アジフライ


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アジフライには、いくつかの想い出がある。もう15年ほど前だろうか、関西出身のコピーライターと巣鴨の居酒屋で呑んでいた。「ここはアジフライが旨い」。そうですか、では頼みましょうと云うと「ここはハーフというのがあるから、それ頼んで」。しばらくすると半身のアジフライが来た。小さい、淋しい・・・。男が二人、小さなアジフライを突っついて呑むのかよ〜、可笑しくなった。

ポケットに手を突っ込んで小銭を数えていた青春時代を思い出したからだ。その後も、なんとかのハーフを頼み続けた。回りを眺めると、そこが定食屋であることが分かった。

その彼とのエピソードはいくつもあって、どれも昨日のように思い出す。

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