2022年6月

べこ餅


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懐かしい故郷のお菓子「べこ餅」。見た瞬間に、その味わいが口に広がった。なぜこんな形をして、こんな色をしているのか。

北海道では、端午の節句にどの家でも上新粉と砂糖で作っていた(記憶に薄い)。黒い方は黒砂糖が入っている。白と黒で牛のホルスタイン柄だから「ベこ餅」。そんな見た目で命名されたとあった。

口に含むと、思っていた通りの味わい。故郷の風が吹いた。


紫陽花


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朝、小さな蜘蛛はまだ眠っているのかな


紫陽花の原種は、日本のガクアジサイで、それが世界に広まった。そんなこともあってか、どんどん新しい品種が開発されている。日本人が好きだと云うこともあるのかもしれない。

最近の新種では、この万華鏡。島根県の農家と県が共同開発した紫陽花だ。


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たしかに万華鏡を覗いたみたいだ

梅雨明け


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上に花が咲いた!


関東地方が梅雨明けしたようだ。にもかかわらず、東京電力の「供給見通し」は、まだ梅雨の真っ最中!?

温度計という「嫁」と、限られた供給電力量という「姑」の間に挟まれながらも、東電「息子」は、「水分補給を行って、暑い時間帯には適切に冷房などを活用して・・・」と、工夫をアナウンスしている。

「本日の電力使用状況」という表示もいよいよ始まった。

そして「酷暑」「食糧不足」「物価高」。
この三つも「頭・体・財布」の三つに打撃を与えていく・・・

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ムクゲも咲き出した

幸運の虫


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天道虫は、世界の多くの国で幸運の虫と言われている。飛ぶ姿を見たら、願いが叶うというが、いいことは起こるのだろうか。

一方、選挙カーが通り過ぎていくと、良からぬものを見た気分になってしまう。

梅雨の晴れ間


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新宿通りを一本はずれると、下町のような一角がある。紫陽花とムクゲが道を覆っていて、真っすぐには歩けない路地。近所からクレームは出ないのだろうかと、思いながらも好んでこの道を通っている。

この紫陽花の少し先には、例のシロバナネムノキ、そしていまコンロンカが目を楽しませてくれる。振りかえると一軒の銭湯があって、懐かしい思い出がひとつある。


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ゾウムシ


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驚いて固まってしまったゾウムシ君。先日のセブンサミットで出逢った甲虫の仲間で、ゾウムシ科、名はヒメシロコブゾウムシ。ヤツデなどの葉っぱを食べている。

初めてゾウムシを見つけたのは小学4年だったか。大きさは2㎝くらいのオオゾウムシ。日本最大のゾウムシで、こんな甲虫がいるんだと驚いた。それから、甲虫の美しさと種類の豊富さにハマってしまった。

虫好きはいくつになっても変わらない。甲虫らしき虫が飛んでいると、追いかけて手で捕えてしまう。

セブンサミット


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ガスらなければ、富士山が前方に見える


誰が命名したのだろうか。南高尾山稜外周コースにある7つの山を総称してセブンサミット。曇りの土曜日、やや強いメンバー5人で大垂水峠から登攀を開始した。約30分、急坂を登り切ると最初のピーク大洞山に到着。

しかし・・・暑い。気温は高くないのだが、湿度があり過ぎだ。おまけに風がないため蒸し風呂の中を歩いているような感覚。

熱中症になってはいけないと、頻繁に止まっては水分補給をする。ここでオヤジギャグ。

「熱中症より、ねっ、チュウー しよう」を呟くと、力なく睨まれる。ますますアツい。。

コースの登山道は、よく整備されて安全。そして木の植生が豊かで、歩いていても飽きない。少しずつ高度を下げながら、残りの山を登っていくというのも嬉しいものだ。

七つ目の山、草戸山を登り切って気が弛んだわけではないが、高尾山口までに繰り返される上り下り、むしろセブンサミットより、後半がキツかった。達成感というよりも疲労感?たっぷりの一日となった。

しかし、下山後のビールは美味かった〜

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泰山木


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この花を鑑賞したら、すごすごと引き下がる、一言呟いて・・・

 タイサン ボク

香りは高貴。遠い世界へと誘うような香りを漂わせていた。


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梅雨明け


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立ち葵の花が、一番上まで咲くと梅雨明け。そうだったなと、蕾を数えてみる。7月中旬頃だろうか。線上降水帯なるものが、今年は列島に発生しませんようにと願って、通り過ぎる。

菖蒲!?


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吹上菖蒲園は、満開でした


ご存知だろうか?「しょうぶ」と打っても、「あやめ」と打っても、「菖蒲」の漢字が出る。随分乱暴ではないか!と、誰かに文句を言いたい。

だからか、いくら教えられても、アヤメなのか、カキツバタなのか、ショウブなのか、ハナショウブなのか、はたまたアイリスなのか、分からない。

一つ覚えたのは、乾いた土でも咲いているのはアヤメ。


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おじさんが、まだ咲いているのに次々と摘んでゆく


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駅のホームにアナウンスが響き渡る。女性の声だ。でもイントネーションがおかしい。一文字、あるいは単語を繋げているかのような話し方。たぶん、AIによる声なのだろう。

