2019年6月

五行歌展示会


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作品作りのために、こんな写真も撮りました

遂に五行歌の作品パネル211点が完成。四月から多くの時間をパネル制作に費やしてきた。思えば歌友のRさん、Kさんのストック写真にどれだけお世話になったことか。作品のためにわざわざ撮影にまで行ってもらったり。大先輩のAさんは膨大なストック写真を送ってくれた。そして友人、知人にも・・・今回のミッションに手を差し伸べてくれた方々に感謝だ。

200を超えるの歌と数千の写真。この点と点をどう結ぶか。毎日毎日、来る日も来る日も同じような時間の中に佇み、交錯し、WIN WINを求めた。夜になると頭が火照った。気がついたら作品のほとんどを暗記していた。

自分以外の作品にデザインを施す。それも200点余という膨大な点数。集中、不安、逡巡、停滞、発見、至福、光明、猛進・・・それぞれ作家の思いをどれだけ分かっているのか、それを表現するとして、どこまでを・・・・その間際でずっと悩んだ。初めての体験だった。

展示会で五行歌を初めて読む人たちをイメージし、そこに光を見いだそうとした。出来上がった作品を眺めているとじつに不思議な気持ち。これを一人で・・・幸せな時間だったと実感する。

作品を送ってくれた歌友の皆さんに、大きな満足を伝えられるかは分からないけれど、一つひとつの作品が多くの人たちの心に届くと信じている。


紫君子蘭


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一昨日の歌会で話題になった花がこれ。アガパンサス。直ぐには覚えられない名前だけれど、毎年決まった場所で咲くから、愛でているといつのまにか覚えられる。慌てて覚えると、アバカンサスになったりする。

この花にはいい和名がある。紫君子蘭(むらさきくんしらん)。なんと高貴な名前だろうと思いながら、この花を思い浮かべると、たしかにスッといつの間にか背を伸ばして、ポツンポツンと薄紫の花を咲かせていく姿と重なる。ピッとあった名前だと思う。


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握手のカタチ


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悲しいまでの笑顔をつくって、外交だか接待だかを繰り返し、防衛のための装備品を大量に買わされたあげく、日米安保条約破棄を示唆されて、あの人は青くなっているのではないかな。

こんな歌をつくりました。

掌を上に向けての
握手のカタチ   
止めてもらいたい
つい手を乗せてしまうあの人が
ポチに見える


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よく集めました〜〜

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皆、ポチかミケになってしまう

ヤマアジサイ


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この野生のヤマアジサイの花は「がく(額)咲き」。中央の小さな蕾らしきものが花になる。
紫陽花の原種は日本だ。それ以外は本来セイヨウアジサイ。プラントハンターがヤマアジサイを本国に持ち帰り、品種改良させて種類を広げた。毎年その種類は増えて、いまや3千種類とか。


ワインのような


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ワインを思わせるような美しいラベルのデザイン。実は日本酒。お酒を頼むと、こうしてボトルをドンと見せてくれる店がある。ラベルをデザインした人がこれを知ると、きっと嬉しいはずだ。
日本酒好きの外国人が増えているようだから、このラベルデザインを見てどんな感想をもらすか、聞いてみたいものだ。


入笠山(4)


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ツマトリソウ


少し時期は早かったが、入笠山は花の山だ。なにか咲いているでしょうと探し歩けば、スズラン、アツモリソウ以外にもありました。都会の花はなかなか覚えられないが、山の花は不思議とスッと口にする。そうすることで記憶の扉の蝶番に油が注されるはずだ。滅多に見ないクリンソウが出てきたのは嬉しかった。


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浅間山の茶屋「道子」にもあったね クリンソウ

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これも直ぐに浮かんだ ツバメオモト

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直ぐに出るよ マイヅルソウ

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エンレイソウは花の時期が終わっていた

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少し離れた大阿原湿原は、尾瀬を思い起こさせた


入笠山(3)


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入笠山では、絶滅危惧種になったホテイアツモリソウを見ることができる。この山に数多く咲いていたらしいが、盗掘が繰り返されて消えてしまった。いまはフェンスに守られ、数株がじっとこちらを見ていた。

