2019年10月

ロッジZAOドッコ沼


PA270150.JPG

Sとの山行は、旧交を温めるため。そう決めている。だから宿は大切なポイントだ。蔵王の宿は、一昨年からここしかないと決めていた「ロッジZAOドッコ沼」。ドッコ沼を見下ろすように立つ洋風なロッジだ。

笑顔の素敵なオーナーが迎えてくれた。HPで見た写真よりも素晴らしい室内。暖炉には火が入っている。ピアノがある。深いソファがある。山の本も置かれている。窓からは大きな沼が見える。後、ナニが必要!?


PA280209.JPG
PA280205.JPG
夕食前、テレビが食堂側に向けられた


聞けばこの日の宿泊客は我々だけだという。まあ!なんと〜!独占〜
そして希望は叶う。「では夕食事にラグビー観戦できるようにセッテイングしましょう」とオーナーは笑顔で応えてくれた。至れり尽くせり。

広い岩風呂にゆっくり浸かって、冷えた体をじっくり温める。少し前までの極寒の中を歩いていたのが嘘のようだ。食堂に下りていくと、テーブルには山の幸が一杯に並んでいた。


PA270175.JPG
樹々を眺めながら岩風呂でジンワリ〜

PA270180.JPG
PA270183.JPG
PA270185.jpg

ビールで乾杯をし、ラグビー談義をしながら、まずはアケビの和え物から・・・笑顔が生まれ、思い出が温まり、山の夜は充たされていった。

来年、新緑の頃にまた来よう。


PA280229.JPG
ドッコ沼は10分くらいで一周できる

PA280216.jpg
窓辺からドッコ沼が一望


蔵王・熊野岳


PA270106.JPG
PA270098.JPG
山の天気は変わりやすい


週末、S夫婦と今年二度目の山行。目指すは蔵王と安達太良山の二座。まずは蔵王の熊野岳。雲行きが怪しくなってきたので、途中までロープウェイを使う。眼下の紅葉は終わりを迎えていた。山頂駅に着くと、気温は三度と表示されていたが、外は風が強く吹いている。気温は氷点下だろう。慌てて冬装備になる。

山の天気は分からない。遠くまで見えた景色もわずかの間。瞬く間にガスってきて、視界が利かなくなった。こうなると山歩きの楽しみは消える。歯を食いしばってワッシワッシと山頂を目指す。収まることのない風のなか、標識が見えてきた。立っているのもおぼつかない。非難小屋に逃げこみ、一息つく。


PA270124.JPG

PA270099.JPG

去年の八ヶ岳も霧氷が迎えてくれた。この季節、山はもう冬入りを始めている。なんとか無事に下山して温泉と酒をやろうとなり、熱いスープとおにぎり、そして甘いおやつを口にして五合目のロッジを目指した。
サミイ〜〜


PA270055.JPG
PA270136.JPG
どんな季節が繰り返すとこんなカタチになるの?

・・・


台風.jpg

強くなっていく雨を眺めて思う。次々に襲ってくる台風は、まだ序章なのだろうかと。来年、再来年とこんな台風が続いていくと、日本は間違いなく脆弱になっていく。日本が日本の位置にある限り、逃げることはできない。

「いずれ私たちも、日本のようになっていく」。世界のどこかで誰かが言うかもしれない。スウェーデンの16歳の女の子が国連で話をした「よくもそんなことが・・・」の怒りを思いだす。

全てが間違っています。
そんな言葉から始まった彼女の訴えは、痛烈な真実の告発だった。耳が痛かった。環境をないがしろにした罰を人類は、これから受けなければならないのか。地球は環境に順応に反応しているだけだ。

本当に大切なものは、失ってはじめて気付く。

ダイエット


P6212388.JPG

娘がダイエット優先と称して、独自の食事に切り換えている。キャベツの千切りに納豆をかけるなど、その工夫が涙ぐましく、見ていると可哀想に思うが、本人はケロッとしている。というわけでお土産を買って帰っても、食べてもらえない。これは悔しい。

