ジョロウグモ(女郎蜘蛛)


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こんな引用は乱暴かもしれないが、インドへの関心とこのジョロウグモの見方は、ある意味で似ているのではないかと思う。
つまりイエスかノーか、どちらかに別れるはずだ。別にインド好きな人は、ジョロウグモが好きである、といっているのではないが、成否がはっきり別れてしまうものの一つに、このジョロウグモが入っていると思う。
誰がつけたのか女郎蜘蛛。きっと遊女であるお女郎さんを重ねて命名したのだろうと思ったら〜調べてみると意外なことが分かった。

古人はジョロウグモの姿を雅やかで艶やかと感じ、当時の身分の高い女官の上臈(ジョウロウ)になぞらえ名づけたという。

「上臈」の意味は「①年功を積んだ高僧 ②身分の高い人、上流の人 ③身分の高い女官、上臈女房 ④江戸幕府の大奥の職名 ⑤身分の高い婦人、貴婦人」とある。
つまりどれも大変な評価で、昔の人は、ジョロウグモの姿を愛し、高く評価していたことになる。

ちなみにこの女郎蜘蛛はメス。艶やかな色合いの腹をしているからだ。腹部をじっと見ると、まるで刺青か隈取りのようで、この不思議な美しさにウットリする。



コメント

「じょろうぐも」が上臈から來て居るとは初めて知りました。
山碧木さんの「歩キメデス」は何時も勉強に成ります。
僕は網を張って「遊んで行ってくんなまし」と蟲を捕まへて、ムシャムシャ食べてしまふから女郎蜘蛛と言ふのか、と思って居ました。
ギリシャ神話では、アテナと織物の競争をして敗れ、恥ずかしくて首を吊って死んだ美女アラクネを、アテナが不憫に思ひ、首を吊った姿その儘の蜘蛛に變身させてやった事に成って居ますね。ですから蜘蛛は常に糸を紡いで居るのだとか。このアラクネの名前からクモ膜下出血の事を英語で「サブアラクノイド ブリーディング」と言ひますが、悲しい美しい乙女も現在も生きて居るのは嬉しい事です。

A)
僕もてっきり、遊女から命名されたと思っていました。
それにしても雅蘭洞さんの博学ぶりはいつも驚きです。
蜘蛛からギリシャ神話が出てくるとは思いませんでした。

でも、蜘蛛になってしまったアラクネさんは、幸せなのだろうか・・・
と心配してしまいました・・・・
そして、クモ膜下出血にまでつながるとは!?

ここの「クモ」は蜘蛛なんですね。
ラテン語のクモ、たしかにarachnoidでした。

2012年10月31日 20:29 | 雅蘭洞英齋居士

子供の頃はよく見ましたが、おとなになると
見えなくなってしまいますね。

蜘蛛はあまり気持ちイイものではないですが、
良く観ると昆虫は美しいものだと思います。
特に翅の模様。
ただ、台所で遭遇する漆黒のそれはちょっと勘弁です・・・

A)
このクモは山の麓にいました。
配色を美しいと思えるのは、もしかしたら、そこだけを見ているからかもしれませんね。

普通の人はきっと、引くか判断に困ると思います。

たとえばもっと艶やか、華やか、鮮やかな熱帯魚の色合いには抵抗がないけど
アマゾンドクガエルとかになってくると、ビミョーになり
クモや蛇となると、ダメ・・・・。

生態そのものが、実はNGなんでしょうね。

蝶やトンボの羽はキレイです。
とくに瑠璃色の羽をした蝶や甲虫は、心ときめきますね。

2012年11月 1日 21:06 | yachiyo

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