2024年4月

高川山(975.7m)


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山梨県の南に位置する高川山、六年ぶりに山仲間と訪れた。晴天なら富士山が眺められるはずだが、生憎の曇り。今回は、谷川の道から山頂を目指した。

登山口に向うまでのある住宅の庭に、珍しい花を発見。絶滅危惧種に指定されているクマガイソウ。ランの仲間で、その姿は実に面白いカタチをしている。

山に入ると、ナルコユリ、イカリソウ、そしてもう卯月の花が咲きはじめていた。コゴメウツギ、ヒメウツギ、そして珍しいオオツクバネウヅキ。今年は、梅雨が早いのだろうか。

そして、登りも下りも新緑がじつに美しかった。


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絶滅危惧種のクマガイソウ
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外来種のナガミヒナゲシ
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ナルコユリ
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イカリソウ
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チゴユリ
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コゴメウツギ
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ヒメウツギ
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珍しいオオツクバネウツギ
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高川山の登山口に辺り
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高くなる程、緑はこれから

ミツバツツジ


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淡い紫とかわいい新緑が、野山を飾るミツバツツジ。枝先には三つの葉っぱ、上手く表現している名前だと思う。
ツツジが終わって、そろそろフジが咲きはじめているに違いない。

白い花


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歳のせいなのか、日本人の声質が高くなったからなのか、人混みや街の喧噪にやや疲れ気味だ。昔、私たちはもっと声が低く、ゆっくりとした話し方だったのではなかろうか。

大リーグ選手のインタビューを聞いていると、声優のような低音で答えている。そしてそこに笑顔が加わると、ユーモアやセンスのある知的なイメージまで重ねている。

黄色の花に疲れてしまたっとき、白い花は心を沈静させてくれる。白いヤマブキが、登山口の近くに咲いていた。

越冬


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GWが近づいている。なのに天気予報めまぐるしく変わり、雨マークが増えていくのが気になる。旅を予定している人は、気を揉んでいることだろう。

お天気だった週末、木道に舞い降りた蝶の羽の片方が失われていることに気がついた。名前の通りの美しいルリタテハは、成虫のまま越冬する。つまり昨年に羽化して、二年に渡って飛び回っているうちに、天敵に襲われるなどして羽の一部を無くしたのだ。

好いお相手を見つけて、次の子孫を残せよとエールを送ったら、元気に飛んでいった。

八王子城址


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週末、快晴。こんなことをしていられないと、立ち上がり、昼過ぎに高尾に向う。この二週間で三回目の高尾山。家人からは、山菜があったら入れるんですよと、ビニールの袋を渡される。

一週間前、一度は諦めたはずなのに、春の縁起物であるワラビを食べたい。北高尾の日当りの良い土手ならあるかもしれないと八王子城に向う。かなりのピッチで歩いていたら、年輩の男性二人に抜かれる。いつの間にやらスピードが遅くなっているのか!?

トーチャコ。長い土手があったので、じっくり探し始めると、長く伸びてしまったものばかりが目につく。やはり時期が過ぎていたのだ。〜〜ザンネン。

仕方がない。城を攻め落としてから帰ろう。標高450m、けっこうキツいけれど、関東平野を一望できる本丸近くまで来ると、気分爽快になった。

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ここで秀吉の軍勢を待ち構えていたのか
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社が覆われて、中尊寺の金色堂みたい
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八王子城本丸址

小田原


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昨日、小田原歌会にKさんと参加した。久しぶりに訪ねた小田原駅そして周辺は、大きく様変わりをしていた。三十年も前、鄙びた駅前辺りでアジの干物など買って、一杯呑んで、新宿駅まで寝て帰った。

それが、すっかりお洒落に変貌。インバウンドの影響もあるのか、高い観光性と収益性を感じさせる建物やショップが増えていた。

駅前の高架から周辺を眺めて、古い街並を重ねようとしたが、思い出せなかった。
変らないのは、遠くに見える小田原城くらいだろうか。

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アライグマくんもMさんの一席歌にシンミリ

能登半島地震


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能登半島では、地震による被災で転出する人たちが多いと知った。家屋の倒壊により住み慣れた土地を去れねばならぬのは、紛争地や戦争地、気候変動による自然災害地だけではなかった。

いままでの時間、これからの時間を失い、新たな土地で生きていかねばならない人たち。その決断を思うと胸が痛む。

毎月送られてくる情報誌で、能登の被災状況を知りました。

長く愛読している月刊フリーWebマガジン
 Colla:J(コラージ)をご覧ください。


ミツバツツジ


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この時期、山では桜とともにツツジが咲き始める。都会の毒々しい色のツツジとはやや色合いの違うミツバツツジだ。この淡い赤紫の色を新緑の中に見つけると、頬が弛んでしまう。

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幸せなランチタイム

ハナイカダ


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高尾山の山道で

水面に浮かぶ花びらに「ハナイカダ」と呟く頃、山ではもう一つの「ハナイカダ」が花をつける。いまは可愛い蕾だが、それがが開くと、宝石のようにも見えて、思わず葉っぱを折りたくなる、が、そこは我慢。

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花が終わると緑色の実に、そして秋に黒い色に変る。

吟行歌会


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ニリンソウが咲き始めました


週末は吟行歌会で、こんな歌を詠みました。

見上げたり
しゃがんだり
春の森に
私の焦点距離は
忙しい

森は、春の大展示会場でした。

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ホウチャクソウ
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???スミレ
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フデリンドウ
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揺れるヤマブキ

