2015年11月

芋煮会


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ORMAC自慢の直径35センチの鍋に、最後ネギが投入されて出来上がり〜!


週末、秋恒例の芋煮会(といっても今年で二回目)が、昭和記念公園のBBQガーデンで行われた。ORMAC自慢のデカ鍋がド〜ンと登場し、ア〜ダコ〜ダと言いながら食材が投下される。味見が繰り返されて、いつの間にか美味しい芋煮が出来上がる。素晴らしい。

昨年は、味噌と醤油で二回転したが、今年は味噌仕立てで一回。その代わりにと加えられたのが、エビのアヒージョ、ジンギスカン、しいたけピザ、焼き芋などのラインナップ。さらに持ち込みの総菜がテーブルに並んだ。風もなく穏やかな陽に包まれて、美味しい4時間が過ぎていった。
食べ過ぎてしまって、はち切れそうなお腹〜。ご馳走さまでした〜♬


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エビのアヒージョ。最後にフランスパンをつけていただく。人気がありました〜


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ジンギスカンの食材、肉は柔らかくて美味しかった


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Kさん特製のシイタケピザ。これも人気だった


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アチコチのグリルから良いニオイが漂う。秋の陽が優しく温かい


ピラカンサス


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センリョウ、マンリョウ、ピラカンサス。赤い実が、アササンコースを賑やかにしている。そのなかでも、ピラカンサス。ジッと眺めていると、なにか情念のような祈りのようなものを感じる。
ある年の冬、霙のなかで赤色を際立たせているピラカンサスを見た。白い霙を冠り、濡れて、滲む。それは赤い数珠にも見えた。
あのとき、これは歌にしなければと思って、やはり立ち止まった。

皇帝ダリア


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もう、遠くから見ても驚かなくなった。皇帝ダリアを初めて見たときは、何じゃこりゃ!?だった。予備知識がないから、竹に花でも咲いのかと思い、近くでマジマジと仰ぎ見た。花の様子からダリアであることが分かった。
空に向かってピンクの大輪をいくつもつける・・・名前の通り、ほれぼれとする。でも英名はツリー・ダリア。この方が言い当てているような気もする。


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秋の三重奏


黄葉


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銀杏の黄葉が美しい。この秋、赤や紅の色はもう一つだ。秋中盤、冷え込みが少なかったのが、発色を鈍くさせたようだ。しかし銀杏だけは、目が覚めるような山吹色を見せ、潔い落葉をはじめている。

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無鄰庵(むりんあん)


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無鄰庵は明治29年に元老山県有朋が造営した別荘だ。ここの洋館の一室で、あの「無鄰庵会議」が開かれた。会議には山県有朋、伊藤博文、桂太郎、小村寿太郎の四人が出席し、日露開戦に向けての外交方針が決められていった。椅子のそれぞれに四人が座り、日本の行く末を決めたのかと思うと、じつに感慨深いものがあった。


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会議が開かれた4月の京都はまだ寒い。瀟洒なストーブには、きっと火が入っていただろう。とすれば、金色の椅子には山県か伊藤が座り、手前左は小村だろうか。寄木細工の床、狩野派による花鳥図の壁、豪華な装飾が施されている天井が、二時間の緊張を包みこんでいたに違いない。


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東山を借景とし、芝生に琵琶湖疏水を引き込み浅い流れを配した池泉廻遊式庭園


ジョルジュ・ルオー



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頂いたチケットで出光美術館のルオー展へ。出光は小さな美術館だし、ルオーの作品だからそんなに数は出てないだろうと思って入館したら、ビックリポン。出光の広さもルオーの作品数も予想を大きく超えていた。出光はもう何回も来ているのに、奥がこんなに広かったとは。観るのは一時間くらいと決めていたので、焦った。

157点に及ぶ作品は、生涯にわたって、順序良く並べられている。ルオーと言えば、暗い色調の絵をイメージしていたが、晩年絵が一気に明るくなっていく。なにか救われるような気持ちになった。ただし骨太の黒い輪郭線は変わることはなかった。