初めてのご対面は、パンダを見るような気分。お〜奇怪なお姿。こちらを向いて文句を云っているようにも見える。いかにもランらしいカタチ。この中に蜂は入っていくのだろうか。近くには、これも珍しいクマガイソウも咲いていた。カタチがよく似ている。


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こちらはクマガイソウ

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この蕾はどっち・・・


入笠山(2)


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入笠山は一年を通して楽しめる山だ。春から秋まで山頂付近には多くの花が咲き、冬はスノーシューで雪山歩きができる。眺望もよく、お天気が良ければ目の前には八ヶ岳、そして鳳凰三山、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、御岳、乗鞍をはじめ、北アルプスの山々まで見える(らしい)。

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白いズミの木が点在してなんだかお花見の気分


風とガスの日は、大人しく花を愛でる。木道に沿ってズミ(こなし)の木が多くあった。リンゴの花を思わせる蕾は紅色だが、開くと真っ白になる。

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優しい甘い香りがする

サルオガセ


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強い風に、糸状の地衣植物サルオガセがなびく。実に不思議な生命体。ここまでぶら下がっているのは初めて見た。朽ちたカラマツに絡まっているのか、絡まったから枯れていったのか。ジッと眺めているとおぼろ昆布を思いだした。
地衣類は成長が遅く、寿命が長いそうだ。そして大気汚染に弱いことも指摘されている。とすると太古から健康だった森を歩いていたことになる。

 
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入笠山


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木道からの花々は今年遅れているという


梅雨の晴れ間になると予想して、土曜日の夜、リュックに雨具などをパッキングする。目指すは花の宝庫と呼ばれる入笠山。過去二度ほど登っていたが、初夏は初めてだ。いま花の名山はどこも混んでいる。山ブームが来てから、ゆっくりと愛でることができなくなった。

入笠山ロープウェイの乗り場に立つと、ハルゼミの鳴き声が聴こる。今年も初夏の山に来たぞという実感。標高差700メートルを一気に登って山頂駅に着くと、小粒の雨と凄まじい風だ。慌てて雨具を装着。下界は初夏のお天気なのに・・・と嘆くが、山は時おりこんなだ。

入笠山の花に魅せられてか、続々と登山者が上がってくる。一番の人気はスズラン、そして絶滅危惧種のホテイアツモリソウか。


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これはドイツスズラン、これから100万株のニホンスズランが咲く


山頂駅では、星野富弘版画展が開催されていて、ロープウェイのチケットにいくらかをプラスすると観ることができるという。
誰が企画したのか素晴らしいアイデアだと唸った。両者(富弘美術館と入笠山ロープウェイ)を繋ぐのが「花」。ここでこんなことを学ぶとは・・・勉強になりました。


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下山の頃、ようやく富士山が見えた


ネーミング


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旅に出るとお土産コーナーでネーミングをチェックする。今回発見したのはこれ「十勝無敗」。十勝(とかち)を全面的にアッピールした焼酎である。縁起がいいねえ〜と手にするかもしれないが、いかんせん、この書体。洒落を考えついた人が、自分で書いたのかもしれない。もう少しなんとかなったはずだ。

いままで発見したものには、愛媛の「海千山千」。乾燥した小さな野菜と小魚のクズのようなものが入っていた。何じゃこれ!と思ったが、名前の通り。仕方がないと納得。最近発見したのには、皮を剥いたミカンで「むかん」。これは手が伸びる。
他には漬け物用の糠(ぬか)で「ぬかよろこび」。これは買えなかった。


老後2000万


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イカリソウ


健康保険料を払い続けても
病院のお世話にはならない健康を維持し

介護保険料を上乗せさせられても
認知、ボケとは縁のない独り暮らしを続け

年金受給を少しでも遅らせるため
七十歳過ぎても けっして労働意欲を失わない

そしてポックリと成仏する

そんな高齢者に 私はなりたい

って

思う人が いるのか・・・


街路樹


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この時期、街路樹の緑が美しい。なぜに美しく感じるのか。目を凝らす。深くて濃い緑の奥から新緑が溢れでるように、幾層も重なっている。こんもりとした単一なカタチではない。幾つもの膨らみが樹形の美しさを創っている。