少年老い易く


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開花の遅れた桜に比べて、新緑の早さよ。四谷駅の交差点から迎賓館側を眺めると、プラタナスの緑が、日に日に濃くなってゆく。

それにしても時の流れが速い。人生が加速しているのではないかと思う。小学生の頃、夏休みが永遠に続くのではないかと嘆いていた時間と、いま過ぎて行く時間が同じとは思えない。

あるエッセイに、その謎を解くような学説があった。10年しか生きていない少年の人生の一年は1/10。比べて70年も生きてしまった男の一年は1/70。心理的に短く感じるのは仕方のないこと。

なるほどと、納得してしまう。未知の部分も少なくなり、新鮮な感動も少なくなっていることも、影響しているのかもしれない。

であれば、日常性をかなぐり捨て、目新しいことだけをしていく、と云うのはどうだ。
無計画な旅に出る、恋をする。たぶんその間だけは、人生が止まる、、のではないか。

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フィナーレ


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桜のフィナーレは、台風並みの風と雨の中にあった。散り際は美しく、なんて云われるけれど、穏やかに散っていく様子を見られないまま今年も終焉。
待っていた時間が長かったからか、もうすこしゆっくり桜の時間を楽しみたかった。

しかし、新緑が待っている。さあ、山へ行くぞう〜

お花見


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週末、砧公園で久しぶりに友人らとお花見を楽しみました。酒と肴を真ん中に置いて話し混んでいたら、五時間も経っていました。フラフラしながら帰途へ。
早起きしてつくった鯖寿司が好評でした〜

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花吹雪


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一陣の風が、花吹雪をつくり、川面へと散らしてゆく。花びらが舞うたびに、橋の上では歓声とシャッター音が響く。儚きものに、こころ惹かれるのは誰もが同じ。

今年は待たせたのだから、もう少し長く咲いていなさいよと思いつつも、風が起こす風景をしばらく眺めていた。

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花は、やや赤味が増してくると散るらしい。それは蕊の赤味だと云う

ケヤキ


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雨が続き、青空の桜は、今年は無理だろうか。いいだけ待たせておいて、それは無かろうと、都々逸の一つでも捻りたくなる。あちこちで残念がる歌が詠まれているかもしれない。

桜もいいのだが、この時期の新緑の美しさも見逃さない。高き梢に緑を吹出し、揺れるケヤキにどうしても目がいく。なぜに心惹かれるのか。一つにはその美しいコントラストにあるのだろう。

長く裸木だったケヤキの幹、枝の黒色に、柔らかな刷毛で描かれていくような淡い緑色。黒と緑の色合いの絶妙を風が揺らし、日増しにケヤキたる姿に変っていく。爽やかで勇壮たる若者を見ているようだ。

但しその清々しい色合いもわずか10日くらいか。あっという間に枝々が見えなくなってしまう。

雨に想う


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三寒四温、春の嵐が収まったと思ったら、雨が降り始めた。待ってる私たち、待たせる桜たち、気がきでない。一昨日かな、神田川沿いを歩いていたら、なんと蕾のそばから、葉の緑がポツポツと吹出していた。

八重桜か?と勘違いをする。気温の変化と雨続きで起きた珍しい現象と推察した。そしてこの二三年、桜の頃、なぜか雨が多い。気候変動は、いろんなことを伝えてくれる。

記憶


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ヒメオドリコソウのそばが好きなホトケノザ


10年前の再放送がかかっていた。「にっぽん縦断こころ旅」。京都、鴨川のほとりで火野正平が、外国人に「どこから来たの?」と訊ねた。ニコニコ顔の彼が答える前に「スリランカ」と発していた。

まさに、その通りだった。どうしてスリランカを覚えていたのだろう、分からない。記憶しようなんて思ったはずもなく、まして旅先が毎日変る長寿番組で14年も続いている。その日のワンシーンを覚えていた。最近のことなんかすっかり忘れているというのに。

神様〜なんで「スリランカ」が出たんだ〜
「シルモンカ」

難コース


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オオイヌノフグリとミドリハコベ


久しぶりのORMACの山登り。北高尾のマイナーなコースを歩いてみた。最初は、桜、カタクリ、ヤマブキなどを楽しみながらご機嫌に登っていくと、地図に標されていた通り突然、林道の終点・・・。ところがその先にあるはずの山道が、なかなか見つからない。

本来なら、ここでUターンすべきだったかもしれないが、南に向って200m程登ってゆけば、明るい尾根に出るはずと判断し、わずかな踏み跡らしきコースを辿っていくことにした。野バラを掻き分け、岩にや木に手を伸ばしながら急斜面を登る。滑落しないよう、同伴者二人を振り返りながら、細やかな指示をだして、地図で位置を確認する。

あと10mくらいで尾根に出ます、の声をかけてようやく辿り着く。枝に下がっている赤い布をみて、ホッと一息。ORMACスタート以来、初めての難コース&道迷いコースだった。戻ることを視野に入れ、振り返りながら景色を頭に記憶していたが、もうその心配も無し。

遅いランチは、予定していた富士見台のベンチ。期待していた富士山は、残念ながら黄砂が消して、ぼんやり見えるだけ。さあ、最後まで気を抜かずに下山しようと声をかけて、いつもの蕎麦屋に向った。

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ゴール地点にはご褒美のような桜が