そこに山があるなら


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福岡に着いた初日、天神のアクロス福岡なるビルの裏側に回ると、緑が最上階まで溢れていた。なんと珍しいビル。これこそ「天空の城ラピュタ」。どうなっているんだ?上を眺めながらその日は通り過ぎた。

しかし、登りたい。帰る日、ままよと重い荷物を持ったまま、西側の階段から登り始めた。木の種類の多いこと。コナラ、クヌギ、シイ、モミジ、アセビ、ビワなどたくさんの植物が回廊を埋め尽くしている。植物が育ち過ぎているので景色が見えない。途中にベンチがあった。登山する?人への配慮だろう。


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いったい何階まで続くのか・・・汗が噴き出してきた。荷物をどこかに預けるべきだったと後悔した頃、空が見えて山頂にトーチャコ。13階だった。たった一人の頂。とりあえず階段に座ると、階下に中洲が見えた。福岡の人は、ここに登っていないだろうなあ。ビルからは入場できないので、山頂までは自分の足で上がるしかない。

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このビルは、造園家でランドスケープ・デザイナーの田瀬理夫さんの作品であることが分かった。植栽は福岡の山に自生する草木。土は「アクアソイル」という人口土壌。軽量で、保水性が高く、屋上緑化にピッタリの土らしい。

鳥が種をまき散らし、いまでは植物の種類は、竣工時の75種から3倍以上に増えているという。遊び心がいっぱいの森のビルだった。


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人口土壌を抜けてきた水か、滝が現れた

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コメント

 パソコンの引っ越し(7から10へ)をして居たので、少し間が空きました。
 何だか面白い建物ですね。確かに樹が生ひ茂った樣子はラピュタのやうに見えます。この建物の植物は人間が管理しないで、自然の雨や日射に任せて居るのでせうか。勿論、害虫の駆除などはするのでせうね。

A)
最初の植栽から木の種類が2倍近くに増えたそうです。
それは鳥によるものでした。
管理がきちんとされています。むしろ剪定が忙しいかもしれません。

上から水が流れるような仕組みにもなっているようでした。
歩いている壁面側はオフィスになっていて、ブラインドの向うでは職員が働いています。
直射を避けられるし、緑も見えて、
森の中で仕事をしているような感覚ではないでしょうか。


2019年10月 3日 18:20 | 雅蘭洞英齋居士

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