2011年1月

ガザニア

造花を思わせるような花を発見しました。まず驚いたのが、茎と花の関係。木の枝を思わせるような太めの茎の上に、造花みたいな花がちょこんと乗っています。調べても分からないので権師匠に聞いたところ、ガザニアとの返事。ラザニアは大好きなのですが、ガザニアは分かりません。調べてみると、キク科の仲間で原産地は南アフリカ、別名クンショウギク(勲章菊)。なるほど、日本に入った頃が想像されます。開花は4月頃からとあるので、かなり生育環境に恵まれているんでしょうね。


IMGP8292.JPG
花言葉は「あなたを誇りに思う」「身近の愛」「潔白」「きらびやか」


4747474.jpg
花開くとこんな感じになるのでしょうか



公園の隅に、なにげに咲いている花木があるので、近寄って見ると梅の花。寒さのなか、健気にいくつかが開花しています。「梅一輪一輪ほどの暖かさ」。一輪の梅の花を愛でながら、春への期待に胸を膨らませる一句ですが、この俳句をつくったのは、服部嵐雪(はっとり らんせつ)というお方。松尾芭蕉の弟子にあたる人で、柔和な温雅さを特徴とする嵐雪の才能を芭蕉は高く評価していたようです。


IMGP8312.JPG
白梅の花言葉は「気品」「高潔」


チューリップ

新宿通りの花屋さんの前が、春らしい賑わいです。このチューリップ、先週に並べられたときは、まだ固い蕾でした。北側を向いているお店なので、ゆっくり花が開き始めています。日がな一日、風を受けているのか、陽を求めているのか、どの花もやや右側を向いているように思います。そばにあるシクラメンもずっと売れ残りなのかな?


IMGP8318.JPG
チューリップの花言葉はやはり「愛」。色によって愛も変わります



水仙

金網の向こう側から外に出たいといっているような水仙を見つけました。なるほど。君はナルシストだから、緑道を歩く人たちに自分の美しさを鑑賞してもらいたいというわけだ。たしかギリシャ神話に出てくるナルキッソスは、水面に映る自分の姿に見とれているうちに、花になってしまったという逸話があるけど、やはり君はその血を受け継いでいるようだなあ〜



IMGP8259.JPG
花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」「エゴイズム」



ハヤブサ



000000 .jpg

先週末、友人の権ちゃんから、衝撃の写真が送られてきました。イトカワから微粒子を持ち帰ってきたあのハヤブサが、最後に地球を撮った一枚の写真です。これを見るときっと満身創痍で、最後の気力を出して送ってきたのではないかと想像してしまいます。映像に乱れがとても象徴的で、天の川の中に燃え尽きた、孝行息子ハヤブサをまた思い出してしまいました。


雪ツリー

冬の名物、雪吊りといま注目のスカイツリーが並ぶと、「不思議なツリー合い」と思わずシャレのひとつも出てきます。この風景はなかなか対称の妙があります。新旧の文化や造形性を比較しつつ眺めると、どちらにも職人の技が際立っているように感じます。もし大雪が降ってスカイツリーが樹氷のようになれば、この風景は見応えがあるでしょうね。



IMGP8278.JPG
ここは、両国駅のそばにある旧安田庭園


冬薔薇(ふゆばら・ふゆそうび)

このバラの前を通り過ぎるたびに、はたして花をつけるのだろうかと心配していました。寒さに強い種類なのかもしれませんが、この冬の厳しさは半端じゃないので、頑張れよとエールを送っていました。霜に痛んでいるのか花びらが哀れで、色も褪せながら咲く姿には、強く詩情を誘うものがあります。こんな一句が浮かびました。「寒空に誰を待つのか冬薔薇」。



IMGP8272.JPG
日が陰ると、いっそう寒々しく見えます


IMGP8222.JPG
陽を浴びているクリスマス頃

大寒

今日は二十四節気の大寒(だいかん)。小寒から大寒までの15日間と大寒から立春までの15日間の合計30日間を「寒さの内」といい、暦では一年でもっとも寒い時期になるそうです。極寒の夜、帰り道で「辛抱」という言葉を思い出しました。世の中便利になって、辛抱することが少なくなったせいか、あまり聞かないなあ〜と。奉公に行かせた我が子に「年期が明けるまで辛抱、おし!」なんて励ましたのは、遠い昔の話。最近の日本人は、なにか辛抱が足りないように思えるのですが・・・。


IMGP8252.JPG
寒い中、八重の白い山茶花が「辛抱しないで!」


沈丁花(じんちょうげ)

今日はちょっと暖かいですね。緑道の沈丁花がもう蕾をもっていました。沈丁の花!?何か意味があるのではないかと調べてみました。すると「沈」は、香木のひとつで伽羅になる沈香(じんこう)という樹木。そして「丁」は、フトモモ科の熱帯常緑高木、丁字(ちょうじ)という香りの高い花から、それぞれ一字ずつもらって命名されていることが分かりました。沈丁花は、誰もが認める香りの高い名家(名花)の出だったのです。


IMGP8265.JPG
芳香を放つのは春分の頃といいますが、今年はどうでしょうか



釣り堀

何とものんびりする風景です。市ヶ谷駅のホームで電車を待つ間、この位置に来て眺めますが、必ず誰かが糸を垂らしています。この寒さの中、魚はエサに食いつくんでしょうか。釣り人はほとんど微動だしないので、時間が止まっているかのよう感じます。ときどき餌を取り替えたりするくらい。この寒さでは、修行か鍛錬に近いものを感じました。さむさむ〜。