反骨の社会派で風刺画家。激しいタッチと太い輪郭線は、彼の強い意志が込められている。思った・・・。こんな骨太の歌を作らなければいかん・・・。
でもなあ〜、作風はそんなに変えられるものではないしなあ。

「銅版画集『ミセレーレ』とその周辺」の作品と石版画のシリーズは、胸を打つ。力強さ、澄んだ美しさ、一瞬の静・・・言葉を選んでいくのも大変。
一見の価値ありです。


カツラ


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甘い香りが辺りに漂う。カツラの前を通り過ぎるとき、おやっとする人がいる。でも、この葉が匂うことを知る人は、少ないかもしれない。
アササンコースの途中、マンションの一画に植えられたカツラの木、植樹されて2年が過ぎた。こんなところで育つのだろうかと思っていたら、それなりに成長している。次は新緑が楽しみ・・・


ハッパ


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秋ですなあ〜、それなのに、時間になかなか空きがない。とグチっていたら「もうすぐ三連休やないの。おきばりやす」とハッパをかけられた。


パレイドリア


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精神医学の用語では、パレイドリアというらしい。ビッグサイト展示場の帰り、何気に振り返ってみたら、建物がカエルの顔に見えた。今まで何度も見ていたのに気がつかなかった。現場に半日いたので疲れたのか、山でイキモノ探しをしていた後遺症なのか・・・


椎名誠


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久しぶりに椎名誠の講演を聞いた。十数年ぶりに見るシーナは、もう71才。お爺ちゃんになったものだ。しかし昔よりもスマートになっていて、シーンズ姿は相変わらずで、格好イイ〜。

一時、椎名誠の世界にはまってしまい、友人らと怪しい探検隊にそっくりな夜を楽しんでいたことがある。シーナの元に集まる個性的なメンバーが繰り広げるバカ話やキャンプでのルール、掟など・・・彼らの夜が羨ましくて、しばらく真似をしていた。
どういうわけか、いま怪しい探検隊に参加していたO氏と山の仕事をして、もう一人のO氏の推薦する居酒屋を訪ね歩いている。

今回の講演のタイトルは「人生の最終章を自分らしく生きる」。いいねえ〜、どんな話が聞けるのだろうと、楽しみにしていたら、相変わらずの脱線続きで、それたり、飛んだり、それがシーナワールドか。まずパリの惨事の背景にある「人と人が話す時の距離」から話がスタート。
「イスラムは50センチ、欧米や日本は3メートル50センチ。初めから人と接する距離が違うのだ・・・」の話には目からウロコ。戒名、葬儀、埋葬についても「シーナ的・それって、おかしいだろう」が痛快で、笑いを誘って、思わず納得。
最も美しい埋葬の一番が「鳥葬」だという。そして次が「風葬」。自然の理にかない、環境に優しいと語る。こんな調子で一時間半の講演があっという間に終わった。

最後の〆は、ちょっと拍子抜けした。いま元気の元は「孫」であると・・・。お〜ジージ誠かよ〜。しかし、彼は昔から、子供たちに向ける眼差しには愛があったからなあ。それが孫に向けられたわけだ・・・許そう。


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もしかしたら、これって、お孫ちゃん作?


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サイン会をしている上空では、シーナの好きな雲がグイグイ流れていた



木の実で工作


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公園や山の中で、せっせと集めた木の実。これを使って工作をする。これも「親子で楽しむ山登り」のもうひとつの企画。親子が驚くような作品が作れないだろうかと、アーティストのKさんに相談をした。面白いですね〜と快諾していただき、お願いをした。
数週間後、出来上がった作品を拝見・・・お〜どれも素晴らしい!!〜。
生き生きとして、いまにも動きだしそうです〜♬


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ビックリポンやあ〜


山に隠れているイキモノ 探し


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ただ黙々と山登りしているのではない。山の仕事をいくつか抱えているので、意識を怠らないよう、アンテナをピッと張って登っている。ミッションの一つが「山に隠れているイキモノ探し」。HP「親子で楽しむ山登り」の新企画だ。「疲れたなんて言わせない。子供たちになんとか楽しんで登ってもらいたい・・・突然、こんなアイデアが生まれた」。
集中してキョロキョロすると、隠れているイキモノたちが声をかけてくる。


