩にたくさん咲いていた。今回の発見は、トガクシショウマとショウジョウバカマ。トガクシショウマは珍しい高山植物。ショウジョウバカマは日の当たるところに数株だけあった。


P5018588.JPG
ショウジョウバカマ


P4308567.JPG
エンレイソウ


P4308468.JPG
カタクリ(花も葉も食べられる)


P4308506.JPG
キクザキイチゲ


P4308503.JPG
リュウキンカ


P4308542.JPG
コバイケイソウ(ギボウシやギョウジャニンニクと間違われる。有毒)


P4308489.JPG
ギョウジャニンニク(茹でて食べられる、別名アイヌ葱)


P4308529.JPG
P4308536.JPG
アチコチに水芭蕉が咲いていた。尾瀬と違い、ここのはどれも正しく小さい。


高妻山(2)


P4308456.JPG
手前の五地蔵山(右)まで登り3時間、そこから高妻山山頂まで2時間だ


宿から高妻山の登山口まで1時間歩き、そこから夏であれば約5時間弱登れば山頂に到着。つまり5時半に出発しているから12時前には着くはず。ところが途中の雪道に厄介があった。雪が柔らかくなりすぎて、踏み抜きになるのだ。踏み抜き(膝上まで足が沈む)が続くと体力、時間が失われる。そしてストレス。途中で、かなりバテた。

おまけにそしてイヤな風が吹いて来た。山頂下の斜度は厳しく、おまけに強風・・・アイゼンがなければ吹き飛ばされる。景色もまともに見えない。こんな辛い山も久しぶり。登っている最中に思ったのは、北アルプスでは今ごろ誰かが滑落しているかもしれない・・・。

山頂についた時は立っていられなかった。景色もまったく分からず、長いは無用。すぐに下山。二週間前はピーカンだったらしいから、じつに悔しい。でも山の天気は仕方がない。下山で滑落事故が多いから、雪の壁を用心して下りる。緊張の連続。稜線についたときには、生きて帰れると思った。
下山途中の風の当たらない場所で、昼食をとっている単独行の男性が二人いた。彼らも逃げ下りてきたのだろう。山頂で景色を見ながら食べるはずの弁当を食べていた・・・。

トータル約10時間。なんとか高妻を終わった。
二日目から太ももがパンパンに膨れ上がる。自分の足ではないよなあと、若き日の太ももを懐かしく思いだすのだった・・・


P4308458.JPG
美しい〜〜〜そして「怖れ」の二文字が頭に浮かび、おい、登れるのか!?と自問自答する


P5018666.jpg
踏み抜きに体力と時間を喰われる


P5018655.JPG
風〜〜〜


P5018634.JPG
P5018641.jpg
五地蔵、六弥勒、七薬師、八観音、九勢至とありがたい名前のポイントが続く


P5018637.JPG

後一時間。ここからキツかった・・・


高妻山(日本百名山・80座目)


P4298429.JPG
霰が舞い落ち、突風の中の戸隠連峰。右側のキッレトから高妻が見えるはずなのだが


週明けのココロなのだ〜の続きができる、幸せ。生きて帰りました。いやはや、高妻山はキツかった〜。正に字の如くである・・・。

長野県の唯一の百名山である高妻山(意外)は、いつかはやらなくてはと、マークしていた山だった。残雪の頃でも大丈夫だろうと高を括ってGWに計画した。ところが戸隠に到着して間もなく、雪と風の大歓迎。おいおい、勘弁してくれ〜。戸隠連山の右横に見えるはずが、ガスっていて姿がない。

頂上は、雪と氷になってしまうだろうなあと、不安になるも翌日の天気の回復を待った。


P4298432.JPG
手前の戸隠の上にいることを想像するだけで、身が締まる




ド〜〜〜ン。翌朝、高妻が現れた。それは、まるで・・・エベレストだ。
登れるだろうか。右肩の斜面のキツさ・・・・山頂直下は40度くらいだと聞くから、ほぼ壁だ。技術は?腰は?時間(体力)は?。不安が尽きなかった。


雪山を前に・・・


P4238368.jpg
先週末の山で、Oさんが機転を利かしてくれた

P4238253.JPG
P4238269.jpg

P4238335.JPG
P4238314.jpg

穏やかで良い山だったなあ〜と、先週末の山を振り返っていた。
いま天気図を見ながら、明日からの山に不安を抱いている。この雨は間違いなく山では雪になっているはずだ。朝、久々にスパッツ、ピッケル、アイゼンを並べた。冬山を前にしたときの気合いが漲る。早朝に登山口を出発して、往復10時間。ウ〜ム・・・。詳しくは、週明けのココロなのだ〜。


コロニー


P4238383.JPG
写真をクリックすると〜


大きな木だ・・・風に若葉が泳いでいる。そこへツルのような大きな鳥が、何羽も舞ってきた。コウノトリだろうか。羽ばたきが優雅だ。朱鷺ということはありえないし・・・口に加えている枝は、巣作りのためだろう。しばらくすると、甲高い鳴き声が響いた。スゴいだみ声〜・・・アオサギだ!

そこへ近所の女性が・・・「毎年、迷惑してるんです、声がうるさくて」。フンも落ちてくるだろうし、朝早くから鳴かれたらたまらんなあ。いろんな迷惑があるんだなあ〜。


P4238379.JPG

能岳から八重山(2)


P4238357.JPG
ホウチャクソウ


標高差200メートルの尾根道を歩くコースだから、楽しいハイキングだ。チゴユリが咲く場所には、ホウチャクソウが咲いているはずだがと探していたら、ありました。小さな二つの房がぶら下がっている。ピンボケだとなんだか幻想的な日本画の世界。小さな蟻がやって来て蜜を集めている。そしてそっくりの種類にアマドコロも発見。こちらは数が連なっている。

日向には、ジュウニヒトエ(十二単)。毛深い茎にいくつもの小さな花がつく。名前と様子が釣り合わない。そしてハルリンドウは合唱しているかのようで、青紫色ががひときわ目立つ。


P4238343.JPG
P4238364.JPG
アマドコロ


P4238331.JPG
P4238333.JPG
ジュウニヒトエ


P4238316.jpg

珍しい花もあった。ハナイカダ。風が吹いて花を写すのが難しかった。葉の真ん中に花をのせる。秋には黒い実に変身。


P4238353.JPG
P5032858-thumb-600x403-5946-1.jpg
こんな感じになるはず

P4238284.JPG
P4238312.JPG
P4238305.JPG
P4238365.JPG

そしてウツギも咲き始めた。小さいのはコゴメウツギかな。ウツギは卯の花。ウツギをたくさん見かけるようになると、夏が近い。

今回のハイキングコースでは、ツツジ、イチゴの花、イチリンソウなど、春のたくさんの花に出会えた。秋にまたここを訪れてみたい。


能岳から八重山


P4238215.JPG
遥か向こうにオッパイ山を発〜見


週末はORMACの山登り。今回は、会のAさんから紹介された能岳から八重山を辿って、秋葉山、根本山そしてJR上野原駅までのコース。これが期待以上に良かった。大月までの中央線沿線の山々はほとんど制覇したと思っていたが、能岳・八重山はノーマークだった。

何が良かったか。その1/春の花が満載だった。その2/ハイキングに相応しい穏やかなコース。その3/人が少なかった。いなかった!?。その4/お天気に恵まれた。番外編その5/立川にて新しい居酒屋を発見した。


P4238209.JPG
虎丸山は468メートル


最初はこの虎丸山を登っていく予定だったが、上野原駅にいた地元のおじさんが「この地図の道を辿りなさい」と手書きの地図を渡してくれたので、素直に従うことにした。さて、その道を辿ると、おう・・・・春の花が現れる。おまけに花の名が書かれている小さなプレートまで、道沿いにある。
このプレートも、おじさんの手によるもの!?


P4238212.JPG
さて出発〜


P4238226.JPG
P4238222.JPG
稚児百合(チゴユリ)


P4238232.JPG
錨草(イカリソウ)


P4238273.JPG
木イチゴの花

アシタノココロだ〜


薫風



P4208203.jpg

新緑が風に泳いでいる。毎年、この到来を大きな深呼吸で迎えて、感動を体の隅々に広げる。陽射しと風と湿度が、じつにバランスのいい配分だ。
この三つ、喩えるなら三色旗か三色弁当。と、思っていたらツツジも三色〜♬


P4208205.JPG

石巻番外編


P4178173.JPG

バスツアーのお楽しみのひとつは、女川でのランチタイムだった。ウニ丼か、穴子丼か?店に入る前から、両派の期待は高まっていた。ウニが苦手という人もいて、その比率は7:33。ウニ丼が圧倒的多数派だ。ところが甘い香りの穴子丼が運ばれると空気が一点。穴子の大きさに皆注目した。デカイ。かき揚げやナスなどの野菜たちが、「頼もしい方〜」と穴子に寄り添っている。


P4178169.JPG

一方、ウニ丼はというと「食べておくれやす〜」とお行儀よくまとまっていて、蒸ウニが17個。期待していたはずのウニ丼ではあるが、ウニの軍艦巻の口に広がる美味さに比べると、ウ〜ン、どうなの!?・・・。豪快に食べる穴子丼派に押され、はんなりのウニ丼派からは威勢の良い声が上がらない。

甘い香りを嗅がされながら、蒸ウニを口に運ぶ多数派。こころ穏やかではなかったはずだが、皆さん静かに頭を垂れてウニ丼を食べるのだった・・・。


P4178176.JPG

店を出るときにこのポスターに、ビックリ。店主のセンスというか、アイデアに驚いた。これだから素人は怖い。「はみだし注意」だそうだ。
なんも言えねえ〜〜。

改めて穴子丼を見てみると、穴子はドンブリの端っこからひょいと出ている。ドンブリの真ん中に置いたら、案外おさまるぞ〜。
それなのに「はみだし注意」。上手いね〜



被災地を巡る


P4178186.JPG
石巻は水揚げ量、水揚げ高ともに日本有数の大漁港だった


石巻の二日目はバスツアーで、歌会仲間40名の方々と被災地を巡った。最初の訪問地は、多くの児童が犠牲となった大川小学校跡。バスが到着すると雨混じりの強烈な風が迎えてくれた。

吹き飛ばされそうになりながらも慰霊碑に手を合わせて、無惨なままに残されている校舎を見て歩く。壊すという類いの動詞の全てが、校舎にあるようだった。砕く、捻る、千切る、潰す・・・ここまで破壊してしまうのかというほど、それは無惨な姿だった。

野外劇場のような施設の壁に描かれた子どもたちの絵を見ていたら、急に涙が溢れ、止まらなくなった。40分の空白の間にどんな躊躇があったのだろう。海と反対側に面している山側の斜面を見上げた。ここを登っていくことはできなかったのだろうか。

広島の原爆資料館、知覧の特攻平和会館の時もそうだった。きちんと向きあったとき、心は動きだす。こんな大きな力が、子どもたちに襲いかかったのかと、津波の恐ろしさを目の当たりにした。
古老たちが繋いできた言葉「つなみてんでんこ」の意味を改めて思った。


東北五行歌会


P4168165.JPG
旧北上川の砂州に建てられた石ノ森章太郎の萬画館


報告しますなんて言いながら、写真をほとんど撮っていないことに気がついた。なぜか!?
歌会後の親睦会で振る舞われた東北の地酒にやられました(秋田、宮城の歌友が持ち込む日本酒を毎回楽しみにしている)。つまり二日酔い。そして日曜日のバスツアーでは、強い雨と風。カメラをぶら下げているだけの人でした。
というわけでご披露するのは、歌会の上席歌です。

こんな歌が選ばれました。


この世で
一番清しい匂いは
剥いたばかりの牡蠣
ぜんぶ
海になる         一席

話しかけて
いるよ
会えなくても
想い続けることは
傍らにいること      二席

線香一本
燃えきるまでの
一時
想いめぐらす
過ぎた日のことなど    三席

桜がひらく
百年の樹も
初めて
春と
交わるように       四席

泳ぎ疲れた言葉を
ただ受け止める
「風の電話」も
「漂流ポスト」も
みちのくの 海のそばで  五席


五席の歌は、なんと! 小生の歌でした。つい嬉しくてお酒がすすみました。


さきほども大きな地震が熊本でありました。被災されてる方々の現状を思いますと心が痛みます。早く地震がおさまり、復興が進むことを願うばかりです。



スミレ


P4108064.jpg

高尾山は日本の山で一番数多くのスミレが見られるそうだ。約40種類くらい。ところがその違いがじつに分かりにくい。そんなわけで、覚えるのを途中で止めた。ほとんど同じに見えるのだが、専門家が見ると、違いが分かるらしい。


P4108099.JPG
P4108062.JPG
P4108067.JPG
P4108116.JPG


バラ族


P4108059.JPG

野バラの花って下向きだっけ!?と思いながら・・・しゃがんで撮った。山菜(楤の芽)を採りに薮に入ると。この野バラで手に引っ掻き傷をつける。


P4108118.JPG
イチゴの花はあっという間に咲き、すぐに散る。実をいち早くつけたいのか。


P4108077.JPG
山桜も散りはじめた。ぶら下がっているのはキブシかな。


P3267781.JPG
ヤマブキがひときわ目立つ。

ということで、どれもバラ科の花でした。


ホオ〜


P4108087.jpg

珍しい朴の木の芽吹きだ。オレンジ色の硬い芽鱗(がりん)が割れて、葉を包む托葉(たくよう)が現れた。葉が広がっていくと、この二つは落ちていく。そして葉が広がる6月頃、ポンと大きな白い花が開く。
花は芳しい香りを放つ。

P4108093.JPG
ここで一首

「この枯れ葉 なにかしら」
知っているくせに 
でも 応える
朴の葉だよ
「ホオ〜」

ニリンソウ


P4108040.JPG

なんとも可愛らしい。つい寄って、引いて、写真を撮っている。しばらくすると、また撮っている。孫とはこんなに可愛いものだろうか!?

皆でもヒトリシズカと呼ばれるように、一輪でもニリンソウ。キク科を思わせる三枚の葉から、ツンツンと二輪の細い茎が伸びて、ピッピッと咲いている。

山道に、川の淵に、森の中に、白い小さな合唱だ〜♬


P4108041.JPG
P4108057.JPG
P4108143.JPG
P4108147.JPG
この道は、ほとんど誰も知らないと思う。地図にもないんだから・・・


P4108139.jpg

散っても楽し



P4098005.JPG

ファインダーの中に、とつぜん赤い長靴
ジャブジャブジャブ・・・花の水面を揺らしていく

子どもは水が大好きだ
赤い長靴にピンクをつけて・・・楽しくってしょうがない

おじさんもここで、足を踏み落すところだった。


P4098008.JPG

散る桜


P4087972.jpg

さまざまな姿を魅せてくれた桜が散っていく。花びら、蕊、新緑といま三つの色が混じり合っている。蕾が弾けてから約三週間、毎日のように、この橋の上で楽しませてもらった。
川を流れていく花びらを見て、リオに行けなくなったバドミントンの選手を思った。これからだという時に、桜とともに散ってしまって、もったいない。


P4087959.jpg

バカラ賭博。詳しいことはしらないが、大金を巻き上げられても止められなかった。止めさせる人もいなかった。ふと歌声が聞こえてきた・・・
バカライッタジャナイノ〜♬。たしか松山恵子だった。


P4087978.jpg
P4087979.JPG


ヒトリシズカ


P3267750.JPG

まだ開ききっていない葉からモゾモゾと白い花が現れた。ヒトリシズカは、多年草だから毎年決まって同じところから顔をだす。
花言葉を調べると、「静謐」「隠された美」そして「愛にこたえて」。
一人だけど、静かじゃない、という人をたくさん知っている (^_-)


入学式


P4067949.JPG

東中野駅から中野駅までの沿線に桜並木が続く。下を走っている電車は中央線と総武線。桜寄りの中央快速電車が通り過ぎると、桜の花びらが舞い、土手の菜の花が揺れる。車内で、一瞬の景色を楽しんでいる人がいるかもしれない。

久々に青空がでて、今日は都内の多くの小学校の入学式。桜舞う下で、ランドセルを背負った一年生と父兄の笑顔が何枚も撮られたことだろう。
こんなに桜が保った年は、珍しいのではないだろうか。


花冷え


P4037915.JPG

肌寒い日が続いているせいか、今年は桜をゆっくりと楽しめる。毎日見ても飽きないのが不思議だ。雨のあと、歩道に散っている花びらが美しい。五片の花びらがいくつか落ちているが、これはほとんど鳥の仕業だ。スズメかインコだろうか。樹々も芽吹きを迎え、爽やかな季節がもうすぐだ。


P4037892.JPG
定点観測で開花状況


P4037920.jpg

もう葉がつき始めている


善福寺川緑道公園



P4027868.jpg

ここ数日、曇天が続き、満開の桜も冷え冷えとして映る。
週末の吟行歌会は、桜満開の杉並区の善福寺川緑道公園を歩いた。このコースを選んだのは、川沿いの美しい桜並木が、会場の角川庭園まで続いているからだ。蛇行して流れる善福寺川の両端で、シートを敷いて家族やグループらが語らっているが、誰もが厚着をしている。今年はどうやら、花冷えの時期に当たってしまったようだ。

P4027877.JPG
P4027871.JPG

この歌が一席だった。

散る花びらを
捕まえたい子の
動きを阻む
厚手のコート
ねぇねぇ春はまだ?    Iさん


サクラポイント


P3317828.JPG

桜はここで見ましょうと、橋の真ん中に丁寧なサクラ印があるので、ここで定点撮影をしている。わずか一日でこんなに開いた。毎年、開花から散っていくまでをこのポイントで眺めている。今年は先月に友人Sを亡くしたこともあり、なんか感慨ひとしおだ。


P3317832.JPG

一昨日、友人ら20人が集まりSの偲ぶ会を開いた。奥様と息子さんもいらして、若き頃の写真集そして彼が綴ったイラスト集を持参してくれた。そのひとつにSの描いた絵日記集があった。
若い頃からイラストが上手かったSは、キャラクターを擬人化して、入院してからの体調を語らせていた。「今日の体調もイマイチだなあ〜」などと・・・。どれも明るいキャラクターなので、泣きそうになった。こうして綴っていなければ、心がもたなかったのだろうか。

この桜を見せてあげたかった・・・


P3317835.JPG
背を向けるとこんな風景


P3317847.JPG
四谷の土手は八分咲き


う〜む


P3277794.JPG
喧しいなあ〜何かあったのか?


一昨日、友人のSさんから「東中野駅は、随分きれいになりましたね。アトレも出来て・・・」とメールがあった。何のことやらと思ったが、その先を読んで少女誘拐事件のことだと知った。

日曜の夕方、神田川沿いを歩いていたらヘリが喧しい音をたてて、東中野駅上空をホバリングしていた。何だろう、駅で事故でもあったのだろうか?二時間近く、その音は続いた。家に戻り、テレビで詳細が分かった・・・
う〜むと、妄想家は考えた。

ヘリが何台飛んだのか分からないが、私たちはヘリからの映像を見て、ことの大きさを理解する(しようとする)。つまり空撮されるということは、事件の大きさなのだ(だろう)。

しかし少女は、駅構内の公衆電話から通報したに過ぎない。当然、空からその電話は映らない。新聞、週刊誌の活字の大きさといい、派手な白抜き文字といい、そしてヘリからの撮影といい、これは大きな事件なんですよ〜とマスコミは伝えてくるが、それって、どうなんだろう・・・



P3297805.JPG
今朝の神田川は、まだこんな状況・・・


椚(クヌギ)


P3267753.JPG

サクラにばかり目が行ってしまうが、ほかの樹々も芽吹きの準備をすすめている。サクラのそばで、グイグイ黄色の蕾を大きくしているのはクヌギだ。もう少しすると、数珠のような花穂を下げて人目を引きつける。ただその時期が過ぎ、葉で覆われてしまうと何の木だかころりと忘れてしまう。

秋が近づき、太っちょのドングリをつける頃、なんの木だっけ!?と、この名前に苦しむ・・・「クヌギ」。もうすぐ忘れそう・・・


P3267755.JPG

ハクモクレン



P3207538.JPG

曇り空のなか、モクレンが白い色を灯している。大げさかもしれないが、曇空の日はモクレンが儚げに見える。こんな日は色が穏やかで、風景ともしっくりとあう。写真を撮るときはこんな曇空がいい。

光を集めるすぎると、対象は華やかさを増すが、同時に訝しさも見えてくる。光の悪戯だろうか。散るときなんかは、弱い光のなかがいい・・・

ときおり空と
会話をする
ハクモクレン
こんもりふんわり
手話のよう


P3207617.jpg
P3207535.JPG

ミモザ


P3207670.JPG

おっ、ミモザだ。路地の奥でユサユサと揺れている。大きな木だ。他所様の玄関の前で、ボーッと見上げている・・・この姿を誰かが怪しげに眺めているかもしれない。でも、おかまいなし。花を愛でる人に悪い人はいないのだ。三岸節子のミモザの絵を思いだしていた。あの絵の正しい名前はなんだったのだろう。イタリアの小さな山がミモザで覆いつくされていた。NHKの「世界で一番美しい瞬間」でもミモザを取り上げていた・・・


P3207667.JPG

こんな解説があった。

永遠の都・ローマが、黄色く輝くミモザの花で埋め尽くされる瞬間がある。男性が女性にミモザの花を贈り、感謝と愛を伝える3月8日の「女性の日」。人生を賭けてプロポーズする男性、マンマに感謝の思いを伝える息子...。街はミモザの魔法が生み出す愛の風景で埋め尽くされる。そのミモザを生産しているのは北部の山あいの小さな村々。イタリアにおけるミモザ栽培発祥の地・セボルガ村を訪ね、小さな花がたどった数奇な運命を知る。

もしかしたら節子は、こんな風景を見ていたのかもしれない。


ワカケホンセイインコ


P3207595.JPG

満開を待ち遠しく思っているのは、人間だけではないぞ。わしらワカケホンセイインコ様も同じだ。開いた桜の蜜を片っ端から頂くのだ。ホレッ、摘んでポイ・・・ドンドン花が無くなっていくだろう。
野生化していて、ちょっと嫌われ者の外来種なのだ。人間に慣れているから、カメラなんか怖くない。ピントは大丈夫か、上手く撮れよ。


P3207589.JPG
P3207581.JPG

P3207605.jpg

桜綻ぶ


P3207548.JPG

今年もまたやって来ました桜前線。吟行歌会の下見を兼ねて善福寺川を歩いてみると、すでに綻んでいる樹がいくつもある。レンギョウ、サンシュユ、モクレン、ミモザも揃い咲きで、あ〜春ウララ・・・。週末は少し冷え込むようなので、来週に期待がもてる。


P3207554.JPG
ここの景色がどう変わるのでしょう〜


ユキヤナギ


IMGP8894.JPG

明日から三連休なんだ!昨日の夕方まで知らなかった。今週しか見えなかった。というか、目先のことしか見えていなかった。お彼岸をぼんやりとは覚えていたけど、もうそこまで来ていたとは・・・。

夜、ユキヤナギが白くふわっと咲いるのを見つけた。桜と一緒に咲く花とイメージしていたので、あ〜もうこんなにと、自分だけ遅れて歩いているような気持ちになった。
楽しいの後は、厳しい現実だったのだあ〜。


根開き(ねあき)


P3137485.JPG

雪の上にあがって樹々を見ると、春が近いのが分かる。木の廻りの雪が融ける「根開き」が始まっているのだ。なんだか嬉しくて歌を歌う。「ネアキのスキャット」なんちゃって。てなジョークをよく言い合った旅だった。

さてこの根開きは、なぜ起こるのか? それは木から熱がでているからだ。
つまり雪と木の「光の反射率の違い」。白い雪は、光をほとんど反射させてしまうので、熱を帯びない。一方樹々は、光を吸収して温まる。その熱が少しずつ樹の廻りの雪を融かしていく。

北国では、我が家の前の雪を融かすために、道路に放り投げる(投げていた)。少しでも土が見えると雪融けは急ぎ足となり、水はチョロチョロと低い方へ流れ出す。暖かい日なら土から白い湯気が出はじめる・・・

この白い湯気と水の音・・・
土の匂いがして、春がもうすぐだという喜びを感じた。懐かしい・・・。


川上犬


P3127429.JPG

手白沢ヒュッテの玄関で我々を迎えてくれたのは川上犬の「岳」だ。精悍な面構でちょっと怖かったが、手を伸ばすとすり寄ってきた。気は強そうだけど、ふだんは大人しいのだろう。川上といえば、甲武信岳を登るときに通り過ぎた川上村を思いだす。あの高原野菜が採れる村からやって来たんだ。ここは冬、雪が積もるし楽しいだろうね。

特徴
・和犬の一種で、立ち耳、巻尾。目は黒または茶色。
・毛色は黒、茶、赤、白。
・川上村では猟犬として飼われていた。
・性格は活発で好奇心旺盛。また、番犬に向いている。

マタギが連れて歩く犬として、長野県の川上村で育てられてきた。柴犬の一種といわれているが、「秩父山塊のヤマイヌが猟師によって飼い慣らされた」との言い伝えが残っている。長野県の天然記念物。


笑いで免疫力アップ


P3137516.jpg
車中で笑い


今回のメンバーには、駄洒落王Oさんがいて「おおいに笑って体の免疫力をアップさせましょう」と、行きの車内から得意の駄洒落をスタートさせた。ところが今回は黙って聞いている面子ではないから、すぐに切り返す。負けじとOさんが仕掛けてくる。それが繰り返される度に、なんども大笑いになる。移動中、食事中にと、遂に二日間、じつによく笑った。まるでお笑い芸人ご一行様の慰安旅行状態。
おかげで温泉でのびた皺は、笑いで緩み、酒と肴で弛み、ゆるゆるゆる〜の幸せ100%の顔になってしまったのである。


P3127443.JPG
食事中に笑い


P3127456.jpg
食後、ストーブを囲んで笑う


奥鬼怒


P3137470.JPG

早朝、こんなことしていたら、顎まで湯に浸かっていたAどんが「山を見よ、山に陽が当たっている」と言う。『お〜〜!』 慌てて湯から飛びだし、雪が残っている石の上にすっくと立って、シャッターを切る。
その後ろ姿をAどんが下からニヤニヤと見ていた。『寒サムサム〜〜〜!』と慌てて湯に戻るのである。Aどんは、昨日からすでに露天風呂四回目。それもじつに長い・・・(この後、また入るのである)。
柔らかく、目を瞑ると、うたた寝をしてしまうほどのお湯だった。


P3137464.JPG
夜中に雪が降ったらしく根名草山が雪化粧(↑写真をクリック)


鬼怒川温泉から車で2時間。ここは秘湯なのかもしれない。この奥の日光沢温泉には、女夫渕から冬装備をして雪道を歩いて行ったことはあるが、この手白沢温泉ヒュッテはスルーしていた。何となくハイカラすぎて、山屋の宿ではないと判断していたからだ。

しかし今回は、冬山歩き苦手な人たちと中学時代の友人Sを誘ったこともあり、雪道を歩かないプログラムを立てた。結果、演芸人の慰安旅行となってしまたのである。それはまた、明日のココロダ〜。


フキノトウ


P3117358.JPG

あの花豆を送ってくれた方から、フキノトウが届いた。箱の中には、長野名物オヤキも入っている。すでに調理されているので、温めるだけで食べられるようだ。そして干し柿がまた一袋。頭が下がる。自分が食べるよりも人に送るのが楽しいという・・・。ありがたいことだ。
フキノトウは、今晩早くに帰ることができれば天ぷらに、無理であればフキミソとなる。

五年前の今ごろ、窓の下を帰宅民が絶え間なく新宿に向って歩いていた。
あれから、もう五年か・・・。昨日の歌会に、印象的な二首があった。

数えきれないほどの
最後の「おやすみ」が
交わされていた いまこの時間
冷たく研がれた
三日月が聞いていた


2011・3・10夜は
今夜のように本郷歌会だった
三陸でも
福島でも
誰もがいつもの夜を過ごして...


誰もが いつ何が起きるか分からないなかを 生きているのだ。


狂い咲き


P3067298.JPG

今日見たのはスイセン、椿、沈丁花、ボケ、スノードロップ、クリスマスローズ、カワズサクラ、そして咲き始めのユキヤナギ。ここまでは、了解。
でもキミは少し早いんじゃないの〜

ふと、Kさんのこの歌を思いだしました。

自分のタイミングで
開いただけなのに
狂い咲き
と呼ばれる
皆と同じが嫌いな花

そうなんだ・・・でも葉っぱだって、冬毛が生えてるみたいだし。寒くないのかねえ。なんだか、このツツジが愛おしく思えてきました。

アメダス\^o^/


P3067294.JPG

これから雨が降りそうだ・・・
そうだね。

雨降ると、花粉が飛ばないからいいよね。
そうだね。

でも止んでから温度が上がると、飛散がスゴい・・・。
悲惨だよね。

話しを合わせるの、上手いねえ。
オレ、風見ヒヨドリ。


煮豆


P3087344.JPG

日曜日につくった煮豆に、やっと甘味が沁みてきた。浸した水を何度か取り替え、形崩れしないように弱火で煮ていく。蓋を半分くらい開けてお湯を払ったり、煮豆が出来るまでは根気がいる。ほぼ一日かけて自分でつくった煮豆となれば、送ってくれた知人への感謝も違ってくる。しみじみ豆は旨い食べ物だと思う。

野菜は何が好きかと聞かれたら「マメイモカボチャ」と答えている。枝豆、ひたし豆、納豆、豆菓子、羊羹、どら焼き、鯛焼き、和菓子、味噌田楽、金山寺味噌・・・と延々と豆のオンパレードだ。子供の頃は、乾物屋のニオイがあんなに嫌いだったのに、不思議なものだ。


デビスカップ


P3067316.JPG
卓球、テニスと昨日はもう一つだった・・・


錦織に謝らなくてはいけない。デビスカップ、昨年優勝国イギリスとの第4試合。錦織の昨晩の相手は、世界NO2のアンディ マリー。手に汗するほど集中して、試合開始から声をあげて応援していた。第二セットも僅かなところでセットを落とす。本国の試合で勢いを増すマリー・・・もはやこれまで、明日がある、もう寝ようとテレビを切った。

しかし錦織は、息を吹き返していた。国のためだけではなく、選手としてマレーを倒しておかなければならなかったのだろう。壮絶なゲーム展開を続け、第3、第4セットと連取していた。そんなことを想像することもできず、応援を放棄した・・・恥ずかしい、悔いる。

錦織は、このマレー選でたぶん復活し、負けても自信を深めたのではないか。
彼の前を見据えるコメントから、それを感じた。頑張れ、錦織!


花豆の時間


P2026677.JPG

慌ただしい一週間が終わった。さて日曜日は雨だというし、干し柿は食べてしまったし、いただいた花豆を煮ながら、本でも読もう。


ホレ〜


P2217096.JPG

そのおじさんの話を真面目に聞いていたら、「面白いものを見せてあげるから手を出しなさい」と言う。差し出した手の平に、何かを掴んでいる手をのせるのだが、なかなか開こうとしない。我慢出来ずに「なんですか!?」と聞く。するとパッと手を押しつけて「ホレッ」。
「ギャ〜、なんですかこれ」・・・。生暖かい芋虫が手の上で自由に動く。若い人風に言えば「ヤバイ!」だ。じつに〜よく出来ている。ドングリの帽子をいくつも重ね、伸び縮みするテグスを通してあるから、クニャクニャ生きているかのように蠢く。近くにいた女性に「ホレ〜」なんて、こちらも変なおじさんになってしまったのである。


P2217100.JPG
あまりにも受けたので、小さいのもホレッ


マテバシイ


P2217093.JPG
食べられるドングリの一つ、マテバシイ。生でも食べられる


歳を重ねていくとなんだか父に似ていくような気がする。その一つが「声をかけずにいられない症候群」。父は香具師のような人が好きで、お祭りなんかに行くと必ずと言っていほど怪しげな人たちに声をかけていた。それもちょっとからかうように、愛情をもって・・・。きっとそんな人たちが好きだったのだろう。海に行けば漁師、そして行商のおばさんや食堂で働く人たち・・・汗して働く人を好きだったのかもしれない。

木の実を並べ、誰かを待っているようなニコニコ顔のオジさんが立っていた。声をかけて下さいと言っているような表情だから「食べられるドングリって、あるんですか?」と聞いた。おじさんはその質問を待っていたらしい。「ちょっと待っていなさい」と、奥に入ってゴソゴソやり始めた。しばらくすると熱々のドングリの皮を剥いて「食べてみて」と。どうやらオーブンで焼いたのだ。
ゆっくり噛んで、オジさんを見て「美味しい」。オジさんが笑う。
そしてドングリ講釈が始まる・・・


クロッカス


P2217240.JPG

早春に咲く花には、球根植物が多い。耐寒性を備えているから、少々の寒さでも育つ。スイセン、福寿草、クロッカス、スノードロップ、どれも冷たい風を避けたいのか、背が低いものばかり。とくにこのクロッカスときたら、土からひょいと顔を出している種類もある。水はけのいい土壌なら植えっぱなしでも毎年咲いてくれるらしい。
生まれ変わりながら、終りのない旅を続けていく。


P2217233.JPG


キャロル


P2287277.jpg


エヴェレストよりも高いところからゴジラがニョッコリ。これなら分かりやすい。毎月映画を一本観ようということで、歌舞伎町の映画館へ〜。目印はゴジラだった。

ゴジラと言えば東宝。少年時代はゴジラ映画をよく観た。「ゴジラ対モスラ」は、1964年公開だからオリンピックの年。当時の特撮なんて今観ると笑ってしまうけど、少年は真剣に魅入っていた。あの「ALWAYS 三丁目の夕日」の少年のように。いま思えば、なんと良き時代。

良き時代といえば、この映画「キャロル」も1952年のニューヨークが郷愁のように映っている。上流階級の貴婦人をケイト・ブランシェットが演じ、今回はミステリアスな妖しい女性。
振る舞い、ポツポツとした話し方で内面を語っていく・・・後半は、彼女の大人の魅力に打たれてしまい、席に沈みこんでいた。さて今年のアカデミーは取れるのだろうか!?もうすぐ決まる。

相手役のルーニー・マーラもヘップバーンのように愛らしい。



キャロル.jpg

また呑もうぜ


P2267270.JPG

白の中折れハットを冠ってニッコリと微笑んでいる。白いヒゲがよく似合う。エンディングのメドレーは、やはりジョンレノンか。
沁みるぜ・・・Sよ、また呑もうぜ。


また一人


P2217231.JPG

信号待ちや吊り革を握っているときに、亡くなったSのことを思い浮かべている。18才で知り合って、バカな論議をしながら酒を呑み、いつしか将来の人を紹介されて、結婚式の司会を任された。やがて子どもが誕生して、一緒に名前を考えたり・・・。それぞれに多くの時間が・・・流れたはずだ。
その長男T君が、電話をかけてくれ、明日の葬儀の喪主をするのだという。

人生は意外に短いのかもしれないと思った。初めて会った時のSの笑顔を思いうかべると、それはついさっき見たようなイキイキした表情だ。すぐに熱くなるくせに寂しがりやで、楽天家で優しい男だった。

この時期に、友人や先輩、そして父や弟を亡くしている。もうすぐ桜の季節だというのに、そして悲しみは乗り越えていくものではなく、忘れていくものだとやっと分かってきたのに・・・また一人、友が逝ってしまった。


マンサク


P2217156.jpg

早春に咲くことから、まず咲くが「まんずさく」。こんな東北弁が訛ってそう呼ばれるようになったらしい。本当だろうか。漢字なら満作、そして万作。枯れてしまうと「バンサク」が尽きた・・・。

椿や梅ばかりでなく、マンサクにも演芸種があり、赤味のかかった種類もチラホラ。ミモザほどではなく、不器用な母さんが作ったボンボンみたいな花弁が、春の陽射しにあったかい。


P2217162.JPG

2・23


P2217214.JPG
こちらは291093(ちょっと苦しい)


昨日が猫の日で、今日が富士山の日。なるほど「223」を富士山と読める。
富士山と言えば、以前に比べて東京の空がきれいになったことで、冬、風がある朝は、富士山がよく見えるようになった。これは都条例によりディーゼル車の走行規制が実施されたことによる目に見える効果だ。こうした議会の決断というのは、分かりやすく、嬉しい。

2・22


P2217138.JPG

今日はネコの日だそうである。「ニャンニャンニャン」。とても分かりやすい。ネコと言えば、今や岩合光昭の「世界ネコ歩き」。ネコで世界を旅する羨ましいカメラマンだ。
岩合さんのお父さんも動物写真家だった。以前四谷に「アニマルフォト」というフォトエージェンシーを構えていて、写真を借りにいくと優しい奥様が対応していた。その頃の光昭さんはまだ若く、無口なお父さんの助手をしていた。
猫や犬ばかりを撮っているわけではないだろうけど、いつのまにか光昭さんはペットカメラマンの第一人者になってしまった。
お父さんが健在なら、なんて言うだろうと思った、猫の日である。


P2217113.JPG
なんかウメ〜話はあるか?


P2217114.JPG
ニャイ!

並木道


P2147012.jpg

プラタナスの下、お洒落な鉄製のベンチが並んでいる。その一つ、外国人カップルが自撮りをして楽しんでいる。なんか映画のワンシーンのようで、絵になるなあ〜。ここのプタタナスは、夏になると日陰を作り、秋はカサカサと風に音をさせる大きな葉を落とす。今度、時間と本を鞄に詰めてまた来よう。

ワンコイン鍋


P2147080.JPG

年期の入った土鍋を使ってド〜ンと男の料理!「ワンコイン鍋」。三人前でわずか500円だ。事務所のY君が、アマゾンで1円で手に入れた冬の料理のレシピ本から、その一つを伝授してくれた。そのレシピ、すぐに頭に入ったので、先週末に挑戦してみた。とても簡単。こんな感じ。
材料は、大きめの白菜1/4、大根1/3、豚バラ300グラム。基本材料はこれだけ。

準備
・大根を多めにオロしておく。
・白菜の白い部分は、そぎ切りにする。

手順
1)土鍋にサラダオイルを入れて、そぎ切りした白菜だけを良く炒める
2)白菜が透き通ってきたら、火を止めて豚バラを敷きつめ丁寧に覆う
3)豚バラの上に白菜の葉の部分を敷きつめる
4)これを数回繰り返していく(ミルフィーユのように)
5)最後に大根おろしで全体を覆う(写真)
6)この上に麺つゆをかけて、蓋をして煮込む
7)途中、麺つゆ、酒で味を調える(酒をいれたらアルコール分を飛ばす)

蓋をしてじっくり煮込んで出来上がり。
一味唐辛子、柚子ワサビなどなどお好みの味で楽しむ。
・ポイント・・・他の調味料は使わない

今週末にぜひお楽しみください〜♬

河津桜


P2147051.JPG

事務所のY君が「御苑の河津桜が今満開ですよ」というので、日曜日に観にいった。そうか、あそこの桜だな〜。我が庭のように、御苑内の樹々の位置はだいたい分かる。吟行歌会でもこの河津桜を何人かが詠んでいた。いました〜メジロたちが、河津桜の蜜を狙って慌ただしく飛び交い鳴いている。じっとしていないので撮影が難しい。
仕方がないのでピンを合わせ、ジッと待っていたら一羽がそこにやって来た。それがこの写真だ。

後ろにいたお年寄りが呟いた・・・「梅に鴬とはよく言ったもんだ・・・」
おいそれ、両方とも違うだろう〜


P2147049.JPG
P2147043.JPG
ここ数年、とくに最近は外国人が多い

P2147021.JPG
梅はこれからだ


大山詣り(2)


P2136893.jpg

大山詣りといえば、落語の「大山詣り」を思い出す。志ん生と志ん朝が、江戸っ子たちが参詣に押しかけていた当時の様子を面白おかしく語っていた。

大山詣りは、当時男衆のレジャーだった。参拝というのは表向きで、本来は男たちの羽目を外しての楽しみが主だった。精進落としと称しては、帰りの宿場町でおおいに遊んだらしい。

明治に入るまで、日本には女人禁制の地がいくつかあった。大山のほかにも富士山、立山、白山などの山岳信仰が盛んな霊場がそうだった。四国の石鎚山は、いまでも7月1日だけ女人禁制となっている。ビッリリポンだ。
そんなことはどこ吹く風と、参拝の後、ORMACメンバーはいつもの通り、地元オススメの肴と大山の地酒をおおいに楽しんだ。


P2136981.jpg

大山詣り


P2136942.JPG

今シーズン初めてのORMACは一ヵ月遅れの大山詣り。初登りなので、無理をしないコース設計を考えたにも関わらず、なんと!、積雪のために終点の峠までバスが上がれないというアクシデント。つまりショートカットなしに山頂まで正しく登ることになった。
ここで騒がず、不安を与えないのも隊長の仕事。おもむろに古い地図を出してコースの確認。プラス一時間で山頂に着くことを伝える。そして何より、素晴らしいお天気が大丈夫だよと言っていた。


P2136955.JPG
P2136927.jpg
山頂まで後わずかの階段がキツい・・・


花粉を蓄えている怖い杉木立の中を登っていく。中腹から階段、岩場ありの山道が続き、1000m辺りから雪が現れる。雪が解けた箇所のいくつかはぬかるみ、靴が汚れていく。そして氷に泥がついている箇所では、靴がよく滑った。でもこんな道をいくつか経験していくのも、山登りのいい経験だ。いよいよお腹が空き始めた頃、ようやく山頂(1252m)に到着。休みを入れて約3時間。よく頑張りました。


P2136929.jpg
大山山頂の阿夫利神社本社


少年力


P2046715.JPG

図書館で山の資料を探していると、こんなページで釘付けになり、タイムスリップする。子供の頃、雪が溶け始めると山に入り、鹿の足跡や鳥の羽、木屑などを見つけては、あれこれと想像した。そして早く夏にならないものかと、心待ちしたものだ。

尾瀬で見たオコジョ、瑞牆山のテン、八ヶ岳のカモシカ、ヤマネ。そしてコゲラのドラミングを聞いたのは去年の大台ケ原だったなあ〜と動物たちとの出会いはすぐに思い出せる。
大切なことを忘れていくのに、少年のページはいつだってサッと開くのだ。もしかしたら少年力を身につけておくと、記憶は失われないのかもしれない。

高尾山温泉


P2076872.JPG
週末の混み具合はどんなだろう〜


ついに温泉まで出来てしまった。高尾山をこよなく愛する者としては「こんなの、要らんだろう!」と机を叩きたくなる。とはいえ、少し気になる。
高尾山は「世界一登山客の多い山」であるからして、K電鉄は当然そろばんを弾く。年間の登山者数が約260万人だから、もし100人に一人が温泉に入るとしても〜・・・\^o^/となる。仕方ないか・・・まあ、それにしても駅のすぐ横に温泉の入口だからねえ、これにもビックリ。


P2076871.JPG
屋上が露天風呂らしく、ホームからその賑わいが聴こえる


P2076733.JPG
P2076732.jpg

のぶすま(野衾)


P2076840.JPG
ビジターセンターでのムササビ教室


初めて知った。ムササビの別称が「のぶすま」。高尾山のビジターセンターで教えてもらった。調べてみるとこれが、意外に面白い。

江戸に伝わる妖怪の一種。ムササビのような姿をしていると言われ、実在のムササビやモモンガの異称として野衾の名が用いられることもある。
木の実を食べるほか、火を食べる、人や動物の生き血を吸うともいう。江戸時代の奇談集『梅翁随筆』には、江戸でネコを襲ったり血を吸ったりする獣がおり、その獣を殺したところ、イタチのような姿で左右に羽のようで羽でないものを備えており、ある人が「深山に住む野ぶすまとはこれだ」と教えたとある。空を飛んで来て、人の目や口を覆うともいい、江戸時代の古書『狂歌百物語』には「飛倉」の名で、人の顔を覆う姿が描かれている。


Tobikura.jpg

ちょっとおかしいけれど、この時代は、まだまだ未知なる領域に対して、誰もが謙虚さや信心深さを持っていた。だから創造の羽は今よりずっと広かったに違いない。不思議は不思議のままでも良いのではないか・・・。


P2076835.JPG
重さと大きさが同じ。意外と重く感じる





P2076817.JPG
お土産売り場の横で発見したパピヨンの仔


初登り


P2076768.JPG

こんな事はしてられない!高尾山へ行こう〜と、リュックに読みかけの本と携帯食を放り込み、温々の家を飛び出した。

電車が高尾山口に近づくとあらまあ〜、雪のある風景に変わっていく。前夜に五センチほどの雪が降ったらしく、枝に張りついた雪がクッキリとしたシルエットを作って美しい。日陰の山道は所々凍っていたが、アイゼン装着の必要はなし。ただ陽の当たる斜面では、溶け始めた雪がポタポタと落ちてくるのには閉口した。さながら春の雪山だ。そのせいなのか登山者はいつもの週末よりも少なく、静かな山登りを楽しめた。

白い吐息とキリッとした寒さ。
眠っていた五感が目を覚まし、山へのアイドリングがかかった。


P2076765.jpg
P2076815.jpg
風も強かったようだ

P2076800.JPG
P2076847.JPG
山頂から丹沢方面

P2076850.JPG
その山々を眺める人たち


P2036694.jpg


なぜか頭の大きい友人が多い。そんな連中が集まると、お互いの大きさを誉めあい、自慢話になる。「俺なんかさ〜****」と、恥ずかしき体験談を言い合って、バカ笑いとなる。この辺が小顔希望の若者とは、ちょっと違う。その友人らに共通しているのは、やたら声が大きく、なんだか生命力が強そうなところ。当然フリーサイズの帽子は、冠れない。

帽子が冠れないといえば、松井君。大リーグ「ヤンキース」に入団した当初、彼が冠れるヘルメットが見つからなかった。頭囲は65センチと聞く。やはりデカイ。そんなわけで、巨人の高橋監督とのツーショットはこうなる。けして遠近法が間違っているのではない。

この写真とは、まったく関係のない歌を年末に作っていた。

そんなとき
人は「逆遠近法」を使う
遠いものを大きく
近いものを小さく
ふぅ〜っと タメ息などついて


立春


P2046704.jpg

今日は立春。そしてオヤジの命日、娘の誕生日。うまいこと三つが重なっている。図書館にいく途中、公園から歌声が聞こえた。マスクをした高齢の男性が一人、この裸木に向って歌を歌っている。早春賦だ。「春は名のみの 風の寒さや〜」と、まあナイスなタイミング。立春を知っていて歌っているのかな。


干し柿


P1286645.JPG

長野の知人からズッシリと重いダンボールが届いた。開けると干し柿、クルミ、花豆、他に野沢菜漬けなどが入っている。うれしい。とくに干し柿は大好物だ。さっそく一ついただく。外側の白い粉は天然の砂糖のようだ。噛んでいくと甘味がねっとりと広がっていく。しみじみ美味い・・・ふとある話を思い出した。

昔、山小屋のオヤジさんが薪の燃える色を指差して、ロマンチックなことを言った。この薪は、切られるまでに見た景色の色を再現しているんだ。オレンジ、緑、青・・・なるほど、上手いことを言うもんだ(その後、焚き火のときに何度か使わせてもらった)。干し柿になるのは渋柿と聞くが、四季の厳しい変化のなか、暑さ寒さを越えてきたのだろう。渋々だった干し柿の甘味には、そんな深い味わいがある。

佐藤初女さん


初めて書かれた「おむすびの祈り」と丁寧なサイン


佐藤初女さんが逝去された。享年94才。初女さんを知ったのは、映画「ガイアシンフォニー2」だった。人は人を不思議に結んでくれる。動物写真家の星野道夫→生物物理学者ジェームズ・ラブロック→映画監督龍村仁→佐藤初女とつながっていった。

「ガイアシンフォニー」はオムニバスのドキュメンタリー映画で、初女さんはもんぺ姿で雪の残る山道でフキノトウを採っていた。フキノトウの命を惜しむかのように丁寧に・・・

初女さんは津軽平野の西、岩木山さんの麓に「森のイスキア」という悩みを持つ誰もが自由に駆け込める憩いと安らぎの家をつくって、病んだ人、苦しみを抱えた人たちの相談にのっていた。手づくりの美味しい食事を提供して、命の大切さを説いた。

この映画を観たのは山登りを本格的に始めた頃で、初女さんの生き方や考え方は、大地に雨が染みこむように潤いを与えてくれた。それから何冊かの本を読み、講演を聞きに行った。穏やかでゆっくりと話をされる方で、どんなことにも丁寧に向かいあう。思えば母のような人だった。

合掌。


P2026679.JPG

両国


P1306661.JPG

週末は雪模様と予報されたので山登りは中止。では久しくご無沙汰をしている友人Kさんの落語を聞きにいこうと両国亭に向った。両国駅の改札を出ると、国技館では何かのイベントが終わったばかりらしく人の波が続いていた。

じつは二十歳になる前のほんの一年間、この街に住んでいた。アチコチに相撲部屋があり、すれ違う若い衆からはいつも鬢付け油の甘く芳しい香りがした。相撲取りは汗臭い輩だと思っていたが、両国で暮らし始めるとそんなこともなく、いつしか彼らに親近感を覚えていった。

ある夜、小さな食堂で飯を食っていると、浴衣姿の若い衆がゾロゾロとやって来て、カツ丼とカレーライスの大盛りを注文した。体がでかいこともあるが、若い衆は朝まで腹が持たないのだろう。

やがてカツ丼が出てきた。一人が手にすると、それは茶碗の大きさに変わった。そして箸で数回口に運ぶと、ドンブリは瞬く間に空になった。
その後のカレーライスも・・・彼らを感動的に眺めた。喰いっぷりが良いというのは、気分が良いものなんだとそのときに知った。


土俵の外


P−1.jpg

後目争いが、いよいよ面白くなってきた。と言っても相撲のお話。現理事長の八角(元横綱北勝海)も辛い立場だろう。兄貴分の九重親方(元横綱・千代の富士)から、「おい、何とか俺を理事にせい」とすごまれ、理事長権限で、協会の最高決定機関ともいえる評議員会の新しいメンバーに、自身と同じ高砂一門の九重を推薦したところ、「それ、おかしいだろう!」と協会No3の貴乃花(元横綱)が猛反発した。

F−2.jpg
F−4.jpg

結局、全親方衆が集う昨日の「年寄総会」で白紙に戻され、軍配は貴乃花に。これで三月の理事長改選では貴乃花親方を推す声がさらに高まり、八角も油断出来なくなってきた。相撲協会の裏側というのは、結構ドロドロしていて面白い。週刊現代は、やくざ闘争よりこちらを扱えばいいのにと思う。

F−3.jpg

あの元横綱・千代の富士(九重)が、親方衆から嫌われている事実を伝え、派閥争いを続けている各一門の親方を写真入りで、相関図にして載せる。怖い顔の親方が多いから「お〜〜」となるはず。誰か作ってくれないかな〜。

なんか、政界のドタバタにも重なる・・・。

当たりました


001_o.jpg

ジャ〜ン! 車が当たりました〜 \^o^/
トヨタのヴィッツです。信じられません、でも夢ではないのです。

なんて強運の持ち主でしょう〜・・・・・・権師匠は。
そうです。当選したのは、じつは権師匠。

年明けに師匠から「びっくり、ぽん・ポン!!!」のメールを受けとった。 

おはよう!
ウソの様なビックリぽんな話!!!
昨日、車にあたった・・・・・が・・・である。
つまり、車が当たったらしいのだ。
今、手続き中ではあるが、まあ間違いなく懸賞でトヨタのビッツが当たったのだ!?まあ、この現実感の無さ、また記憶障害かと思えるこの気持ち悪さ・・・どうなの???
後日、報告します。

とまあ、その後の連絡が来なかったので問い合わせると、無事手続きが終わったと、この写真と当選メールが届いたというわけ。


スクリーンショット 2016-01-14 22.59.23.png

でもね、驚かないのだ。彼がいかに強運を持っているかは、若い頃から知っているから。最初は驚いていたけど、慣れてしまった。師匠は強運で、こちらは弱運。引きの強さは天下一品、神様は平等ではないと学んだ。

しかししかし、師匠は病をひとつ持っている。一過性全健忘という訳のわからぬ不思議な病。少し前からの記憶がある日突然消えてしまうのだ。もう再発はしないと診断されていたのに再び起きてしまい、精密検査をすること約二ヶ月。あらゆる検査を続けていた。そして最後の心臓の検査で驚くことが判明!なんと、心臓に穴があいていたというのだ。「心室中隔欠損症」。血液が穴から溢れている・・・オソロシイ・・・。偶然の発見で、これは記憶喪失とは関係ないようだ。しばらくは様子を見ることになって、年末にようやく退院。

そして、有馬記念、宝くじを当てて、そして今度の自動車当選。
ドラマのストリーにだってないような話・・・。

師匠の結びの言葉は、こうだ。
「これで、ほぼ厄ばらい出来ただろうネ!」

あっちゃ〜

博多祇園山笠


P1226584.jpg
高さ10メートル以上の飾り山笠


博多山笠を知ったのは、長谷川法世の漫画「博多っ子純情」だろう。なんで褌(締め込み)をして街を走らなければならないのかと思った。テレビでは祭りの時期、必ずこの櫛田神社を一周していくシーンを映し出す。なんであんなに熱病の如く、男たちは祭りの前からソワソワし始めるのだろう。漫画の主人公は「山笠があるけん、博多に帰ってくるとたい」と言っていた。きっと博多弁と締め込みが、男たちの益荒男ぶりを高めてしまうのだろう。


P1226574.JPG
P1226579.JPG
P1226578.JPG
この牛さんの向こうで追い山笠のクライマックスを迎える


P1226587.jpg

明日、大きなニュースが待っているぞ〜 ^o^^o^^o^

雪の日(2)


85100574.jpg

一階のカフェからMさんの病室に戻り、そこでまたシュークリームを食べながら雑談。外の雪を見ていても焦る気持ちが起きてこない。こんな良い時間を過ごせたのだから、まあなんとかなるだろうと高を括った。

空港には早目に行き、搭乗カウンターで運行の状況を確認。定刻の便よりも一つ早い便に空きがあるのでどうかと聞かれたので、変更のお願いをする。こんな時は泰然自若、棚からボタモチ、急いては事を仕損じる・・・と、オニギリを食べながら待合室で余裕の相撲観戦。その間、何度か遅延のアナウンスが流れる。

いよいよ琴奨菊の一番が近づいてくる。琴奨菊は福岡出身のお相撲さんだから、大型ヴィジョンの前はものすごい人の数だ。そして琴奨菊が勝つと、大歓声と拍手が起こる。いやはや、これはスゴい。こちらも拍手、パチパチパチ・・・不意にアナウンスが流れ、シーンと静まり返る。

「到着を予定していました***便は、福岡空港の天候の回復が見込めないため羽田空港に・・・・欠航いたします」。

「ウォ〜」という声がして、数百人が係員の前に殺到。欠航便の人は、まずキャンセル手続きを終え、その後どうするかは各自が判断する。「そうか、一便早めたのがまずかった・・・」。定刻の便が二つほど前に飛んでいった・・・あとの祭り、後悔先に立たず、棚から冷や水・・・。その後も到着便の遅れや整備や準備に手間取り、家に着いたのは零時を過ぎていた。

まあ、こんな事は人生にはよくあること。
さっさと忘れまひょ、と新次郎になるのであった。


雪の日


P1246622_.jpg

病院が変わっていく。この広くて明るいエントランスが、歌友のMさんが入院されている福岡の病院のエントランスだ。受付がポンと一つでシンプル。開放感のある病院にビックリ、まるでホテルみたいだ。

雪の降る外を見ながら、パンケーキを食べ、三時間もお喋りをしてしまった。本当に癌で患っているのかしらん?と思うほど、Mさんはいつもお元気で、そしてポジティブだ。苦しんでいる方の心に寄りそい、受け入れるように話を聞くから、誰もが心を開き、母さんのようにMさんを慕う。博多の寂聴さんだな。途中母を重ねてしまい、熱いものが込み上がる。人を思いやり、人の話をきちんと聞くということの大切さ。とても良い時間を過ごすことができた。

ところが外の雪、この後とんでもない悪さをする・・・・


古今亭菊之丞


P1216569.JPG
15分前には半分以上が埋まっていた


昨夜は神楽坂で古今亭菊之丞の独演会。年四回の開催で、もう37回目を数える。友人のYちゃんからいい噺家がいると聞いて、この独演会に通い始めた。二つ目から真打ちになったばかりだから、もうずいぶんになる。今年の正月は上野の鈴本演芸場ではトリを取ることができましたと上機嫌だった。贔屓になる楽しみというのがあって、落語であればこの菊之丞。講談であれば神田織音。ドンドン上手くなっていく姿を観ていくというのは、じつに良いものだ。菊之丞なんかは、このままいくとトップまで駆け上がるのではないかと期待を寄せている。


かくれんぼ


P1166523.JPG

お姉ちゃんには小さな弟が二人。武蔵野公園の枯れたアシ原でカクレンボをして遊んでいる。そんなところに隠れていてもすぐ見つかっちゃうでしょう。優しいお姉ちゃんだ。

ふと思い出した。
葦(よし)なのか、葦(あし)なのか。漢字はまったく同じだ。


P1166528.JPG

こんな歌が詠まれている。

よしあしの 中を流れて 清水哉 (仙厓和尚)

すぐ近くを流れる野川は、葦葦を流れて来たかのような美しい清水だ。



P1166519.JPG

武蔵野公演で凧を揚げている女性がいた。周りには誰もいない。一人で洋型のカイトという種類の凧を自由に操っている。不思議な光景だった。なぜ一人で凧を!?・・・と思わず笑みが浮かんだ。凧の動きに合わせて動く。下げている黒い大きなバッグも一緒に・・・。


P1166515.jpg

子供の頃、父が作った凧を母と揚げた記憶がある。エプロン姿の母が凧をもち、私が号令をかけて糸を持って走る・・・。
凧は上がらず引きずられる。何度かそれを繰り返していると、見かねた父が出てきて、新聞紙を細長く切って凧の両下に貼付けるといいと言った。さてその凧は上がったのか、なぜかその先を覚えていない。


武蔵野を吟行


P1166511.JPG

日曜の雪で、吟行歌会の話が一日遅れになった。キャンセルと参加者がほぼ同数の8人というビックリの事態になったけれど、お天気とコースに恵まれいつも以上に楽しい歌会になった。

武蔵野公園は、国分寺まで続くはけ(段丘崖)に沿った広い谷間にある。水の美しい野川が流れ、公園には桜や楓などが至る所に樹が植えられていて、武蔵野の面影がたっぷりだ。


P1166479.jpg
P1166485.jpg

入口そばの紅梅とロウバイの花が咲き始めて、ほんのり漂う甘い香りは歌心を刺激する。枯葉の道を進むと「くじら山」のある広場に出た。標高15メートルを登って記念撮影。枯れた葦原を歩き、一人で凧揚げをしているご婦人を眺めて、これから餅つきをするという市の職員と歓談。誰かが、五行歌と吟行をしかりと教えている (・・;)


P1166532.JPG

公園を抜け、はけの道を通って「はけの森美術館」に向う。カフェのシュークリーム派と美術館の孫一派の二つに別れる(カフェが一杯で全員が入れなかった)。それぞれの時間を楽しんで、会場の角川会館へ。
こんな歌が生まれた。

女子高生も
野球少年も
膝を高く
走ってる
私は心で走るんだ  Fさん

楓の羽根
跳ばそ
春へ
未来へ
駆け出す兆しだ   Kさん


P1166493.JPG

落葉の海
波を
カサカサ蹴飛ばしたら
潜ってた
ドングリがこんにちは  Kさん

ながめていては
見えないものがある
しっかり
みつめよう
残りの人生     Nさん

山碧木はこんな歌

冬空を泳ぐ
くじらの小山
童たちを背に乗せて
こんもり
のんびり      

第二部の即詠(心の吟行と命名)が好評。魔法瓶を見つめて、さっと歌をつくれば、多くの人が想い出の水筒を詠んだ。そうか・・・水筒は家族の一員だったのだなあ〜。


雪を待つ人


P1186564.JPG
朝から雨に変わり、樹々を飾った雪が融けていく


雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう〜♬ 
夜中、窓の外を見ていたら山下達郎の歌が耳に響いた。天気予報通り、雨は雪に変わった。ふいの静けさというのは気になるもので、何度かカーテンを開けては外を見た。東京の生活が長くなると、いつの間にか雪を待つ人になっている。きっと雪の記憶を取り戻そうとしているのかもしれない。


P1186560.jpg
早起きしたのは誰だろう


さっきの昔、遠い日の昨日


セキレイ.JPG

セグロセキレイが前を歩く。尾羽を上げ下げしながらなかなかの早足だ。ときどき止まっては、こちらを警戒した目で見ている。おまえとは何処かでも会っているような気がするねえ・・・他にはヒヨ、ムクドリ、シジュウカラ、スズメ・・・朝は賑やかだ。神田川ではカモが泳いでいる。

さっき正月だったと思ったら、なんともう15日。早くも1/24が終わった。
ついさっきの昔、遠い日の昨日・・・そんなことを思いながら、歌を探している。


最近のビックリ!



サルバー2.png

こんなイキモノがまだいるんですねえ。名前はサルバ。スケルトンなのでクラゲの仲間と思っていたら、ホヤに近い原索動物で世界中の海に生息しているとか。最大で2メートル。最近、越前カニ漁の網によくかかるらしく、漁師を泣かせているそうです。

ではここでサルバクイズ!

Q−1
サルバを専門に獲る漁師の名前は?

Q-2
彼らとの別れの挨拶は?



サルパ.jpg

Q−1・・・アダモ(サルバトールアダモ) Q−2・・・サルバ我が友


暖冬(3)


PB285622.jpg

暖冬で野菜農家は悲鳴を上げているらしい。冬野菜がグングン成長するので、スーパーにドンドン出さなければならない。当然、価格も割安になるから、消費者は助かる。しかしこれで良いのだろうかと考えてしまう。
太い大きなふろふき大根を眺めては、感動もいまひとつなり。


串田孫一


P1126465.jpg

「串田孫一」と「はけの森美術館」が重なった。それにパティシエの小嶋るみさんのお店が美術館のなかにオープンしたというのだから、これはもう行くしかない。美術館は武蔵小金井駅から徒歩10分。はけを下りていった住宅街の中にひっそりとあった。
美術館は画家中村研一氏のアトリエを小金井市が譲り受け、現在は市民の芸術文化活動の拠点になっている。


P1096431.JPG

ひょいと裏手を覗くと小嶋さんのお店「オープンミトンカフェ」があった。まず美術館に入って串田孫一の作品を見ていく。初期の頃の油絵から始まり、雑誌「山のパンセ」の表紙を飾った版画が並ぶ。版画家の畦地梅太郎を思わせるユニークでのんびりとしたタッチが心を和らげる。あ〜昭和の時間が戻ってくる・・・人の少ない館内に温かな空気が広がっていく。二階には多くの著書が紹介されていた。山の文芸誌「アルプ」や「山のパンセ」に目を通すと、山の日々や仲間たちとの交流が描かれていて、羨ましくなってしまう。そこの仲間に加えてもらいたいという衝動・・・


P1096424.JPG
P1096425.JPG

しばらくすると串田氏を囲んで音楽を楽しんだと言う小金井市民オーケストラのメンバー三人による室内演奏が始まった。フルート、チェロ、ヴァイオリンの美しい音が穏やか午後の館内に響いていく。まあ、なんと良い日に訪れたこと。
そして小嶋さんのこのケーキセット。

武蔵野、はけ、美術と音楽、ケーキとお茶、武蔵野公園の散策。そして夕日・・・こんな幸せな冬の午後は、そうはない・・・.


P1096454.JPG

不可逆的


IMGP8337.JPG

先日の「慰安婦問題の日韓合意」のときに使われていた言葉がこの「不可逆的」。『国交正常化のための「不可逆的な解決」となるのか』と表現されていたが、暖冬も温暖化の影響だとしたら、こちらも「不可逆的」だ。つまり元に戻ることができない、ということになる。ゆっくりと動きだしているが、いつか加速するかもしれない。そのときは「的」がとられて「不可逆」となる。

ロウバイが咲き始めている。例年よりいくぶん早いようで、
思わず「・・・・」(^^;。


暖冬(2)


P1036357.JPG
ヒヨドリを撮ったら桜の芽がいく分膨らんでいるのに気がついた


暖冬の影響で各地のスキー場は苦戦しているようだ。人口の雪を降らせてもすぐに解けていくので、リフトを動かせないという。韓国では雪祭りや氷祭りが中止になっていると聞くし、札幌の雪祭りは大丈夫だろうか。
北国の人間にとって雪の少ない冬というのは、なんとも落ち着かない。


PC206282.JPGのサムネール画像

暖冬


P1036351.JPG

暖かいですね〜が、挨拶で交わされている。どうしたもんか。4月上旬の気温だという。新宿御苑の年間パスポートを購入したY君は「苑内では、もう梅がいくつか咲いていました」と教えてくれた。桜の早咲きはときどきあるらしいが、梅は珍しいという。アササンコースでも沈丁花が綻び始めていた。
ウ〜ン、冬のない春なんて・・・・ゴムの緩い花柄パンツだ。

正月は健康によくない


P1036362.JPG

明けましておめでとうございます。三ヶ日きれいな空が広がった東京は静かで、そして暖かく外国に来ているような街に変わっていました。今日からまた喧噪を取り戻して普段着の東京になるのでしょう。

「正月は健康によくない」と友人Yさんの放った一言をよく覚えている。
料理は糖分、塩分の高いおせちがずらりと並び、つい昼間から酒を飲んでも許されてしまい、テレビの前に座っていると頭も体も使わずつい運動不足になりがちで、お笑い芸人らと一緒にケラケラと笑っていれば顔の締まりも緩くなっていく・・・。

こんなことではイカ〜ン!と立ち上がって、アルキメを開始。神社を二つほどを回って参拝をし、新宿まで足を伸ばすと、いつの間にやらユニクロでウルトラライトダウンベストなるものを購入していた(じつはバーゲンのチラシをしっかり覚えていたのだ)。
これは行動をうながすようなウエアで、あったかいし、優れもの〜(^^♪ 

というわけで、今年もよろしくお願いいたします。


P1036336.JPG
おみくじには「凶」も入っているらしい〜

行く年来る年



PC296322.jpg
毎年末、Kさんからいただく手づくりの干支


というわけで、今年も終っていく・・・。
嬉しかったことの一番は、初めて娘と呑んだ。これに尽きる。夏頃に約束をして、お互いのスケジュールが合わずに二三回流れて、その日は残業があったらしく20分ほど遅れてやってきた。仕事の話を聞いてから、親父の半生を語る。ほとんど話をしたことがなかったから、ずいぶん驚いて聞いていた。呑み始めれば肴の好みも似ていて、これは来年も楽しみ。

反対にワーストワンは腰痛。頻繁に起きる痛みを何とかせねばと思っていたら、NHKの「ためしてガッテン」で「腰痛は怖くない」が放送された。簡単な体操で改善できるというので、目下その体操を続けている。脊柱管狭窄症にも果たして効き目があるのか?
残り21座の百名山のために、腰とはいい関係で付き合っていかねば・・・


一年間、アルキメデスにお付き合いいただきありがとうございました。
良い年をお迎えください。

これは解くのに時間がかかった数独(レベル9)です。
お正月、お暇なときにお楽しみください。
数独.png

中央線葱臭男(ネギクサオトコ)


PC296334.jpg

乗車するや否や素早く網棚にシモネタ葱じゃなかった下仁田葱の入っている紙袋を乗せる。新聞紙で包みビニールの袋に入れてさらに紙袋という包装状態・・・にもかかわらず、しばらくすると・・・スマホで遊んでいた若者も世間話に熱中していた中年おばちゃんも・・・おやっという顔をしてその正体を探し始める。

これが楽しい・・というか・・・誰が当てるかな・・・とそれぞれの表情に気を配る。以前は恥ずかしかったが、今ではどこ吹く風で車窓なんぞを眺めて、知らぬ存ぜぬを決め込む。

とまあ、そのくらい葱はニオウのだ。それも下仁田葱ときたもんだから、これは諦めるしかない。実はこれ、年末恒例の権師匠からのプレゼント。由緒正しいグリーンラベルの下仁田葱で、都内ではなかなか買えない代物がドーンと一箱。事務所のスタッフ、歌会の友人らに配って喜んでもらっている。
師匠、いつもごちそうさまで権す〜〜


クリスマスフルムーン


PC256316.jpg
JR四谷駅の向こうに大きな月が上がった


「X'mas&満月」というのは、38年ぶりのことらしい。そうか〜38年前か。
ン才の時だとすれば、クリスマスとはいえ目の前の仕事に追われていた、というか、ドッカーンと失恋した歳と重なるから、かなり寂しい想いをしていたはずだ・・・と月を仰ぐ。
そう思えば今日はなんと恋人たちに優しい月であることよ。いいねえ〜楽しんでください。こちとらこれから歯医者だ〜い。

昨日は、我が家で「勝手に有馬記念」を楽しみました。

勝手に有馬記念
勝って 悔しがり
負けて 大喜び
掛けたお金が七〇〇億
アリマ〜

ということで、一着を当てて、プラス1000億!のビックリポンでした。


小田和正


PC206259.JPG

枯れ葉いっぱいの小道でカップルが午後の陽射しのなか話し込んでいる。映画のワンシーンのようで、なんだか枯れ葉を踏むのも憚れる。季節ごとに、同じベンチで、同じ人と一緒というのも良いなあ。
そういえば、昨晩、小田和正の「クリスマスの約束 2015」の中で歌われていた、サイモンとガールファンクルの歌の一節を思い出した。
「旧友」Old Friends 。詩が良かったので調べてみた。こんな詩だ。

古くからの友人どうし
ともに年齢を重ねてきた二人が
公園のベンチに腰かけてたんだ

一対のブックエンドみたいに

でも 二人の間には 本じゃなくて 思い出やら 
一緒に過ごしてきた時間やらが 
ずっしりと並んでるんだ

捨てられた新聞紙が 
枯れた草地を吹き動かされて ふわりと舞い上がり

つま先の丸い 編み上げ靴を履いた 彼らの足元に落ちた
長い人生を歩いてきた その足元にね 〜 ♬

いい弾き語りのデュオだった。小田和正が選んだ相手は和田唱。和田誠&平野レミのご子息〜!ビックリポン。素晴らしいハーモニーで歌い上げたから、この詩を深く味わうことができた。

それにしても、毎年このクリスマスの番組を観ていて、何故!?がひとつある。抽選のはずの小田和正を囲むリスナーは、どうしてあんなに美しい女性が多いのか!?
えっ!なぜ、なぜなんだ〜!と立ち上がる・・・あのニヒルでクールな小田和正、男には分からない光線を放っているのかもしれない・・・。


ボルダリング


PC206312.JPG

新宿の裏通りで見かけたクライミングの施設。少年少女がボルダリングに熱中している。東京オリンピックで公式に採用される種目だから、今後施設がきっと増えていくだろう。
道具を一切使わず、全身の力を使って少しずつ上を目指す。木登りをした元少年だって心がときめく。

\^o^/
アルキメデスの「オリンピック、ここが変!」

別に新しいコーナーではないけれど、フ〜ン、やっぱりねえ〜という話だ。
こんな経緯になるのではと、親しい友人には予言していた。
「あの森という男は、想像以上に頭がいい」。

ここに三つの記事がある。

10/25
     ↓
12/15

     ↓
12/23


森は、全ての流れを読でいた!?
余計な一言ではなく、必要な一言・・・なんか変・・・


冬至


PC206278.JPG

冬至です。北半球の人たちは、この日をずっと待っていた。どんなにこれから寒くなろうと、日が長くなっていく方がうれしい。アラスカで過ごした星野道夫が、こんな風に書いていた。
「長い夜の季節が過ぎて、日が長くなっていくと誰もが自分の仕事に忙しくなる。人を恋しく思うのは、夜が長くなってからでいい」。

さて、冬至と言えば柚子湯、そしてカボチャだ。冬至にかぼちゃを食べるのは、風邪への抵抗力をつけるためと言われている。保存食のカボチャをこの時期に上手く使う先人の知恵なのだろう。我が家でいつの間にか、この習慣が消えている・・・なぜだ。


イタッ


PC206290.JPG

イタタ〜、土曜日朝五時半、目が覚めて起き上がると腰に痛みが走った。今年最後の山だというのに・・・おいおい。コルセット巻いて、痛み止め呑んで行こうかと考えたが、とりあえずOさんに相談しようと電話を入れた。しかしかからない。仕方なく、メールを入れて中止にしてもらう。
今回は二人だったのでことなきを得た。連夜の呑み過ぎが原因か・・・反省。

温かく、風もない一日だっただけに残念。空ばかり見て一日悔やむ・・・。
そして夜、Tさん宅での忘年会も不参加。山仲間が8名参加と聞いて、こちらも無念。年に一度しか会えない人が多いのになあ〜。
土日、本を読んで歌を作っていいご身分〜の視線を浴びながら、無事に回復。
体幹をもっと鍛えなくては!