青々と雨は降り続き、たっぷりと水を蓄えた樹々は、やがてこんもりと膨らんでいくだろう。選定を施した人たちの技の見事さに、ふたたび気づく。
街路樹の美しさもきっと後わずかだ。


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倒木更新。近くの大きな杉の木が、根から引き抜かれたように倒れていた。それだけにこの幼木が愛おしく思えた。


裏高尾から


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美しく濡れた緑の山道を歩いた


金曜日まで降り続いた雨で山道が心配だったが、雨具持参で登ろうと言うことになり、月イチ恒例の山の会ORMAC隊は、土曜日、高尾山日影沢から尾根道ルートを上がり城山茶屋を目指した。

登山口辺りの樹々が濡れていたのでスパッツと雨具を着用したが、あまりの湿度で途中雨具を外す。一年で一番辛い時期かもしれない。こんなお天気では人は少ないだろうと予想していたら、やはり人影はほとんど無し。途中、トレランのグループとすれ違っただけで、城山茶屋に到着。

茶屋も人が少ない。普段の高尾山に比べると1/100くらいか。雨がパラパラと来たので、屋根のあるテーブルに移動してランチの準備。暑ければ、城山名物のかき氷を食べるところだが、上着が欲しくなるような涼しさ。そこで選んだのはナメコ汁。冷えたカラダに沁みわたるような美味さだった。

浅漬け、お菓子、デザートを交換してのランチが終わる。雨が心配なので、下山は近道ルートの声もあったが、いやいや美しい緑を堪能して下りようと云うことで、高尾山口までたっぷり歩くコースを選択。約二万歩。多少の疲労感を抱えて、恒例の二次会に突入すれば、疲れたカラダにいつもの幸せが広がっていった。


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ナルコユリを見つけた

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ヤマアジサイが咲き始めた

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キアシドクガの大量発生に高尾山の植生が危ない!?

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ガラガラの城山茶屋で記念撮影

豊平川


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山ちゃんが美女を射止めたというニュースが話題になっているので、チラリと読んでみると、なるほど・・・いい女というのは、最後にそんな山ちゃんをしっかりゲットするんだ、と納得。こっちの山ちゃん、おかしな自信を深めた。地味であっても誠実に頑張っていれば、いつか良いことがあるんだ。フムフム・・・。


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法事の前日に市内を流れる豊平川沿いを歩いた。ここは思い出の多い川だ。小さい頃、浴衣を着せられ、父と涼み行った。家族で花火を見た。川で採ったカラス貝を母に渡すと、真珠が入っているかもしれないと言うので、ドキドキしながら凝視したが、真珠などなくて、落胆する母見て一緒に落胆した。炊事遠足では何度も訪れた。鮭が遡上するニュースを聞き、心躍った。などなど、思いだせばきりがない。


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ひばりが忙しなく警戒音を発していた

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なぜかハマナスが咲いていた

故郷は、時間を置いて訪ねてみると、そこにいた私と会える。


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中島公園


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ライラックが終わりを迎え、札幌の街はニセアカシアの甘い香りが広がっていた。中島公園の小道を歩くと、まさに香りのシャワー。ニセアカシアの香りが風に乗り、ときには頭上から舞い降りてきた。

中島公園は、想い出があり過ぎ。父に連れられ初めて相撲の稽古を見た、お祭りでオートバイサーカスに驚いた、高校時代、バイトの帰りSと喫煙していたら警官に尋問され、嘘の高校を言って逃げたなどなど、きりがないほどの思い出が詰まっている。

今は美しく整備されて、市民の憩いの場所のはずなのだが、人は多くないように見えた。


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はや水無月


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羊蹄山(蝦夷富士)のシンメトリー


母の一周忌に元気な家族が集合した。ひ孫が二人加わって、母は天国で目を細めていたかもしれない。縁があって結ばれた二人から、次の世代へと命のバトンが渡されていく。そんな当たり前のことを不思議に思いながら、式が終わった食事会で皆の顔を眺めていた。

カレンダーを見ると、この一ヵ月、福岡、京都、仙台、山登り、札幌と毎週末出かけていた。あれやこれやのスケジュールが入っていたけれど、何とか無事に乗り切った。やっと一段落。体調を整えて、夏を乗り切っていこう。