2011年9月

クマ出没に思う


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成長前のドングリが山道にたくさん落ちていた


今年、山のナラやブナの木が枯れているという。猛暑の影響だろうか。大きな台風もやって来た。夏の終わりに山を歩いていると、大量のドングリが落ちていた。どれも小指の先程の小さなものばかりだ。あまりにもたくさん落ちているので、もしかしたら木が自ら間引いているのではと思ったのだが、どうも違っていたらしい。北海道でもヒグマが山を下りてきているというし、東北では、人にも被害が出ているようだ。この小さな日本列島にクマと共存しているということは、奇跡に近いことで、世界にも自慢できることだと思う。山林を荒廃させないで、森の王者と共生していく方法はないのだろうか。


群馬フラワーパーク

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このブログに登場する友人のひとり権ちゃんと、高崎駅で会いました。彼は趣味人で、ガーデニングや天体観測、野良猫の世話からパソコンの修理、歌舞伎の鑑賞など幅広く人生を楽しんでいる。さて久々の再会だというのに、前夜の飲み過ぎでやや二日酔い気味。それを察してか、彼が連れて行ってくれたのが「群馬フラワーパーク」。ここは良かった。赤城山の麓にあり、前橋の街が見下ろせる雄大な公園だ。秋の花々が疲れ気味のからだを癒し、旅の終わりに相応しい散策になった。


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ダリア展が開催されていました


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ピンクの秋明菊を発見!


IMGP2132.JPGのサムネール画像
白い曼珠沙華を発見


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ムラサキ色へ

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武尊山(3)


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さて山の秋は、どこまで来ているのか。ナナカマドの実はすでに赤くなっていましたが、武尊山の木々はまだ紅葉していませんでした。ただ頂上付近の草原は「草紅葉」が始まっていて、これからの冷え込みで一気に色づきそうです。


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秋の花といえば、アキノキリンソウ、オヤマリンドウ、アザミ・・・。台風の影響で花を落としたかなと、心配していましたが、まだまだ健在。大好きなリンドウを山頂付近でいくつか見つけました。リンドウはかなりの冷え込みがあっても平気な植物。じっと耐えるようにその紫色の花を寄せあい、なにか哀しさを抑えているように見えました。そういえば紫色の花がなぜか好きで、他にもマツムシソウ、ワスレナグサにも心引かれます。


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ノハラアザミに顔を埋めているハナムグリ


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おなじみのツリガネニンジン


何度もつった足を引きずり、中腹まで下りてくると、次の目標「皇海山(すかいさん)」が見えました。ここもキツい山なんだよなあ〜と思いながら、しっかり目に焼き付け、膝の屈伸を繰り返してから下山しました。



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次の目標「皇海山」が遠くに見えます


武尊山(2)

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台風の後の山は、登山道などに水が残っていて、予定以上に時間がかかってしまうことがあります。この武尊山も、普段でも悪路とあったので、登山靴を覆うスパッツを用意していきました。やはり日陰や北斜面、とくに粘土質の道には、大きな水溜まりがいくつもあって、どう通過して良いものか、しばし悩みました。またほぼ垂直の壁が2カ所ほどあり、握力のない女性が登頂を諦めて、引き返していきました。泥だらけになりながらも、草影に見る秋の花に元気をもらい、何とか2,158メートルの山頂に辿り着きました。


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いくつもの水溜まりや


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ロープやクサリ場があります



武尊山

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標高2000メートルを超えた辺り。振り返れば前武尊


日光の麓に聳える武尊山は予想以上にキツい山でした。ヤマレコというコミュニティサイトから、武尊山をすでに登った方の記録を参考にして歩き始めました。しかしこの方は恐ろしいほどの健脚の持ち主らしく、ピッチを上げて登っているのに、目的地まで倍以上の時間がかかります。息が上がってきたので、いつものペースに戻して秋の花を楽しむことにしました。