特集「好きな山ベスト50」


PC186195.JPG

新年号の「山と渓谷」の特集は『読者1000人が選ぶ!わたしの好きな「山」』だ。巻頭の雪山の写真に目を通したら、シャキッとして、思わず立ち上がる。こんな事してられない!!
と言っても、まず目先のことを片付けなくては・・・トホホホ・・・。選ばれた50の山から、未踏破の山に丸をつけてみて振り返る。北から南までよくアチコチ登ったものだ。仕事を終わらせて、年末に来年の山計画を立てよう〜。明日は今年最後の山だ。


冬至まであと五日


PC176124.JPG

冬至まであと五日。日がなかなか明けない。今日の日出なんか6時44分。暗いとどうも出不精になり、窓をチラチラ見てタイミングを計る。
緯度が高いほど昼間が短くなるから、北海道なんかは、冬至の日は昼間が8時間45分しかない。一方夏至の昼間が16時間41分だから、その差は7時間56分。倍ほど違う。
夏至の頃、子どもは遅くまで遊び呆け、冬至の頃、大人は熱燗が恋しくなる。


PC176177.JPG
帰る頃に日が射してきた


カレンダーとOさん


PC166120.JPG

カメラマンのOさんがカレンダーの見本を携えてやってきた。今年はオーストラリア北東部の「アーネムランド」だ。印刷の話、アボリジニや自然の話をしてから、腰痛の話になった。腰を患ってから、Oさんらとテニスをすることもなくなった。一つサークルを失い寂しい限りだが、テニスのみんなは元気だと聞いてうれしくなる。

以前、膝の手術のときに医者と病院を紹介してもらっていたこともあり、Oさんは私にとって体と健康の師匠だ。今回も腰痛には体幹を鍛えることが大事。遅くはないよと助言してくれた。テニスがなくても山がある。まだまだ衰えるわけにはいかないのだ。


神田川


PC060589.JPG

あなたは も〜う〜 忘れたかしら・・・
昨晩、初めて娘と呑んだ。それも銀座で。酒を通して人生を教えようなんて言いながら、結局話したのは、父の青春物語。何にも知らない青春の日々を興味深く聞いていた。料理の写真を撮っては、ときおり猛スピードで友人らにラインを送っている。「信じられない〜」「ありえない」の返事が届く。そんなもんなのか・・・、こっちは自信があるぜい〜。
帰り道、娘が腕を組んできた (^^;


フェ〜ン


PC116081.JPG

フェーン現象だろうか。天気予報では暖かくなりますと言っていたが、まさか大雨が止んで、陽射しが強くなって、こんなに気温が上がるとは思わなかった。おまけに強い風〜。皆コートを小脇に抱えて歩いている。前を行く男なんてワイシャツをめくっている。おいおい12月だぜ〜。こちとらもコートの下にはインナーがついている。もう暑すぎ〜〜


PC116096.JPG
PC116088.JPG
PC116091.jpg
スッキリポン!


黄葉



新宿通りのプラタナスが美しい。どういうわけか、今年は剪定が遅れている(予算がなくてしないのか!?)。お陰でじっくり黄葉していく様を毎日楽しめる。いいなあ〜今年は・・・。西側の陽が当たらない樹々が、早くに散っていく。これは発見だった。陽が当たる東側は、いま外国の並木通りみたいに緑、黄色、茶色の三色で飾られている。


579.jpg
通年ならこんな姿にされる


比叡山


PB235518.JPG
登山口から山頂部の延暦寺まで約3時間


11月の連休に比叡山を登った。標高848メートル。初心者向けのルートが、滋賀県の坂元から山頂の延暦寺まで続いている。歩行時間は約3時間。以前ここを登ったはずだと思っていたら、それは京都側からのルートだった。山頂には遊園地があって驚いたが、今はないらしい。比叡山はすべて延暦寺である。


PB235502.jpg
PB235492.JPG

山中で印象に残ったのは、ケーブルカーの駅舎だった。開業が1927年というから今から88年前。戦前からあったケーブルカーで、日本最長を誇る(延長は2,025m)。駅舎は空襲に遭わず、優美な美しさと懐かしさを止めていた。太平洋戦争さえなかったなら、このような美しい駅舎いくつもが日本中に残ったのだと思った。


PB235494.JPG
PB235497.jpg

二刀流



PC066030.JPG

昨日は山ごはんの撮影日。今年で三年目だから、スタッフ7人はスイスイと作業を進めていく。新しいレシピを考案した。一つの鍋から二つの料理が楽しめるというものだ。
たとえば

・豆乳仕立てのチゲ鍋からもっちり雑炊
・肉じゃがからカレーライス
・チーズフォンデュからトマトパスタ
・ポトフからクリームパスタ

どれもスープを少し残して、二つ目に突入する。思いがけない料理に変身するものだから、もうビックリポン!「チーズフォンデュからのトマトパスタ」なんて、白から赤に変わるし、味の変身ぶりにも驚く。とにかく忙しい・・・右にカメラ、左手に赤ワイン〜。立ったり座ったり、計7つのレシピと11の料理・・・撮って、食べて、終わったときにはお腹いっぱい。


PC066039.JPG
余ったチーズベースにトマトソースを〜


PC066049.JPG
そしてトマトパスタが出来上がり



Hさん、年末の多忙極めるなか、レシピ考案のために毎晩遅くまでの作業ご苦労さまでした。このダブルで楽しめるレシピをとりあえず「二刀流」としていますが、もう少し子供たちにも分かるネーミングを開発いたします。

講談会


PC025663.JPG

昨晩は毎年恒例の講談会。友人が大江戸日本橋亭を貸し切り、席亭を務めるので、切符のモギリのお手伝いだ。数えればもう7年目。
今年は、神田織音、きらり、緑山、こなぎさんら4人が出演。それぞれが釈台を前に、小さな出来事を歴史の一遍に重ね合わせるように、人情味たっぷりに読み上げてくれた。歌会の先輩や友人らが駆けつけてくれ、打ち上げは毎年同窓会のように楽しい。会がお開きになる間際、席亭のYさんが小生を紹介をしてくれたので、謎解きを一つ披露させてもらった。

「Yさんが、私に向けた感謝の言葉」とかけまして

「石原裕次郎」と解きます

そのこころは〜〜

「モギリを今夜もありがとう〜」

受けました〜。落語家、講談師のご歴々の前で・・・
いや〜気分の良かったこと〜♬


PC025667.JPG
会は神田織音さん(右)ときらりさんの口上から始まる


体感温度


PB285657.JPG
  先日の芋煮会の帰りに見た富士山


友人から借りている夢枕莫の「神々の山嶺」のワンシーン。グランドジョラスの山頂直下で男が滑落し、岩壁にへばりつきビバークしている。気温はマイナス30度。男が寒さに震え眠れずにいると、やがて幻覚が現れる・・・振り払う。それを何度も繰り返す。寒さと恐怖が、じんわりと伝わってくる。

犬ぞりで北極点を極めた植村直己の「極北に駆ける」にも、こんなエピソードがあった。気温マイナス40度の日々が続くが、たまに気温が緩みマイナス10度くらいになる。そんな時は、半裸になって寒風摩擦をする。人間、慣れとは凄いものだと思った。

夕方の富士の山頂。雪煙に光があたり美しい。そこはマイナス10度くらいだろうか。寒さに強かったからだは、もうすっかり萎えてしまった・・・。


儘田能光さん



PB305661.jpg

このポスターを見たときに、参ったと思った。毎年開催されている環境ポスター展の作品で、作者は儘田能光(ままだよしてる)さん。今年こそは、作品を出そうと思って参加を申し込んでいたのに、考えがまとまらず途中で断念した。環境問題を語ることは難しい。結論を出せば、矛盾が起きる。人口問題だ、経済問題だとその迷宮に入ると創作につながらない。苦しんでしまって、諦めてしまった。
でも儘田さんは違った。結論を見つけ、はっきりと答を出した。
作者がそこにいる。

今開かれているCOP21。温暖化対策の枠組み作りを目指す会議では、各国の主張はなかなかまとまらない。自主性に任せるべきだと大国は、ノー天気なことを言っている。その一方、夜になれば過激派組織への対応が話されている。戦争は環境を破壊すると言う作者の声を、このポスターを会議場に届けたい。


芋煮会


PB285561.JPG
ORMAC自慢の直径35センチの鍋に、最後ネギが投入されて出来上がり〜!


週末、秋恒例の芋煮会(といっても今年で二回目)が、昭和記念公園のBBQガーデンで行われた。ORMAC自慢のデカ鍋がド〜ンと登場し、ア〜ダコ〜ダと言いながら食材が投下される。味見が繰り返されて、いつの間にか美味しい芋煮が出来上がる。素晴らしい。

昨年は、味噌と醤油で二回転したが、今年は味噌仕立てで一回。その代わりにと加えられたのが、エビのアヒージョ、ジンギスカン、しいたけピザ、焼き芋などのラインナップ。さらに持ち込みの総菜がテーブルに並んだ。風もなく穏やかな陽に包まれて、美味しい4時間が過ぎていった。
食べ過ぎてしまって、はち切れそうなお腹〜。ご馳走さまでした〜♬


PB285579.JPG
エビのアヒージョ。最後にフランスパンをつけていただく。人気がありました〜


PB285575.JPG
ジンギスカンの食材、肉は柔らかくて美味しかった


PB285565.JPG
Kさん特製のシイタケピザ。これも人気だった


PB285581.JPG
アチコチのグリルから良いニオイが漂う。秋の陽が優しく温かい


ピラカンサス


IMGP8119.JPG

センリョウ、マンリョウ、ピラカンサス。赤い実が、アササンコースを賑やかにしている。そのなかでも、ピラカンサス。ジッと眺めていると、なにか情念のような祈りのようなものを感じる。
ある年の冬、霙のなかで赤色を際立たせているピラカンサスを見た。白い霙を冠り、濡れて、滲む。それは赤い数珠にも見えた。
あのとき、これは歌にしなければと思って、やはり立ち止まった。

皇帝ダリア


PB235528.JPG

もう、遠くから見ても驚かなくなった。皇帝ダリアを初めて見たときは、何じゃこりゃ!?だった。予備知識がないから、竹に花でも咲いのかと思い、近くでマジマジと仰ぎ見た。花の様子からダリアであることが分かった。
空に向かってピンクの大輪をいくつもつける・・・名前の通り、ほれぼれとする。でも英名はツリー・ダリア。この方が言い当てているような気もする。


PB235530.jpg
秋の三重奏


黄葉


PB235546.jpg

銀杏の黄葉が美しい。この秋、赤や紅の色はもう一つだ。秋中盤、冷え込みが少なかったのが、発色を鈍くさせたようだ。しかし銀杏だけは、目が覚めるような山吹色を見せ、潔い落葉をはじめている。

PC010480.jpg

無鄰庵(むりんあん)


PB225405.JPG

無鄰庵は明治29年に元老山県有朋が造営した別荘だ。ここの洋館の一室で、あの「無鄰庵会議」が開かれた。会議には山県有朋、伊藤博文、桂太郎、小村寿太郎の四人が出席し、日露開戦に向けての外交方針が決められていった。椅子のそれぞれに四人が座り、日本の行く末を決めたのかと思うと、じつに感慨深いものがあった。


PB225426.JPG

会議が開かれた4月の京都はまだ寒い。瀟洒なストーブには、きっと火が入っていただろう。とすれば、金色の椅子には山県か伊藤が座り、手前左は小村だろうか。寄木細工の床、狩野派による花鳥図の壁、豪華な装飾が施されている天井が、二時間の緊張を包みこんでいたに違いない。


PB225427.JPG
PB225440.JPG
東山を借景とし、芝生に琵琶湖疏水を引き込み浅い流れを配した池泉廻遊式庭園


ジョルジュ・ルオー



PB205222.JPG

頂いたチケットで出光美術館のルオー展へ。出光は小さな美術館だし、ルオーの作品だからそんなに数は出てないだろうと思って入館したら、ビックリポン。出光の広さもルオーの作品数も予想を大きく超えていた。出光はもう何回も来ているのに、奥がこんなに広かったとは。観るのは一時間くらいと決めていたので、焦った。

157点に及ぶ作品は、生涯にわたって、順序良く並べられている。ルオーと言えば、暗い色調の絵をイメージしていたが、晩年絵が一気に明るくなっていく。なにか救われるような気持ちになった。ただし骨太の黒い輪郭線は変わることはなかった。

反骨の社会派で風刺画家。激しいタッチと太い輪郭線は、彼の強い意志が込められている。思った・・・。こんな骨太の歌を作らなければいかん・・・。
でもなあ〜、作風はそんなに変えられるものではないしなあ。

「銅版画集『ミセレーレ』とその周辺」の作品と石版画のシリーズは、胸を打つ。力強さ、澄んだ美しさ、一瞬の静・・・言葉を選んでいくのも大変。
一見の価値ありです。


カツラ


PA234732.JPG

甘い香りが辺りに漂う。カツラの前を通り過ぎるとき、おやっとする人がいる。でも、この葉が匂うことを知る人は、少ないかもしれない。
アササンコースの途中、マンションの一画に植えられたカツラの木、植樹されて2年が過ぎた。こんなところで育つのだろうかと思っていたら、それなりに成長している。次は新緑が楽しみ・・・


ハッパ


IMGP7693.JPG

秋ですなあ〜、それなのに、時間になかなか空きがない。とグチっていたら「もうすぐ三連休やないの。おきばりやす」とハッパをかけられた。


パレイドリア


PB175210.JPG

精神医学の用語では、パレイドリアというらしい。ビッグサイト展示場の帰り、何気に振り返ってみたら、建物がカエルの顔に見えた。今まで何度も見ていたのに気がつかなかった。現場に半日いたので疲れたのか、山でイキモノ探しをしていた後遺症なのか・・・


椎名誠


PB165185.JPG

久しぶりに椎名誠の講演を聞いた。十数年ぶりに見るシーナは、もう71才。お爺ちゃんになったものだ。しかし昔よりもスマートになっていて、シーンズ姿は相変わらずで、格好イイ〜。

一時、椎名誠の世界にはまってしまい、友人らと怪しい探検隊にそっくりな夜を楽しんでいたことがある。シーナの元に集まる個性的なメンバーが繰り広げるバカ話やキャンプでのルール、掟など・・・彼らの夜が羨ましくて、しばらく真似をしていた。
どういうわけか、いま怪しい探検隊に参加していたO氏と山の仕事をして、もう一人のO氏の推薦する居酒屋を訪ね歩いている。

今回の講演のタイトルは「人生の最終章を自分らしく生きる」。いいねえ〜、どんな話が聞けるのだろうと、楽しみにしていたら、相変わらずの脱線続きで、それたり、飛んだり、それがシーナワールドか。まずパリの惨事の背景にある「人と人が話す時の距離」から話がスタート。
「イスラムは50センチ、欧米や日本は3メートル50センチ。初めから人と接する距離が違うのだ・・・」の話には目からウロコ。戒名、葬儀、埋葬についても「シーナ的・それって、おかしいだろう」が痛快で、笑いを誘って、思わず納得。
最も美しい埋葬の一番が「鳥葬」だという。そして次が「風葬」。自然の理にかない、環境に優しいと語る。こんな調子で一時間半の講演があっという間に終わった。

最後の〆は、ちょっと拍子抜けした。いま元気の元は「孫」であると・・・。お〜ジージ誠かよ〜。しかし、彼は昔から、子供たちに向ける眼差しには愛があったからなあ。それが孫に向けられたわけだ・・・許そう。


PB165179.JPG
もしかしたら、これって、お孫ちゃん作?


PB155168.JPG
サイン会をしている上空では、シーナの好きな雲がグイグイ流れていた



木の実で工作


PA234846.JPG

公園や山の中で、せっせと集めた木の実。これを使って工作をする。これも「親子で楽しむ山登り」のもうひとつの企画。親子が驚くような作品が作れないだろうかと、アーティストのKさんに相談をした。面白いですね〜と快諾していただき、お願いをした。
数週間後、出来上がった作品を拝見・・・お〜どれも素晴らしい!!〜。
生き生きとして、いまにも動きだしそうです〜♬


PA234826.JPG
PA234811.JPG
ビックリポンやあ〜


山に隠れているイキモノ 探し


PA314970.JPG

ただ黙々と山登りしているのではない。山の仕事をいくつか抱えているので、意識を怠らないよう、アンテナをピッと張って登っている。ミッションの一つが「山に隠れているイキモノ探し」。HP「親子で楽しむ山登り」の新企画だ。「疲れたなんて言わせない。子供たちになんとか楽しんで登ってもらいたい・・・突然、こんなアイデアが生まれた」。
集中してキョロキョロすると、隠れているイキモノたちが声をかけてくる。


PA314968.JPG
PB015099.jpg
PA314958.JPG
お元気ですか〜


喪中ハガキ


PB115154.JPG

朝日が入る居間で、二枚の喪中ハガキに目を落として感慨あり。小学校の恩師N先生のお母様が103才、叔母の連れ合いIさんのお母様が105才で他界された。あの厳寒な北海道の地で、ほぼ一世紀の生涯を終えたのだ。長生きをされたなあと思う。N先生もIさんもお優しい人だから、きっと良いお別れが出来たのではないだろうか。お疲れさまでした・・・

不謹慎ながら、引き算などをして、結構長いなあ〜なんて、思うのである。

「撮るしん。」


PA314991.jpg

今年はなんとしてでもカラマツの黄葉を見ようと、焼岳登山に合わせて計画を立てた。しかし上高地は、例年より早く秋が訪れ、カラマツはご覧の通り〜。ガックリ。冷え込みが何度もあったらしい。
都内の樹々も色づきはじめた。プラタナスの枯れ葉が、乾いた音を立てて歩道で舞いはじめている。今年も後40日か〜、早い・・・


IMGP7833.JPG

*五行歌の友人、嵐太さんから一昨日メールが届いた。

いまNHK長野の写真投稿コーナー「撮るしん。」で年間に公開された1000点近い画のなかから、NHKが100点を選び、一般投票で来年のカレンダー用に12点を決めるための投票をしています。
その100点の中に拙作が3枚も入っています。
そのことで、一昨日NHKから電話取材があり、もうびっくりびっくり。
素晴らしい写真ばかりですから、100点に選ばれただけで満足しています。
山好きな山碧木さんならきっと楽しんでいただけると思います。
お時間ありましたら、撮るしんトップページから、撮るしんスペシャルをクリックしてみてください。
春15番と夏37番はペンネームの川嶋雅で、秋55番は本名で載っています。

まだトップページあたりにダム湖の写真が上がっているので、ついでに見てください。
新しい写真が積まれていくと、東信エリアに振り分けられて格納されます。


ここは、アルキメデスも応援しようということで、ご紹介します。



クラス会


PB095140.JPG
ひとり早く目が覚めた。雨が上がり、相模湾に陽が射していた


遅くまで4人で呑んだ・・・。札幌時代の中学の仲間3人と熱海でクラス会。「週末より日月に宿泊すると安いし、人が少なくていいぞ」というH君に全てお任せで、温泉・酒盛り・お喋りと時間を忘れ、旧交を温めた。
出会ってもう、半世紀だって・・・

「おまえさあ〜」で、話しても、聞いていても、心地が良いのは、あの日がまだ続いているからだろう。そして相変わらずの議論が楽しい。それぞれが皆、いい大人になった。


PB085123.JPG
当然ビールはこうなる


ミニ盆栽


IMGP1001.JPG

子どもの頃、まったく興味がなかった乾物屋と盆栽の店に、最近足が止まる。乾物屋であれば、豆を見て、味や食べ方などを聞いている。盆栽の店だと、その姿にうっとりして、しばらく眺めている。宇宙だあ、アートだなと思う。収集家なんかは、数百万数千万出しても欲しいと思うらしいが、それも何となく分かる。


IMGP0998.JPG

お金はないし、置ける場所もない。そんな人には、このミニ盆栽が良いだろう。充分こころを癒してくれる。しかし意外に高価なのかもしれない・・・。


IMGP0996.JPG

「盆栽には、裏と表があります」と、取材した盆栽家に聞いたことがある。表と裏の役割を持たせることで、盆栽に奥行きや空間がでて、魅力も増してくるという。ぐるり見つめて、一番美しい面が表。人であれば後ろ姿が美しいと思っている人は、そこが表!?ということになる。


IMGP1002.JPG

石老山(せきろうざん)


IMGP1041.JPG

「石老山」。なんだかORMACの山登りを象徴しているような名称だ。相模湖からバスで10分ほどにある標高約700メートルの低山。★一つの山なのだが、今回も「キツい」「これが★一つ!?」の声が上がる。

今回の想い出は、この柿である。登山道に続く道の傍らに、この柿の木があった。近づくと「甘柿です。ご自由にお取り下さい。無料です・・・地主」と張り紙がぶら下がり、先が割れている長い竹棹まで用意されていた。
それを見たら、もう血が騒ぐ。8人分の柿をゲットして山頂で食べよう!
ところが柿は高いところにしか残っていない。意外に重い竹棹に腰はふらつき、枝をしっかり掴めない。やっとこ一つゲット。

柿取り−1.jpg
photo  by ezu

するとOさんが、ガキの頃からこれは上手いんだと、竹棹を手にすると次々に柿を枝ごともいでいく。オ〜見事な腕前。パチパチ・・・ 

というわけで、昼食時に皆さんのお弁当のおかずをいただき、こちらは柿の皮を剥いて進呈。晩秋の山登りと恒例の酒盛りをセットで楽しんだ。


IMGP1046.JPG
フデリンドウの花が、山道に咲いていた


焼岳(2)


PB015039.JPG

抑えようにも抑え切れない。眠っていた熱情と歓喜がパチンと弾けた。若き日に起きていた駆け出したくなるようなあの高揚感。登山口から続いた樹林帯を抜けた瞬間だった。突然、姿を現した焼岳の天を突くピーク、白い噴煙、雲ひとつない眩しい青い空。そして高度感に圧倒された。

登山道の入口に立ったとき、吐く息が白かった。歩きはじめの登山道は、樹々に覆われてうす暗く、雪の積もった木道はよく滑った。今日中に帰って来れるのか・・・まあ、いけるところまで頑張ってみるか。そう、言い聞かせて、ピッチを上げた。約二時間休憩なし。途中水分だけは摂った。


PB015053.JPG

日も上がり、樹林帯がふと切れた瞬間、目を疑った。広いカールに陽がサンサンと降り、見上げる焼岳は紺碧の空に映えている。大きな深呼吸をした。このルートを選び、決心して良かった・・・聳え立つ山をしっかりと眺めた。

あの雪の斜面のちょうど反対側に、夏山を思わせるこんな明るい斜面が待ち構えているとは。草紅葉もあちこちに見える。
よし、グイグイ高度を上げてやろう。吐く息に合わせ、意味のない声を発して登っていくと、腿の筋肉もそれに合わせてリズムを刻む、汗まで吹出してくる・・・振り返ると周辺の山々も立ち上がってきた。
若き日に何度も感じた山への熱い想いが、目覚めた。


PB015061.JPG
PB015064.JPG
PB015068.JPG
PB015076.JPG
噴煙は硫黄臭い。下山するまで爆発するなよ〜〜


「さあ、もう少しですよ、頑張って」頂上から降りてくる人たちが、声をかけてくれる。烈しい音とともに吹出すイオウ臭い煙を吸い込み、岩場をよじ上り、頂上に立った。やったぜ〜、バンザイだ。
昨日、この焼岳を眺めていた上高地が眼下に見える。穂高、槍、そして7月に登った笠ガ岳も青空にクッキリ。
今年の単独行と百名山は、これで終りになるだろう。お天気にも恵まれ、一年を締めくくる良い山行を楽しむことができた。


PB015087.jpg
梯子を外された北東側の斜面から上高地を眺める


焼岳(日本百名山・79座目)


PA315011.JPG
夕方、焼岳をアップにすると、もう冬山・・・どこから登るの!?


いやはや・・・まいったねえ〜。数日前に焼岳の上に雲ができて、ここに雪を降らせたという。山肌にへばりつく雪を見たら、ビビった。夕方ビジターセンターで焼岳の情報を聞くと、なんと10月末日に(つまり今日の午後)途中の梯子を取り外したという。30メートルに及ぶその梯子は、ルートの要になっていて、これがなくなると、上高地からのルートはもう諦めるしかない。
もう一つのルートは、往復1時間以上余計にかかる、中の湯からのルートだ。おまけに登山口のアクセスも悪い・・・明るいうちに戻れるか。しかしそのルートしかないのだから、ぶつぶつ言っても始まらない。
登るか登らないかだ。


PA314910.JPG
ここから約3時間少しで登れる予定だったのだが・・・




PB015025.JPG
PB015030.JPG
翌朝は冷え込んだ・・・・


バトンタッチ


PA234745.JPG
少し離れていても良い香りがする


これが最後だよと、ニオイバンマツリの花が一輪咲いていた。そしてもう一つのジャスミンは、オオバナソケイ!?これは、初夏からずっと花をつけている。強い香りは、少し離れていても「ん!?」とさせる。遊歩道脇のハゴロモジャスミンは、少し花を残しているけれど、それもそろそろ終わり。山茶花の蕾も膨らんで、花たちのバトンタッチ〜♬


PA234728.JPG
一輪残っていたニオイバンマツリ


IMGP7697.JPG.jpeg
チラッと山茶花の蕾


足をあげる


PA234722.jpg

日の出が遅くなり、日の入りが早くなっていく。アササンの歩き始めはまだ薄暗い。しゃんと歩いていないのか、ときおりつまずく。と思ったら、遊歩道の凹凸だった。敷石があちこちで持ち上げられている。これは全て桜の「根上り」。凄い力だ・・・。
出来上がったばかりの時は、フラットできれいだったのに、歪みが起き始めた。桜は元気だが、人は歳をとり、足が上がらなくなっていく。
されど自治体の予算は萎んでいるから、修復は難しい。
年寄りは、足をあげて歩くしかない。


クスリユビ


PA124652.JPG

なんとも目が可愛い。冬眠を控えてか、少し太めのトカゲが餌を探している。注意深く辺りを見渡すと、何匹もひなたぼっこしている。近づくとすぐ逃げてしまうもの。鼻先までカメラを持っていっても平気でいるもの。それぞれ個性的で退屈しない。


PA124659.JPG

写真を撮ってから数日後、ふとあることに気がついた。
どのトカゲもくすり指だけが異常に長いのだ。なぜだろう・・・。


PA124663.JPG

・餌なる虫が、隙間に逃げ込んだときに使う
・ここにいるのは♀ばかりで、指輪を待っている
・爪楊枝替わり

不思議だ・・・・


ひっつき虫


PA234805.JPG

植物は、いろんな方法で種子を他の地に運ぼうとする。風に乗せるもの。鳥に与えて、海を越えて行こうとするもの。こいつは、種子を人や動物に付着させて新たな地に旅立とうとする、通称「ひっつきむし」の仲間。
写真の主は、粘液を出してひっつくチヂミザサだろうか!?
取り外していたら、ひっつき虫をつけ合った子どもの頃を思い出した・・・。


ビックリポン


PA234859.JPG

見つけたときに、思わず微笑んだ。どんな人が描いたのだろう。
新宿御苑の芝生のど真ん中に、ドングリと葉っぱで心なごむアート。
親子か恋人同士か・・・
パチパチ撮られて、あちこちのブログを賑わしているのかもしれないね。


デロリアン


DSC_0017.jpg
じつはこの写真は事務所のY君が撮ったもの。彼は新宿から歩いてやってくる


カブスは負けたけれど、デロリアンは走る。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が公開されてから30年。未来は現実になった。ボロ布を燃料として走る車「デロリアン」が新宿の街を走行する。
リサイクル活動を続ける「FUKU-FUKUプロジェクト」のイベントだ。
秋真っ盛り、明日から、あちこちでお祭りが賑やかそうだ。


DSC_0014.jpg
果たして、ボロ布で走るのか!?


酉の市



PA224711.JPG

いやですねえ〜、もうお酉さま・・・。毎年のことだけど、もう出てくるの〜と眺める。今年は三の酉まであって、11月5日(木)・17日(火)・29日(日)の開催だ。
江戸の頃は、今ほどあくせくしていないから、こんな行事が挨拶のなかに折り込まれ、人々に潤いを与えていたんだろう。きっと良い時間が流れ、こせこせとしていない穏やかな人間関係もあったに違いない。落語なんかを聞くとそんな江戸の町をいつも想像する・・・。


たかがされど・・・


PA204690.JPG

北海道の妹からジャガイモが送られてきた。それも4種類で、どれも立派なお名前。写真右上から時計回りに、ノーザンルビー、男爵、シャドークィーン、さやあかり。貴族か競争馬か・・・その他にもインカのひとみ、レッドアンデスなど秘宝のような名前もある。

昔の野菜の名前なんてひどいものだった。ジャガイモの農林一号、サツマイモの農林ニ号をはじめ、研究者の努力がそのまま名前になっていた。

お米の名前を並べてみると、お嫁入りさせたい親の気持ちみたいなものが伝わってくる。あきたこまちはすでに有名だが、ななつぼし、おわら美人、ひとめぼれ、おきにいり、どんとこい・・・生産者の心意気というか、何とか我が娘を〜〜が伝わってくる。

さて4つのジャガイモには、それぞれ美味しい食べ方があるらしいので、ネットでレシピを調べてみることにしよう〜♬

バードウォッチング


PA124678.JPG

さて、愛鳥家たちが集まって、指差す先にどんな鳥がいるのだろう。カワセミかなと思ったけれど、高さから計算すると、珍しい猛禽類なのかもしれない。鉄ちゃんたちもそうだけど、好き者同士はすぐに仲が良くなる。きっと待っている間に、情報交換なんかもしているのだろう。

以前、北海道の駒ヶ岳の麓、大沼辺りを歩いていたら、ものすごい数のカメラマンが三脚を立てて、カメラを構えていた。そっと「なにがいるんですか」と聞いたら、「アカショウビンです」と教えてくれた。その後、北海道在住の動物写真家の久保敬親さんに聞くと、大沼は内地からも撮影に来るほどの、人気ポイントであると。わざわざ、アカショウビンのためにねえ・・・。
鉄ちゃん、鳥ちゃん、山屋さん・・・人のことは言えない。

友人のTさんも鳥にはまっている。夏にこんな写真を送ってくれていた。


コムクドリ♀150823.jpg
コムクドリの♀


ミサゴ150824.jpg
ミサゴ

*写真をクリックすると大きくなります。


Aさんのこと


IMGP0119.JPG

新聞の記事を読んで、その映画を観ることにした。「マイ・インターン」。第二の人生を歩き始めるシニアインターンのベンを名優ロバート・デ・ニーロが演じていた。ベンの細やかな配慮や場を取りまとめていく様子を見ていたら、テニスの先輩Aさんを重ねた。今どうしていらっしゃるのだろう。

日本人離れした物腰、頬笑み、知識・・・そして聞き上手。若い頃は、米軍基地などでジャズのベースギターを弾いて、カメラマンになって、テニスをして・・・。もう20年以上前、60代のAさんは、ジージャン、アポロキャップ、ウォークマン姿でテニスコートに向かって歩いて来た。格好良かった。
180センチの長身、美しい白髪姿・・・コートのマダムたちの視線を一人で集めていた。

Aさん、ベン・・・男も惚れる男は、こうかもしれない。
「マイ・インターン」はオススメの映画です。



デニーロ.png

共演の美しいアン・ハサウェイ。どうして、ちょっとタレ目でミカン目で笑う女性はこんなに可愛いのだろう〜 キャンディス・バーゲン、ダイアン・キートン、ニコール・キッドマン・・・アメリカ人が愛するポイントなのかもしれない。


アン・ハサウェイ.png

鯛焼き


PA114549.JPG

餡が焼けて匂ってくる・・・ヒクヒク・・。あらこんな所に、いつのまにか?「鳴門鯛焼本舗」なる店が鯛焼きを売っていた。食欲の秋は、甘いものも恋しくさせる。粒餡と鳴門金時餡を買う。粒餡は、はんなりのこし餡に小豆がほどよく入っている。ウ〜ム、いかにも関西系の上品なお味だすなあ〜。
「わかば」の鯛焼きを贔屓にしていると、どうも少しもの足りない・・・
金時は、どうだろう!?鯛焼きにして良いのかな〜、ガツンというパンチがない。とまあ、甘いものが美味しく感じるような今日の寒さです。


PA114554.JPG


とっても良いニュース! \^o^/^o^\

昔昔、取材をした編集者さんが、これからネットで定期購読できるサイトをつくりたいと、話をされた。それも無料で・・・。そんなことができるのか・・・
「月刊フリーWebマガジン Colla:J」ができて、購読者になった。誰でも申し込めば読むことができます。ぜひご一読ください。

月刊フリーWebマガジン Colla:J(コラージ)


ご覧になれない場合は下記をクリック。



わたしゃ、あなたの


PA124595.JPG

そばが良い・・・てぇ〜わけで、そろそろ新蕎麦の季節。「新蕎麦が入りました」の札がぶら下がると、思わず鼻をヒクヒクさせて暖簾をくぐる。すると蕎麦汁の匂いがプ〜ンと漂う。「ざる、一丁〜」と江戸っ子気分で注文すれば、周りの蕎麦をすする音を聞きながら、しばし待つ幸せ・・・♡


PA124592.JPG

カツラ


PA124581.JPG

さて問題。芳しい香りを放つカツラの葉っぱが4枚並んでいます。一番香るのは、どれでしょう?

歩いていると思わず顔を上げてしまうほど、カツラの木は辺一面に甘い香りを漂わせる。新緑、紅葉、そしても落葉も美しく、庭があれば植えてみたい木の一つ。ハラハラと散っていくのを眺めていると、幸せな時間がながれているのを実感する。


PA124577.JPG
PA124562.JPG
PA124564.jpg


蓮の種


PA124590.JPG

蓮の種が、なんだか新しい生き物の卵のように見える。いつかモコモコ動きだして、孵化して、茎を伝わって、沼に潜っていく・・・お〜コワ! よく見ると、種にも大小がある。空になっているのは、ポンと飛びだしていったのだろうか。


雨上がり


PA114534.JPG

雨が上がると、緑や花の香りが強くなる。事務所まで久々にウォーキング。川沿いを歩いて、御苑の横を抜ける。人が少ない都会の緑の下を歩くのは、贅沢で気分がいい。たまった仕事をサクサクと早く片付けて、ラグビーのアメリカ戦に備えるのだ〜


PA114527.JPG
PA114512.JPG
雨上がりのジャスミンに、虫たちが集まる


PA114547.JPG

抜け殻


PA044489.JPG

アササンコースにメタセコイアの樹が五本並んでいる。柵囲いがあるからだろうか。そこは蝉たちが孵化をする絶好の場所らしく、たくさんの抜け殻がいまも風に揺れている。色はいくぶん褐色がかって、艶を帯びてきた。

「まるで抜け殻のよう・・・」という喩えがあるが・・・12時間かかって登った、七月の笠ヶ岳。あれは、人生久々の疲労困ぱい。小屋に辿り着いた時は、ほとんど抜け殻状態だった。疲れ過ぎて、口を開くのもやっと。それを抜け殻というのかどうか、しかしエネルギーを使い果たした感があったなあ・・・


蔦の紅葉


IMGP0974.JPG

光に透かされると、まるでステンドガラスだ。先日の八ヶ岳で見つけた蔦の紅葉。このままボツになっていくのはもったい。蔦系の葉は、どういうわけか秋を前にどれもいち早く美しく紅葉する。
なぜなのだろう。


P9224392.JPG

珍パンジー


P4160882.JPG

さて今日は何載せようかなあと思っていたら、ヤフーニュースに「誰がモンキーやねん サル顔のラン開花 京都府立植物園」とあったので、そうだ!やっと出番が来た〜と、撮り貯めていたパンジー君に登場を願うことにした。あっちがモンキーなら、こっちは「珍パンジー」だい。


ピクチャ 3.png

ランの種類で「ドラクラ・ギガス(別名モンキー・オーキッド)」。指先ほどの大きさの花弁に、サルの目鼻に見える模様や、毛のような筋があり、まさにサルのよう。とあった。


冷え込み


PA034430.JPG
あったかそう〜目のくりくりしたセセリチョウの仲間


朝晩少し冷え込んできて、急に秋めいてきた。テレビで色づいた山を見ると、こんな事していられないという気分になり、息が荒くなる。涸沢、尾瀬、立山・・・凄まじい紅葉・・・見たい!
札幌に還るという弟と穂高に登り、紅葉の涸沢に下りたのは、もう10年以上も前か。山の秋は駆け足・・・さて週末からの三連休をどうしよう〜


IMG_0216.JPG
その時の涸沢の写真が見つかりました


新宿御苑で吟行


PA034406.JPG

週末、新宿御苑で吟行歌会があった。朝から胸のすくような秋晴れ。
よし、大きな空と樹を歌にしてみようかなと、思って御苑の新宿門に向かう。

この日、お孫さんの運動会と重なった方が二人、仕事が入ってしまった方や前日に熱が出てしまった方もいたりで、参加者は九名。でも、個性的な歌をつくられる方が多いので、今日は楽しみ〜と、スケジュールのお話しをして、しばしお別れ・・・。

年に五六回は、新宿御苑を訪れているので、どこにどんな木々があるかは、すでにインプット済み。欲張らずに、範囲を決めて歩こうと決めた。ところが、ラクウショウの道を通って「母と子の森」でドングリ拾いに夢中になった後、昼食時にお喋りしていたら、あっという間に集合時間。
一時間半は短いかな〜・・・。


PA034410.jpg
ラクウショウの森


全然出来ていない〜というか、作っていない。焦る・・・頭に浮かんだ言葉をいくつか並べて、整理していったら、こんな歌が出来上がった。

きのみきのまま
ころころころり
ドングリ
こんがり
ツルリ秋色

まさに、火事場の馬鹿力・・・
思いがけない歌になって、一席をいただきました。
このタイプの歌、めずらしい〜


その他にも秀作、傑作がいくつも生まれました。

新宿御苑の
広い芝
闘いは今日
サモア戦
ぶち当たれ日本   Aさん

その夜は、ラグビーのサモア戦。二次会が終わるとAさんは、サモアサモアサモア・・・と、言いながらスクラムを組む格好で、駅に消えていきました。


PA034416.jpg


なむなむなむ
呪文でも聞こえてきそう
気根の神様は
曲がった指伸ばし
秋の日を透かす      Kさん

四行目なんか、さっと出てこないよなあ〜、上手いなあ。


PA034425.JPG
プカプカと
水にまかせて
うらやまし
カメになりたい
秋の一日      Kさん

五行目が出てこないとおっしゃっていたKさん。見事にまとめて同点一席〜。


坊やが吹出す
シャボン玉
ふわ〜り
赤トンボの群れと
空のダンス     Sさん

秋のギフトボックスを
受けとりに来ました
蓋を開けたら
赤蜻蛉
銀杏
光         Kさん

御苑の芝生は
絶好調の良馬場でした
老いた美脚に
やわらかく
応えてくれました  Iさん

次回は1月16日です。


PA034440.JPG
角川庭園の庭に一輪、萩の花



金と銀


IMGP0990.JPG

金は匂い、銀は臭う・・・
明日の吟行歌会では、そんな歌がでるでしょうか。


アバカントス


P7042570.JPG
これはアガパンサス


一昨日の歌会の題詠は「暴く」。これが、なかなか難しかった。
暴く、あばく、アバク、アバカレル、アバカントス・・・。
口にしていくと、頭の中に花の名前が並びはじめた。

アガパンサス、アカンサス、リシアンサス、ミスカンサス、パンパスグラス・・・こんなに似た名前の花がある。
花が並ぶとどれがどれやら・・・暴くのが難しい。

H君の一席の歌は面白かった〜♬

みんな知ってても
暴けない
それを知ってても
言い出せない
カツラのような秘密がある

ここで、他の作品が見られます・・・と「暴く」

秋らしい雲


P9304398.jpg

秋らしい雲が広がり、気持ちのよい風が吹いている。公園を横切ると、幼稚園の運動会の練習風景に出会った。秋を感じる一コマで、心がじんわり温かくなる。スーパームーンも今日の秋の空も、天空からのメッセージは、ちょっぴり感傷的な気分にさせる。


P9304401.JPG

八ヶ岳(4)


IMGP0982.JPG
六時、森の温泉にただ一人、鳥の声を聴きながら・・・


八ヶ岳は別名、小屋ヶ岳といわれるくらい、あちこちに小屋がある。訪れる人が多いから小屋が増えていったのだろう。温泉も周辺には多く、岳人に人気なのが「日本最高所野天風呂」で、雲上の湯といわれている「本沢温泉」。空が広がる標高2150mに位置する。ここには脱衣所なんてない。平地に掘ってある湯船がド〜ンと一つあるだけ。
昼間、知らずにルンルンしていった女子は必ず驚く・・・「えっ!?」。

そしてもう一つは、我々が宿泊した歴史のある温泉旅館「渋・辰野館」。パンフレットには「神代の頃から人々を癒し続ける、信玄ゆかりの隠し湯」とあり、薬湯の硫黄泉のほかに森の温泉、展望風呂の三つが、登山者の疲れを取り去ってくれる。

そんな風呂に一早く入りたいとはいえ・・・
男子隊員二人が、間違えて女風呂に三度も浸かっていたというのは、なぜか?
入り組んでいる風呂の構造か、お惚けか・・・それとも・・・


P9224349.JPG
岩場を超えて稜線を上っていくと「東天狗岳」山頂。右に続く尾根筋を辿ると「西天狗岳」


P9224371.jpg
滑る木道を下りていくにはバランスも必要


P9214223.jpg
シラビソが枯れていく「縞枯れ現象」。世代交代といわれるが・・・

P9224389.JPG
旅館からすぐの「展望台」で、八ヶ岳の主峰「赤岳」「硫黄岳」を眺める


八ヶ岳(3)


P9224341.JPG

「白駒池」周辺に広がる原生林は、苔が美しい有数の場所なので、宿泊した青苔荘(せいたいそう)は、苔をちゃっかりキャラクターにしていた。朝ご飯に、お願いした昼飯のオニギリに、可愛いコケ丸として登場〜。
「可愛い」というのは、やはり強いもんである。


P9224323.JPG

そんなわけで森の樹々も、豊かなコケを身にまとい、いろんな生き物になって現れる。見ようとする気持ちがないと、気がつかない。多くの登山者は、スルーして通り過ぎる。


P9224384.JPG
それは小熊だったり〜


P9214241.JPG
ちょっと奇怪な横顔で現れたり・・・



アルキメデスの発見力は、こんなアイデアを生んだ(自慢)。\ジャ〜ン/ 子ども向けの山のウェブサイトに「山に隠れている生き物たち」というページをつくろうと考えている。きっと親子の山登りの力になるのではないかなと・・・。
いままで撮り貯めた写真が、いくつも使えそうだ (^^)V


P9214245.JPG
これにコケが着くとどう変身するか


八ヶ岳(2)




P9224252.JPG

ふと目が覚める。夜明けが始まっている。部屋を出て白駒池のボート乗り場に下りると、朝霧が池の上を覆っていた。
沸き立っているのか、巻いているのか、滑っているように流れている。もう少し冷え込むとその白さはさらに際立つのだろう。

P9224258.JPG
P9224262.JPG


P9224290.JPG

対岸まで散策しようと思って森に入ると、天使の階段を思わせる光が、いくつも伸びてきた。これは凄い。なにか森の生き物になってしまいたくなる。こんな朝の光には、そうお目にかかれない・・・歩くたびにいくつものサーチライトは位置を変える。


P9224294.JPG

光がすっかり上がると、秋の色が池の周りに現れた。もう半月もすると湖を見おろす山々も染まっているだろう。


P9224303.JPG

八ヶ岳(1)


P9214182.JPG
北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅から20分ほど歩くと縞枯山荘だ


九月のORMACは、お天気に恵まれた二泊三日の八ヶ岳山行。今回は福岡からSさんが参加するというので、スペシャルなコースを計画した。初日は北八ヶ岳を代表するコメツガ、トウヒ、シラビソの原生林の中を抜け、神秘的な白駒池まで歩いて「青苔荘」に一泊。翌日は、天狗岳を登頂してからパノラマコースを下りて、築百年の秘湯「渋・辰野館」で祝杯をあげるというORMACらしいコースだ。

Sさんは御歳77才。その健脚ぶりは素晴らしかった。下山のときのスピードなんかは、70代後半とは思えない。少しずつピッチを上げていっても、いつの間にか、ピタッと後ろに付いている。なんと、70才までハーフマラソンを完走していたとのこと。やはりそうだったのか・・・上には上がいるもんです。

隊員は、彼を見習って日々のトレーニングを続けて欲しいものだ〜〜。


P9214168.JPG
チロリアンな北八ヶ岳ロープウェイ駅


P9214188.JPG
P9224380.JPG
P9214195.JPG
北八ヶ岳から白駒池にかけて青い苔に目を奪われる


P9214233.JPG
ママハハコがドライフラワーになっていた


P9214229.JPG
山の花の最後はいつもリンドウだ


P9224248.JPG
白駒池の「青苔荘」にトウチャコ〜


葛(くず)


P9054087.jpg

葛を調べると「マメ科クズ属のつる性の多年草」とある。秋、蔓をうねうねと他の木に巻きつけた葛は、高いところに花穂をつける。花は下から咲きはじめて、順々に散っていく。
根は、葛湯や葛切りにと、さまざまに利用される。



P9054083.jpg
花穂をつけている葛、伸びていったのか、下りてきたのか、不思議だ・・・


カマキリ


P9054102.JPG

秋になると、山でよく見かけるのがカマキリだ。いろんなタイプが現れる。
カマキリとは「鎌をもつキリギリス」から名付けられているが、日本の一部では前脚を上げている姿から「拝み虫(おがみむし)」とも呼んでいるらしい。
子どもの頃から、あっという間に補食する生き物が好きだった。たとえば、長い舌をくり出すカメレオンや目の前の小魚をパクッと口にするオオサンショウウオ、ナマズなど、電光石火のスピードで捕えてしまうシーンに目を見張った。


P9054109.JPG
四段階に折りたたまれている前脚が、電光石火の如く餌に飛びだす
はずなのだが、草でちょっかいをかけても、飛びだしてこなかった


山の日


IMGP0934.JPG

日本山岳会の仕事をお手伝いしている。このバッチは、来年から制定される山の日(祝日・8月11日)の周知と登山の啓蒙を図って制作した。キャラクターは、ヤマネ(山ね)。
ダジャレのコミニュケーション力は強い!と信じているので、一度この可愛いキャラを見ると、きっと忘れられないはず! と思っている (^_-)


二科展


P9134160.JPG

二科展の膨大な入選作品を一つずつ眺めていると、だんだん頭が痛くなる。おまけに絵画、彫刻、デザイン、写真の各展示の広いフロアを迷路のように歩いてしまうので、つい同じ絵を何度も見ることになってしまい、足も疲れる。

それでも作家たちは、一年という時間とエネルギーを作品に費やして来たのだ、と思えば、つい目を通してしまう。
考えてみると、選外になってしまった作品もたくさんあったわけだから、いったいどれだけの作家たちがこの日のために熱情を燃やしたのか・・・。
秋の風の吹く中、この国は芸術の国でもあるのだと思った。


P9134155.JPG

この絵は、最高位の内閣総理大臣賞を受賞した御歳85歳の吉井英二さんの作品で、「コンポジション」。150号の大作だ。大胆かつシンプルな構成で簡潔な表現。BSの「居酒屋放浪記」の吉田類さんは幼い頃、この方から絵を学んでいた。



P9134159.JPG
野外展示場があるのを知らなかった


P9134162.jpg
ジンジャエールを頼んで気がついた。コースター選びのセンスを〜



許さない


P9114150.jpg

長い間通っている居酒屋に、こんな張り紙があった。店主とは、ふだん政治の話をしたことはない。というか、もちかければ話をするだろうということは、何となく分かっていたが、他のお客さんがいるときには御法度だと思っていた。そして、お客が途絶えることもなかったから、この張り紙を見たときには、やっぱりねと、可笑しかった。
撮らせてねと言ったら「よければ一枚差し上げましょう」と笑った。

今日、こんな写真を選ぶのはいかがなるものか、と雅蘭洞さんから声が上がりそうだ。いま国会の前では、大勢の人がデモに参加し、安保法案阻止の声を上げているはずだ。

こんなサイトがあった。

あかりちゃん

あかりちゃん−2


記録的な大雨から


P7280048.JPG

久しぶりの青空が眩しい。
あれほどの土砂降りのをケロッと忘れたかのような真青な空が広がった。
コンチキショーと思うけど、雨が上がってくれて良かったと素直に嬉しい。

自然は人間のことなんか、なにも考えてくれはしないんだよなあと、つくづく思う。それどころか、風速80メートルの風とか、50年ぶり大雨とか、この次は、いったい何がやって来るのだという不安が増してくる。
あの大きな土手がなぜ決壊するのかのメカニズムが分かると、いままでの安全・安心の定義も吹き飛んでしまう。自然ばかりでなく、取り巻く環境のどれをとっても不安の多い未来が待っている。


ツルニンジン


IMGP0923.JPG

一人の青年が蔓にぶら下がっている何かを撮影している。
「それ、なんですか!?」
『これは、ツルニンジンです。別名ジイソブとも言いますね』
「そうなんですか、見過ごしてしまいそうな高い所に咲くんですね」

これはスルーしてしまう。ちなみにジイソブとは「爺のそばかす」の意味とある。そしてバアソブもあるらしいが、そばかすの種類の違いだろう。
冠のカタチをもつ花は、森や草むらの中で何か役割をもっているようで、可愛らしく見える。ホタルブクロやツリガネニンジン、そしてキキョウも、と思ったら、キキョウ科の蔓性多年草だった。


詩人 岩崎航さん


PA210366-thumb-450x600-7635.jpg

先日と同じようなことが起きた。ネットで調べものをしていたら、一つにつながっていった。

取引先の製本屋さん→ナナロク社→谷川俊太郎のHP→おすすめの詩集→詩人・岩崎航さん・・・・・五行歌の会掲示板→熖太さんおすすめの番組→9月8日8時NHK(E−テレ)『生き抜くという旗印 ―筋ジストロフィーの詩人・岩崎 航の日々―』
見よう!と決めて、事務所を大急ぎで出た。

三才で、難病・筋ジストロフィーを患い、生きることをテーマに五行歌をつづってきた岩崎航さんの日々がまとめられていた。生活のすべてに介助を必要とする毎日に疲れてしまい、自殺を考えたという岩崎さん。生きるということ、詩を書くということを見つめた30分のドキュメンタリー。
涙が滲みました。おすすめします。再放送は9/15日(火)。


コウヤボウキ


IMGP0915.JPG

おっ!新種か!これも高尾山で見つけた。まったく見当つかない花だ。わからん時は、やはり権師匠〜♬。夜にメールが入った。「速報!高野箒(コウヤボウキ)だよ」。
なんじゃ〜それ〜と画像検索すれば、お〜あるわあるわ・・・なになに・・・高野山では、竹の替わりにこの植物の枝で箒を作った。そんなことから「コウヤボウキ」と名付けられたと・・ふむふむ・・・キク科ね。
葉や枝から棘が出ているので、掃除がしやすいのかもしれない。それにしても不思議な形状だ。細いテープ状の花びらはヒラヒラ、カールして、ホウキと言うよりハタキのようだが・・・。

今朝またメールが入って、正式名は「ナガバノコウヤボウキ(長葉の高野箒)」。
権師匠、いつもありがとう〜!


山はもう秋


IMGP0890.JPG
ミズヒキの花が咲き始めようとしている


久しぶりに晴れ上がった土曜日。いよっ!待ってました、とばかりに高尾山へ繰り出した。静かな登りを楽しめる日影沢コースを選ぶと、登山口のカツラ林はもう葉を落とし始め、あの甘い匂いを風に乗せ、鼻腔をくすぐる。
尾根まで約一時間半の道を辿っていくと、秋の花々が揺れている。ミズヒキやキンミズヒキ、ミツバフウロ、ソバナ、センニンソウなど、あ〜もう一年かよ〜。
早いねえ〜、季節はきちんと前へ進んでいる。


P9054023.JPG
キンミズヒキ

P9054025.JPG
ミツバフウロ

P9054064.jpg
ソバナ


P9054074.JPG
ツリガネニンジン


P9054027.JPG
センニンソウ



検索より、探索。


P9044001_2.jpg

おや、面白いキャッチ!駅のホームに掲載されていたポスターのひとつ。
「検索より、探索。」なんて、アルキメのコンセプトに通じるではないか。上手いなあ。あの寺山修司の「書を捨てよ、町へ出よう」を思い出した。
検索ばかりしていないで、表に出なさいということだろう。時代の空気を読んだ広告コピーだ。きっとシリーズとなり、いろんな地域、名勝が紹介されていくのだろうね。


さて、自己PR。
五行歌の同人誌に、七首ほど掲載されているので紹介します。


P8283959.JPG
P8283956.JPG
クリックすると大きく見えます


思い込み


P8283961.JPG
西山ラーメンを知らない北海道人はいない


ふと「ばくる」という言葉を思い出した。北海道の方言である。「ばくって〜」とか「ばくりっこしよう」というように使われ、北海道では標準語だ。上京するまでスタンダードな言葉だと思っていた。
このように「地方の思い込み」というか、勘違いがあって「えっ、これ、全国区ではないの!?」と驚いたり、ショックを受けた人が結構いる。その例をいくつか・・・

その1)長野県歌「信濃の国」
長野県の人は、日本人であるなら誰もが歌えると思っている(た)・・・

その2)北海道のコンビニ「セイコーマート」
セイコーマートが東京にないと知り、おおいにショックを受けた友人・・・

その3)九州のアイス「ブラックモンブラン」、同じく和歌山の「グリーンソフト」

その4)東海地方御用達「つけてみそかけてみそ」

そして群馬県民の伝統的B級グルメ「焼きまんじゅう」。

言葉も然り。上京して間もない頃、神戸出身の同期に「自分はどうする?」と聞かれ、黙っていると「自分は?」という。
間を置いて「えっ、どうするの?」と聞き直したことがあった。彼も「自分」が、スタンダードな言葉だと思っていたのだ。
こんな思い込みや勘違いは、ずっと記憶されていくので楽しい。


病葉


P9023996.JPG

久々の青空だ。強い風が雲を押し流している。ふと気がついた。どの街路樹も緑に輝いて見えるのは、枯れていた葉が全て落ちてしまったからだろうか。歩道に枯れ葉がたくさん落ちている。今朝までの強い雨風に一掃されたのだ。

昔、誰かが言っていた。夏でも樹木に錆びたような葉がいくつかあるのは、その葉が病いを請け負っているからだ。木は、その葉を散らせることで、健康を保つことができる。

ふとそんなこと思い出したら・・・「病葉」につながった。
成人になるまで、「わくらば」の意味が、いったい何であるのか、分からなかった。昔々、仲宗根美樹が歌っていた「川は流れる」の冒頭に「わくらばを〜きょうもうかべて〜♬」があった。その「「わくらば」が「病葉」であることが分かったのは、もう20代後半だったのか、30代に入っていた頃なのか・・・。それもひょんなことなのだが、そのヒョンを忘れてしまった。

ラジオから流れる歌詞は、こんなだった〜♬

病葉を 今日も浮かべて
街の谷 川は流れる
ささやかな 望み破れて
哀しみに 染まる瞳に
黄昏(たそがれ)の 水のまぶしさ

小学生が歌う「ワクラバを〜」・・・分かるわけがないよな〜


P9023993.jpg
久々の太陽に、木蔭で青信号を待つ人たち


ホテイアオイ


P8283981.JPG

武蔵野のあるお寺の境内の大きな大きな瓶(かめ)に、不思議な花が咲いていた。水面は緑の浮き草。ホテイアオイだ。そうかあ〜、これって、花が咲くんだ〜。写真を撮っていたら、掃除をしていた方が「珍しいでしょう〜、もっとたくさん咲いていたんですよ」と、盛りの頃の花の様子を話してくれた。
金魚鉢についでに入っている存在くらいにしか思っていなかったから、こんな発見は、意外でなんか嬉しい。

調べてみると、ありゃ!「南アメリカ原産で、水面に浮かんで生育する。花が青く美しいので観賞用に栽培される。別名ホテイソウ、ウォーターヒヤシンス」だと・・・
観賞用ということは、案外知られているのだろう。

★ガックリ
あ〜あ、もうガックリ。錦織、全米敗戦。松岡修造は苦戦を予想していたが、なるほど、こういう負け方があるんだと思った。ここで詳細は語らない。どの選手も錦織を研究している。
彼はこれからが踏ん張りどころだ。上を向いて行こう!!
それにしても、松岡修造の予測、解説は、超一流。お見それいたしました。
(>д< )眠い〜

★ビックリ
五輪エンブレム使用中止へ〜
ついにというか、やはりというか・・・お祓いをしないと、この先にまだ何か起きるかもしれないオリンピック委員会である。

★ドッキリ
雅蘭洞さんの「五輪エンブレム」への予言
「何と言っても人相が良く無い。眼つきが惡い。」この名言。ずっと記憶に残りそうだ。


オカリナ


P8293988.jpg

週末、オペラシティホールの下からオカリナの奏でる曲に足が止まった。あ〜なんだったか、この曲・・・思い出せずに、一緒にハミングしていた。それにしても、こんな高音域が出るんだ〜と感心。心が解されていくような、いい感じ。単純だから、オカリナ習おうかな〜なんて、思っていたら、曲名が浮かんだ。「グリーンスリーヴス」〜♬


上高地(5)


P8223711.JPG

昨日は花。とくれば、今日は蝶。アザミは、蝶を夢中にするような不思議な蜜を隠しているのだろうか。色あせてしまったアザミに、ミヤマカラスアゲハ、ヒョウモンチョウが次々にやって来る。アゲハは、呼吸をしているかのように翅を上下にゆっくり動かして、深く蜜を吸い込んでいるように見える。

どのアゲハも花野をおおいに飛び回ったらしい。アゲハの特徴的な翅の尾状突起が消えているものが多い。
秋の日ざしになるまで、花と蝶の関係が続く・・・。


P8223713.JPG
P8223715.JPG
P8223780.JPG
たくさんのヒョウモンチョウが舞っていた


上高地(4)


P8223759.JPG

山の夏は遅いが、秋は早い。川べりに、もうヤナギランが咲いていた。このヤナギランを見ると、いろんな山を思い出す。北岳を眺めていた夜叉神峠、高峰高原、山梨の飯盛山・・・秋に訪れていたのだ。花と一緒に山を記憶すると季節が分かる。トリカブトであれば、旭川の三浦文学館の庭、西吾妻山、岩木山。そのどこにもマツムシソウが咲いていたように思う。上高地は、ヤナギランと一緒に記憶されるだろうか。



P8233931.JPG
花は美しいが、根に猛毒があるトリカブト


P8223846.JPG
P8233936.JPG
新島々という珍しい名前の駅にシュウメイギク(秋明菊)





上高地(3)光と陰


P8223809.JPG

台風の影響も少しあるのだろうか。雲の動きが目まぐるしい。雲間から光が漏れ、木々に輝きをあたえる。雲を運んで、草紅葉にその陰を走らせる。この日の上高地は、光と陰に満ちて、大自然のもつ色彩を楽しませてくれた。
(画面をクリックすると大きくなります)


P8223800.JPG
草紅葉がはじまっていた


P8233889.JPG
光が延びて蜘蛛の巣が現れた

P8223822.jpg
枯木に雲を咲かせましょう〜


上高地(2)隊長失格の巻


P8223873.jpg
すでに11時を回っているのに、まだ火の側から離れられない


笑ってしまうようなミスを犯した。こんな顛末だ。
今回の上高地は、空さんに紹介してもらった山荘を予約をした。何度かやり取りをしていたのに、途中から宿の名前を間違えてしまい、違う宿に連絡を入れていた。なぜか!?
山荘のイメージが強かったので、いつの間にか山荘の名の付く宿と思い込んでいたらしい。

人数が減ったので、宿に電話を入れなければと思ったのが、約一ヵ月前。
「・・・そうです、14人から7人に変更です。名前ですか!?・・・」相手も驚いたに違いない。予約もしていない男から突然人数変更を言われてしまったのだから。しかし不思議なのは、その時そのまま話が決着したことだった。

そして土曜日。間違いの宿に早目に着き、人の良さそうな番頭さんとおかしなやり取りが始まった。「変ですね。いつ予約を入れましたか・・・(台帳を調べるなど、この間約5分)・・・とりあえず荷物をお預かりしましょう」。我々はリュックを置いて、大正池に向かうルートを歩き始めた。

しばらくすると、見覚えのある名前の山荘が現れた。

閃いた。ここだ!・・・あの宿ではない・・・
皆が驚いた。「○×#∦∢∄≃❊⚡♐♓✷・・・・・」
てんやわんやで、最初の宿に戻り、ことの顛末を話して謝り、早々にリュックを担ぎ、逃げるようにして当初の山荘に向かった。

山荘の女性も驚いたようだった。この不思議な話を聞いていたが、人数変更にもそうですか、とサラリと優しく対応してくれた。
良かった・・・。冷や汗が流れていた。

しかしそんな恥ずかしいことなど、パチパチと燃える薪の炎と酒の酔いに、ころっと忘れてしまい、貸し切りの暖炉の夜は更けていったのだった〜♬


P8223850.JPG
ビジターセンターの方が、火の付け方を伝授してくれた


P8223855.JPG
新聞紙だけで火をつけた


P8223858.JPG
とろりとろりの炎を見ていると時間を忘れてしまう



P8223876.jpg
もうそろそろ灰をかけて火を消そう〜



甲子園スタイルで背の順に並んで


上高地


P8223844.JPG
雨が上がって穂高が見えてきた。右奥に河童橋


先週末は、ORMACのメンバー6人と上高地を散策した。上高地は、穂高や槍ヶ岳の山行のときに通過しただけで、大正池や明神池には行っていなかった。どうやら地図の上で、何度も歩いたらしい。

今回は観光の人になり、じっくりと考察した。川沿いのどのコースにもゴミひとつなく、管理が行き届き、じつに歩きやすい。遊歩道脇には花々が溢れ、川や池の向こうには山々が見えるから開放感に包まれる。
そして近景と遠景の重なりには、目を見張る美しさと雄大さがある。


P8233879.JPG
P8223847.JPG
岳沢が見えてきた。雲の向こうは奥穂高岳


上高地の公式ウェブサイトには「大自然が心潤す、日本初の山岳リゾート。」の見出しがある。なるほどねえ・・・四季を通して散策してみたいと思った。


P8223821.JPG
枯れ木立がほとんどなくなったという大正池


P8233905.JPG
P8233916.JPG
明神池の枯れ木立は、消えてしまった


舐める


IMGP0513.JPG

てんとう虫を拡大したら、前脚(手!?)を舐めていた。なんだかユーモラスで可愛らしい。虫には前足部分に感覚器官があるようで、ときどき舐めて汚れを取っている。そういえば蝿なんかも前脚をあわせて、よくこすっているな。
では犬や猫は、なぜ舐める!?


猫の手.jpg

ミラクル昆虫ワールド


P8203682.JPG

このブログでいつも当意即妙のコメントをいただいている雅蘭洞さんから、素敵な本を贈呈された。「あなたは昆虫少年だったから、もしよろしければ」と「ミラクル昆虫ワールドーコスタリカー」という、開く前からワクワクしてしまうタイトルの昆虫図鑑だ。表紙には「美しい虫」「ヘンな虫」「スゴい虫」とムシできないタイトルが並んでいる。

コスタリカは、生物の多様性を売りにして入る中米の国で、開発されたジャングルを復元し、エコツアーを観光の目玉にして経済を立て直した。どぎつい色をしたカメレオンや蛙、そして鳥類、昆虫と、生き物大好き人間には、たまらなく魅力的な国だ。

不思議な体験をした。いただいた日の翌朝、NHK-BS1でテニスの錦織の試合を見た後、突然この本の著者、西田賢司さんがテレビに出てきて、コスタリカの昆虫を紹介し始めた。オ〜、なんということ〜! 目の前のテーブルにはこの本がある。鳥肌が立った。シンクロニシティというのか?


P8203686.jpg

さらに本で紹介されたマンマルコガネが、見事な演技!


P8203683.JPG

金属球からムクムクと脚が伸び始めて、コガネムシなって歩き出した。いやはや・・・とにかく、この西田さんの生き方も半端ではない。

詳しくは↓ここで!



