2017年5月

紅葉の花


P5274300.JPG

この時期山歩きしていると、いろんな花が落ちてくる。これは紅葉の花。あまり見るチャンスがない。5ミリほどの大きさで、花びらは色づいた葉っぱのようで可愛い。真ん中は実だろうか?


P5284419.JPG
やっと芽吹き

P5294549.JPG
P5284503.JPG
シャクナゲに励まされる


天空の湿原


P5284491.JPG
咲いていたら歌いたかった「水芭蕉〜の花が〜咲いている・・・」


天空の湿原と呼ばれる奥鬼怒の秘境「鬼怒沼湿原」は、標高2020メートルの高さにある。湿原一帯は雪が残り、ようやく春を迎えたところだった。沼までの夏道は雪で覆われて分かりにくく、迷いながら、雪に足を取られながらの長いコース。「テンクーノシツゲン・・・」をお題目のように繰り返し、息絶え絶えに登っていくと、突然樹林帯が切れて現れた。お〜、鬼怒沼〜!

雪が融けはじめたばかり・・・お花畑を期待して登って来たので、ガックリだ。しかし想像を働かせると、木道のそばに水芭蕉やコバイケイソウ、ジョウジョウバカマ、ワタスゲが見えてくる。そしてそれを眺める日光白根山と燧ヶ岳。
地平から湧き出る雲を眺め、冷たい風に煽られていると、まさしくここは天空。一ヵ月後の美しい沼とお花畑を想いながら、木道を闊歩して下山した。


P5284482.JPG
木道に寝転ぶと温かい〜♬

P5284485.JPG
P5284473.JPG
日光白根山(2578メートル)

P5284487.JPG
東京以北で最も高い燧ヶ岳(2366メートル)はまだ雪を残している

P5284439.JPG
P5284472.JPG
ショウジョウバカマが咲き始めていた

P5284467.JPG
コバイケイソウの芽

P5284452.JPG
どうやらこれが、ワタスゲの芽

なんかニオウ


P7230360.JPG

モリにしますか
カケにしますか
と ご意向を聞けば
どちらの蕎麦も
喉を通らん

カケーが喰えん・・・ 分かるねえ。。


枝豆


IMG_0447.JPG

昨晩は旨い枝豆を食べて、いっとき幸せになった。毎晩食べても飽きることがない。しみじみ夏の豆の王者だと思う。そんなわけで、居酒屋に入るとビール&枝豆からスタートとなる。
ビールと一緒、これが理想的。稀に枝豆が最初に出る場合もあるが、これもオッケーだ。しかし・・・待てど暮らせど枝豆が出てこないとき・・・心穏やかではなくなる。人の話が聞こえなくなり、ビールの残りが気になってくる。もしも忘れていようものなら・・・と、想像するだけで、息が上がってきた。もうここらで止めよう。


懐肥やすな 土肥やせ


P5144224.JPG

テレビを観ていたら、こんな名言を語る農家のお爺さんがいた。四国で鳴門金時という品種をつくっている方で「安易な金儲けを考えずに、基本である土作りをしっかりすれば、結果は生まれてきます」と。
そのとおりだ!と思わず立ち上がった。こんな素晴らしい言葉を独り占めにしてはいけないと、さっそく昨日の歌会の二次会で使わせてもらった。

先日Aさんにご馳走になっていたので、「お礼に金言をプレゼントさせてください」と前置きし、「懐肥やすな 土肥やせ・・・」と話したところ、アルコールが回っていたAさん、「今日昼間のゴルフコンペで優勝し、賞金を貰ったので、寄付をさせてもらいます」と即座に反応した。さすがAさん、カッコイイ〜。こうして麹町畑は肥沃に保たれていくのだった。


草間彌生


P5194249.JPG

若い頃は、貧しかったらしい。三日間食事が取れなかったときは鳩の餌となるパン屑を食べて、飢えを凌いでいた。そんな驚くようなエピソードが今朝の新聞に書かれていた。夢への最中、貧しさに負けて挫折する人もいるが、とどのつまりは才能の有無と好きである力の差なのだ。
きっと多くの人が諦めていった。野球にサッカーに相撲に、音楽に、庖丁人の世界に・・・と、このインパクトのある顔を見ながら、思うのだった。


P5194243.JPG
生気を得ようとしているのか、水玉に手を当てている女性


篠田桃紅展



P5214277.jpg
「女」という一文字


草間弥生展。こんなに並んで観るのなら止めようと、すぐにアマノジャクになってしまう。並ぶラーメン屋には入らない、と、椎名誠が言うように、自分の次の行動が分かってしまうことは、したくないのだ。

