築85年


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懐かしいエレベータの前に立った瞬間から胸が高鳴った。定員5名ほどのエレベーターがゆっくりゆっくり下りてくる。10名ほどが半円型の階数表示版を眺めているので、階段で上がることにした。階段も年期が入っていて、どこかの国の古いビルの中にいるような錯覚を覚える。こんなビルが銀座にあったんだ。どのフロアの部屋にも個性的なドアが付いている。六階の友人の展覧会の部屋に入ると、これが驚くほど狭い。六畳一間くらいだろうか。

ビルの名は奥野ビル。築85年というから、空襲にも耐えて生き残ってきたのだ。古い名は「旧銀座アパートメント」。かつては銀座屈指の高級アパートだった。設計者は、同潤会アパート建築部に所属していた。その面影がたっぷりと感じられる。ウ〜ム、気に入った。

友人のOさん曰く、近々5階が空くという。どうする。とりあえず借りてしまうか!?と後先考えずに心が動いた。魔界のような空気、すれ違う怪しい妖しい人たち・・・奥野ビル、銀座に残ったカオスだ。


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全てがレトロ。廊下も室内も白一色。これは約束なのだろうか

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ギャラリーが20くらい、ショップも個性豊かだ


コメント

昭和7年に建てられたビルです。(父と同い年だから覚えてる)
2003年だったかな、
ここで初めて、友人たちと3人で帽子の展覧会をしました!
以来、ちょくちょく遊びに行っています。
あのエレベーターは、先日もドラマの舞台に使われてましたね。

その後、3階に、私の師匠がアトリエを構えました。
京橋生まれの師にとって、こだわりのある場所みたい。

A)
もちろん知っているよね。
アート系の人はほとんどここを知っていました。
アチコチ覗いて、何人かのアーティストと仲良くなりましたよ。

それにしても素晴らしいビル。後15年頑張ってほしい。
3階に帽子やさん?〜今度覗いてみようかな。


2016年12月27日 01:45 | Quico

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