レンゲショウマ


P8063524.JPG

レンゲショウマが、いま御岳山で見頃を迎えている。日本一の群生地らしく、連日多くの観光客やカメラマンが訪れ、花の周りに三脚が立っている。昔は、そんなに大騒ぎしなかったのに、なぜだか人気が出てきた。

細い茎からいくつかの丸い蕾がぶら下がり、一つずつ下向きに萼が開き、なかの花弁を包むようにして咲く。そのカタチはアンティークなランプをイメージさせる。

名前の由来は、花がレンゲ(蓮)に、葉がサラシナショウマに似ていることからつけられた。太平洋岸の温帯域に分布するが、レッドリストの絶滅危惧種や絶滅危惧類などに指定されている。

P8063549.JPG
タマアジサイの蕾も開き始めた


アオスジアゲハ


P8153661.JPG
ランタナの蜜を吸うときも羽は動いている


飛んでいても、すぐにアオスジアゲハだと分かる。羽の真ん中を走るブルーグリーンとその飛び方が特徴的で、いつも追われているように落着きがない。蜜を吸うときだって、ゆっくりなんて吸わない。パタパタ、ツツツッ、パタパタパタの繰り返し。目まぐるしく、慌ただしい。鳥などの天敵から身を守るためなのだろうけど、見ているこちらが疲れる。
もし生まれ変わっても、このアゲハにはなりたくはないと思う。


ミンミンゼミ


P8133600.jpg


暑さが一段落したせいか、ミンミンゼミが鳴き始めた。もともと森林を好む蝉で、気温の高い地域には生息数が少ないらしい。北限は、北海道の屈斜路湖の和琴半島。ここには、ちょっと想い出がある。中学校の修学旅行で、ここを通過したときに、バスガイド嬢が「ここのミンミンゼミは天然記念物に指定されています」と言った。そのとき昆虫少年が目覚めてしまい、バスを降りてひと目だけでも見たいと思った。北のこんな所まで飛んできた、透き通った美しい蝉。どんな姿なのだろう・・・しばらく友人らの声が消えた。

先日、ツクツクホウシと蜩の声を聞いた。もうそろそろセミファイナルか。


心奥のルージュ


P8123585.JPG

村岡遊さんの五行歌集「心奥のルージュ」が、ご本人から届いた。村岡さんは、この「歩キ眼デス」を密かに目を通していらっしゃるらしいのだが、お会いしてお話をするのは大きな歌会だけなので、お人柄については詳しく知らなかった。

毎月届く本誌の歌から、歌人村岡さんのイメージをもっていた。ところが、この「心奥のルージュ」を読んで、それがボンと吹き飛んでしまった。
気に入った歌のいくつかを紹介する。


まなざしの
やわらかな人は強い
本質を見抜くのは
目ではなく
心だから

ふと
刺すような
視線を感じる
誰もいない
私の良心だな

人との
相性は
恥の価値観が
同じというのが
いちばんだと思う

そして

生きているのに
死のことを考えるのは
生に対して
失礼なことだ
心して生きる

心臓はここだ
決して外すな
刺したらえぐれ
それが
私の愛され方

と続いていくと、読まずにはいられなくなるでしょう。

草壁主宰のあとがきの一部を紹介する。

(中略)全体に及ぶ美しい女性の風格と自信、女性としての心臓の鼓動については、その華麗で鮮やかな色彩を、私が歌よりよく見せることは不可能である。

お盆休みにもう一度、読んでみようと思う。
アマゾンやヨドバシのサイトから購入するこが出来ます。


ルドベキア


IMGP0836.JPG

夏の陽射しをものともしない花。向日葵よりも長く咲いている花。ルドベキアにはそんな印象をもっている。炎天下に、なんで元気なわけ?と、暑苦しく思っていたのだが、毎年アチコチで見ているうちに、だんだん好きになっていった。その明るさと気丈なところに惹かれていったのかもしれない。人にもそんな思いを持っているので、納得〜 ^o^


氷水



IMGP0841.JPG
代用品「クリームぜんざい」で愛しい「かき氷」を思う


北海道ではそれを「かき氷」とは言わない。では、何と呼んでいたか(いるのか)!?
正解は「氷水(こおりみず)」である。上京した年の夏に、その呼び名を知って、いささか驚いた。なんと「こおりみず」まで、方言だったのか。
調べると、関東でも砂糖水やシロップをかけたものは「こおりすい」と呼んでいたらしい。関西は「かちわり」だろうか。

読み終わったエッセイ「ひんやりと、甘味」に好い話があった。『エアコンの入っている店では、食べたいと思わないもののひとつに「かき氷」がある。外からの風を感じながら、汗をしたたらせて、かき込んで食べるのが、夏の贅沢』。まあ、そんな内容だった。

そうだよなあ〜それが日本の正しい夏だよなあ〜と、代用品のあんみつを食べながら、夏が行く前に「かき氷」を食べなくてはと思うのだった・・・。


IMGP0844.JPG
枝豆も素晴らしいが、ぜんざい、お前も偉い!


御岳自然教室


P8063503.JPG
間伐されると森は一気に明るくなり健康を取り戻す


山から下りると、じつに都内は暑い。一昨日の御岳山の夜は驚くほど涼しく、夜は夏布団をかぶって寝た。こんなに気温が違うものなのか・・・。奥多摩は昔、多くの作家や画家が避暑地として訪れていたらしいが、なるほど〜ここにいると、下界には下りたいとは思わない。

二日間、子どもたちの夏のイベント「ツリーハウスを作ろう」を御岳山で取材した。指導員のもと、子供たちが森の木を伐採して、木の上に家を作る。子供にとってこんな楽しいプログラムはない。というか、じつに楽しかった。指折り数えれば、子供たちは孫みたいなものだ。それなのに、ほぼ同等で楽しめたのは、こんな理由〜。

じつは、こちとら鋸や斧の使い方は、玄人はだしなのである。あっという間に鋸を使って木を倒す痛快さを子供たちは、見逃さなかった。ピンクのテープを貼られた木が、ノコギリキッズたちに次々に伐採され、森がどんどん明るくなっていく。これは一石三鳥くらいのプログラムだ。打たれた木と枝は、一カ所に集められて、ツリーハウスの材料となる。

毎年驚くのは、子供たちの順応性の早さと高さだ。会ったばかりなのに、あっという間に協力して作業が進む。じつに見事なチームプレーなのだ。どの子にもきっと、良いDNAが流れているのだろうね。


P8063437.JPG
P8053258.JPG
P8053311.JPG
休み時間は、森の遊戯で遊ぶ


5日連続猛暑日


P8165287.JPG
涼しさは、しばらくおアズキ〜


アチイタケオ〜なんて、ダジャレを言っても、受けるどころか、止めてくれ〜と言う顔をされてしまうほど暑い。今日も35度を超えて、東京は観測史上はじめて五日連続の猛暑日となった。五年後、この暑さのなかでオリンピックが開かれるが、大丈夫だろうか。炎天下、選手よりボランティアが心配。

そしてもっと心配なのが、このユニホーム。評判が悪い。シニアボランティアが着て、似合うのか!?
どう見ても、ダサイというか、恥ずかしい。


ユニフォーム.jpg
9685.jpg

明日から二日間、仕事で山に入るのでお休みします。


安野光雅展


P8023121.JPG
ハーブティを呑みながら、絵葉書を眺めながら・・・


暑いときには、どこへも出かけたくない。行くとしたら、近くの図書館か美術館・・・。そうだ、我が家から15分以内で行ける美術館があった。損保ジャパン日本興亜美術館(長い名前だねえ)。調べると「安野光雅/ヨーロッパ周遊旅行」が開催されているではないか。ではではと、しばしメルヘンの世界へ。

入館すると意外にも若い人たちが多く、細やかな風景画に顔を寄せて見ている。フアン層が広いんだねえ〜。安野光雅は、いつも気ままな予定を組み、好きな街を村を訪ねて、絵を描いて・・・あ〜あ、じつに羨ましい画家である。いつもそう思う。

しかし、館内は冷え過ぎ。行かれる方は、要注意です。


ローカル線


IMGP1242.JPG
はて、どこの駅の近くだったか!?


山から下りて、小さな駅に出ることがある。ローカル線は、本数が少ないから余裕をもって到着する。リュックを駅に置いて、待ち時間を確認し、周辺を散策する。無人駅なら、ただ周りを眺めるしかない。

線路を見ていて気がついたことを思い出した。ローカル線の電車は、駅ですれ違い、再び単線となる線路に戻っていく。駅は、人が乗降するだけではなく、交通の要の役割も果たしている。


トランジスターグラマー


P7192917.JPG

いただいた桃を一つひとつ新聞紙に包んで冷やしておいたのだが、日ごと小さくなっているように思う。手にするといくぶん紙に遊びができているのだ。しかしながら糖度はグ〜ンと増して、芳醇な甘さが口一杯に広がる。この季節ならではの至福・・・

ふと、トランジスターグラマーなる言葉が浮かんだ。桃からこんな言葉!?
ソニーが生んだトランジスタラジオがもてはやされた頃、親父たちはやたら誰かを「トランジスター」と言って、はしゃいでいたように思う。おかしな和製英語がなんとも懐かしい。

トランジスターグラマーで思い出したのが、歌手の朱里エイコ。あのダイナマイトボディと強烈なステップで歌っていた姿を思い出す。
いかんいかん・・・ダイナマイトボディまで思い出すということは・・・
いまや充分にオヤジ!?


 *トランジスターグラマーとは、身長は低いがグラマラスな女性を表す1959年(昭和34年)の流行語である。
1955年(昭和30年)、日本初のトランジスタラジオ(東京通信工業/現:ソニー)の販売で発生したブームにより、小さくて高機能なトランジスタのように小柄で均整の取れた体つきの女性に対する表現として生まれたとされている。(ウィキペディアより)


ひんやりと、甘味


P7293080.JPG

打ち合せがことのほか早く終わったので、銀座に出てお気に入りの本屋「銀座コア・ブックファースト」に立ち寄った。暑いときは、涼しい本屋が最高の避暑地だ。こんな本が目に入った。ペーター佐藤が描いたようなあんみつのイラストが、ターコイスブルーの表紙を占領して、タイトル文字「ひんやりと、甘味」を左側に追い出している。


P7293089.JPG

どれどれと目次を見ると、まあ、豪華な執筆人がずらり・・・。
しかし待てよ、どうしてこんな本が生まれたわけ!?  

冴えた編集者のアイデアだろうか。「ひんやりと、甘味」に相応しいエッセイをすでに掲載された雑誌から、時間をかけて探し出したのだ・・・なんという作業だ〜

この作家たちが愛した「ひんやりと、甘味」って、どんなだろう。
ページを開くと、どんな風が吹いてくるのだろう。
忘れてしまった昭和の匂いや、音、静けさ・・・

もう迷わずに買う。一気に読むのが勿体ない。さてどこで、いつ、読もう。
嬉しくて、たまらないのである。


P7293090.JPG
さらにこんな人たちも〜



キボシカミキリ



IMGP1282.JPG

お前は、暑くないのか・・・・・


奇跡の逆転


P7263062.jpg
ユウサンだから、ちょっと暗いね


低山でも登ろうか〜の意欲まるでなく、昨日は我が家で高校野球観戦。勝負事には、流れや定理が働くのだなと、しみじみ思った。勝負しない男がそう思うのだから、戦う最前線の者たちは、いつもそれを体感しているだろう。

ピンチの後には決まったようにチャンスが訪れ、逆もまた真なり・・・。苦戦に陥っても、丁寧に試合を戻し、整えておけば、いつかその時は訪れる。
決して捨てない、投げない、諦めない。

奇跡の逆転は起きた。

神宮球場、西東京大会の決勝戦、早稲田実業が八回に、五点差を跳ね返し一気に8点を奪った。伝統の力か、相手チームが可哀想になるくらいの声援が神宮を包み、早実はそのまま押し切って勝利した。まさかが起きた試合だった。

そして、千葉大会の決勝戦にチャンネルをかえると、こちらも七回に7点を入れたチームが逆転した。

そういえば、昨年の富山大会決勝戦・・・・星陵高校は、九回に9点を入れて、8点差を逆転していた。7、8、9の大逆転・・・。勝負は、最後の最後まで分からない。


つりしのぶ


P7202961.JPG

エ〜と、これは・・・ウっ・・・思い出せない。ところが、十数分後に閃いた!「つりしのぶ」。よく思い出しました・・・ひとり感心。「つり」は「吊り」で分かるが、「しのぶ」は、いったい何だろう?

調べてみると「シノブ」という着生植物の名前だった。つまりシダである。分かると、納得だ。見ると、シダがいくつか飛びだしている。
夏、庇などから吊り下げられているのを見ると、涼やかでいいなあと思っていた。クーラーを効かせた室内もいいが、愛でる涼しさと言うのも日本独特の文化だ。残していきたい。


P7202964.jpg
御岳渓谷歩きの途中にあった「つりしのぶ」


子育て


IMGP0815.JPG

マンションの管理人が「玄関前の庭木に鳥の巣があって、ヒナがいますよ」と教えてくれたのは先週の話。どれどれと見にいけば、すっかり剪定された木に巣があって、ヒナが顔を出している。孵化したばかりなのだろう、まだ目が開いていない。この炎天下では、雛が死んでしまうのではないか・・・

突然、するどい鳥の声がするので見上げると、電線に二羽のヒヨドリ。こちらに向かって威嚇している。そうか、お前たちが親か、すまんすまん。雨とこの陽射しとのなかで、ちゃんと育てられるのか!?


P7192925.JPG

それから一週間。今朝、管理人に聞いてみると、ヒナは三羽いて、二羽が幼鳥となり一羽は車に敷かれてしまったらしい。親が交互に、雨や日から守ったのだろう。子育ては、どこも大変だよなあ・・・。


そして話は、グ〜ンと戻って、権師匠宅
こんな、心温まるお話です・・・


DSCN0592.jpg
6月1日夕刻、近所のスーパーから帰るとご近所さんが「今ノラ猫が何かくわえて入って行ったから見たほうがいいよ!」と言う。
ノラ猫が何かくわえて逃げて行ったのならよくある事ではあるが、ノラ猫が何かをくわえて来たとはどういう事なのか???

・・・それは直ぐに判明!・・・玄関のドア前に薄汚れたかたまりと、近くに我が家にはめったに来ないノラのタケちゃん。
タケちゃんはここ2、3年見かけるが、近寄っても来ないし全く慣れてもいないオスノラ。
何時もならサッと逃げてしまうのに今日は玄関脇にうずくまっている。
そして、そのかたまりはすぐに判った・・・生後間もない子ねこだ!・・・鼻水とよだれで顔がグチャグチャ・・・これは持たないだろうと思った。明日、庭の何処かへ埋める事になるのだろう・・・などと思うほどにひどかった。
それにしても手当はしようと、洗って拭いて洗って拭いてを繰り返し、なんとか猫らしくなって来た・・・外の子ねこ達と同じく茶トラ系のメス、目はまだ開いていない。5兄弟よりはるかに小さい、多分生後一週間ぐらいか?
きれいになって温かくなったら元気が出て来たのか、ぴーぴーと鳴く。
しまった、ミルクが無い。
手間取ってしまい、もう近くのスーパーは開いてない。こんな時は、何時もの隣りの県の24時間営業のスーパーへ・・・車で往復1時間。

ミルクを飲ませたのはもう夜中であったが、元気にジュコジュコと飲む・・・よほどおなかがすいていたのであろう、ついに哺乳瓶の吸い口を噛み切ってしまった。
どうも風邪でもひいているのか鼻水は止まらずプピプピしている。我が家のねこに移ったら大変だ・・・ゲージに囲いを付け隔離・・・そして二日後、ちょっと落ち着いたので獣医さんへ。
回虫の検査やダニやら何やら総て受診、風邪ぎみも落ち着いて来たのでOKだろうとの事。ヤッター、我が家6匹目になるの?
その後すぐに目も開き、ミルクだけでは足らずに離乳食を食べ始めた。


DSCN0796.jpg
この写真は二週間後の『シャーロット』・・・不遇な思いをしたのだから名前だけでも優雅にしようと、英国王室より命名。
同じような環境で育って来た『美々ちゃん』が母親代わりに面倒を見ています。

DSCN0599.jpg
美々ちゃん、出ないお乳もやってます


御岳渓谷を歩く(2)


P7203024.jpg

小澤酒造の蔵見学で、粋な若者と出会った。すぐに声をかける。「じつは、五竜で買ったTシャツなんですが、着るのは今でしょう〜と思って」と答える。好いなあ〜その発想、じつは五竜に登ろうと思っているんで、このシャツに惹かれるんだよね。
そして僕らの会は「ORMACといって・・・」と話すと、周りの仲間まで、ドッ〜と大受け。若者らの好奇に溢れた目が、我々に向けられた。


P7203037.JPG

雨が上がってから、沢井駅のホームに立つ。周りの山を見渡すと、ジンワリ、フンワリ煙(けむ)がたなびいている。梅雨明けだ。気象庁には「今日、梅雨明けです」とはっきり言ってもらいたいところだが「関東甲信は7月19日ごろ、梅雨明け」とちょっとぼかす。
いつぞや、梅雨明け後に大雨が降ったかららしい。


P7203036.JPG
もう少し呑みたいぞ〜と、雲も言ってる〜


御岳渓谷を歩く


P7202980.JPG

ORMACの懐は広い。なんて、ちょっと自慢したくなるような昨日の「御岳渓谷」の会だった。
昨日の難易度ランキングは「★1/3くらい」で、歩き約1時間弱。大半の時間は、手元に酒があった。メンバーも膨らんで、級友、取引先、山岳会、歌会などの構成で、なんとも緩い。でもこれが良い。

P7202935.JPG
ベンチに座ると、庇の長さ、石庭の美しさ、川の音と風が涼しい「川合玉堂美術」


P7202958.JPG
P7202953.JPG
しばらく続いた雨の影響か、流れが強い。
その中をラフティングのボートが黄色い声とともに流れてゆく


まずは奥多摩の御嶽駅に集合して、川合玉堂美術館へ。多摩川の渓流が眺められる庭の美しい美術館だ。ここで30分ほど見学してから、隣の食事処「いもうとや」で早目のランチ「冷しゆば そば膳」をいただく。
そして川沿いを散策し、初夏の花を楽しみながら、本日のメインイベント「小澤酒造の酒蔵見学」へ。


P7203026.JPG

予約を入れていた。蔵の入口には魯山人の篆刻が入る「澤乃井」の看板。趣きがある。案内をする若い蔵人は、「最後に試飲ができます」と嬉しいことを言ってくれる・・・。蔵に足を踏み入れると、300年の時間の重みだろうか、静けさの中に流れるヒンヤリとした空気は、酒造りの雰囲気を伝える。わずかな照明に映し出される、梁の太さやタンクの大きさには威圧感があって、チャンチキオケサからはほど遠い。


P7203004.JPG

・・・そしていよいよ試飲。出されたのは夏の酒「さわ音」だ。スキッとした呑み心地。これで火がついた。皆で「きき酒処」へなだれ込む。お猪口付きの一杯をまずいただくと、二杯目からは、どの銘柄も100円オフになる。まずは「純米大吟醸」、クウ〜冴え渡る。続いて「辛口のにごり」、広がる芳醇さ・・・美味すぎ〜と立て続けに3杯・・・。おっ、雨が降りそうだね〜、いいねいいね〜。もう隊長ではなくて、ただの飲んべえに変身。


P7213043.JPG
これで7杯までは、覚えている・・・


「蔵守 大吟醸」「大辛口」「彩は(いろは)」が重ねられる頃には、雷を伴った夕立だ。山の稜線が消えて、深い森が煙って、シャワーの音。いいなあ〜、こんな粋な梅雨明けの演出はあるだろうか。

目を瞑ると、酔いの気分と雨音が絡まって、至福の気分。
こんな夏の始まり、そうはないぜ!



P7203034.JPG
雨のなか、パラソルの下で呑んでいる輩がいる



笠ヶ岳(番外編)


この写真見ると、チョッコシ、余裕あるようにみえるでしょ・・・

P7112763.jpg
ピ〜ピ〜、チ〜チ〜

P7112771.JPG
お尻から顔を出しているよ
(写真をクリックすると、大きくなります)


IMGP0775.JPG
上がってきてください〜イルカがいました〜・・・・・ホントだ



P7122899.JPG
やっと、雲がここまで流れてきた〜!イエ〜イ!


笠ヶ岳(5)


P7122823.JPG

朝から晴れ上がった。今日も紫外線たっぷりの陽射しが降っている。朝食を済ませて、笠が岳の頂上を目指す。小屋の横からわずか15分。北アルプスの頂上付近には、この大きくて平たい岩が必ずといっていいほどあって、一歩一歩に高度感を楽しめる。登っていくと、小屋が小さくなっていく。


P7122842.JPG
P7122832.JPG

ついに登頂、2898メートル。やりました。それにしても素晴らしい360度の展望。みんなの口元から感動の言葉が溢れる。乗鞍、御岳、南、中央アルプス、富士山、穂高、槍、立山、剣、薬師岳・・・そして白山、地球のピークの一つに立っていることを実感する。


P7122845.JPG

しばらく景色に夢中になりながら、今回の山行を心から喜んだ。さて、また長い山道を下る。目標は7時間だ。膝は耐えられるだろうかと祈りつつ、痛み止め、亜鉛やらその他の栄養剤のタブレットを飲み下して、笠を後にした。


P7112742.JPG
水分補給をしながら別れを惜しむ



IMGP0814.JPGのサムネール画像
無事下山、登山口にはオダマキが咲いていた


笠ヶ岳(4)


P7112796.JPG
部屋もトイレもきれいな山小屋だった


とうちゃこ〜。最後の一時間がキツかった。尾根歩きをしてすぐに小屋に着くと思ったら、100メートルの登りが待っていた。たかだか100メートルされど100メートル、足が上がっていかない。おまけに日陰の雪渓が最後にあって、滑りやすい。キツ〜〜


P7112793.jpg
頑張ってますよ〜〜小屋まであと50メートルくらいだろう


しかし何とか笠ヶ岳小屋に辿り着くと、もう六時。口をきけないほどにばてていた。すると奥から元気な声がする。「こっちこっち〜、これから夕飯の仕度始めるからね」。Aさんだ。鉄人ではないのか、君は〜。夜中、東京から一人で運転をして、睡眠時間は2時間。調子の出ないMちゃんの分の荷物もいくつか背負って、12時間歩いて、これから夕飯を作るという。薪ストーブの前のテーブルをしっかり確保し、バーナーやコッフェルを並べ、一人でもうビールを飲んでニコニコしている。イヤハヤ〜〜。

Aさんとは「山ごはんを楽しもう」というサイトを一緒に作っているが、とにかく作るのが早い。まずは酒のツマミにと「うのはな」をこしらえた。そして小さなフライパンと魔法のアルミが出てくると、油を使わない「焼肉」が始まる。プシュ〜と缶ビールを空けると、万願寺唐辛子も並べられ、目の前の皿に乗せていく。ビッグママだ〜。


P7112811.JPG
成城石井で買ったという牛肉〜ウンマイ、万願寺もウンマイ・・・涙です


P7112808.JPG
さらに特製の鍋、ダシは切干し大根、高野豆腐、肉、キムチから・・・ウンマイ


EさんとNちゃんはテンパク(テント泊)なので、三人で夕食。しかし調子の上がらないMちゃんは、食欲がないらしく可哀想だ。少し摂らなければと無理に口にしたが、夜にもどしたらしい。二本目のビールが終り、焼酎のお湯割をすすめられると睡魔がやって来た。早く部屋で休みたい・・・


P7112800.jpg
槍ヶ岳が見える。テント場ではEさんたちが夕食中だろうか


P7112815.JPG
そして夕暮れ・・・


笠ヶ岳(3)


P7112659.JPG
荷揚げのヘリも映っているよ


登り始めてまもなく、Mちゃんが体調が良くないと言った。ピッチが上がらないようだ。リーダーのEさんが最後尾についてMちゃんをフォローしていくことになり、Aさん、Nさんの三人でゆっくり笠新道の高度を上げていく。登山口の標高が1370メートルだから、夕方までに約1500メートルの標高を上げる計算になる。未知の数字だ。


P7112605.JPG

ジグザグの道がしばらく続くと、ブナの太い幹がいくつも現れた。去年の落ち葉が、重なるようにして残っている。タニウツギ、シャクナゲと、里ではもう終わっている花が咲いていた。高度が上がり針葉樹林帯に入ると、コメツガ、シラビソの甘い匂いに包まれた。山で最も好きな匂いだ。気持ちがシットリとしていく。そしてこの樹林帯が終わると、お待ちかねの大きなカール「杓子平」についた。

P7112760.JPG
ハクサンイチゲと穂高連峰


IMGP0793.JPG
ハクサンイチゲ


P7122889.JPG
チングルマと笠ヶ岳


P7122893.jpg
シナノキンバイ


P7122895.JPG
キバナノコマノツメ


裾野が広い。この時期、嬉しいのは雪渓がいくつも見られることだ。雪渓があることで、山がその山容を誇っているようにも見えて、なんとも凛々しい。雪解けの箇所や尾根伝いには、チングルマ、シナノキンバイ、ハクサンイチゲといった花が群生している。忘れていた初夏の山の姿だ。


P7112729.JPG
P7122851.JPG
いよいよ尾根道。笠が近づいてきた


笠ヶ岳(2)


P7112599.JPG

わずかな間で、こんなに爪は伸びるものだろうか。そう思いながら、プチプチと爪を切った。3㌔減った体重は、少しだけ回復した。ただ足の筋肉痛は、まだ収まらない。

登った長い山道を地図で辿って、風が運んだ樹々の匂いや小さくなって谷に消えていった温泉街を思い出している。高度をあげていくと、稜線から遠くの山々が見え出した。「おっ、焼岳だ、槍だ、立山、乗鞍・・・・」と、深呼吸しながら、汗を拭きながら、水分を補給して、目を細める。

まさか笠が岳の位置から穂高連峰を見るなんて、考えてもいなかったから、その美しく厳しい稜線を眺めると溜息がでた。笠が岳までの道のりはいやになるほど長い。山のネットの声はどれも「キツかった」だった。それでも、いくつもの雪渓や沢筋を流れる雪解けの水、揺れる高山植物を見つけると、懐の深さよ、その山容の豊かさよと賞讃せずにはいられなかった。

登山計画書には【登り8時間40分】休憩含まずとあったので、わずか二時間の仮眠で体が保つのか不安だった。五時半、穂高温泉を出発。登山口までの約一時間は、順調だった。


P7112583.JPG
穂高ケーブルの第二駐車場から出発

P7112594.JPG
山に朝が訪れた。登山口までの5㌔をお喋りしながら歩く


P7112586.JPG
登山口の標識には北アルプスの山々がズラリ。なんだかどこも近そうに感じる・・・


P7112612.JPG
上を一枚脱いで、リュックをぐっと固定して、さあ登らん!


笠ヶ岳(日本百名山・78座目)


P7112678.JPG
最初に現れたのがニッコウキスゲだ


無事戻って参りました。
素晴らしいお天気に恵まれ、最高の北アルプスを堪能しました。

仲間に、花に、山の清水に励まされて、何とか頂上に立つことができました。初日の登りは、予想時間を大きく超えて12時間半。五時半に登り始めて到着が夕方6時・・・笠ヶ岳直下の山小屋に到着したときには、声も出ないほど、疲労困憊・・・バテました。

今回は、日本山岳会の40代を中心にした4人(女子3名、男子1名)の最強グループに入れてもらったのだが、迷惑をかけずに登ることができるか、無事に下山できるかと不安になり、いっとき断ろうかと悩んだ。しかしここで断るということは、百名山を断念することにも繋がると思い、決心!

すると、マイナーな山だと思っていた百名山の一つ笠ヶ岳は、想像以上の魅力を一杯にかかえて待っていてくれた。
一週間、感動の山をお伝えします。

では予告編を〜〜


P7112694.JPG
穂高連峰と青の栂桜(アオノツガザクラ)


P7112718.JPG
休憩を終えて、杓子平(2400メートル)を出発


P7112743.JPG
槍と穂高を背にして標高2500メートル付近を上っていくメンバー


P7112714.jpg
見えてきた〜あと3時間・・・コバイケイソウの花穂の先に小屋と笠ヶ岳


ぷんぷんぷん



P7102580.JPG

ぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷんぷん・・・・
予約を入れているのに、なぜ一時間も待たせるのか・・・・
痛み止めの処方箋一つをもらうだけで・・・・

というわけで、我慢できず飛びだした。
しみじみ、待つことができない男だと思う。

整形外科のそばのドラッグストアであれこれササっと買って、笠ヶ岳の準備〜


♬〜〜セミが鳴いている〜 梅雨明け? ^o^


笠ヶ岳・熟考


IMGP0743.JPG

梅雨の晴れ間ではなく、梅雨の曇り。ヒルガオがポツンと話しかける。

大丈夫なの、付け焼き刃的にそんな早足でウォーキングしたって、急に体力はアップしないよ。まして腰と膝に爆弾かかえて、他のメンバーに迷惑がかかったらどうするの。

「しかしなあ、笠ヶ岳は、いつか登らなくてはと、思っていたから、誘いはグットタイミングだったのだよ」。

登山計画書には、休憩なしで登り8時間半と書いてあったよ。ましてアイゼン、ピッケル、ロープのメモも・・・。リュックも重くなるよ。

ウ〜ム、だまれだまれ〜〜


水曜日のカンパネラ


P3140041.JPG

なぜこんな写真が、出てきたのか? 
↓ここをクリックしてほしい。


P3150138.JPG

オジサンはひっくり返った。歌っているのは「水曜日のカンパネラ」というJ-POPをジャンルとするバンドだ。曲名は「シャクシャイン」。バンド名と曲名が逆なんじゃないの、といいたくなるが、北海道のおもしろ地名から始まって、建物、名産が次々に猛スピードで語られるのにはただ圧倒される。

それが聞き覚えのある北海道のあれこれなので、聞き逃さないぞと思っていたら、押し寄せてくる言葉の突っ張りに、土俵際まで一気に押し込まれてしまった。見てごらんと、友人から送られてきたYouTubeだった。


そんなわけで、この春の札幌の写真を探していたら怒りのワンカットが出てきた。

P3140115.JPG

カイツブリ


P7042537.JPG

井の頭公園の続き。公園の監視員さんに聞くと、このカイツブリは今年三回目の抱卵だという。一回目は巣が途中で壊れ、二回目はボートがぶつかってしまいヒナが孵らなかったが、今回はもうすぐ生まれそうだという。親でも小さいカイツブリ。早く見たいなあ。ヒナの大きさはどれくらいなのだろうと思って、調べるとこんな写真が見つかった。

親鳥の上に乗って池廻りをするらしい。天敵からも守られるからね。

カイツブリ親子.jpg

親子といえば、権師匠の庭にやって来るもう一つの生き物とは、猫たちだ。
こんなコメントがあった。

DSCN0570.jpg


親猫、どうやって5匹も連れてくるの?
1匹ずつ、くわえてくるわけ。

DSCN0018.jpg
その通り!
子ねこは生後一ヶ月で300~400g、その頃に一匹づつくわえてやって来るのだ。
この写真は昨年8月の三毛一家・・・つまり2014バージョン!
6月頃にやって来たので、滞在二ヶ月目・・・子ねこは生後三ヶ月・・・この後一ヶ月ほどで突然居なくなり、そのまま不明。もしかすると、子ねこはもっと小さい時に連れて来ているのかも知れない。


我々が判らなかっただけで、三毛母さんがうまく隠していたのかもネ!・・・多分それが正解。
場所はいつも隣りのせっちゃん宅の物置の下・・・これがスゴイ!・・・絶対に子ねこは鳴かない・・・鳴かせない!
我々が認識してOKを出すまで子ねこの存在を隠すのだ。
ある時三毛母さんが、この人間たちなら安全とわかると一声『ニャー!』と鳴く・・・すると、飛び出して来るのだ。
物置下からぞろぞろと・・・昨年3匹・・・今年は5匹!
そして、今年もまた子育てを終わると居なくなってしまうのだろうネ!



吟行歌会


P7042518_2.JPG

週末はライフワークで楽しんでいる年四回の吟行歌会・夏の陣。新人三人を迎えて、三年半ぶりの井の頭公園を11人で吟行した。雨が上がったばかりの公園は思ったよりも人が少ない。神田川へと続く遊歩道を行くと、珍しい半夏生やヤブミョウガを見つけた。初めて見たという方が何人かいて、しばしの鑑賞会。そして巣で卵を温めるカイツブリやスイレン、コウホネの水生植物など、歌作りには事欠かない題材が次々に現れたので、これで今日は大丈夫と安心・・・・(^^♪ 
その後、会場である角川庭園に移動し、皆さんの歌が披露された。

印象的な歌をいくつか紹介する。

どんな植物かと
ずっと疑問だった
半夏生
夏にはあと一歩の
日陰に咲く


P7042530.JPG

井の頭公園は
夏の盛装
重ね重ねた
緑をすかして
噴水の花


P5311957.JPG

小生の歌は

雨がたたまれ
公園の樹々は新緑
ハープの音色に
白い噴水
涼しさを重ねる


初夏を切り取った歌が多く詠まれて、上席が七人。新人の方も常連になりそうで、充実の歌会になった。


*なでしこ、残念だった。アメリカのパワー全開は、怖いほどでした。それでもよく耐えて、頑張った。準優勝も立派だ。
ソフトボールのワールドカップもアメリカとの決勝が決まった。こっちも凄い!
放送してくれないかなあ〜


強い人


IMGP0671.JPG

近所の友人からこんな話を聞いた。本当に強い人は、初めから強くて、もうこれはかなわないというタイプ。出会った時から、もう数段上のレベルだという。なるほど、白鵬タイプか。
次に強い人は、最後に力を出す人。つまり最後まで力を出せる人。う〜む・・・テニスプレイヤーなら、さしずめジョコビッチ。もがき苦しんでも、最後は圧倒的に勝利する。その後の話は忘れてしまったが、強い人は「最後まで勝負を捨てない」。ここに共感した。

最後まで勝負を捨てない・・・・

粘り強く持続させる力が大切なのだ。そう思って、立ち上がると、百名山が目の前に立ちはだかる。楽な山ばかりを登って、キツい山をいくつも残してしまった。そのいくつかを頭に浮かべると、彼らは腕組みをして見下ろしてくる・・・


イメージすること


IMGP8432.JPG
どちらに微笑むか!?エンジェルウィング・ジャスミン


マスコミ問題に
終止符
政権自ら
発行を決意
「白旗新聞」


今日はこれでスタート。事務所では、ダジャレや親父ギャグばかりでなく、政治批判をこんな時事川柳のような五行歌にしては、コメントをもらっている。社会詠や川柳は、タイミングが大切。旬を逃してはいけないのだ。

若者や女子が週末にデモを始めた。女子が動き始めると世間は、注目し活気ずく。この波がもっともっと大きくなってほしい。

ナデシコの勝利は、ずっ〜とイメージしていた。決勝は九分九厘、アメリカとの試合だと広言していたし、サッカーの神様がいるとしたら、澤とワンバックの最後をワールドカップの決勝を舞台にすると思っていた。
どちらが勝つかは分からないけれど、澤とワンバックが抱き合い、手を掲げて、競技場と世界に向かって、フィナーレを飾る・・・きっと、そんな感じ。

追記・・・もう一つのワールドカップ「ソフトボール」も3連勝。
     こちらも忘れないでほしい〜。


閏秒


P6062019.JPG
もう半分が過ぎてしまった。梅雨はいつ上がるのか〜


今日は一秒プラスして、暦のズレというか地球の自転速度に合わせる「閏秒」の日らしい。つまり一秒お得な日。たとえば、23:59:60に、素早く一回息ができる。キスがちょっぴり長くできる・・・他に何かできるだろうかと、外を眺めると、それらしいお天気で、街が花が潤っている。

対戦相手はアメリカだ!明日イングランド戦、ナデシコ頑張れ〜〜


P6062109.JPG
縁起を担いで、ナデシコガクアジサイ


おけら


DSCN2039.jpg

権師匠の庭に潜み、鳴いているる生き物が判明した。その正体は「おけら」。正しくは「ケラ」ね。よく「虫けら」などと言うが、このケラとは、まったく関係がない。それにしても不可解、不思議な生き物だ。初めて触った時は、その柔らかさが掌から温かく感じられた。子どもの頃は怖くもなく、回りの仲間に渡したりして、じっくりと観察した。

ケラは、バッタ目・ケラ科に分類される昆虫で、ちょっとコオロギに似ている。昔は、畑でよく見かけたが、農薬が普及されてからは、久しく見ていなかった。

おけらと言えば、「おけら街道」。駅から競馬場や競輪場まで続く道をそう呼んでいた。大半が巻き上げられるわけだから、レースが終わると、みんな肩を落としておけら街道を帰る。どこかでパ〜ッと、盛り上がるはずが、ポケットには電車賃しかないという有様。完璧な敗北感・・・
止めればよかった・・・の反省を抱えながら・・・

・おけらの活用形
「金貸してくれんか?」「ごめん、俺いまオケラなんだ」。
昔よく言っていた・・・


環境ポスター展



P6282511.jpg

昨日、友人のデザイナー儘田能光さんの環境ポスター展を見てきた。ポスターから伝わるのは、鋭さと優しさ、斬新な視点、そして美しいデザインだ。彼はライフワークとして環境問題を考え、見つめ、展覧会を通して自分の思いを伝えている。言葉よりも強い力を持つビジュアルがあるのだということを、彼の作品からいつも教えられる。


P6282507.JPG

今回の作品は、B倍判という大型サイズだったので、受けるインパクトの大きいこと。人の心に残るのは、大きな声やきれいな言葉ではない。本質をつく一点であるように思う。
今年は言い訳をせず、何とか秋のポスター展に参加させてもらいます!


P6282489.jpg
P6282490.jpg
P6282493.jpg

こちら自然環境をテーマにした作品


P6282496.jpg
P6282497.jpg
P6282494.jpg

P6282512.JPG
このギャラリーは、広いし通路にもなっているから、誰もが目を止めてくれる



しっとり



IMGP0656.JPG

朝5時半、湿度はすでに80%を超えていた。大気がじっとり、草木や花の香りがしっとり、この二つがからまった濃密な空気がアササンのコースに沈殿している。

ノウゼンカズラを撮っていたら、左右の足に蚊の攻撃をうけた。ポジションが決まったときに、必ずといっていいほど攻撃してくる。ジッと我慢をして、献血に協力。・・・しばらくするとウズウズと痒さがやってくるが、慣れというのは、不思議なもので、家に着いた頃には、もう平気。チョンチョンとキンカンを塗ってもう終わり!


居酒屋


P6202373.jpg

訪れた街に、自分好みの居酒屋があると、夜がぐっと濃くなるから、旅先には好い居酒屋があってほしい。だからといって「食べログ」やら「ぐるなび」で探したって、そうカンタンには出てこない。
居酒屋探しなら、この人! という師匠がいる。

吉田類!、ではない。我が師匠は「太田和彦」である。師匠推薦の店をいくつか訪ねたが、ウ〜ム、間違いのない!人なのだ(酒の世界だけね)。

静かに男がひとり酒が呑める店。というわけで、仙台では「源氏」を覗いた。ところが、コの字のカウンターには、大勢の若者が密着するようにして名物女将を囲んでいた・・・。むむむ〜〜、なんだ、この風景は!?

いつの間にやら、オジサンだけでなく、若者たちに、その人気が知れたらしい。料金もリーズナブルだし、昭和のイメージが彼らには新鮮なのかもしれない。悲しいような、嬉しくないような・・・。

仕方ないなあ〜、いつの間にか若い男ができてしまって・・・
哀しい男は、夜の国分町の路地をうろつき、小さな店に入っていくのだった。


P6202379.jpg
P6202376.jpg
P6192358.jpg
路地の先には、好い店があるものだ・・・



マメコガネ


IMGP0654.JPG

今回の獲物はこれ、マメコガネ。こいつには想い出があって、クワガタからいよいよ甲虫全般に向けてスタートした小学校の夏休みに、最初に出会った虫だ。名前が「マメコガネ(豆黄金)」だからすぐに覚えた。というか、この頃の記憶力というのは凄いもので、どんな名前でもすぐに覚えることができた。エゾカタビラオサムシなんか、いまでもすっと出てくる。今でいう、オタクだったのだ。

名前の通り、マメ科の植物にはよくいて、動きが鈍いので、すぐに捕まえられる。アメリカでは「Japanese Beetle」。向こうでは、豆につく害虫として厄介者扱いだ。


P6212466.jpg
こいつは見かけなかった・・・


モリアオガエル


P6212478.JPG

鳴き声のそばにゆっくり分け入ると、見覚えのある白いボールがいくつも木の枝にぶら下がっていた。泡で包まれたこのボール状の正体は、モリアオガエルの卵。ときおり、オタマジャクシがポチャンと池に落ちる音がする。近寄ってよく見ると、黄白色をしていて、表面部分は薄い和紙状の質感で乾いている。
この落ちてくるオタマジャクシを下で待ち構えて、パクッ食べるというのがイモリだが、水面辺りを探してみたが、いないようだ。オタマジャクシの生存率はどのくらいだろう・・・
ときおり聞こえるモリアオガエルの鳴き声を聞きながら、下山した。


P6212468.jpg
モリアオガエル.jpg




泉ヶ岳


P6212439.jpg
「気をつけて登りなさい〜」


週末、仙台から北西に約25キロ、市民に愛されているという泉ヶ岳を登った。前日のアルコールがしこたま残っているので、すぐにはピッチが上がらない。30分くらいたった頃から、ようやく汗が出はじめる。久々の単独行なので、高度をグングン稼ぐ。唐松林からエゾハルゼミ、遠くからはブッポウソウの鳴き声が聞こえる。水の豊かな山らしく、沢筋からはせせらぎの音が絶えない。


P6212408.JPG
エゾハルゼミの涼しい鳴き声が響くカラマツの森


市民から愛されていることは、登山者を見るとよく分かる。親子連れ、女性の年配者がとても多い。きっと何度も登っているのだろう。緊張感もなく、お喋りの声が聞こえてくる。


P6212463.JPG
P6212433.jpg

この日の東北地方の予報は、午後から雷を伴う雨。森に満ちる湿気は、雨の匂いも運んでくる。空の雲も活発に動き始めた。登山口からは頂上が雲に覆われ、見えなかった。どうしようか。いい山だし、時間もあるからこのまますすむか、悩んだ。


P6212400.JPG
IMGP0629.JPG
食べてる場合ではない


よし、また引き返して、登り口から聞こえた声の主を捜してみよう〜
あの声は、ツチノコではない。変なことを思い出した・・・。


亀裂岩


P6142329.JPG

山登りの途中、大きな岩が現れた。道のど真ん中に鎮座して、左右どちらにでもどうぞ〜と、偉そうに指図している。それにしてもデカイ。左側の高さは3メートルくらいある。
よく見ると、岩には大きな亀裂が二本入っている。もしかしたら・・・ここを切り抜いて、通路にしようと試みたのかもしれない。ところが何らか理由があって挫折した。たとえば、岩堀り名人の岩兵衛さんが突然亡くなった。または、岩兵衛さんが岩に着くと、左右の木が伐採されて道が出来ていたとか・・・。
いずれにしても、なにか亀裂があったことは間違いない・・・
亀裂岩と名付けよう。


花のつづき


私の前を通り過ぎていった花たち・・・
クリックすると大きくなります。

ツマトリソウ.JPG
ツマトリソウ


P6132210.JPG
イワカガミ


P6132231.jpg
マイヅルソウ


IMGP0592.JPG
ツガザクラ


IMGP0599.JPG
タデ!?


新種!?


IMGP0611.JPG

タマムシ科、シデムシ科、コメツキ科・・・背の部分の突起が特長だ。もしクワガタの仲間だったら新種かもしれない。調べてみたが、分からない。花ならともかく、昆虫まで権師匠にお願いするのは気がひけたが、いつまでもここに眠らせておくのはよくない。

答は、すぐに来た。
見つけたよ!これだろう?『アラコガネコメツキ』


DSC_3773.jpg

お〜、コメツキだったか。

残念!新種ではなかった。瑠璃色をしたこの虫は、初めて見た甲虫だった。撮影場所は、長野県浅間山の麓、水ノ塔山中腹、標高二千メートル。単独行であれば、もう少しこの虫を観察できたのかもしれないが、皆と一緒だったので撮るだけにしていた。

アラ、黄金、コメツキ。これで覚えられるかもしれない。


記憶


IMGP0584.JPG

この花の名前を覚えていたはず・・・たしか良い名前だった・・・どこで見たっけ・・・思い出せない・・・ん・・・そうだ・・・ゴゼンタチバナ?。自信はなかったが、不意に口から出た。なんの脈略もなく、淡い電流だった。花に重ねると、その記憶の名はイキイキしてきた。
間違いない。もう一度、口にする。「ゴゼンタチバナ」。もう大丈夫だ。

白山の最高峰御前峰(ごぜんがみね)で初めて発見され、実がカラタチバナに似ていることから命名されたとある。これでは覚えられない。

コマクサ


P6132255.JPG
湯ノ丸湿原、標高2000メートル「三方ヶ峰」の山頂付近で


コマクサとは久々のご対面だ。調べると、二年前の今ごろ、岩手山の火口付近でコマクサを撮っていた。登山者に人気の花で、別名「高山植物の女王」。高山の斜面の砂礫地を住まいとしているので、なんでまあこんな厳しい場所を選んで咲くのだろうと思うのだが・・・


P6132272.jpg

答えは「他の植物が生育できない場所を選ぶことで、競わない生き方を身につけたのよ」かもしれない。花のカタチも独特で「馬(駒)の顔に似ている」ことから「駒草」。


P6132264.jpg
P6132252.JPG
柵の向こうの風当たりが強い砂礫地で、根を深く下ろしている


梅酒


P6062070.JPG
IMGP0568.JPG
柔らかくなっていたから梅酒よりジャムかな


勿体ない〜、梅がたくさん落ちている。ミカン色、うす緑、黄緑色、木の下にバラまかれたかのように。よし〜、これを集めていっちょう梅酒でもと思ったが、梅園なのでそうもいかないだろう。少し前のテレビで、ちょっと面白い梅酒の作り方が紹介されていた。

京都大原に住むベニシアさんの梅酒は、レモンバームも入れるだった。爽やかな呑み心地と夏の疲れを癒す一杯ですと・・・ウ〜ム、一つ作っておくと、暑い夏に良いかもしれない。梅酒は人気らしく、右肩上がりの売れ行きらしい。


タイサンボク(泰山木)


P6061986.JPG

大きな花をつけている木を見つけた。引き込まれるように近づき、柵を跨いで、見上げる。妖しく謎めいた木だ。ゴムのようなテカテカの葉っぱの間から、いくつかの花が顔を出している。ホオノキの花くらい、いや、もっと大きい。帰ってから、ググって調べたが分からない。こんな時は、権大明神〜

メールが来た。「時期の過ぎた『タイサンボク』と見た!!! ↓
どう?・・・ほぼ同じだろ?」

タイサンボク.jpg

なるほど〜!噴水のような蕊が、まったく同じだ。
タイサンボク・・・・二年前かな、小石川植物園である人から聞かれた。
「タイサンボクの花が咲いているらしいのですが、分かりますか」・・・
名前も知らなかった。
この花だったのだ。これなら、わざわざ出向いて、見るに値する。圧倒するような大きな花から、甘い香りが放たれる・・・・とあった。


ハスの葉の上で


IMGP0554.JPG

花が終わったハスの葉に
水を落としてみる
コロコロと水銀のように輝き 動き回り
レンズのようカタチになる
風に揺れると
水は葉の外へ出ようとする
その動きが危なかしくて 面白い

水面に浮く葉っぱの上には 行き場を失った蟻がいた
どこから来たのだろう
見ようとしなければ
見えない命
そんな命がここにもひとつ


P6062142.JPG

子育て


P5311879.JPG

二羽のカイツブリが、ときおり高い声で鳴く。こんな声で鳴くんだ。なにか警戒声のように聞こえる。一羽が潜った。しばらくすると小さな魚をくわえて浮き上がり、パクッと呑み込んだ。お〜、初めて見た。水面下でどんな風に魚を捕るのだろうねえ。見てみたいものだ。


P5311875.jpg

橋桁の下を見ると、カイツブリの巣!?だろうか、3個の卵が見える。水浸しだから、放棄されているに違いない。残念だねえ・・・。ところがカイツブリは、意外に粘り強いということが分かった。


弱い生き物は、知恵と工夫、そして粘り強さがなくては種を残していけないのだ。このカイツブリたちの次の巣もどこかにあるのかもしれない。


虫屋、山屋


IMGP0550.JPG
逃げるアオカミキリを追いかける


虫の好きな輩を虫屋、山の好きな連中を山屋と呼ぶ。これは、一定のマニアックなレベルには到達している人に与えられた称号だと思うから、熱に冒されていた頃ならともかく、今は虫好き、山好きあたりが正しいだろう。

なぜ山に登るのか、なぜ虫が好きなのか。それは、なぜ猫が好きなのか、なぜ酒が好きなのかと同じ。答は、そこに猫がいるから、酒があるから。理由なんてないのだ。


P6062063.jpg
よく見ると右の触覚が切れている・・・



アメンボウ


P5311890.jpg

アメンボウとは、よく言ったもんだと水面を眺めていた。ピチピチピチと雨が降っているように見える。ところが「飴の匂いがするからアメンボウの名が付いた」という説もあるようだ。本当かねえ〜とアメンボウをつかまえて、その匂いを嗅ぎたいとは思わない。子どもなら皆集まって、嗅いで、お〜ホントだあなんて、目を輝かせるのだろうね。


なぜ水無月?


P5311956.JPG
水有月(みうづき)でもいいじゃん


六月は半月くらい雨が降る。なのに、なぜ水無月なのだ?
調べると『水無月の語源は諸説ありますが、旧暦の六月は梅雨明けの季節です』とある。他には『水のない月と書くが、水が無いわけではない。水無月の「無」は神無月の「な」と同じく「の」にあたる連帯助詞「な」で、「水の月」という意味がある』。なるほど〜、こちらの方で納得。
関東ももうすぐ梅雨入りだ。今日の風を楽しみましょう。


P5311895.JPG
IMGP3767.JPG

空に遊ぶ


P5311917.JPG

面白いでしょ!歩き疲れてベンチに座って、空を見たら、樹形が面白いトリミングをしていた。鳥が羽ばたくような形は、マグリットの「空の鳥」を想像させた。体を動かして空を見ると、形が少し変わる。これ、新しいジャンルの「遊びアート」になるかもしれない。なんと名付けようか!?夕焼け時に♡の形に見えたりとか・・・

ただ、歩きながら作るのは、危ない。
つまずく、ぶつかる、落ちる・・・(恋にではない)・・・。


P5311951.JPG
バタフライ眼鏡!?


水に遊ぶ


P5311896.JPG

水に遊ぶ子どもたちを見ているのは楽しい。好奇心にあふれ、輝いている。この水場には、そんなに多くの生物はいないはずだが、石の裏を眺めたり、網ですくっては生き物を探っている。足に感じる水の流れは、子どもたちの好奇心をくすぐり、小さな学者を育てる。発見する、調べる、感じる・・・こんな場所や時間が大切なのだと、オジサン少年は思うのだ。


P5311899.JPG
P5311897.jpg

ホラーポスター



P5301827.jpg


こんなポスターが貼られていた。
見たくないものが目に入ってしまうというのは、じつに気分が悪い。
この言葉は、何を意味しているのだろうと、立ち止まった。

こんなことを囁かれて、舞い上がる人間はいない。
と、最初はそう思ってジッと見ていた。

ところが、総理は私たちを見て、語ってはいない。
つまりこのメッセージは、私たちへの呼びかけではないのだろう。

では誰に!?

総理の視線は、斜め上に向けられている。
そうか!総理に向けられた言葉か。

そういうこと・・・

堂々としたナルシズム、というか
取り巻きが、彼を押し上げている。 
怖いポスターだ・・・

やがて、手を開き、鼻の下に髭をたくわえるのだろうか。
彼がすすめていく、怖い日本の将来が見えてくる。


五行歌の紹介


IMGP0489.JPG
五行歌の魅力が透けて見えるかな


五行歌が、明日の夜9時/BSフジの『華大の知りたいサタデー』という番組で紹介されるらしい。五行歌が少しずつ世の中に知られていくというのは嬉しいものだ。マスコミが、五行歌をどのように見ているかというと、「知られていない文芸が密かに楽しまれていた」。こんな感じだろうか。

そんなわけで、おもしろ可笑しく紹介されてしまう場合があるかもしれないが、まあそれはそれで良かろうと思う。魅力は、ゆっくり伝わればいいわけだから、まずは知られて、歌会に来てもらい、感じてもらう。それが大切だ。本物は時間がかかるものだから。


ニッポンの里山


P5161795.JPG

アササンから帰ってくると、BSNHKで「ニッポンの里山」という番組を観ている。暇さえあれば、自然を感じていたいと思っているから、この番組で紹介される里山の映像はスッとからだに入ってくる。先日こんな言葉が画面に現れた。

「見ようとしなければ、見えない命」。

生あるものに包まれて、私たちは生きている。都会にいると気がつかないけれど、里山には、人と生き物が共存できる環境があり、命の循環がある。里山の暮らしは、生かされているという感謝が大切だと、番組は教えてくれる。


一と口椎茸



P5051457.jpg

ご存知の方もいるかもしれないが、我が家のテーブルには茸料理が出ない。(その理由を詮索してはいけない)。
新聞に、向田邦子さんが好んだお惣菜のことが書かれていた。それは「一と口椎茸」。なになに・・・。友人のデザイナー宛の走り書きには、こんな一文が添えられていたそうだ。<松たけごはんも二つ入れました・・・・そえてある佃煮の「茸くらべ」と食べるとおいしい>。
人への気使いがゆたかな向田さんらしいメッセージだ。肉厚の「どんこ」を使ったコクのある椎茸に旨味が凝縮している・・・ウ〜ム、食べたい!

そんな記憶を携えて、大台ケ原の帰り、京都の鴨川を散歩してから四条河原町の老舗に寄り、この「一と口椎茸」を購入した。あったかご飯の上に、この真っ黒で小さなどんこを乗せて頬張ってみる。 ウ〜ン、少ししょっぱいがご飯が甘く感じられる・・・向田さんの想いをかみしめて、至福のひとときを堪能した。


爪のお話


IMGP3641.JPG

爪がよく伸びる。なぜだろうと考える。忙しい時に爪の伸びに気づくといわれるが、それは忙し過ぎて爪のことに気づかないのかもしれない。また一説によると、スケベな証拠とも噂されているが、本当にそうなのだろうか。調べてみると、意外なことが分かった。

1)健康な人ほどよく伸びる。(つまり健康な証拠)
2)若い人がよく伸びる。
3)足よりも手の爪のほうが2倍早く伸びる。
4)利き手の方がよく伸びる。
5)親指、小指よりも人差し指、中指、薬指がよく伸びる。
6)女性より男性がよく伸びる。
7)冬よりも夏、夜よりも昼に伸びる。

そして指を使う人ほど、よく伸びるらしい。
なるほどね・・・これで何となく安心。


バッサリでスッキリ


IMGP0483.JPG
スッキリ!


一週間前に床屋へ行ったばかりなのだが、髪を見るたびにスッキリしない。日に日に暑くなっていることもあるが、娘に「そのヘアースタイルは覇気がない」とダメ出しをされてしまったので、「良し!もう一度行ってくるか」と、いつものお兄さんにバッサリ、スッキリとやってもらった。
「こんな風にすれば、ON、OFFで使い分け出来ますよ」「よしよし〜」と、ご機嫌のスタートなのだ。



ドローン


IMGP3644.JPG
これは、ドローンを使わずに撮影している


ドローンが騒がれている。突然現れて、ドロンと消えていくので、こんな名前になったのだろうか。いつか一家に一台の日がやって来て、我が家の食事風景を見られたり、露天風呂を覗かれたりと、騒がしい時代がやって来そうだ。
けったいなものが流行りだした。


P6010021.JPG
下からだって良いよ〜♬


白い花たち


IMGP0427.JPG

緑の中にあって、目を楽しませてくれている。何の花だったのか?花が終わっても顎だけが残って、小さな白い花のように見える。ヤマブキ?
葉が違う・・・そういえば、いつのまにか黄色の花が終わった・・・。
花に疲れたころ、いつの間にか白い花たちが、心を鎮めてくれている。


IMGP0437.JPG
ヒメウツギが咲き始めた


P5061488.JPG
クレマチスに蜂がホバリング


IMGP0362.JPG

三ツ峠山(3)


P5161706.jpg
葉っぱも零れ落ちるように生まれるのだ・・・発見だ〜


さて今日は何を紹介しようかなと、この時期、貯まっていく写真を選ぶのが楽しい。しかししかし、三つ峠の花たちをやはり紹介しておかなければ・・・。今回のメンバーには森林インストラクターのHさんが一緒だったので、心強かった。

葉っぱを見ただけで、苺や木の種類を次々に教えてくれる。「ハイ、これはモミジイチゴ。葉っぱが紅葉のカタチでしょ」「これはマルバスミレ」・・・。こちらは偉そうに「そうだそうだ」と相づちを打っていれば良いのだから、終始ラクチン&リラックス。

「このマメザクラは、富士山周辺にしかない固有種です」。富士と桜を一緒に見られるなんて、幸せな山行でした。


P5161746.jpg
マメザクラは野生種の桜だ


P5161754.JPG
オオカメノキはスイカズラ科で、ムシカリとも呼ばれる


P5161716.jpg
ゴックン!ゼンマイのようだけど・・・


P5161690.jpg
Sさん曰く、たぶんグミでしょう。当たっていました〜スゴい


三ツ峠山(2)


P5161812.JPG
カチカチ山のロープウェイから見た河口湖。高所恐怖症にはビビるようなシースルーのゴンドラも登場した


昼食が終わったら、三ツ峠山から河口湖へ続く緩やかな尾根道を下りていく。からだが染まるような新緑のなかを歩くのは、じつに気持ちが良い。等高線から楽に下りれるコースだと思ったが、皆さんリズムよく、落ち葉のフカフカ道を歩いている。予定より遅れること約1時間。四時半にカチカチ山に到着した。


P5161756.JPG
P5161764.jpg
P5161772.jpg

なぜ「カチカチ山」かというと、昔話「カチカチ山」の舞台と言われているのが、ここ「天上山」であるらしい。また、太宰治が御坂峠の天下茶屋に滞留したときに、その民話にヒントを得て書いたのが、御伽草子のなかの短編「カチカチ山」ということで、文句無しに決まったようだ。

しかし、まあなぜ・・・こんな風になるのでしょうね。比叡山の遊園地や筑波山のガマ公園をはじめ、せっかくの山に、悲しくなるような遊戯施設が待ち構えていると、ガックリしてしまう。ロープーウェイから上がった観光客へのサービスなのかもしれないが、富士山があれば充分だろう!と思う・・・


三ツ峠山



P5161726.JPG

今月のORMACは、富士山を真ん前に眺めようということで、人気のある三つ峠山を選んだ。河口湖からバスで1500mまで上がって、約250mだけ登るという「難易度★」のお手軽コースだ。土曜日の関東地方は雨模様だったが、河口湖だけは曇り。雨だと勘違いしたのか、登山者が少ない。最初は山全体がもやっていたが、山頂に着いた瞬間、待ち構えていたようにガスが切れ、富士山を隠していた笠雲もグングン上昇。富士が、その優美な姿を現した。


P5161733.JPG

「オオッ〜」とメンバーは興奮。なんて運が良いのだろう。青空に映える富士も良いが、曇天の下、低い雲に首を伸ばしている姿も悪くない。それにしてもわずか一週間で、山頂部の雪がほとんど消えてしまった。初夏が近い。

我々が楽しんだのを確認したのか、しばらくすると富士は再び雲のなかに消えた。「ちょっとだけよ〜」と言いながら・・・


P5161666.JPG
P5161717.JPG
ミツバツツジはこれから・・・


白い花たち


IMGP0344.JPG
10メートルくらい前から、強い香りがしてくるニオイバンマツリ


この時期、初夏の花がアルキメコースを華やかにしている。黄色の花が終わって、白い花、匂う花がコースに溢れ、立ち止まることが多くなる。


IMGP0330.JPG
「スイカズラ」の名は「吸い葛」。甘い蜜を吸うことができる!?

IMGP0307.JPG
鼻をくすぐるような香りのテイカカズラ


IMGP0355.JPG
オイラだって臭うぜ〜♬


ヤマボウシは、このまあるいの部分が花で、白いフリルは苞。花のところに(^_^)こんな顔を描くと、妖精に見えてくるかもしれない。


赤啄木鳥(アカゲラ)


P5031340.jpg
コンコンコン・・・と、乾いた音が響く


大台ケ原の森の奥から、ドラミングが響いてきた。耳を澄まして、音の方へ近づいて行くと、遠くの枯木にポツンと鳥の影が見える。カメラを目一杯ズームにして、シャッターを切る。ピンは期待できない。でも数枚は、上手く撮れたはずだ。
拡大してみる・・・お〜、アカゲラ君ではないか!今回の一番の収穫だ。小さな鳥は落着きがないので、なかなか上手く撮れない。でもこうして画面に収まってくれると嬉しい。


P5031341.jpg
さらにズームアップ


じつは、こんな歌を歌会に出していたので、お披露目が今日になった。

蜂たちの
ホバリングが始まり
赤啄木鳥の         
ドラミングが森に響くと
山はもうスプリング


番外編
♬〜ちょっと、泣けるくらい、カッコイイお父さん


川辺り


P5011207.JPG
大台ケ原の帰りに鴨川沿いを歩いた。夕方、人は川べりに集まってくる


山を見ると一瞬、幸せになれる。代表的なのは富士山だろう。誰かに「お天気の日、富士山の前を新幹線が走ると、車輌が富士山側にかしがるんだぞ」と冗談を言ったことがある。おらが故郷に「**富士」があるというのは、そういうことだ。

川もそうだ。川の側に住む人は、日に一度は川を見るらしい。「四国の川漁師なんかは、朝昼晩と川を見るんです」とカヌーイストの野田知佑さんが言っていた。そういえば、台風がくると、オジサンが川を見にいって落ちてしまい、行方不明のニュースが流れるが、これは関係ない話か!?(^^; 


IMGP0300.JPG
台風一過の朝、多くの人がウォーキングしていた


今朝、テレビを見ていたら、火野正平さんが我がアルキメコースをツーリングしていた。東中野駅で下車し、神田川沿いを三鷹まで走ったようだ。詳しくは今晩7時からの「日本縦断こころ旅」を。


夢中


P5101642.JPG

風に揺れるのもおかまいなし。コアオハナムグリが夢中になって、花粉を食べている。見渡すと、いくつかのデージーにも仲間が来ている。のどかな春のワンシーンだ。ふと、思った。こんなに夢中になっていた時が、あっただろうか。この先にあるのだろうかと・・・。


P5101622.JPG

ベンチウォーマー


P5101580.JPG
おっ!富士山!?


ゴールデンウィークが終わった頃、毎年御殿場でテニス仲間と合宿をしている。目下4連覇中なのであるが、痛めた手首が回復せず、今年は仕方なく裏方に廻った。事前につくった対戦表を手に、試合の結果を記入していく。ベンチから仲間の試合を観戦するというのは、じつに寂しいというか、情けないというか、ストレスがたまる。
ワンプレーごとに力が入り、知らぬうちに体が反応し、「いまのは・・・」と、つい余計なアドバイスが出てしまうのは、いつもの悪い癖だ。

いかんいかん。よしと決めて、ベンチウォーマーに徹して、盛り立てることにした。「ナイスショット」「よし、ここから逆転」「少し休憩しましょう」と、声を出し始めると、五月の風がスイッと頬を撫でていった。


P5101564.JPG
富士にはシャクナゲがよく似合う


大台が原山(2)


P5031385.JPG

大台ケ原の自然は、なんか関西らしいなあ〜と思った。あっけらかんとしているのだ。植物の種類が違うし、新緑の前ということもある。そして聞こえてくる関西弁。


P5031406.JPG
ここから山頂まで階段が長く続く

P5031412.jpg
まあ、これだけ!?大台が原山の正しい名称は「日出岳」


P5031418.JPG
展望台があったりして


P5031422.JPG
ガスってて、自慢の360度が見えませ〜ん


関西らしいと言えば、登山口の食堂で食べたおでん(なかでもコンニャクと牛スジ)、肉そば、お好み焼きが旨かった。そして〆のぜんざい・・・。山でこれほどなのだから、恐るべし〜。

さらに驚いたのは、初日のコンビニオニギリだ。梅が、昆布が、格段にランクが高く、驚くほど旨い。梅は紀州の濃厚な種類を使い、昆布は小さく正方形に切られていて味わい深い。そしてタケノコご飯のオニギリなんか、ダシでじんわりと攻めてくる。ラベルを見ると滋賀県とあった。なんか、かなわんな〜。

というわけで、大台ケ原山はハイキング気分で楽しめる百名山でした。


大台ケ原山(日本百名山・77座目)


P5031357.JPG
いと恐ろしき大蛇嵓(だいじゃぐら)の絶壁〜〜


GWに山へ出かけるのはいつ以来だろう。一つでも潰しておかなければと、奈良と三重の県境に位置する大台ケ原山に登った。三年前から候補にあげていたが、この山までのアクセスが悪いので敬遠していたのだ。東京〜京都〜橿原神宮前〜大和上市〜大台ケ原・・・とてもとても遠かった。


P5021277.JPG
西大台ケ原ではバイケイソウが葉をつけていた


大台ケ原は、主峰大台ケ原山(日出ヶ岳)のある東大台と、原生的な森林が広がる西大台に別れている。西大台に入山できるのは、一日100名までと決められていて、それを知ったのは四月の後半だった。なんとか電話・ファックス・振込で入山の事前許可を得た。


P5031388.JPG
鹿による食害で、立ち枯れが広がる東大台の森


バスに揺られること約二時間。大台ケ原に下りると大駐車場は一杯で、路駐が延々と続いていた。大きなリュックを宿に預け、軽リュックひとつを持ってビジターセンターへ。若い係員による簡単なレクチャーを受け、カードをもらって西大台に入山する。先ほどまでの喧噪はどこへやら〜、森の中でたった一人。
ただ標高1670メートルの山では、新緑はこれから。期待をしていたのでちょっとショックだ。おまけに花が少ない・・・。


P5021297.JPG

しかし、笹と樹木を枯らしてしまった鹿がいるはずだから、きっと出会えると期待したが、こちらも縁がなかった。


P5031344.jpg
鹿による食害で広範囲に立ち枯れが広がっていた


山笑う


P4291100.JPG

尾根道の新緑が美しい。一年中がこんな季節ならいいのにと思うが、わずかな間だから美しいのだ。そんなことは知っている。
若葉が風を受けてそよぎ、その影が山道に映って揺れると、不思議な浮遊感というか、目眩を感じてしまう。


P4291146.jpg
ホオノキの瑞々しい若葉よ


P4291198.JPG
左から時計回りに、ワラビ、楤の芽、山椒、三つ葉


明日から、百名山の一つ奈良県の大台ケ原へ。そのトレーニングと思って、陣馬山から高尾山の長い山道を歩いた。ところが、採り忘れられた楤の芽やポツポツと伸びているワラビを見つけると、つい衝動を抑え切れず、山菜採りへ。三つ葉と山椒も少しと・・・。
帰りの車中で、冷酒選びが始まって、夜は山の第二部が奏でられた。


P4291089.JPG
虫たちも美味しい〜♬


花の名前


P4251029.JPG
なんともアボリジニ的でしょ


花の名前一つ覚えれば、人の名を一つを忘れ・・・。
記憶にはキャパシティが決まっているのか、歳を重ねると、新しい情報が定着しない。つまり花の名をなかなか覚えられない。そこで考えたのが、文字ではなくビジュアルで覚えてしまう方法だ。

たとえばこの花を見ると、鼻に骨をくぐらせたオーストラリアの先住民が目に浮かぶ。ところが、それがどうしたと苦しむことになる。記憶の仕掛けを自分でつくっておいて、思い出せずに体が固まってしまう。
そして、やっとこ、閃く!アボリジニだ!。そうだ、アボリだ。
いや違う・・・ポリジか・・・どっちだ!?

このポリジの前に見た花でも、美川憲一を思い出してから、しばらくの時間が経った・・・「オダマリ!」でオダマキ。「メチャせこいや」からメタセコイアなど、「ダジャレ記憶法」は、新たな記憶法として、地位を確立できるだろうか・・・


チゴユリ(稚児百合)


P4251013.JPG

山道や林のなかで、日を逃れるようにしてチゴユリが花を咲かせている。先日の扇山でもホウチャクソウというチゴユリの仲間を見かけたが、下を向くようにしてひっそりと咲く姿は、なんとも愛らしく、見入ってしまう。


P4251016.JPG

選挙


P4160841.JPG
こんなにスペースがいるの?と影が呟く


春爛漫の午後を、選挙カーのウグイス嬢!?の高い声が破壊する。パソコンの前で「お前は普段でもそんな早口なのか」とか「すれ違っただけで、大げさにエールを交わすんじゃねえ」などと、一人ぶつぶつ言っている。

走り過ぎていく候補者から一人を選べるわけがないと、向こうも知っているから、つい名前を連呼する。50人を超える候補者。どうしたら一人を選べるのか?


