2020年11月

往生際


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ランハム裕子さんの文章は面白い


この写真を見て、こんな言葉が浮かんだ。2月の大統領選の真っ最中、演説後に「I LOVE YOU」と言って星条旗を抱きしめた瞬間のカットがこれだ。それがいま、別の意味をもって公開されている。

アメリカには「往生際が悪い」という言葉はあるのだろうか。じつにしぶとい。羞恥心を知らない人間は無敵だ。この手段でビジネスも自分優位を曲げずに、ここまでのし上がってきたのだろう。

日本にも少し前までしがみついていた人がいたし、広島にも未だに頑張っている人がいる。権力はそんなに甘いものなのだろうか。

羞恥心と
合理主義とを
開放させた
なしたとすれば
そんなこと


しみじみ・・・


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じっくり静かに、好きな日本酒が呑める。それだけで幸せなのに、お好きなものを四つお選びくださいと云われて、選んだのが「ナマコ酢、長芋、ホタルイカ、塩辛の一夜漬け」。声が出ません、どれも加減が好い・・・いつまでも健康でいなくっちゃ、こんな時、しみじみ思う。


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岩殿山(2)


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さあ〜昼飯はチャンポンだ〜と、前日スーパーで選んだ一品を取りだす。具材たっぷりのチャンポーン!ところが、この中に野菜が入っていないことに気がついた。袋をよく見ると、野菜が入っているとはどこにも書いていない。

ガックリ・・・具材無しチャンポンとは、どんなものなのか。レシピを見ると①水にスープを入れる②沸騰してきたら麺を投入③煮えてきたら、炒めていた具材を入れて完成。
③がなし。②で終わり。なんとも寂しいチャンポン。
思わず、涙が チャンポ〜ン


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気を取り直して、ワイルドなリースを一つ作りあげた


岩殿山(634メートル/畑倉コース)


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山梨県の岩殿山への最短コース「強瀬ルート」が崩落のため、通行止めになって早一年。大月駅から見上げるように登っていくのがスリリングで良かったのだが、仕方がない。大きく回りこんだ畑倉コースからアタックする。

古くからある道なのだろう。つづら折の優しいコースで良かったと思っていたら、後半アキレス腱と脹ら脛が一気に伸びてしまうほどの急坂が待っていた。どのルートから登ってもこの山はキツいということが分かった。

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落ち葉を踏み固めながら一歩ずつ・・・いよいよ山頂へ。ここからの富士山の眺めは素晴らしいのだ。着いた〜太陽を背にオツカレサンと富士山が迎えてくれた。「秀麗富岳十二景」の岩殿山は634m。ということは、スカイツリーの高さと同じということになる。さあ、上手いチャンポンを食べよう!


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東側に目をやると中央自動車道

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風が樹々から乾いた葉を奪い取っていった

環境ポスター展(2)


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環境について考える時間が持てるこの企画展を毎年、大切にしている。今年はコロナという未曾有の事態に社会は激変した。暮らしを変えてしまった新型ウィルスとどう向き合うのか、難しいけれどこれをテーマに挑戦してみた。

悩み抜いた結果、見えてきたのは経済と環境(人命)という背中合わせ課題を抱えていることだった。いまもなお天秤ばかりのバランスの目盛を探るような舵取りが続いている。


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イラストを描いてくれたぷりんさんとは30年来の仕事仲間。考えた末のアイデアを見事に具現化してくれたその才能に脱帽〜そして感謝。

展覧会は、今日で終わりです。コロナ感染者の激増により、来場者が減ってしまったことは残念至極。来年こそ、新型から希望のある新年になってほしい。


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5つの小


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こんな感じ?、と娘が差し出した


昨日、都知事が緊急記者会見をしたというので、ニュースをググってみると・・・感染者数が高い水準で推移している、高齢者に感染が増えている、などの説明の後に、いつものようにパネルを出した。

ヴィジュアルコミュニケーションの小池知事らしい。
パネルには「5つの小」。
年末にかけての会食の仕方だという。

「5つの小」とは、「少人数」「小一時間」「小声」「小皿」「小まめ」。密になりやすい宴会には、この五つを心掛けろと・・・。
まあ、よく考えて出してきたねえ〜標語作りのメンバーには落語家がいるのではないか。

それにしても、お通夜じゃあるまいし、こんな情けない会食ならしない方がいい!