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お元気ですか〜


喪中ハガキ


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朝日が入る居間で、二枚の喪中ハガキに目を落として感慨あり。小学校の恩師N先生のお母様が103才、叔母の連れ合いIさんのお母様が105才で他界された。あの厳寒な北海道の地で、ほぼ一世紀の生涯を終えたのだ。長生きをされたなあと思う。N先生もIさんもお優しい人だから、きっと良いお別れが出来たのではないだろうか。お疲れさまでした・・・

不謹慎ながら、引き算などをして、結構長いなあ〜なんて、思うのである。

「撮るしん。」


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今年はなんとしてでもカラマツの黄葉を見ようと、焼岳登山に合わせて計画を立てた。しかし上高地は、例年より早く秋が訪れ、カラマツはご覧の通り〜。ガックリ。冷え込みが何度もあったらしい。
都内の樹々も色づきはじめた。プラタナスの枯れ葉が、乾いた音を立てて歩道で舞いはじめている。今年も後40日か〜、早い・・・


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*五行歌の友人、嵐太さんから一昨日メールが届いた。

いまNHK長野の写真投稿コーナー「撮るしん。」で年間に公開された1000点近い画のなかから、NHKが100点を選び、一般投票で来年のカレンダー用に12点を決めるための投票をしています。
その100点の中に拙作が3枚も入っています。
そのことで、一昨日NHKから電話取材があり、もうびっくりびっくり。
素晴らしい写真ばかりですから、100点に選ばれただけで満足しています。
山好きな山碧木さんならきっと楽しんでいただけると思います。
お時間ありましたら、撮るしんトップページから、撮るしんスペシャルをクリックしてみてください。
春15番と夏37番はペンネームの川嶋雅で、秋55番は本名で載っています。

まだトップページあたりにダム湖の写真が上がっているので、ついでに見てください。
新しい写真が積まれていくと、東信エリアに振り分けられて格納されます。


ここは、アルキメデスも応援しようということで、ご紹介します。



クラス会


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ひとり早く目が覚めた。雨が上がり、相模湾に陽が射していた


遅くまで4人で呑んだ・・・。札幌時代の中学の仲間3人と熱海でクラス会。「週末より日月に宿泊すると安いし、人が少なくていいぞ」というH君に全てお任せで、温泉・酒盛り・お喋りと時間を忘れ、旧交を温めた。
出会ってもう、半世紀だって・・・

「おまえさあ〜」で、話しても、聞いていても、心地が良いのは、あの日がまだ続いているからだろう。そして相変わらずの議論が楽しい。それぞれが皆、いい大人になった。


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当然ビールはこうなる


ミニ盆栽


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子どもの頃、まったく興味がなかった乾物屋と盆栽の店に、最近足が止まる。乾物屋であれば、豆を見て、味や食べ方などを聞いている。盆栽の店だと、その姿にうっとりして、しばらく眺めている。宇宙だあ、アートだなと思う。収集家なんかは、数百万数千万出しても欲しいと思うらしいが、それも何となく分かる。


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お金はないし、置ける場所もない。そんな人には、このミニ盆栽が良いだろう。充分こころを癒してくれる。しかし意外に高価なのかもしれない・・・。


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「盆栽には、裏と表があります」と、取材した盆栽家に聞いたことがある。表と裏の役割を持たせることで、盆栽に奥行きや空間がでて、魅力も増してくるという。ぐるり見つめて、一番美しい面が表。人であれば後ろ姿が美しいと思っている人は、そこが表!?ということになる。


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石老山(せきろうざん)


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「石老山」。なんだかORMACの山登りを象徴しているような名称だ。相模湖からバスで10分ほどにある標高約700メートルの低山。★一つの山なのだが、今回も「キツい」「これが★一つ!?」の声が上がる。