P4240991.JPG

低音、同郷、同い年、美人、近所、イケメン、若い、後輩、応援者が良い、数年前から駅前でマイクを握っていた、問題意識が同じ・・・さて・・・


包装


P4160844.JPG
開花前のハナミズキの可憐な姿


これはまた上品な蕾というか、どこかで見たことのあるようなカタチ。和菓子なんかをこうして包んでいる場合がある。指で摘んで、持ち帰り、開いて中の餡を・・・パクッ!・・・そんなことをイメージさせる。


ツバメ


P4180980.JPG

この燕君、こちらを向いて一生懸命、早口で何かを伝えているらしいのだが、なんだかよく分からない。その距離50センチくらい。でも逃げない。何かを言いたいらしくて、必死に話しかけてくる。間近で、しかもこんな可愛い目で。

誰かが「この上に巣がある」と言った。そうか・・・あまりにも近づき過ぎたんだな。親しき仲にもというヤツだ。申し訳ない〜。

それにしても、羽の美しさは俗にいう「カラスの濡れ羽色」というか、光によって微妙に変化するブルーブラックという色合いだろうか。体を動かすたびに、燕尾服が煌めく。

遥か南から何千キロも飛んできて、なぜ四方津の駅を選んだの!?


キタテハ


P4180941.JPG

扇山の山頂近くで見かけたキタテハ。よく見ると翅がボロボロだ。タテハチョウの仲間は成虫のまま越冬する。春先のポカポカ陽気で、目が覚めたに違いない。もしかしたら秋から春まで見られる秋型で、これから卵を産むのかもしれない。産卵して一生を終えるというのは鮭と同じで、ボロボロの翅からは、強い生命力を感じる。


扇山(1138メートル)


P4180946.JPG
遠くにぼんやり富士山、見えるかな?


一昨日は定例のORMACの会で、山梨県の低山「扇山」を登った。春の長閑な日で、鳥のさえずりを聞きながら約三時間弱の登りだったが、日頃の足腰の鍛錬がイマイチの隊員には、かなりキツかったようだ。隊員のブツブツを遠くの富士山と一緒にがぼんやりと聞き流す・・・。


P4180911.jpg
イチリンソウ


P4180925.JPG
ヒトリシズカ


山中には、イチリンソウ、ヒトリシズカが咲いて、最後山頂に現れたのが、単独行をしているという男性。
「イチ、ヒトリ、単」が揃いトリプルシングル。^o^/ビンゴ〜

話を聞けば、百名山どころか三百名山を踏破したそうで、その日も夜に滋賀の大津から車を飛ばし、朝から扇山、権現山、そして百蔵山の三山を登ったと言う。この三つを一日で登るというのはかなりハードな行程だ。昭和24年生まれ・・・素晴らしいパワー!。
関西にORMACの支部をつくってくれないだろうか、相談してみようかな。


ポンポンガールズ


P4160897.jpg
さあ、そろそろ私たちの出番よ〜


P4160859.jpg
ポンポンガールズ〜♬


P4160821.JPG


イカリソウ


P4120789.JPG

なぜイカリソウと呼ばれるか・・・ワカリソウなものだけど、教えます。
反り返っている4枚の花びらが、船の錨に似ているからだって。


P4120792.JPG


ニリンソウ


P4120796.JPG

好いね、ニリンソウ。一つの茎から二つの花、春は、こうありたい・・・


無の花



P4120721.jpg

菜の花が終りを迎えている。と思いきや、おばさんが菜の花の蕾をせっせと採っては、青いバックにしまい込んでいる。畑の隅では、係の人が苗を植えているというのに、おばさんは、いかにもお世話のふりをしながら、美味しそうな蕾を摘み採っては、バッグにポン。


P4120727.JPG

なんか似たような喩えがあったぞ・・・「権兵衛が種まきゃ烏がほじくる」。よく見ると、半分の畑の蕾が無くなっている・・・
「もしもし、それはまだ蕾ですよ」


桜蕊


P4120702.JPG
昨日の桜蕊


今日の雨で、桜の蕊も落ちてしまっただろうか。桜吹雪き、花筏、そして「桜蕊降る」となるのだが、今年は、ことごとく雨に意地悪をされた。赤く可愛い蕊を楽しめたのもわずかだった。この後、葉桜になって、桜劇場がおしまいになる。


IMGP0240.JPG
迎賓館前の新緑ももうこんなに


記念歌会


P4060669.JPG
記念歌会では、参加者全員にこのDVDと苺大福が渡されました


渋谷15周年、本郷16周年と記念の歌会が終わって、ほっとひと息。どちらの会も発足から今日まで、歌を愛する先輩らが歌会をつなげ、育ててきてくれた。発足当時の歌集を開くと、先輩らの新鮮な歌がつぎつぎに溢れてくる。歌が好きで好きで、たまらないという思いが伝わってくるのだ。あの方がこんな歌をつくっていたんだ〜、と可笑しくなったり、身につまされたり・・・。

歌会の流れてきた時間の川を遡れるのだから、記念歌集というものは、大切なものだということが分かる。
くしくもSさんがおっしゃっていた。「何年続いたより、どのように続けてきたのかが、大切かと思います」。その言葉の意味をしっかり受け止めて、日々と向きあいながら、歌をつくっていきたいと思う。


花散る


P4050645.JPG

この季節、桜の歌をつくっている。が、なかなか難しい。とくに今年は、満開=花嵐となり、ゆっくり鑑賞することができなかった。


IMGP4175.JPG

            ねえ 聞いているの   
            の声が
            遠のいていく
            たゆたう桜 
            噴きだす花びら


P4050654.jpg

            題詠「記す」

            桜(はな)は      
            風との一夜を
            記した
            太い
            黒い幹に


ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)


P4040631.JPG

正しくはこう言うらしい。一般的には、カラスノエンドウ。雑草と見なされているが、どっこい、若芽や若い豆果は食べられる分かり、納得。小さな豆がつくと、美味しそうに思っていた。といっても食べたことがないので、味は分からない。

小さい仲間には、スズメノエンドウがある。この喩えは、なかなか良い・・・使えそうだ。「あら、それ、スズメノアシアト!?」

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)


P4040627.JPG

オドリコソウといえば、川端康成の「伊豆の踊り子」となり、田中絹代、鰐淵晴子、吉永小百合、山口百恵らの姿が浮かんでくる。アルキメ世代は吉永小百合。ただ相手役の高橋英樹というのが、イマイチだった。百恵の場合でも相手は三浦友和だし、どうもひとつさえない。

最近の踊り子といえば、映画「オールウェイズ 三丁目の夕日」の小雪。父親の借金のカタになって、ストリップ劇場のストリッパーに転落してしまうのだが、これはなかなか良かった。
しかしここでも相手は、茶川竜之介なる吉岡秀隆。踊り子は、相手に恵まれない傾向にある。


サクラ保存林



P4040615.JPG
見上げたり、見おろしたり、桜は歩を急がせたり、緩めさせたり


週末の土曜日、高尾駅から歩いて10分の「多摩森林科学園」で吟行歌会だった。前日までの雨と風はおさまって、ゆっくりさまざまな桜を楽しんだ。ここは、農水省が老化する桜を保存するという目的に1966年に設置したサクラ保存林で、広さは約八ヘクタール。わずか2時間の吟行では、250種類、約1500本の桜を全て見ることはできない。ましてそれぞれの開花期間が違うので、全てを見ようとすれば、しばらく通わなければならない。


P4040618.JPG
どうして今日はこんなに人が少ないのでしょう〜♬


もっと青空の日であれば好かったけれど、薄墨を流したような空も歌に折り込まれるのかなと思えば、これもまた良しと、気分を切りかえる。
こんな歌ができた。

太い幹
薄墨の空に
投網を打てば
枝先には
ピチピチの桜たち


P4040622.JPG

Sさんの歌

桜 さくら サクラ
迷い歩けば
黄色の家元
やまぶきが
手招きをする


花嵐


P4062482.JPG

部屋の壁に庭木の影が映ったり消えたりと、陽の光が忙しい。きっと強い風が、低い雲を流している。朝、神田川の川面には無数の花びらが浮いていた。花の頃は、どういうわけか風が意地悪をする。
明日は桜を見る日だというのに・・・

花といえば、今日も佳子さまの記事が紙面を賑わせていた。久々の才媛プリンセスらしく、マスコミはこぞって、された、いらした、おっしゃったと、その一挙手一投足に騒がしい。

カケキクケコカコ・・・・・書け 効く 紀子 佳子・・・

散る花あれば、咲く花もあり 。。


P4020577.jpg
もうヤマブキも咲き始めました


花心


P4020573.JPG

昨夜の雨風が散らしたのか、川面には無数の花びらが浮かんでいる。それを見つめながら、今年も桜の歌を考えている。
花風、花霞、花明り、花曇り、花心・・・


P3290477.JPG

紅葉の赤ちゃん


P3280272.JPG

わ〜い、わ〜い と モミジの赤ちゃん・・・・


P3280271.JPG


湯坂路(鎌倉古道)


P3280237.jpg

過去二度も歩いているのに、湯本の街が変わってしまい、湯坂路の登り口を見つけられずにいた。誰かに聞こうと思っていると、ハタキを手にした年輩の女性が店先に出てきたので尋ねた。
「川を渡ってそこを道なりに上がって行くと、すぐ分かります」。嫌な予感がしたが、しばらく歩いていくと、やはりな・・・。「旧街道の石畳」と「湯坂路」を勘違いしていたのだ。
まあ、こんなことはよくあることで、仕方がない。余計に30分トレーニングをさせてもらった。

P3280251.JPG
詳しくはここをどうぞ↑

P3280253.jpg
古い石畳が城跡まで続いている


湯坂道には歴史がある。時代はグ〜ンと遡って鎌倉時代。幕府を開いた源頼朝は、箱根権現への参詣道として、この湯坂道を整備した。つまり日本でも最も古い路の一つで、湯本から芦之湯への最短コースになる。


P3280279.JPG

登り始めはややキツいが、標高を上げていくと道は穏やかになる。山頂が近づくと山桜が植樹されていて、さぞ花の頃は素晴らしいだろうと想像する。この時期、山に花は少ない。今回目にしたのは、クサボケ、野バラ、スミレ、キブシ、アセビといたっところ。ただ登山者は少なかったので、静かな山行を楽しめた。


P3280241.jpg
キブシ


IMGP0220.JPG
クサボケ


IMGP0210.JPG
野バラ


箱根浅間山(せんげんやま)


P3280324.JPG

桜の開花に後ろ髪を引かれながら、久々の低山ロングトレイルを敢行。今年の山行に向けてトレーニングをしようと、箱根湯本から湯坂路を登って浅間山〜千条の滝〜小涌谷〜彫刻の森〜強羅、そして中強羅の宿まで歩いた。休憩を入れての約6時間、なんとか歩き通したが、疲れきった後に待っていた強羅の急坂はキツかった。久々に喘ぎながら登った。

ハアハア とか
ゼイゼイ とか
息は
苦しくなると
オノマトペを吐く

これは、先週の歌会に出した題詠「吐く」の歌。息は正直者だと実感・・・


P3280335.JPG

最後は筋肉も悲鳴をあげだしたが、温泉が待っている、もう少しだ頑張れ、となだめすかして宿にゴールした。着いた時は、アドベンチャーレーサー田中陽希の気分だった。イエ〜イ!


P3280376.JPG
今回、頬を緩ませてくれた大型ポスター


ユキヤナギ


IMGP0140.JPG

上ばかり見てないで、こちらもいかがとユキヤナギが花を咲かせ始めていた。もうすぐピンクと白の壮大な響宴がはじまる。


IMGP0186.JPG

雪と柳でユキヤナギ・・・・ずいぶん前、風に揺れているユキヤナギをベンチからボーッと眺めていたことがある。長閑な日だった。たゆたうようにして揺れるいくつもの白い枝先・・・なにか海底で妖しく触手を閃かせているイソギンチャクのようだった。あのベンチは、どこにあったのだろう・・・


IMGP0178.JPG
レンギョウの花びらは震えているよう



「人を抱く青」


P3260225.JPG

今朝、新聞を手にしてビックリ。一面の書籍広告に、五行歌の文字。草壁先生の近著「人を抱く青」が掲載されている。それにしても面白いレイアウトだ。署名の上に五行歌とは・・・。これは良いアイデア!!素晴らしい。

ふと、時間を巻き戻した。昨年、先生が「来年は五行歌の本の広告を出そうと思っている」と話されたとき、広告で本は売れんよ〜・・・と、思った。書籍広告の料金は知らないが、元を取れるものではないし、売上なんか簡単に上がるものでもない。そう、偉そうに思ったのだ。

しかし、この広告を見て感じたものは、別だった。五行歌がこんな明るいところで、語られている。ちょっと誇らしい。そんな気持ちになっていた。
そして、このレイアウトなら「五行歌って、なんだろう」と思う人もでてくるだろう。歌を差し替えて、この広告を続けることはできないだろうか、そんな気持ちに変わっていた。

「人を抱く青」は、もうすぐ手元に届く。
それにしても面白いタイトルだ・・・また悪戯ゼンマイが回りだす・・・
「人を抱く碧」。なんだそりゃ!?


よろコブシ


IMGP0125.JPG

モクレンと辛夷は、同時期に咲いただろうか。モクレンの方が、やや早いはずと思いながら、辛夷を眺めていた。昨日は「目モクレン」で覚えたから、辛夷でもと、一つつくった。

「ヒラヒラと 手を振って よろコブシ」

モクレンより細めの花びらが広がって、好きな方を向いている。


IMGP0174.JPG

そしてコブシに関しては新発見を!!開花の前に、蕾の下から、ひとつの葉を出すのだ。ただこの発見・・・
「葉を出すのは、どっちだったかな!?」になるかもしれない。


目モクレン



P3180197.JPG
小さな蕾から何故大きな花びらが生まれるのか


モクレンの花をを撮っていたら、大型犬のボルゾイを連れていた女性が『モクレンとコブシの違いが分かりますか』と聞いてきたので、「毎年分かったと思っても忘れてしまいます」と答えた。すると『モクレンは、花が大きく上を向いて咲くんですよ』と・・・。
なるほど・・・・「つまり、我々には目モクレン、というわけですね」と返すと、すかさず『座布団三枚!』。これで来年から大丈夫だ〜♬。


P3180211.JPG

目覚め


二日前.JPGもうすぐ.JPG
開花.JPG

春の女神はマジシャンだ。小さな蕾たちに、ふう〜と二日ほど暖かな息をかけていた。さあ、目覚めなさい・・・。東京は、今日辺りに開花宣言!?


進駐軍

 
P3180177.JPG
製造は1950年以前。USの刻印が懐かしい


進駐軍をイメージすると「ギブミーチョコレート」だ。戦後、日本の主だった都市に多くの進駐軍が駐留していた。札幌も例外ではなく、真駒内の六万坪の敷地には、学校や住宅、兵舎、娯楽施設などが造られた。

戦後、父は札幌で母と一緒になり、進駐軍の駐留地内で仕事を持った。いつしか日系二世の松井さんという将校と親しくなり、家族ぐるみの付き合いを始める。松井家には、可愛い娘が一人いて、歳が同じだった私とよく遊んだ(らしい)。写真を見ると二歳から三歳までの私が、その女の子と並んで映っている。その子の甘いような匂いの記憶は、きっと後からつくられたものだろう。

父はどう暗躍!?したのか、基地の中で覚えた下手な英語を駆使し、当時としては贅沢な食料を我が家に運んだ。戦後のモノのない時代のコーヒーやココア、バター、コンビーフ、そして珍しいお菓子。さらには調理器具や日用品まで。父はいつも何かを持ち帰っていたと、母が話していた。

このフォークも先日、弟からいきなり渡された。「懐かしいだろう〜」
おー、小さい頃、これでカレーを食っていたよなあ。どこにあったんだ!?
USAの刻印なんて、すっかり忘れていた。腹を空かしていた子どもは、そんなことに気づくわけもなく、オカワリ争奪戦を繰り返していたのだ。


P3180187.JPG


・いま四谷では、こんな写真展が開催されています。
 但馬一憲 写真展 「文士の素顔」  〜3/25(水)入場無料です。
 JR「四ッ谷」駅 四ッ谷口 徒歩3分

*デビュー当時の林真理子の可愛いこと〜!なぜ整形なんかしたんだろう?才能に嫉妬されて虐められたのだろうか。などと思いながら見ると楽しいです。

bunshi_sugao2015.jpg

P3190216.JPG
P3190220.JPG

父の時計


P3180173.JPG

リューズを巻くと秒針がチチチと動き始めた。父の時計の久しぶりの感触。「俺が持っているより兄貴の方がいいかもしれん」と法事の会食のときに、弟から渡された。

もう半世紀も前、この時計を初めて手にした父は、「腕時計は薄い方が、お洒落なんだ」とちょっと自慢げに話した。小学生には、そんなことが分かるわけもなく、そうなんだと聞き流した。

中学三年の修学旅行の前夜、これを持っていけと、この腕時計を差し出された。ありがとう、いいよと断ったが、いいから持っていけと強引に手渡された。

大切にして入る時計をもしも無くしたら、と思うと旅の初めは落ち着かなかった。二日目からは外して、そっと鞄の下に入れた。

時計を持っていない我が子を不憫に思ったのだろうか?チチチと刻む音から、そんなことを想像した。子ども四人を育てることで余裕なんてなかったはずだったが、とにかくお洒落な父だった。自慢だった時計をこれからの旅に連れ出してやろうかと、ふと思った。


サッポロスマイル



札幌も外国人旅行客で混雑していた。いま日本中、どこの観光地も「おらが国」を積極的にPRしている。今年の目玉は金沢と富山だろう。札幌だって負けてはいられないと、こんなマークを開発していた。「サッポロスマイルロゴ」というらしい。しっかりローマ字にしてPRしている。調べると・・・


P3150121.JPG

SAPP‿RO(サッポロスマイル)は、食や自然、四季折々の様々なイベントなど、多くの魅力的な資源に恵まれた「笑顔になれる街」札幌をイメージしたロゴです。笑顔のしるしとして、ぜひご活用ください。

・笑顔になれるイベントのポスターやチラシに
・地産地消を推進するレストランに
・笑顔の素敵な店員さん、コンシェルジュさんの名刺や名札に
 このマークを色々なところに貼って札幌の笑顔を伝えていきましょう。

と市のホームページにあった。
なるほど、こういう展開か。


ピクチャ 1.pngのサムネール画像
「日本は観光で立国する」がアルキメデスの経済論。「自然の豊かさ」「四季折々の美しさ」「安全安心」「美味しい」「誰もが親切」「観光資源が豊富」「鉃道インフラを中心とした交通網の拡充」・・・あげていくと切りがない。地方活性化にも繋がるし、無から有が生まれるのが、なにより良い・・・と、このテーマをこれから続けていきたい。


美術館


P3140078.JPG
近代美術館の二階ロビーに、読書を楽しむ男性がいた


大通り公園を西の山に向かって歩いていくと、二つの美術館がある。三岸好太郎美術館と道立近代美術館だ。時間に余裕があるときには立ち寄ることにしている。以前、三岸好太郎美術館を訪れたときに、タイミングよく三岸節子の特別展を観ることができた。女性の観覧者が多かったことを覚えている。波乱に満ちた節子の生涯を想いながら、いくつかの絵の前で胸を揺さぶられた。


P3140060.jpg

今回は、道立近代美術館。抽象画の小谷博貞展とシャガールの「パリの空に花」を観た。シャガールの絵には、春に相応しい色使いとモチーフ、そしてタッチの温かさがあった。

外では春の小雪が舞っている。北国は、解けては降りを何度も繰り返し、春になっていく。木の回りの雪が解けていくのを眺めながら、長かった冬の終りを実感する。


P3140068.JPG
雪が解けると多彩な彫刻が顔を出してくる


法要


P3140102.JPG

札幌駅の改札を出たところで、おやっと思った。この不思議な光景は何だ!誰もマスクをしていないではないか。えっ、もしかしたらオレだけ!?つまり、花粉が、ない・・・。すばやくマスクを外して冷えた空気を吸い込む。
お〜、心なしか、美味い。そうか、明日まではマスクなしだ。いいねえ〜。


P3150126.JPG
雪は雪像があった大通り公園に集中。市内にはほとんど無かった


親父の十七回忌と弟の七回忌を一緒にしようということになり、終末は札幌だった。久々に母を囲んで、家族や親戚が顔を揃える。法要は今生きている人たちを集めてくれる良い行事だと思う。法要の後、皆で食事をした。小さかった甥や姪たちは一つのテーブルを囲んで、お互いの仕事の話を語っているらしく、盛り上がっている。母を囲んだこのテーブルも、あの丸いお膳の時間を再現してくれている。室内を見回して、あることにふと気がついた。いつの間にか、年長者になっている。おいおい本当かよ・・・心の中で、呟いた。


山で美味しいを


P3089941.jpg

お天気が好ければ雪山は楽しい。一昨年に試みた雪上チーズフォンデュ。アツアツのチーズが、ボイルした野菜やパンにからんで、その旨かったこと。今回は温かいミルクティを皆さんにご馳走しようと一揃いの用意をしてきたのだが、途中数人が無念の下山。ということで、このチャイを呑めたのは、二人だけ。
甘くて温かいが体に入っていくと、山の景色も変わっていくから不思議だ。ちょっと山屋さんになった気分をわえるのだ〜。


P3079824.JPG
ウマカヨ〜



山屋さん御用達の寒冷地用EPIgas、使い込まれたガスバーナー、そしてコッフェル。この三点セットがあれば、いつだって山ごはんが楽しめるのだ。

「アルキメ山ごはん」は、大きめのコッフェル一つに、次々に具材を入れて完成させてしまうのだ。そのいくつかを紹介〜♬


アヒージョE.JPG
「ポテトといかのアヒージョ」。余ったオリーブオイルにパンをこすりつけて・・・喰う


オニグラスープーE.JPG
簡単にできるオニオングラタンスープ


すいとん汁完成.JPG
ランチョンマットを敷けば、すいとんだってリッチに〜


雪をまとう


P3089996.JPG

雪をまとった樹々を見ていると、白と黒のコントラストは美しいといつも思う。樹のフォルムが凛と際立ち、風雪に耐え、一冬を乗り越えようとする強さがある。そんな樹々の森にガスがかかると、山水画のような朧な景色に変わっていく。静けさという無音を連れて、時間を奪い去り、すべての存在を無にしていく。美しいものも、危険なものも隠しながら・・・


P3089972.jpg
P3089954.jpg
P3089993.jpg
雪面に、いつか歌を入れようと撮っている


雪の森へ


P3089915.jpg

雪の世界を「寒い」から「面白い」に変えたのが、このスノーシューかもしれない。西洋式の「かんじき」を装着して雪道を行くと、あ〜ら不思議!
沈むことなく前へ進み、グングン道ができる。


P3089923.jpg

無雪期には、到底入っていけない薮や笹の上を歩けるのだから、銀世界の視野は広がり、つい「わたしが道をつくるのだ」と、気宇壮大になる。

途中、動物の足跡をや芽吹きに向かう樹々を見つけては、観察そして撮影。きっとスノーシューがなければ、雪の森の世界なんて、知ることもなかっただろう。

ただし雪降る日に、つい夢中になって森の奥に入っていくと、帰り道のトレースが消えて、遭難・・・という危険性もあるので要注意だ。


P3079813.jpg


ホシガラス


P3089893.JPG

ちわ〜〜。ヤマアオキ森林限界に棲んでいるホシガラスです。昨今の山ブームで、見られることが多くなり、撮影されることもしばしば。きっと体を覆う白い斑点が☆のように美しいのと、この大きな目が魅力的らしい。マツボックリから種子を取り出して食べる様子なんかも、観察していて楽しいようだな。


P3089902.JPG
なに見てんだよ〜〜



秋、オレたちはマツやブナの実をせっせと集める貯食活動に忙しいのだが、冬場はこの温泉宿に来ると、好きな食事が用意されているから助かるのだ。ただ、それを聞きつけてやってくる仲間の多いこと。今朝なんて20匹くらいはいたな。もともと協調するなんて学習していないから、食べ物の前ですぐに喧嘩だ。後ろから突つくわ、クチバシをぶつけあうわ、こんなこと日常茶飯事だ。


P3089905.JPG
アチコチからやってくるので、アズマシク食べられないのだ・・・


P3089900.JPG
豚の脂身が旨〜〜


P3089899.JPG

「兄ちゃんの方が大きい〜」って・・・オタク、兄弟、多かったの!?


高峰高原でスノーシュー


P3089867.JPG
一夜明けたら、樹々は雪をまとっていた(部屋から)


ORMAC(Old Rookies Mountain&Alcohol Club)を発足させて、ちょうど一年経っていた。じつは、今さっき気がついた。早い・・・。わずか4人で陣馬山〜小仏峠を歩いてから、メンバーはいつやら22人に増え、アルプスを登って冬山を散策をしている。良い人たちが集い、いつも楽しい山行と酒盛り。ORMACの名に恥じない(!?)活動の一年だった。


P3089879.JPG
我々を運んでくれた雪上車もご覧の通り


P3089917.JPG
スノーシューを装着すれば、新雪の中をグイグイ歩ける



と、まとめる予定が冒頭にきたが、記念すべき今回の山行は「/^o^\高峰高原でスノーシュー」。参加隊員は7名。標高2000メートルの高峰高原で、初めてのスノーシューを楽しんだ。お天気は曇り、ときおり小雪。初日は、まずスノーシューなるものを装着して歩く練習。二日目は、山登りをして雪の浅間山へ。そんな予定を組んでいた。


P3089895.JPG
標高の高いところでしか見られないホシガラスを近くで撮影できた


今回の山は、お楽しみが満載で、まずは雪上車体験、宿の温泉(野天風呂、展望風呂、ランプの湯の三つ)、山の幸あふれる食事、コタツを囲んでの二次会、動物と野鳥の観察、そしてスノーシューとてんこ盛り。
一番は、何といっても雪の中の野天風呂だ。小雪舞うなか、雪山を眺めての温泉は、まさに至福のひととき。ここまで来て良かったと、しみじみ思う。


今年はやや雪が少ない


P3089983.JPG
アルキメデスのマーキングをつけてスノーシュー


啓蟄


P3069737.JPG

とても早く目が覚めた。外がまだ暗いので、布団のなかで微睡んでみたが、歳のせいか目が冴えてくる。止めた、歩こう、と思ったが、明日の山行の準備がまだだったので、家人を起こさぬようメモを見ながら、荷物を一つひとつ揃えいく。双眼鏡、ガスバーナー、地図・・・結構ある。


P3069765.JPG

外に出ると、もう陽が上がっていた。神田川沿いのソメイヨシノの芽が大きくなっている。たぶん今月の中旬あたりから、一気に膨らむのだろう。寒桜なのか河津桜なのか、こちらはもう葉まで・・・。
今日は啓蟄。虫たちが出てくるそうだが、この寒さでは無理だろうな。


さよなら、カルミン



カルミン.jpeg

そう、炭酸カルシウムの入った、白色のミント味のカルミンである。記憶の奥に眠る小学校の遠足。小さなリュックの中には、いつもカルミンが入っていた(おやつは50円まで)。そのカルミンが、この三月で市場から消えるという。
大正10年生まれの御歳94歳。健在だったのだ・・・。

明治は、販売不振を理由に、製造中止を決めた。駄菓子屋の隅で、ひっそりと私たちを待っていたのに、手を差し伸べてあげなかったことが、引退に追いやったのだろう。10円だったカルミンは、60円になっていた。

発売当初から変わらぬロゴタイプとデザインが今も斬新だ。シュワ〜としたミントの味が忘れられない。探しているが、なかなか見つからない。通販では、すでに一個170円の値段がついている。
だれか、カルミンを見つけてくれい〜。

また昭和が一つ終わっていくようで、寂しい・・。


さてこれは!?


P2219553.JPG

なんだろうと思ったが、どうにも調べようがない。気にし始めると不思議なもので、あちこちで目につきはじめた。花が咲いている時には、何気なくこの前を通り過ぎていたわけで、姿が変わると皆目分からないなんて、なんか悔しいというか、自分が失礼な男であるように感じてしまった。

いかん!・・・ギブアップしたときには、権師匠だ。すると「むむっ〜、久しぶりに来たと思ったら、これは難問だ!」「しばし待てい」のメールが返ってくる。もう一枚の画像を送ったところ・・・
「これは『フヨウ』だね!意外な答えとは思うが、まあ間違いないだろう」。

「枯れた芙蓉」でググると、まあ〜出てくる出てくる。というわけで、あの美しい芙蓉の最後の姿だった。種子を大地にこぼして、最後まで立派なものだ。「枯れ芙蓉」と呼ばれ、観賞の対象や季語にもなっていた。

掌のなかの厚き湯呑や枯芙蓉   長谷川櫂 「古志」

小生はググルで、こんな歌をつくっていた。


「ぐぐる」か
そらあ、大変だ〜と
爺さん
もしもし
「くくる」じゃないよ

去年の今頃


P3021884.JPG

じつは今週末、ORMACの山の定例会でスーノーシューを楽しむ。目指すは長野県の高峰高原。浅間山の麓で標高2000メートルの高原だ。ちょうど去年の今ごろ、スノーシューで雪の森のなかを歩いていた。


P3021883.jpg

キャンセルが出て取れましたよと、宿から連絡が入ったのは三日前。なかなか取れない宿の一つなので、連絡が来た時は、嬉しかったことを覚えている。今年はORMACのメンバーと一緒なのだから、楽しみがさらにふくらむ。


P3021756.JPG
P3021829.jpg

観天望気(かんてんぼうき)


P2219643.JPG
龍のような雲が出ると・・・雨になった


観天望気とは、自然現象や生物の行動の様子などから天気を予想することをいう。山を見ながら昔の人は、天気を占った。これは数値化された統計学であるから、ほとんどがはずれることがない。分かりやすい例をだせば・・・空が暗くなり、怪しい風が吹いてくると決まって豪雨。これなんかもそうだ。


蜘蛛の巣.jpg

今は、確立の高い気象庁の予想で「分」の確立で雨を予測することができるようになった。でも「クモの巣に朝露がつくと晴れ」とか「飛行機雲が消えないと、雨が降りやすくなる」なんて、いくつか覚えておくと、歩きは楽しくなる。


山地図


P2279729.JPG

夜中、発作的に山地図をとり出した。広げて山道を辿る。頭がさえない時、イライラするときは、決まって地図を見ている。大台ケ原の地図なんか、3年前に買ったもので、何度、同じルートを辿ったことか・・・。予定している山の地図には、交通機関の時刻、山のルート時間、周辺の連絡先などのメモが挟まっている。いつでもその気になったらすぐ立てるのだ。
今年は、いくつ登れるだろう。


マンサク(満作)


IMGP0041.JPG
シナマンサクの花


海の底で揺らめく生物のようなマンサクの花。四枚の花びらは、蕊から伸びているようにも見える。名前の由来は面白い。最初に咲く・・・「まんずさく」「まず咲く」が語源と言われれている。最近は、路肩や公園などにも植えられるようになった。
花言葉は「霊感」「ひらめき」「直感」「神秘」と神がかっている。


サンシュユ


IMGP0023.JPG
神代植物公園で

おっ、サンシュユだ。と、この花を見て名前が分かる男は、そうはいない、と自画自賛。まだ芽吹き始めたばかり。やがて小さな花が、放射状に開き、弾けているような賑やかさになる。春は黄色い花が目立つが、サンシュユを目にする機会は意外に少ない。花は春で「ハルコガネ」。実は秋で「アキサンゴ」と呼ばれ、真っ赤な身をつける。

福寿草


P2219575.jpg

じゃ〜ん、可愛いのだ。オジさんが使っても良いだろうと「可愛い」をちょっと拝借。春、枯れ葉の中から顔を出すのは、フキノトウくらいと思っていたので、じっくり観察をした。地表からいきなり顔を出して、パッと咲いてる。これはどうしたって、これは遠くからでも目につく。


蕾/福寿草.jpg

これなんか、フキノトウを彷彿とさせる。中から灯っているようで、いわゆる「ほっこり」というやつだ。名前の由来からも、昔の人がどれだけ春を待ちわびていたか分かる。「福寿草」。春の気配を感じると、雪を割って咲き始める。少しくらい雪を被っていても、日が当たれば開き始める。開花期間も長いことから、この名前がつけられたそうだが、納得だ。


五行歌トレイン


P2219498.JPG

週末、多摩モノレールに乗って、車輌すべてを五行歌ジャックした中吊り80首をしっかり読んできた。なんでまた・・・と言われると、山の会「ORMAC」の九州支部の島隊員がこのコンクールに入選し、先日の長崎で商品である「一日乗車券」を受けとったからだ。これは是非見て、報告しなければと・・・五行歌トレインの時刻表を片手に、JR立川駅から乗り込んだ。


P2219485.JPG

島さんの歌は、すぐ見つかった。満員電車に乗ると、とかく殺伐とした気持ちになりがちだが、こうして6秒待てば、イライラが消えるでしょう、という車内をイメージして作られたものだ。気遣いが、いかにも島さんらしい。気遣いといえば、昨年の北アルプスでは、スモークしたチーズと鶏肉の固まり7人分(結構な重量)を持って、福岡から駆けつけてくれた。いまも感謝〜!


P2219530.JPG

こちらは、以前吟行歌会にも参加してくれた嵐太さんの作品。五行歌界のイケメンらしく、ちょっと都会的で格好いい。でも彼の住まいは、長野なのだ。そしてお隣の作品も五行歌の会員である。五行目の「今日はなにもせん」なんて、作家山口瞳を彷彿とさせるような言い回しで、良いね。


P2219510.JPG

さて、今回選ばれた歌の大半が小中学生の歌だった。審査を担当した草壁主宰の想いが反映されているのだろうか。それとも応募をしたのは、五行歌の会員と子どもたちばかりだったとか。どうなのだろう・・・。


香り


P2079314.JPG

梅の香りは、春を予感させてくれる。なぜ梅には香りがあって、桜にはないのか。不思議だ・・・と思っていたら、夜遅くに桜餅が出た。
んん〜好い香りだ〜この匂い、粒餡の甘さと咽頭辺りでもつれあい、脳を刺激する・・・たまらない。
何を言いたいのか・・・そう、桜餅の材料である大島桜の花や葉には香りがあるのだ。桜餅の魅力は、ただならぬ・・・


タンポポ



福寿草かなと思い、近づいて見ると西洋タンポポだ。こんな陽があまり当たらない場所で、よく咲いたなあ、偉い!春は、着実に来ている。

昔々、タンポポの葉を「おひたし」にして食べたことがある。子供の頃、父が採ってきたタンポポを母が茹でて食膳に出した。恐る恐る食べてみると、これが美味い。野趣あふれる香りが口に広がり(子どもらしくないな)、驚いた・・・ということを覚えていた。「クックパッド」で調べると、さまざまなレシピで100種類ほど出てくる。時代が変わったもんだ・・・。


消火栓


P2019184.JPG

フェンスの向こうに、置いてきぼりにされたような消火栓がポツンとあった。ここは米軍基地のあった自衛隊立川駐屯地。戦後間もない頃に設置されたのだろう。デザインがいかにもアメリカっぽい。黄色がわずかに残っている。きっとピッカピッカで立っていて、横をジープなんかが走っていた。それを金網越しに柳ジョージが見ていたかもしれない。
高いFENCE 越えて観た AMERICA〜♬
FENCEの向こうのアメリカ」、そんな歌があった。


年輪


IMGP0043.JPG

切り株の真ん中がアップルのマークに似ているが、リンゴの木ではない。杉かヒノキだ。年輪を数えると約40本。つまり今から40年前に植林されたことになる。この切り株からいろいろ推測をしてみる。

植林されてから18年?までは、スクスクと育っている。でもそれからは成長が落ちている。おまけに色まで変わってしまって、大きな寒波でもあったのだろうか。回りの杉も成長したために、日が当たらなくなったのかもしれない。成長はここからゆっくりだ。良質の木材になるために、ゆっくりがいい。

この木は下方向に向かってチェーンソーが入れられ、上部にはクサビを打たれた跡が残っている。きっと下方向(南東)に倒れていったのだ(たぶん)。


春はあけぼの


image.jpeg
作品展は18日水曜日まで


昨日は、久しぶりに娘とデート。夜、食事をご馳走するから神楽坂を歩かないかと誘い、歌会の友人らが出品している「春を奏でる書道展」を覗いた。会場はアユミギャラリー。築60年の木造二階建で、一階部分がギャラリーになっている。作品のテーマが「春」なので、どの作品からも暖かな筆運びが感じられた。一通り見た後に、代表の一川さんを囲んで、建築家のご主人、高崎からいらしゃったというご夫婦らと一時間ほど雑談を楽しむ。この間、娘は姿勢を崩さず、やや緊張の面持ちで皆の話を聞いていた。大人になっていくには、こんな時間も必要なのだ。


P2149397.JPG
なんて言いながら、娘を待たせて駅のポスターを撮る父であった


雀の木



P2079296.jpg

雀の木だ。雀がなっている。かなりの数だ。鳴き声が固まりとなって、その喧しいこと。ピーチクパーチクなんてもんではない。日本中で、雀が少なくなっていると聞くが、本当だろうかと思う。ややふんわりとして、ふくら雀になっている。
雀は冬、羽のなかに空気を入れて防寒する。雀だけではなく、ヒヨドリやシジュウカラも冬場、とくに寒い日はこんもりしていて、なんとも可愛い。


夫婦


P2079252.JPG

前を歩く夫婦の会話がなんとも温かい。夫(だと思う)は、聞き上手な人で、妻(のはず)のたわいのない話を腰を折らずに、「そうなの」とか「それは一度相談した方が良いね」と、じつに優しく相づちを入れる。追い抜こうかと思ったが、二人の話が楽しいので、静かに後ろを歩いた。声や歩き方から同世代かもしれない。しかし、この男性は素晴らしい。女子社員の多い会社に勤務しているのだろうか・・・。大平山で休憩するまで、二人の温かい会話が続いた。彼の顔を見たかったが、お幸せに〜と念じて横を通り過ぎた。


P2079249.JPG

神前結婚式



P2079369.JPG

どこかで雅楽を演奏している。笙の音色が入って、いっそう雅になった。誘われるように進むと、鶴岡八幡宮の舞殿で神前結婚式が行われていた。お〜、こんなところに春があった。なんか好い感じ。外国人らが珍しそうに眺め、写真を撮っている。演奏している三人は、プロだろうか。式の合間に楽譜を見つめている。右端の笙の奏者は、女性だ。珍しい。背筋が伸び、衣装も決まっている。キリッとして美しい横顔。いいね。
境内には梅が咲いて、雅楽の演奏が間近から聴こえて、新郎新婦も参列者も記憶に残る結婚式になったのではないかな。


P2079362.JPG

鎌倉アルプス


P2079207.JPG
明月院前の橋で


週末はORMACの「鎌倉アルプス」の予定が入っていた。「ギックリ」治すべきだったが、新人の入会もあったので、患部にモーラステープをしっかり貼り、コルセットをグイと巻いて、集合場所の北鎌倉へ。皆さん時間厳守で7人が集合。自己紹介をした後、事情を説明して隊員を見送った。


IMGP0033.JPG
登り口には、ミツマタの蕾


P2079268.JPG
六国峠の茶屋の白梅・・・好い香りだ


「鎌倉アルプス」は二度歩いているが、コース上に危険はないので大丈夫だろう。ゆっくり春でも探しながら歩こうと決め、明月院に立ち寄ると「鎌倉アルプス」へ続く近道を見つける。あらまあ〜こんなところに。腰の痛みも忘れて上ってゆくと、すぐに稜線に出た。早い。ここで隊員らを待つこと約20分。なかなか来ないので、コースに詳しいOさんに「どこかで待っているから追いついてください」とメールを入れる。

アップダウンが少なく、どうやら腰への影響もないようだ・・・。


P2079222.JPG
さすが鎌倉〜!外国語が三種類^o^


ギックリ


PC010097-thumb-450x600-4055.jpg

ギックリしてしまいました・・・と、シャレてる場合ではなく、急性の腰痛になった。昨日、そろそろ仕事を終えようかと思った矢先の夜九時半、背骨を走る虫の知らせ・・・さてはと思った瞬間に、脳天を貫く痛み・・・
w( ▼o▼ )w クウ〜人生三度目。

久々の整形外科でレントゲン、診察、リハビリを経てだいぶ楽になった。
人生には、突然があるのだと、鎮痛消炎湿布のモーラステープが、沁みるように囁やく・・・。


20キロを歩く


P2019180.JPG
立川には米軍基地があったのだ・・・・とにかく広い


冷たい雨が降っている。夕方からは、本格的な雪になるらしい。雪の想い出でも、と思ったけれど昨日の続きをまとめる。海鮮丼を食べて元気を回復。もう少し歩いてみるか〜と、拝島駅を通過して玉川上水までの道を歩きはじめる。ここは3〜4回歩いている。途中のすずかけ橋で立ち止まる。玉川上水と残堀川が交差するという、じつに不思議なポイントだ。


P2019173.JPG
すずかけ橋。川は上下で交差する仕組みになっている


考える・・・このまま玉川上水へ行かず、ここは右折して、立川駅まで歩いてみるか・・・たいした距離ではなかろう。じつは、これが間違いだった。くねくねと歩くこと数時間。迷いに迷って、結局この日は20キロ近く歩いてしまった。

歩いている最中に思ったのは、グレートトラバースのアドベンチャーレーサー田中陽希だ。一日に歩く平均距離は50〜60キロ。荒島岳に向かう時は、75キロを走破した。20キロ程度で泣き言を言ってはいけないと思ったが、膝に痛みが出てきた。立川駅になんとか到着したときには、すでに全豪テニスの決勝が始まっていた時刻だった。急げ〜〜〜間に合わない・・・


P2019169.jpg
どんな女将がいるのだろう〜チョットコイと、言われてもなあ


気分は井の頭五郎



P2019118.jpg

散歩の楽しみは道草だ。富士山を横目に見ながら進んでいくと好い香り。水のある公園の片隅に、紅梅が咲いている。福生加美上水公園。なるほど〜と、ベンチに座って玉川上水散策地図(1)を広げると、まだ1/3しか歩いていない。しかし、腹が減った・・・。立ち上がる。気分は井の頭五郎(孤独のグルメの松重豊)だ。喉も乾いた・・・前へ進もう。


P2019124.JPG
P2019133.jpg

「いけすレストラン浜膳」が現れる。広い駐車場。リュック姿のオジさんが入るところではないかな。けど、他に店もなし・・・なるほど・・・・こうきたか。仲居さんが、客よりも多い。テーブルの真ん前には、いけすがあって鯛が泳いでいる。多摩川で鯛が捕れる!?


P2019151.jpg
きたきた、まずは中生(250円、ピーナツ豆腐付き)

P2019160.JPG
特製胡麻だれ石焼き海鮮丼(1,250円)、食べ方が難しかった・・・


特製胡麻だれ石焼き海鮮丼

単眼鏡



P2019085.jpg

昨日の続き。羽村から拝島までのコースを歩くと、西側に富士山が見え隠れする。高い建物がないから、見通しがよく気分がいい。小高い丘があったので登っていくと、手づくりの単眼鏡があった。もう、覗く前からニコニコで、嬉しくなる。なんという機智にとんだアイデアだろう。ひょいと覗くと、

P2019084.jpg

ど真ん中に富士山だ。やっぱし、好いなあ、このアイデア。そばにこんな鐘があった。この作者、こんどはどこかで音を楽しもうというのだろう。センスの良さと感謝を込めて、鐘を二回鳴らす。


P2019075.jpg


玉川上水(羽村〜拝島)


P2019034.JPG
多摩川は、羽村の水門で一度塞き止められ、一部は上水へ引き込まれる


冬の間は、山ではなく平地を歩いている。週末、「玉川上水歩き」の残されていた区間「羽村から拝島」までを歩いた。玉川上水は、江戸市中へ飲み水を供給するために築かれた、全長43キロの露天掘りの上水だ。その最初の取水口が多摩川の羽村で、我が事務所のある四谷の大木戸までいまも繋がって流れている。その標高差はわずか100メートルというのだから、スゴい技術だと思う。


P2019031.jpg
工事に尽力した玉川兄弟(カルテットではない・・・古い!)取水口に立っている


この約7キロの区間には、桜並木や手頃な公園があって、春のハイキングコースに良いかもしれない。講評(偉そうに〜)・・・江戸の街は、水を含めたすべてを自分たちで賄っていた循環型社会だった。食料やエネルギーだって、やればできる。

五年かかって、やっと玉川上水を歩き通した (^O^)


P2019053.JPG
穏やかにきれいな水が流れている


P2019043.JPG
桜の並木が続いている区間がある


雪の日に・・・


IMGP0020.JPG
四谷駅の交差点


未明から雪になった。この冬初めてのまとまった雪で、みんなおっかなびっくり。それでも信号待ちでは、下りてくる雪を見つめる人たちがいた。ちょっと嬉しいのだろう。
いま外の雪景色を見つめながら、昨日の朝日新聞に掲載されていたコラムの切り抜きを手にしている。日課のように目を通すコラム「ひととき」には、五行歌の先輩である吉川さんの心温まるエピソードが書かれていた。


記事.jpg

ここに書かれている親しい友とは、Mさんだ。新年歌会でMさんを見つけ、お身体のことや兼ねてからお誘いしている吟行歌会の話をした。「傷口には〜」の歌は、選んだ歌の一つだったが、作者がまさかMさんで、ご友人が吉川さんだとは思わなかった。
コラムを読み返した。五行歌は自分を支えているだけではなく、友や家族、仲間を支えることもする。ジンワリと心が温かくなった。言葉の力は大きい。


料亭花月


P1238862.JPG

ここらは花街だったのだろうと丸山界隈を歩く。交番もちょっとレトロで「丸山町交番」とある。この奥に料亭「花月」があった。芸妓がお座敷にいるのだろうか。三味線と太鼓の艶っぽいリズムが聴こえてくる。玄関からそっと中を覗けば、なんとも敷居が高い。

花月は、創業寛永十九(1642)年に遊廓「引田屋」として創業。その後、料亭となった。調べると「丸山」は、江戸の吉原、京都の島原とともに天下の三大遊郭とうたわれ、常連客には坂本龍馬・高杉晋作・岩崎弥太郎らがいた。
もう一度人生をやり直さなければ、ここでの豪遊は無理だろう。


P1238858.jpg
P1248865.jpg
P1248869.JPG

花街へ行くか、行くまいかの思案橋を越えて浜町へはいると、茶碗蒸しで有名な「吉宗」がある。ここなら安心。茶碗むしと蒸寿しのセットで、1,350円。ここの店にも風格がある。創業は慶応二年というから、こちらも老舗。大変な繁盛ぶりで、下足番のお兄さんの忙しさは、気の毒になるくらい。
次々にやってくる団体の履物の出し入れを素早い動きで対応していた。


光と闇


P1258935.JPG

グラーバー邸は、約150年前に建設された超モダンな建物だ。ここで福山雅治が歌ったんだな・・・カップルばかり・・・なんだかか、つまらない。太陽がサンサンと当たる家々を見ていても、心が響かない。はて、なぜだろう、なんて。じつは分かっている。けど言わない。写真を撮っていても、気持ちが入らないから、さっと見て、浦上天主堂に下りていく。


P1258994.jpg

ここは日本最古のキリスト教建築物で国宝に指定されている。中は撮影禁止なので、礼拝の椅子に座って、じっくりと歴史の空気を吸う。建立されて間もない1865年、隠れキリシタンらが神父を訪ねて、長く迫害に堪えながらカトリックの信仰を代々守り続けて来たことを伝えた。それは大きなニュースとなり、当時のローマ司祭に伝えられ「東洋の奇蹟」と呼ばれたそうだ。
「持続こそ、力なり」。頭が下がる・・・


P1259005.JPG
神戸のようなレトロ風土産店は、女性やカップルらを惹きつける


眼鏡橋


P1238812.JPG

眼鏡橋は日本初の石造りのアーチ橋で、完成したのが1634年というから、今から400年近く前に造られている。たいしたもんだ・・・と、くぐり抜けると次々に石橋が現れる。この中島川に架けられた石橋の多くが、商人らの財力で賄われたという。鎖国時代の貿易でド〜ンと儲けたのだろう。諏訪神社まで続く川沿いの道は、好い散歩コースだった。長崎の道は石畳が多いせいか、長く歩いていると足が疲れる。ヨーロッパの人たちは平気らしい。


P1238820.JPG
ツアーの一団が来て、石組みのどこかに♡の形した石があるという


長崎


この風景、横尾忠則の作品「y字路」に出てきそうだ


長崎は坂の町。ここに住めば、わざわざ山歩きなんかしなくてもいい・・・そんなことを思いながらこのキツい急坂を下りた。週末は、歌会とある処を訪ねるために長崎にいた。町の中をのんびりと市電が走り、時おり聞こえてくる長崎弁のイントネーションは温かく、なんとも心地が好い。海が見え、教会や歴史のある建造物が多い町の雰囲気は、なんだか函館に似ている。往事の活気や文化の香りが町のあちこちに残っていた。


P1258914.JPG
グラバー園から見る長崎の町。大浦天主堂はすぐ下にある


熱燗


IMGP6379.JPG
一人でゆっくり呑める店が少なくなった


今日のように寒い日は、冷やよりも熱燗が好いと、師匠として勝手に崇めている太田和彦氏が言っていた。この「燗」の文字、じつは長く間違えて覚えていた字のひとつだった。まさに「燗」違いというやつで、門構えの中は、ずっと「日」だと思っていた。感ではなく「間」だから当然だと・・・
それがある日、新聞で「月」だと知り、おおいに驚いた。えっ、なぜだ!?

長く気がつかなかった理由として考えられるのは、その1/パソコンの文字変換に頼っていた。その2/小さな文字の認識ができない。

熱燗は、じんわりと胃に沁みる。その胃のカタチこそが「月」なのだから、「燗」であるのは、当然至極だ。そうと分かってから、カウンターの親爺に向ける表情が、少し変わったのは言うまでもない。


冬のつく言葉


PC288510.jpg


朝方、チラチラと雪が降っていた。これから冷たい雨になるらしい。雪になってくれると、歌の一つでも生まれるのではと、内心楽しみにしているのだが、さて・・・。昨日、暦では大寒。寒いはずだ。

冬のつく言葉が浮かんだ。冬日、冬日和、冬空、冬囲い、冬苺、冬菜、冬椿、冬着・・・。頭に冬がつくだけで、なにか慈しむような温かさを感じる。冬を楽しもうとする日本人の心があるのだと思う。


干し柿


IMGP0009.JPG
信州の親戚からいただいた個性派干し柿。もう7個に・・・


人であれば、干されてしまうと気落ちしてシュンとなるものだが、大根や唐辛子、鱈や鮭など秋の幸は違う。冬の陽射しと冷たい風を受けると、ジワッと旨味が出てくるのだ。この干し柿だって、干されていくうちに甘みを増したに違いない。

じつは干し柿がことのほか好きで、一口目の味わいがたまらない。干し柿にも個性があって、カチカチの実直タイプや舌にとろけるように迫る柔らかタイプなど、一期一会の楽しみがある。
嬉しいのはトロッとした果肉をまとった種を持つ干し柿だ。その果肉と種を舌だけを使って、ツルっと脱がせる。種を出して見つめ、果肉の甘みを味わう・・・なんとも至福の瞬間だ。


宿り木(ヤドリギ)


P1128730.jpg

葉がすっかり落ちるとヤドリギが現れる。昔は鳥の巣だと思っていたが、半寄生植物のヤドリギだ。ヤドリギの実が鳥に食われ、やがて粘液質のある種子が、フンとともに樹上に落ちる。種子は枝に張りつき、発芽して樹皮に根を下ろして、寄生がはじまる。

宿主となる木は、桜、ブナ、ケヤキ、ミズナラ、コナラなど。繁茂が激しくなると、宿主を枯らしてしまうことがある。

ロウバイ(蝋梅)


P1128758.JPG

たしかこの辺にある。そう思って、小高い坂を上っていくと、ロウバイは好い香りをさせて待っていた。すでに開花して黄金色の輝きだ。つい甘い砂糖菓子をイメージする。この花が咲き終わる頃、黄色の花が続く。
駅伝でいえば、花の一区がこのロウバイ。そして、次にたすきを受けとるのが、福寿草だろうか。そしてクロッカス、菜の花、キブシ、サンシュユと続きミモザ、レンギョウ、ヤマブキ・・・黄色い花が咲くいていく。


P1128753.JPG

生姜湯


P1128710.jpg

小石川植物園に来るとこの茶店に必ず立ち寄り飲み物を頼む。今回は張り紙にあった生姜湯をお願いした。珍しい。誰の発案だろうか。もしかしたら、店の前の薬用植物園で採れた生姜を使っているのだろうか。
なんせ寒かったので、出てくるまで待ち遠しかった。しばらくすると、話好きのオジさんが「熱いから気をつけて」と言いながら持ってきてくれた。

好い香りだ。スプーンでかき混ぜると、トロミがある。片栗粉が入っているのかもしれない。
一口飲んだ。ちょっと甘く、懐かしい味がした。もしかしたら小さな頃、風邪をひくと母が作ってくれたのは、この生姜湯だったのかもしれない。飲み終える頃から、体がポカポカしてきた。

冬木立


P1128612.jpg

今年も、素敵な年賀状が届いた。そのひとつ、Aさんからの年賀状には「2014年に出会った言葉」が紹介されていた。作家中島らもの言葉がいい。「教養とは学歴のことではなく、一人でも時間をつぶせる技術のことである」とあった。沁みる言葉だ。

なにか冬木の清々しさと重なるところがある。それは生き方であり、真理のような気がする。こんな歌があった。

天空に応え冬木となりにけり


P1128632.jpg

P1128674.jpg
冬の植物園にも発見がある



梅一輪



P1128653.JPG

小石川植物園を歩いた。昨日はとくに風が強く、こんな日に植物園に来る輩はいないだろうと思っていたら、そんなことを思っている人が何人かいた。園内の一画に梅林があるので、梅一輪を探しにきたのかもしれない。ところが、蕾は膨らんではいるのだが、歩けど歩けど開花している木が見当たらない。辛抱強く探していたら、丸く刈られた大きなツツジに隠れて、その一本があった。日当りがよく風の当たらない、格好の場所だった。

風に揺れている姿を眺めていると「梅一輪一輪ほどの暖かさ」を実感。
まちがいなく春に向かっている・・・。

番付ーモンゴルー羊肉


P1098598.jpg

初場所の番付が届いた。いつも決まって場所前になると送られてくる。春日野部屋のタニマチで、村相撲の横綱だった方からだ。80歳を迎えようとしているが、いまだにその体型は力士そのもの。会うと相撲談義に花が咲き、酒を酌み交わしながら、延々と期待力士の話で盛り上がる。じつに楽しく幸せな時間だ。

さて、番付を見ると「モンゴル」の文字がいくつも飛び込んでくる。モンゴルの怪物、逸ノ城が話題を集めているが、なぜに彼らはこんなに強いのか!?諸説色々あるだろうが、もしかしたら羊肉が、彼らの体系とパワーをつくっっているのではないかと思っている。

巷では、羊肉ファンも増えているようで、「羊齧協会(ひつじかじりきょうかい)」の人たちが、美味しそうにさまざまな羊肉料理を食べていた(正月のテレビで)。メンバーの女性ひとりが「臭くて美味しい〜!」とカメラに向かってコメントしていたのには驚いた。
すごい・・・。気に入った、今年ここに入ろう。じつは羊肉、好きなのだ。北海道生まれの人に嫌いな人はいないのだが、何か面白そうだし・・・(^^)V

ということで、今年は山の帰りにでもジンギスカンをみんなと食べてみたい。

無くて七草


P1018551.JPG
寒さで雀もいくぶん脹らんで〜


昨日は七草。七草粥は、胃に優しく体が温まる。昨日食べなかったから、昼はお粥のようなものにしよう〜ということで、野菜が三十種類くらい入っている薬膳スープランチを食べた。事務所に戻ってもポカポカ〜。

最近はお正月だからといって、食べ過ぎるということもなくなったので、七草粥の新しい提案。題して『無くて七草』。
つまり他の葉っぱで代用する七草粥。パクチーやセロリ、茗荷、春菊、カイワレ、小松菜、ニラ、パセリ、ミズナ、レタス、キャベツなど、余っている葉野菜系から七種類を選び、細かく切って粥に入れる。入れ替えをしていけば、毎年新しいお粥が楽しめる。どうだろう!?


雪中花


IMGP8681.JPG
花が紙のように白いことからペーパーホワイト


室町時代の書物に、スイセンの別称として書かれていたらしい。作家開口健が、雪の中に万のスイセンが咲いていると聞き、越前岬を訪れ、その気高い美しさをエッセイにした。なぜこんな寒い時期を選んで咲くのだろうか。

雪中花・・・花言葉「自己愛」・・・ナルキッソスの化身・・・羽生結弦・・

冬芽


IMGP8669.JPG
どんな花を咲かせるのかな


プラタナスの葉が今日の強い風にあおられて散り落ち、音を立てて転がっていく。そうそう、いつまでもしがみついていないで、次の世代のために潔く散って、道を空けなさい・・・時期が来ればすべての葉は散っていく・・・分かっていても裸木の美しさを思うと、いつまでも枯れ葉を抱える木は気になってしようがない。

冬は植物の変化が少なくてつまらないが、春の開花まで準備をすすめている冬芽をじっくりと愛でれば、待つ喜びもいつしか芽生えてくる。

筑波山


P1048574.JPG

初登りは筑波山。ORMACに新メンバーが一人加わった。五年ぶりに再会したOさんだ。誰ともスッと仲良しになれる才能の持ち主で、良い人が入ったなあ〜と新年早々嬉しくなる。駄洒落合戦がすぐ始まり、初めて乗った筑波エクスプレスの車内に笑いが起きる。


P1048561.JPG
山頂では見えなくなると判断し、スタート地点で富士山を撮る


筑波山は、幼い娘を連れて登って以来だから、15年ぶりだ。針葉樹と照葉樹が多い山で、低山だが意外に斜度があり、とくに後半は急登の連続となる。運がよければ山頂から関東平野が見渡せ、富士山や男体山、日光連山、浅間山まで確認できる。ただこの日は、気温が上がって霞がかかり、眺望はいまひとつだった。

筑波山神社で、ORMACの一年の安全登山ほか、もろもろを祈願すれば、風邪気味の体も「風邪は山で治す」の我が格言通り、すっかり回復。
山の力、恐るべし〜!


P1048571.jpg
筑波山といえばガマ。これがアチコチに現れる


IMGP8690.JPG
ガマの口に石が入ると幸運が訪れるとか〜


P1048583.jpg
中腹の大杉から生気をいただく


さあ、カウントダウン



PC288475.jpg

昨日、仕事の帰りに、新宿御苑に立ち寄った。人が少ない。けれど、なぜか外国人が多い。暮れの慌ただしさなんか、どこへやら。彼らのゆったりした姿を見ていると、コマネズミのように動き回っている自分が、情けなくなった。でも、外国の公園にいるような、穏やかな気持ちになれた。
さあ〜もう一踏ん張り!


PC288535.JPG
PC288490.JPG


PC288517.jpg


寒ツツジ


IMGP8645.JPG

好きで咲いているわけじゃないわよ〜!と、言っているかのように、寒空の下でツツジが数輪花をつけていた。寒桜ではなく、寒ツツジだ。春にワッと咲いて、目立たない存在でいるよりも「あらこの時期に」と眺められるのも悪くはないと思うのだが・・・


IMGP8651.JPG
蕾のまま冬越し!?


冬至が過ぎて・・・


PC198312.JPG
夕焼けが美しい


冬至が過ぎて、心いくぶん穏やか。何度も書いているが、北国出身の人間は冬至という峠を越えると、なぜかホッとした気持ちになる。米一粒ほどのという喩えを使うが、日は確実に少しずつ長くなっていく。とくに今年は新月の日と重る「朔旦冬至(さくたんとうじ)」で、「ツキも満ちる」というわけで、空を見れば昼夜問わず、幸せな気分なのだ。

今日の朝焼けは美しかった〜〜


IMGP8659.JPG
これは夕焼けね

グローブ


IMGP8627.JPG

区の野球場のバックネット裏に、グローブがポツンと置いてあった。一昨日の雨を吸い込んでいて、持つとズッシリと重い。持ち主の手に戻るといいけれど・・・。
ふと、父の作ったグローブ思い出した。父は器用な人で、何でもこしらえた。大きな物置、椅子やテーブル、そして自分のスーツや帽子、さらには子どもたちのズボンやハンチングまで。その父が、ある日革製のグローブとミットを作った。グローブは親指の部分は大きくて、ミットはボールを受ける部分に綿が少ないというおかしなものだった。
父は仕事から帰ってくると、すぐにキャッチボールをしようとしきりに誘った。しかし父の投げるボールはときどき速く、球を反らしては、遠くまで拾いにいくことになる。これが嫌で、誘われてもウキウキすることなく、渋々つきあった。

こんなこともあった。草野球の仲間たちに父の作ったグローブだと自慢すると、カタチが変だとバカにされた。エラーでもしようものなら、グローブのせいにされるので、取るときは必死だった。それでも子どもは残酷なもので、ことあることに「変なグローブ」と言った。そのうち野球をするのが嫌になってやめた。
貧乏なこともあったが、父はモノを作ることが好きだったのではないかと、今ごろになって思う。


IMGP7980.JPG

命の連なりが美しい。
自然のつくりあげたカタチには、すべてに意味がある。

不自然と思えるものは、神様の悪戯か、
人間の欲とか、無知が絡んでいるのかもしれない。


IMGP3372.JPG

光は
揺れるもの
飛んでいくもの
またひとつ
空へ


!?

ここ最近の写真が二つあります。
でもどこかがおかしい。それは何でしょう?
(権師匠の回答は最後に!見つけるの、早いから〜)


IMGP3270.JPG
IMGP3090.JPG


風速50メートル


IMGP2644.JPG

風がどんどん強くなっている。路上の自転車や店の看板が、アチコチで倒れている。北海道では風速50メートルになるという。人間が飛んでしまう風だ。以前、山の稜線で風速40メートルの風を体験したことがある。立っていると体が浮いて歩き出してしまうので、風上に向かってストックやピッケルで体を支え、倒れるくらいの前傾の姿勢をとる。しばらくして、風の息がみえたら、重心を低くしながら移動、非難する。風は体温を奪うので、雪や雨よりもやっかいなのだ。

こんな風に勝てるのは、裕次郎だけだろう・・・
「おい風速40メートルが何だってんだい、エ、ふざけるんじゃねえよ」

古いよなあ・・・

登れども


PC078163.JPG

ああ〜、もうこんな時間・・・
こんフレーズを、最近どれだけ使っていることだろう。
時間に追われるというのは、情けないことの一つと決めているので
かなり気分が滅入る。

いっそ、ここから飛び込んでしまおうかしらん。

ばかっ、そんなところに立っていないで、さっさと仕事を片付けろ〜

ハイッ


娘と歩く


PC148254.JPG
新宿の歩行者天国を歩くのも久しぶり


衆院選の投票の帰りに、娘を誘って新宿までのちょっとした距離を散歩した。久々の一緒の時間だった。いつ以来だろう・・・。成人してからは、初めての散歩かもしれない。空気は冷たかったが、風がなかったので、歩いているうちに温かくなった。今春に就職してからは、ゆっくり話す時間をもてなかったので、至福の時間になった。

職場の話を聞いていると、もう戦力にされているらしい。日々の業務や部のノルマも重なって大変だとグチっていたが、先輩や上司、得意先から愛されているようなので、まずは安心した。きっと何とか乗り越えていくだろう。
歩きながら、話を聞くというのも悪くない。ときどき誘ってみよう。


PC148259.jpg
いつも鞄を買っていたお店がティファニーに変わっていた!


冬至まで


PB217705.jpg
雨上がり、水たまりはいつもおんなじ場所に


一雨ごとに寒くなっていく。冬至までは後十日。「日の出は遅く、日の入りは早い」が、もうすぐ逆転する。北半球の人は、冬至の日を待っている。根室なんかでは、夏至と比較すると、6時間以上日照時間が短い。だから冬至を過ぎると、誰もが嬉しくなるのだ。雪も寒さもこれからが本番だというのに、北の人はお日様をなにより喜ぶ。

ネックウォーマー


PC118203.JPG

一日、雨模様のままで終わろうとしている。雨が降るたびに、寒さが増していくので、少しずつ重装備となる。そんなときに威力を発揮するのが、このネックウォーマーだ。ユニクロで見つけて、ひょいと買った。これがなんとも温かい。マフラーの上をいく温かさなのだ。おまけに頭まで上げると帽子にも早変わり。伸ばしたり、横にしたり、早野凡平の「ホンジャマーの帽子」なのだ〜と言って楽しんでいる。古いかあ〜・・・!