ということで篠田桃紅展を選ぶ。会場の智美術館を訪れるのは初めて。建物の趣きは、原美術館にちょっと似ているかもしれない。中に入ると和テイストのモダンな室内。抑え気味の照明が、静けさと涼しさを生んでいる。篠田の作品は、水墨の抽象画で「墨象」と呼ばれていて、全部で50点ほどが展示されていた。観ていても疲れない点数だ。

墨、金箔、銀箔、朱といった色が、面となり、線となり、文字となって作品を構成している。作家のイメージと重なるのか、滲むような魅力を放っていた。作者の名が分かると、作品はますます光を放つ。
絵も歌も同じなのかもしれない。


P5214269.JPG
P5214271.JPG
P5214279.JPG
P5194240.JPG
こちらは草間弥生展に並ぶ、長蛇の列


テントウムシ


P5144216.JPG

テントウムシの星を見ると、まるで墨で書き入れたよう。これはナナホシテントウ。草間弥生が見たら、もっと筆で描きいれたくなるかもしれない。☆の多い種類がいて、☆12個ならジュウニマダラテントウで、最大は☆28のニジュウヤホシテントウ。
週末はどちらを選ぶか悩んでいる。ドットの草間弥生か、筆の篠田桃紅か。


共謀罪


P5144174.jpg

いかがでしょうか、と聞けば

分かりにくい法律を忖度(そんたく)で選ぶような権力者に渡してはいけない

と、お答えになった。


仕送り


P5144223.JPG
麦そっくりだから「麦草」。歌いたくなる
麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく〜


朝ドラの「ひよっこ」で、仕送りのシーンが数回出てきた。「仕送り」・・・懐かしい。事務所のY君に、仕送りなんかしたことはないだろう、と声をかけたら「仕送りって、してもらうものだと思っていました」と笑われた。
そうだろうなあ。

じつは、一年間だけ、訳ありの実家に仕送りをしていた時期があった。当時としては、かなりの額だった。独立するために用意していた貯金と給料から捻出して、仕方なしと諦め、一年余計にサラリーマンをして送り続けたのだった。

あの頃、金の卵たちは、みんな仕送りをしていたのだろうかと、千円札を数えているシーンを見ていると心が疼いた。盆と正月にお土産を一杯ぶら下げて、故郷に帰っていた我らの世代。いま仕送りをしている子はいるのだろうか。

白い花



P5144147.JPG

白い花で好きなのは、エゴの花。鈴なり・・と喩えたくなるくらい、降り注ぐように連なっている。ヤマボウシとは対称的に、葉の下に隠れ、うつむき加減のところが、気に入っている。
そして、さあいつでも〜と、雨乞いコーラスの面々も咲き始めた。


P5144110.JPG
P5144101.JPG
P5144104.JPG
P5144106.JPG
P5144150.JPG



白い鳥


P5144133.JPG

薄墨色の空の下、コサギが神田川の浅瀬を散策している。水面に映る我が身の美しさに恍惚と見惚れているのではない。一心に採餌している。流線型の姿には贅肉はなく、動きがじつに軽やか。ときおりの風に隠れていた羽が柔らかに揺れる。冠、胸、尾の部分、どれも飾り羽らしくフワリフワリと美しい。


P5144135.JPG
P5144140.JPG
P5144137.JPG

ヒメウツギ


P5034022.JPG

ウツギの花が咲き始めていた。最初に咲くのがヒメウツギ。そしてタニウツギ ツクバネウツギと続いていく。ウツギの花が咲きはじめると、梅雨をイメージしてしまい、ウ〜ムとなるのだが、雨に濡れる風情も悪くない。
そしてヤマボウシ、エゴの花・・・想いを抑え、重ねて、散歩を楽しもう。


P5054053.JPG
P5033983.JPG
P5033997.JPG
ヤマブキは花を落としても蕊は残り、まだ咲いているかのようだ

P5034003.JPG
アマドコロが可愛い

P5054068.JPG

コウライカン


P5033966.JPG
甲羅干しのし過ぎでは?