今回の想い出は、この柿である。登山道に続く道の傍らに、この柿の木があった。近づくと「甘柿です。ご自由にお取り下さい。無料です・・・地主」と張り紙がぶら下がり、先が割れている長い竹棹まで用意されていた。
それを見たら、もう血が騒ぐ。8人分の柿をゲットして山頂で食べよう!
ところが柿は高いところにしか残っていない。意外に重い竹棹に腰はふらつき、枝をしっかり掴めない。やっとこ一つゲット。

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photo  by ezu

するとOさんが、ガキの頃からこれは上手いんだと、竹棹を手にすると次々に柿を枝ごともいでいく。オ〜見事な腕前。パチパチ・・・ 

というわけで、昼食時に皆さんのお弁当のおかずをいただき、こちらは柿の皮を剥いて進呈。晩秋の山登りと恒例の酒盛りをセットで楽しんだ。


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フデリンドウの花が、山道に咲いていた


焼岳(2)


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抑えようにも抑え切れない。眠っていた熱情と歓喜がパチンと弾けた。若き日に起きていた駆け出したくなるようなあの高揚感。登山口から続いた樹林帯を抜けた瞬間だった。突然、姿を現した焼岳の天を突くピーク、白い噴煙、雲ひとつない眩しい青い空。そして高度感に圧倒された。

登山道の入口に立ったとき、吐く息が白かった。歩きはじめの登山道は、樹々に覆われてうす暗く、雪の積もった木道はよく滑った。今日中に帰って来れるのか・・・まあ、いけるところまで頑張ってみるか。そう、言い聞かせて、ピッチを上げた。約二時間休憩なし。途中水分だけは摂った。


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日も上がり、樹林帯がふと切れた瞬間、目を疑った。広いカールに陽がサンサンと降り、見上げる焼岳は紺碧の空に映えている。大きな深呼吸をした。このルートを選び、決心して良かった・・・聳え立つ山をしっかりと眺めた。

あの雪の斜面のちょうど反対側に、夏山を思わせるこんな明るい斜面が待ち構えているとは。草紅葉もあちこちに見える。
よし、グイグイ高度を上げてやろう。吐く息に合わせ、意味のない声を発して登っていくと、腿の筋肉もそれに合わせてリズムを刻む、汗まで吹出してくる・・・振り返ると周辺の山々も立ち上がってきた。
若き日に何度も感じた山への熱い想いが、目覚めた。


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噴煙は硫黄臭い。下山するまで爆発するなよ〜〜


「さあ、もう少しですよ、頑張って」頂上から降りてくる人たちが、声をかけてくれる。烈しい音とともに吹出すイオウ臭い煙を吸い込み、岩場をよじ上り、頂上に立った。やったぜ〜、バンザイだ。
昨日、この焼岳を眺めていた上高地が眼下に見える。穂高、槍、そして7月に登った笠ガ岳も青空にクッキリ。
今年の単独行と百名山は、これで終りになるだろう。お天気にも恵まれ、一年を締めくくる良い山行を楽しむことができた。


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梯子を外された北東側の斜面から上高地を眺める


焼岳(日本百名山・79座目)


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夕方、焼岳をアップにすると、もう冬山・・・どこから登るの!?


いやはや・・・まいったねえ〜。数日前に焼岳の上に雲ができて、ここに雪を降らせたという。山肌にへばりつく雪を見たら、ビビった。夕方ビジターセンターで焼岳の情報を聞くと、なんと10月末日に(つまり今日の午後)途中の梯子を取り外したという。30メートルに及ぶその梯子は、ルートの要になっていて、これがなくなると、上高地からのルートはもう諦めるしかない。
もう一つのルートは、往復1時間以上余計にかかる、中の湯からのルートだ。おまけに登山口のアクセスも悪い・・・明るいうちに戻れるか。しかしそのルートしかないのだから、ぶつぶつ言っても始まらない。
登るか登らないかだ。


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ここから約3時間少しで登れる予定だったのだが・・・




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翌朝は冷え込んだ・・・・