クロガネモチ


PC078145.jpg

晩秋、赤い実のなる木が多くて、何がどれやらよく分からない。この木を見てもさっぱり分からなかったので、調べてみるとクロガネモチ。なんとも縁起が良さそうな名前だ。葉っぱには艶があり、赤い実がまんべんなく付いているから、ちょっと剪定してクリスマスオーナメントを飾ると、生き生きとしたツリーになるかもしれない。

少なくても ↓ これよりは温かくなると思う・・・


PC078182.jpg
片隅にポツンと なんとも寂しい

手帳とカレンダー


PC098202.JPG

「未来は手帳に書いた瞬間から、はじまっている。」今年の「手帳の高橋」の広告コピーだ。今年も名コピーだなあ〜。「使いやすいよ」と紹介されてから、ずっと使い続けている。シンプルだけど凝っているのだ。お気に入りのボールペンや卓上カレンダーもそうだけど、使いはじめるともう手放せない。

そしてユナイテッドビーズのカレンダー。ヘルベチカボールドの数字が、その日の存在感を示すように、スペースの左上にレイアウトされている。タマ(数字)だけが整然と並ぶ、これもシンプルなカレンダーで未来を刻む。

どんな一年を刻んでいくのだろう〜。


小さい秋


PC078155.jpg

ここ三週間、ほぼ毎日のように仕事をしている。昨日も仕事の一日。運動不足解消〜と、事務所まで歩こうと思ったが、時間に余裕をもてなくて途中電車に乗った。それでも神田川沿いに、色づいた葉をいくつか見つけて、小さな秋を実感。カロリーメイトのような秋でしばらく我慢・・・。


PC078176.JPG

エノコログサ(狗尾草)


IMGP8557.JPG

知っていましたか?エノコログサには、犬と猫の名前がついていることを。一つは「猫じゃらし」。もう一つは「犬ころ草」。つまり犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が転じて「エノコログサ」。漢字を見ると、なるほど・・・。

風に揺れるエノコログサは、「犬の尻尾に猫がじゃれついている」。そんな想像をすると、この草がますます可愛い〜。


冬桜


PB157655.JPG

こんな時期に、なぜ咲かなくてはいけないのだろう。寒々しく、なんとも哀れを感じるのだが・・・。人の勝手で品種改良されたとはいえ、早生というのは気を引くけれども、心配もさせられる。


寒波


PB277733.jpg

夕べは寒かった。帰宅途中、耳が痛くなるほど気温が下がった。寒波がきているようだ。すると札幌の天気が気になるもので、「道央の天気」を見ると、雪だるまが並んでいる。今年は、根雪が早いのかもしれない。ここ数日の雨で、アササンコースは一気に葉が落ちた。神宮の銀杏並木も見頃が終わったかもしれない。

干し柿


IMGP8570.JPG
ちゃっかりいただいた里山の柿は



子供の頃、柿といえば冬の「干し柿」か「あんぽ柿」だった。北海道では柿が育たなかったので、こんな加工品を食べていた。だから生の柿を口にしたのは、18を過ぎてから・・・ということになる。柿の他にも、年末になると、籾殻に入ったリンゴや木箱に入ったミカンが、内地からド〜ンとやって来た。お正月には、どの家もこのミカンとリンゴが欠かせなく、玄関や台所の片隅に置かれた。

さて「あんぽ柿」だが、当時でも高価なものだったと記憶している。セロハンなんかに包まれて、きらびやかで「ワタシって、ちょっと身分が高いのよ」と主張していた。口にすると、トロッとした甘みの中から、ヌルっと種なんかが出てくるので、掌に乗せてはそのカタチに見入った。
その他にも干し芋やホッキ貝の燻製、スルメ・・・・そんなものを口にしながら、窓のそばで降り続く雪を見ていた。


PC028122.JPG
ベランダで干し柿に。それらしい匂いになり始めている


山ごはん


PB307888.jpg

休みなく働いている。昨年もそうだったが、「山仕事」で年末まで土日、休日なし(^^; のスケジュール。昨日は「山ごはん」の撮影だった。山ガール5人、オジさん3人の混成チームでレシピ9品を一日かけて撮った。昨年よりもスタッフが増え、手際よくどんどん進む。一品出来きあがるたびに試食。あれやコレヤのコメントに、料理長のH女史は、なるほど〜とメモを入れる。

この「山ごはん」がスゴいのは、一鍋で旨い料理が完成してしまうことだ。例えば、この「ポテトとイカのアヒージョ」。思わずワインはないのか〜と言いたくなる。エキスを吸ったオリーブオイルにパンを付けて食べると、まあ〜美味いのなんのって・・・。公開は来年の2月予定。


ウバユリの種


PB157545.JPG

これ以上でも、これ以下でもない美しいカタチ。ウバユリの種である。重さは1グラムあるかなしか。風から浮力をもらえるように、その形状はいたってシンプル。オブラートのような羽の真ん中に、種がピタッとふっついている。
どんな風に飛んでいくのかなと、種を高く放りあげる。ヒラヒラと、舞台に降る雪のように、ゆっくり時間をかけて落ちていった。来年、いくつの種が花を咲かせるのだろう。

*ウバユリの名は、花期の間に葉が枯れて落ちることから、「葉がなくなる」つまり「歯がなくなる」姥にかけて、命名されたらしい。


ウバユリ1a.jpg

雨上がる


PB277746.JPG

雨上がりの朝、深呼吸をすると、空気は新鮮で美味い。まもなく日が出てくるのだろう。東の空が明るくなってきた。雲を暖色に染めてから、光はアッという間に地上に下りてくる。高い建物が光をうけ、影を脱いでいく。

二日間降り続いた雨は、色づきはじめた葉をたくさん落とした。川に落ちたものは生き物の糧となり、土に落ちたものは木々の養分となる。当たり前のことだが、澄んだ空気の中では、頭が冴える。


PB277760.JPG
PB277751.jpg

実りの秋


IMGP8449.JPG
IMGP8561.JPG

里山は実りの秋だ。大根と柿が秋の陽射しをいっぱいに浴びている。白組の大根が、揃ってラインダンスをすれば、赤組の柿は、渋々皮をむかれて甘みを増殖中。


岩殿山


IMGP8504.JPG

先週末は、恒例のORMACの山の会。お天気に恵まれ、山梨県JR大月駅前にそびえ立つ岩殿山に登ってきた。じつはこの山、登りは一時間でも、下りに「稚児落とし」という物騒なルートを選ぶと、約3時間半の歩きとなる。途中には、本格的なクサリ場やハシゴなどのスリリングな箇所があって、油断は出来ないのである。
しかしながら絶壁状になっている頂上からの眺めは、圧巻の一言。山間から顔をのぞかせている富士山は、前々日の雨が雪に変ったらしく、五合目まで美しく雪化粧していた。

紅葉の山々と雪をのせた富士は、ORMACの今年のフィナーレに相応しい景色となって、我ら隊員をおおいに喜ばせてくれた。/^o^\


IMGP8510.JPG
高所恐怖症は、山頂から目を瞑って何回かシャッターを切った

IMGP8479.JPG
紅葉、銀杏、どんな木々ともお似合いの富士山である


駅前から見える岩殿山。これがなかなか、懐が深いのだ〜


皇帝ダリア


PB157552.JPG

これがそうなんだ。山里でみた大きな花が、皇帝ダリアだった。権師匠から教えてもらった。冷え込みが強くなるこの時期に、空に向かって大輪の花を咲かせている。まだ蕾をいくつも付けているから、しばらくは楽しめるわけだ。それにしても3メートルはゆうに超えている。空にそびえて立つ姿は圧巻、見事だ。皇帝の名に相応しい。


PB157555.jpg
遠くからも目に入った皇帝ダリア


駅・ステーション


PB157662.JPG

親子と楽しむ山登り」と「ORMAC」に使えるのではと思って、先週末ロケハンしてきた山は、埼玉県の物見山・日和田山コースだった。道草をしたり麓のお店でお茶していたら、すっかり日が暮れてしまった。駅にたどりつくと、もう五時。寒い。リュックからパーカーを出して着込んだ。

この写真を見ていたら、高倉健のあの映画「駅・ステーション」を思い出した。映画の舞台となった北海道の冬の駅は、どこも良かった。いしだあゆみが涙を浮かべて敬礼をしながら去っていった「銭函」。倍賞千恵子の店で「舟歌」を聴きいった「増毛」。そしてフィナーレの雪の「留萌」・・・。監督は名コンビの降旗康夫、原作は倉本聡だった。

昭和が終わっていく。健さんが尊敬していた大滝秀治が天国の駅で、あのニコニコ顔して出迎えたのではないかな・・・。


剪定


PB147508.jpg

新宿通りに床屋さんがやってきた。街路樹が次々に丸刈りにされていく。黄葉することも落葉することもなく剪定されていく街路樹は、我が頭のことをどう思っているのだろう。「剪定してもらうと、養分をしっかり根に蓄えられるので満足よ〜♬」。それとも、「いつもいつも美しく着飾ったと思ったら、すぐに脱がされてしまって、悔しい〜!」


PB137503.jpg
これが

PB197679.jpg
こんなに・・・若き日の健さんの頭みたくなっちゃった


剪定されてしまった新宿通りは、冬待ちの姿に変わってしまい、なにか寒々として見える。暖炉のような温かな彩りを消されてしまい、晩秋の日ざしにさえ、ちょっと苛立ちを覚えてしまうのだ。

お宝


PB167676.JPG

週末、納戸を整理していると、奥からすっかり忘れていたお宝が現れた。あらまあ〜若大将!こんなところに〜。懐かしいEP盤が6枚。どれも青春時代の一コマ一コマを焼き付けてくれた加山雄三の名曲ばかりだ。津軽海峡を一緒に渡ってきたんだ〜と、思うと胸がキュンとした。
山の上で、校舎の窓辺で、修学旅行のバスの中で、よく皆と歌っていた。若大将も、もう77歳。カラオケで唄っていますよ〜〜

空からキッス



PB157581.jpg

誰だって、そう思うよね。よく見ると仕掛けが分かる!
今日はこれだけなのだ〜〜〜。

カラスウリ


PB037349.jpg

今朝テレビを観ていたら、俳優の火野正平がこのカラスウリを食べていたのでビックリした。食べるなんて考えたこともなかったので、じっと見ていると「渋い〜」と言って顔をくしゃくしゃにした。何でも食べるあの好奇心こそが、彼の真骨頂なんだろう。偉い!!
そして中に「打ち出の小槌のカタチをしている種」が入っていると言っていた。はて、なんだろう?と思い、調べてみると


ピクチャ 1.png

なるほど。こんな種が隠れているんだ。中を割って調べてみたくなるよなあ〜。プレゼントにも好いし、乾燥させると可愛いグッズにもなるかもしれない。今度探してみよっ。

蕎麦


IMGP8426.JPG
まだヒメツルソバの花が咲いていた


いま新蕎麦が旨い。深大寺や高尾山には、多くの蕎麦屋がひしめき合っているが、地元に蕎麦畑はないから、そば粉はどこかからやって来る。いったいどこだろうと思っていたら、先日、権師匠に案内してもらった高崎観音山の蕎麦屋に「幌加内産の蕎麦粉が入りました」の表示があった。幌加内といえば、北海道の北、そして原野をイメージする。(この店の蕎麦は旨かったね)

子供の頃、蕎麦好きの父が、駅のホームで立食いの蕎麦をよく食べた。想い出のいくつかはこんなシーンだ。汽車が止まると父は慌ててホームへ下り、蕎麦を頼む。停車時間が限られているので、慌てて食べる。その様子が子どもにも分かる。出発を意味するアナウンスが流れる。すると、窓から顔を出して「汽車が出るよ〜」と涙顔で、何度も叫んだ。

弟がこんなことを言っていた。「駅で蕎麦汁の匂いを嗅ぐと、なぜオヤジがあんなに蕎麦が好きだったのか分かるな」。鼻腔をくすぐる蕎麦汁の匂いの季節がやって来る。


P9145810.JPG
P9145804.JPG
高崎観音山の中腹にある蕎麦屋「手打ち蕎麦 そばっ喰ひ」

菰樽(こもだる)


PB087454.JPG

明治神宮の中で興味深かったのが、この菰樽の陳列だった。四斗樽。つまり36ℓの酒が入る。いいねいいね〜とじっくり銘柄をチェックしていくと、「水芭蕉」があった。これは昔、尾瀬の帰りに、鳩待峠の小さな店でギョウジャニンニクの天ぷらを食べながら呑んだ。端麗な淡口の酒だ。「旨い旨い」とスイスイ、グイグイやっていたら、女将が「餃子も出来ますよ」というので、追加したな・・・。


PB087456.JPG

懐かしいなあと思っていたら、その右下に「北雪」があるではないか。これは佐渡の酒。冬の佐渡で、外の吹雪を見ながら健さんのようにカウンターで呑った、忘れもしないあの純米大吟醸。こんなに美味い酒が佐渡でつくれるとのかと、ビックリした。いやあ〜、こんな話をしていると切りがない・・・(^^;


PB087458.JPG

大雑把


PB087481.JPG
そのマクロ機能で撮ったイヌホオズキ


随分時間が経ってから、気がつくということがある。本など読んでいて「そうか!このことだったのか!」と立ち上がったり、「思い出した!この味、昔あの店でも食べたことがあったな」とか・・・。
何か、嬉しい発見をしたみたいで、ちょっと得した気分になる。ところが、最近の発見した二つは、自分の大雑把さを露呈させた。

まずはリュック。購入してからすでに15年ほど立っているテント泊用の大型のリュックだ。先日、高尾山の鍋パーティにと久々に納戸の奥から引っ張りだして、チェックしていたら、リュックの下に雨天用のカバーが内蔵されていた。そうとも知らずに、別売りのレインカバーを買っていた。
そして、先週末の明治神宮でのこと。こちらもすでに3年経っているカメラにマクロ機能を発見した。もう一台のカメラ携帯して接写用に使っていた。
つまるところモノへの執着、頓着がないというか、すぐに調べずに走るというか、だいたいが大雑把なのである。
こんなことを告白すれば「知っているよ」と、皆は言うのだろうが。


明治神宮で吟行


PB087400.JPG
PB087419.JPG

土曜日は吟行歌会だった。場所は明治神宮。雨が心配だったが、なんとか保ってくれた。お日柄がよかったのだろう。社殿では、結婚式や七五三を祝う人たちで賑やかだった。約二時間、御苑と神宮内を散策したが、すべてを廻ることはできない。総面積約70万平方メートルの境内は、驚くほど広いのだ。

吟行歌会は、いつもの角川庭園。こんな歌を詠んだ。

計らいを受けている
森は優しい
神前の挙式を
七五三の親子を
時空の中に包みこむ

印象的な歌を紹介する

PB087488.JPG
水を飲みにきたのに
人が多すぎて
飲めやしない
山雀のぼやき聞こえる
清正井(きよまさのいど)     

 Iさん作


晴れ着の子.jpg
Sさん作

おかしいエピソードを一つ。
小石の入った井戸は「清正の井」。ここに屋敷をかまえたあの加藤清正が掘ったといわれ、滾々と水が湧き出ている。そばに制服の警備員が立っていて、井戸に手を入れないようにと注意をうながす。日がな一日、ただそれだけを言うためにいるらしい。

「この湧き水は、一日どのくらいの量なのでしょうか」と尋ねたところ、見事な答が返ってきた。

「だいたい、そこから溢れ出る量になります」
「・・・・・・・」
いやはや、久々に沈黙した。



山椒(サンショウ)


IMGP8432.JPG

ついに見つけました。サンショウの木は、よく見るのに、なぜ実がついていないんだろうと思っていたら、ありました。この赤い実の中に黒い粒が入っていて、パカッと割れて出てくるんだろう。初めて見たので、なにかとても貴重品を見つけたような感動〜。
調べると、この赤い皮も乾燥させてから粉末にして、粉山椒や七味に使われるようだ。

秋の野苺


IMGP8418.JPG

たぶん野苺では、一番遅い時期に実を付ける種類だろう。粒が小さいなあと思っていたら、花が終わった萼の中で育っていた。摘んで口にする。う〜ん、野趣溢れる深い味わいが、口に広がる。なんとも美味い!
それにしても、アチコチにたくさん。柘榴みたいに、一粒の中の種が大きい。まとめて口に放り込み、味わい、いくつかの種を飛ばし、残りはそのまま呑み込む。柘榴の味わい方もこれで好いのだろう〜。

柘榴(ざくろ)


PB037386.JPG

私は想像する。柘榴が好きな人は、無花果(いちじく)も好きなのだ。そしてきっと、木通(あけび)も。店頭に並ぶと、目を輝かし、密かに買って、ひとり静かに食べている・・・と。
しかしなぜ、あんなに種が多いものを食べなければならないのか。それとも、そこにミステリアスな魅力があるのか?・・・分からない。種は出すものなのか、そのまま呑み込むものなのか。
柘榴はきっと言うのだろう。「ご自由にどうぞ」と・・・


PB047396.JPG
昨日の夕焼けは美しかった・・・


ひっつき虫


IMGP8408.JPG

今ごろ野原や河原を歩くと、植物の種子が連れて行ってくれ〜と、ふっ付く。子供の頃、ひっつき虫と言っていたが、地方によってはドロボウグサとかドロボウなんて、物騒な名前で呼ばれているらしい。調べてみると「バカ」「くっつきむし」「イジクサレ」という名前が出てきて、驚く。北海道では「ばくだん」や「だっこの実」。知らなかったなあ〜。
思えば、このひっつき虫を仲間とぶつけあって、遊んでいた。自分に付けられたのを投げ返したりと・・・。小さいのは多く付き、取るのが大変だった。家に帰ると、母が一つひとつ丁寧に取っていた、ような気がする。


IMGP8403.JPG
IMGP8375.JPG
トゲトゲで付いたり


IMGP8393.JPG
ベタベタで付いたり


PB037293.JPG

しかし「バカ」「ドロボウ」とは、すごい名前だ。


函館最終章


PA267244.JPG

年寄りは朝が早い。早くにチェックアウトをして港へ来たが、赤煉瓦の倉庫街はまだ開いていない。仕方がないので、ベンチに座ってぼんやり空を見ながら、ポツリポツリと話をする。朝食後、仲間三人が鞄から胃薬を出して飲んだのには驚いた。胃薬は身体への影響はないので、よく飲んでいるという。そうなのか・・・。


PA267259.JPG

この大きな倉庫は「金森赤レンガ倉庫」。明治初期に渡邊熊四郎という男が、九州から函館にやって来て、船具店などを開業する傍ら倉庫の数を増やして財をなし、一代でつくりあげた。倉庫を前にして雲を見ていると、海運業が盛んな頃の、男たちの大きな声が聞こえてくるようだ。


PA267229.jpg
PA257143.jpg
こんなのも、好きだ


三浦綾子文学を支え続けた三浦光世さんが死去された。
一年前にお会いし、そのお人柄と笑顔の素晴らしかったことを思い出した。
合掌。



函館(3)


PA257172.JPG
瞬間、誰もいなくなった・・・


毎夜、酒に溺れている我らは、トラピスチヌ修道院で懺悔し、啄木記念館に向かった。ロボット啄木先生の教室では、素直な少年となって短歌の授業を受けた。すると記憶していた歌の一つを口にすることができた。「しらしらと氷かがやき千鳥なく釧路の海の冬の月かな」。頭のどこに入っていたのだろう。この歌は「一握の砂」に収められている。
函館の大火災の後に、啄木は札幌、小樽、釧路と仕事を探し、世に認められないうちに貧窮の中で胸を病んで早世した。享年27歳。


PA257192.JPG
外に出ると、今まさに函館山に日が沈もうとしている。この岬の突端に、啄木とその家族の墓があると言っていた。


函館(2)


PA257219.JPG

函館といえば、やはりイカだろう。ということで、今回はおもいっきりイカを食べようと思っていたら、夕飯の時に「しおから鍋」という一品がついた。じつは昔、友人らに「ジャガイモ+バター+シオカラ」という、海・畑・牧畜の三味一体となった究極の品を食べさせたことがある。それ以来、北海道系の居酒屋にいくと、強引にこれを作って、皆で食べている。

さてその「しおから鍋」だが、絶品だった  (^O^)
肝心の塩辛は、やや薄めなのがポイント。野菜が煮えてきたら、塩辛を滑り込ませて、一煮立ちさせて・・・レンゲにスープ、野菜、塩辛を乗せて口に運ぶ。「お〜」と言う声が、みんなから上がった。「美味いはずだ、ベースの塩辛が、すでに美味い!」。日本酒も持ち込みで三種類〜〜
朝食もイカ刺を目一杯食べたのだった。


PA267276.JPG
PA267283.JPG
これはズルい販売方法だ


函館


PA257066.JPG
タワーの影が高度感を演出し、怖さをそそる


函館の町も人も元気だった。その理由は、2016年に北海道新幹線が開通するからだろう。五稜郭も赤煉瓦の倉庫街も、外国人観光客がどっと押し寄せて賑やかだった。聞けば、台湾や韓国からの直行便があるという。経済成長は、観光にシフトしたらどうだろう。

PA257109.JPG
幕末の北辺警備と対外折衝の重責を担った箱館奉行所

函館といえば、函館山と五稜郭。今回は中学時代の仲間4人のクラス会旅行なので、ゆっくりもしていられない。まずは、五稜郭タワー(107m)に登る。展望台に立てば、五稜郭の美しいこと。当時の測量技術の高さに舌を巻く。しかし、窓ガラスが前傾なので、その怖いこと〜。右手だけを差し伸べて写真を撮る。じつにみっともないスタイル。
函館戦争の戦記をゆっくり読みたかったのだが、もう一人の高所恐怖症が、早く下りたいというので、園内を歩くことにした・・・。


PA257089.JPG
PA257117.JPG
PA257129.JPG
PA257080.JPG
PA257060.jpg


母のこと


IMGP8323.JPG

週末、母と会ってきた。母はいま、苫小牧の小さなグループホームにいる。今回は妹の息子、つまり甥っ子と一緒に帰ったので、千歳空港から真っすぐホームに向かった。
来年、米寿を迎える母はとても元気だった。昔からあれこれ話す人ではなくて、いつも人の話を笑顔で聞いている。あまりにも大人しく話を聞いているので、確認をしてみると、ちゃんと分かっている。「お母さんは、ときどきお部屋で絵葉書をよく読んでいますよ」と、職員の方が教えてくれた。そんな母を想像すると、これからもせっせと筆まめになろうと思う。


P6294014.jpg
皺が少ないのがご自慢のようだ

辞任党


PA126942.jpg

まあ、次々に。ウチワもめの大臣が辞任。原発推進派が期待していた大臣が辞任。すると、後任の大臣の資金管理団体がなんと、SMショーを行っているクラブに政治活動費を支出していたとか・・すごい!。このSM大臣・・マスコミに攻撃されても「叩かれたって平気よ〜」なんて、シンゾー麻痺おこしそうなことを言うのかもしれない。
このドタバタ劇は、どうなるのか・・・。

*明日から、北海道です。

出陣学徒壮行会


0368.JPG

忘れていた。71年前の昨日、明治神宮外苑陸上競技場で「出陣学徒壮行会」が行われた日だった。雨のなかを水しぶきを上げて行進する学生たち。その映像を見ると、悲壮感をかき立てられ、いつも胸がつまる。

週末、偶然に見たNHKの「カラーで蘇る東京」の「戦後復興・オリンピックへ」でもその映像が流れた。そこで作家杉本苑子さんの言葉が流れ・・・胸に沁みた。


五輪開会式の興奮に埋まりながら、20年の歳月の果たした役割の重さ、不思議さを考えた。
同じ若人の祭典、同じ君が代、同じ日の丸だが、なんという意味の違いだろうか。
きょうの五輪はあの日につながり、あの日もきょうにつながっている。
私はそれが恐ろしい。


杉本さんは71年前、明治神宮外苑陸上競技場で、ワアワア泣きながら隊列を乱して、出て行く学徒らの後を追っていった。「行ってらっしゃい、行ってらっしゃい」と、びしょぬれの日の丸の小旗が破けて棒だけだったのを、夢中で振り回していたそうだ。

2020年のオリンピックに向けて、神宮の森に大きな競技場が造られる。そのために「出陣学徒壮行の地」碑が一時的に移設された。昨日は元学徒や遺族らがそこに集まり、学業の志半ばで命を落とした多くの人たちを追悼した。わずか50人の出席だったという。


出陣学徒.jpg


アサギマダラ


IMGP8362.JPG

週末の高尾山でアサギマダラが優雅な舞いを見せていた。亡くなった弟が、この蝶が好きだったので、飛んでくるとこの美しい舞いをしばらく追う。秋の花のアザミやフジバカマの蜜を吸って、もうすぐ南西諸島や台湾までの長旅に出るはずだ。こんな優美な蝶がはたして辿り着けるのだろうか、といつも思う。


IMGP8366.JPG
高尾山は住みやすいニャン


男は黙って


3_large.jpg

というわけで、久々にdeuter(ドイター)の大型リュックの登場。
週末の「高尾山で鍋パーティー」のために引きずり出した、80センチ・60ℓ強のテント泊用リュックだ。いくつかのリュックに酒、焼酎、ワイン、水の各2ℓと大鍋、ガスコンロ他を入れてみたが、まったく収まらず、仕方なしとこのリュックに押し込めた。日帰りの高尾山なのに、なんでこのリュックなのだ!?背負ってみると、ズシリとなんか縦走するような気分。おかしくて笑ってしまった。


18_large.jpg
IMGP8338.JPG

しかし、鍋が出来てみんなの喜ぶ声を聞いていると、疲れも吹き飛ぶ。帰りは一気に軽くなるし、みんな、どんどん食べて呑んでくれ〜。

*この日の鍋:きのこ鍋、芋煮(味噌仕立て・すいとん入り)
*一人一品:漬け物、キンピラ、枝豆、特性味噌キュウリ、手づくりケーキほか多数
*アルコール:ビール、日本酒、焼酎、白ワイン、赤ワイン



17_large.jpg
photo by nomanii


鍋〜トーチャコ


PA177013.JPG

アマゾンで購入した鍋がようやく、我が家に届いた。事務所のY君に「なかなか届かないのだが・・」と聞けば、「アマゾンだからといって、すぐ届くとは限らない。商品説明の一文にその表記があるはず」という。慌てた。18日のORMACの会「高尾山で秋の鍋を楽しむ」に間に合わないではないか〜。
ところが、通販の神様は見捨てなかった。昨日、帰宅するとトーチャコしていたのである。大きい〜!これで、みんなが幸せになれる〜/^o^\


オシロイバナ


PA156962.JPG

オシロイバナは、白粉をつけているので、寿命が長いのだろうか。夏の前から咲き始めて、かれこれ四ヵ月。どうってことないピンク色とそれなりの白色の花が、次々に花をつけていたが、ここに来てちょっと花の色が変わった(たまたま違う種類かも)。じっくり見ると、桃のような肌色だ。オシロイバナの別名は、ユウゲショウ(夕化粧)。夕方から咲き始めるので、この花は閉じるのを忘れているのかもしれない。


女心は〜


PA156957.JPG

秋の朝というより、秋は朝かなと思うくらい、今朝は良い雲が広がっていました。ところが、アササンの終り頃からポツポツ・・・・・見る間に雲が慌ただしくなり・・・・やはり秋の空は「・・」かな。


PA156958.JPG


台風一過


PA126887.JPG
セイタカアワダチソウにツマグロヒョウモン(雄)


台風一過の良いお天気です。この三連休は、比較的大人しくしていたので、すっかり疲れが取れました。アササンコースを歩くと、秋の花と実りに溢れていました。キンモクセイや萩の花はもう散り始め、セイタカアワダチソウは目一杯の背伸びをして、フェンスからこちらを覗いている。クチナシの実やアケビのあるところをあらたに発見〜 ^o^


PA126895.JPG
PA126921.jpg
PA126891.jpg
PA126904.jpg


クジャクチョウ(孔雀蝶)


P9196028.JPG

ポロポロの
花に
ボロボロの
蝶に
秋の眼差し


レトロなマッチ


PA046714.JPG

よくこんなマッチを見つけたなあ〜と感心してしまった。オーヤンフイフイ似のお姉さんと女の子のツーショット。先日のレトロなキャンプで、Iさんから貰ったのだ。第一声は「これは、日本のマッチ!?」。
裏を見ると、多摩の某信用金庫の名前が印刷されている。ウ〜ム、昭和の匂いプンプン!なんか、クサイというか、笑っちゃうよなあ・・・
さて、マッチといえば・・・。今朝、福岡のTさんからこんなメールが。

本年度の福岡市民芸術祭の「ふるさと」作品募集に応募いただきまして、ありがとうございます。この作品が、南の風優秀賞を受賞しましたので、ご連絡します。
 
故郷はマッチ棒
シュッと
リンの匂いをさせた父と
そおっと
火を熾していた母と

この歌は、レトロなキャンプの前に送っていたものだから、このマッチがヒントではないが、心にポッと火が灯ったことは、たしか(^^♪


オニグルミ(鬼胡桃)


PA046634.JPG

何年ぶりに口にしただろうか。尖った枝を使って、実を慎重にほじりだす。口に運ぶと、皮の苦さと実の油分が混じって、濃厚で香ばしい味が広がった。子どもの頃は、秋の山でよく食べた。ただ、殻が固くて、口にするまでが大変だった。
子どもたちは、両手に抱えた石で割っているのだが、加減が分からないので、多くがグシャと割れてしまう。でも、どの子も逞しい。実を集めては、平気で頬張って食べている。都会では、なかなか遭遇できない子どもたち・・・彼らを見ていると、なんだか嬉しくなった。


PA046529.JPG
これは栃の実。制作工程の長い栃餅には、いつも感謝をして食べている


レトロなランプ


PA046548.jpg

インタープリター(自然観察員)のIさんが、大きな箱から次々にランプを取り出した。どれも懐かしい・・・。聞けば、すべてIさんのコレクションだという。「これご存知ですか!?」。ユニークな形をしたランプを2つ見せてくれた。燃料がカーバイトで、アセチレンガスの炎が灯となる、不思議なランプだ。カーバイドと水を反応させ、発生したアセチレンを燃焼させるランプ。つまりアセチレンランプ。カーバイトに水をポタポタ落としていくと、ランプのなかから音が聞こえてくる。ガスが噴き出している音だ。ガスの噴き出し口に火を近づけると、ポッと点火した。お〜レトロだねえ〜


PA046780.jpg
なんかこの2つ、スターウォーズの3POとR2-D2に似てるね


PA046823.JPG
当然、食卓は、おいしい&楽しいになる


*権師匠よりISS情報
本日 18:03:08 南南西 〜 18:06:21 南東 〜 18:08:53 東北東
(最大で角度50度、見やすく明るい!)


レトロなキャンプ


PA046749.JPG

終末取材した親子キャンプのテーマだ。キャンプなので、全て自分達の手で賄うのは当たり前なのだが、ポイントにレトロがお目見えする。たとえば、木々を集めて火をおこす、お釜でご飯を炊く、ランプの灯で過ごすなど、年配者にはレトロどころか郷愁を覚えても、子どもたちには、どれも新鮮なのだ。


PA046695.JPG
まずは大人が見本を見せる


森の中からパチパチ君(杉の葉)、ポキポキ君(小枝)を集め、マッチを擦って火をおこし、大きなたき火をつくる。大きな薪が燃え始めても、竹筒で空気を送ったり、小枝を焼べたりと、子どもたちはそこから離れられない。
そうだよなあ〜大人だって、たき火には心が吸い寄せられるんだから。


PA056854.JPG
日曜日、雨のなか傘を差し出して、最後の火にも別れがたし


海洋散骨(2)


IMGP8267.JPG

散骨が終わると、遺族は二階のデッキに上がる。鐘が10回鳴らされるなか、黙祷。そして船は花の浮かぶ水面を三周。それぞれが故人とお別れをして、船は帰港する。海の好きな人は、こんな埋葬が良いだろうなあ・・・

今海洋散骨以外では「樹木葬」とよばれる自然葬に人気があって、「樹木葬墓地」には応募が多く、倍率は高いと聞く。それぞれの考え方や家族の形態によって、埋葬の形式も変わってきている。やがて宇宙の果てに散骨ということも実現するのかもしれない。


IMGP8259.JPG
喪主に選ばれた方が、最後に海へ献花された


海洋散骨


IMGP8251.JPG

東京湾から帰ってきました。海洋散骨の体験ツアーなるものに参加し、その流れや仕組みを目の当たりにしました。海ではなく、山だろうと言われそうですが、まずは終活の第一歩です。
勝鬨から小型船に乗ると、参加者は皆遺族になり、司会者から葬儀の流れを聞く。祭壇には故人の写真と花が飾られている。故人の好きな音楽が流れると、船内の空気がそれらしく変わる。献花を終えると、故人への思いを折り紙の鳩に書き込み、粉砕された骨と一緒に海へ投下・・・。
東京湾に浮かぶ花を見ていると、自分の骨が今捲かれたのだという気分になった。


IMGP8234.JPG
粉砕された骨(この日は塩)は、水に溶ける紙に入っている


ブロッケン現象


P9276447.JPG
頭に虹色の輪。御仏の気分〜〜


燕山荘から燕岳までの尾根をゆっくり登っていくと、東の谷から雲が上がってきた。もしかすると、もうすぐブロッケンが見えるかもしれない。そんな予感があった。そして、頂を極めてからの帰り道、下の方から「ブロッケン」の声が聞こえた。東の雲に向かって、みんな両手を上げて、動かしている。やはり、出ましたね〜〜♬
彩雲や虹に出会い、トリはブロッケン現象。いろんな体験が出来ました。


P9276430.JPG
拡大すると光の輪が、薄くなります


モルゲンロート


P9286471.JPG

山の朝は早い(夜の消灯も早いが)。4時半には、部屋の電気が「起きなはれ〜」と点く。すると、待ってました〜と、山男も山ガールもガサゴソと動き始める。オイオイ勘弁してくれ〜と思っても、明るさとガサゴソで目が覚めていく。


P9286477.JPG

今日はお天気になるようだし、久々にご来光を見るか〜。部屋の男性4人は、すでにダウンなどを着込んで準備完了だ。二日酔い気味の目をパチパチさせながら外へ出ると、雲海の向こうはオレンジ色に染まっている。展望スペースでは、ご来光カメラマンたちが東の空を眺めている。


P9286486.JPG

よし、燕岳とは反対側の稜線を辿って、槍方面に向かってみよう。小さなピークまで来ると、女性がカメラを槍に焦点を合わせていた。夜明け前、高い尾根筋が陽の光を受けて赤く輝く「モルゲンロート」を狙っていた。そうか、ここのポイントなら赤く染まる槍を撮れるのだ。
じっと待っていると槍の穂先が少しずつ、明るくなっていく。モンブランのように真っ赤には染まらなかったが、神聖な山の夜明けを体験した。


燕岳


P9286492.JPG
2500メートルを越える頃、稜線上に燕山荘がお目見え


こんな山の景色の夢を見ることもなく、昨夜は爆睡した。初めて本格的な山のリーダーとなり、8名のチームで燕岳を登った。その気疲れがあったのかもしれない。全員登頂、全員下山を目標に、今回の計画を慎重に練った。「Old Rookies」の山登りらしく、とにかくゆっくり、休憩を多くとって、標高2763mの山頂を目指した。


P9276421.jpg
燕岳頂上直下から燕山荘を振り返る


標高2500メートルを過ぎる頃、メンバーの何人かに疲労の色が出てきたが、真青な空と紅葉に染まった山々が、疲れを和らげ、我々を鼓舞した。高尾山の次に、北アルプス。ありえないようなストーリーは、現実となって歓喜の輪を生んだ。
燕岳山頂でのひとり万歳は、まさに万感の思いだった。

山荘に戻ると、権師匠から「御嶽山爆発」のメールが入っていた。声を出して読むと、周りの登山者が驚き、一斉にスマホを動かし始めた・・・。


いざ、燕岳


P9196138.JPG
遥か彼方に北アルプス。左奥に槍、大キレット、穂高の山々が見える(先週末の高峰高原)


いよいよ明日から「第7回ORMACの会・燕岳二泊三日(レベル★★★)」が始まる。心配をしていたお天気だが、台風一過となって、槍と穂高が一望できる秋晴れになるのではと期待している。
「初めての体験」は、だれでもドキドキするもの。Old Rookieたちからも、そんな思いがこの一ヵ月のメールのやり取りから伝わってきた。
山登りで、新しい世界を発見してもらえればとスタートしたORMACの会。さて、どんな山行になるか、こちらもドキドキだ。


つばくろ.jpg
燕山荘に到着すれば、ルンルンして登れる


森の宝石


P9196076.JPG

森の宝石と喩えたくなるような、ルビー色の木イチゴ。湿原を上がっていく山道のアチコチに、ピアスのようにぶら下がっている。潰さないようにポロッといくつか採り、手のひらに乗せて、しばし鑑賞。そして口に含む。大きさ、色、カタチによってそれぞれ味が違う。甘い、甘酸っぱい、甘苦い。去年の今ごろは、浅間の麓でブルーベリーを食べていた。秋の楽しみは、実りを口にすること。これで五感の全てが満たされる。


P9196091.JPG

池の平湿原


P9196128.JPG

湿原には、もう秋が来ていた。今週末の燕岳登山のトレーニングと吟行歌会を兼ねて、ORMAC隊員3人(一人は予備軍)と群馬県の池の平湿原を歩いた。秋の花が次々に見つかるので、肝心の池の平湿原になかなか到着しない。


P9196105.JPG

リンドウ、マツムシソウ、ツリガネニンジン、ホタルブクロ、フウロ、ウメバチソウ、キオン、ヤマハハコなど、柔らかい秋の陽射しを受けて咲いている。すでに花を散らせたヤナギランやワタスゲの仲間は、白い綿毛を湿原のアチコチに飛ばしていた。


P9196109.JPG
マツムシソウ


P9196182.jpg
木道のそばに一輪のリンドウ


P9196022.JPG
ポロポロの花に、ボロボロの蝶


P9196061.JPG
ワレモコウ


湿原は高峰温泉のすぐそば。いつかここを皆で歩いて、吟行歌会を開きたい・・・


皇海山(3)



P9155889.JPG
↑写真をクリックしてみてください


頂上に辿り着いたときの一声は、「えっ、ここが山頂ですか」だった。緩い登りがあって、ふいに開けた小さなスペース、そこに山頂標識柱が三本。いつものような強い達成感が生まれてこない。あっ、そう、ここがねえ・・・たしかに眺望がないわ〜。山頂でなんとも閉塞感。こんな山は珍しい。でもまあ、これはこれで、アットホームな感じもする。
「日本百名山」の著者である深田久弥が登ったときには、きっと視界は開けていたのかもしれない。その後、ブームが訪れるまでに、山頂部の樹々はゆっくり視界を隠していったのだろう。


IMGP8136.JPG
倒木更新〜


P9155890.JPG
帽子デザインのヒントになりそう


皇海山(2)


P9155941.jpg

山登りをしている人は、主だった山を「さんづけ」しないで呼ぶ。大雪、安達太良、妙高、浅間、筑波など、呼び捨てだ。もちろん「岳」も省かれるので、穂高、槍、白馬、会津駒と短縮形になる。ところがこの皇海山は、皇海(すかい)ではない。あまり知られていないので、フルネームのまま「すかいさん」と呼ばれる。つまり富士山と同じように「さんづけ」の栄誉を手にしているのだ。
どうしてこんな美しい名前がついたのか。調べると・・・・

皇海山と書いて「すかいさん」と読むが、江戸時代の正保年間の地図には「サク山」とあり、別名として「笄山」と書いて『こうがいさん』と読んでいたという。この別名「こうがいさん」が後に「皇開山」と当て字され、開が海に置き換えられ、皇の字がスメと読まれることから「すかいさん」と誤読されるようになったと云われている。
本当なのかね・・・・

皇海山の麓にわずかに残っていた花たち


P9155859.JPG
散っても、なお美しい、セリ科の仲間


IMGP8104.JPG
キオンだろうか

IMGP8102.JPG
ノコンギクか、ヤマシロギク!?


皇海山(すかいさん/日本百名山・76座目)


P9155886.jpg
レインカバー内臓のドイターの新しいリュック


ここしばらく、週末になると雨模様。8月は「南アルプス3,000m!」と決めていたのに、雨天順延が続くと、気力は失せ、体力にも不安を感じるようになった。


P9155855.JPG

そんなこともあって、長く見送っていた百名山のひとつ、皇海山(すかいさん)に登ろうと決め、週末になんとか踏破した。この皇海山、百名山の中では、最も人気のない山として、ウェブなんかに紹介されている。アプローチが長いうえ、急な登りが多く、頂上からの眺望がまったくない。踏んだり蹴ったりなのである。喩えるなら、ある女性に貢いできたのに、最後に「ご苦労さま、お帰りはこっちよ」と言われそうな山。そんなつれない山をイメージしていたので、ずっと後回しにしてきた。


P9155841.JPG
まずはカラマツ林を登り


P9155851.jpg
白樺、ダケカンバのなかを歩いて


P9155868.JPG
最後はコメツガの森になる


ところが、そうではなかった。登山口までオフロード一時間強は、たしかにキツかったが、沢道を歩き始めると、水の音が終始聞こえ、気持ちの良い森が続く。そして最後にキツい壁を登り、尾根に出ると、山頂までがコメツガとシラビソの森の道に変わる。なんでこの山が人気薄なのだ!?頂上に着くと、なんともアットホームな雰囲気。樹々に囲まれて温かなスペースが待っていた。


P9155937.JPG
体力と時間に余裕があったので、反対側の鋸山に登り皇海山を眺める



ヤイトバナ(灸花)


P8014774.JPG

スッキリと晴れ上がり、爽やかなお天気になった。空が高くなると、じつに気分が好い。久々にアササンコースに出ると、サルスベリの花がここ数日の雨で、すっかり花を落していた。
でもこの花は、ツルの先で元気だ。ヤイトバナ(灸花)。別名をサオトメバナ(五月女花)。この時期に咲いているのに、なぜ五月女花!?と思って調べると、この名を名乗る花が三つあった。
「ハナショウブ」と「フタリシズカ」、そして「ヘクソカズラ」だ。どれも初夏から咲きはじめる。しかし、前者二つは本名が美しいのだから、「五月女花」は、いっそヘクソカズラに譲って上げたらどうだろうと、思ったのだが・・・。


オオハンゴンソウ(大反魂草)


IMGP5057.JPG

オオハンゴンソウが咲き始めた。野山や空き地なんかで見かけるキク科の大きな花だ。明治の頃に観賞用として導入されたらしいが、野生化して全国に広まった。この和名の「大反魂草」がすごい。
なんでこんな名前がついたのか!?きっと、根絶が難しいとされるその繁殖能力のせいだろう。地下茎で広がり、引っこ抜いても燃やさない限り、また根を張っていく。まったくもって見習いたい精神だ。
駄目なものはダメ!「大反魂草」に学びたい。


蕾.jpg
こんな蕾


夏が散る


P9035639.jpg

昨夜のスーパームーンは美しかったなあと思いながらアササンしていると、わずかに残ったノウゼンカズラを発見。夏の花が終わって、いつのまにか萩の花やススキの穂が揺れている。
先週末、白馬岳を登った友人が、山道は、マツムシソウやリンドウ、ワタスゲなど、すっかり秋の花だと話していた。腰痛とお天気で山を三週間ほど見送っていたが、なんとか今週末、どこかの山に入りたいと思っている。


錦織、初優勝ならず


P9035675.JPG
季節は巡る。ヤマボウシに実がつき始めました


残念だった、錦織。初優勝はならなかった。相手のチリッチのプレイが素晴らしかった。錦織とともに進化していた選手がもう一人いたとは・・・。間違いなく彼が、今大会のNO.1に相応しい選手だろう。しかしあのサービスエース。決まり始めると、テニスがつまらなくなる。と、つい悔しいので、グチりたくなってしまう。上をいくには、どうしたら良いだろう。
名前でも変えようか。ラオニッチ、ジョコビッチ、チリッチときたので、カチッチ・錦織なんてどうだろう。


やったぞ!錦織


P9075787.JPG

第4セット、第9ゲーム。明らかにジョコビッチの心が揺れているように見えた。あの冷静で機械のような正確さでプレイを続けていた彼が、錦織のショットに押され始め、ミスを繰り返す。疲れもあるのだろう。それを錦織は感じているのだろうか。ジョコビッチの返球が短くなると、容赦のないボールが相手コートに突き刺さっていく。もう、どちらが上位選手なのか分からない。素晴らしいストローク戦が続き、遂にマッチポイント。
そして、歴史的な瞬間がついにやって来た。錦織圭が、全米準決勝でランキングNO.1のジョコビッチに見事勝利!!・・・・感動、感涙、感謝・・・・おめでとう。
さあ、あともう一つ!


P9075723.JPG
イケルイケル〜

P9075747.JPG
ジョコビッチからの祝福の言葉は何だろう


コーチ、マイケル・チャンの言葉は本当だった。



頑張れ、錦織!


IMGP2889.JPG

NHKの「プロフェッショナル」のナレーション風に・・・・社長の柳井は、二人を呼んで、こう告げた。「しっかりユニクロをつけてくれ」。それを聞いた錦織圭とジョコビッチは、目を白黒させた・・・・・・嘘  (^^;) 

いつか、こんな日が来ると、信じていた。
錦織圭、全米オープンテニス、準決勝進出! 頑張れ、ニシコリ〜!


存在感


P9035689.jpg

この給水塔を見ていたら、「存在感」という言葉が浮かんだ。すでに廃屋となってしまった屋上に、すくっと立っている。「廃屋になったけど、僕がここを守っているんだ!」と言っているかのように。

ところで、こんな給水塔、あまり見かけない。昔見た映画の田舎のワンシーンにあったような・・・。思い出した。「バクダットカフェ」。ドイツの田舎から夫婦でアメリカ旅行をして、ラスベガスから少し離れた砂漠で夫婦げんかが始まる。デブの奥さん、存在感あったなあ・・・挿入歌の「コーリング・ユー」も沁みたなあ〜。あの頃は、映画をよく観ていた・・・。


死んだふり


P9035646.JPG

仰向きになっている蝉に手を伸ばすと、突然、鳴いて飛んでいくことがある。だから、蝉は、死んだふりが上手い。そう思っていた。ところが、そうではないらしい。
セミは一度ひっくり返ると、まっ平らな場所では自力で起き上がることが出来ない。つまり自然界では舗装道路のように平らな場所がないため、そこでひっくり返ったときに起き上がれるようには進化してこなかった、というのだ。

あとわずかの命、そっと手を差し伸べて助けてあげましょう。きっと感謝して、飛んでいくに違いありません・・・。


IMGP8074.JPG
僕たちは、まだ死ぬわけにはいかないのだ〜


日傘


IMGP8100.JPG

日傘女子が並んだ横断歩道、久々に快晴の空が広がった。高気圧に覆われているのか、風も秋のような爽やかさで抜けていく。湿度はどれくらいなんだろう。これが秋の入口ならば嬉しいのだが、まだ暑さは続くらしい。でも、こんなカラッとした日がもうすぐ来るのだから、しばしの残暑は大目に見よう。


よくミント


IMGP8084.JPG

雑草化したハーブはよく伸びる。繁殖力が旺盛で、零れ種で支配をどんどん広げていく。小さな空き地にこのミントを見つけたときは、わずかだった。ところが、フェンスから顔を出すほどになった。ミントはギリシャ神話では「美しい妖精ニンフ」。殖えたって、甘い香りでアピールする。


IMGP8078.JPG


吸う


P8014764.JPG
「吸う」なら、花の蜜よ〜


ありゃ
切ったばかり
蚊のキスマークに
掻けぬ爪で
十文字

題詠「爪」で、こんな歌を作った翌日に、デング熱騒ぎ。すぐ近くの代々木公園で、ウィルスを持つ蚊に三人の若者が刺されて感染・発症したいう。
鳥インフルエンザから始まって、オニヒトデやセアカゴケグモ、ヒョウモンダコなど、いろんな病気や生き物がやって来る。大型台風、コンピュータウィルス、エボラ出血熱・・・「こんにちは〜♬こんにちは〜♬世界の国から〜」。あれもこれも、やってくる怖い時代になった。


佐々木先生



P8245591.jpg

はい、まさにその通りです。というわけで、左胸部から鎖骨にかけての痛み解明のために、事務所近くの整形外科に行った。待合室の雑誌棚に、なぜか星野道夫の大きな写真集がある。その他にも自然関係の雑誌も・・・もしかして・・・。呼ばれて診察室に入ると、77歳くらい!?の哲学者風、白髪先生だ。事前に提出していた用紙を見て「スポーツに山登りとあるが、どんなところを登っているのか?」と聞くので、まあ全国アチコチ登っていますと答えると、長い山談義にはいった。やっぱり。若い頃から山登りをしていたと言う。

しばらくしてから、鎖骨下の部位を触り「***骨、****筋・・・」とそれぞれの名称と役割を次々に教えてくれるのだが、よく分からない。「まあ、老化の一つだ、他に痛むカ所はないか」と聞くので、「右手首、左足膝、左脇腹の後部、腰部脊柱下・・・」と全部、告白しようかと思ったが、話が長くなりそうなので、「右手首」だけにした。すると、テニス談義になり「シャラポワのグリップの握りを真似すると痛めるぞ****・・・・」。そしてやっとレントゲン室で、2つの部位を撮影。

フィルムを見ながら、痛みの原因を聞く。なるほどと納得。「痛みが消えて、元に戻ることはない。しかし、スポーツを止めることはない。人生を謳歌しなさい・・・****・・・・」

先生の机の上に、予約者の診察表が積み重なっていく。看護士の二人が、後ろのドア付近で苦笑いをしている。「先生、ありがとうございます。予約の方が待っていらっしゃるようなので、今日は帰ります」と先生の肩を優しくポンポンと叩いておいとました。

受付の女性が「久々に若い方が来られたので、先生嬉しそうでした」
「そうですか、またお邪魔します」と笑って帰った。

痛みは消えないが、面白い先生に出会えた。


百日紅


P8245598.JPG

札幌から上京した年の夏、経験したことのない暑さに参って身体を壊し、この都市で生きていけるだろうかと、不安になったことを覚えている。それから何年かが経って身体も慣れた頃、ぎらつく太陽に向かって花を咲かせているサルスベリを見た。不思議と言うか、異境の世界を観ているよう気持ちになった。それから随分して「百日紅」と書くのを知った。


昆虫食


P8165256.JPG

羽の小さなイナゴが一匹。跳ぶことはできるが、羽ばたくことができない。だから、サッと捕まえてイナゴの佃煮に・・・なんて、嘘。山菜はいただくが、イナゴや蜂の子の昆虫系の類いは、どうも苦手だ。しかし地方では、高タンパクでビタミン豊富な保存食として、いまでも珍重している。

今年の5月、国連食糧農業機関(FAO)が人口増加に伴い、「昆虫食が人類の食に貢献する」との報告書を発表した。人口問題や温暖化による環境悪化、世界的食糧危機で、いずれ「昆虫食」の時代が来るのだ。
ムシできない・・・。


マロニエ


P8175548.JPG

てっ! マロニエって、トチノキのことだとは・・・知らなかった。そうか、都会のならマロニエ、田舎や山道ではトチノキ・・・。つまり都会の「栃餅」は「マロニエスイーツ」!?。


P8175549.jpg

栃餅を口にして旨いなあと感じるとき、同時にその工程の大変さを思う。渋が強いため、いくつもの工程と日数をかけなければ、あの甘い餅にならない。以前、作り方を聞いたが、あまりにも工程が多いので、降参した。



向日葵の蕾


P8175578.JPG
覗いているのはクサキリの仲間!?

意外と知らない、向日葵の蕾。幾層もの萼にしっかり包まれている蕾は、葉っぱの影に隠れているから分かりにくい。でもでも、両手で顔を隠して、ワッと笑い顔を見せるみたいに、もう、中は向日葵カラーになっているのだ〜。


咲きます.jpg
ほらっ!


含羞の人


P8075212.JPG

電車の向かい側の席に、陽に焼けた老人がゆっくり腰を掛けた。穏やかな表情、優しいまなざし。誰かに似ていると思ったら、あ〜笠智衆さんだ。都会の電車が珍しいのか、静かな視線で車内の広告なんかを見ている。

白髪頭は短く刈られ、ゆったりめの半袖シャツに赤銅色の太い腕が似合う。きっと自然と向きあい、正直に生きてきた人なのだ。それにしても、なんだろう・・・この嬉しさと懐かしさは。私たちが、愛してきた、理想としてきた「日本の父、祖父」、そんな人に会えた幸せ!?目が合うと、フワッと含羞の人になって、小さく表情がほころぶ。こちらもフワッと黙礼。

こんな良い日、そんなにないなあ〜

・写真は8/7に御岳の山頂から見た、夏雲


トンボ採り


ナン、ザンショ、この暑さは〜という洒落さえ、暑苦しい一日だった・・・

P8175543.JPG

でも、広場にはトンボが飛びかい、遠くにはヒグラシも鳴き始めた


P8175539.JPG

そういえば、この夏、力強い夏雲、見ていないよなあ〜


花火


P8165479.JPG
秋の気配を感じた高尾山から、夕刻、神宮の花火を見る


P8165530.JPG
繰り返し明滅する


P8165412.JPG
残像


P8165537.JPG
なんだか


P8165522.JPG
夏が


P8165455.JPG
溢れ


P8165529.JPG
落ちていくよう


第五回ORMAC/高尾山


P8165298.JPG
城山茶屋は、かき氷や冷やしぜんざいなどを提供する人気のスポット


沢の音を聴きながら、なだらかな山道をゆっくりと登る。第五回のORMACは、裏高尾にある静かな林道「日影沢コース」を選んだ。この日は蒸し暑かったから、全身から汗が噴き出る。まあ仕方がないねえと言いながら、何度も水分を補給する。時おり沢から上がってくる風は、体が気化していくような涼しさを運んでくる。「お〜幸せ〜」。
そんな至福の風を何度も感じながら、二時間ほど歩くと、城山山頂の茶屋に到着。ここも風の通り道のようで、爽やかな休憩地だ。


P8165295.jpg
山頂部分は食べたけど、登山口まではまだまだ〜


桜の木蔭で少し早めの昼食をとる。隣のご夫婦が高さ30センチ(器の下から計って)もある、かき氷にシロップをかけて食べ始めた。聞けば、この茶屋の名物で、これを楽しみに登ってくるそうだ。二人向かい合わせで食べているのを見たら、甘いものが欲しくなって、冷やしぜんざいを注文。これもかなりボリュームがある。メニューを見ると、どれもこれも驚くほど安い。良心的な家族経営の茶屋と見た。


P8165285.JPG
寒天は冷たく、ぜんざいは甘く、ボリュームたっぷり。これで250円は、安い


「ミシュラン三つ星」の高尾山を楽しんだ後は、来月のORMAC「アルプスの名峰・燕岳」アタックの心構え講座。筋力アップのプログラムや準備する登山用具の確認など、各自奮励努力せよの通達をして、お開きとした。


P8075251.JPG
山は秋の気配。ミズヒキが揺れていた


高尾山2−1.jpg
写真:野間氏提供

タマアジサイ


P8075171.JPG

奥多摩の山々、高尾山の沢沿いや林道にタマアジサイが咲き始めた。通常のアジサイよりも開花が遅い。球体のカタチをした苞が、パカッと割れて咲き始めるので、打ち上げ花火を重ねてしまう。
外側の四片の白い花びらをもつのは装飾花。小さな紫色の蕾が両性花で、こちらはゆっくりと開花していく。

その蕊を食べているのは、ヨツスジハナカミキリ。この時期、タマアジサイの花でよく見かける。黄色と黒のストライプは、蜂の擬態をイメージして身を守っているらしい。


P8075112.JPG
御岳山で見頃のレンゲショウマ。連日カメラマンのモデルになっている


P8065094.JPG
ヤマアジサイはこれからが見頃



スミナガシ(墨流し)



P8075220.JPG

フワリと珍しい色の蝶。これ、初めてかもしれない。藍染めを思わせるような色合いで、じつに美しい。染めと織りの工房を舞ってから、誰かに白いパステルでアクセントをつけてもらった。そんな感じの柄だ。調べてみると、名は「スミナガシ」。誰につけてもらったのか、素敵な名前だ。

思えば、蝶には日本の伝統色を思わせるような名前が多い。アサギマダラ(浅葱斑)、ルリタテハ(瑠璃立羽)、オオムラサキ(大紫)、アオスジアゲハ(青筋揚羽)、キマダラヒカゲ(黄斑日陰)ベニシジミ(紅小灰)など、舞う姿から、色の世界からやってきた使者と映ったのかもしれない。


トカゲのシッポ


日が射したり陰ったり、雲が低く、早く流れていく。いかにも台風一過の翌日らしいお天気だ。都内は、夏休みに入って帰省した人が多いのか、道路は車も少なくて、暑苦しさがない。風が強いこともあるけれど・・・。

さて、先日の奥多摩で見つけた生き物たちをいくつか紹介しましょう。


P8075103.JPG
シッポの先がピクンピクンと動く。手のひらに当たる。楳図かずおの世界だ〜


エッ〜ホントかよ〜。手のひらに乗せてもらったトカゲの尻尾が、ピクンピクンと動き続けている。「トカゲはこうしてシッポを動かしている隙に、逃げるんだよ」。先週の御岳自然教室の子どもたちは、みんな生き物好きで、いろんなことをよく知っている。どんな仕掛けが組み込まれて、こう長く動くのか。じつに不思議だ。

子どもたちに囲まれたカナヘビ君は、シッポを切って逃げたのだった。本体からは、いずれシッポが伸びるだろうけど、このシッポから体や頭が生まれたら、面白いだろうな〜なんて、子どもたちに囲まれていると、そんな発想が生まれてくるのだから、愉快。


御岳山子ども自然教室


P8064968.JPG
子供たちの創意工夫で完成させた「ティピー」に美しい木蔭が映る


わずか二日間なのに、子供たちとの別れはちょっぴり寂しかった。御岳山子ども自然教室。「御岳山の森でとことん遊び、体を動かすこと、自然の中で過すこと、遊ぶことの楽しさを実感してもらう」というプラグラムを取材した。いやはや、体クタクタ、心充実の二日間だった。子供たちの発想、工夫、挑戦、失敗、協力・・・。見ているとその豊かで柔軟な頭に、ただ驚くばかり。

たとえば、大きな布を渡して秘密基地を作るプログラム「ティピー」では、子供たちにヒントを与えない。布の構造とロープの長さや本数から、皆が意見を出し合い、創意工夫しながら完成させていく。その様子を見ていると、子供たちに未来があると、確信した。こんなにもキラキラしているのに、なんだかつまらない大人になってしまうのは、なぜだろうね。

子供たちにお願いをして、別れの挨拶を「ごきげんよう、さようなら」にしてもらったら、心にツンとワサビがきた。
花子先生は、こんな気分で甲府を後にしたのかな。


P8064918.JPG
足と手にたくさんの虫の跡〜想い出は痒みにも〜


アツアツ・・・


P8034781.JPG

昨日今日と風が強い。そして熱風である。風の吹く向こうには、砂漠があるのではないかと、砂丘に立っている気分で風を受ける。呼吸すると、胸がジンワリと熱くなってくる。暑いなあ・・・しかし、九州、四国は滝のような雨が降り続き、一向に止まない。森の生き物たちは、大丈夫だろうか。地球はいったいどうなっていくのだろう。


P8014739.JPG

明日から、仕事の山ではなく、山仕事だ。御岳山で、子供たちの冒険にお付き合いして、ロッククライミングなどの取材をする。
子供たちの一日のメニューを見たら、オジさんは自信をなくした。ビッシリ。ついていけるかどうか・・・心配だ。

というわけで、明日、明後日とブログはお休みです。

エンジュ(槐)


P8014737.JPG

アササンコースの一カ所に白い花がたくさん落ちている。見上げると、こんな感じ。ちょっと涼しげな葉のつき方だ。アカシアに似ているが、これは確か、エンジュ。マメ科の仲間で、漢字では「槐」と書く。そういえば事務所の近くの住宅街に、ひっそりと同じ名の古い喫茶店があったが、どうしたかな・・・と、思っていると、ハラハラと白い小さな花が零れるように落ちてきた。ひとつを手にすると、微かに好い香り。


クマゼミ


P8014757.jpg
これは、クマゼミの抜け殻ではありません


蝉が鳴きはじめている。今朝は、アブラゼミ、ミンミンゼミに加えて、クマゼミの鳴き声を聞いた。シャアシャアシャアと通る声で鳴いている。いつの間にか、クマゼミも北上して都内に出現した。植物も昆虫も、日本が亜熱帯化していることを伝えている。

そういえば「いけしゃあしゃあ」と言う表現があるが、これはクマゼミの鳴き声から来ているのだろうかと、一瞬考えた。「厚かましさ」は合っているが、まさかねえ〜と歩を進めた。

「しゃあしゃあ」を調べてみると、甲州弁では、「しらばくれている」「しらをきる」という意味で、但馬地方になると「元気で歩いたり、動作をしたりするさま」、もしくは「再々」とか「しょっちゅう」という意味をもつようだ。

クマゼミの鳴き声から、言葉が羽ばたいた。シェイシェイ〜


オオシオカラトンボ


IMGP8011.JPG

今日も暑い。ムシムシの日だから、今日も虫。また洒落かよ〜の声を無視して・・・オオシオカラトンボの登場。「オオ」が付くので、シオカラトンボよりやや大きめ。全身が青く、尾の部分が太い。顔が黒いのも特長の一つ。
子供の頃は、赤トンボより偉くて、ギンヤンマより位はやや下。そんな位置づけのトンボだった。沼なんかで観察していると、他のトンボを追い回していたが、テリトリーを守る行動と知ったのは、ずっと後になってから。ホバリングしながら水面をノックするように産卵する姿が目に浮かんでくる。


ミカドアゲハ(帝揚羽)→アカボシゴマダラ


P7274469.JPG

初めて見たのかもしれない。アサギマダラかなと思ったが、羽の色合いが違うし、舞う姿に優雅さがない。傍にいた女性が、たぶんミカドアゲハではないかと言う。石に止まって、石灰質分を吸い上げているのだろうか。まるで石を舐めているように、黄色の口吻を頻繁に動かしている。
調べてみると「日本国内では対馬および屋久島以南の島嶼、九州全域と香川県を除く四国、本州の一部(山口県内、広島市内、紀伊半島南端)の西日本地域に生息する」とある。つまり南の蝶なのだ。


P7274481.JPG

気温36度越えの日に現れるとは・・・・温暖化に繋がっていくのだ・・・。


友人のTさんから、これは「アカボシゴマダラ」ですとメールがあった。
え〜、調べてみると、たしかにミカドアゲハに似ているが、間違いなくアカボシゴマダラだ。
じっくり調べてみなくてはならない・・・反省〜


少年の夏


P7274457.JPG

少年は、どんな生き物をリリースしたのだろう。ずっと流れを見つめている。放した生き物が岩陰に隠れたのだろうか。水鉄砲もそうだけど、子どもは夏休みにいろんな体験や発見をして、成長していく。それが将来、どんな役に立つのかは分からないけれど、記憶のどこかに収められていく。
大人になって、何かの拍子で記憶の扉が開いたとき、その想い出は穏やかに発光をはじめる。そしてもう一度、少年になる。


水鉄砲


P7274594.JPG

夏の水遊びはこれに限る。大人と子供が一緒になって作り、沢から汲んできた水を注入して、標的のペットボトルを狙う。チーム対抗戦だから、声が上がる、熱が入る。ここは高尾山の麓、日影沢のキャンプ場だ。東京都のボランティアグループが企画した「水生昆虫&水鉄砲」に40組の親子が参加した。気温がグ〜ンと上がった昨日、一日体力がもつだろうかと不安を抱えて、取材した。


P7274517.JPG
P7274522.JPG

この世代の大人たちは、水鉄砲を作ったことがあるのだろうかと思いながら、アドバイスを我慢して大人しく観察していた。なんせ、子供の頃、遊び道具といえば、ほとんど自分たちでつくっていた。水鉄砲、豆鉄砲、パチンコ、手裏剣・・・。水鉄砲以外では、誰かがよく怪我をして泣いていた。さまざまな工夫は、上の子から学び、伝承されていく。なんせ武器の精度が高い方が有利だから、真剣になるのだ。


P7274605.JPG
P7274631.JPG

大人たちは、子供に水が勢い良く出る術を教える。出来上がったら、試し打ちをする。水の出が悪いと工夫を加えていく。そしていよいよ、子供対抗戦が始まる。大人たちの声援を受けて、大騒ぎだ。男子がやや多いAチームの2連勝。次に大人の対抗戦。これが面白かった。この企画は、大人のためにあるのでは!と思うほど、ヒートアップした。真剣な眼差しで声をあげて狙う。外れる。しゃがむ。子どもから叱咤される。やはり、水を押し出すパワーが違う。ペットボトルが次々に倒れて、歓声が上がる。勝敗が決まる。


P7274667.JPG

フィナーレは、子ども対大人だ。「大人になんか負けるもんか!」1回戦は大差で負けたが、ハンデを貰った二回戦目は、子供たちが勝った。皆、大喜びだ。知らない子同士が、ハイタッチをしてる。良かったね!


P7274722.JPG


ショウジョウソウ(猩々草)


IMGP8026.JPG

この花なに?と、権師匠に聞くと、花じゃないよ「ショウジョウソウ」です。
じっくり見ると、ホントだ。鮮やかなオレンジは、葉っぱの色だ。漢字では「猩々草」。調べると「ショウジョウとは古代中国で創られた空想上の獣で、赤く長い髪をしたお酒の好きの猿に似た生き物」とある。お墓の近くに咲いていたので、なぜかドキリとした。ポインセチアの仲間なので、誰がつけたか別名「サマーポインセチア」。こぼれ種でも発芽する丈夫な植物なのだ。

蕾らしきところに止まっているのは、ショウジョウバエ!? 
ではありません。


「男子、女子」「彼、彼女」


IMGP8030.JPG
↑写真をクリックするとシャボン玉をしている女の子がいます


懐かしい風景を見ているようだった。ギターをもっている子がいる。中学生だろうか。笑ったり、お喋りをしたり・・・好いなあ。もう半世紀も前になるのか・・・「男子、女子」「彼、彼女」なんて言葉を初めて知って、使ったあの頃。週末になると公園や野山にクラスの男女が集って、歌を歌ったりゲーム(ハンカチ落とし、だるまさんがころんだ・・・)して遊んだ。
夢や悩み、背伸びや芽生えなんかを少し抱えて、時間を忘れて一緒にいた。どんな話をしたか覚えてはいないけれど、女子は白いブラウスに長い制服のスカートで、芝の上を駈けていた・・・。

彼らを見て思う。広い森の中で皆といれば、ケータイなんて必要がないぞ〜。


第四回ORMAC/西沢渓谷



IMGP7951.JPG

先週末、ORMACのメンバー6人と山梨県北部に位置する「西沢渓谷」を歩いた。ここが素晴らしいのは、国内屈指の渓谷美を誇り、約10キロの山道にはハイキングコースが設けられていることだ。暑い夏の山歩きには相応しいと決めたのだが、心配なのはお天気。だが今回もお天気運は、吉と出た。わずかの通り雨はあったが、爽快なハイキングを楽しむことができた。

西沢渓谷は、あらゆる「百選」をもっている。「21世紀に残したい日本の自然100選」「平成の名水百選」「森林浴の森100選」「水源の森100選」「新日本観光地100選」「日本の滝100選」など、例えるならば、渓谷界の浅田次郎といったところか。さて、来月はどこへ行こう!?

アルプスへの夢は、続く・・・。


IMGP7897.JPG
こんな道や


IMGP7908.JPG
こんな道


IMGP7920.JPG
そしてこんな道が続いて


IMGP7917.JPG


西沢渓谷.jpg
写真:野間氏提供


盛り上がったのでした〜〜♬


カブトエビ


IMGP0749.jpg

久々に権師匠から季節の写真が届いた。田んぼに生息するカブトエビだ。
ウィキペディアにはこうある。

日本国内ではヨーロッパ、アジア、アメリカカブトエビの3種が生息している。アジアカブトエビは在来種と考えられるが、残りの2種はいずれも移入種で、1916年香川県でアメリカカブトエビが発見され、その後各地で発見されている。関東・中部地方以西に広く分布している。

日本では6-7月、水田などに大量発生する。水田への注水後10時間程度で孵化が始まり6日程度継続して孵化する、孵化から10日程度で産卵を行い 1-2ヶ月の短い一生を終えるが、成長速度と生存期間は水温で大きく変化する。


カブトエビ−1.jpg
顔が可愛い〜ムツゴロウにも似ている・・・


水田の水抜きで水が枯れる頃には泥中に卵が残っている。他の地域では頻繁に干上がるような浅い水たまりや池に生息することが多く、乾燥に強い耐久卵を持ち、水田の様な環境に適応したものと考えられる。大きさは 2-3cm で、頭部の形状はカブトガニに似ている。丸い背甲の裏面に多くの脚を持つ。いずれも鰭状の鰓脚で、歩行に適した足は持たない。雑食性で、泥中の動植物の遺体の破片や小型藻類、プランクトンを泥と共に捕食する。

手抜きの週末なのだ〜〜〜


夏草


P7154204.JPG
桜で賑わっていた四谷の土手に、夏草たちの手が伸びる



先日の歌会で、夏草の伸びる様子を「わっしょい わっしょい」というオノマトペを使って表現された方がいた。夏草ばかりでなく、梅雨の間にどの植物もグイグイと成長する。畑をやっている友人が、雑草は抜いても抜いても切りがないと嘆く。

夏草といえば、幼い頃、背丈もある草むらを友達らと駆け回っていた。青草の匂いを嗅ぐと思わずあの頃にワープする。草の束二つを結んで転ぶように仕掛けたり、落とし穴をつくったり、なにか悪さをしていた。転ぶと、服に夏草の緑色が残って、母親に何か言われたような記憶がある。
「夏草や〜」で始まる句はきっと、多いに違いない・・・。



P7124132.JPG

日本には、夏の暑さをスッと逃がすようなアイデアがいくつもある。たとえば金魚鉢、すだれ・よしず、釣りしのぶ、風鈴、蚊取り線香など。そして、かき氷、ところてん、スイカ、素麵といった味覚からの涼しさ。五感の涼は、夏を乗り切る日本人の知恵だ。文化と風情を愉しみながら、ずっと昔からエコを実践していた。

水のそばにいくと、温度は一気に下がる。滝の下なんかにいると、涼しいを通りこして、肌寒くなるときがある。炎天下の日、この新宿西口公園の滝の前も冷やっとして、気持ちが良かった。滝をつくってから名称を決めたとのかどうか、分からないけれど、この滝「新宿ナイアガラの滝」という。

ニセコバンソウ(贋小判草)



P7064051.jpg


五月にオオバンソウを紹介したが、コバンソウという種類があって、これがそうだと思っていた。しかし、コバンソウはこんなにザクザクと小花をつけないよなあ〜はて?、と思って調べていたら、ニセコバンソウというのが出てきた。どうもこれらしい。

偽ねえ・・・ふと兵庫県の号泣議員を思い出した。ニセ、似せ、贋・・・昔から贋作というのはあるが、職業や肩書を語って商売しているワルも、日本には密かに生息している。まことにけしからん!と思うが、騙される方にも油断はある。例えば「肌が白くなる化粧品」。それって、危険でおかしいだろう〜。長持ちするツケまつげだって、なんか危ない匂いがするし・・・。

便利なモノ、心地よいモノには、つねに危険がはらんでいるのだ。食べても痩せられる、苦労しないで金持ちになれる・・・・
「世の中、そんなに甘くはありませんぜ〜」。ニセコバンソウは、そんなことを教えてくれる、貴重な植物なのかもしれない。



ちなみに、↓これがコバンソウ。

kobansou.jpg


都庁48階


P7124092.JPG

さて、台風が予想より早く北上したため、吟行場所の都庁48階から見えた眺望はこんな感じ。一日早ければ、この向こうに富士山がクッキリと見えたはずだ。展望室は初めてという参加者が大半だったから、地平線までの世界を見せてあげたかった〜、残念。今回のテーマは「東京大展望と西口公園散策」。360度、青い家並みが広がる一方、眼下の西口公園には、いまもブルーシートで暮らす人たちがいる。面白い歌が生まれるかもしれない、と企画したテーマだったが、いかんせんこの暑さ。炎天に下りていった人は、半分だった。
まあ、誰も熱中症にならなかったから、良かったとしよう。



P7124138.jpg


ワールドカップが終わった。明暗とは、まさにこんなことか!同じフィールドに勝者と敗者がいて、カメラは勝負の先に訪れた現実を遠慮なくとらえていた。たった一点。ワールドカップは、史上稀にみる素晴らしい決勝戦だった。偉大なる敗者、アルゼンチンを讃えたい。・・・やっと眠れる・・・

P7144187.JPG


台風一過


IMGP7597.JPG
肩すかしを喰らわすなんて、イケズ・・・・・・


超のつく台風8号が肩すかしを喰らわして、東北方面に消えていきました。東京は台風一過となり、みごとな青空。あ〜あ、このお天気、明日の吟行歌会に取っておきたかったなあ。きっと、伊豆七島から筑波山、富士山はもちろん、八ヶ岳方面まで見えたのではないか〜と早目の退散に悔しがっております。梅雨明したのでは!?と錯覚するような空ですが、関東甲信越は7月21日ごろと、予想がでていました。


超大型


P7064030.JPG

図書館前の小道で、アメリカフヨウに出会った。超大型の芙蓉でハイビスカスのような花をつけている。だが一日花なので、今見ている花は今日でお終い。萎んでポロリと落ちる。さて超大型といえば、もう間もなくやってくる台風も「チョウ」が付く大型だ。昔、裕次郎の曲に「風速40メートル」というのがあった。今回はそれを凌ぐ風速70メートルだ。裕次郎だって逃げだすに違いない。3年ほど前、八ヶ岳の山頂付近で、風速40メートルを体験したが、立っていられなかった。5人のパーティーだったが、歩き出すと二人が転がった。

温暖化の影響といわれ、超大型台風が今後ゾクゾク日本にも上陸するらしい。予測では風速90メートルも出現するとか!
それって、地球が牙をむいていると思うのだが・・・。


P7064036.jpg
風で倒れないだろうか・・・・


カメムシ


P7064064.JPG

雨の日は、取り溜めていた写真から・・・
嫌われる昆虫の代表格にゴキブリ、シロアリ、蚊、蝿などがあげられる。昆虫かどうか分からないが、ムカデ、ゲジゲジ、ヤスデとなると、嫌われ率はきっとそれ以上で、出来ることなら生涯対面したくないはず。インディ・ジョーンズのあの恐怖も、よく分かる・・・。

さて、カメムシはどうだろうか。たぶん臭わなければ、そんなに嫌われることはないはずだが、いかんせん敵と見るや、スカンクの如く臭気を発する。とにかく触れることは御法度なので、部屋に侵入したら、新聞紙やウチワなどの上に上手く乗せて、窓からポイ!これが双方にとっての平和的解決。武力を行使せずに、必要最小限の自衛で上手くおさめる。

さてカメムシの名前を地方ではどう呼ばれているか。これが、じつに面白い。ヘコキムシ、ヘッピリムシは、よく聞く。これはどうかな。クセンコ(青森県)、ドンベムシ(秋田県)、ジョロピン(新潟県)。そして面白いところでは、ヘクサクン、トモコチャン(長野県南部)、ジョンソン(兵庫県日本海側)、ヒメムシ、ヨメサンムシ(京都府丹後地方)。

何のことはない。カメムシ君は、愛されているのではないだろうか。


高校野球地方予選


P7084089.JPG

もうすぐ超大型の台風がやってくるらしいが、東京は久々に青空が広がった。青空、そして白い雲といえば、高校野球だ。新聞のスポーツ面には、地方予選の試合結果が掲載され始めた。一回戦の結果には、とんでもないスコアがある。例えば、35-0。10点以上の点差になるとコールドゲームとなり、試合は途中で決する。ただし試合は5イニングまで進まなくてはいけないので、こんな点差になるというわけだ。

この点差を見て思う。おいおい、こんなに取らなくても良いだろう。でもなあ〜選手は手抜きするわけにもいかないだろうし、監督も手を抜けとは言えないだろうなあ。強いチームは野球一筋で、弱いチームは進学校か。それとも部員が足りなくて、陸上部やサッカー部あたりから部員を調達したのかもしれない。そんな思いで見てしまうので、たまに32-1のスコアを見つけると、おう!よく1点を取った!きっと、ランナーがホームを踏んだ瞬間に、大声が上がったろうなあ〜なんて思う。
9−8や1−0で敗退していくチームもあって、数字からいろんなことが想像できる高校野球の地方予選が、全国の野球場を熱くしていく。


怖い想い出


P7064075.JPG
このカラスウリに包まれた家には、人が住んでいるのだ・・・


昨日の落語会で、入船亭扇辰の見世物小屋の話を聞いていたら、ふと記憶の翼が広がって、父との想い出が蘇った。糊のきいた浴衣を着せられた少年は、父の手をしっかり握って、屋台や見世物小屋の軒をビクビクしながら歩いていた。上を見上げると、極彩色豊かな看板には、妖しい蛇女や奇形動物が描かれ、まるで別世界に踏み込んでしまったと、錯覚し恐怖した。
だみ声は、中に入るよう盛んに催促をする。ときどき布がチラリと上がって蛇女が見えたり、小屋の中からはオ〜という声が上がったりした。きっとその日は、怖い夢を見てうなされたに違いない。
日本にまだ社会福祉が発達していなかった頃のエピソード。

扇辰の顔が時々誰かに似ていると思っていたら、ダウンタウンの松本人志だった。あ〜スッキリ!川谷卓三にも似ているかもしれない・・・。


ookarasuuriW.jpg
ツルには妖しげなオオカラスウリの花が咲いていた


小糠雨


IMGP5647.JPG

傘をさす人、気にせず歩く人。今日の雨は、小糠雨というのだろう。随分昔のこと、誰かから聞いたこの「こぬかあめ」を「来ぬか雨」と解釈して覚えていた。それも随分長い間・・・。「来るのか、来ないのかの雨を、来ぬか雨とは、なかなか乙な表現だ」と感心してインプットしていたから、それが「小糠雨」と知ったときには、静かに衝撃を受けた。
「コヌカ」・・・なんだ?それ!