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登山口に咲くキオン。シラカバの木々が美しい


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ヤマオダマキがまだ残っています


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花が散ってもまだ美しい。花火のようなシラネセンキュウ


台風15号


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台風一過で空が澄み、遠くの景色がよく見えます。昨日、やっとの思いでギャラリーに到着すると、すでに撤収作業が始まっていました。ドアや窓がガタガタ鳴る中で、取り外しと梱包作業を終え、宅急便の車を待つ間、メンバー四人と雑談。その間もこれでもか状態の暴風雨がギャラリーを揺らし続けます。歌会の代表が、時々ドアを開けては、うれしそうな顔をして凄いと声を上げます。そうだ。こんな人がいるんだよねえ。川を見にいくと言っては行方不明になってしまう人が・・・なんて話をして、解散した後、気がついたら家の近所を流れる神田川の水量を確かめているアルキメデスがいました〜(^^;)

★明日、百名山66座目「武尊岳」をアタックします。


終わりの日


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よく出てきましたねえ〜と、電話で友人から言われました。東京の上空は、台風15号が通過中なのに「絵と遊ぶ五行歌展」が終了するので、夕方に搬出作業に出かけます。その時だけでも雨が収まれば良いのですが、どうなることやら。こうしたイベントが達成される度に思うのですが、人の和や絆の大切さを感じます。約半年の間、仲間たちとアイデアを出し合いながら作業を進めたこともあって、もう終ってしまうのかと思うとちょっと寂しい気持ちがします。

脱原発デモ

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ポスターを掲げていますが会場が広くて見えにくいです


初めてデモ行進を体験しました。昨日、明治公園の脱原発を求める集会に来た人たちは約二万八千人(警視庁発表)。主催者の発表は六万人。どうしてこんなに差が出るの分かりませんが、とにかく凄いエネルギーを感じた一日でした。午後1時に開会すると、沖縄県出身の若者たちによるライブコンサート。それが終わると黄色のTシャツを着た我々デザイナーたち40人が、ポスターをもって壇上に上がり、それを揚げて脱原発をアッピール。すると会場から凄い拍手が湧きあがったので、少し興奮しました。


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40人がポスターを掲げてアピールしました


その後、大江健三郎さん、落合恵子さんらの「原発は要らない」の呼びかけが続き、三つのグループに別れてNHKまでのコースを行進しました。B全サイズという大きなパネルを持って、歩くというのは大変です。風に吹かれるとカラダが動くし、頭上に掲げ続けると肩が痺れてくる。行進は青山通り、原宿通り、明治通りと人の多いコースを約3時間、シュプレヒコールをしながら続きました。NHKの入り口付近で待っていた人たちから、いっせいに拍手が起こった時は、何か達成感のようなものを感じました。


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行進が終わって記念撮影。友人の儘田さんとピーターさん


行進中に飛び入り参加してくれた、音楽評論家でキャスターのピーターバラカンさんやドイツ人のデザイナーの方と話しながらの行進は、リラックスした雰囲気に変わりました。今後このポスターは、桑沢デザイン研究所、新潟の池田記念美術館など各地の会場に順次展示されていくそうです。


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全員で記念撮影!この後の打ち上げのビールが美味しかったこと



絵と遊ぶ五行歌(2)


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今日から始まった「絵と遊ぶ五行歌展」。これがなかなか良いのです。会場は1953年に創建された木造二階建ての古い建物で、アユミギャラリーという画廊です。出窓や漆喰などに西洋の香りが漂い、街の喧騒を忘れてしまうような落着いた雰囲気があります。一歩中に入ると、壁にずらりと五行歌の作品が並んでいます。どの作品も歌のイメージに合わせて、水野ぷりんさんが絵を起こしたもので、色鮮やかなファンタスティックな世界が広がっています。明日からは神楽坂のお祭りも始まりますので、ぜひいっしょにお楽しみください。