バスの中や公共の空間で聞こえてくると、なにか未来都市に立っている気分になる。昔は、列車(古い〜)が駅に到着する度に、尾を引くように駅名が連呼されて、郷愁を感じたもんだ。

今はテレビでもAIの声でとか、AIの◯◯ちゃんがお話をしますと断りが入る。ケチらんとチャンと人が喋れよ〜、と言いたい。
人の仕事が無くなっていくぞ〜


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先週見つけた、シロバナネムノキ。夕方はどうなっているのだろう?と、再び訪れると〜なんと!咲いている!!
葉はすっかり眠ってしまって、昼と真逆だ。この時期だけのお楽しみ〜


シロバナネムノキ


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世の中知らないものがあるものだ。事務所近くの狭い路地に見つけた白い花!?。小さな纏のようでもある。葉を見るとオジギソウか、はたしてそうか。

ググると、シロバナネムノキとあった。昼間はこんな姿だが、夜になると丸いボンボンのようになるらしい。ほんとかね〜。帰りに見てみよう。

シロバナネムノキといえば、アカバナユウゲショウが浮かんだ。いま、路地でも見かける小さな花だ。

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歩9day


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クチナシの八重を見つけた


昨日はすっかり九日だと思って、我が家まで歩いてしまった。9日は、歩く日と決めているのだ〜「歩9day(アルクデ〜)」。

マスクをせずに荒木町を抜けていくと、すれ違う人は皆マスクをしている。ところが居酒屋を覗くと、カウンターではマスクなしの飲んべえたちが、ワイワイと楽しそうにやっている。

おかしな光景ではないか。外を歩く人がマスクをして、お店の中ではノーマスク。あ〜こりゃこりゃと、笑いながら通過していく。すれ違う人の中には、ノーマスクの人がけっこういる。

こうして少しずつ平時に戻っていくのかなと思いながら、約一時間、我が家までの新コースを歩いた。


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カツラ


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樹形とハート型の葉っぱですぐ分かる


香りは、花ばかりではない。ふわっと甘い香りがした。カツラの木だ。この時期にも香りを放つんだと、葉っぱを嗅いでみるが、さほど強くはない。

新緑の樹形が美しく、葉は鬱蒼とはならないので、涼しげに感じる。

バレリーナ


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御苑のどこかに、八重のドクダミが咲いていると聞いていた。ところが苑内はドクダミだらけ。そう簡単に見つからないだろう。視線を下げてゆっくりと歩きはじめた。

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コースの3/4ほどを歩いたが、まったく発見できず。バラ園のそばのベンチで宛内地図を眺めていると・・・温室近くに「ドクダミ」の4文字を見つけた。ここだろうか。

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周辺は広く、なかなか特定できない。地図に指を当て、辺りを見回していると、三角コーナーのような場所に、ありました。まあ、なんとかわいい。ぴょんぴょんと八重たちが飛び跳ねている。

だれも気づかない。かがみこんで草原のバレリーナたちの舞いをしばらく撮り続けた。


環境の日


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スズカケノキにも緑がつき始めた


へえ〜、そんな日があるんだ、ラッキー!
土曜日、「環境の日」ということで無料開放された新宿御苑の玄関前の告知に喜ぶ。春夏秋冬、我が庭のように散歩コースは、ほぼ決まっている。

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まずはラクウショウを見ようと、人の少ない西側の道を辿っていく。スズカケノキ、メタセコイアといった高木の下を通っていくと、もう人影はまばら。ラクウショウの木道に通行禁止の札がある。仕方がない、ここから眺めよう。

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ドクダミの花が一面に咲いていた。ここから「母と子の森」を抜けて、「上の池」へ。ここは広い。楕円形に刈られたツツジが、日本庭園の雰囲気を強調していた。

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御苑は桜の頃、決まって入園者が増え、入園規制が行われていた。それが影響したのだろうか、三年前、突然入園料が500円に値上げされた。

公営の公園でお金を取ると云うのは、ありえないと外国人が言っていた。それでも大都会のオアシス御苑は、人が絶えることはない。


バラ


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都会のど真ん中、大きなバラが咲いてい

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紀尾井町ガーデンテラスにて


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風が強いのだろうか。事務所の外から風の音が止むことなく聞こえてくる。なんだか心強い。

今年に入って、何度か耳鼻科に通っている。最初は中耳炎の症状。二度目は、右耳の聴力が落ちていると診断された。心当たりはないが、時々ワンワンと音が響く。それもしばらく続く。雨の前後に多いので、気圧のせいかもしれない、と思っていた。

テレビのリモコンの数値が高くなっていることが多く、家人に注意を受ける。低いと聞こえないので、「いまなんて言ったの?」と訊ねる。

このやりとりが続くのはよくないと思い、聞くのを止めにした。いろんな部位に変化が現れている。・・・永遠はないのだ、と静かに受け入れている。


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木蔭に入ると、風が抜けていった。ヒンヤリとしたその瞬間の快感。
風に吹かれる気持ちよさ・・・これに勝る幸せはあるだろうかと思う。

いま見えているもの
聞こえているもの
いま匂うもの
触れているものだけで
どうして満足できないのか

谷川俊太郎の詩に、こんな一節があった。

この感覚、どれもカタチのない透明なものばかり。
ときには植物のように追い求めず、感じること、受け入れることだけをと思うのだが・・・。