「玄米を精白するとき、その表皮が細かく砕けてできる粉。ぬか」。
もしかしたら、まだ他にも、記憶違いをして覚えていることがあるのかもしれない。いつ記憶の箱から飛び出すことやら・・・。

それで、ひとつ思い出した。解説者(とくに野球)が時々「それが一番ベストです」なんて言っている。昔机を並べていた先輩から「ベストは一番。言葉が重なっている。それは変」。
そんなことまで思い出させた、今日の小糠雨である・・・。


はまなす


P6273866.JPG

白いハマナスの花を見つけた。ハーブ園の庭の片隅にひっそり咲いていた。少年の頃、北海道の夏の砂浜には、決まってハマナスが咲いていて、珍しくもなかった。あの頃の日本列島の海辺は、護岸工事なんかされていなくて、行けばいつでもセンチになれたし、バカヤローと海に向かって叫んでもおかしくない、それは正しい浜辺だった。

ハマナスといえば、北海道を拠点としていたグループサウンズ「ザ・キッパーズ 」が、「はまなすの恋」を歌っていた。たしか北海道のブルー・コメッツと呼ばれていた(いま思うと恥ずかしい)。彼らの歌は深夜番組で何度も流されて、恋に憧れをもちはじめた少年は、寂しげなハマナスの花をなんとか愛そうとした。


美瑛の丘


P6273846.JPG

風のガーデンを後にしてから、美瑛の丘に立った。遥か向こうに、大雪山系の山並みが見える。斜面には、わずかに残った雪。冬、あのてっぺんからこの畑の裾野まで、白一色に覆われるはずだ。15年ほど前の夏、層雲峡側から登り始めて、黒岳〜北海岳〜旭岳を縦走して旭岳温泉に下った。コースが長くて、このときもキツかった。朝早くに出発したのに、宿に辿り着いたときには、すっかり暗かった。途中の樹林帯では、熊が恐くて、声を出しながら歩いた。
しかし宿の温泉は、疲れたカラダを温め、食事(フレンチ)は驚くほど美味かった。そこのオーナーとは、今も賀状を交わしている。



P6273959.JPG
P6273952.JPG

さて美瑛。ここはコマーシャル撮影で有名になり、観光客がどっと押し寄せるようになった。ケンとメリーの木、セブンスターの木、マイルドセブンの丘など、北海道らしい雄大な景観がアチコチにある。そして、パッチワークの丘には、ラベンダーの畑が続く。この日、アジアのアチコチから訪れた観光客が、ワイワイと記念撮影をしていた。なんでそんなに写真が好きなの!?


P6273915.JPG
なんだ〜ウィンブルドンカラーではないか


P6273908.JPG
しっかりVIしている。スクターまでラベンダー色



風のガーデン


P6273790.JPG
大天使ガブリエルか!?アチコチに置かれていてアクセントになっている


一度は訪れてみたいと思っていた、富良野の「風のガーデン」。ドラマで観た花々が、初夏の風に揺れていた。この広大なブリティッシュガーデンを造るために、上野さんという地元の若い女性ガーデナーが、二年の月日を費やしたそうだ。ドラマでは、緒形拳演じる貞造先生と孫の岳がせっせと庭づくりをしていたことを覚えている。


P6273752.JPG

P6273754.JPG

ジキタリス、ルドベキア、そしてホタルブクロにソックリのカンパニュラ'ケントベル'。ドラマの花言葉では「天使ガブリエルのつぶやき」と紹介されていた。


P6273796.JPG

主人公の家に入ると、外の明るさが一瞬に消えて薄暗い。眼が慣れてくると、カーテンを揺らした風は、室内の家具を撫でていく。憧れの薪ストーブもあったりして、あ〜こんな所で暮らしたいなあ〜の思いが募る。自然とともにある暮らしのたしかさ。厳しいけれど、偽りのない暮らしのなかで、人は自然に見守られながら生きてゆけるのだろう。


P6273817.jpg
青年がカラマツの下で一人読書をしていた


絵葉書


P6294007.JPG

「ごめんね。悪いけれど、ちょっとファイルから葉書を出して良いかな。葉書のね、記念撮影をするの」と言って、ここ数年、週末に書いては送っている葉書の一部を、母のファイルから出して並べた。随分書いたねもんだ。何気ない話を会話するように、サラッと書くことを覚えたので、どれを読んでも季節感なんかありゃしない。ホームの方々も読んでいるらしく、いつのまにか、有名人になっていた。
こうして並べてみると、圧倒的に多いのは、星野富弘の絵葉書。母がまだ元気な頃、群馬県の彼の美術館まで一緒に行った。その時に、大量買いした絵葉書が、こうして日の目を見るとは・・・他には、星野道夫の動物シリーズや友人から手に入れた絵葉書など、どれもこれもが懐かしい。絵葉書は、送られて、幸せになるのだね。



P6294011.JPG
まあ〜苦労知らずの指だね〜と、ニギニギしてパチリ


歩キ眼眼眼眼デス


ハーフタイムまでは、期待感があった。しかし・・・惨敗・・・これが現実か。ウインブルドンの錦織選手に期待して、頭をスッキリ切り替えよう。


P6213589.JPG
さて、ORMACの続き・・。発見は、ラミーカミキリだけではない。蕺草(ドクダミ)の八重を初めて見つけた。真ん中の「花序」から白い苞がフリルのスカートのように広がっている。以前、写真で見たことがあったが、じつに不思議な形状だ。葉っぱがなければ、分からなかったかもしれない。


P6213641.JPG
さて次は「モリアオガエル」の卵だ。杉の葉に産みつけられている。Oさんが、オタマジャクシを確認しているから間違いはない。ちなみにこの木の下には、水がない。ポトリと落ちて、オタマジャクシはビックリするのではないか。なぜこんなところに産みつけたのか、これも不思議だ。


P6213662.JPG
そして花の蕊をむさぼって食べているマメコガネ。アメリカでは農業害虫「ジャパニーズ・ビートル」と言われ、嫌われている。しかし、やや湿気のある午後、無心に蕊を食べるコガネムシを見ていると、甘く幸せに包まれた時間なのだろうとなあ、と思えてくる。


P6213672.JPG

そして最後は、燕だ。四羽が親が運ぶ餌を待っている。目の前を虫が通過した瞬間、ヒナたちは、一斉に顔を左右に振った。餌だということが分かっているのだ。


P6213676.JPG
親が帰ってきた。チィチィチィと鳴き、大きな口を開ける。あっという間に餌やりが終わる。おや、写真を見ると、真ん中に小さな一匹がいるではないか。そうなんだよな〜、最後に生まれた子は、どうしても餌を口にできず、育ちが悪くなる。無事に巣立ちができるのだろうか・・・自然界は、厳しい。

*明日から北海道です。少しお休みします。




ラミーカミキリ


P6213574.JPG

その時、間違いなく元昆虫少年は「ラミーカミキリだ」と呟いた。脳のどこかで反応し、私にラミーカミキリと教えた。半世紀も忘れていたカミキリムシの名前だ。それも図鑑でしか見たことのなかった昆虫を見て、脳は電光石火の如く記憶の扉を開く。人の名前はすぐに忘れるというのに、こんな名前がスッと出てくるとは・・・。


ruribosi君.jpg
カミキリムシほど、少年の心を動かすものはない!?


ラミーカミキリが出ると、ルリボシカミキリだって出てくるわけで、その美しい色とカタチを再確認していると、おやまあ〜!?。頭と胸部の模様が、とぼけた犬にそっくりではないか〜。これは、今まで気がつかなかった!


第三回ORMAC


P6213600.jpg
人生、下り坂、サイコ〜


今回もお天気に恵まれ、第三回ORMAC「緑の大多摩ウォーキングトレイルを歩く」が終わった。雨上がり、そして下りが多かったので、滑ってケガ人が出るのではと心配だったが、皆さんきっちり山靴を履いてきたので、全員無事に踏破し下山。めでたし、めでたし。


P6213620.JPG
怖い人、ちょっと怖い人、怖くない人

じつは、ひと月前にこのコースを下見をしていた。「山登り初めて〜」の参加者もいたので、この登りはキツいかなと、下りのコース(レベル☆)に替えた。アルキメデスにとっては、反省会のための準備運動みたいなものだったが、それでも十分に楽しめた。なんといっても、この会は「Old Rookies」なのだ!



P6213644.JPG
人生、山あり、谷ありを実感する


DSC04547.jpg
鳩の巣峡谷01.jpg
鳩の巣渓谷1枚.jpg
隊員の写真から(上/菅谷氏、中・下/野間氏提供)



P6153550.JPG

まあ、どれくらい両親は餌を運んだんだろうね。丸々とした三羽(もしかしたら四羽!?)が、可愛い顔で親の帰りを待っている。運んだのは餌ばかりではない。マイホームだって、泥を口に含んで何度も運び、頑丈につくりあげたのだ。たいしたもんだなあ〜と感心しながら、我が半生を振り返った。

ツバメは古くから里山の自然の中で生きてきた、人と自然との共存を象徴する野鳥だ。最近は、大都市でもヒナを育てているものの、巣立つヒナの数は郊外に比べて少ないことがわかっている。ツバメが姿を消すとき、それは私たちにとっても懐かしい風景も消える時なのかもしれない。温かく見守りたい・・。

*ギリシャに引き分けて、サポーターの顔はサムライブルー。コロンビア戦は、もうサムライではなく、落ち武者となって一矢を報いてほしい。 (^O^)

アササンコース


IMGP7726.JPG

ノウゼンカヅラがアーチに絡んで、もういくつか花を咲かせている。ここはアササンコースの好きな場所のひとつ。ここを通ると、ちょっとだけ温度が下がるので、スピードが緩む。コースは神田川に沿っての全長約4キロ。主役は川沿いに植えられている桜とハナミズキだ。その他にもハゴロモジャスミンやツツジ、アジサイ、ヤマブキなども植えられ、四季に渡って散歩が楽しい。山登りの体力強化に、歌作りのヒントに、仕事のアイデア出しに、アササンは未来につながっている、と思っている。


蝦夷梅雨


IMGP7737.JPG
ちょっと、高いところから撮りました


週末のお天気が微妙である。ORMACが開催できるかどうか、朝晩、天気図をチェックしている。「おかしな天気」。こんな表現をいつから使い始めたのだろう。「梅雨がない」と言われる北海道だが、6月に入ってから、長雨が続いているらしい。これを地元では、蝦夷梅雨という。今月前半に内陸部では37度超えを観測するなど記録的な猛暑が続いたが、その後10日連続で雨になった地域もあり、北海道もいよいよ梅雨が定着するのかもしれない。


IMGP7740.JPG

今朝のアササンは涼しかった。クチナシは妖艶な香りを漂わせ、アジサイは雨いくらでもOKと、花びらを空に向けている。


IMGP7714.JPG
もう、クラクラ。辺一面、湿度をふくんだ甘い香りが支配している


フラガール


P6153545.JPG

フラガール!といえば、日本アカデミー賞を受賞した名画であり、復興のシンボルとして、いわき市の町おこしを成功させたフラダンサーたちだ。震災後には、再び東北復興のシンボルとして再建されたスパリゾートで踊りはじめた。そしてその人気は、全国へ広がったというから、この飯坂温泉にも出張フラとして、やって来たに違いない。
 しかし、好いなあ、こんな昼下がり、温泉街でフラ姉さんの後ろ姿を見ながら、ゆるやかな坂を下りて行くというのも・・・。名所廻りなんかより、ずっと心が和む。


P6153552.JPG
ほら、炎天下の元で、彼女たちのフラを待っている


彼女らのペースで、ずっと後ろを歩くわけにも行かず、少しピッチを上げて追い抜いた。スッと姉さんらを見る。おっ、なるほど・・・地方営業は、ベテランフラガールなのか〜。でもでも、フラ人気が広がるということは、きっと日本社会にとって、良いことなのだ!


P6153570.JPG
福島駅北側に飯坂線の乗り場がある。30年前と何も変わっていない


吾妻山


P6143514.JPG
ちょうど真ん中の雲の下、局所的に雨が降っているのが見える


友人のKが福島駅で待っていてくれた。がっちりと握手をして彼の車に乗り込み、近況を語り合いながら、吾妻山の中腹を目指す。お互いの家族や仕事、健康、そして学生時代の友人らのその後など、まあ、定番の話をしていると、晴れ男のご利益はまだ続いているらしく、空がどんどん晴れ上がっていく。「子供が小さかった時はよく来たのだが・・」と、Kも久々の吾妻山を喜んだ。


P6143533.JPG
会津でカツ丼といえばソース味のカツ丼があたり前らしい。初めて知った


名物だというソースカツ丼を口に運びながら、Kがポツリ。「40年後なんて、あの頃考えたこともなかったよなあ」。まさしく。せいぜい明日のことくらいしか考えていなかった。インスタントラーメンをすすりながら毎日青春をして、不安なんか、これっぽっちもなくて、イキイキしていた。
こんな日が来るとはなあ〜と、忘れていたエピソードなんかも飛び出して、山を見ながら、しばらくの間、青春グラフティを楽しんだ。


P6143529.JPG
そうだ、ORMACのメンバーとここをトレッキングして、飯坂温泉で反省会というのも悪くないな〜と、どうも最近は、そちらの方ばかり頭が回る・・・


友人K


IMGP8519.JPG

久々に雲を見ました。やはり、空はこうでなくっちゃ〜。ずっと雨空ばかりだったからね。週末の関東地方は、晴れそうなので安心した。というのは明日、友人のKと久々に福島で会うのだ。学生時代からの付き合いだから、彼とはもう40年の付き合い・・・。
社会に出てからも、馴染みの酒場のカウンターにいつもいて、朴訥な福島弁で何かグチりながら、酔っぱらっていた。女の子がそばに来ると、夢のような話をしていた。版画家を目指していたけれど、いまはなんと若者の就職支援のアドバイザー。
福島県内には、沢山の補償金が交付されたことで、仕事をしない輩が増えていると言っていたが、さて詳しくはどうなんだろう。


更紗空木(サラサウツギ)


IMGP2852.JPG

これはサラサウツギ。ウツギは種類が多いので、分かりにくいが、これは札がぶら下がっていたので間違いない。ウツギと呼ばれながら、ユキノシタ科であったり、スイカズラ科やシモツケ科だったりとそれぞれ属性が違って、ウツギというよりウツリギというイメージだ。

サラサウツギは、そばにいくとほのかによい香りがする。雨を呼ぶような何ともいえない匂いだ。ウツギやエゴノキなど、この時期、下を向いて咲く花に情緒を感じる。


ありゃ!


P6113499.JPG

ありゃ、やられた!と思った。虎ノ門ヒルズの完成は知っていたが、キャラクターにドラえもんならね「トラのもん」。朝刊のセンターページを開くと、こんなキャラが現れた。虎(とら)の門(もん)ねえ〜、上手いなあ。もし担当を仰せつかったら、このアイデアは出たかもしれないが、藤子プロが許すはずがないよなあ〜と、ボツにしたかも・・・。きっと大きなチカラと情熱が動いたんだろうね。いずれにしても楽しく素晴らしいアイデア!このキャラは、スカイツリー人気を脅かすかも〜♬


P6113507.jpg

そして、今月からスタートした夕刊フジ「オレンジ五行歌」にこんな歌が〜。ひな壇に並ぶ芸能人らしき数人、大声をあげて喋り続ける低予算番組のオンパレードに、辟易してつくった。
読者目線からだと、キツい作者に見えるね。



ワールドカップ


P5283259.jpg
てっぺんで花開くのはいつかな?


待ちに待ったワールドカップが始まります。走力とスタミナと組織力で勝利を目指す日本サッカーチーム。新たなプレースタイルを世界にアッピールできるのか、楽しみです。日本チームのプレーを表現するときに、海外のメディアはよく「献身的な」という言葉を使います。組織のために自分は何ができるのか、それによって何が変わり、何が生まれるのか。サッカーのフォーメーションを理解できなければ、分かりにくい話ですが、「献身的」という言葉は、じつにしっくりと馴染みます。組織のために、個は何ができるのか。
サッカーは、日本人にあったスポーツなのかもしれません。


梅雨の晴れ間


P6083472.jpg

雨の日は、家でアレコレ〜なんて話をしていたが、昨日は世田フィルのSさんからいただいたチケットでコンサートを楽しんだ。会場は錦糸町駅北口からすぐの「すみだトリフォニーホール」。駅からスカイツリーがド〜ンと真ん前に見えるので、毎回楽しみにしているのだが、雨に霞んでいた。
たしか昨年も同じような景色だったと思う。でも高所恐怖症にとっては、こんな風にぼやけている方が落ち着いて眺められるのだ。


P6083456.JPG

演奏曲は、映画「2001年宇宙の旅」のテーマ曲にもなった交響曲「ツァラストゥストラはかく語りき」。なんでも今年は、シュトラウスの生誕150年とのこと。雨が吹き消されていくような序章から、一気に30分の旅が始まった。総勢100人近いオーケストラによる演奏は、しばしの間、梅雨空を忘れさせてくれた。



梅雨入り


P5283271.JPG

関東地方が梅雨入りしたようだ。シトシトならうれしいのだが、雷を伴っての大雨とか。なんかイメージと違うよなあ〜、と言いたくなる。一ヵ月以上、続く長雨。雨を見ながら、楽しめるアイテムは何だろうと考えてみた。
お香、鉢植え、盆栽、金魚、最中と緑茶、手製のてるてる坊主、数独・・・爪切り、絵手紙、バックギャモン・・・・。



空也.jpg
最中といえば銀座の「空也」


梅雨間近


P5283267.JPG

気象庁は「中国地方と近畿、それに東海が梅雨入りしたとみられる」と発表。関東地方も明日くらいか。雨を待つのは、このアジサイかあ〜と、筋肉痛の足を引きづりながら、その横を通り抜けた。祖母山から下りて、体重が二キロほど落ちた。これ幸いにと、増えないように気を配っている。久々に凹んだウエストが嬉しく、さすったり、上から眺めてニタリとしているのだが、梅雨入りになるとアササンがどうしても減ってしまうし・・・。


祖母山(2)


P6013427.JPG
岩に腰掛け、水音を聞きながら疲れを癒す。すれ違った登山者はわずか三人だけだった


昨晩、NHK・BSプレミアム「にっぽん百名山」で祖母山の素晴らしさを紹介したらしい。たしかに、急登に入るまでの渓流は魅力的だった。今回の黒金山尾根コース以外に「渓谷トレッキングコース」があるので、もしそちらから登れば、印象は違っていたのかもしれない。
登山口から続く渓流は心地良く、滑床(なめ)の美しさやカワトンボの飛行にもつい目が向いていたから、時間があればノンビリしただろうなあと、いまになって思う。



P6013316.JPG
P6013328.JPG
P6013315.JPG
P6013330.JPG
P6013336.JPG

祖母山(日本百名山・75座目)


P6013441.jpg
今回はソフトクリームがないので、ワラビで代用して、祖母山の記念撮影


「キツかったトでしょ」と待っていたミニバスの運転手が聞くので、「いやあ、参りました」と疲れた声で応えると、彼はコロコロと笑った。朝一緒の運転手だ。何とか7時間50分以内で、戻ることができた。この終バスに間に合わなければ、さてどうなっていたことか。60年前に廃鉱となった登山口「尾平鉱山」には、朝と夕方にミニバスがそれぞれ1本だけ。下山途中に足が何カ所もつったのだが、何とかバスに間に合うようにと、足に檄を飛ばして下りて来た。加齢と準備不足と厳しいコースタイムが堪えた・・・。


P6013400.JPG
頂上直下の崖は、ハシゴとロープの連続だ


P6013416.JPG
殺風景な頂上


今回の祖母山は、体調不完全に加え風邪気味、そして高温、無風、虫の大群(しつこい蝿集団)、見晴らしが途中までほとんど無し(PM2.5とクマザサ)、そして登りに選んだ「黒金山尾根」のキツい斜度と、花が全く咲いていないつまらなさ・・・「大汗+忍」のコースだった。


IMGP7676.JPG
拡大をすると、5時間以上まとわりついた刺す蝿の数匹が写っている


深田久弥は、なぜ百名山のひとつに祖母山を選んだのか、分からない。期待をしていなかったからか、期待には応えてくれなかった。


祖母山へ


P5253210.JPG
心はヤマボウシ〜


さあ〜、これから「九州!山と歌の旅」です。今年初の百名山、標高1756メートルの「祖母山」にアタック。山頂部には、急な岩登りコース(ハシゴとロープ)が現れるので、すでに気合いが入っています。
往復のバスは1本で、持ち時間は7時間40分。週明けに報告します。


オトシブミ


IMGP7653.JPG

笑ってしまうような首の長い虫だ。オトシブミという甲虫、ゾウムシの仲間。この変わった名前は、江戸時代、他人に分からないように恋文などを道端に落とし、意中の人に渡す「落とし文」から来ている。

まあそれにしても首が長い。ピンが甘いのではっきりは分からないが、「アカクビナガオトシブミ」のオスではないかと思う。この虫はよく飛ぶ。カメラを近づけると、羽を開いてフワッと飛んでいく。その姿がなんともユーモラスなので、つい目で追って楽しむ。


20110518113309.jpg

新緑のころ、広葉樹の森で「落とし文」のような筒状に巻かれた葉が落ちていることがある。じつは、この「落とし文」には卵が産みつけれて、孵化した幼虫はその葉を食べて成長する。生き物の世界には、いろんな子育てがあるものだ。



IMGP7613.JPG
近くで見つけたこんな葉っぱ。これもそうかな!?


コメツキムシ(米搗虫)


P5253240.JPG

この虫は、腰が強い。捕まえて、仰向けにすると、腹と胴のくびれを地にぶつけてジャンプし、元に戻ろうとする。この時、パチッと音が聞こえるのが面白くて、子供の頃、何度も仰向けにして遊んだ。このパチッの音が、米をつく動作に似ていることからこの名前がついた。



白い花


IMGP7611.JPG
権師匠に問い合わせたら「コアジサイ」。清々しい微量な香りが脳下垂体を刺激する


奥多摩の山の中、清々しく上質のコロンのような香りに、何度も立ち止まった。この時期、季節は私たちにいくつもの白い花を用意する。春の花に浮かれ、花疲れのあと、バイカウツギやエゴノキ、カズラ、ハクウンボク・・・白い花たちが、近づく梅雨入りを伝えるかのように、甘い香りを漂わせ、気持ちの切り替えをしましょうね、と言っている。


ロケハン


P5253247.JPG
ここが、NO1ポイント。絶景Cafeの「ポッポ」も素晴らしい場所に〜


来月開催のORMACのハイキングコースをロケハンしてきた。今度のコースは「レベル☆」だと、公言したこともあり、試しにと、JR奥多摩線の古里駅から白丸駅までの通称「緑の大多摩ウォーキングトレイル」コースを歩いた。
結果〜〜〜評価は「レベル☆☆」の一段階アップ。川下から川上に向けて歩くので、途中どうしても登りのキツいポイントがある。参加メンバーを確認してから、上流からにするか、下流から歩くかを決めようと思う。
コースは素晴らしく、休憩したくなるポイントがいくつもある。ただ危険箇所もいくつかあるので、補佐の隊員がどうしても必要かもしれない。
ではコースの触りをご覧あれ〜。


IMGP7645.JPG
自称「男火野正平」は、腰をかがめて揺れるつり橋の真ん中をそっと歩いた


P5253243.JPG
ここも好い休憩場所


P5253223.jpg
滝あり〜


P5253213.JPG
橋あり〜


IMGP7631.JPG
谷あり〜


P5253218.jpg
そして林道ありのコースです


大飯原発訴訟の判決文


IMGP7563.JPG
ユウゲショウの小さな花が開きました


福井地裁が、大飯原発の3、4号機の運転差し止めを命じた。その判決要旨を読むと、とても論理的だ。簡単に言うと、「世の中に絶対はない。危険なものへの対応が出来ない限り、容認できるものではない」。
ごく当たり前というか、久々に全うな判決を聞いた。

それはなぜか。判決文がとても分かりやすい言葉で語られていたからだ。従来の法律用語が並ぶ文章ではなかった。運転差し止めを命じた福井地裁の樋口裁判長に、人としての親しみを感じた。
たとえば「原発の特性」を語る一文がこうだ。

「原発技術で発生するエネルギーは極めて膨大で、運転停止後も電気と水で原子炉の冷却を継続しなければならない。その間、何時間か電源が失われるだけで事故につながり、事故は時の経過に従って拡大する。これは原発に内在する本質的な危険である」

そして「求められる安全性」については
「原発の稼働は法的には電気を生み出す一手段である経済活動の自由に属し、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきだ。自然災害や戦争以外で、この根源的な権利が極めて広範に奪われる事態を招く可能性があるのは、原発事故以外に想定しにくい。具体的危険性が万が一でもあれば、差し止めが認められるのは当然」

久々にスカッとした判決に、未来の日本に希望が持てた。


雨である


P5173133.JPG
善福寺川沿いには、さまざまな花が植えられている。この香るバラもそのひとつ


何である?雨である。ということで、アササンはパス。ゆっくり新聞を読んでから、朝ドラ「花子とアン」「にっぽん縦断こころ旅」を楽しむ。「花子とアン」では、母親役の室井滋の演技が素晴らしく、ときどき朝から涙している。深い子供への情愛に、ついつい我が母を重ねてしまうのだ。
そして「こころ旅」の火野正平。まあ、よくこんなキャラをNHKが許可したものだ〜と思って見始めたのだが、この軽いオヤジの空気感がなんとも好い。自転車で日本中を回るなんて羨ましく思うのだが、坂、向かい風、階段、高所で「グチる、ナゲく、コボす」のオンパレード。隠さない姿とスタッフとの距離が良いのか、新しい旅のスタイルとして映る。
若い娘を見ると、声をかけずにいられないし、おばさんは徹底して無視。それなのに、おばさんたちの人気は絶大だ。どうなっているのか!?
「ちょいワル・可愛い」は、いつの時代もモテるのだ〜きっと。


IMGP7567.JPG
夏蜜柑の花。これも甘い香りがする


甘い香り


P5163030.JPG

アササンコースには、甘い香りが流れている。もう落花を始めているエゴノキ。下向きに咲く花から、甘い香りがわずかに漂ってくる。花が涼しげに見えるのは、葉っぱが日傘のような役割をしているからだろうか。この下に入ると、ヒヤッとして思わず深呼吸したくなる。
そして、垣根いっぱいに花をつけるテイカカズラ。漢字にすると定家葛。なんとも雅な字となる。花は、風を効率よく受けて回るちいさなプロペラのようだ。これも仄かで甘い香り。
この時期の花は、梅雨がもうすぐだよと示唆しているのだろうか。ジャスミンやバンマツリの花からも強い香りが送られてくる。


P5163049.JPG
プロペラのような花びらのテイカカズラ


IMGP7554.JPG
5メートルくらい前から甘い香りがするニオイバンマツリ


宮川彬良(みやがわあきら)さん


P5183148.JPG
木管楽器五重奏による開演前のロビーコンサート


昨日、仕事で携わった世田谷フィルのポピュラーコンサートを楽しんだ。担当の方から、宮川彬良さんがマエストロなので、今回は満席になりそうですと聞いていたが、はたしてその通りになった。会場の昭和女子大の人見講堂は、チケット完売で超満員。子供から年配者、カップルまで、こんなに一杯になったのは久しぶりかもしれない。
宮川さんの絶妙のお話、そしてアレンジもじつに素晴らしく、童謡がクラシックになったり、あのベートーベンの「運命」がモダンジャズになったりと、宮川さんの魔法が会場いっぱいに広がった。
後半の「中山晋平物語」のコーナーでは、宮川さんが敬愛する中山晋平への想いが優しいメロディーとなって、郷愁を誘った。とくに「いのち短し、恋せよ乙女」の「ゴンドラの唄」が演奏されると、先日読んだばかりの茨城のり子の「根府川の海」という詩を重ねてしまい、なぜか涙ぐんだ。
クラシック音楽を中心とした音楽の普及に努めている宮川さん。私、すっかりファンになってしまいました。


P5193152.jpg
ぷりんさんのイラストも団員の方たちからも好評でした


オオミズアオ(大水青)


P5032938.JPG
蛾の仲間で大きさは10センチ以上


この色を何に例えよう。浅緑でも萌葱でもなく、そうだ、青磁の色。あの透明感のある淡いヒスイ色をしている。なぜこんな目立つ色を選んだのだ!?天敵にすぐ発見されるではないか〜。輪郭には赤紫色のラインが走り、4つの斑紋は閉じている目玉。羽には柔らかそうな毛がビッシリと生えていて、なんとも魅力的と言うか、神秘的だ。もしかしたら、秘かに好きというファンがいるかもしれない。


学名・Actias artemis。ギリシャ神話の月の女神アルテミスの名前が種名について、ヨーロッパでは「月の女神」と称されるチョウ目・ヤママユガ科に分類されている。その名の由来には「青白く美しい羽根をユラユラはためかせ、月明かりの下を飛ぶ姿から来ている」とあった。


オオバンソウ(大判草)


DSC_0487.jpg

「大判草の花が咲きました」と、一昨年、種を差し上げた友人から写真が送られてきた。札幌に住む弟から種を貰ったので、いくつかに分けて友人らにお裾分けしていた。昨年の春に蒔き、二年目にしてこんな花をつけたそうだ。花が散ると、半透明で団扇のような形をした実の中に種をつけるので、ドライフラワーとして育てる楽しみが続く。別名は合田草。
学名は「Lunaria(ルナリア)」。実のカタチから名付けられたラテン語の「Luna(月)」。そういえば、今日は満月だ。


コウゾ(楮)


P5032868.JPG

あの「コウゾミツマタ」のコウゾだ。これも初めてのご対面。先日、高尾山であった植物先生に教えていただいた。文献には「木は成長が早く、栽培が楽なので和紙に利用された」とあるから、今はあまり栽培されていないのかもしれない。この白い花が散ると、山桃に似た赤い実をつける。食べられないとあるが、写真を見ると、どうも美味しく食べていたような気がする。


p1090167.jpg


朴の花


P5032826.JPG

朴の花を初めて見た。朴の木が偶然、谷川から伸びていたので、目線の高さで見ることができた(ちょっと離れていたが)。本来なら梢の上に花をつけるので、なかなか見ることができないはずだ。20センチくらいの大きさで迫力がある。きっと好い香りがするに違いない。


P5032828.JPG

さて朴といえば、「朴葉味噌包み焼き」だ。居酒屋のメニューに見つけたりすると、もう朴葉味噌の香りと味わいが口の中に広がる。秋であれば、キノコなんかが味噌のなかでジンワリと焼かれて酒がついつい進む・・・。


子供が好きな野菜


P5113009.JPG
コアオハナムグリが吸密に熱中



子どもの一番好きな野菜が「枝豆」であると聞いて、驚いた。いつから、どうして?と不思議に思う。まさか、親父の膝の上でしっかり味を覚え、幼稚園などで「エダマメ、案外、いけるぜ」なんて、広がったとか・・・。独得の食感と味、そして豆を取る時の面白さが受けて、多くの子供たちの支持を集めたのだろう。いずれにしても、需要が増えていくとエダマメの価格は、上がるのか下がるのか。エダマメ通としては、気にかかるところだ。


ハナイカダ(花筏)


P5032858.JPG

先日の高尾山で久々に見つけた。植物博士に、花筏を見つけたことを自慢すると「あ〜それなら」と、群生場所に案内された。なんだあ〜、こんなにあるの!?感動が少し薄まってしまった。まあそれでも、この不思議な植物を観察すれば、宝石を手のひらに乗せているようで、しばし見とれてしまう。


P5032862.JPG

調べてみると、オスとメスの木があって、メスにはひとつ、オスには複数花をつけるとある。実をつけるのは、きっとメスだと思うのだが、どうか。秋に確認してみよう。
春の若菜は、天ぷらやおひたしで食べられるらしい。


花筏/実.jpg
秋にはこんな実に変身〜!


植物博士の紹介してくれた珍しい高尾山の植物


2011052505s.jpg
ミドリニリンソウ


ヤマシャク.jpg
ヤマシャクヤク



山菜採り


IMGP7481.JPG

さて、前後してしまったが、ORMACの前日に、高尾山で春恒例の山菜採りを楽しんだ。普段歩くことのない山道に入ると、GWだというのに、ほとんど人に会わない。なぜ!?おまけにワラビや楤の芽がまだ残っていて、嬉しくなった。う〜ん、高尾山は深くて広いねえ〜。
途中、花の撮影をしていると「高尾山の花を撮り続けて50年」という紳士に出会った。高尾山のどこに、どんな花が咲いているか、そして花の名前や知識にも詳しく、説明も上手いので、高尾山の植物博士ではないかと思った。教えてもらう花をケータイにメモし、撮影し、後を追いかけるという、弟子気分になってしまい、山菜はもう諦め〜と、紳士としばしご一緒させてもらった。
撮りだめた写真には、ヤマシャクヤクやミドリニリンソウという、珍しく美しい花がいくつもあって、高尾山をもっと歩かねば!と、誓う日となった。

午前中に採れた山菜たち・・・


IMGP7471.JPG
山椒の葉と楤の芽は

IMGP7501.JPG
ワラビとの和え物になったり

IMGP7483.JPG
いただきものの筍にのせたり・・・

IMGP7472.JPG
☆☆☆は、野趣あふれる香りの三つ葉のおひたし!


第二回ORMACの会


P5042960.JPG
仙元山からの眺望。葉山沖には、ヨットや釣り船がいくつも浮かんでいた



今回選んだ山は、神奈川県の「三浦アルプス」。三浦半島を縦走(逗子から京急田浦駅まで)するコース。スタート直後に登った仙元山の頂きからは、江ノ島や葉山沖に浮かぶヨットなどが見えて、皆さんご機嫌だったが、次の目標地「乳頭山」までが、長くキツい道のり。「レベル☆」のハイキングコースとして、紹介していただけに、想像以上のアップダウンが続くと、ブーイングの嵐〜。今後、査定を五段階方式にしなければいけないと反省。ということで、今回の評定は「レベル3」。皆さま、よく頑張りました。

・記録 ☆22,816歩 ☆12,5km ☆歩行時間 4時間18分


IMGP7487.JPG
P5042983.jpg

さて、ORMACの楽しみは、二次会にもあり!ということで、地魚と三浦野菜の美味しさをリーズナブルな価格で提供する居酒屋「海彦」で大反省会。「海彦盛り」「採れたてバーニャカウダ」・・・出てくる料理が、どれもが美味しかった。お酒が回る頃、皆さんのご機嫌が戻って、今回も(^^)V。お疲れさまでした。


20140504-乳頭山.jpg

↑ここでも見られるよ


五月の風


IMGP3374.JPG

夏日になると聞いて、今年初のポロシャツ。飲み過ぎのふわふわ頭に、五月の風が気持ち好い。雲も緑も風も、フレッシュマンのようで、なんだか颯爽としている。こちらの細胞も若返っていくようだ(勘違いだとわかっていても)。


5/4は「第二回ORMACの会」で、三浦アルプスをハイキング。「歩行時間:約4時間、歩行距離:約9キロ」の「ORMAC判定:レベル☆」のコースです。参加希望の方は、ご連絡をお待ちしています。


P3100044_.jpg


IMGP7458.JPG

トゲがあるのだから、バラの花なのだろう。バラには棘がよく似合う。華と棘。そういえば、立川談志と山田風太郎は、なぜだか似ている・・・。



dannshi .jpeg
futarou.jpg


茨木のり子展



P4302724.JPG
不思議、手に取るパンフの表情が変わる



茨木のり子に会いに、世田谷文学館に行ってきた。品格、人格にとんと縁のない我が身にとって、茨木のり子の言葉は、こんな医療があるのかと思うように、気がつかなかった傷口を見つけ、じわじわと癒していく。一年前、やはり花の頃、ここで寺山修司展で作品を見ていた。あの時もそうだったが、一つひとつの言葉を見逃さぬように、確かめるように、刻むように読んでいる人たちがいる。静かな会場なのだが、絵画展とは種類の違う空気の濃密さを感じた。

群れることをせず、凛とした生き方を生涯貫いた茨木のり子。その詩と文章は、不安を抱えている私たちに、いくつかの示唆と勇気を投げかけてくれる。自分探しの旅に悩んだり疲れたとき、彼女の詩は、きっと心地のよい椅子と渇きを癒す水になってくれると思う。


ブルーベリー



IMGP7359.JPG

満天星のような白い花を沢山つけたブルーベリー。イチゴに比べると開花期間は比較的長い。果物には白い花が多いが、ここからなぜ、赤や青い実になるのだろうか。


IMGP7413.JPG
早く実をつけたくて、イチゴの花は先を急ぐ


逆光



IMGP7208.JPG
朝の光が挨拶をする。花びらや新緑の向こうから。


オバマ来日



IMGP7423.JPG

四谷駅、迎賓館に向かって、街宣車の男が吠えています。「おい、オバマ!**○△×**〜聞いているのか〜」。喧しい・・・。それじゃ分からん、英語で喋れよ、とぶつぶつ言いながら、事務所にやって来ました。毎回、恒例とはいえ、アチコチからかき集められたお巡りさん、ご苦労さまです。


IMGP7416.JPG
庭に咲いているコデマリを一輪挿しに



地獄の釜の蓋(ジゴクノカマノフタ)


えっ!あの花は、こんな名前だったのかあ・・・まあそれにしても、なぜこんな名前がついたのだ・・・なになに・・・民間薬として利用され、地獄の釜に蓋をして病人をこの世に追い返すということから、地獄の釜の蓋と名付けられた・・・いったい、いつ、だれが・・・別名「きらんそう(金瘡小草)」。


P4122605.JPG

先日、スミレの種類かなと思って、調べたのだが、いくら調べても載っていない。昨日偶然、この花の名前を知った。珍しい花の名前は、いくつか知っているが、まあそれにしても、こんな名前をつけるかね・・・驚きました。


P4122579.JPG
毛むくじゃらでも、こちらの名は「オオルリソウ」。近くに咲いていた小さな花


P.S.
昨晩、遅い夕食をとっていたら、非常ベル。なんと!上の階の部屋から煙が。消防車が何台も駆けつけ、ボンベを背負った消防士らの手には、それぞれ斧やハンマー。いやはや、ビックリしました。ボヤで終り、皆さん無事でしたが、災いは、いつ起きるか分からないものだと、痛感しました。


第一回ORMACの会



IMGP7312.JPG

朝方まで降っていた雨が止んで、男女4人、予定通り高尾駅に集合し、陣場山行きのバスに乗車。約一時間、山ザクラやヤマブキなどが咲く里山を走って、陣場高原下で下車。軽いストレッチをした後、陣場山〜高尾山ルートの尾根に向かって歩き始める。標高差は約400メートル。ここは人が少ないコースで、花の種類も多い。それぞれの力が分からないので、ときどき声をかけ、様子を見ながら登っていく。緩やかな斜度のコースを選んだのだが、中腹辺りから、NさんKさんの息が上がりはじめる。休憩をこまめに取りながら、標高730メートルの奈良子峠になんとか辿り着く。ここまで上がってしまえば、後は楽しい尾根歩きだ。そこからしばらく歩いて明王峠で昼食タイム。4人が並んでベンチに座り、富士山方向を眺め(曇りで見られなかった)、それぞれのお弁当を見せ合いながら、お喋り、モグモグすれば、山ザクラがお弁当の上にハラハラと散っていく。



IMGP7294.JPG
じつはこれ、海苔パリパリの手づくりおにぎり


あ〜〜なんと、今日の神様は良い時間を作ってくれたのだろう。これで今回のORMACは、大成功〜!さらに、東京方面を一望できる景信山でもおやつタイム。休んでばかり〜。ここで呑んだ缶ビールのせいで、下山時に転んでしまうのだ。
みんなに濡れた木の根には、乗らないようにと注意していたのに・・・。
最終地点の小仏峠からバスに乗って高尾駅へ。
最後、駅前の玉川亭にて反省会と称して祝杯(三種類も呑んでしまった〜)。



玉川亭.png
PHOTO  BY  KIKORIN



次回の山の話をしながら、日本酒のオカワリが続き、今回の山旅が終わった。
・歩行時間:3,5時間 ・歩行距離:9,9キロ



IMGP7307.JPG
尾根まで上げれば、幸せな道が続く


*Old Rookies Mountain&Alcohol Club(ORMAC)は、
 どなたでも自由に参加できる山の会です。



ライラック(紫丁香花/むらさきはしどい)


IMGP7212.JPG

「ライラックの花が咲き始めました」。そんな便りをもらうと、すぐさま札幌に帰りたくなる時期があった。大通り公園に、五月の光とライラックの香りが溢れている・・・想像する・・・切なくなる。
ライラックの甘い香りは、その頃の記憶を呼び起こす。

明日は晴れるかしらん・・・


ジャンケン


IMGP7224.JPG
ジャンケン・・・



ハナミズキの蕾とひらき始めた花びらを見て、ジャンケンのグーとパーを重ねた。「ジャンケン ション」と声をかければ、ポンとひらきそうな、早朝のハナミズキ。こんなカタチをして、青い空を待っていたのだ。
足元は桜の蕊(しべ)の赤、空はハナミズキの色に変わっている。


IMGP7220.JPG
ション!




IMGP7245.JPG



黄色の蝶


IMGP7219.JPG

昨日の歌会で、こんな歌を出した。

迷信って
分かっていても
うれしい
今年最初の蝶
黄色の羽して飛んでくる


「その年に初めて見た蝶が、もし黄色だったら、幸せな一年になる」と、昔、女友達に教えてもらったことがある。なぜだか、よく覚えていて、毎年初蝶と出会うたびに、この言葉を思いだしていた。今年は、駅のホームからモンキチョウを発見。菜の花のそばで舞っていた。なんだか急に嬉しくなって、歌に出来ないかなと思って温めていたら、歌会の題詠が「飛ぶ」。これはと思ってつくった。だが「何が、迷信なの?」と聞かれて、ガ〜〜ン!
・・・ウ〜ム・・・分からないかなあ・・・・。


IMGP7141.JPG
IMGP7214.JPG
アササンで、白いヤマブキを見つけた。同じ種類なのに、やはり違うんだよね〜。
黄色は「希望、快活、軽快、楽天、興奮」。白は「清楚、純粋、恥じらい、空虚」。


タチツボスミレ



P4122629.jpg

群生して咲いているタチツボスミレを見ていると、なぜだか元気になってくる。淡く恥じらうようにして咲くと思っていたら、春を喜んで高らかに歌うタカラジェンヌたちのようで、じつに可愛い。多摩森林科学園のあちこちで、カメラのモデルさんになっていた。


P4122633.jpg

スミレといえば、岩崎宏美が歌っていた(いる!?)「すみれ色の涙」。この曲は、ジャッキー吉川とブルーコメッツがリリースした「こころの虹」のB面に収録されていて、作曲はキーボードの小田啓義。この頃のブルコメのB面には、良い曲が多かった。荒木一郎が歌っていた「星に祈りを」もそうだし、なんだか、いまよりよく歌っていたなあ・・・。



多摩森林科学園


多摩森林科学園.jpg

こんな所に桜の名所があるとは知らなかった。高尾駅から北へ歩いて10分の「多摩森林科学園」。8ヘクタールの敷地に約1300本の桜が、植栽されている。ここを見てから陣馬山に向かおうと思ったのだが、これは大間違い。敷地内の道をすべて歩こうと思ったら、たぶん一日が終わる。桜ばかりでなく、スミレやヤマブキなど春の花も咲き誇り、急ぎ足で歩くのは勿体ない。
ということで、散る桜、咲き誇る桜、蕾の桜を上に下に見ながら、久々に昼寝なんぞも楽しみ、一日を過ごした。


P4122684.jpg
ゆったり流れる花筏


木の芽風


P4012347.JPG

この時期の風をこう言うらしいが、昨日今日と吹く風がなぜか冷たい。おまけに夜は温度も下がるので、駅に立っていると、一枚余計に持ってくれば良かったと後悔する。桜が終わって、レンギョウやヤマブキの黄色に目を奪われてしまうが、木陰ではハナニラやシャガ、スノーフレークの花が風に揺れていた。


P4012372.JPG
スノーフレークは別名「鈴蘭水仙」


昨日の歌会で、こんな歌が一席に。

美の女神が
身投げする
瞬間を止めたよう
水際の

作者はきっと土手の桜の枝を見て詠ったのだろう。水面に向かって枝を伸ばす桜の姿を見事に表現している。


花の跡


P4072564.JPG

桜が終わった。ため息と深呼吸を繰り返して、近郊の桜の名所をいくつか歩いた。四谷から市ヶ谷への土手、神田川沿い、新宿御苑、そして砧公園。満開の桜は、もう圧巻というしかない。
桜花、待ちに待って、迎えて、謳歌し、送りゆく。そんな感じかな〜。
さてさて、気持ちを整えて、元に生活に戻ろう。


IMGP7086.JPG
こんな本を見つけた。左上の「大人の遠足BOOK」に魅かれた。高尾山は隠れた花の名山だし、これを携えてORMACのメンバーと歩こう。


花冷え



P4062498.jpg

「花冷え」。この頃の寒さをこう言うらしい。美しい言葉だ。「花冷えですね・・・」な〜んて、歩きながら囁いてみたいものだと、月をチラリ。北海道では、リラの花咲く5月頃の寒さを「リラ冷え」という。こちらも、ロシアや北欧の春を思わせるかのような北国独特の美しい言葉だ。リラとはライラック。札幌の街に甘い香りが漂う頃、北国に遅い春がやってくる。


ORMAC(オルマック)


IMGP7046.JPG

駅で電車を待っていたら、菜の花の周りを紋黄蝶と紋白蝶が舞っているのを発見。黄色の蝶をその年の最初に見ると、幸せな一年を過ごせるという言い伝えを想い出して、ちょっと嬉しくなった。日に日に暖かくなって、一斉に生き物たちが活発になる。この時期、仕事なんてしていられないのだ〜〜。

というわけで、山登りの会を設立した。
「Old Rookies Mountain&Alcohol Club」
略して「ORMAC(オルマック)」。

足腰に自信はないが、これから山登りを始めたいという人のための「山登り同好会」だ。山には人生の楽しみが山ほどあるので、それをエンジョイしとうというのが主旨。会則などもゆっくり決めていこうと思っている。



IMGP7051.JPG
高尾山にもそろそろミツバツツジが咲き始める



御苑で吟行歌会


IMGP7039.JPG

週末は、桜満開の新宿御苑で吟行歌会を楽しんだ。前日まで降り続いた雨がピタリとやんで、朝から快晴。これは混雑するだろうなあと思っていたら、早くもYさんから電話・・・「御苑にいますが、入り口から混んでいますよ」と。やはりそうか〜、早目に駆けつけると、まあ、人人人・・・。こんな混雑、見たことがない。集合場所で待ち、次々にやってくる参加者に集合時間などを伝え、苑内へ送り出す。それにしても、外国人の多いこと。きっとガイドブックのトップに出ているのかもしれない。なんせ、わずか200円で、花が咲き誇る広い苑内を歩けるのだから。
長野県の上田市から和服姿で参加されたKさんなんかは、外国人に記念撮影を一緒にと頼まれて、大忙し。ゆっくり吟行が出来たのかどうか・・・。
皆さん、桜以外にも目を向けて、今回も良い歌をいくつも詠まれました。



IMGP7043.JPG

              花びらの後に
              大切なものは
              しっかり残り
              赤く輝く
              桜蕊(さくらしべ)  一席 Sさん



P4052442.JPG 
              今、企画書を
              煮詰めています
              満開の桜の下で
              スーツを脱いだ若者の
              心在らぬケータイ報告  二席 Kさん



              曇天の
              花筏を揺らすのは
              ゆったり泳ぐ
              錦鯉と
              にわか雨        三席 Oさん



P4052410.JPG
P4052426.JPG

鳩子とアン


P4012376 2.JPG

てっ、よっちゃばってきたぞ〜。アラ、ホントダ。雨さ、上がったと思ったら、もう来てるんけ!?

あのしんとう、散ったんでねえかと〜。マア、ソレニシテモ、ヨクパチパチト、トルネ。ほんなこん言っちょし!それにしても、随分よっちゃばってるの〜。

今年は、例年になく開花期間が短かかったずら〜。ワタシ、ウマレテナカッタカラ、ワカラナイ。おまんもこぴっとして、羽ばたかなあ、いかんずらよ〜。


春は急ぎ足


P3300013.JPG.jpeg
この頃のケヤキが一番美しいと思う


春は急ぎ足だ。この雨で桜が散りはじめ、樹々は緑をつけはじめた。とくにケヤキは、日に日に緑を広げていている。無邪気に芝生を走っていく幼子のようで、目が離せない。ケヤキが最も美しくなるのは、もうすぐだ。黒い地肌の幹と枝に、淡い緑が重なっていき、最も美しいバランスになる。でもそれも一瞬。あっという間に梢と枝が、緑の中に消えてゆく。
ため息と深呼吸の新緑、お見逃しのないように・・・。


IMGP7034.JPG
明後日まで保ちますように・・・・


憂鬱な白


P4012351.JPG

毎年この季節になると、なぜだか決まって鬱な気分になっている。おまけに、週末から喉が痛みはじめ、風邪気分まで抱えたりして、かなり落ち込んだ。朝の白い空に同化しているような桜を見つめて、鬱の原因を考える。花粉による睡眠不足だろうか。それとも人を見下しているような白モクレンや不規則に無邪気に揺れるユキヤナギの白の色ではあるまいか・・・立ち止まって、眺めても・・・分からない・・。


P4012288.jpg

この時期の花の白には、逝ってしまった人の想いとか、なにか人を落ち込ませる催眠的な色素があるのでは、と思ったりする。そう思うからおかしいのか、よく分からない・・・。


P4012305.JPG


桜の力


P4012385.JPG

「えっ、あの人が!?いい人だったのにねえ〜・・・」。そこまでは聞こえたのだが、その先は詳しく分からなかった。でもきっと、二人の知っている人が亡くなったのだろう。桜の咲く頃になると、こんな話をよく聞く。なぜだろうか。満開の桜を見ることもなく、親しい友人がここ数年、何人かが去っていったこともあり、少し気が落ち込んだ。

これが桜の見納めと思いながら、歩いてみようか、と、余命後半年くらいと勝手にイメージして歩き始めた。すると不思議なもので、桜を穏やかな気持ちで見ることができる。もしかしたら満開の桜には、不思議な力があるのかもしれない。命の執着なんて、桜の下では無用に思えてきた・・・。


P4012364.JPG
こんなシーンに出会うと、笑みが浮かぶ


開花




おいおい、咲き急ぐな、今週末までゆっくりと咲こうぜ〜と、ほころび始めた桜に声をかけた。適温になると桜はせっかちになる。蓄えていたエネルギーを一気にとばかり、房をどんどん大きくしていく。青空に映える桜の下では、記念撮影も始まった。


P3312266.JPG
中野〜東中野間の桜並木と菜の花。沿道にはさくら祭りの雪洞が


ニャンとも


P3212087.jpg

咲く花、散る花。5%から8%。終わる三月、始まる四月。


IMGP7026.JPG
ニャンとも慌ただしい年度末なり。


袴姿


IMGP7009.JPG
記念撮影は順番待ち。門の向こうに女子たちが並んでいます


大学の卒業式ラッシュですが、ここ四谷も上智大学の卒業式。女子大を思わせるかのように、袴姿の女子たちで賑わっていました。レンタルの袴ちゃんは、アチコチを走り回っているのではないでしょうか。さて一つ発見です。袴の下に目をやれば、皆さん決まったように黒いひも付きのヒール(ブーツ!?)を履いています。なんとも不思議なスタイルですが、これはもう定着したファッションなのでしょうか。「はいからさんが通る」を思いだしました。四谷の土手の桜は、まだ蕾。皆さん、社会で花を咲かせてくださ〜い。


IMGP7012.JPG


春の花色



P3212129.jpg


春に黄色の花が多いのは、寒さに強い蝿や虻をいち早く呼ぶためらしい。つまり花自身のためにではなく、受粉を媒介する昆虫のため。虫たちの好みに合わせて色を決めているのだ。人間も花の種類や色で想いを伝えているから同じかもしれない。深紅のバラとか、ピンクのカーネーションとか。
さて、同じ黄色でも、このレンギョウの黄色は、遠くからでもひときわ目立つ。ここにはどんな昆虫がやってくるのだろう。それぞれの花にそれぞれの虫。みんな上手くいっている。


山茱萸



P3212108.JPG

いやはや、知りませんでした。サンシュユとヤマグミが同じ植物だったとは。先日、夏茱萸(ナツグミ)の字を見ていて、おや!?・・・なんだろと思っていた。そしてこのサンシュユを見て、はたと!。漢字を確かめると、あらまあ〜やはり、同じ。「山茱萸」。音読みと訓読みの違いだけなのだろうか。菖蒲(アヤメ)と菖蒲(ショウブ)の姉妹なら、分からないでもないけれど。
もしかしたら、食べられる赤い実には、グミ。漢方には、サンシュユとか。どうなんだろう・・・。


はなこさんとそらまめ君



IMGP6724.JPG


僕が秘かにお世話になっている「はなこさん」を紹介します。この時期だけ、ちょっとアドバイスを貰ったりしています。
こちら↓はなこさん。

じつは、はなこさんを紹介してくれたのは、彼女のボーイフレンドの
↓そらまめくんでした。

二人合わせると「はなまめ」。鼻をまめに、ということで、よろしく!




P3212151.JPG
これで本当に今週末咲くのかね〜と桜の花芽を見る。でも、気温が15度以上になると、一気に花芽が成長して開花が早まるそうだ。



春寒(はるさむ)


P3202079.JPG

重ね着を解きはじめた木蓮に、椿に冷たい雨が落ちています。こんなに待ちこがれているのに、思わせぶりの春は、なかなか近づいてくれませんね・・・・
花たちの呟きが聞こえてきそうなお彼岸の雨。今日一日続くようです。


Oh!スズメバチ



IMGP6975.JPG


昨日は春一番が吹いたとか・・・その暖かさに誘われたのか・・・ATMの前でこんなハチを発見!みなさんハチの大きさにに驚き、遠巻きに通り過ぎて行く。間違いなくオオスズメバチだ。攻撃性、威嚇性、毒性全てが強く、危険を孕んでいるハチだが、ピクともしない。いつ飛びついてくるかも分からず、ドキドキしながら手を伸ばしてパチリ。体調は5センチくらいか。前に回ると、さすがに迫力があって、恐怖心がつのる。
しかしどこからやって来たのかね・・・。


さすがに前からとなると怖い・・・ピンを合わす余裕もない・・・



ブロッコリーの花



IMGP7002.JPG
近所の葬儀屋さんの玄関に菜の花と一緒に並んでいた



春は黄色の花から始まります。雪がとけると、まずは福寿草。そしてマンサクや蝋梅、スイセンがお目見えして、菜の花、キブシ、サンシュユが続き、真打ちのミモザ、よっ!。
桜が終わる頃、レンギョウ、ヤマブキやタンポポ・・・。なんとも幸せな季節です。このブロッコリーの花は、きっと観賞用に並べられた鉢の一つかもしれません。食用になる花蕾(からい)からこんな黄色い花が咲きました。


富士を描くということ



富士と.jpg


暖かくなった週末、山種美術館の講演会「富士を描くとはどういうことなのか」を聞いてきた。講演者は、美術史家で美術評論家でもある山下裕二氏(明治学院大学教授)。事前に配られたプリントを読むと、かなり難しい講演と思っていたが、現れたのはタレントの大泉洋ソックリのニコニコオジさん。じつにフレンドリーな雰囲気でテンポよく、画家たちのもつ富士山へのさまざまな想いを分かりやすく語ってくれた。この講演を聞き終えてから、土牛や北斎、広重らの富士を観ると、富士山の持つ魅力が格段に増幅した。土牛の描いた「富士宮の富士」は、なぜだか心に沁みた。


IMGP6988.JPG
1111.jpg
土牛の「富士宮の富士」


IMGP6992.JPG
鈴木其一が描いた「牡丹図」をイメージした「華の王」は、金柑あんが口に広がる


白梅返し



DSC_2404.jpg
義理チョコをいただいた方は、パイの実に白梅を一輪添えて、返しましょう〜♬


雪山シリーズを終えたら、今日はホワイトデー。そういえば娘から、手づくりのチョコ(失敗作)を渡されてしまい、倍返し以上をねだられていた。どうしようかねえ〜と、思いながら、ジャムおじさんのブログを見て、思わず大笑いしてしまった。「パイ返し」!!。パイの実のチョコレートの写真が添えられていた。義理チョコには、駄洒落で返す。上手いなあ、いいなあ〜♬、こんなの。よし、こちらも、ハクバイガエシだ〜〜♬


さよなら三角・・・



P3092032.JPG
左側の尾根を数人のパーティが登っています(クリックすれば拡大します)



素晴らしい眺望と別れるとき、山男はいつも寂しい思いをする。いつかまた帰ってくるぞと誓い、後ろ髪を引かれるような想いを抱いて、しぶしぶ娑婆に戻る。今回は、持っていったアイゼンが靴とうまく噛み合わないアクシデントがあったし、冬の赤岳初体験ということも考慮して、カモシカポイントのやや上(2500メートル)で引き返した。それでも、心は満たされていた。中央アルプスや御岳、乗鞍がはっきり見渡せたし、気持ちの良いかすかな冷たい風も体験できた。カモシカにも出会えたし・・・。


P3092030.JPG
左に中央アルプス、右が御岳山


P3092044.jpg
いい冬山でした〜♬




かもしか



P3092061.JPG

「動かないで」。下を向いて登っているOさんに声をかけた。右前方のかもしかに気がついていなかった。感動のご対面だ。ときどき高い山で見ることはあっても、こんな近くなんて、滅多にない。静かにカメラ出し、シャッターを切り始める。ゆっくりと近づいて行く。かもしかは、なぜか逃げない。それどころか、小枝の新芽を食べ始めた。人間を見慣れているのかもしれない。


P3092049.JPG

かもしかに初めて出会ったのは、今から20年も前。福島県の吾妻山から天元台への山道を縦走していたときだった。その日は朝から雨で、視界が悪かった。黙々と歩いていたら、前の木陰が動いて、突然何かが起き上がった。髭もじゃの浮浪者・・・と、しばらく思って見つめた。目と目が合う。違う・・・これは動物だ。そうか、かもしかか!?これが、かもしか〜。どのくらいの時間、目を合わせていたのだろう。角で勝負されるのでは、内心怖かったが、雨に濡れたかもしかは、ゆっくりと前を歩き、ふと消えてしまった。どこへ行ったのだろうと振り返ると、斜面の上から見下ろしていた。
帰りの車内で、カモシカの写真を見ていたら、初めての出会いを思いだした・・・


P3092054.JPG


IMGP6969.JPG
下山中には、バンビにも。こちらは目が可愛かった〜



マイナス15度



P3092041.JPG
テントの夜は快適なのかと思う。マイナス20度を超えるはずだ。左が赤岳、右が中岳


主峰赤岳の直下に二つの山小屋がある。赤岳鉱泉小屋と行者小屋。どちらも山頂を目指す登山者のためのベース基地で、標高2300メートルに位置している。誰もが翌日の晴天を祈って眠りについたのだろう。窓の夜露を吹くと、薄暗い空は、ピーカンになりそうな静かな色合いを秘めている。


P3092019.JPG
大同心という巨岩が小屋を見おろしている

P3082007.JPG
夜明け、厳寒の森はまだ眠っている


登山者の朝は早い。まだ暗い3時過ぎからゴソゴソと出発の準備を始めて、5時には着替えを終え、6時の朝食を待つ。皆、すぐにでも出発したいのだ。我々のんびり組の朝食は、二回転目になった。出発の準備を終えて、外へ出たのは7時半。それでも「う〜寒〜!」。茅野の朝の気温がマイナス9度。そこより1500m高い小屋周辺は、おそらくマイナス15〜20度くらいだろう。帽子がないと耳が痛い。鼻水も出てくる。
ピークを目指す人たちは、靴にアイゼン、頭にヘルメット、手にはピッケル。さらにロープ、カラビナをぶら下げている人たちもいる。これは用心のためか、初心者が同行しているのかもしれない。
さて主峰赤岳の登り口、行者小屋までのシラビソの森を歩き始めた・・・。


P3092013.jpg
シラビソの森を進むOさん


雪の八ヶ岳



P3081985.JPG

この景色を前にしたら、山男(山ガールも)は誰だってワクワクするはずだ。「運動会の前日のような興奮で、よく眠れませんでした」とOさんは、あずさ号に乗り込むなり嬉しそうに話したが、この雄大な冬山が待ち受けていると分かっていたら、誰だってすぐには眠れない。八ヶ岳連峰は、前日までの雪がピタッと止んで、見事な冬山をつくっていた。赤岳鉱泉まで続く道もしっかりトレースが残っている。さあ、今週も冬山にお付き合いください。


P3081960.JPG
雲が山のカタチを描いて、流れていく


P3092038.jpg
主峰赤岳の下に、行者小屋とテントが見える(クリックすると大きく見えます)


野天風呂



P3021884.JPG


宿に戻ると、「雪を掘り起こしたので、野天風呂に入って帰ったら」と、ご主人に声をかけてもらった。前日に、入りたかったなあ〜と愚痴っていたので、覚えてくれていたらしい。誰も入っていないというので、竹かごを抱えて50メートルほどの雪道を進む。道幅、雪の深さともに約1メートル。どんどん行くと女風呂は右、男風呂は直進だ。約10メートルほど進むと、ド〜ンと小高い場所に四角い木の浴槽が一つ現れた。えっ!これだけ?囲いなし。
ここで脱ぐ?さて・・・どうしよう・・・寒い。マイナス5度くらいか・・・誰もいない・・・寒〜・・・ままよ〜!一気に素っ裸になって、数回桶で湯を浴び、飛び込む!  クア〜〜〜!  暖か〜〜  ( ̄~ ̄)V


P3021894.JPG

・・・ん!?いかん、カメラを忘れた・・・ 仕方がない・・・ 竹かごからカメラを取り出すときの・・・寒さたるや・・・んぐぐ・・・寒いっす〜!!

ともあれ、今日本で一番の幸せ者じゃ〜と湯に浸かって、しばし極楽気分に。
途中雪が舞い始めて、風が吹いてくると、湯船から出ている頭だけが、強烈に冷える。どう喩えたら良いのか・・・
湯豆腐&冷奴、いや馬介印の「逆さ焼氷」!?
まさに天国と現実を感じながらの不思議な体験でした。


sono1.jpg
sono2.jpg
夏ならこんな雰囲気なのだ!


