空が近くて


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去年のクリスマスの日、夕暮れの少し前、環八の大きな歩道橋の上で、水色の空を眺めていた。大きな刷毛で重ね塗りされた空色や藤色が染みるように広がって、贅沢な日本画の冬空。西からの光がこんなマジックタイムを創っていたのだろう。
一つの歌を思い出していた。

歩道橋の上で
きみに
話してみたくなったのは
きっと
空が近かったからだ

この歌は、新年の歌会に出されていた。こんな解釈をしていた。
亡くなった親しい友人のことを想い続けていた。歩道橋の上でこんな大きな空に出会ったら思わず立ち止まってしまう。そして元気だった君を思い出して話したくなる。

作者:歩道橋の上で振り返って、思わず君に話しかけてしまった・・・。
なるほど、そうであってもかまわない。なぜなら空がこんなにも近くて、美しいのだから。


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