「これはナンじゃ?」娘の買ってきたパッケージを見て「?」と思った。
「100Kcal欧州カレー(中辛)」。聞けば、このシリーズには様々な種類があり、すべて100Kcalに収められ、栄養分表示もされているという。

なるほど・・・こう来たか・・・である。美味しさではなく「100Kcal」が選択肢。そしてご飯やパスタは全て150Kcal、合わせても買っても250Kcalに収まるという寸法だ。よく考えつき沢山のレシピを商品化したものだ。全てレンジで調理できるという。


初冠雪


富士山.jpg

富士山に初冠雪のニュース。昨年より26日遅いそうだ。これも環境の変化が影響しているのだろうか。台風が続いているけれど、富士山の雪で、なにかこれで落ち着いてくれるのではないかと思ってしまうのはなぜだろう。

神風のように、富士には日本人の願いを包みこむような大きな力があると思っているからか。これで、季節の針が進んでくれるといいのだが・・・。


キャンセル


P9140193.JPG

台風19号の影響で、週末の鬼怒川温泉トレッキングプランが消えた。東武線にも影響が出ていたとは知らず、ノーテンキに天気予報だけを心配していた。仕方ないと諦め、チケットをキャンセルするために窓口に行くと、多くの人たちは、購入ではなくキャンセルのために並んでいることが分かった。
こんなに沢山いるんだ・・・。

キャンセルをしてから替わりの電車を探す人もいるので、なかなか前に進まない。列に並ぶのが元々苦手なので、だんだんストレスが溜ってくる。もしキャンセル料でも取ることがあれば、何と言おう・・・などと、一人興奮を高めていったが、そんなこともなく速やかに終わった。

宿のキャンセルは申し訳なかったが、仕方がない。行楽シーズンを迎えて、台風が多かった今年の観光地はどこも大打撃だったはずだ。大変だ〜。
来年のオリンピック開催時に大型台風が来たらどうなるのだろう。オリンピックも台風もキャンセルはしてくれないぞ。


キンモクセイ


PA130434.JPG

朝のウォーキングコースに、キンモクセイが意外に多いことが分かった。ずっとお天気が良くなかったので花の付きが悪いと思っていたら、ここに来て一気に色づいてきた。冷えこみがいいのだろうか?

秋の訪れを吸い込んで、ちょっと切なくなってみる。


冷え込み


PA130432.JPG

朝晩、冷え込んできた。心配になるのは被災地の寒さ。避難を余儀なくされた人たちは、渡された毛布一枚で、眠れるのだろうか。先行きの見えない暮らしの中で眠りは浅くなるし、体は持ちこたえられるかと心配してしまう。

北国はもうすぐ雪の季節が来る。家や仕事場を改修できないままに、一冬を過ごさなければならないのは辛い。これ以上の被害が出なければと願う。


三連休


IMG_0601.JPG

三連休は、台風で吟行歌会が中止なり、落語会に出演するはずの友人Sの自宅が停電になってしまい、どこにも出かけずにほぼ我が家にいた。

お陰でというか、ラグビー・スコットランド戦を4回も観た。日本チームのトライ、そして力強いタックルが決まるたびによし!の声が出る。試合のあった日曜日の夜は、近所からも大きな声が聞こえてた。何度見ても感動が蘇る。

試合は直ぐにトライを取られてしまい、今日の日本はキツいかなあと思っていたら、あっという間の逆転。それからの一時間は浮遊状態にいて、缶ビール、ワインが直ぐに無くなっていった。

横浜会場で観ていた娘は、低い観客席からは、どんな反則でスクラムやタッチキックになるのか、よく分からなかったと言っていたが、一緒に再放送を観て、納得していた。


1571127885035.jpg
PA140446.JPG

テレビ観戦なら、解説者の説明やスローモーションビデオで、なるほどとなる。ラグビー経験者でなければ、あのもつれあう中での反則は分からないだろう。
さて次は日曜日。山の中での観戦になりそうだ。