風雪美術館



P3021848.JPG

二日目の朝、雪は止んでいたが、ガスは相変わらず太陽を遮っている。スノーシューをつけて、前日と違う新雪の森を歩く。街には白梅が咲き始めているというのに、2000メートルの山中では、雪と風が木々にさまざまなオブジェを作っている。一つひとつに目をやると、どれもが自然の厳しさを伝えていて、これはまさしく「風雪美術館」。まるで吹雪の中の一瞬を止めたような姿だ。
転がされたり、揉まれたり、吹き殴られていたり、風の方向に向かって、吠えているようなものもある。風雪アーティストが、冬山のキャンバスに自由に描いた作品の連続。これらを鑑賞するのも、冬山歩きの楽しみの一つだ。


では、ご案内を・・・


P3021723.jpg
P3021785.jpg
P3021872.jpg
P3021854.JPG
P3021858.JPG
P3021865.JPG


ゲストたち


IMGP6887.JPG
高い山でしか見られないホシガラス。豚の脂をしきりに突つく


この宿の人たちは、訪れてくる生き物にも優しい。鳥やリスたちには、ヒマワリの種やラードを。そして、テンやキツネ、タヌキには、鯉の頭や骨などを餌場に用意している。おかげで、夜にはテンとタヌキのカップルをゆっくり観察することができた。テンの身体の柔らかさは想像以上で、動きの素早さと美しさに見惚れて1時間以上も眺めていた。あどけない可愛い顔をして、頻繁に顔を上げて、敵を警戒している。肉食獣なのにね。警戒心については、訪ねてくる動物どれもがそうで、「のんびり飯を食えるのは、人間だけだよな〜」と呟きながら、ウォッチングを楽しんだ。



IMGP6899.JPG
リスが来ると、鳥たちが一斉に羽ばたいて近くの木に非難



夜の訪問者は、テンとタヌキ。
朝から訪問者は、リス、カケス、エナガ、カワラヒワ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、ヒガラ、コガラ、ヤマガラ、シメ、ホシガラス、そしてすぐそばの木に、コゲラ、アカゲラ。


P3021700.JPG
カワラヒナの群れが最後にやって来た


こんなに鳥が揃うところは、他にないのではないかなあ〜
一眼レフを持ってくれば良かった・・・


P3021773.jpg
これはウサギの足跡



ランプの湯



IMGP6871.JPG


冷えた身体を温めるにはこれしかない、というわけで、ランプの湯に飛び込む。ク〜ッと、刺してくるような熱さだが、しばらくすると、ゆっくりと身体が弛緩してくる・・・。あのまま登っていったら、山頂までいけたのかもしれないが、雪でトレースが消え、帰りのコースを間違えると・・・やはり良い判断だったのかもしれない・・・と目を瞑る。顎まで湯に沈めて、今日のコースをゆっくりと辿る。
注ぎ込む湯の音しか聞こえない・・・雪と湯と夢と・・・・
そして湯上がりは・・・酒だ〜♬



IMGP6876.JPG
光に映し出された木々、降り続く雪・・・


雪山を歩く


P3021883.jpg

今週末に、Oさんと八ヶ岳をアタックするので、雪山に少し慣れておこうと雪の高峰高原を歩いてきた。平地が雨なら山は雪。気温マイナス5度。風さえなければ、そんなに寒くはない。小屋で借りたスノーシューが、固い雪面や新雪をつかみ、なだらかな起伏をグイグイと進む。


P3021786.jpg
P3021842.jpg
P3021839.jpg
まあ、登り始めはこんな感じ〜


途中、シャクナゲの枝が、雪の中からがわずかに顔を出している。きっとかなり積もっているのだろう。誰かが歩いた足跡と、所々の木々に結ばれた赤い布を目印にして、森の中を進む。木立をくぐり抜けるとと、ときおり水墨画のような世界が現れる。


P3021743.JPG
P3021739.JPG
水墨画が、浮き出ては、また遠ざかる・・・


立ち止まっては、身体に感じる自然を声を聞く。降り続く雪と景色を閉ざすガスが、全ての音と匂いを消しさっていく。時間も止まっているような感覚。


P3021792.JPG
風が強くなって来た・・・


P3021797.JPG
雪も深く、トレースも分かりにくくなってきた・・・


P3021795.JPG
風が強く、マイナス15度くらいか・・・これ以上は無理!引き返そう


ネズミの小径


IMGP6770.JPG

昨日、クリニックの帰り、この細い路地の前で、ふと想い出した。娘がまだ小学校に入る頃かな。この道は「ネズミの小径」だと、娘に教えてもらった。「誰がつけた名前なの」と聞けば、「そういう名前なの」と。もしかしたら、童話の好きな誰かがつけて、そう呼ばれるようになったのかもしれない。娘たちは、公園に行くときもわざわざ遠回りして、ここを通っていた。その頃は、道の両側の塀は低く、たしか木製だった。こんな高いフェンスではなかった。
何処も彼処も、家が、小さく細いものばかりになっていく・・・。




IMGP6769.JPG
以前住んでいた家の前に、料理研究家の浜内千波さんの家が出来ていた
レンガの低い塀、曲線のアプローチの上にはウッド。センスがいいね〜



PM2.5



IMGP6767.JPG
この山茶花にもPM2.5が・・・


今日の雨には、PM2.5が多く含まれているんだろうなあと思いながら、朝、地元のクリニックで生活習慣病の健診を受けてきた。以前住んでいた家の近くなので、少しばかり歩く。傘をさしながら、PM2.5のことを考える。なんでも韓国政府が5年間もPM2.5の正しい情報を公開していなかったことが問題になって、大騒ぎらしい。今日も高い濃度を示し、ソウルの街は霞んでいた。


ソウル市内.jpg

ふと昔観た映画を思いだした。そこに映っていた未来の都市に、黒っぽい雨が降っている。なんでも大気中にはさまざまな化学物質が溶け込んでいて、いつも汚れた雨が降っているというのだ。もう20年も前に観た映画だが、未来の地球はそんな風景がアチコチに現れるのだろうか。有害物質の濃度があがると、皮膚に付着するだけで炎症を起したり・・・。その前に空気を吸っているわけだから、皆がガスマスクをしているのかもしれない。
いずれにしても、人間が起している環境問題が、国の経済を人の暮らしをどんどん脅かしていくのだ・・・。
世界保健機関(WHO)は昨年10月、PM2.5を1級発がん物質に分類した。



226事件


IMGP6698.JPG
帝都と呼ばれていた不穏な東京は、遥か昔。先日の雪の新宿御苑



これといって、なんにもない2月26日。226事件で落語家の柳家小さんが、この事件に関わっていたなあと思って調べていたら、こんな写真に遭遇した。


小さん.jpg


ありゃ、まあ〜、懐かしい。なんとも嬉しくなるような写真だ。戦後の落語会を背負ってきた、そうそうたる師匠が四人。どの顔も若々しく活き活きしている。「黒門町」と呼ばれた桂文楽、好いねえ〜粋で男前だった。古今亭志ん生は、もう可愛らしい顔をしている、布袋さんみたいだ。東京弁が今でも聞こえてくるような三遊亭圓生のおどけた姿、珍しい。そして青年小さんがここにいるのが不思議だが、戦後早くに真打に昇進し、期待されていた証だろう。この頃の講座で、師匠たちの話を聞いてみたくなる・・・
あ〜あ、昭和は遠くになりにけり。


どぜう



IMGP6746.JPG


昨日は、群馬県のお客さんから浅草駒形の「どぜう」で打ち合わせをしたいと誘われ、久しぶりに暖簾をくぐった。「駒形どぜう」。江戸庶民の味として200年の歴史を持つ老舗だ。店の紹介には、初代越後屋助七の発案で、「どぢやう」の四文字から奇数文字の「どぜう」にしたところ、ネーミングが良かったのか、評判を呼んで店は繁盛したとある。いつの時代もデザインやネーミングは大切なのだと納得しながら席に着くと、どじょう汁、鍋、卵焼き、味噌田楽とアツアツが次々に出てくるので「それは、はひふひ・・・れして・・・」となり、打ち合わせにならない。


IMGP6749.JPG
牛蒡をのせてから、火の通ったどじょう、たっぷりの葱をのせていただく


ようやく腹が落ち着いてきたので、店内を見渡すと、若いカップルが意外に多い。時代が変わっても愛されているんだなあ〜と関心した。どじょうの効能を調べると、「少量でも良いから長年食べていると他の人より10年若くなる」という一文が・・・。なるほど、どじょう〜♬このまま〜か。(^^;
しかし少量とはいえ、なかなか摂れるものではないよなあ・・・ 


IMGP6763.JPG
帰る頃には、灯が入っていた


親子で楽しむ山登り



IMGP6733.JPG


ソチオリンピックが終り、平穏な暮らしがやっと戻って来ます。ソチに気持ちが行っていたら、二月がもう終り。「一月は行き、二月は逃げ、三月は去る」と、誰かが言っていたました。本当に二月は早かった。そんな人間界のことにはおかまいなく、春は少しずつやって来ています。



ピクチャ 2.jpg

さて、昨年の春から制作していた「山の仕事」ですが、山のような作業を経て、やっと完成いたしました。ホームページ「親子で楽しむ山登り」です。全国の山岳会会員の方々、山岳会のスタッフ、制作に携わってくれた仕事仲間、山好きの多くの方の尽力をいただいての完成です。一年をかけてつくりあげた仕事というのは、初めてかもしれません。ときどき皆さんに見ていただき、「親子・山登り」と打てば、やがてトップに出る〜!。そんなことを願っている今日この頃です。




140221_チラシ裏面.jpg
こんなチラシもつくりました〜♬


桜咲く


P2161646.JPG
寒桜が満開です



時差ぼけで体力がありません。真央ちゃんおめでとう。うれしさと悔しさが入り混じった万感の涙。そのあとに見せたはじけるような笑顔。最高の演技を披露して、大観衆を沸かせた。嬉しい日本、悔しい韓国。開催国有利の得点スポーツのバカバカしさ。キムヨナは偉い。文句一つ言わずに、「4年後を見てろよ〜」と笑っていました。



真央.jpg
ご苦労さま〜♬


雨水



IMG_2094.JPG

今日19日は二十四節気の「雨水」。なんでも「空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころ」とあります。春はこうして少しずつ近づいてくるんですね。栃木の友人から蕗の薹の写真が送られて来ました。毎年、庭にいくつも出てくるんだとか。良いですね〜。先日、この蕗の薹の酢みそ和えで一杯やりました。クゥ〜・・・舌から脳へ電流が流れ、痺れます。父が好きな春の一品だったなあ〜と、毎年想って、春なのです。



P2161655.jpg
ロウバイは、もう終わったのかなと思ったら出会えました


男子団体ムカデジャンプ



IMGP6540.JPG

「葛西に喝采」は、すでに紙面を賑わしたのでもう止めて、新しい冬の競技を考えてみた。これならチームワークの良い日本チームは勝てるかもしれない。その名は「男子団体ムカデジャンプ」。4人の合計点を競うなんて、そんな足し算方式のケチな競技ではない。一発勝負の凄ワザジャンプだ。約4〜5mの板に4人全員が乗って、滑り降り、前の選手から次々にジャンプし飛型の美しさと距離を競う。もちろんテレマークを全員で決めなければいけない。ハイレベルな競技であることと競技人口が増えないと思うので、メダルが望める。何といっても息を合わせ一致団結することが必要なので、日本選手に向いているのではないかと、思って、調べると、なんと、
もうペアジャンプがあった・・・。





男子団体.jpg



ソチよりもコッチ


P2141597.JPG
総武線がストップした日、仕方なく地下鉄で回り道して帰った


今日のタイトルは「葛西に喝采」だったのだが、権師匠からのメールを読んで切り換えた。日本中がオリンピックに沸き返っている一方で、雪で孤立している地域が、実はどれほどあるのか。山梨県なんか甲府駅周辺が麻痺しているのだから、県全域が孤立状態ではなかろうか。ソチも凄いがコッチの状況にも対応&報道してもらわなければ、いけない!というわけで、前橋の様子を権特派員がお知らせします。



P2180043.JPG
北海道では、全然平気なんだけどね




歩キ眼デス(NO!おもてなし)のコメントに入れないので、メールにてカキコします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その悲痛な叫びが聞こえたのだよ・・・・・

60年ぶりの積雪40センチ・・・からわずか一週間で記録更新の積雪80センチ・・・歴史上に記録なしの積雪だそうで!
さて、その悲痛な叫び声であるが・・・土曜早朝3時頃からパンパンパンと聞こえる。方向は500mほど西にある丘の斜面らしい。
ここには雑木林がある・・・そこにある竹が雪の重みに耐えかね折れ、はじける音なのだ。
しばらくすると、バキバキドスンが加わる・・・マツ・クヌギの類も折れ倒れている様だ。

しかしまあ、この80センチは凄いね!!!
まる二日間、国道、県道、町道のすべてから動く車が消え、残るは80センチの雪と乗り捨てられた車・車・車!
町内を見渡せば・・・カーポートはほとんど潰れ、車が下敷きになっている・・・遠くで、身動きがとれないのかノラ猫が鳴いている。
(ウチの外ネコは事前に保護してあるので、すべてヌクヌクほっかほかで元気です)
閉じ込められる事2日、除雪のハード、ソフトが無い自治体には頼れないと取りあえず自宅前の道路から除雪開始・・・すると、ご近所さんもみなさん出て来てスコップ、バケツでヨイショどっこいしょ・・・夕方には団地内は一車線ですがアスファルトの見える道路が開通!
その後、地元建設会社の重機がボランティア参加などなどありまして、なんとか県道・国道へ開通!!!

そして今日、やっと新聞が来た、スーパーが営業を始めた・・・が、生鮮品は全く無い、パンも無い・・・パン情報では、こんな事も?!
隣りの高崎市にある某大手パン工場では生産は出来るが出荷が出来ず、工場内駐車場でパンを配布するも・・・人が来ない・・・行けない。

食料は近所で廻し合い、炊き出しをしたりでなんとか今日まで乗り切った・・・明日あたりはスーパーにも入荷があるのではと期待?!!!
県内にはまだ孤立する町村あり、碓氷峠には数百台の車が埋まっている!

まだまだ何かありそうだ!!!


大雪の夜、街に人影なし。北の国にいるような美しさ



NO!おもてなし



P2161623.JPG
梅が


また今週の中頃に、大雪ご一同様が来日するという。もう「おもてなし」されたくないというのが、大人の心境ではないだろうか。昨日、新宿御苑を訪れて、ビックリ仰天だった。松や桜、梅といった御苑の代表的な木々の枝がアチコチで折れて、通行禁止になっている。それも自慢するような枝が多かっただけに、残念でならない。最後は雨が降って重量が増し、支えにかなりの負担がかかったのだろう。どれも無惨に裂けている。きっと雪の深夜、公園のアチコチから、悲痛な叫びが聞こえたのだろうなあ・・・。


IMGP6646.JPG
松がポッキリ


IMGP6675.JPG
IMGP6649.JPG
子どもたちは、関係なしに雪と遊んでいる


お願いし ますぞえ


IMGP6581.JPG


またまた、三好さんの書を楽しみたい。ここはアササンコースのお楽しみポイントだ。最近はじっくり読んでいる人や撮影している人までいたりして、なんとも嬉しくなる。これは、週初めから掲載されている「祝当選!新都知事ポスター!?」だ。三好さんは93歳。もしかすると、もう94歳になっているのかもしれない。ビシッとキツメのことを書いている普段なのだが、今回はこれでもか的な精一杯の皮肉とユーモアを紙面一杯に表現していて、じつに味わいが深い。もしかしたら三好さんは、狂歌や川柳を嗜まれているのだろうか。一度お会いして確かめたいと思うのだが、もしかすると半日くらい話し相手にされそうな気もして・・・悩ましい(^^;


口が滑る、筆が滑る



DSC_4877.jpg
雪が降るとついつい足が向いて、ここに来ます



マスコミに踊らされてはいけません、なんて昨日書いたら、冬期オリンピックだけに「口が滑る、筆が滑る」の言葉が浮かんできました。すると、佐村河内氏のインチキ・ペテン問題にも繋がっていくわけで、新聞もテレビも「口が滑る、筆が滑る」だったのではないかと・・・。報道は信頼されている機関だけに、「嘘!」とわかると、ショックなものです。見える部分だけではなく、見えないところ(見せないところ)にも注意を払っておかなければいけないと思うのです。さて今度は聴力回復とか!?「耳をそばだてる、耳を疑う」から「聞く耳をもたない」になるのか。



DSC_4882.jpg


ソチオリンピック−2



IMGP6560.JPG
ソチ向いてホイ


各競技で日本選手が苦戦しています。マスコミが大騒ぎするほどオリンピックは甘くないと思っていましたが、やはりねえ〜と思いながら観ています。これが実力、これが大舞台というものなんでしょう。間違いなく金メダルといわれていたカナダのスケート選手が、二度に渡って実力を発揮できなかったことを思いだしました。今回もメダル候補の選手たちが各競技で涙しています。力がそれぞれ拮抗しているわけですから、ここにピークを持っていくことから、勝負が始まっていたのかもしれません。

高橋沙羅選手のインタビューに感動しました。あの年齢で悔しさをグッと押さえて、きちっとした話ができるとは。素晴らしい。こんな場面もオリンピックのワンシーンとして胸に刻みたいと思います。そしてハープパイプで銀メダルを獲得した平野歩夢選手も15歳とは思えない落ち着いた話し振りでした。
はしゃぐマスコミが恥ずかしくなるような、静かな応対に好感がもてました。

世界の壁が
高いのに
マスコミの口は
軽くなる
オリンピック

踊らされてはいけません。


ソチオリンピック



IMGP6537.JPG

ソチオリンピックを祝うかのように、津々と雪が舞うなか競技が始まった。参加国は史上最多の87ヵ国。贅沢極まる開会式を見ていて、お金のある国は桁が違うなあと感心した。なんでもあの建物は、開会式と閉会式をするためだけに造られたという。たった一回のイベントのみに・・・。他の国では、まずありえないだろう。プーチンの並々ならぬ国家の威厳をかけたものであることが分かる。
さて入場していく選手のなかに、ジェジェと驚いてしまう肩書の人たちがいた。まずは55歳でアルペンスキーに出場するメキシコ選手。冬期は6回目で、ドイツ系貴族の末裔で愛称がプリンス。歌手や写真家で、実業家でもあるという。おいおい、オリンピックは趣味かよ〜。競争相手がいないのかねえ〜この国では、と呆れていたら、旗を振りながら歌い、案内嬢の前に飛び出していったおっさんががいた。この人は、なんでも金融業を営んでいたが失業。どん底から這い上がるにはオリンピックしかないと、選手になったのだという。えっ、そんなことが可能なのかね。どこの国だっただろう。そして現役トップクラスのバイオリニストがいたりと・・・。4年間、必死に頑張って来た選手もいれば、南の国からこんにちは〜の選手がいたり、冬期オリンピックは、お国柄いろいろなのだねえ〜。



IMGP6545.JPG



南部鉄瓶



P2021257.JPG
鉄瓶の小さな突起を「観月アラレ」という。
職人が一つずつ感でというが、どうやって?



眺めて、いつかは一つと思っているうちに、南部鉄瓶は「あら皆さん、やっと私の魅力が分かったのね〜」とばかりに、値をどんどん上げてしまった。最近は、来日する中国、韓国の人たちが数万もする鉄瓶をサッと買っていくらしい。鉄分が取れ、健康につながるからだという。たしかに水はまろやかになるし、お茶好きな人は鉄瓶の良さを熟知している。

子供の頃、ストーブの上の鉄瓶の穏やかな湯気をよく見ていた。空焚きをしたからだろうか。鉄サビの何ともいえない香りを嗅いでいると、なぜか心が落ち着いた。鉄瓶は、味覚だけでなく、視覚や嗅覚にも優しい。そう思うとキッチンに立って、眺めるというのもなあ〜と、いつのまにか憧れの君となってしまった。鉄瓶を楽しむためには、

薪ストーブ・・・一戸建て・・・移住・・・山の景色・・・
と連想だけが繰り返される。



雪の世界へ


IMGP6493.JPG
神宮球場は雪の中(2/4)


昨日は、久々の雪の東京でした。冬型の気圧配置の中にあって今日も寒さが厳しいです。雪景色を見ていると、どこかの温泉で雪を見ながら、熱燗でクイっとやりたいもんだと、つい思ってしまいます。たとえば新潟の小出駅から只見線に乗りかえて、チビチビやりながら、谷間の雪景色のなかを揺れていく。温泉はどこにしよう。終点の会津若松まで時間はたっぷりある。そうだ、会津といえば斎藤清だ。途中の会津柳津駅で下車して、斎藤清美術館に寄っていこう。
彼の雪の世界を楽しみながら、温泉を決めればいい・・・なんて。
困ったもんです・・・。


斎藤清−3 .jpg
k13049.jpg
なぜか郷愁を覚えてしまう斎藤清の木版画


立春


P1140960.JPG
寒さなんかへ〜チャラだい!


初めて春の気配が現れてくるのが「立春」とあるのに、氷雨が降っている。すでに雪になっている地域もあるらしい。日本列島には、例年になく低気圧と高気圧のお客さんが交互に、それもひっきりなしにやって来るので、こちらの準備も慌ただしい。寒暖を繰り返しながら、春に向かっているのだと思うから、じっと堪えて待つことが出来る。厳しい冬と夏。それを挟むようにして、気持ちを整え豊かにしてくれる春と秋。
日本の四季は、つくづく上手くできている思う。



IMGP6463.JPG
こんな日は、演歌を聴きながら、熱燗に限る・・・

IMGP6467.JPG
白子なんぞをつまみながら〜


節分


IMGP6475.JPG
左は吉祥院天満宮 御祈祷済!?の京乃福豆


「豆が好きです」とか「好きな野菜はマメイモカボチャ」なんてことを親しい人に言っていると、ときどきプレゼントがある。テニス仲間で畑づくりが趣味のKさんから、昨年末に自家農園で採れた花豆をいただいた。子どもの頃は、乾物屋の前なんか鼻をつまんで通り過ぎていたのに、嗜好とは分からないものだ。今朝のNHKで、大豆は「悪玉コレステロールの値を下げる」とか「生活習慣病の予防に大変いい」と、その効果をテーマにしていたが、好きが健康に繋がるというのは嬉しいものだ。
さて、今日は節分。娘が小さい頃、豆をぶつけられて喜んでいたら、いつしか恒例となって、大豆を炒って食べるという習慣が生まれた。


舞妓はんの豆まき.jpg
こちらは京都・八坂神社の芸舞妓らの豆まき
ええどすなあ〜



檄書


P1301226.jpg


93歳の元気が躍動しています。なぜ歳を知っているかといえば、昨年の書にヒントがあったから。それにしても、励まされる文字の力強さです。負けたらあかんぜ。ウ〜ン、93歳の気骨と気合いが朝の空気を揺るがし、こちらの歩きにも思わず力が入ります。

きっとオリンピックが始まると、テレビに向かって声を出して応援するのでしょうね。4年間、オリンピックを目指して頑張ってきた選手の皆さん、この元気な御仁にもう一枚、感動の書を書かせてください。

・檄書は造語です。


ヤマネ.jpg
果報は寝て待て〜ヤマネちゃん


プロフェッショナル


P1301207.JPG
成長の芽が、桜の枝にいくつも


「プロフェッショナル」というNHKの番組に、サッカー日本代表の司令塔、遠藤保仁が出ていた。高い技術とゲームセンスで、数々の代表監督から厚い信頼を受け、国際Aマッチ(代表戦)の出場数136試合は、歴代最高を誇る。
最近のトップクラスのアスリートは、静かに話をする人が多いように思うが、遠藤もそのひとりだ。内面にはサッカーに対する熱い情熱と遠藤流の哲学があるのだろう。自分に言い聞かせるかのように言葉を選んで、訥々と話をしていた。


endoyasuhito_a04.jpg

決して陽のあたるサッカー人生を歩んできたわけではない。何度も悔しさと挫折を繰り返し、さらなる高見を目指して、努力を続けてきた。サッカーは、そんなに人間を成長させるスポーツなのだろうか・・・。「パスはメッセージ」「基本を極める」とサッカーだけではない日々のあり方が語られ、最後の言葉は、彼の正確なパスのようにこちらに、ドンと届いた。

どこでも、何歳でも、成長できる。

そうか・・・もしかするとまだ成長できる・・・わたしでも。


P1301223.JPG
刈られたって〜新しい芽が吹き出していたアジサイ


カワセミ


P1261073.JPG

みなさんが狙っているのは、たぶんカワセミ。池の小島に餌場があるらしく、どのカメラにも望遠レンズが装着されて、主とともにじっとカワセミの登場を待っている。どこに行ってもカワセミだけは、人気があるねえ。あの瑠璃色を一度目撃してしまうと、心を奪われてしまうから、オジさんたちの気持ちがよく分かります。人生我慢、蓄え悠々、入園料半額、良いよなあ〜。
「若い娘より、わしらはカワセミなんじゃ〜」
そんなこと、全然、思ってないか・・・。



3164427.jpg
枝や石から池にダイビングする


P1261089.JPG
池の端っこでカモを呼んでみた



寒紅梅


P1261117.JPG

梅にも八重があるんですね。指先ほどの大きさです。枝には「寒紅梅」という札がぶら下がっていました。小石川後楽園の梅林の真ん中辺りに、八重はこの一本だけ。ほのかな甘い香りは、春が近づいていることを感じさせます。


P1261108.JPG

若い頃は、梅なんかに興味がなかったんだけどなあ〜


P1261144.JPG

陽が透過すると、より暖かさを感じます


IMGP6423.JPG

この梅は、光圀であらせられますぞ〜


かわいい〜



IMGP6400.JPG
山種美術館恒例の展覧会にちなんだ和菓子
選んだのは当然、伊藤若冲の「初夢」



グンと暖かくなった週末、山種美術館で「Kawaii日本美術」展を楽しんだ。日本画を「かわいい」で括るなんて、なんて面白い企画!柔らかな発想だなあ〜と感心しました。「かわいい」は、いまや世界に通用する言葉。若い人たちにも日本画を、そして画家たちのほのぼのとした眼差しを楽しんでみましょうという企画です。大好きな若冲の作品がいくつか出ていましたが、相変わらず斬新で、もう独りだけ別世界にいるような画家。観るたびに江戸時代のイメージが吹き飛びます。今回は「托鉢図」にビックリ。まあまあ、なんというユーモアのある作品・・・これが若冲なんだよなあ・・・。
それぞれの所作、表情、構図そしてモノトーンなのに暖かさと柔らかさを生み出す、見事な筆使い。あ〜、この絵が欲しい〜。



伊藤若冲.jpg


IMGP6405.JPG

美術館すぐそばの八百屋さん。主人は話好きで、愛想とサービス精神に溢れている。もしかしたら、この企画展に合わせて仕入れを考えている!?
どの一袋もコンパクトで、リーズナブルな品揃えだ。この日は、200円以上の買い物をするとアボカド2個プレゼント。どうなってるわけ〜♬




脱原発


PC150668.JPG


年末、「日本人ならできる」のタイトルに魅せられて、気合いを入れて記事を読んだ。あまり好きな人ではないが、言っていることは正しかった。ただ遅きに失する感はある。まず、原発推進の旗を振っていた人が、なぜいまゼロを語るのか。
と、ここまで正月に書いて、ペンを止めていた。

その後、安倍首相との会談、都知事選で細川氏を担ぎ出し、争点を原発の是非一本で戦い始めた。自民党時代のあの郵政民営化の時と同じ戦法だ。この先を書き始めると終わらなくなるので、どこかでお会いしたときにお話をするとして、結びはこうなる。

都民としては、リスクを地方だけに押しつけている今の状況はどうかと思う。益だけを享受するのではなく、エネルギーも基本は地産地消とし、原発再稼動するなら「東京湾に原発を一つ」で是非を問い、論議をしてほしい。
国民として言うのなら、処理出来ない「核の廃棄物」を次世代に残してはならない。ひとたび事故が起きれば、被害はどこにでも及ぶ。
おおいに論議できる時が、やって来た。



P1241045.JPG
一周間前、こんなにスペースは入らないだろうと思っていたら16人!


ケヤキ


P1191033.jpg


手のひらを広げたような裸木が、思いっきり枝を伸ばしている。人の都合で剪定されている木々を普段見慣れているせいか、寒空の下、小さなケヤキの伸び伸びぶりを眺めていると、縮こまった心が、フワッと和らいでくる。陽を余計に浴びようとしているのだろうか。
そう思うと、訪れる芽吹きまで、よしっ頑張ろうという気になってくる。



IMGP6374.JPG
しばらく、このビールにハマっていたが、ついに昨日、在庫が切れた
ホップの香りが素晴らしく、ついつい「もう一本!」を繰り返していた


霜柱


P1120953.JPG

先日見た「アルツハイマー病をくい止めろ!」という番組の中で、この10年で認知症が約7倍に増えていると、ある先生が恐いことを言っていた。背景には糖尿病があり、その増加率と重なるんだと。よく聞く食生活の欧米化が原因らしい。海馬でアミロイドβが蓄積すると、神経細胞が破壊され記憶力が低下していく。物忘れは、みんなアミロイドβの仕業。まったく嫌なヤツだ。
旨いもの食べたし、されど認知症の進行を早めたくないし・・・。
霜柱を撮っていたら、六花亭の「霜だたみ」をふいに思いだした。


霜だたみ.jpeg
「バターサンド」も良いが「霜だたみ」も静かなブーム


わかばの鯛焼き


P1181022.jpg


週末、遠方より来客があるというので、四谷名物「わかばの鯛焼き」をご馳走しましょうと並んでいた。冬の間、ここはいつも長蛇の列になる。シッポまで粒餡がドンと入っている本格的な鯛焼きだから、仕方がない。冷えた空気の中を、焦げた衣と餡の香りが漂う。列の皆さんは、鼻をヒクヒクさせながら、前の人の鯛焼きの数に耳をそばだてている。なんせ、少しずつしか焼き上がらないので、「20個ください」なんて聞こえると、がっくりの・・ため息・・だ。
そんな皆さんを労るように、白梅の盆栽が心を和ませていた。



P1181024.JPG
東京名物なのか〜ご近所なのに知らなかった


MCI



IMGP6102.JPG
そう簡単には散りませんよ


NHK「アルツハイマー病をくい止めろ!」を観て、アルキメデスの効用がまた一つ増えたかな〜、と嬉しくなった。日本の認知症が約800万人。深刻なのが脳の「海馬」が萎縮して、記憶力が低下していくアルツハイマー病だ。人ごととは思えない。我が家で、仕事場で、酒の席で、指示代名詞が確実に増えているのだから、我が海馬にも間違いなく訪れている。
「あれどうした!?」「あれしといたから大丈夫」「それは良かった」。
てな調子で、しみじみ「あれそれ言葉」に感謝している日々だ。
さて観ていない方は、再放送(1月23日/木/午前0時40分)を見ていただくとして、最も印象的だったのが海馬の萎縮を防ぐ「有酸素運動のプログラム」。それは脳に負荷をかけながら歩くというもので、軽度認知障害(MCI)の人が一年間実施したところ、記憶力がなんと向上していた。多くの人が間違いなく認知症を発症させていくのだから、もうこれで防ぐしかない!
もしかしたら私、軽度認知障害(MCI)かもと心配される方こんなテストを。


ぜひぜひ、歩きながらいろいろテストをしてほしい。母のこと、故郷のこと、遊んだ山や原っぱのことなど、ときおり記憶の底から引き出せるのは、アレコレ想いながら歩くアルキメデスの効用ではないかと思っている・・・。
番組は最後に、良質な睡眠と食べ過ぎないことも疾患の一種である「アミロイドβタンパク質」を増やさないことにつながると言っていた・・・。


羽交い締め



P1140995.jpg

なんの蔓かよく分からないが、春から夏にかけて、遥か頭上でフジとノウゼンカズラの花が咲く。いつもの道なのに、上ばかり見ていたのだろうか。羽交い締めされていたこの支柱を見過ごしていた。最初は独り立ち出来ずに、支えられていたはずなのに、役目を果たした支柱をがっちりと窒息するくらいに抱えて、なにか足まで絡めているみたいだ。
やがて、幹の中に吸い込まれていくのだろう。


寒さ和らぐ



P1141014.JPG

今日のように少し暖かくなると、寒さを忘れてしまう。明日は10度の予報が出ているから、きっと春が来たような感覚になるかもしれない。春を探して歩いていると、沈丁花の芽が膨らんでいるのに気がついた。寒さが和らぐたびに、大きくなっているのだろう。
寒気が目を伏せて「ダルマサンガコロンダ」というと、前へ、一歩ずつ。


P1141015.JPG
開花がひとつ。顔を寄せるとほんのり甘い香りがした



一番の寒さ



P1140954.jpg
本当に降るんかいな〜♬



寒さにめっきり弱くなっと思う。正月開けから深夜の帰宅が続いているのだが、駅までの約10分の道、死んだ振りをしながら歩いている。普通になんか歩けない。カチカチ、クタクタ、ヨレヨレ、ヒエヒエ、ズルズル・・・オノマトペがいくつも並ぶ。いつからこんなに寒さに弱くなったのか。情けないが仕方ない。しみじみ、早く暖かくなって欲しいと思う。
さて雪は、今ごろどの辺をチラチラさせているのだろうか。明日から、少し温かくなるらしいが・・・。


氷点下


P1140982.jpg
池には氷。わざと大胆なポーズで


ズッシリと着込んでアササンに出かける。気温2度だから、当然氷点下の夜だったはずだ。なんでもシベリア高気圧とアリューシャン低気圧が、日本のはるか北でにらめっこしているらしく、その間から寒気が滝のように日本列島に流れ込んできている。朝のニュースで、この寒さを図解で説明していた。アメリカ東部は、豪雪から雪解け、そして洪水。また南半球のオーストラリアでは連日40度を超えるの猛暑。どれも地球温暖化の現象だという。つまり人間のせい。腹巻きをしてアササンしている犬さん、ごめんなさいね。



P1110946.JPG

総勢140名参加の五行歌の関東合同新年歌会が先週末にありました。
新年に相応しいおめでたい歌が多いなか、こんな歌を出しました。

              晩秋の夕暮れ
              ビルの裂け目より
              光一筋
              ベンチで眠る男に
              暖を灯す



寒波到来


PC310900.jpg
寒いぞ〜〜とコブシブツブツ


外に出て寒さを痛感した。風が吹くと体感温度が一気に下がり、まるで北国にいるようだ。アメリカも記録的な寒波に見舞われ、気象局は「外出が危険な場合もある」と注意を呼びかけているらしい。シカゴでは、最低気温が零下26度まで下がったため、動物園がホッキョクグマを屋外に出すことを止めたとか、脱走した受刑者が「あまりに寒い」と出頭したという。
昨日の脱走犯も「寒い寒い」を連発していたから、よくお天気の状況を判断して、行動しなければならない(なんて〜)(^_-)
週末、お出かけは、寒さ対策を万全に。

\こんな写真を発見した/


シャボン玉.png
凍るシャボン玉


凍る花.jpg
凍る花


二重窓.jpg
ドアの窓なんかは、二重窓に〜




ミゼット


P1010926.JPG
タイなんかで走っている「トゥクトゥク」に似ている


おっ!ミゼットか?いや、ちょっと顔つきが違う。ミゼットは、もう少し可愛い顔をしていた。ミゼットといえば、大村崑だ。最近は白い手袋なんかはめて、斎場の宣伝なんかをしているが、あの人は若いよなあ〜。もう80歳を過ぎているはずだが、もしかしたらお嫁さんが若いのかね、なんて思たりして
(^^;

ずいぶん昔、どの町にもオート三輪車が結構走っていて、映画「三丁目の夕日」のように社会には、不思議な活気があった。子どもは四輪よりもオート三輪が好きで、カーブする時なんかに腕を大きく伸ばし、前傾になる姿に憧れ、止まっている車の座席に座っては、ハンドルを動かしていた。そんな三輪車の中で最も小さかったのがミゼットだった。ダイハツが開発し、テレビコマーシャルのいち早い活用で大当たり。新人大村崑が出演していた「やりくりアパート」も人気が出て、テレビ時代の幕開けになった。



Mizet.jpg
ミゼットはこんな感じ


オオバン


PC230784.JPG
河口湖でウォッチングした


縁起といえば、この鳥だって神田明神クラスのご利益があるかもしれない。名をオオバン(大鷭)という。ツル目クイナ科の仲間。神経質でたえず天敵を怖れていることから、「鷭」の名が付いたのかもしれない。オオバンがいれば、バンもいるわけで、今年は、大判小判ザッケローニ〜!といきたい。縁起の良い鳥としては、フクロウも「福籠(福が籠もる)」や「不苦労」と読めることから縁起の良い鳥だといわれている。



バン.jpg
こちらが、バン


茜色のシルエット〜


P1010928.JPG

一年の計は元旦にあり!というわけで、初日から事務所に出てひと仕事。そして帰りは自宅まで歩こうと歩キ眼デスした。思えば3・11の震災から3日間、往復をせっせと歩いたよなあと、御苑辺りまで来ると、雲が茜色に輝き出した。刻々と色が変わっていく。いいねえ〜、スタートからこんな景色に出会えるなんて〜。思わず大橋純子のシルエット・ロマンスを口ずさみながら、西空の雲をしばし見ていた。


おめでとうございます


P1060945.jpg

昨年、Wさんからいただいた日本手拭。「馬偏に免」のこの字が読めなくて、ずっと????だった。調べても出てこない。「挽く」の字が人偏だから、これも「ヒク」と読むのが正しいのだろうと、ばんえい競馬のメッカ「ばんえい十勝」の「ばんばショップ」サイトを見ると、ありました。やはり「ばんば」だった。当て字なのか、消えていった漢字なのか定かではないが、力強く、郷愁を覚えるのは、エゾッコの血がたぎるからだろうか。

この手拭を広げると、一列に九頭が並び、皆左を向いて、一歩前へのポーズだ。サイトにはこんな解説がある。縁起の良い「左馬」を9頭デザイン。これを使えば「馬九(うまく)行く」こと間違いなし。縁起物の決定版として「お年始」にも最適です。

なるほど〜、年明けに良い発見をした。馬の後ろには、きっと何トンもの重い荷があるのだろう。脚光浴びるサラブレッドには敵わないが、一歩一歩前へ進むばんばの気持ちで、山と仕事に励みなさい、というわけで、今年も「歩キ眼デス」をよろしくお願いいたします。


松飾り



IMGP6012.JPG

クリスマスが終わると、リースやツリーがさっさと片付けられて、玄関に松飾りがお目見えする。こんな変わり身を見せるのは、きっと日本だけだろう。見事なものだといつも思う。ハロウィンだって、いつまにやら定着したし、ボジョレーヌーボーの日だってジワジワと責め立ててきた。父の日母の日海の日山の日夫婦の日親子の日妹の日・・・そのうちカレンダーがお祝いだらけになるかもしれない。いやいや、じつは毎日が記念日で、2月29日だってニンニクの日・・・。
それにしても仕事が終わらない・・・


白富士



PC230796.JPG

氷点下になると、景色は凛としてくる。河口湖畔から一瞬だけ姿を見せた富士山は、裾野まですっかり雪化粧。先週三日続いた冷たい雨が、雪になったようだ。それにしてもガ〜ンと冷え込んできて、シャッター押す手が直ぐにかじかんだ。


PC230807.JPG

山頂付近は風が強いらしく、雪煙が舞っている。そこに立つことをイメージすると、凄まじい風音と圧力が身体を襲う。きっと転がされるに違いない。これから眠りにつくのだから、近寄るでない!。来年も沢山の登山者が訪れるのだろうし、しばらくは静かに休むといいね。


PC230817.JPG
腰のつよさは吉田うどんから学んだのかな


「ほうとう」ねえ〜好きじゃないんだよねえ〜と言いながら頼むと、これが意外に美味しいので、ビックリ。いつの間にか、ほうとうが進化している。短くねじれた麺には腰があって、味噌味がよく絡む。そして野菜が豊富でこれも嬉しい。味噌が冷え冷えの身体をすっかり温めてくれた。河口湖畔、どこでも1050円なり。


年賀状


PC250884.JPG

年賀状のアイデアにしようと、発作的にこんな羊羹を買ってしまった。なぜか・・・?忙しくなると、やたら甘いものが食べたくなる。そう、何を隠そう(隠す必要もないのだが・・)、豆を原料としている甘いものが好きで、和菓子がいつも筆頭に来る。相撲でいえば、東の横綱というところか。羊羹が和菓子の部屋頭だろう。旅に出ると、必ず探して、買っている。そこへマッタを!をかけてくるのが、西の横綱の枝豆だ。これには、協会もつい「スマン、スマン」と目尻を下げ「お〜君がいましたね〜」と座布団をすすめてしまう。そうだ、枝豆関を忘れていた、申し訳ない。
そして大関は、となると〜さまざまな技を繰り出してくる甘納豆。そして褐色の弾丸、房錦を彷彿とさせる黒豆だろうか。玄人受けする安定感は、誰しもが認めるところだ。うんうん・・。いかん、白肌のガブリ寄りする豆腐を忘れていた。春夏秋冬、二桁の星で番付けの上位に顔を出してくる・・・・
ダメだ。こんなこと書いていたら・・・間に合わない〜〜〜年賀状。


ギンコウボク


PC210762.jpg

今年最後の吟行歌会が終わりました。春夏秋冬、いろんなバタバタもあったけれど、なんとか乗り越えて九回まできました。少しずつですが、吟行歌会の楽しみを分かち合える人が増えてきて、とても嬉しく思っています。今回は、Yさんが御苑のなかで知り合った方を歌会に連れてくるというハプニングもあって、まさにライブならではの楽しさでした。とある一日、同じ時間を共有し、歌をつくって語らうというのは、魔法のような不思議なひとときです。
こんな不思議な樹に声をかけられたのも、その魔法の一つ!?


IMGP6283.JPG

(^O^)/僕も吟行〜



お気に入りの言葉から


シクラメン.jpg

小さな町で、旅館の女将をやっている妹が、ブログを書いている。今日はそこから、ちょいと失敬した。
・・・番組は、あの宮崎駿さんがでていた「プロフェッショナル仕事の流儀」。原稿に向かって、やたら頭をかきむしり、書いては捨て書いては捨てを繰り返し・・・。つぶやく言葉は「あー面倒くさい、面倒くさい」それも何度も・・・。
そうして、ぽっと吐き出した言葉が「あー面倒くさい、大事なことはみんな面倒くさいんだよなー」・・・。
そうそう「大事なことは、みんな面倒くさい」なんだ。

なるほど、頭をかきむしって出てきた言葉が「大事なことはみんな面倒くさい」。物書きらしいひとの言葉だ。そうなんだよなあ〜、大掃除、年賀状書き、お歳暮のお礼書き・・・暮れだけでもあれやこれやと、分かっているけど、なかなか手がまわらない。しかし、面倒くさいを連発していると、ごまかし人生のドミノ倒しになっていくし・・・机の前の山も片付けなくてはいけないし・・・。大事なことは、ほんとうに面倒くさい。


新宿御苑(2)


IMGP6262.JPG
これは山茶花


今日も雨だったので、アササンは中止。寒いときだけに、連チャンの中止はなぜか嬉しい。というわけで、今日もだらだらと御苑の続きです。冬至が近いこともあって、昼間から西日状態で、眩しいったらありゃしない。ところで、北国の人たちは、冬至を越えると、なぜかホッとする。まだまだ寒くなっていくというのにね。日が長くなっていく喜びは、北半球のどの国でも同じらしく、「日が長くなりましたねえ〜」の挨拶をよく使うようだ。


IMGP6238.JPG

さて、枯れ葉舞い散る樹々の中に、次の命を育んでいるものがいた。コブシだ。寒いからなのか、蕾のまわりがフサフサしている。動物の毛みたいでやや固い。桜も小さいけれど、蕾のカタチをなしてきた。椿も散っていく山茶花を横目に見ながら、蕾を膨らまし始めている。明後日は、お天気になるようだ。



IMGP6251.JPG
クヌギの葉を踏みしめて歩くは楽しい〜♬


新宿御苑大温室


PC150701.JPG

これから関東全域に雪が降るようです。北海道に住む妹から「また、東京の人の慣れない歩き方と転ぶ姿をテレビで見られる」と変なメールがありました。たしかに上京した当時、雪が降ると皆がよく転ぶので、ビックリした記憶があります。

PC150699.JPG

さて昨日の続きです。吟行を予定している新宿御苑には、テーマパークのような大温室があります。昨年、全面的な建て替えがあり、観ようと思って行くと、いつも閉館(午後3時半まで)。今回が初めての見学です。大木戸の出口側から入ってみると、もう春のような暖かさで、おなじみさんからなんじゃこれの南洋植物が茂っています。高いガラスの天井から光が入ってくるので、野外を歩いているような気分です。
一つひとつチェックしていくと、「タビビトノキ」とか「キソウテンガイ」など、珍しい名の植物もあって、ウ〜ン、これは歌のヒントにもなりそうだ。


IMGP6160.JPG
グリーンネックレスの花、初めて見ました


PC150703.jpg
これがタビビトノキ



御苑ロケハン



IMGP6274.JPG
鳥の巣か、蜘蛛の巣か、動脈か、命が始まっている・・・



今週末に吟行歌会があるので、いつものようにロケハンをしてきた。今回の吟行場所は、新宿御苑。入苑してみると、ほとんどの木立が薄着姿。とても寒そうです。どうしましょう〜と一瞬、思ったのですが、まあ、これはこれで面白い歌が生まれるかもしれないな。
というわけで、歌のヒントになればと、苑内の風景をいくつか紹介。



IMGP6198.JPGのサムネール画像

IMGP6224.JPG
IMGP6232.JPG


レベル



PC140638.jpg
応援した札幌出身の鈴木貴男プロのサーブ


週末、二つのスポーツを観戦して思った。勝利する者のレベルは、とてつもなく高くにあるということだ。まずは友人から誘われて観戦した男子プロテニスの試合。世界ランク12位の錦織は、参加していなかったが、デビスカップのメンバーが揃ったエキジビションマッチだ。まずはそのスピード。サーブされたボールが、観客席から見えない。ストロークも強打されると見えない。白い軌跡が左右を往復していく。さらに驚いたのは、テクニック。美しいフォームから繰り出されるショットの一つひとつが、相手コート深くへ突き刺さったり、流れていったり・・・。世界のトップは、これ以上のレベルな訳だから、それはもう神業に近いのだろう。



PC140657.JPG

神業といえば、女子カーリングの中国チームもそうだった。カーリングの細かいルールや試合運びは分からなくても、中国のチームのレベルの高さは、誰が見ても分かる。ほとんどノーミスで、試合を優位に進めていく。テニスもそうだけど、ミスした者が必ず負ける。申し訳ないが、今の日本の実力では、中国にまったく敵わない。ミスをしない技術を身につけていくしかない。


風強し〜


PC080621.jpg
新宿中央公園のこのイチョウも今ごろ、薄着姿!?


風が音を立てています。プラタナスの葉が渦を巻いてクルクル。枯れ葉は車道へと飛んでいき、枝に残っているのはもうわずかです。この一ヶ月、新宿通りの街路樹の変化をじっくり楽しみました。経費節減なのか、毎年行われている剪定作業が今年はなくて、樹々は紅葉、落葉と正しい一生を終えました。きっと満足だったのではないかな。


小津安二郎



小津安二郎.jpg

パソコンを立ち上げたら、グーグルの画面は、嬉しいイラストだった。東京物語のワンシーン。今日は小津安二郎の生誕、そして亡くなった日だ。粋なことをする。今日の天声人語でもこんなワンシーンを紹介していた。

苦楽をともにしてきた老妻が死んで、葬式もすんだ。隣家の奥さんが通りかかって「お寂しゅうなりましたなあ」。「一人になると急に日が長(なご)うなりますわい」。つぶやく夫の向こうに瀬戸内の海・・・。



小津安二郎−1.jpg
V−2.jpg

笠智衆の朴訥で鼻にかかった声が聞こえてくる。小津安二郎が描きたかった父親像を、名優笠智衆が演じていた。今とは比べ物にならないくらい、暮らしがゆったりとしていた時代だった。何度観ても心に沁みてくる「東京物語」。日本人の心が美しく、輝きを放っていた時代がフィルムに残っている。登場人物それぞれが話す言葉のなんと美しいこと・・・。

美しい言葉などない。言葉が美しくなるのだ。誰かが言った名言だ。



第五回講談女流会.jpg

言葉といえば、昨晩、友人Yさんが席亭を務める講談会のお手伝いをした。気っ風のいい、そして艶やかなお姐さんたちの講談を聞いていると、話芸で飯を喰うということは大変なことだなと感じた。素人了見で失礼だが、二人の講談が、毎年上手くなっていく。今年で五年目。これから楽しみな二人だ。見守りたい。


久々のISS


IMGP6069.JPG
昨日のISSは四谷の真上を通過していきました


昨日の夕方、権師匠からISS情報のメールが入る。「5時41分、西の金星付近を見よISSだよ」。もう時間、ないじゃないか。ベランダに出て、夕まぐれの西の空を見ていると、小さな光が見えた。久々のISS。見慣れた光が、金星に近づいて行く。あららら、重なるんじゃないの〜と思うくらい急接近。そのすぐ横を通り過ぎると、今度は淡く輝く半月のそばへ。ゆっくりと挨拶を交わすようにして、東の空へと消えていった。

今日も見えるらしいので、お楽しみください。

見え始めは、東の空から。でもちょっと角度が低いかな。
16:56:30(東)30度 〜 16:56:30(東)30度 〜 16:58:30(東北東)10度


雨上がり


IMGP6133.JPG

雨上がり、夕方の空が美しい。郵便局に行くついでがあったので、こんな切手を買った。日本全国の名山が10枚シートになっている。文字が小さいので、拡大鏡で山の名前を調べる。青森県岩木山、富山県剣岳、神奈川県蛭ガ岳、鳥取県大山、新潟県妙高山、山梨県甲斐駒ヶ岳・・・踏破した山々が連なっている。今年、登るはずだった奈良県の大台ケ原も入っている。
大きな山が、こんな小さな切手の中に。不思議なものだ・・・。


IMGP6135.JPG

不思議といえば、ある縁で、もう半年以上、山の仕事をしている。子どもたちに山の楽しさを知ってもらおうというサイトをつくっているのだが、これがなかなか手強い。春までにアップしなければならないので、いままさに山場だ。好きであるということは、何かの波を出しているのだろうか。



メタセコイアの秋



PC080596.jpg


意外と知られていないのが、メタセコイアの紅葉の美しさだ。柔らかで風合いのある葉っぱは、西日が当たると淡いセピア色に輝く。まるで光を吸い取っているかのようで、さわさわと美しい。ブナのように葉を鬱蒼とつけないのも、紅葉を明るくしている要因だろう。このメタセコイア、もう少しすると長者となって、沢山の黄金をバラまくのだ〜。


人間は考える足!?である


PC060553.JPG
今朝の朝焼けはなかなかだった



アササンの最中にいろんなことを思ったり、考えている。ただポケ〜と歩いているわけではない。「あの仕事は、なんとか間に合わせないと、まずいよなあ・・・」とか「今度の題詠は、けっこう難しい〜」とか「昨日呑んだ酒は、一合入っていなかったな」とか「そうだ、山の靴早く洗わないと、また小言を言われる、まずい」とか「お歳暮もそろそろ贈らなければ・・・」。
ところが家に戻ってくると、そのいくつかをすっかり忘れている (・・;)


Mさんのこと


IMGP4973.JPG

昨晩、仕事の先輩Mさんの通夜に行ってきた。30年以上前に知り合ったのだが、誰に紹介されたのか、お互いにすっかり忘れてしまった。出会いの印象は、強烈だった。背丈があって、声が低くて通る。顔は厳つく、目がギョロッとしている。日本人離れしていて、圧倒された。しかし笑うと可愛い。希少種の動物に出会ったような喜びが、カラダの中から湧き出て、この人とは、きっと良い関係で付き合っていくかもしれないと予感した。

やがて香港の取材を一緒にしないかと誘われた。デザインしか出来ないのだから、無理だと断ったが、なにか書いている振りをしていれば良いと言われ、生まれて初めての海外旅行「香港五日間の旅」が始まった。運転手つきのベンツに乗って、香港のアチコチを取材していく。豪華な料理の撮影が終わるたびに、一日五食以上食べたというか、食べさせられた。Mさんはもりもり平らげていった。凄い食欲だった。一度足を踏み入れると、生きて外へは出られないと噂されていた九龍城。そこへ連れて行かれたときの怖さは、半端ではなかった。薄暗い迷路のような細い道には、アヘンのような匂いが漂い、ときおり見かける老婆の顔には刺青があった。映画のロケ現場ではなく現実だと思うと、生きた心地がしなかったが、彼は逞しく、力強かった。

Mさんの話をすると切りがない。芸大の試験では、筆記が受かったのに実技のデッサンで落ちたこと。若い頃、ヨーロッパを放浪し、シロクマの毛皮や手づくりのロウソクを道端で売って暮らしていたり、世界各地の湖や川を釣りしていたことなど・・・。何より凄いのは、一度も務めることなく人生を送ったことだ。無責任な先輩だったけど、おおらかで、優しくて、誰からも愛された人だった。合掌。



朝日歌壇


PB240536_2.jpg


一昨日の朝日歌壇にこんな短歌が選ばれていた。

言い値にて  雑誌を売りて  得たる金  三日の命を  養ふに足る

作者の住所明記には〈ホームレス〉とあった。また、ひとり現れた・・・。
四年ほど前、朝日歌壇に彗星のごとく一人の歌人が現れた。自称「ホームレス」の公田耕一さん。わずか十ケ月の間に四十首、ほぼ毎週のように、異例の頻度で入選を重ね、いつの頃からか「ホームレス歌人・公田耕一」と呼ばれるようになった。しかし、ある時からプツリと歌が途切れた。
こんな歌を詠んでいた。

柔らかい 時計を持ちて 炊き出しの カレーの列に 二時間並ぶ
パンのみで 生きるにあらず 配給の パンのみみにて 一日生きる
鍵持たぬ 生活に慣れ 年を越す 今さら 何を脱ぎ棄てたのか
百均の「赤いきつね」と迷いつつ 月曜だけ買ふ 朝日新聞
哀しきは 寿町と言ふ地名 長者町さへ 隣りにはあり
親不孝通りと 言へど 親もなく 親にもなれず ただ立ち尽くす
日産を リストラになり 流れ来たる ブラジル人と 隣りて眠る

月曜になると、決まって彼の歌を探していた。彼はどんな人なのか・・・。やがて彼を歌う歌も選ばれるようになった。新聞社は、連絡を求める旨の記事を掲載した。そして『ホームレス歌人のいた冬』という本も出版された・・・。

神宮の森を歩いていたら、ビルの隙間からこぼれた夕暮れの光が、一人のホームレスを照らしていた。夜は、温かなところで眠れるのだろうか。この季節、彼らを見ると、いつもそう思う。


それぞれの赤



IMGP6118.JPG
赤が最も美しくなるのは、蔦だと思う


紅葉がより美しくなる条件に「夜間の急激な冷え込み」「大気の乾燥による地中水分の減少」「直射日光の強弱」がある。気温が、一日の最低気温が八度以下になると紅葉が始り、5~6℃以下になると一気に進むらしい。都心では、この条件がなかなか揃わないので、きれいな紅葉というわけにはいかないが、それでも探せば見つかる。



IMGP6087.JPG
ドウダンツツジの赤


IMGP6112.JPG
ハナミズキは鈍色の赤


オフサイド


PC010527.JPG
オフサイドの後、早明の選手たちが交互に並んで、ユーミンの歌を聴いた


早稲田ラグビー部の垣永主将が、ユーミンの歌「ノーサイド」を聴きながら泣いている。その映像は、国立競技場のアストロビジョンに大きく映し出された。涙が二筋、夕日を浴びて光っている。歌詞がググッと心に響いてくるから、こちらももらい泣きした。ラグビーに青春をかけた男が、最終戦で力を使い果たし勝利した。主将としてのチームをまとめた日々も重なったのだろう。美しい男の涙だった。

PC010525.JPG
涙する垣永主将を映し出すアストロビジョンを大観衆が見つめる


対抗戦ラグビーの最終戦は、伝統の早明戦と決まっている。来年取り壊される国立競技場での最後の試合に、4万7千人が駆けつけた。両校のひとつ一つのプレーに大観衆は、声援を送った。そして早大が明大をノートライに抑え、15−3で勝利した。
あの東京オリンピック開会式から半世紀、アスリートを見守り続けた国立競技場にも、ご苦労さまのノーサイドだった。
好い試合、良い一日だった。



ユーミン.jpg

ノーサイドはこんな曲だった

彼は目を閉じて 枯れた芝生の匂い 深く吸った
長いリーグ戦 しめくくるキックは ゴールをそれた

肩を落として 土をはらった
ゆるやかな 冬の日の黄昏に

彼はもう二度と かぐことのない風 深く吸った

何をゴールに決めて
何を犠牲にしたの 誰も知らず
歓声よりも長く
興奮よりも速く 走ろうとしていた あなたを
少しでもわかりたいから

人々がみんな立ち去っても私 ここにいるわ

同じゼッケン 誰かがつけて
また次のシーズンを かけてゆく

人々がみんなあなたを忘れても ここにいるわ

何をゴールに決めて
何を犠牲にしたの 誰も知らず
歓声よりも長く
興奮よりも速く 走ろうとしていた あなたを
少しでもわかりたいから

人々がみんな立ち去っても私 ここにいるわ



PC020548.JPG


さむっ


IMGP6028.JPG
ハゴロモジャスミンに産毛!?


今朝は寒かった〜。東京は、今シーズンの最低気温だったそうです。重装備して歩きました。花といえば、もうほとんど菊ばかり。初夏からずっと咲き続けていたハゴロモジャスミンも、花をすっかり減らしていて、香りを失っている。そしてよく見ると・・・花びらに産毛が。寒いからだろうか!?


IMGP6041.JPG

さて週初めに見つけた花の名前が分からず、権師匠に相談をしていました。そうしたら、「アブチロン・ヒブリドゥム」だとメールが。アブチロンは、黄色い花だと思っていたので、まったく気がつかなかった。開花期間が長いけれど、この時期にポツンとこんな色で咲いていると、分からないものです。


権師匠から、こんなおもしろサイトを教えてもらいました




キャンドル


IMGP6066.JPG

ちょっと前に、大手企業のずさんな管理体制や誤ったメニュー表示が次々に明るみになり、トップが謝罪をしていた。企業はコンプライアンスとかいって、行動指針を作って内部統制の構築に取り組み、社員に対しては行動基準を遵守していくよう求めていた。なのにだ・・・。もしかしたら、企業ぐるみでやっていた!?(のではないか)。利益を出さなければならないし、競争が厳しいのは分かる。が、嘘はいかん!なんせ、食べてもよく分からないんだから。

でもこのニセモノのキャンドルなら、だまされても良いなあ〜とその精巧さに目が点。メラメラはヒラヒラで、ユラユラは電気の灯りなのだ。騙されているのに、なんだかあったかい・・・(^^♪ 


叔母のこと


IMGP6037.JPG

ヤマブキの花がすべて散って、だけになっている。じっと見ていたら、叔母のことを思いだした。昨年の夏、庭でこんなことを言っていた。「わたし、ヤマブキの花が散っても、しばらくこのまま楽しむの。可愛いでしょ」と。よく見ると、花びらがないのに、咲いているように見える。なるほど〜と感心した。そんな話をしてくれた叔母が、この夏、札幌で大きな手術をした。背骨が歪んでいく側弯症が進行したからだ。
術後の九月、病院を訪ねた。ずいぶん痩せていたが、美しさは変わっていない。そして気丈夫さも。またあの庭で花を見せて、と励ました。


イチョウチル




夕べの突風と雨で、イチョウの葉が散った。お天気の神様が「もう諦めて、さっさと散りなさいよ」と都庁に向けて、強い雨風を送ったのだろう。葉には涙のような雨粒が付いている・・・。
イチョウは東京都のシンボルマークだ。頭文字「T」をあしらい、色は鮮やかなグリーン。このマークには「躍動、繁栄、潤い、安らぎ」が込められているそうだ。

知事はイチョウマークの緑の椅子にしがみつきたいらしい。とにかく後出しジャンケンの人で、答えがコロコロ変わる。そしてついには、頼んでもいないのに、借用書を出してきた。みっともない人だ。オリンピックで利権を得る人たちは、彼を擁護するのだろう。どんな結末になるのか・・・。

マークに込められた通りの筋書き「躍動、繁栄、潤い、安らぎ」という、人生を目論んでいたのだろう。そうはいかんぞ!
イノセミジカシ・・・ポイセヨポスト〜♬


神宮銀杏並木


PB240527.jpg

空に伸びる銀杏を見上げていると、まるで北国の秋にいるかのようだ。強い西日が当たって、黄色をオレンジ色に染め上げている。今年の紅葉は、例年より早くて、美しいのではないだろうか。大きな台風が何度も上陸したので、葉が少なくなったのではと心配していたが、そんなことはなかった。
ただ、上だけを見ている分には、気分は爽快なのだが・・・


PB240507.JPG
近くへ行ってカメラを上げると


PB240519.JPG
実は、こうよう〜


山茶花


IMGP6021.JPG

日の出前は、息が白くなるほど冷え込んでいる。すれ違う人のほとんどは、帽子&手袋着用だ。気合いを入れなければ、外へ出るのが辛い。花も少なくなってきているし・・・。それでもアササン途中に、日が差し始めると、嬉しくなる。光を浴びると、生きていることを実感するからだ。当たり前のことだが、感謝の気持ちが湧いてくる。
すっかり満開になっている山茶花。ちょっと不思議なことに気がついた。
「さざんか」と打てば「山茶花」と出るが、これって、文字が逆じゃない。「茶山花」でしょ。というわけで、調べてみると、ありました。納得です。



IMGP6010.JPG
お茶の花.jpg
お茶の花に似ているからかな〜、とも思っていました


環境ポスター展



PB200465.jpg

今月17日から始まった環境ポスター展。会場は、事務所から近くの元小学で、改装された教室が展示場だ。45人のデザイナーが、環境への想いや主張をポスターに描いている。毎年、参加しませんかとお声を掛けていただいていたのに、忙しさにかまけて、観るだけに回っていた。今年は、ヨシッと気合いを入れて手を挙げたのにもかかわらず、構想に苦しんでしまい提出が大幅に遅れた。そんなこともあって、表現についてはライターのWさんから、やはりの厳しい助言をいただき、納得。来年にリベンジだ。

声をかけた友人らに無理を言って、昨日の夕方に来てもらった。デザイン関係、そして歌会の友人たちで、何人かが初顔合わせ。先日の「三弦物語」で知り合った、ガーナ人イラストレーターHさんも駆けつけてくれた。未知の国ガーナを片言の日本語と英語のチャンポンで語ってくれたHさんのおかげで、二次会は盛り上がり、楽しい時間を過ごすことができた。
皆さま、ありがとうございました。


やったぜニッポン!


PB200483.JPG
アウェーとは思えない応援席。喜ぶサポーター。しかし寒そうだ・・・


昨日は、美しい月を眺めながらヨルサンをして、早寝。そして今日、早起きしてベルギー戦だ。スイッチを入れるともう始まっている。開始15分、またもや日本のミスで失点。オイオイ〜お願いしまっすよ〜。相手は「赤い悪魔」とヨーロッパで恐れられている世界ランク五位のベルギー。一方日本は、ランキングが下がり続けて現在44位。これは、厳しい〜。ところが前半終了に柿谷のシュート!ヨッシャー!先日のオランダ戦で、決定的なシュートを外していただけに、これで帳消し。良くやった。


PB200466.JPG
すっかり夢中になって忘れていた。カメラを持ち出して撮り始める


そして後半に入ると、流れが日本に・・・見事なパス回しから、本田、岡崎がゴールを決めていく。まるで夢を見ているようだ。しかし終了間際に、コーナーキックからのボールに文句なしのヘディングを決められて、あわや〜。しかし何とか乗り切って、勝った〜フウ〜。
今日のエネルギーの半分くらいを使ったみたいだが、気分は爽快。夕刊のスポーツ面は、凄い記事になるだろうなあ。


PB200489.JPG
ザッケの采配と選手起用がやっと日の目を見たのか



三弦物語


IMGP5998.JPG
舞台の横に並べられた三味線の数々。ルーツも分かる



神楽坂の友人から誘われて、今年も法政大学主催の「伝統芸能を鑑賞する集い」を楽しんだ。演し物は「三弦物語ー海を渡った三弦の系譜」。中国の三弦、沖縄の三線、そして日本の三味線を様々な伝統芸能を通して紹介、演奏するというもの。
まずは中国の三弦。五本の指に義爪を付けて弾くので、流れるような音が生まれてくる。演奏する女性の背筋も美しく、しばし古き良き中国を感じさせてもらった。三弦の後は、沖縄の三線。14〜15世紀頃、琉球の時代に中国から伝わった。テンポの良い三線の音が会場に広がると、誰かが踊りながら前へ出てくるのではないか、と期待したがそんなことはなかった。

そして長唄。司会を担当する杵屋浅吉さんのとぼけたような話し方がなんとも可笑しく、会場の空気を和らげていく。間合いとテンポが良くて、落語の世界に入っても、味わいのある芸風を確立したのではないだろうか。
あ〜思いだしても可笑しい。
ところが三味線を持つと様子が変わる。やや首を前に出し、頭も目も微動ださせずに、三味線の音を引き出していく。若手のホープとの掛け合うような見事な合奏。そこに歌が入ってくるのだから、もう歌舞伎の世界だ。いいね〜♬
そして義太夫では、浄瑠璃の人形が見えてくるようだったし、若手の津軽三味線が奏でられると、津軽は爆発だあ〜というくらいのエネルギッシュな波動が会場を覆った。じょんがらはラテンのリズムだ。
三味線フルコースが終わると、拍手喝采。大学の主催らしく意義のある企画だったし、想像以上に面白かった。今年で終了なんて勿体ないねえ・・・。


恒例芋煮会


PB160462.JPG
まずは醤油ベースの芋煮。アクを取っています


日帰りの高尾山だというのに、麓に集合した芋煮隊6人のリュックは、戦地に向かう登山兵!?のように膨れている。なんとも怪しいオジさんたちだ。今回は、何よりも省エネ&スピードということで、ケーブルカーとリフトを使用。しかし、高尾山は相変わらずの人気で、乗り場は長蛇の列。待ち時間を加味すると、歩きと変わらぬ到着時刻になってしまった。


PB160465.jpg
薫製用の煙突が完成〜上から顔を出している針金は何か!?


一丁平に着くと、まずは6人用のテーブルを確保。各隊員はそれぞれの持ち場について戦闘開始だ。サラダ隊員二人、醤油ベース隊員がすばやく動き始める。こちらは第二部の味噌ベース隊なのでノンビリしていたら、即席スモーク隊員からダンボールで煙突を作るようにと指示が下る。網の大きさを確認してから、ダンボールを適当に折ってガムテームで補強し、とりあえず完成!


IMGP5969.JPG

テーブルに戻ると、サラダ隊二人はすでに二種類を完成させているし、醤油ベース隊員も牛肉のアクを取り始めている。クンタマ用の卵を6個剝いて、網に乗せて薫製ダンボールを被せる。お待たせ〜と、まずはビールで乾杯!


PB160480.JPG
クンタマ6個できあがり〜♬


PB160482.JPG
針金にはソーセージがぶら下がっていたのです


PB160477.JPG

隊員それぞれの慰問袋からメザシやらカキピーなどが出てきて、さながら屋外居酒屋が出来上がる。T隊員の作ったハムサラダが美味しい。「これはワインだ!」と声を上げると、ワインが3本出てきた。またまた幸せ気分〜山形系醤油ベースの芋煮がなくなって、庄内系の味噌&豚の芋煮に取りかかる。


PB160483.JPG
味噌&豚の芋煮がもうすぐ出来上がり〜

具がなくなると帰りは、軽いリュッックで下りられる。これも嬉しい。・・・ダラダラ呑み食べしていると、とうとう人がいなくなった。最後に〆のうどんを投入して仕上げ。「ごちそうさんでした〜♬」。


芋煮会


PB090354.JPG
えっ、芋煮会!?