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落葉を見て

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サクラの葉が、毎日少しずつ散っている。サクラの葉は、いっせいに紅葉するわけではない。緑に覆われている夏であっても黄色い葉がいくつかあって、時期が来ると落ちていた。もしかしたら色づく葉は、木のなかにある毒素分を吸い込んでいるのではないだろうか。そうすることで、木を健康に保とうとしている。その役割をなす葉は決まっているのだろう。この木に残っている葉も、やがて秋の風とともにすべて散っていく。


絵と遊ぶ五行歌

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さて明日から「絵と遊ぶ五行歌展・9/16〜21」が神楽坂のアユミギャラリーで始まります。興味とお時間のある方は、ぜひご覧になりませんか。アルキメデスは、17日(土)午後からギャラリーにおります。さてこの展示会ですが、「麹町倶楽部」という五行歌を楽しむ会が主催しています。会員それぞれの自慢の歌に、絵師水野ぷりんさんが絵を加えたもので、どれも楽しい作品に仕上がっています。去年の冬につくったこの歌もファンタジックな作品となって展示されています。

アユミギャラリー 
〒162-0805 東京都新宿区矢来町114 TEL/FAX 03-3269-1202

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さようなら原発


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ふだんは山と花を訪ね歩いているアルキメデスですが、こんな運動に共感して、反原発のポスターをつくりました。世界でも有数の自然環境をもつ日本ですが、原発事故による汚染で、取り返しのつかない状況をつくってしまいました。かけがいのない自然環境と私たちの暮らしを脅かしている原発の稼動をこれ以上許すわけにはいきません。できることを始めていきます。

そうだ!と思われる方は、
9月19日、明治公園に集まってNOの行動を起こしませんか↓


当日会場にて、約40名の仲間らとそれぞれがつくったポスターを掲げて、アピールする予定です。


ダチュラ


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ダチュラが咲き始めた。この花が開花していく姿を想像すると、蝉やアゲハの羽化を思い浮かべてしまう。ぶら下がった蕾は、昆虫のサナギだ。あるときパカッと割れると、花を絞り出すように下へ押しやっていく。外気に触れた花びらは、ゆっくりと色を滲ませ、羽を広げるように形を整えていく。やがて光を受けた花びらは、先を触手のように伸ばして存在感を伝える。まるでダチュラというの名の響きを感じさせるように。

角川庭園

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先週末、歌会の友人らと杉並区の住宅街にある角川庭園(幻戯山房、すぎなみ詩歌館)を訪ねました。ここは角川書店の創業者である角川源義の旧邸宅で、遺族から寄贈を受けた杉並区が、庭園並びに詩歌館として二年前から公開しています。玄関を入ったすぐ左手には、源義氏の書斎だった部屋があり、氏ゆかりの品や俳句などが展示されているのですが、創業者が歌人とは知りませんでした。そしてとなりの部屋が詩歌室。天井や窓に当時の建築の贅が施され、日本家屋の優雅な雰囲気が漂います。庭を見ると、四季折々の花が楽しめる木々や果樹が植えられていて、実にいい眺め。ここで開く歌会をしばしイメージしました。



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庭の片隅には水琴窟があって、綺麗な音色を響かせました




あれから半年


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2011.3.11

明後日、東日本大地震が起きてから丁度半年になる。魂まで揺さぶられるような体験だった。もう半年経ったのかと思っていたら、友人からこんな動画を紹介された(上の2011.3.11をクリック!)。聴いて、見ているうちに、涙が零れた。歌は「満月の有(まんげつのゆうべ)」、歌手はアン・サリー。命、家族、絶望、愛、絆、希望、祈り、笑顔、助け合い、一歩・・・・いろんことを思いながら、人の力に感動していた。

こんな動画も→  

パープルハート


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天高くを感じさせる、コヒツジ雲!?


