2017年6月

もう半分


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もう半年が過ぎてしまった。年寄りの時計は早く回る。いろんな説がある。

・同じことの繰り返しだと、速く感じるという説
たとえば毎日同じコトを繰り返していると、脳が時間を短く見積もってしまう。つまり脳がそれほど多くの情報を処理する必要がない場合は、時の流れが速く感じられ、同じ長さの時間でも、いつもより短く「感じる」。

・記憶量に関係しているという説
脳への記憶する情報量が少ないと、時間の経過を早く感じるというもの。
う〜、沁みる、そうかなあ・・。

・もうひとつ。
広い場所にいるほうが、狭い場所よりも時間が長く感じられるとの実験結果があるそうだ。自然の中にいると、つい時間を忘れてしまうから、これは何となく分かる。


町名


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ATMの前で、ミニパトが「最近、この地区で振り込みサギ、還付金サギが多発しています」と注意を促していた。「主な地区は・・・」と新宿区内の町名を並べはじめる。
愛住町、荒木町、片町、霞ヶ丘町、左門町、三栄町、大京町、船町・・・・良い響きの町名が残っているなあと、その町を思い浮かべながら聞いていた。

昔、若いイラストレータが「名前が素敵なのでここに住むことにしました」と、愛住町と書かれた名刺を渡してくれた。「いいねえ〜」。他にも、山吹町、柳町、鶴巻町、鷹匠町と声にしたくなるような町名がいくつもある。

「ちょいと細工町へ行ってくれ〜」と使いにいくのが楽しくなるように、江戸から続く町名をいつまでも残してもらいたいものだ・・・


チルドレン


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新宿通りを下校の子どもたちが走る。その横を選挙カーが走り、候補者の挨拶と名前の連呼が聞こえてくる。あと三日間の我慢だ。
一言一言に「嘘をつけ」だの「ほんとか〜?」と、仕事をしながら独り言を発してしまうのは、次々と出てくるオバカ発言からくるものだ。学歴、経歴がよくてもインチキ、軽薄、不勉強と・・・まあチルドレンなのだから、仕方がないのか。


吟行歌会


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持続こそなんとやら。年四回の吟行歌会も23回を迎えた。ここしばらく、歴史ナビゲータの山口さんとご一緒に、東京の歴史を訪ねて歩いている。歴史は人であるを痛感しながら、おおいなる野望と夢の跡、歴史の片隅に追いやられていた史実、そして庶民の暮らしぶりなど、想像をはたらかせて山口師匠の語りを楽しみに聞いている。


とことん


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時節柄こんなチラシにオヤッと反応する。グリーンを基調にしたデザインの中で、二人の男女が拳を握りしめて、何やらアッピールをしている。すぐに不動産のチラシだと分かったけれど、「とことん」を3つも掲げていたから、あの政党かと思ってしまった。悪い癖で、すぐパロってしまう。

これからも「とことん党」にお任せください。
1 とことん、都民に親身に。
2 とことん、地域に密着。
3 とことん、東京大改革をすすめていく・・・ 

背筋


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背筋!と誰かに云われたのだろうか


いつの間にやら姿勢が悪くなっている。ショーウインドウに映る己の歩く姿は、猫背のおじさん。いかんいかん〜とその時だけは背筋を伸ばすのだが、続かない。腰で歩く習慣を身につければ、どれほどスマートに見えるか、分かってはいるのだけれど、楽を選んでしまう。

いつか首がポトンと落ちて歩く、お爺ちゃんになるのだろうか。


母のこと


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昨日、妹から電話が入った。母が圧迫骨折で診てもらっていると。・・・おや、またかい。主治医の話では、心臓もかなり弱ってきているという。こんなときの妹の声は、いつも優しい。

「お兄ちゃん、そんなに長くないかもしれないよ。心の準備、おねがいね」
つとめて明るい声で言われると、沁みて 響く。道筋を立てておいて、最後に相談をしてくれる。「ウン、それで良いじゃないか・・・」。
何から何まで、世話になりっぱなしで頭が上がらない。

電話を切ってから気がついた。卒寿のお祝いにアルバムをと思って、すすめていた作業が止まったままだ。火がついて一気に取りかかった。スキャンをした写真をレタッチし、順番を決めて編集していく。ひとつひとつの写真を見ていると、家族の時間が流れだして、ウルウルとしてくる。亡くなった弟の笑顔がキラキラと眩しい。忘れていた時間が動きだした。作業は夜中に終わり、ネットから注文をした。やれば出来るでは、ないか!!