午前中の大きな仕事の山を超えて、しばし虚脱状態でした。受信メールを見ると、明日、高尾山「一丁平」で催す芋煮会の連絡メールがアレコレ送られてきます。これは山仲間と続けている恒例の「芋煮会」。
5.6リットル鍋で、まずは山形系の牛肉芋煮を楽しんでから、豚肉と味噌で作るさっぱり系の庄内風の芋煮も食べ尽してしまうという、長期戦の芋煮会だ。アルキメデスは、庄内風を担当することになったので、そろそろレシピを用意して買い出しに向かいます。
しかし、わざわざ山の上にまで、ガスやコンロ、大鍋やら大量の酒・食材を運んで作らなくてもと思うのだけど・・・みんな好きなんですね〜。
寒くなりそうだから、ダウンとゴアテックス上下、手袋に毛糸の帽子も・・・となると、リュックが一杯になりそう。


日本一安い飲み放題


IMGP59338.JPG

「あのね〜、これ、止めた方が良いと、おもうよ」と思わず、笑いながら、店員の方に言ってしまいました。
ここは札幌駅からほぼ0分のモダンなお店です。クラス会が終わった日曜の午後二時。つまり五時までの三時間、飲み放題だという。
見つけてきた幹事さんも立派だけど、このお店も太っ腹。どうしてこれが、まかり通るのか!なぜなぜ!?
さて、食べ物はどうなのか?店員さん曰く、殻付き牡蛎の「ドンガラ焼き」がオススメだという。いただきましょう。「バーニャカウダ」!?いただきましょう。というわけで、バケツに入ってきたアツアツの殻付き牡蛎がやって来ました。まあ!どれも大きいこと〜開くとプリプリ!。ウンマイ!!そして、バーニャカウダはというと・・・。マイタケ、椎茸、百合の根に銀杏、そしてホオヅキ・・・。痺れました〜
その他いろいろ頼んで、おひとり様/合計1,350円。札幌は、凄い・・・。


IMGP5934.JPG
お洒落ですよね〜



DEKOちゃん


IMGP5939.JPG
ローズマリーに小さな花。初めて見ました


母と過ごした後、ホームの近くに住む小・中学校のクラスメイトだったDEKOちゃんの家を妹と訪ねた。前々日の小学校のクラス会、前日の中学校のクラス会でも一緒だったのに、なぜか!?
じつは二次会を中座したときに、カメラをしまい忘れたらしく、DEKOちゃんに預かってもらっていた。
母が入院していた折、そこの病院に詳しいDEKOちゃんが、妹にいろんなアドバイスをしてくれていたこともあって、二人を会わせることにした。自己紹介の後、話題はすぐに庭の花に移った。花好き同士は、すぐに盛り上がる。気遣いなんていらない。
妹は下宿旅館の女将で、DEKOちゃんのお嬢さんも最近、軽井沢の某有名旅館に嫁いだというから、これはもしかしたら縁があるかもしれないと、勝手に思うニコニコの兄だった。


寒波到来


IMGP5882.JPG

昨日の夕方、寒い札幌から帰ってきました。寒波に覆われて今も雪が降っているようです。
さて日曜日の朝、目が覚めると外は氷雨。おまけにやや強い風が吹いているらしく、中島公園の樹々が烈しく揺れている。芝生の樹々の周りは、それぞれの葉の色に染まっていて、いかにも秋の公園らしい雰囲気だ。
カメラをかまえていると、手がかじかんでくるわ、傘が風にあおられるわで、上手く撮れない。どれもブレている・・・。寒さを感じてください。


IMGP5881.JPG
IMGP5900.JPG


IMGP5887.JPG
二ヶ月前は、↓こんなでした
     

P9130040-thumb-450x595-5055.jpg


メルトダウン



PB030418.jpg


大銀杏の気根を見上げて、Iさんは「メルトダウン!」と言った。上手い!座布団三枚!まるでオッパイみたいだなあ〜と思って調べると、別名「乳根(ちちね)」というらしい。なるほどなるほどの好いネーミング。先がちょっと赤味を帯びて、なんかそれっぽい (^_^;)
さて、気根といえば、以前新宿御苑で見たラクショウの根から伸びていた、指のようなオブジェを思い出す。あれも不思議な世界を作っていたな。
銀杏だから雌の木かなと思ってさらに調べると、そんなこともなく雄の木にも起きる。謎なのだ。
そしてメルトダウンといえば、原発。原発といえば、「環境ポスター展」。
ちょっと無理やり〜
ということで、今月17日より「ランプ坂ギャラリー」で開催される「環境ポスター展」にポスター1点を出品しています。お時間があれば、ぜひご覧ください。


環境ポスター展MAP.jpg



雨の日は・・・


「一雨ごとに・・・」の言葉が身に沁みる今日の雨です。アササンのない日は、未公開のコレクションから。

PA260241.JPG
石鎚山に吹いていた風は強かった・・・


PA260203.JPG
振り向けば霧もなくなり・・・また登りたい


PA260232.jpg
時間があれば、キノコ狩りをしていたかも


PA270311.JPG
PB020382.JPG
PB020383.JPG
パノラマはこんな写真が撮れる。上から松山城、高尾山林道と杉林


IMGP5798.JPG
黄金の綿毛。花の名は何でしょう



合唱



PB040428.JPG

週末、杉並公会堂で世田フィルの人たちが演奏するコンサートを楽しんだ。メインは合唱で、日本の童謡とレクイエム。前半はピアノソロによる懐かしい童謡の合唱。どの歌からも懐かしい言葉や想像をかきたてるオノマトメが、飛び出してくる。昨日のブログの「赤い鳥〜♬」は、ここからヒントを得た。

後半は世田フイルの演奏でレクイエム。声明のような歌声がホールに響き渡ると、一気に眠りの世界に誘われ、しばらくは ZZZZ・・・。
歌っている方々は、ほとんどがシニア世代。ひな壇に上がるときは危なかしく、おいおい大丈夫かね、と心配をしたが、それぞれの位置まで歩き、こちらを向いた瞬間、どなたも背筋がスッと伸びた。すると、じつに若々しい立ち姿だ。老いたら背筋に従う、ではいけない。伸ばさねば、と思った。

アンコールは「花は咲く」。この詩には、いつも胸を打たれる。

真っ白な 雪道に 春風香る
わたしは なつかしい
あの街を 思い出す

叶えたい 夢もあった
変わりたい 自分もいた
今はただ なつかしい
あの人を 思い出す

誰かの歌が聞こえる
誰かを励ましてる
誰かの笑顔が見える
悲しみの向こう側に

人生は一度きりしかないのだ。自分のために、人のために残りを生きよう。


久々の高尾山



IMGP5670.JPG
今日も山ガールたちの明るい声が響きます。


IMGP5744.JPG
花がまだ咲いていました。タマアジサイの見どころは、後半です。


IMGP5732.JPG
シロヨメナでしょうか。


IMGP5747.JPG
ノハラアザミには、蜂君が〜


IMGP5737.JPG
こちらはアズマヤマアザミ・・・かな?


IMGP5766.JPG
赤い鳥、小鳥、なぜなぜ赤い〜♬


IMGP5758.JPG
青い実を食べた〜♬


IMGP5761.JPG
緑の鳥〜♬


IMGP5765.JPG
黒い鳥〜♬  ウルサイ!(カラス)


IMGP5755.JPG
野いちご 甘酸っぱかった〜♬


IMGP5713.JPG
そしてこれは頂いて、塩茹でになりました。


IMGP5728.JPG
小さいムカゴは採りません。葉のカタチは覚えましょう〜



松山城


IMGP5542.JPG
石鎚になかったので、伊予柑ソフトを!



松山には過去二度来ているのに、松山城を訪れていなかった。晴天になった朝、ロープウェイを使わず、県庁、二之丸、黒門口登城道を経て松山城に入った。いったい、いくつあるの!?というくらい、関所のような大きな門が続く。これでは、敵は本丸になかなか到達出来ない。おまけに門の前でウロウロしていると、城壁の小さな窓から弓や鉄砲で狙い撃ちされる。
松山の自慢の「おもてなし」は、ここにはないなあ〜と思っていたら、本丸の広場で袴スタイルのマドンナ三人が、案内サービスをしていた。気分は一気に、坊ちゃんの世界。彼女たちは、しきりに記念写真のサービスをしている。良いなあ〜このサービスは。


PA270319.JPG
黒門口登城道を登って行くと・・・


PA270326.JPG
門がいくつも現れる・・・曲がる・・・門が現れる


PA270343.JPG
案内マドンナが写真のサービスをしてくれる


PA270355.JPG
いよいよ天守閣へ


さて天守閣へは、長く急な階段を上る。ハシゴのような階段なので、スカート姿の女性たちは、登る前から大騒ぎだ。登って登って、ついに大天守へ。お〜なんと、360度の世界だ。天下泰平の時代、殿様はここから城下を眺めていたのか・・・。台風一過だったので、瀬戸内海の島々や石鎚山などが、はっきりと見える。山の天気はイマイチだったけど、今日は素晴らしい。しばらくの間、四方からの眺めをたっぷり楽しんだ。



IMGP5512.JPG
IMGP5532.JPG
IMGP5540.JPG
瀬戸内海が見えます


IMGP5517.JPG
左奥に石鎚山が見えます


城下町の良さは、なんだろう。松本、金沢、仙台、盛岡、どこにも共通した空気があって、住むとしたら城下町が良いなあと、訪れるたびに思う。市内から城が見えると、なぜかホッとするし、歴史や風土が残っているから、街に落着きがある。そして松山の人たちは、みなさん穏やかで、しみじみ良い街だなあと思った。



IMGP5537.JPG
市内のど真ん中にお城。高度感が素晴らしい。松山のスカイツリーだ


いざ松山へ



PA260291.JPG

石鎚山から下山すると、その足ですぐに松山に向かった。翌日の全国歌会のために、到着入りしている九州歌会のSさんから、前夜祭をやろうというメールが入っていたからだ。伊予西条から特急しおかぜに乗り込む。西条から松山までの直線距離は、たいしたことはないのだが、電車を使うと高縄半島を大回りすることになる。しおかぜ君は、まあ慌てずに、ゆっくり瀬戸内の海を眺めていきなさいなと、海に沈んで行く夕日を用意してくれた。



PA270307.JPG
ホテルの部屋からは松山城。よし、歌会が始まる前に行ってみよう


石鎚山 (日本百名山・74座目)


PA260114.JPG
日の出前の高松駅。誰もいない


N君に、松茸讃岐うどんやら海の幸コースをご馳走になった翌朝、早起きをして石鎚山を目指す。高松〜伊予西条〜石鎚ロープウェイ〜石鎚山のコースだ。ロープウェイの出発駅の温度計を見ると4度。駅員に聞くと、上の駅は0度を切っているだろうと言う。う〜む・・・台風が去ったとはいえ、風が強いし、かなり冷え込むはずだ。また、朝方まで降っていた雨の影響もかなりあるはず・・・。登る前から不安になる。まあ、ダメなら、そこで引き返そう。


PA260136.JPG
PA260144.JPG

石鎚山は、西日本の最高峰の山だ。ロープウェイの上がっていく斜度も目眩がするほど急角度。おまけに風が強いらしく、かなり揺れる。高所恐怖症の症状が出てしまい、思わず目を下に向ける。なんとも気持ちがワル〜。山頂駅に着くとガスがかかっていて、この空気は冬バージョンだ。すぐに新品の赤のゴアテックス上下を装着。お〜暖かい。手拭を頭に蒔いてから、フードを被る。アタックザックに昼食と飲み物、キャンディ、そしてフリースを詰め込み出発。


PA260156.jpg

少し上がると、何人かが登山口が分からずウロウロしている。ガスで先が見えない上に、看板の表記が怪しい。ここで20分間のロスタイム。頂上までは約3時間だ。少しずつ稼いでいけば、何とか予定通りに着くだろう。しかし、楽しみにしていた紅葉が見えないのが悔しい。グイグイと登る。途中から風が強くなる。やがて耳元から風の音が絶え間なく聞こえるようになり、喧しいことこのうえない。


PA260162.jpg
PA260233.jpg
PA260166.jpg

しかし階段の多い山だ。後半は、これでもかというように階段が、次々に現れる。おいおい、勘弁してくれ〜と口にする。何度も小休止をするのだが、風が強いので、ゆっくりも出来ない。力を振り絞って、歩を進めていくと小さな小屋が見えた。山頂小屋だ。やっと到着。百名山の75座目を制覇。


PA260174.JPG
PA260196.JPG
振り返ると、ときどき霧が消えて石鎚山のピークが見え隠れした



PA260205.JPG
始めてのパノラマバージョンで撮ってみる


N君のこと


PA250037.JPG
彼の家に到着。雨で瀬戸内海の眺望が・・・残念



昨日、松山から帰ってきました。先週の金曜日、台風26号を迎え撃つかのように飛行機は高松へ。約一時間半、台風と激戦の末、なんとか高松へ着陸したときには、身体は硬直。ロボット歩きをしながら出口に向かうと、古い友人N君が、ニコニコしながら待っていた。四国を訪れるのは四回目で、高松は三度目。毎回N君が駆けつけて、最高のおもてなしをしてくれる。


PA250049.JPG
PA250056.JPG
PA250053.JPG
PA250069.JPG
奥さん、お母さんを亡くした彼は、自宅のリビングを改装し、週末カフェを始めた。
自ら料理を作って、訪れる人達に喜んでもらうことで、元気をもらっていると言う。



彼と出会ったのは、もう40年前。中野の小さなアパートで、一人暮らしを始めたばかりの頃だ。深夜、仕事が終わってアパートに帰ると、すぐに洗面道具をもって銭湯に駆けつける。身体を洗っていると、番台にいたおやじさんが入ってきて、ブラシで床の掃除を始めるので、椅子をずらしながら移動する。隣で同じことをしていたのが、彼だった。そして顔を合わせるたびに話すようになった。



PA250080.JPG
PA250091.JPG
彼は何でも作る。ピザ釜(写真上)もデッキも石垣もビーチまでの階段も
雨が降らなければ、ここでピザをご馳走になる予定だったのだが・・・・


彼は、母をひとり高松に残し、デザインの仕事を覚えようと五年間、修行をするつもりだと言った。志も高く、なぜか気が合った。こちらは四畳半で、彼は三畳間。今思えば、信じられないような狭い部屋で、お互い赤貧の生活をしていた。やがて些細なことで大家さんと言い争いになり、アパートを出ることになった。すると彼も同じような不満をもっていたらしく、一緒に出ると言った。その後、移ったアパートでも隣同士になり、本の貸し借りや週末のランニングなど、正しい青春まっしぐらをして過ごした。


PA250092.JPG
プライベートビーチには、台風が運んだゴミが漂着。N君は、ここから
カヌーやカヤックを出して、素潜りでタコやサザエなどを採っている


五年の月日が流れ、別れの時、彼はこう言った。「お前がいなかったら、つまらない東京だったかもしれない。五年間、ありがとう」と。
出会いから40年。「お前がいたからこそ、今日の俺がある」と言ってくれる。
友とは、ありがたいものだと思う。



PA250077.JPG
ご自慢のMGBも紹介してしまおう


落花



PA210396.jpg

初夏から咲き続けていたハゴロモジャスミン。開花期間が長く、甘い香りを放っているが、そろそろ終演の頃か。徒長枝についた花が、アササンコースにいくつも散っていた。「猛烈な台風」と、最近は台風の前に、その凄さを表すようような言葉がつき始めた。今世紀の終り、台風は風速80メートルになるらしい。40メートルでも、山で飛ばされそうになったことがあるのだから、どれほどのものか、形容される言葉さえ想像がつかない。地球上で起きている災害は、地球環境の悪化であることを私たちは知っている。それなのに・・・だ。
明日から四国へ。石鎚山は無理かもしれないなあ。


マルバフジバカマ(丸葉藤袴)



IMGP5433.JPG

秋の七草のひとつフジバカマ。その仲間で外来種なのが、このマルバフジバカマ。なんでも、約100年ほど前に、神奈川県の箱根の強羅自然公園に植栽されていたものが、逸出して全国に広がったらしい。花はこの通り白い色をしているので、最初これがフジバカマの仲間だとは思わなかった。少しずつだが、アササンコースで見かけるようになった。
切り花にしてテーブルの上に飾っておくと、静かな秋を感じさせてくれそう。


オシロイバナ




「昨日会った人が亡くなったような喪失感が、胸の中から引いてかない」と、天声人語にありましたが、まさしくそんな気持ちを抱えながら、歩いていました。天野さんの穏やかな笑顔と軽妙な話し振りが思い出され、何とも惜しい人を失ってしまたなあと・・・。でも、次の世代にきっと彼の意志は、受け継がれていくのではないかと、オシロイバナの種を見て、ふと思いました。



1997149.jpg

この種を剝くと胚乳が現れ、潰すと白い粉が出て来ます。これをおませな女の子が白粉替わりに使ったことから、この名がついたようです。



IMGP5440.JPG
IMGP5450.JPG

大きいものだけ選んで、本日ムカゴを少し収穫しました。


天野祐吉さん


PA210383.JPG

葉や花に残っている雨粒が、朝の光に輝いて、何とも気分の良いアササンだった。秋の晴れ間かね!?なんて〜意地悪なことを思いながら、家に帰って新聞を手にすると、コラムニストの天野祐吉さん死去の記事が飛び込んできた。えっ、先週までコラムを書いていたじゃないか・・・。
あー、また一人社会に灯を照らす人が亡くなってしまった。筑紫哲也さんの悲報を伝えられた時もそうだったが、ユーモアや洒脱のある批評家が亡くなるたびに、寂しさを覚えるのはなぜだろうか。天野さんは「人生は楽しく遊ぶためにある」と言っていたが、筑紫さんもそうだった。遊びと仕事を上手く両立させて、人生をエンジョイしていた。歳を重ねても、少年のような眼差しと問題の核心を見抜く力は、共通していた。日本を照らしていく人が消えていくというのは、何ともやり切れなく寂しい・・・。



PA210372.JPG


香り



IMGP5254.JPG

朝に夕に、金木犀の妖しい香りが漂っています。香りの刺激は、記憶を司る海馬に伝わり、さまざまなイメージをもたらすことで、脳にしっかり記憶されます。だからか、良い香りには、理性ではコントロールしきれない感情を呼び起こす力があるらしく、思わぬ情動に・・・金木犀の下を通ると、つい記憶を辿ってしまいます。


百八歳?



IMGP5259.JPG

このメッセージは、以前紹介した「謎解き」の御仁です。社会への提言や道徳の大切さを毎日のように張り出していたのですが、今回は趣が違います。どんな人が書いているのだろうねえ〜と思っていたのですが、これを読んでと言うか、眺めていたら、この方が朧げながら見えてきました。

台風一過。ムカゴは半分ほどになっていましたが、落ちた実は、来年また元気に芽を出すはずです。


台風と零余子



IMGP5291.JPG

先日のアササンで、大発見。こんなウフフを見つけた。誰もこれが、零余子(ムカゴ)だとは知るまい。そろそろ頂こうかなあ〜と思っていたら、この台風二十六号だ。零余子は衝撃に弱く、すぐにポロポロと落ちてしまう。なんとも、にっくき台風。何とか半分くらい残ってくれると良いのだが・・・。


さて、権師匠がここしばらく連絡がなかったので、心配をしておりました。もしかしたら、愛犬のゴンの体調が良くないのだろうと思っていたのですが、こんなメールが入ってきました。家族にそして動物たちに、いつも心優しい権師匠。お悔やみを申し上げます。


ご無沙汰しております。
老犬介護に最後の日がやって来ました。
覚悟はしていたが、やはりキツイね。
一ヶ月経ち、夫婦で流す涙もやっと枯れて来たのでご連絡致します。

9月14日午後11時30分、何時もの様にカレイの煮付けでごはんを食べて居間のソファーでグーグー寝ていたゴンが、急に『クワァーン』と何時もより長く鳴き、それが最期でした。
この所寝たきりで、トイレと食事と寝返りしたい時にクワンと鳴いて知らせるので、この時もそうだと思って見るともうすでに事切れていました。
今までの心臓発作とは明らかに違う、瞬時のことでした。

我が家に迷い込んで15年、推定18歳・・・よく頑張ったゴンちゃん、ありがとうネ!




gon.jpg



小池公園


IMGP5367.JPG

昨日、池上線にお住まいのK氏に頼み込んで、庭を一日お借りし「山ごはん」の撮影をした。全部で8品。撮影が終わるたびに、スタッフらと山ごはんなるビーフストロガノフやトマト煮のクスクスなどを次々に食べたのだが、これがどれも上手い。調理風景を目の当たりにし野外で食べるからか、はたまたH嬢の腕なのか、腹が空いているだけなのか、どんどん胃袋に収まっていき、夕方には満腹になった。
片付けが終わり、外に出ると子供たちの声が聞こえる。近づいていくと思いがけない風景〜。住宅街のど真ん中に取り残されたような大きな池があって、子供らが中に入って遊んでいる。どうして、こんな池が残ったのか、K氏に聞いてみた。
昔、この一帯は畑が広がっていて、池のある場所は釣り堀だったそうだ。閉店時に区が買い取り、様々な生き物が住める環境にして解放したとのこと。
暮らしの近くに、なかなか見られない池がポツン。子供たちの記憶に、いつまでもここでの遊びが、残っていくんだろうなあと眺めた。



PA140144.jpg
PA140197.jpg
PA140253.jpg
PA140061.JPG

こんな山ごはん。上からカレーうどん、ナポリタン、ビーフストロガノフ、サンドイッチ。


風と雲


IMGP5233.JPG

紹介したい山の写真は、まだいくつもあるけれど、アササンコースにも秋到来だ。台風のせいなのか、毎日お天気がめまぐるしく変わっている。強い風が吹いてくれるおかげで、朝の澄んだ空は大パノラマとなって、秋らしい雲を絶え間なく見せてくれる。朝陽の上がる頃、雲はさまざまな白の輝きを繰り返して、慌ただしく、流れていく。


IMGP5274.JPGのサムネール画像
ツラの葉も

IMGP5250.JPG
金木犀の花も風に散った


そして浅間山


IMG_2139.jpg
浅間は突然、頭を突き出してくる


一時間半以上登って、皆さん少しへばってきたようだ。こちらは普段の半分くらいのスピードなので、とても楽。というよりも、二日酔気味だったので助かった。あとわずかな頃に、「もう少しですよ」とSさんに、激励の声をかける。そして登り始めて約二時間、浅間は突然、頭を突き出してくる。「ほら、どうですか」と指差せば、皆さん感嘆の声・・・。


IMG_2142.jpg
「さあ〜左に見える、あのピークまで登りましょう」写真をクリックすると大浅間が!


途中下山してくる人に、今日の眺望はどうかと聞くと、ときどき雲間から見える程度だと言っていたのに、今クッキリの大浅間が登場したのだ。昨年は、雨男だったのに、今年はモーゼ・アルキメデス(^^♪イェ〜イ。良かった、良かった・・・。目を移していくと、雲海の下に小諸市も見える。


IMG_2144.jpg
ピークから見える浅間山の左側の景色


IMG_2143.jpg
さらに右側へ目を移すと小浅間が現れる


IMG_2145.jpg
真下へ切れ込むカールは針葉樹の森


これだけの迫力で広がる山の景色は、なかなか見られるもではない。真下へ切れ込むカールは針葉樹の森で、浅間山に向かって広がっている。その森の中には、赤く染まった樹々がいくつかあって、細い山道が緩やかなカーブを繰り返し、頂へと伸びる。山頂には、数人の登山者たち。
この瞬間を忘れないように、大きく息を吸い込んで、何度も目蓋のシャッターを切って、記憶に残そう〜。


小諸市街F8472.jpg
振り返れば、雲海の下に小諸市が広がる


*写真はOさん、Tさんからお借りしました。



森林インストラクターTさん


DSC05695.JPG
登る前は、ガスがかかって景観は期待出来なかったのに・・・(写真:Kさん)



歌会の翌日、足に自信がある四人と標高2000メートルの高峰高原へ。ビッグサイズの浅間山を観たら、人生感が変わるはずですと豪語して、健脚コースをゆっくり歩き始めた。このコースは、夏冬に歩いている。バリエーションに富んだコースで、夏であれば、お花畑のなかを歩いているような気分を味わえるし、樹林帯や岩場などもあって退屈しない。途中の見晴らしの良い所では、小諸市をはじめ八ヶ岳まで眺望できる(はずだ)。


白樺F8474.jpg
登り始めると、ガスが消えて青空が広がった(写真:Tさん)


今回は、森林インストラクターをボランティアにしているTさんが一緒なので、さっそく白樺とダケカンバの違いを聞いてみた。木肌の白い方が白樺で、標高の高いところに生えるのがダケカンバ。ただ若木の時は分かりにくく、わりとクネクネしているのがダケカンバとか。登山中、樹木の本を開き、丁寧に説明をしてくれるので、疲れを感じずに高度を稼げた。五本の葉がついているから「五葉松」とか、この葉は、何枚でしょう!?とクイズを出してくれたりで、じつに楽しい。こんどのアルキメデスの集いでは、Tさんに講師をお願いしようかしらん〜。



IMG_2120.jpg
落葉する時はこのカタチで・・・正解は一枚です(写真:Oさん)




初恋りんご風呂


IMG_2109.jpg

つくづくネーミングは大切だよな〜と、足でりんごをつつきながら思う。「初恋りんご風呂」ねえ〜。ご婦人をロマンの世界に誘い込むような、素晴らしい名前だ。誰がつけたんだろう〜と、りんごの匂いを嗅いだりしていたら・・・突然、扇山(山梨)の帰りに立ち寄った「君恋温泉」を思い出した。


IMG_2096.jpg
風呂と脱衣所に仕切りがない。これが良いんだよねえ〜


地図に、そのキュ〜ンとする四文字を見つけ、鼻息を荒くして駆けつけると、なんとまあ、玄関の横におしめが干してあった・・・。いまなら、ジェジェだ。なんだよ〜これ〜。なかに入ると、小さな風呂なので順番待ちだと言う。後から駆けつけてきた登山者たちも、「えっ、ここなの」なんて言っていた。仕方がない、ここまで来たんだからと、500円を払って風呂場に入るとまあ小さなこと。四人も入れば、満員札止。その時も思っていたな・・・「なるほど、ネーミングは大切だな〜」と(^^;。たしか入浴後は、コンニャクのサービスがあったりして・・・あそこは、今どうなっているんだろう〜。


IMG_2106.jpg
こちらは、露天風呂。やや熱かった



*この中棚荘の「初恋りんご風呂」もOさんの写真です。


小諸吟行歌会



IMG_2071.jpg

年四回の「四季の歌会」を始めてから丁度二年が経ちました。よし、小諸で記念歌会をしようと、歌会仲間に声をかけたところ、地元の歌友三人も加わって\13名に/。吟行場所は当然、懐古園です。心配していた雨は時間を計ったかのように上がり、懐古園は秋が始まったばかり。園内の木々が、ゆっくりと色づきを始めていました。一時間ほど経つと、あちらこちらで皆さんが紙に向かって歌をつくっています。この風景がとても好きで、毎回嬉しくなります。しみじみ、始めて良かったなあ〜と。


IMG_2072.jpg


歌はどれも、素晴らしいものばかりでした。


一席/風祭智秋

不器用だった恋の
面影を辿れば
どこかあいまいな
草笛の
旋律(メロディー)に似て


*今回は、カメラの電池を忘れると言うボンミスをしてしまい、Oさんの写真をお借りしました。



ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)



IMGP5185.JPG

濃紺のブドウの房のような実をたわわに付けている。これは「洋種山牛蒡」。ヤマゴボウではなく、ヤマブドウモドキでもなく、なぜかヨウシュヤマゴボウの名がついている。
北米が原産で、明治初期に薬草として栽培されるようになった。しかしその生命力の強さで栽培地をぬけだし、各地に野生化した帰化植物だ。美味そうに見えるが、有毒成分が実や草、根にまで含まれているという、とんでもない植物だ。それなら一層のこと「毒性山牛蒡」にすべきだろう〜!と思った。


ヤマブドウ(山葡萄)


P9140089.JPG

ヤマブドウを見なくなって久しい。小さい頃は、札幌の近郊の山で、よく見かけた。学校が終わって山に入り、ターザンごっこで遊んでいた頃、誰かが高い蔓にぶら下がるヤマブドウを見つけた。皆猿のように蔓を登ると、手を伸ばして無心に食べた。手も唇も葡萄色にさせて・・・ところが糖度が高いからなのか、すぐさま舌が割れた。食べたいけれどヒリヒリと痛む。仕方がなく、ブドウを採って持ち帰ると、母は葡萄酒を作ろうと言って、一升瓶に一粒ずつ入れはじめた。全て入れると新聞紙を固く丸めて、瓶に差し込んだ。
ある晩、台所で大きな音がした。初めは誰もそれが、なんの音が分からなかった・・・。恐る恐る父が見にいくと・・・ヤマブドウの醗酵する力は、凄いものだと知った。


薪割り



IMGP5166.JPG

八ヶ岳にはこんなあだ名がある。小屋ヶ岳。山の大先輩が、山小屋のあまりの多さに、こう命名したらしい。主だった主峰のそばには、いくつもの小屋がある。まあ、この話をすると長くなるので今回は止めよう。冬期も営業する山小屋は、その準備を夏から始める。代表的な作業が薪割りだ。薪フェチを自称しているので、どうしても薪が積まれている場所に目がいってしまう。木の種類、薪の大きさ、長さ、そして薪の積み方など木の匂いを嗅いでいると、昔々、父親の横で鋸や斧の使い方を教わった日々を思い出す。父が薪ストーブが好きだったのかどうか知らないが、我が家には長く薪ストーブがあって、小学校高学年から高校生まで、授業が終わると丸太を均等な長さに切ってから、薪を割るという作業を仰せつかった(嫌でたまらなかったが)。

腰いれて下ろせ。木の乾きを見て力を入れろ。危ないから遠くに薪を飛ばすな、などなど。
五年ほど前のこと。早くに着いた山小屋の前で、そこのおやじさんが薪割りをしていた。懐かしくなって、変わろうかと声をかけて薪割りを手伝った。「お〜上手いもんだな」。当たり前だ、こちとら小さい頃からの筋金入りだい、と二時間ほどかけて薪を積み上げると汗まみれだったが、気分が良かった。父親の教えが、今ごろ、こんな所で役に立つとはねえ・・・。
小屋のおやじさんからお礼にと貰った白ワインは、スイスイっと旨かった。

木の中心の同じカ所に切れ目を入れていく。これがかなり難しい。後一撃で割れるなと判断したら、適度な力で振り下ろす。すると、薪はスコンと静かに割れる。これが良いのだと、そんなことも言っていたな・・・。



〜の秋



P9270017.jpg

先日の台風が通過してから、一気に秋の気配。空も空気も澄んでくると、こちらまでシャンとしてくるから不思議だ。先週初めにチケットが余っているからと、テニス仲間から誘われた東レパンパシフィックテニス。おっ、いいねえ〜。世界のトップクラスが集結というので、何とか仕事をこなして金曜の午後、有明のセンターコートに駆けつけた。ビーナスVSクビトバ、ウォズニアッキVSケーバー、いずれも世界のトップ10の選手による準決勝の二試合だ。

ビーナス185センチ、クビトバ182センチ。試合が始まると、コートが小さく見えるのは、彼女らの身長ばかりではない。リターンされるボールへの反応の早さ、脚力、様々なボールを打ち返す技術。すべてが驚くような正確さで、相手のベースライン近くで様々なバウンドを繰り返す。日本の男子プロでも敵わないのではないのか〜。


P9270020.JPG

ラリーが続いて、チャンスを得た選手が思わずミスをすると、観客席から「ハ〜」と溜息が漏れた。そこで思い出したのが、二回戦で敗退した伊達公子の試合。伊達は、そんなため息を繰り返す観客席に向かって「シャーラップ」と大声を上げて抗議した。さぞかし伊達ファンは驚いたことだろう。「黙れ!かよう」っと・・・。日本人は、お行儀が良いので、ついこんな反応になってしまうらしい。「惜しい」「よし、次いこう」が、世界では正しい反応らしい。そんなことを思い出しながら、観ていたら試合は、もつれにもつれてフルセットへ。クビトバのインタヴューが始まる頃には、照明が灯っていた。すっかり寒くなってしまい、第二試合の途中で退散。秋も駆け足だ〜。



P9270022.JPG
試合後、188センチの松岡修造がインタヴューしても、目線はほぼ同じ・・・



P9290025.JPG
昨日は、恒例の世田谷フィルの定期演奏会でした
ベートーヴェンとチャイコフスキーの交響曲〜♬


花、そして頂へ



P9230217.jpg
↑写真をクリックすると、さらに迫力増大



ど〜ん。迫力あるねえ。すでに何人かが、眺望を楽しんでいる。とりあえずリュックを下ろして、頂きからの眺めをイメージする。どんなだろう。ストック一本を持って細い道を登る。いつのまにか腰の痛みがウソのように消えている。ゲンキンな腰だ〜。主人に似て、都会を離れると機嫌が良くなるらしい。なんて思っていたら、すぐに岩の上に着いた。おお〜、いいねえ。針葉樹の雄大な森が眼下に広がっている。腰を下ろして、余すところなく眺める。午前中はガスっていたので、諦めていたのに、今年はじつに運がよくて、晴れていく・・・。なんか「孤独のグルメ」の松重豊のような、独り言だ・・・・。



P9230226.JPG

ここまで登ると、花はもう見当たらない。多くは実をつけているか、枯れていて、種類が分からない。途中、食べられないだろうと思いつつ、いくつかの実を口にして噛んだ。白い実なんかは、ムヒのような医薬系の香りが広がったので、ムヒの実と勝手に名付けた。赤い実のひとつは、酸っぱい味がしたが、いざとなったら、なんとかいけそうだった。
リンドウは、木道のそばでいくつか見ることができた。秋の花で一番好きだ。マツムシソウは、花びらが欠けた三輪だけ。ママハハコは、寒さに耐えているかのように花を隠すようにして咲いていた。山の花たちは、静かな眠りに入っていく。



IMGP5209.JPG
噛むと、口の中がムヒの香りになりました〜


IMG_3476.JPG
IMGP5226.JPG
IMGP5205.JPG
マツムシソウは丸坊主がばかり


IMGP5111.JPG
ママハハコもネンネコをぎゅっと締めているよう


IMGP5212.JPG
〆はアザミ


池を歩く(2)


P9220171.JPG

二日目は、すっかり観光地になってしまった白駒池を訪ねる。美しい苔と針葉樹の原生林に囲まれ、標高2100m以上の湖としては、日本最大の天然湖だ。麦草峠の駐車場から歩くと、わずか15分。この日も観光客が多く入っていた。


IMGP5154.JPG
IMGP5140.JPG

池を一周しても30分ほどなので、まずはゆっくりと歩いてみる。樹齢数百年の時を刻んだツガ、トウヒ、シラビソの原生林が広がり、根元を覆っているのは緑の苔。じつは、ここの主役は485種類の苔たちで、その日の天候に合わせて様々な色で出迎え、訪れるゲストを楽しませてくれる。花も良いけれど、光に様々に反応する苔たち。雲間から日が射す瞬間の苔の絨毯は、溜息がでるほど美しく、森を神秘の世界に変えていく。


P9220176.jpg

明日は、花を探しながら頂きへ〜





池を歩く


P9210031.JPG

BS百名山「八ヶ岳」を観て、小淵沢から赤岳に向かう急峻なコースを考えていたが、腰痛がなかなか回復しないので、北八ヶ岳の裾野を歩くコースに変更。ピラタスのロープーウェイを使って、一気に2200メートルの世界へ辿り着く。25年ほど前、ここから一泊2日で赤岳まで、一気に縦走したことを思い出した。懐かしい。あの時は、休みなしでも飲んで食べてさえいれば、いくらでも歩けた。


P9210038.JPG
草原にポツンと建つ縞枯山荘


P9210023.JPG


さて、ロープーウェイの駅、そして駅員のファッションは、ヨーロッパアルプスをイメージしたのか、いやはやビックリ!チロリアンハットなんか、なんとも似合わなくて、こそばゆい(失礼)。まあいいやと、まずは縞枯山荘から雨池を目指す。ここは初めてのコースだ。木道が山荘までしっかり敷かれていて、ラクチンなこと。秋らしい雲がいくつも現れては、流れていく。



P9210072.JPG

雨池はとつぜん現れる。なんと神秘的な風景〜。カナダ辺りの小さな池はこんなだろうか。池の淵には、力尽きたトンボがいくつも浮いている。歌ができそうだなあ〜と、トリミングしてパシャ。ここ数日の氷点下を過ごしたトンボたち。キツかっただろうなあ。池の底をじっと眺めているようだ。
百名山を目指して、最近はピークばかりを狙ってきたが、たまにはこんなコースも良いなあ・・・。



P9210088.jpg


P9210079.jpg


朝焼け




久々にきれいな朝焼けを見た。ここは標高2127メートル、北八ヶ岳の草原にポツンと立つ麦草ヒュッテの前だ。前夜の早寝で、朝四時半に目が覚めた。しかたなく二度寝・・・外が明るくなってきたので、東の空を見ると、赤く染まっている。これはいかん!空よ待て〜と、慌ててサンダルを履いて外に飛び出した。太陽が上がる前に、ときどきこんな朝焼けに遭遇する。アチコチ動き回ってシャッターを切る。途中何度も滑って転びそうになる。気温は氷点下に成ったのだろう。木道に霜が下りて真っ白だ。慌てていたので、ダウンを着ていないことに気づく。
一度、小屋に戻ろうとすると、西の空に月がクッキリ。これも良い。



P9220126.jpg


小さな秋(2)


IMGP5022.JPG

なんだ、こりゃ? 拾いあげると銀杏。見上げると、色づいた銀杏が枝先から、たくさんぶら下がっている。もうこのまま食べられそうに見えるけど、ここから大きくなっていくようだ。そういえば昨年、吟行歌会の帰りに、みんなでビニールの袋に手を入れて銀杏を剝いて持ち帰った。あの臭いは、凄かったなあ〜。もう、実りの秋が始まっている・・・。



IMGP5051.JPG
寒さに強いドイツトウヒのマツボックリ


IMGP5075.JPG
木の実の中に、蜂の幼虫がひそんでいる!?


P9140059.jpg
これはツルアジサイだね


小さな秋




P9130040.jpg
この大きなナナカマドが赤くなったら、壮観だろうなあ〜



北の秋は、空気をヒンヤリさせて、染めたり、揺らしたり、輝かせてやってくる。千歳を出ると、国道沿いのナナカマドの実は、すでにオレンジから橙に色づいていた。北海道の人は、なぜかナナカマドの木が好きで、街路樹はもちろん庭木としても植えている。夏が終わる頃から、たわわの実が色づきはじめ、鳥たちが実を啄む頃になると、葉っぱも真っ赤に染まっている。そんな色の移り変わりを見ながらに、北の人は、短い夏をさらに惜しむのだろう。


P9130009.jpg
ススキの穂も膨らんできた・・・


三浦光世さん


P9140132.JPG

見本林を一時間半ほどかけて散策し、文学館に入ると朗読会が開かれていた。建物の真ん中が多目的ホールになっていて、50人ほどの人たちがじっと朗読を聞いている。作品は「母」。小林多喜二の母セキが、自らの生涯を語る物語だ。公募で応募した五人が、リレー形式で読んでいく。音を立てないように、静かに館内を見学。ときおり朗読を聞きながら・・・。一階と二階は吹き抜けになっていて、作品室がまわりを囲んでいる。綾子の全作品、幼い頃そして彼女を支えた人たちの写真が見やすく展示されている。多くは初めて目にする写真だった。13年間、彼女を苦しめた数々の病気(結核、脊椎カリエス、心臓発作など)の時の表情は、とても暗い。しかし後に夫となる三浦光世が現れてからの表情は、一気に輝いて見えた。


P9140116.JPG

ふと朗読会に目をやると、前列にその人、光世さんがいた。やや首を傾げて、静かに話を聞いている。ああ、この方が彼女を失意の底から救いだし、三浦文学を世に広げた方なのだ。もしかすると、会えるかもしれないと、密かに期待して訪ねてきたのだから、何という幸運だろう。


P9140119.jpg

三浦文学のテーマは「ひかりと愛といのち」。「人はどのようにして生きたらいいのか」を問いかけている作品が多いのだが、晩年は口述筆記によって光世さんが代筆をし、まとめあげていった。彼は、自分から休もうとか、止めようと言ったことがないと綾子は言っていた。どんな時にも笑顔で、綾子の聞き役となり、仲睦まじい関係を築き上げた光世さん。もしかしたら、この人は、生まれてから怒ったことなどないのではないか、と思っている。



P9140142.JPG

朗読会が終わって、椅子が片付けられ、落ち着いた頃、光世さんに話しかけた。会える日があると信じていたこと。今こうして会えたことに感謝していると伝えると、彼は手を引くようにして、綾子との出会いや当時の暮らしぶりを思わせる写真の前で、話し始めた。この手鏡で、彼女が寝たままで食事をしていたこと。二人が始めた三浦商店では、灯油まで売っていたこと。いろんな旅をして、分かり合えていったことなど・・・。別れ際には、よく来てくれましたと手を差し伸べてくれた。大きな温かな手だった。穏やかな笑顔、柔らかな物腰、90才とは思えない姿勢、神の元にいる方なのだろうと思った。



P9140135.JPG


P9140138.JPG

P9140143.jpg


三浦綾子記念文学館


P9140148.JPG

三浦綾子記念文学館は、旭川駅からバスで7分くらいだから、散歩気分で歩けるのかもしれない。バス停からすぐのところに、モダンな二階建ての文学館が、林に囲まれるようにして立っている。おお〜、ついにやって来たぞと胸が高鳴った。ここは、いつかいつかの場所だった。さて中へと思っていたら、カラマツの大木の裏側からエゾリスが顔を出した。チチチッという警戒音なのか、はたまた林へおいでよという誘いなのか、色々な動きで関心を引く。上がったり下がったり、まったく落着きがない。見ていると可笑しくなってくる。しばらくすると、林の中に跳ねるようにして消えていった。



P9140060.jpg
まあ〜落着きがなく、大人しくしていない



林のご主人が誘ってくれるなら、文学館は後にして、散策することにした。小説「氷点」の舞台となった外国樹種見本林を歩くのも、今回の目的のひとつだったから、先に歩いてもかまわない。林道には木屑が敷き詰められていて、心地よい感触が足元から伝わってくる。グッと沈む優しく気持ちのよい感触・・・林のイメージは、ますます良くなっていく。



IMGP5080.JPG
P9140081.JPG
ときおり森が開ける



この林は明治31年に植栽され、北海道で最も古い外国樹種人工植栽地のひとつ。約18ヘクタールの敷地には、6,000本ほどの樹木が育てられている。カラマツやトウヒ、コメツガ、ダテカンバなど北国を代表する樹木ばかりだ。氷点のあらすじを考えながら、三浦綾子もここを歩いたのかと思うと、小説の中にいるような気分になった。



IMGP5085.JPG
IMGP5066.JPG
IMGP5045.JPG
いろんなキノコが木々の下に沢山



歩いていると、コメツガの香りがしてきて、包みこまれるような気持ちになっていく。そして、誰もいない。これも良いよなあ〜。秋の紅葉、そして雪が降り積もった中を歩いてみたくなった。


IMGP5061.JPG


一年前


P9030010.jpg


昨年の今ごろは、どんなお天気だったのだろう。そう思って一年前のブログを調べると、やはり変わらずに暑かったとある。そしてこのサルスベリと雲を撮影していて、同じ思いを感じている。おもしろい。体内時計はそれなりに働くのだろうか。さらに戻していくとカモメの様子が綴られている。そうか、この記憶がきちんと残っていたんだ。じつは、昨日の歌会の詠題が「群」でこんな歌を詠んだ。


群青の海へ
カモメの放物線
水平と垂直の
座標軸
ゼロへ落ちる


一年前の記憶を歌にしていた。素晴らしい。これは、自分を褒めて良いかもしない。結局、残していけるものなんて、最後は記憶くらいしかないんだから、感動を貯める時間を作っていきたいと思う。

明日から北海道です。楽しみは三浦綾子記念文学館。夫である三浦光世さんが、お元気なうちに訪ねたいと思っていた。どんな出会いがあるのか。


寝坊



IMGP49923.JPG
というわけで久々の四谷交差点



秋らしいというか、夏がやっとこさ、遠のいてくれたな〜というお天気です。今朝は秋の雲が見られるという予報が出ていたのに、珍しく寝坊しました。秋眠、暁を覚えず!?でしょうか。窓を開けると涼しい風が入ってきたので、びっくり。ここ数年早く目が覚めるのは、習慣というより歳のせいだろうと思っていただけに、久々の熟睡、寝坊にちょっとうれしい朝でした。


偶然



P9080032.JPG


横浜の公園を歩いていると、ムクドリが餌を啄んでいた。そっと近寄って撮影しようと思った時、突然ランナーが画面に入ってきて、こんな写真に・・・。まあ、かえって面白い写真になったのかもしれない。
偶然といえば、昨日の写真をもう一度見てほしい。ギョギョのタイトルは、水面から飛び出す魚をヒントにした。手すりに寄せる波しぶきを撮っていたら、ときどき大きな魚がアチコチで水面高くジャンプしている。なんだ〜と思って、音がした瞬間にシャッターを切った。よく見ると(写真をクリック!)水しぶきまで写っているから、飛び出した瞬間か。
さて魚はなんだろう。スズキか。いやいや、ボラかもしれない。
週末のフライングブログに「大ボラ吹き〜」と・・・。


ギョギョ


P9080038.JPG
あ〜明日、ブログになんて書こうかしらんと思っていたら、ギョギョッ!



予想は見事にはずれ、2020年のオリンピックが東京に決まって、思わずさかなクンになってしまった。フライングは、陸上のルールからすると即失格ということになり、大人しく退場しなければならないが、一応総括を・・・。

4年前の失敗は経験則となり、事前活動とプレゼンテーションに活かされた。日本には原発の汚染水問題以外に、課題点がほとんど見つからなかった。安倍総理が招致演説で、福島第一原発の現状と対策に向けての国の姿勢を訴え、自らが責任を持って決定し、実行していくと約束したことが、IOC理事の懸念を吹き払った。こうした経緯が意外な大差を生んだのだろう。この結果に驚いたのは、日本だけではなく、競争国のスペインもトルコも同じだったようだ。
勝負はまさに「水物」ということになる。


どうやら・・・



IMGP0175.JPG


どうやら、オリンピックの誘致は失敗に終わりそうだ。話は簡単。福島第一原発の汚染水問題だ。海外記者の質問とその愚かな答弁、それを受けた海外メディアの報道から、私たち日本人はあまりにも国際社会の良識や認識からかけ離れ、知ろうとしていなかったかを知った。
なんとノー天気な日本人。まだ落選したわけではないが、良い勉強をさせてもらった(ている)のかもしれない。

地方のことより都市優先。未来のビジョンより今の幸福。自然は押さえ込めると思っている勘違い。私たちが持っていたはずの常識や危機管理意識は、いつ抜かれてきたのだろうか。

招致に失敗したからと言って落胆することはない。オリンピック招致に使った金だって、これから何十年と続く汚染水対策や廃炉にしていく巨額な予算を思えばたいした額ではない。この「国家的な危機」を認識し、新たな舵取りに変えていかなければと思う。

本当に日本を思ってくれるIOCの理事は、こう言うだろう。
「肩を落とさず、国に戻って、今度は福島の復興にその力を注いでください」と。





IMGP9674.JPG


今朝は、雷の響きで目が覚めた。バリバリバリと見事な音。とうとう魔の手が東京にもやって来たな!と、眠気の中で一気に降り出した雨音を聞いた。薄目を開ける。窓の向こうに閃光が現れると、しばらくして、爆撃を受けたような音が響いてくる。すぐ近くに落ちたのではないか〜。音は先日の花火の比ではない。これでまんべんなく日本列島が豪雨シャワーを浴びたことになる。
昨日の地震に続いて雷、ときたらアササンを中止して、家事の手伝いをすればシャレになるのだが・・・


8564924.jpg
ジシン カミナリ カジテツダイ・・・


祭り提灯



P9020005.JPG


来週末から中野氷川神社のお祭りだ。近所にはやぐらが組まれて、パトロンの提灯が灯った。すこし気温が下がったこともあって、なんとなく秋の気分〜。
氷川神社の本家は赤坂だと思っていたが、総本社はさいたま市大宮区にある神社だという。我が地元の氷川神社も、約200社あるうちのひとつで、創建されたのが1030年。千回も提灯が灯ってきたなんて、実感がわかない。
駅前に大正から昭和初期にかけてのお祭りの写真が展示されている。大人から子どもまで、どの顔も活き活きしていて、賑やかで楽しそうだ。娯楽が少なかった時代、地域の誰もが楽しめ、絆を強くさせたのが、この秋の祭りだったのだろうね。


花火大会(2)



P8310203.jpg
歓声


アナウンスが流れると、シュルルル〜と一本の花火が打ちあがって、歓声が広がった。しかし、パ〜ンと小さな音がしただけで、白い煙が北東に流れていく。そうか、風の方向を確認しているんだな。その煙を追いかけていると、最初の花火が大空に炸裂した。そして遅れて腹に響くドーンの爆裂音。目の前の小さな子二人が、すぐに両耳を塞いだ。たぶんあまりにも大きくて、ビックリしたのだろう。たしかに凄い重低音だ。次々に花火は打ち上がり、声と破裂音が重なり合う。



P8310142.jpg
次々に瞬間アート


アナウンスは、次上がる花火のパトロンを伝えているが、声が割れてよく分からない。ええい、そんなのはどこでもええわい。早う上げんかい!と、なぜかテンションが上がっていく。すると、じゃかましいわい!っと、ドドドンドン、ピカピカピカ、ボンボン、そしてドカーンと尺玉が夜空に広がる。お〜〜感嘆の声も夜空に上がる。


P8310044.JPG
感声


P8310218.jpg
喚声

P8310068.JPG
光の魔の手が闇から伸びてくる


P8310089.jpg
昔々、父の肩車で観た遠い想い出・・・


花火大会



P8310001.JPG

週末、足を延ばして金沢八景の花火大会を楽しんだ。昨年の人出は27万人。なるほどね〜凄い人だ・・・。金沢文庫駅辺から海に向かう全ての路地に、延々と人の列が続く。道路は駐車場を探す車でごった返している。さすが関東で人気ナンバーワンを誇る花火大会だ〜と思いながら20分ほど歩くと、会場となる海の公園に着いた。ジェジェジェ〜!砂浜のほとんどに人人人・・・。すでに数万人が、ビールなぞ飲みながら陣取っている。きっと日が高い頃から確保しているんだろうねえ〜。酔っぱらっている人、居眠りをしている人・・・待ち疲れているように見える。少し小高い場所にわずな隙間を見つけたので、座らせてもらう。良かった〜。
「ホンジツノ〜〜ハナビタイカイハ〜〜キョウフウノタメニ〜〜カイサイスルカドウカ〜〜・・・」とノンビリアナウンスが、ゆったりのったりと風にのって、人混みの中を泳いでやってくる。ウソ〜、エ〜、ドウナルノ〜の声も15分前まで。決行のアナウンスが流れると、拍手と喝采の声が夜空に響き渡った。


残暑



IMGP8520.JPG


日差しが痛いほどきつい。36度で久々の猛暑。きっとこれが最後の暑さなのかもしれない。あまりにも眩しくて、信号待ちで木陰に隠れた。すでに何人かがさり気なく、信号を見つめながら待っている。すいません、ちょっと乗せてくださいな。木陰という乗り物に一時非難すると、ずいぶん温度が違う。風が吹くと気持ちが良い。反対側の歩道でも、何人かが木陰に入っている。女性の大半は日傘を差している。夕方になれば、きっと涼しくなるのだろう。

謎解き



IMGP4982_.jpg


歩いていると、花や木々以外にも目がいく。たとえばこんな看板。一年前くらいから登場した、不思議なメッセージボードで、当初は相田みつおチックな格言集だったから「ハイハイ、そうね、おっしゃるとおりです」とスルーしていた。ところが、ここへきて原発のことや憲法のことなどに及び、今週はなんと「謎解き」が登場した。するとウォーキングしている人らが立ち止まり「あら何かしら〜」などと話し込んでいる。もしかしたらそれを見て、カーテンの隙間から、ご本人が覗いて喜んでいるのではないかと、窓にチラリと目を向けたが、その気配はなし。アルキメデスもネタ探しが大変だけど、こちらも大変なんだなあと思いつつ、ちゃっかり頂いてしまった。

権ちゃん、知っていたら、遅くにコメントです (^^ゞ


初風



IMGP4974.JPG
光が真横から当り、サルスベリのピンクがより美しい



「外はとっても爽やかですよ〜」とNHKのアナウンサーがアササンを急がせるので、外に出ると湿度がなく、秋の風をわずかに感じて清々しい。空は青というより、水色。おもわず、雲はどこだと探すが、低い所にわずかにあるだけ。見事な日本晴れだ。サルスベリのピンクと空の水色が、こんなに解け合うなんて、やはり自然は自然だよなあ〜と、季節が動き始めたことを実感した。


紋白蝶


DSC_4686.JPG

北国で目が覚めたような朝でした。窓からの爽やかな風は、暑さに慣れてしまった肌にヒンヤリと心地良く、秋到来かとうれしくなりました。待ち遠しいですね〜秋。さて、こんな日に相応しい!?、出番を忘れていた紋白蝶です。
紋白蝶は、まるで天使のようと誰かが言っていましたが、この写真を拡大して、じっくり見みると、なるほどねえ〜と思う。ヒラヒラと飛んでいる姿も、それなりに愛らしいけれど、触覚や目の大きさ、それにカラダと羽の比率なんか、じつにバランスが良くて美しい。


一雨ごとに



IMGP4919.JPG


朝方までの雨が、秋の扉を開いたのか。雨上がりの昨日、アササンすると、色づき始めた落ち葉が遊歩道を飾り、草の間から虫の音が聴こえた。澄んだ風は肌に優しく、酷暑の日々を一時忘れた。蝉の合唱団もいくぶんメンバーが少なくなったようだし、このまま秋の中に入っていくのだろうかと思って嬉しくなった。さて秋の訪れと言えば、あまちゃんのアキ。9月でドラマが終了するとなると、なんか淋しくなりそう。


処暑



IMGP4855.JPG


もう「熱闘甲子園」が観られないかと思うと、心の夏が終わったようで、ガクッときてしまいました。きっと甲子園の球児たちや応援する人たちから、見えない元気をもらっていたんだなあと思います。毎年、決勝戦を映し出す外野の風景には、赤とんぼが飛んでいたりして、秋の兆しを感じていたけど、今年は変わらぬ猛暑が続いているので、シックリこない。
今日は、暑さが終わるという処暑。「昼間は暑い日が続きますが、朝夕は涼しい風が吹き渡わたり、気持ちのよい時期です」と用語解説にはあるけれど、この暑さ、ショッショと消えて欲しい〜。


ユウゲショウの種





アササンの時、少しずつユウゲショウの種を集めている。tamaさんに送りますねと約束したからだ。葉がまだ付いているのだから、もう少し待てばいいのだけれど、ある日突然、パチーンと種が飛び出すかもしれない!
そう思うと、ついつい良さげなのを選んで、摘み取ってしまう。窓辺で乾燥させていたら、我が家でも来春、小さな鉢に捲いてみようかなと、可愛い花を思い浮かべた。



IMGP9631.JPG

グリーンカーテン



IMGP4821.JPG
歌会の二次会を楽しんだイタリアンのお店


グリーンカーテンを一度体験すると、毎年繰り返すんだなあと、ゴーヤの蔓が伸びたお宅を横目に見ながら通り過ぎる。五年ほど前、仕事でグリーンカーテンをテーマに、その一石四鳥的魅力をまとめたことがある。涼しい、美味しい、美しい、そしてエコノミー。直射を隠す野外のカーテンは、心地の良い日陰と時間を作り、しばし夏の鬱陶しさを忘れさせてくれる。
読書、冷えたワイン、手紙、ボサノバ、昼寝・・・涼しい風が恋しい。


影絵


IMGP4873.JPG
IMGP4882.JPG


同じ時間、ほんの少し離れている場所。それなのに、壁に映る木陰の色がこんなに違う。鬱蒼とした森が、深い緑に染まっていることがあるけれど、ここはいつものコース。この緑色は、何かの色を拾っているのかもしれない。
風が吹くたびに揺れて、いいなあ〜なんて立ち止まっていたら、蚊の攻撃が始まって、足のアチコチがすぐに痒くなってきた。今年はずいぶんと蚊に献血されている。


蝉の成る木



IMGP4862.JPG


アササンコースの途中に、メタセコイアの木が五本並んでいる。何年か前、地上2〜3メートル辺りの枝に、いくつもの蝉の抜け殻を見つけた。それも、どういうわけか、こんなにたくさん取り付いていたりして・・・。なぜメタセコイアを選び、なぜ一つの枝に集中するのか!?
周りにはサルスベリの木が多いので、幼虫はこのメタセコイアを選ぶことはなんとなく分かる。でもなぜ一つの枝にだけ集まるのだろう・・・。もしかしたら、彼らだけが分かる匂いがあって、その匂いの後を追いかけていくのが、安全だと思っているのかもしれない。


イナゴ(蝗、稲子)


IMGP4764.JPG

イナゴの強靭な後ろ足と関節部がスゴイ!跳躍には、このくらいの大きな足とジョイントが必要なのだろう。この後ろ足がきっとイナゴの生命線だ。そして矢じりの先を思わせる連続模様の美しさ・・・。進行方向に強く進むぞという意志を感じさせる。どのパーツにも無駄がなく、機能的だ。
イナゴといえば「佃煮」。昔は、居酒屋や蕎麦屋などのメニューにあったと思うのだが、最近は見かけない。食が豊かになって消えてしまったのだろうね。


覆水盆に返らず



IMGP4701.JPG
あっさて、あっさて、さてはナンキンタマスダレ〜



朝のニュースを見ていたら、ユニークな看板が紹介されていた。「最高気温日本一」「41度」。四万十市の誰かが作った看板で、顔が出せるように工夫されている。やはり日本一は、勲章になるのだ。暑いけど自慢にしてしまうことで救われる。

ところで、これだけ日本列島が暑いのに、電力の使用規制が一向に出ない。原発は止まっていても、電力は十分に足りているのだ。その一方、福島第1原発では、一日300トンの汚染水が、海に漏れている。漏れていることが公表されたのは、参院選が終わってから。その漏れている量も、日増しに増えている。国家的なプロジェクトで対応するらしいが、対応策を見聞して、無理なのではないかと思った。汚染水を毎日140トンを汲み上げても、残りの160トンは海へ流れ、延々と何十年も土と海を汚していくのだ。国が除染を含め、原発事故後に使った費用は一体どれくらいになるのだろう。

省エネを求めながら、天文学的な金を使って原発事故の後始末をしながら、原発を再稼働しようとしながら、国の借金を増やしながら、腰まで浸かって未知の川を渡ろうとしている。希望の岸は、見えるように思えない。


昔、パロディでこんな諺を作った。「福助、盆に帰らず」
これなら、笑えるのだけど・・・



神代欅(じんだいけやき)



P8080384.jpg


御岳の続き。御岳山のケーブルを下りて10分ほど歩くと、この神代欅に会える。推定樹齢は、なんと約一千年というのだから、平安時代からここで御岳山の歴史を見つめてきたことになる。国の天然記念物に指定され、高さ約30メートル・幹廻りは8メートル余り。樹皮には、風蘭などのさまざまな着生植物が根を下ろしている。巨樹といえば屋久杉だけど、大正時代に立てられたという茶店で、冷えた胡瓜を齧りながら、ここで巨樹を見上げるというのもなかなかです。



IMGP4600.JPG
この茶店の奥には、ヤマブドウとアケビの棚と素敵なテラスがある


P8070082.JPG
冷えた胡瓜に味噌をつけて齧る!暑い日にはサイコー


宿坊



DSC_4503.JPG
今が時期、そして大人気の御岳山のレンゲショウマ



娑婆は暑いですねえ〜、なんて。御岳山で行われた子ども自然教室の取材から帰ってきました。御岳の坂はとてもきつく、移動するたびに大汗をかきましたが、木々を抜ける涼しい風と子どもたちの元気で、なんとか乗り切ることができました。さて今回の大発見は、宿坊の素晴らしさ。歴史のある木造建築の宿を選んだこともありますが、朝夕の食膳にならんだ料理の一つひとつが良かった。野菜料理がほとんどで、「白和え」「野菜の煮浸し」など、以前読んだ水上勉さんの著書「精進百選」に出てくる一品は、きっとこんな深い味わいだったのではないかと想うほどの美味しさでした。
厨房と膳を結ぶものは、料理人の心である。



IMGP4787.JPG

白い百日紅


P7260017.jpg


毎年、ジリジリと暑くなる頃、白いサルスベリの花が散り始める。丁度顔の辺りまで房が下りてくるので、ウォーカーはこの香りを楽しんで通り過ぎる。花はフンワリ、しべはクルリン。だからつい房に手が伸びる。すると、花はポトポトと落ちる。風が吹いても、ポトポト・・・。緑色の実をもう付け始めているので、花はきっと散りたがっているのかもしれない。

明日から、奥多摩の山に入って取材・撮影です。
二日間、お休みします。

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)


IMGP4689.JPG

さて今週は、どんな写真を出しても権師匠のミステリーには敵わないよなあ〜と、赤いハゴロモジャスミンの花を撮っていたら、ツマグロヒョウモンがすぐ近くに飛んできた。ヒョウモンチョウは、その名の通り豹柄をしていて、明るい野山でよく見られる。ツマグロヒョウモンを調べてみると、以前は南にしか生息していなかったらしいが、徐々に生息域が北上し、関東地方でも観察される蝶になったとある・・・ウ〜ム、豹柄と言えば、関西が主流で本場と思っていたが、蝶までが関東にきていたとは・・・! やはり、日本は関西化、亜熱帯化しているのだ。



IMGP4698.JPG
珍しい赤い色したハゴロモジャスミン


タマアジサイ



IMGP4668.JPG

権師匠の話の次を聞きたいと思いつつ、なぜかタマアジサイの話になる。高尾山や奥多摩の山道に、タマアジサイが咲き始めた。小さな球形の蕾が少しずつ大きくなり、あるとき百合根のような苞の一枚が開くと、その中から零れるような可愛い宝石の粒が顔を出す。隠れていた小さな蕾たちだ。ぽこっと外に広がって、ツンと最初の花が咲く。半日影をつくる山道に、じつに涼しげな装いで、登山者の目を楽しませてくれる。たまさんは、お元気でしょうか〜。



タマアジサイ蕾.jpeg
タマアジサイ開く.JPG.jpeg


蝉の声



IMGP4646.JPG
大雨に当たらず、無事に羽化したらしい


あっという間に7月が終わった。「今年は蝉の声を聞きませんねえ〜」なんて話をしていたら、ここに来て、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシまで一緒に鳴き出した。じつは「蝉の声を聞かない」という話は、毎年出る話らしく、とくに6月頃から暑くなる年は、皆さん決まって「今年はセミの鳴き声を聞きませんなあ〜」となるらしい。昨年も、東京都副知事の猪瀬直樹氏もTwitterで「今年は猛暑なのにセミがいない」(7月25日)とつぶやいていたとか。
つまり、7月に「セミの声を聞かない」というのは、毎年の恒例行事となっているようだ。

ミント



P7260028.jpg

ミントの一群がついにネットを超えた。ずいぶん前、フェンスの向こうの限られた所で大人しくしていたのに、旺盛な生育力でついに道端まで顔を出してきた。雑草軍に仲間入りしたミントだが、芳しい香りを楽しみたくて、ついつい手を伸ばしてしまう。
ミントは花がつくと葉の香りは弱くなるというので、少しだけ刈り取り、小さな花瓶に活けさせてもらう。香りはしてこないが、テーブルの上に涼しさが生まれた。


ミヤマカラスアゲハ(深山烏揚羽)


P7280060.JPG

さて昨日の続き。花が咲くと虫が集まる。ということで、ムシムシの暑さの中、花の香りをムシできないムシたちの紹介。蒸し暑い山道に涼風が流れ、ヤマユリの香りを運んでくる。思わず辺りを見渡すと、頭を重たそうにした鹿子百合が、しなるようにして斜面から山道に弧を描いている。私の香りを嗅いでくださいといわんばかりに。そんな百合に、蜜を求めて次々にアゲハたちが集まってくる。


深山烏揚羽.jpeg

まずはミヤマカラスアゲハ(深山烏揚羽)。深い瑠璃色の模様は、溜息がでるほどの美しさで、まさに深山の女王。子供の頃、このアゲハを採りたくて、夢中になって追いかけていた。ある日、大きな捕虫網を持った高校生が、「君ね、追いかけ回さなくても、チョウには蝶道があって、じっと待っていれば必ず飛んでくるから、それを採るといいよ」と教えてくれた。その高校生は、網を軽く動かして、蝶を捕獲した。その見事な技に見とれていた日のことを、このミヤマカラスアゲハが思い出させてくれた。



IMGP4641.JPG
IMGP4619.JPG
オオギバボウシで愛をささやくヨツスジハナカミキリ


御岳山


P7280039.jpg
日の出山山頂では鹿の子百合がお出迎え



久々の奥多摩登山だ。目的は御岳山ビジターセンターで担当者との打ち合せ。じつは幸せなことに、「もっと山登りをしよう」という山登り推進の仕事が入っていて、山岳関係者との打ち合せや取材が続いている。昨日は、打ち合せが終わったら、日の出山からつるつる温泉まで歩こうと、同行の山岳会の友人と決めていたので、湿度たっぷりの低山ハイクを楽しんだ!?このルートは、道がしっかり整備されていて「緑・蜩の声・眺望・温泉・ビール」へと続く、嬉しい優しい日帰りコースなのだ。
さて、この山友N氏とはじつに不思議な縁だ。30年ほど前、ある会社で偶然に名刺交換をして以来、なぜか年賀状の交換だけが続いていた。ところが二年前、たまには一杯やりましょうかとなり、久々に顔合わせをすると、なんと山登りをしているという。ジェジェジェ〜と意気投合して、以来仕事の関係が始まった。彼が日本山岳会の理事でもあったとは・・・人は意外な面を持っているものだ・・・。



IMGP4661.JPG
日の出山までは、こんな痩せ尾根もあって、歩きが楽しい

IMGP4658.JPG
いま、百合が真っ盛りだ


IMGP4609.JPG
なぜか、このカーブの景色が好きだ


P7280055.jpg
日の出山山頂に浮かぶ夏雲


花から種へ


IMGP4526.JPG


植物は花だけでは終わらない。実や種を残して次の世代にバトンを渡す。いつもの垣根を見ると、ムラサキシキブが蕾、花、種と三段階の姿を見せていた。季節にどんな変化があっても、対応できるようにということだろうか。兄ちゃんがダメでもオイラ。オイラがダメでも弟に託すんだ〜生きていくために学んだ、健気な兄弟たちの生存手段だ。曇天の梅雨空に鮮やかな青紫の花をつけていたアガパンサスも、もう種子を抱きはじめていた。



IMGP4516.JPG


可哀想な名前


IMGP4435.JPG
見かけもワルっぽいワルナスビ


炎天の中、アスファルトのすき間からワルナスビ、フェンスにはヘクソカズラが絡まっている。どちらも個性的な花だ。ワルナスビの極悪非道とヘクソカズラの臭気から、こんな名前がついたのだろうが、ウ〜ム、なんか可愛そうでもある。ワルナスビについては、去年の今ごろ「ワルナスビ(悪茄子)」で紹介した。そしてヘクソカズラを調べると、こんな一文を発見。


IMGP4519.JPG
漢字でかくと「屁糞葛」


「屁糞葛も花盛り」。いやなにおいがあってあまり好かれない屁糞葛でも、愛らしい花をつける時期があるように、不器量な娘でも年頃になればそれなりに魅力があるということ。類語に「鬼も十八番茶も出花」がある。

美しい花を人の姿に喩えるのは分かるけど、こんな喩えがあるとはねえ〜知らなんだ・・・。ワルナスビと命名したのは、植物学者の牧野富太郎博士だが、この他に自宅の近く(経堂)の掃溜めで見つけた菊には「掃溜菊(はきだめぎく)」とつけている。



hakida3.jpg
こんな可愛いのにハキダメギク。「ツルギク」ではダメカシラン〜


ハゴロモジャスミン


IMGP4533.JPG
常連さんのクマバチは必ず来ています



いつまでも強い香りが衰えません。徒長枝もずいぶんと伸び、花が湧くように咲いています。ジャスミン系の中では、とくに香りが強く、好き嫌いがはっきりしている花の一つかもしれません。でも昆虫たちはこの蜜が好きらしく、次から次とやってきます。羽ばたきと飛行が素早いセセリチョウや可愛いミツバチ、そしてクマバチ。魅力的な香りで、多くの虫たちを集める・・・。
ウ〜ム、あの人に似ているかもしれない・・・。



IMGP4568.JPG
今日は紋白蝶も朝食を楽しんでいます


大暑



IMGP4552.JPG


今日は、暑さが最も厳しくなるという大暑。ということで、朝7時には30度を超えた。紫陽花や立葵が終わる頃、いつものアササンコースに、このユウゲショウがポツンポツンとお目見えする。花は小指の先ほどの大きさだ。全体に白い短毛がうすく生えている。明治の頃に輸入され、観賞用に栽培されていたものが、野生化して全国に広がったらしい。夕方にかけて咲くから、この名が付けられたようだが、この通り朝から咲いている。



IMGP4548.JPG


戦い終わって



IMGP4453.JPG


選挙戦が終わって、街が静かになりました。アササンの途中に参議院選の立候補者ポスターを眺めては、顔写真は優先ポイントのなるのだろうか?と思っていた。区議選や都議選ならともかく、政党名さえ大きく出ていれば、顔は小さくたって良いのではと・・・。体制が決まって、取り戻された日本丸は、期待と不安を乗せて、これからどこへ漕ぎ出していくのか。港をでれば、厳しい海が待っている。


ブログカウント1000!



IMGP9694.JPG
選んだ花は、昨年の秋に見つけた千日紅


なんとブログを始めてから、1000回を数えました。無事これ名馬、犬も歩けば棒に当たる。継続は力なり。棚からボタモチ、ヒョウタンから独楽。気がつくままに、歩キ眼デスの今までを振り返っても、この程度の諺しか出てきませんが、これからも週休二日を守り、歩いて「見た・思った・考えた」の拙い独り言をアップしていきます。これからも末永くお付き合いください。