IMGP8189.JPG
連れてきて仕事を手伝わせようかと思うときがあります


落語を聞きに

冷え込んだ昨日、友人が出演する「麹町落語塾大発表会」を聞きに両国まで足を伸ばしました。両国駅構内は、大相撲初場所が開催されているせいか、力士のつける鬢付け油(びんつけあぶら)の香りが広がり、賑わいに華やかさが加わったような雰囲気です。さてそれを尻目に、お江戸両国亭に向かいます。三遊亭とん馬師匠に落語を教わっている素人衆の発表会なのですが、なかには大変お上手な方がいらして、しばらく聞いているとすっかり心地が良くなり、いつの間にか大笑いのなかに引き込まれています。朗読も同じなのですが、演目の良さとは別に、語り手の人柄が浮き彫りにされているのが見えて、なかなか味わいが深いのです。


IMGP8276.JPG
国技館前は、色とりどりの力士ののぼり旗が風にあおられています




三寒四凍

寒い日が続いています。涙もろくなってきていることは知っているのですが、寒い朝も歩いていると涙がでてきます(トホホホ・・)。夏の酷暑に、この冬の寒さ、全部足して平均するとプラスマイナスゼロになって、一年で見ると平年並みの気温が記録される。なんか悔しくなってきますが、何で悔しいのかよく分からない。この寒さ週明けまで続くそうで、ヒートテックに感謝です。



IMGP8240.JPG
涙目で観ているようなピンボケです。


スカイツリー

スカイツリーの記事をよく目にします。空気が澄んでいるので、かなり遠くからその勇姿を確認できますが、思いがけない場所から突然見えたりすると、驚いてしまいます。ビューポイントもいくつもあるようで、いつも撮影者で絶えません。スカイツリーがこんなに多くの人の関心を集めるのは、なぜだろうと考えました。まず人は高いものを見るのが好き。星、雲、月、飛行機、ISS、凧、富士山、ビル掃除のゴンドラと枚挙に暇がありません。もしかしたら高いものや高くにあるものは、私たちの憧れや希望といった心の内を投影しているのかもしれませんね。閉塞した社会の中で、人はスカイツリーに様々なことを託しているのではと思いました。

そしてISS! 見事に見えました。四谷からは、真上の月の右横を通って南西へ辿っていきました(予想よりやや遅めの出現でした)。


1212123.jpg
これは、権ちゃんの1月1日の吾妻箸からのカットです。


堆肥



IMGP7512.JPG


この写真は、昨年玉川上水緑道の森田さんの庭を訪ねた時のスナップです。森田さんは秋になると、咲き終わった花や茎、葉っぱを集めて堆肥を作っています。毎日毎日、集めては、大きな庭の一画に積み重ねていきます。じっと見ていて、なんだか温かくなったことを覚えているのですが、なんだろう。
命の再生。全ての有機物は次の命の糧となっていくということでしょうか。命あるものは、必ず終わりを迎える。でも次の命を育んでいく、そんなことを思ったのかもしれません。そう納得して見ると、この堆肥の美しいこと。そして美味しそうなこと。なにか、ちらし寿司に見えませんか?


からくり時計

公園や街角に人が集まって見上げている先には、からくり時計らしきものがあります。定時になると美しい鐘の響きとともに、人形などが動きだし時を刻むのですが、その楽しさのことを思うとすぐに通り過ぎることができません。ときには芸術的な動きをする人形などもいて、驚いたり笑えたりで、なんか平和で良いなあとぼんやりします。


IMGP6144.JPG
中野サンプラザ前のカリヨン「春のうららの隅田川~♪」が聴こえます


ヤツデ

球状に弾けている蕾のいくつかから、星形の白い花が開いている。二段式の花火のようで華やかだ。葉は天狗のウチワにそっくりでかなり大きい。ヤツデに違いない。この時期に咲く花はどれも希少価値があるので、じっくりと見た。樹形がいま一つなので、カタチを整えればお洒落なインドアグリーンに変身するかもしれない。



IMGP8111.JPG
花言葉は「分別」「親しみ」「健康」


ヒイラギナンテン

寒空の下、何とも力強く咲いている花がありました。細いトウモロコシが花をつけているようにも見えます。葉には刺があるので用心深く近寄ると、黄色の小さな花は二層になっていて、なかなか良い香りがします。さっそく調べてみると「ヒイラギナンテン」。「性質は強健で、北向きの庭や家の裏など、悪条件下でも植栽可能な、手間いらずの木です」とあります。


IMGP8107.JPG
花言葉は「激しい感情」「激情」「愛情は増すばかり」。お〜すごい!


椿

明けましておめでとうございます。年末、年始と恒例のアササン(朝散)をしていました。冷え込みが厳しく、外へ出るのは辛いのものですが、歩き始めると徐々にポカポカしてきます。多くの家の玄関には門松が飾られ、正月らしい雰囲気なのですが、歩いている人たちはいつもと同じ。何も変わらないいつもの風景です。少し違うのは山茶花の花がかなり散り、椿の蕾が色づき始めていることでしょうか。


IMGP8214.JPG
足元に一輪、椿の蕾。