「ん!?」

もしかしたら、それが目的?


環境ポスター展


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本日から、恒例の環境ポスター展が始まった。今年はコロナと環境をテーマにしようと、早い段階から考えはじめたが、人類の前に現れた強敵、試練をどう理解すればいいのか、どんな終息を迎えるのか、分からなかった。

感染者が増えるに従って、人の行き来が止まり、世界の経済活動は停滞した。ロックダウン措置によって、大気汚染状況は改善され、オゾンホールが小さくなった(因果関係は不明とされている)のニュースが飛び込んできた。コロナウィルスが投げかけたのは、経済と環境という相容れない関係性かもしれない・・・。

というわけで、なんとか完成したのだが、コロナがふたたび猛威を振るいはじめている。お誘いしにくいのだが、素敵なカレンダーも販売しています。
いらっしゃいませんか(小声で)。


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妄想トレイン


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かつて、こんな不思議な検定試験があった



また感染者が増えてきた。Goorle Cloudなるサイトが、日本の感染者予測を発表した。向こう28日間で約5万3千人が感染するという。今までの感染者数が約11万7千人だから、わずか一ヵ月でその半分に匹敵する人が感染するという予測。どこからそんな数字が出てくるのか分からないが、気を引き締めなければならない。

そんな社会背景からこんな番組が生まれたのだろうか。BS日テレの「妄想トレイン」。時刻表を元に妄想のプランを立てて、旅をするという番組。これがけっこう面白い。

プラン通りの旅の映像を見ながら、スタジオ内で、電車の音を聞き、車窓を眺め、名物料理の匂いを想像し、風呂に入るしぐさをするなど、ただただ妄想を重ねて旅を楽しんでしまうという、これまさにコロナが生んだ「旅をしない旅番組」。鉄ちゃんにもたまらない。

そうだ、これに近い鉄ちゃん向けの仕事をしていたことを思いだした。


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最後もまた開聞岳


天職ではないかと思ったほど、この仕事は楽しかった。9年間、アイデアは次々に生まれた。最後の試験のポスターには、止めないでほしいという鉄ちゃんたちへ、万感の思いを込めて、別れを告げた。


花梨


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花梨が一カ所に集められていた。見上げると背の高い樹には、まだたくさんの実をつけている。いずれ熟すと落ちてくるのだろうか。鳥は食べないのだろうか。勿体ないなあ〜、花梨酒を作れば、かなりの量を作れるだろうに。植物園内は持ち出し禁止なので、触って香りを嗅ぐだけ。手にとると洋梨のような甘い香りが鼻腔を刺激した。


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クモの上を


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週末の二日間は快晴だった。空の高さを指標する雲さえ見つからんなあと、ぼんやり眺めていたら低空飛行の旅客機が北西から現れはじめた。午後の時間帯、我が散歩道の上空は飛行経路になってしまうのだ。30秒ごとに様々な機種が羽田空港を目指していく。

場所を変えて撮っていると、おや、クモの上を・・・


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黄葉


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巨木の一つ、ユリノキがすっかり黄葉した


いま黄葉が美しい。先週から一気に冷え込んだこともあって、木々が色づいた。プラタナスやユリノキ、ナラ、クヌギがもう葉を落とし始めている。桜はすっかり葉を落とした。イチョウも例年より早く黄色に染まりそうだ。


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昨日の歌会に、先日の青木ヶ原で詠んだ歌を出した。


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甘い香り


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この時期、カツラの木の前を通ると甘い香りが鼻腔を抜けていく。醤油煎餅、綿菓子の甘く芳しい匂いに近い。これはマルトールという成分のはたらきで、葉の細胞が弱り壊れていく秋、黄葉の頃により生成されるとある。

より茶褐色の葉が香るのは、そういうことなのか。金木犀がそうであるように、この香りに気がつくと、キョロキョロしてその存在を確かめる。色づいた葉からも香りが降りてくるようで、心が開放される。
葉がハートのカタチをしているのも心を和ませてくれて、いい感じ。


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MRI(2)


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ツワブキの花が咲きはじめた


今朝、MRIの結果を聞きに、我が家から直ぐの耳鼻科へ行ってきました。因に歯科は徒歩五分、内科は徒歩三分と、病院が近い環境に我が家はあります。

耳鼻科の医師は、パソコンの画面を見て「問題はないようですね」と言った。画面を一緒に見ながら説明をするでもなく、わずかその一言で終わろうとした。総合病院まで行って、30分以上暗いトンネルで、15種類以上の喧しい音を聞きながら耐えていたんだぞ〜、それはないだろう。

