金沢21世紀美術館

白山から高山植物の多い観光新道というコースを約3時間半かけて「別当出合」に下りました。少し休んでから、バスで一駅先の白山温泉に向かいます。500円を支払って湯船へ〜♪、登った山を振り返りながら、涼風吹く源泉掛け流しの露天風呂に浸かる。ん〜〜まさに至福の時。あ〜好い山行だった。  金沢へ戻り、いつかは訪ねようと思っていた金沢21世紀美術館の催しを調べると、なんと大好きな舟越桂展が開催されているではないか!これは幸運、行かねばと、重いリュックをロッカーに放り込み、「まちバス」に乗ると約10分で美術館そばの兼六園の前に着きます。建物は、芝生のなかに円形総ガラス張りというモダンなもので、なかが白い壁面の空間(立方体)がそれぞれ独立して配置され、アトランダムに見ていくことができる仕組みになっていました。さて舟越桂の作品の魅力ですが、現代的な人物像でありながらも、古典的な雰囲気をもち、親しみと異次元の空間を作り上げてしまう不思議な存在感。そして決して視線が合うことなく、どこか遠くを見つめている瞳。今回の展示を担当したプロデューサの腕も見事なものでした。とくにひとつのブースにおいては、11体の彫刻と奥の壁面にびっしりと張られた素描やデッサン、版画を配置し、厳粛な中世の教会のような空間を作り上げているようでした。二つのカラダをもっていたり、雌雄同体のような作品は、何を伝えようとしているのか。常に想像を要求する彼の作品に魅了されながらも、ついて行くしかない舟越桂の世界。これからどこへ向かうのだろうと、いつものような感慨にふけるのでした。


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「雪の上の影」                    「森の奥の水のほとり」
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コメント

まぁ、よかったですね。わたしもこの方の作品には
とても心ひかれます。
どこか、イラストのようになじみやすいのですけど、
色使いがとても上品で、清澄な世界観ですね。

最近の美術館は「見せ方」がとても上手になったので、
楽しかったでしょうね、

A)
美術館という空間と作品の関係性の演出が
いまの展示会のあり方なんでしょうね。
21世紀美術館は、市民にも愛されているように感じました。

清澄な世界観といえば、天童荒太の「永遠の仔」の表紙ですね〜

2010年8月12日 18:06 | ぷりん

下山後の温泉は気持ちいいでしょうね〜♪
金沢、就職してすぐに友達と行きました。あれから何年経つのやら・・・
また、行ってみたい所の一つですo(^-^)o

A)
下山後の♨とビールはいいですねえ〜 ♪(*'▽')ノノ 
至福の時間でした〜

金沢は城下町の風情が残っていて、街歩きが楽しいです。
今回は歩かなかったけど・・・
こんどは日本海の旬の味もゆっくり楽しみたいです〜

2010年8月13日 08:49 | 撫子

下山後の楽しみ、いいですね~。

舟越氏の作品は、不思議な魅力がありますね。
弱々しい感じがするのだけれど、
折れなさそう、というか。

たおやかな竹のような気がします。

A)
初期のモチーフは、純粋性というもろさと永遠をテーマにしているようでした。
しかし、カラダからさまざまなものが突出しはじめると
テーマが見えにくくなりました。
いまテーマにしているのは、人間の歪みのようなものなのでしょうか。
一人の作家を追いかけるのは、愉しいものです。

2010年8月13日 20:42 | Blue Rose

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