夏至



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そうか〜、今日は夏至なのか・・・。晴れていれば一つ手前の駅で下車し、歩いても良かったのに、残念。夏が来る前に日が短くなっていくというのは、なにか釈然としないものがある。
日が短くなっていくのは、夏が終わる頃がいい、と毎年思うのだ。




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丘の上で、ジッと空を見つめている人がいた。いつもの椅子ではなくて、木の椅子から見える空と景色はどんなだろう。30分ほどの時間が経っても、その人の視線は空に向いたまま。

こんなに、あちこち出歩いているのに、心は開放されているのだろうか。後ろから空を一緒に見つめた。

どんと
大樹の自由
我は
ふらふらと
不自由


柿田川と梅花藻


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FBで知り合った五行歌仲間のMさんから、一度三島にいらして梅花藻をご覧になりませんかと、お声をかけてもらっていた。柿田川の美しい流れと愛らしい梅花藻を想うこと半年。念願かなって週末、Mさんと三島駅で待ち合わせをした。Mさんは、大学時代の教え子で、五行歌仲間のYさんとご一緒だった。


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まずは支流の源兵衛川(げんべえがわ)沿いを歩いて梅花藻を見学。川幅は3メートルくらい。キラキラと川面が輝き、緑の浮き島から小さな梅花藻の花がピョンと顔を出している。大きさは二センチくらい。富士山からの伏流水があちこちから湧き、これだけの花を育んでいるのだろう。


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歌会が終わってからは、柿田川へ向う。こちらはこんこんと水が沸く様子を展望台から眺めることができる。吸い込まれるような砂の動きと水の色。富士山に降った雨は、数十年かけて地下水となり、沸きだす。イトトンボ、チョウトンボが舞ってせせらぎは、なお美しい。


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たまさん

いただいたコメントがコメント欄に載りません。
こちらの問題だと思うのですが・・・
たまさんへのメールも戻ってきます。
どうしたのでしょう!?

ここにご返事しますね。

色々なお花見せて貰って来ましたがこの梅花藻は始めてです。なんと藻に花が咲いているのですね。涼しげで綺麗です。
イトトンボの上の写真の白いものは何ですか?水鳥かなと思いましたがそうでもないようですが。

盛岡で五行歌大会があったのですか。旅行兼ねてだったのですね。良い旅で良かったですね。
地下から湧き出る水は色々なものを育んでいるのですね。
素敵なお写真何時もありがとうございます(__)。


A)
バイカモの葉っぱは海藻みたいで食べられそうと調べると
なんと三杯酢で食べられるとか・・・
そう思うと美味しく見えてきます〜。

白いのは枯れ木のようです。
もしかしたらそこにカワセミが止まるのかもしれません。

川辺りを歩いて思うのは、水はいろんな命を育んでいるのだということ。
もちろん人々の暮らしも。

南部鉄瓶


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お披露目〜〜\^o^/
やっと念願の鉄瓶を買いました。ひょいと入った中尊寺のお土産屋さんで見つけた南部鉄瓶。これが驚くほどに安かった。

いつかはお茶を鉄瓶のお湯で・・・と思っているうちにどんどん高くなってしまい、手が届かなくなっていた。鉄瓶を触りながらお湯の匂いを想像して、決めた。

しかしまあ、この重い鉄瓶を旅の最初に買うことになるとはね・・・と、包装されていく鉄瓶を眺めて苦笑い。

最初にいただいたお茶の丸く柔らかな味わい。あ〜重い思いをして買ってきて良かった。錆びないようにあら熱で乾かす、これも今のところ楽しい。


こんな歌を作っていた。

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中尊寺


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岩手県の姫神山に登る予定だった。しかし天気予報は雨。さっと中止にして中尊寺に切り換えた。中尊寺と云えば金色堂。奥州藤原氏が贅の限りを尽し、作り上げた金色の建造物。

印象はといえば、意外に小さい、だった。もう少し大きな御堂をイメージしていたので、拍子抜けしたが、じっくり見ると金箔に覆われた堂のつくりは、息を呑む輝き・・・はあ〜。

中を覗けば、中央に阿弥陀三尊像、左右に地蔵菩薩立像、手前に二天像(持国天、増長天)の11躯の仏像全てが金色。侘び寂びの仏様であれば、静かに頭を下げるところだが、金色となると目が眩んでしまって、心ここにあらずの心境。
修行が足りない・・・と思った。


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五月雨を集めて・・・凄い雨が何度も襲った

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ひつじショー


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牧羊犬に追われて、弱い羊は人間のところに寄ってくる


小岩井農場で偶然「ひつじショー」を観ることができた。!?・・・なに、羊が芸をするの。というわけで、柵の傍で待つこと数分。すぐに分かった。羊飼いのお兄さんの発する声に合わせて、牧羊犬が羊の群れを追い込むのだ。

それは見事なもので、声一つで、牧羊犬は右へ左へと、吼えることなく、低く早く走り回り、ニラミをきかし、羊の群れを自在に移動させて、まとめる。30頭ほどの羊の群れは、まるでイワシの群れが補食されまいと集団で素早く泳ぐ様と重なった。

なぜ、羊は犬を怖がるのでしょう?と、お兄さんに聞いた。
「いい質問です」とお兄さんが誉めてくれた。まるでピンポイントの質問だったようで、気分良さそうに説明を始めた。
「犬の祖先は狼。犬はそのDNAを引き継いでいるので、羊は今でも犬を狼と思って怖がります」。なるほどねえ、人間は、犬も馬もラクダも豚も見事に飼いならしてしまったのだ。

