神田川


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昭和の名曲の一つだと思っている「神田川」。この曲を作詞した喜多條忠さんが亡くなられた。自らの体験をこの詩に込めたそうだ。切ないこの曲を聴くたびに、20代前半の日々を思い出す。週末、神田川沿いの友人のアパートに転がり込んでは、酒を呑み、麻雀をし、夕方になれば近くの銭湯に行った。

区画整理が進み、今近くを歩いてもどの辺りかも分からない。喜多條さんはこの碑の前に立たれたのだろうか。結びの「ただ貴方のやさしさが怖かった」の一行に、青春のひとかけらを感じてしまう。

「ただ貴方のやさしさが怖かった」。この言葉から連鎖するのは、上村一夫の「同棲時代」という漫画。幸せにしてやれない自信のなさを優しさでごまかす男とそれに気がつく女。そんなやり取りが描かれていた。

女性の手と紙飛行機のシーン。
窓際にもたれかかる女性の手から、紙飛行機がゆっくりと放たれる。アップのコマ送りシーンを眺めて、上村さんは天才ではないかと思った日があった。

喜多條忠さん、ご冥福をお祈りいたします。


コメント

 僕は浅草生まれの浅草育ちだったので、學生時代に下宿生活をした經験が無いが、何と無く下宿生活をして居る學友の話を聞いて、一人で家の掟に煩はされず、樂しさふだなぁと憧れたものである。是は自宅から通學して居た者は皆同じだったらしい。それで、何となく「神田川」の歌詞の感じが解るし、下宿と言ふ言葉に郷愁さへ覺へるのである。
 アズナブールの「ラ・ボエーム」と言ふシャンソンが有るが、是が神田川のやうに、地方からパリに出て來た画學生の下宿生活を唄ったもので、古くはオペラにもなって居る。
友人でいつもピアノ・バーに一緒に飲みに行くと彼は「神田川」を唄ひ、僕に「フランス版神田川」を唄へと言ふ奴が居たが、彼も今年居なくなった。

A)
神田川のイントロが流れると、パブロフの犬、状態になります。
胸に侘しい光が細く差し込むんです。

貴方はもう忘れたかしら〜♬ とくれば
いや忘れちゃいないよ となります。
議論して、酒呑んで、泣いて笑っていた青春の一コマですね。

「神田川」と「ラ・ボエーム」ですか。
楽しそうなやり取りが聞こえてきそうです。
時が、想い出を拾い上げてくれます。

2021年12月 3日 18:04 | 雅蘭洞英齋居士

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