二季


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日本文学の研究者、ロバートキャンベルさんが、四季が薄れて「二季化」していく心配を新聞のエッセイに綴っていた。

和歌にも歌われているように、日本人が季節に感じる意識を身体に働きかけ、人間の喜怒哀楽を呼び起こしている。とくに春と秋は、自分の限りある人生を認識するほか、他者と向き合い、心を通わせ、喜怒哀楽を共感しながら分け合ってきた。

途絶えることのなかった季節と人々の営み、言語的表現との深い関係が、「二季化」で無になるのではと不安であるとも語っていた。

日本人の心を知り尽しているロバートさんらしい、感じ方です。四季が薄れてゆくと、詩歌はどうなっていくのか、そんな心配をしてしまいます。

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