このショーを観ていて、面白いことに気がついた。
人も「羊飼い」「牧羊犬」「羊たち」のどれかに似ているような生き方をしているのではないかと・・・さて自分は・・・?
共謀罪に喩えると分かりやすいのかもしれない。


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犬はボーダーコリーだったかな


北上川


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盛岡・・・ここは好きな街の一つだ。街に川が流れ、城があって、遠くに山が見える。40年ほど前、ここを訪ねた時、駅舎はまだ小さくて、国鉄マンたちの油の臭いが構内に漂っていた。駅に隣接してメシと酒を出すカウンターだけの居酒屋風の店があって、ローカルならではの空気と言葉に包まれていた。

痛手をリュックに詰めての知床・羅臼岳に向う途中、ここで下車し、里帰りをしていた女友達のBと会った。Bは可愛い女の子を連れていて、北上川が近いから散歩しようと云った。色々な話をしてくれた中で、盛岡一高の話が記憶に残っている。バンカラな一高生は、下駄履き、腰に手拭、学帽はボロボロ・・・いろんな悪さをする。しかし街の偉い人たちは、多くが一高卒業生なので、なぜか寛大なのだと・・・。若い頃の悪さはいい大人を作るのだ、そう思っていたのかもしれない。目の前を流れる北特有の重そうな北上川を眺めながら、なんだか好い話だなあと聞いていた。


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川の畔には大きなビルが建ってしまった

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この日も岩手山に雲がかかっていた


阿吽の呼吸



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「阿」は口を開いて発音することから「吐く息」、「吽」は口を閉じて発音することから「吸う息」という意味らしい。それを合わせて「阿吽の呼吸」という。

神社の狛犬も阿吽の対になっているそうで、開きと閉じ。それは知らなかった。今度チェックしてみよう。


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蝦夷梅雨


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北海道には梅雨がない、と言われていたが、じつはあるそうだ。蝦夷梅雨と呼ばれている。「えぞつゆ」。なんだか昆布の出汁が効いているように聞こえるのが可笑しい。主に北海道南西部というから、札幌、函館、小樽辺りはすっぽり入ることになる。

以前6月に帰ったときに、ずっと雨だったことを思い出した。湿度の高い北海道なんて、なんかねえ〜と思う。昔はそんなことがなかったわけだから、これも温暖化の影響なのかもしれない。


腰のこと


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最近、嬉しいことがある。腰の具合がすこぶる良いのだ。痛みが強くなってきたのは、五年前だろうか。好きなテニスを止めて、仲間らとも離れてしまって、しばらく鬱状態になった。30年以上、愛し続けたスポーツを止めるというのは、辛いものだった。痛みが訪れ、楽しみを奪われて、心身のリズムがおかしくなった。

そんななかにあって、希望の灯は山登りだった。山だけは、続けられるようにと工夫と努力を重ねた。病院をアチコチ訪ね歩いて、症状の原因は、脊柱管狭窄症と分かった。少しずつ痛みに耐えられるようになり、どの動きで痛むかも分かり、改善のためのストレッチ、足裏のマッサージを続けて、この半年で、もしかしたら・・・の喜びを実感できるまでになった。
この間、本を送られたり、病院を教えてもらったりと多くの友人らから気遣いをいただいた。優しさが沁みた。

はしゃがず、静かに、もう少し、怠りなく。これは、学んできた教訓から。
健康であることの喜びを密かに謳歌したい。


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カツラの葉よ、ありがとう〜


トンボ


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週末のハイキングでトンボを見た。それも四種類。池や沼には、決まってトンボがやってくる。ヤゴの餌が多いからだ。スイレンの沼でイトトンボを見つけ、道端でムギワラトンボ、そして小さな池の上を飛び交っていたのは赤蜻蛉。
そして最後に登場したのがオニヤンマだった。その飛行は威風堂々でカッコイイ。少年に戻ってしまうのは、いつだってオニヤンマが現れる時だ。


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菖蒲と菖蒲


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毎年、なるほど〜と思いながら、ショウブとアヤメの違いを読んでみるが、すぐに見分けがつかなくなる。分かりにくいので、覚えようとしないのだ。こんなズボラにさせる理由の一つとして、漢字に責任がある。
「ショウブ」「アヤメ」と、どちらを打っても「菖蒲」と出るからだ。


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いのち


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クマの爪痕、水溜りのオタマジャクシ、花や葉に集まる虫たち、降るように聞こえるハルゼミの声、ツバメの乱舞・・・奥鬼怒の山は命が動き始めていた。


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切り株から新芽が出ている

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珍しい!栃の実から根が〜


野天風呂


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裸になって湯の音を聞く。滝の音を聞く。聞こえない音を聴く。
まっさらになって、己を消す。坐禅より  露天風呂がいい・・・


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開けたらあかん〜♬ 手が震える
つまり男は混浴、女性は専用の露天風呂がある

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いい湯でした〜