「ところで脳みその方は問題はありませんか」と不意に聞いてみた。
「何も写っていないので大丈夫でしょう」。
門外漢がそんな判断していいのか!?と、不信感を持った。せめて、専門ではないので詳しくは分かりませんがくらいは、言ってほしかった。

「先生、そのデータ、頂けませんか?」といえば、貰えたのだろうか。
嬉しいような、不安なような思いを抱えて帰ってきた。


福岡の生嶌さんが、一緒に登った恵那山の想い出を書いてくれた。

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青木ヶ原


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ハイキングコースになっているので迷うことはない


11月のORMACは、富士山の麓「青木ヶ原」。自殺の名所を歩ける〜ということで、新人4名を含む13名の参加という、近頃では珍しい大所帯となった。出発時に点呼をし、途中でも人数確認するなど、行方不明者が出ないよう常にチェック。

予報されていた雨はなく、穏やかな曇天のなか、栂とミズナラ、カラマツの美しい森を歩き、大展望台に続く広い尾根を登っていくと、雲を被った富士山以外の山々、そして三つの湖を眺めることができた。

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木々の根は溶岩を包むように延びている

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トーボクコーシン

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展望台に続く最後の登りをゆく

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枯れ葉に隠れていたリンドウ一輪

MRI


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高所と閉所にチト弱い


これから脳のMRIを受ける。大峰山を登る前から右奥歯の回りが痛むので、歯科医でレントゲン・チェックを受けたが異常なし。数日してリンパ辺りが腫れてきたので、風邪の影響かと思い内科に行くが、喉が少し腫れているだけだと云われる。さらに痛みは、耳の奥に及んできたので、耳鼻科で診てもらうが、やはり問題なし。

なぜだ!? 担当医は、総合病院で頭部のチェックを受けた方がいいと、予約を入れてくれた。
ところが、昨日から痛みが消えた。どうする?
逡巡したが、流れには乗った方がいいのかもと判断。

さて、写るものは何だろう。


密は文化


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密は文化。そんな四文字を新聞で目にした。つまり距離をとることは、文化を失っていくことと理解した。人が集い、生活を豊かにしていく活動の全てを文化と云うならば、それを支えている習慣や人たちのなんと多いことか。

コロナは、生活様式だけでなく文化活動にも大きなダメージを与えている。たとえばお祭りが中止になることで金魚の生産者に、演芸の場が失われてしまうことで三味線作りの工房にと、日々を豊かにしていた毛細血管の先には、様々な人たちの仕事の場があった。

「ネット金魚すくい」で、上手く掬えたら、業者から金魚が届くなんて日が来るのだろうか。丸めた布団を一人で担ぎ、声を出しながら部屋の中を動き回ったって、神輿を担ぐ密な体感は得られない。

コロナは何を生み出そうとしているのだろうか。
密が愛おしい。


すすき


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秋の箱根といえば仙石原のすすき。風が吹くと海原のような趣きとなり、シャッター音が一斉に鳴り響く。西日が当たる頃、どんな輝きを見せるのだろう。
すすきは、白樺と同様に不毛な地に生える代表的な植物の一つだ。


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すすきの中はビューポイント

遠赤外線暖房機


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先週末、大峰山の前泊は小さな宿を選んだ。二段ベッド独り占めで、宿泊客はもう一組だけという静かな環境。女将が部屋の説明と暖房機の取扱に付いて話してくれた。

ん!?これ、昔、プロダクツから販売までに関わった遠赤外線暖房機「アーバンホット」ではないか
懐かしい。「これ、じつはと・・・」と話をしたら、驚かれていた。きっと生協ルートから購入されたのかもしれない(図書コーナーには環境に関する本が多かったから)。

嬉しくなって柔らかな起毛のパネル面に触れてみた(火傷の心配がない)。「W暖流」「Move & Compact」など、当時、開発したキーワードのいくつかを思いだした。

この製品は、その冬の人気商品となり、生産が追いつかずとうとう買えなかった。柔らかな温かさをふたたび体感して、よし、購入しようと決めた。



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こんなパンフレットを作っていた