全国的に増え続けているミドリガメ。ミドリガメの正式な名前はミシシッピアカミミガメだ。子どものときはきれいな緑色をしているから、ミドリガメと呼ばれているが、大きくなると日本のイシガメなんかを追いやってしまうし、食物を食い荒らしてしまう大食漢。駆除の対象となり、今、増えてしまった池や沼で罠を仕掛けはじめている。


ザリガニ


P5033967.JPG

ザリガニと云えば、ザ・リガニーズを思い出して、歌いだしたくなる。

海〜はすてきだなあ〜 恋〜してるからさ〜 ♬

最近、歌っていない・・・なんて頭に浮かべながら、この温かいシーンを見ていた。ダメダメ〜動かしちゃ、ハサミでスルメを掴んだのを確認してから、ゆっくり引き上げるんだ。
なんて、これは我が心の声なり。


蝶の分布調査


P5054071.JPG

『これはオトシブミです』。ORMACのメンバーと奥多摩湖へ続く山道を歩いているときに、環境省の蝶の分布調査をしている方に教えてもらった。オトシブミ=落とし文。これは三年前にとりあげたので詳しくはここを↓

調査の代表らしき方としばらく話をした。環境省から蝶の分布調査の依頼を受け、どこにどんな蝶がいるか、新たな蝶が発見されたとか、細かく調べて報告しているそうだ。5人ほどのメンバーが、蝶が飛んでくるたびに名前を言い合い、じつに楽しそうだ。

「僕にもこの仕事、できますか?」と聞いてみた。
『みんな趣味の人たちで、プロはいません』。ようし、これは面白そうだ。もう一つくらいなら入れられるだろう・・・。心が動いた。


P5054078.jpg
奥多摩湖へ続くむかし道は、川あり滝あり、神社あり

P5054091.JPG
奥多摩湖は二年ぶり


アマゾン


P5034036.JPG
散歩していたらコバンソウを発見


アマゾンでサギにやられてしまった。GWが始まる前、仕事で使用するフォントを購入したのだが、実体のないサイトであることがすぐに分かった(なんでDHLやねん!)。
アマゾンサイドに対応を求めたが、返金には時間がかかりそうだ。

こうしている今もアマゾン内では、架空のサイトが立ち上がり、消費者を騙してカード支払いを続けさせている。防御を打ち破られたアマゾンは、ショックを隠せないはずだ。手をこまねくしかない背景には、利益優先のシステムと誰でも自由に販売が出来るマーケットプレイスの在り方に問題があるのだろう。

静かだけど、きっと、水面下では大きな問題になっていて、ドカーンといきそうな予感。皆さん、安いと思って食いつくと、痛い目にあいますぞ〜。


GW(2)


P5064095.jpg

毎年、GWは遠くへは出かけないことにしている。静かな東京が一番だよと友人に云われ、なるほど、都心はリゾートのようだと分かったからだ。地方出身者である我が身の宿命から、正月、GWそしてお盆にと、故郷札幌にせっせと帰っていた。高い交通費、沢山のお土産、満席の列車や飛行機・・・オ〜〜よくぞ長く続けていたものだねえ。今では、テレビに映る渋滞の道路なんぞを観ながら、皆さん大変だなあ〜と云っている。


P5054086.JPG

本を携え、美術館を巡った後に、藤棚の日陰で香りを楽しみ、新緑を眺める幸せ。さらにビールでもあれば、なお素晴らしい。


落語ブーム


P4303920.JPG

落語好きのKさんから貰ったチケットを末廣亭のモギリの女性に渡した。両親と一緒にここに来たのは、もう20年も前だろうか。客席に入ると、椅子席を挟むように左右には桟敷席が並び、地味な紺色の制服を召した女性が客を席まで案内し、売店ではお菓子と飲み物がこれまた地味に置かれて売られている。このレトロさ。演芸を楽しむための空間演出というか、昔と何も変わっていない空気に、じんわり心がやすらぐ。

この日は超満員。落語ブームもあるのだろう。若い人が大半。ありがたいことだ、と関係者のように嬉しい。ただ、若い人たちは笑いのサービスをし過ぎる。そんなところで笑わんでもいいだろう、と思うのは、野暮というものか。紙切り、手品、漫才、そして落語家らが次々に高座に上がる。

間に座布団を揃え、めくりを担当するのは、美形な前座さんだ。こんな美人が落語を目指すの?。楽屋の師匠らは、呟いているだろう。「いやはや、時代が変わりましたなあ〜」。調べると、この前座は金原亭乃ゝ香さん。実力がつけば、すぐにお声がかかるだろう。


a1d6daeb.jpg

花と味と


P4303917.JPG

ここ数年、GWの一日を山菜採りに当てている。ワラビとタラの芽が恋しくて、高尾山へ入るのが恒例となった。高尾山には、まだ人の少ないコースがいくつかあるので、ワラビの枯れ木を秋くらいに覚えておく。

しかし先に採っている人がいるようで、お余りをいただいているような感覚が拭えない。それでもピョンと伸びているワラビを見つけると嬉しいもので、心が満たされていく。山の麓には、名の知れた豆腐屋もあって、豆腐と揚げをわずかばかり買って帰る。夕方はこれでキュッ。安近短の幸せがここにある。


P5088889.JPG.jpeg
これは昨年

P4291198.JPG.jpeg
こちらは一昨年