朝起きて外に出ると、大気が冷えて秋の気配を感じました。今日一日は、爽やかなようです。歩いていると、いつも目にする赤紫の葉っぱに、小さな花が咲いていた。春に見た「野博多唐草」にも似ていますが、こっちはピンク色。目を近づけると雄しべに白い毛がフサフサ。興味深いので名前を調べると「セトクレアセア・パリダ」。なんだ!こんな長く言いにくい名前、覚えられるわけがない。和名には「紫御殿(むらさきごてん)」。これも意味の分からん名前だ、とブツブツ言っていたら「パープルハート」という名前があった。これならすんなり覚えられそう。


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露草の仲間で、長く咲くそうです



レインリリー


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以前に紹介した花をまた登場させるときは、名前を変えて出したりします。「私、レインリリーよ」と言わせれば、誰も「キミはたしか玉ちゃんでは、なかったのか」なんていうはずがないからです。えっ!?たしかタマスダレで出ていた。バレてしまいました〜。去年の10月に紹介しています。タマスダレの別名は「レインリリー」。雨の後によく咲くところからこの名前がついたようです。「ゼフィランサス」の名もあります。


お待たせ!その後のニャンコ「姫&染五郎」です。

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座布団の柄を使って写真の倍率を同じにしました。


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ほら、大きくなっているでしょ〜


雨上がり


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良い香りを残して散ったハゴロモジャスミン


昨夜は何度も強い雨が降った。雨はリュウゼンカズラや百日紅、ハゴロモジャスミンの花を落とし、すでに弱っている蝉の生命力も奪い取ったようで、朝の散歩道には雨の落とし物が点在していた。雨上がりの涼しさ肌に感じながら歩いていたが、日が差し始めたら一気に温度が上がった。しばらくはお天気が続きそうなので、秋を接近を楽しめそうです。


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この上には白い百日紅の木があります


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白いムクゲの神秘さ、花びらの透き通るような美しさ



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昨日紹介したホテイアオイの別名に「ウォーターヒヤシンス」がありました。納得!


雨の日


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雨の日こそ映画だ、と話題の「ライフ ―いのちをつなぐ物語―」を観ようと新宿の映画館に向かってアルキメデス。ところがチケット売り場で、あまりの人に驚く。雨だから考えることは同じなのか、この映画に人気があるのか、午後7時まで満席だと言う。仕方がない、今日は諦めよう。しかし「ライフ」がこんなに人気があるなんてねえ、ビックリ。でも、ちょっとうれしくなる。
午後は趣向を変えて、下落合にある「東長谷寺薬王院」を歩く。正式名称は「真言宗豊山派 瑠璃山 薬王院」という。境内には誰も人がいない。春は牡丹が咲き誇るお寺だ。枯れかかっている牡丹の葉っぱを見ながら階段を登っていくと、池で見たこともない花を発見。ホテイアオイのなかに咲くのだから、ホテイアオイだと思うが、確信がもてない・・・


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やはりホテイアオイの花。色合いと花びらの模様はシャガに似ている。


台風


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雲の動きが烈しい。もうすぐ台風が来るという。今でこそ衛星を使って台風の状況が分かるようになったが、昔は、各地の気圧を測ってその大きさや進行方向を予想していた。窓に板をあてがったり、停電の備えとしてロウソクや懐中電灯の準備、おにぎりなども握ったりして待ち構えていた(らしい)。というのは、台風は北海道にほとんど上陸しないため、そんな経験がほとんどないのだ。強烈に覚えているのは、幼い頃に父と映画館で観たモノクロのニュース速報の一コマだ。きっと大きな台風だったのだろう。すっかり水没してしまった家の屋根から、撮影のヘリコプターに向かって手を振る人たちの姿があった。世の中には凄いことがあるんだと、そのシーンがしっかり記憶された。今でも台風というと、そのシーンが時々蘇る。

ヘクソカズラ(屁屎葛)


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昨日が8/31(ヤサイの日)で今日は9/1(ボウサイの日)かと思って、この花を見ていた。そう、お前はクサイんだよね。フェンスや他の植物に「そこどかんとしばいたるぞ〜」とツルツル、クルクルと蔓を巻き付きながら、いま盛んに伸びています。花が可愛いのに、何故こんな残酷な名前がついたかというと、その名の通り花に臭気があるから。でもまだ嗅いではいません。嫌いになるかもしれないから。