一方、台風十九号の大きな爪痕。ニュースは水の恐ろしさを伝えている。このクラスの台風が、頻繁に列島を襲うことにでもなったら、暮らしは覚束なくなり、日本は疲弊していくのではないだろうか。
いよいよ思っていたことが、現実になってきた。


超〜


9772886.jpg

気象庁の発表によると、60年程前の狩野川台風*に匹敵する大型台風が来ると予測している。つまり経験したことのない甚大な被害を及ぼす台風。気象庁のサイトには「窓ガラスにはガムテープやフィルムを貼る安全対策を」とある。これは戦時下の対策となんら変らないではないか。

窓が割れるのか!?
都心ではすでにコンビニやスーパーから養生テープなどが消えているという。もしかしたら停電になるのかもしれない。我が家の準備は大丈夫だろうか。

日本はこれから何度も試練を迎えなければならない。そこで何を学ぶのか。試される時が来ている。

*狩野川台風:1958年に伊豆半島の狩野川が氾濫し、死者・行方不明者が1200人を超えた。


前田真三さん


P9210425.JPG

同じシンゾーでもこちらの方は、♡の温かい真三さんだ。先月、年末恒例の芋煮会のロケハンで、若い頃にお世話になったカメラマン、前田真三さんのギャラリーを見つけた。場所は八王子市の「夕やけ小やけふれあいの里」。ふらりと入った小さな建物の中に、彼の懐かしい写真がずらりと展示されていた。

真三さんは、富良野や美瑛の美しい丘を紹介した風景カメラマン。彼の撮った緩やかで色鮮やかな丘陵、ケンとメリーの木、セブンスターの木は、CMにも紹介され、以後人気スッポットになった。



武甲山(ぶこうさん)


PA050367.JPG
山の上部が喪失している


猛々しい名前の山だ。埼玉県秩父市と横瀬町の境界に位置し、西武秩父駅前からもその容姿が分かる。その昔、奥武蔵の名峰と称えられた山だったが、石灰岩の採掘で、縄文時代から近代までにいたる歴史のあった信仰遺跡や巨岩群、そして天然記念物の高山植物群生地を、すっかり失った。

昭和15年に秩父石灰工業が操業を始めてから、山姿が変貌するほど大規模な採掘が進められ、山頂部は40メートル低くなった。日本にもこんな山があるのだ。

一生に一度だ


PA050398.JPG
お〜! サモア相手にモールで押し込んでのトライ!


ペタンクの二次会を選ぶか、ラグビーのサモア戦か、土曜日の午後四時、秩父の日本選手権会場で悩んだ・・・ラグビーワールドカップのキャッチフレーズは「4年に一度じゃない。 一生に一度だ」。
そうだ!一生に一度なのだ〜!我が家のテレビへ急ごう!

担当者への挨拶を終えると、会場から秩父駅までジョギング・・・ここから我が家までは、約二時間・・・新幹線なら仙台、京都まで行けるではないか。
お花畑駅で下車し、西武秩父駅まで早足。時刻表を見ると、特急があった。

車内アナウンスが流れ、特急券が必要だと言う。「当たり前だ」。
お持ちでない場合は、200円の追加料金がかかるという。
「クッソ〜 まあ〜仕方ないか」。

4時間後、娘と私の大声がマンション中に響いた(はずだ)。


PA050409.JPG
TRY〜〜〜〜

ペタンク


ペタンク.png
普及のためのシンボルマークを作った


日本では、まだ新しいスポーツのペタンク。ある日の夕方、都内の某公園でペタンクの第一人者Oさんに手ほどきを受けた。ルールを聞きながら、鉄球を目標となる小さなボール(ビュット)に近づくように投げる(距離は7〜8メートル)。対戦相手はさらに近づくように投げる。時にはこちらの球を吹き飛ばして。ビー玉とカーリングを合わせたようなルールだ。

