博多の夜は更けて


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福岡歌会の懇親会後、「教えたくはないんだけどなあ〜」と、踊るツアーコンダクターことK氏をけしかけて、Tさんと三人、彼の馴染みの居酒屋に向う。カラオケの誘いには目もくれず、好い日本酒が揃っているというK氏を信じて、繁華街とは縁のない静かな道をすすむ。

「ここだ」。なるほど〜これは気がつかない。地元の若者、それも若い女子ばかり。おいおい、こんな遅い時間まで呑んでいて良いのか〜と思いながら、席につき、グイっとメニューを手にすると、ククク〜、ありました。

まずは菊姫のニゴリね。これこれ、これからいきましょう。ちょっとビビるTさんだったが、美味いと分かると、これで火がついた。「次は 而今!」「お〜450円」。菊姫が300円だったから、この店はどうなっているのだ。焼鳥ほか軽いツマミを頼んで、話し始めると「じつは娘のさ〜」と腰の据わった親父の悩みが飛びだして、フムフムと盃は傾いていくのだった。

東北の二人は、もうかなり呑んでいるたはずだが、イヤ〜強いのなんの。こんな二人とトコトン呑みたかったが、朝の研究会に出なくてはならない。わずか一時間半でお開き。
次に来るまで、この店潰れてはいませんように・・・祈りを込めて後にした。それにしても旨くて好い店だった〜。



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