なんとかビュットの側にボールを近づけても、Oさんの球がこちらのボールを確実に弾き飛ばす。その金属音の響きは、悔しさを倍加させる・・・しかし目標球のビュットも一緒に転がることがある。その時はそのビュットに近いボールが加点されるので、最後まで勝敗は分からない。ゲーム性が高いのだ。

明日から秩父で全国大会が開催される。全国から64チームが集結し、日本一を競う。朝早くからPRのためのイベントや撮影で動き回るのだが、予想気温33度。炎天下・・・不安・・・。


じょっぱり


P9200309.JPG

じょっぱりとは、津軽弁で「意地っ張り」「頑固者」を意味する。少ない酒の品書きの一つに「じょっぱり/青森」があった。「いい名前ですね、それをヌル燗でお願いします」。

この店、もしかしたら10年前に、一度来たことがあると、かなり酔ってから分かった。静かな女将の声、店の間取り、柔らかな灯、クジラ肉・・・。奥の座敷に座ったので、カウンターからの景色は分からない。こんなことはよくある。聞くと、ここに店を開いてから47年目だと言う。

ヌル燗徳利が置かれた。時間をかけて温まった燗は、手のひらにも優しい。口に含むと、柔らかな辛口。一升瓶には、六花酒蔵とある。いいねえ〜雪の花か・・・チラつく雪でも眺めながら、コタツに入って呑りたいなあ。

そこに山があるなら


P9300012.JPG

福岡に着いた初日、天神のアクロス福岡なるビルの裏側に回ると、緑が最上階まで溢れていた。なんと珍しいビル。これこそ「天空の城ラピュタ」。どうなっているんだ?上を眺めながらその日は通り過ぎた。

しかし、登りたい。帰る日、ままよと重い荷物を持ったまま、西側の階段から登り始めた。木の種類の多いこと。コナラ、クヌギ、シイ、モミジ、アセビ、ビワなどたくさんの植物が回廊を埋め尽くしている。植物が育ち過ぎているので景色が見えない。途中にベンチがあった。登山する?人への配慮だろう。


PA010088.JPG
PA010089.JPG

いったい何階まで続くのか・・・汗が噴き出してきた。荷物をどこかに預けるべきだったと後悔した頃、空が見えて山頂にトーチャコ。13階だった。たった一人の頂。とりあえず階段に座ると、階下に中洲が見えた。福岡の人は、ここに登っていないだろうなあ。ビルからは入場できないので、山頂までは自分の足で上がるしかない。

PA010094.JPG

このビルは、造園家でランドスケープ・デザイナーの田瀬理夫さんの作品であることが分かった。植栽は福岡の山に自生する草木。土は「アクアソイル」という人口土壌。軽量で、保水性が高く、屋上緑化にピッタリの土らしい。

鳥が種をまき散らし、いまでは植物の種類は、竣工時の75種から3倍以上に増えているという。遊び心がいっぱいの森のビルだった。


PA010105.JPG
人口土壌を抜けてきた水か、滝が現れた

PA010085.JPG

五行歌展in福岡


P9300025.JPG

東京〜大阪〜福岡と毎月開催場所を変えての五行歌展。10月からは福岡市美術館だ。ギャラリーB、Cのスペースは驚くほど広く、天井も高い。五行歌の作品をこんな素晴らしい美術館で展示できるなんて、貼り終えた全作品を見て、感慨に慕った。思いを込めてデザインした211点の作品は、どんな風に来場者に伝わるだろうか。

展示を手伝ってくれた九州の仲間たち、そして本部の方々に感謝。美術館では、ギュスターヴ・モロー展と仙厓展が、同時開催されるというので、多くの方の来場が期待できる。とても楽しみだ。

P9300061.JPG
16名で無事に貼り終えました