天空の湿原
咲いていたら歌いたかった「水芭蕉〜の花が〜咲いている・・・」
天空の湿原と呼ばれる奥鬼怒の秘境「鬼怒沼湿原」は、標高2020メートルの高さにある。湿原一帯は雪が残り、ようやく春を迎えたところだった。沼までの夏道は雪で覆われて分かりにくく、迷いながら、雪に足を取られながらの長いコース。「テンクーノシツゲン・・・」をお題目のように繰り返し、息絶え絶えに登っていくと、突然樹林帯が切れて現れた。お〜、鬼怒沼〜!
雪が融けはじめたばかり・・・お花畑を期待して登って来たので、ガックリだ。しかし想像を働かせると、木道のそばに水芭蕉やコバイケイソウ、ジョウジョウバカマ、ワタスゲが見えてくる。そしてそれを眺める日光白根山と燧ヶ岳。
地平から湧き出る雲を眺め、冷たい風に煽られていると、まさしくここは天空。一ヵ月後の美しい沼とお花畑を想いながら、木道を闊歩して下山した。
木道に寝転ぶと温かい〜♬
日光白根山(2578メートル)
東京以北で最も高い燧ヶ岳(2366メートル)はまだ雪を残している
ショウジョウバカマが咲き始めていた
コバイケイソウの芽
どうやらこれが、ワタスゲの芽
2017年5月30日 16:04 | カテゴリー: 歩キ眼デス2
コメント
娑婆の煩はしさを一瞬忘れる事の出來る景色ですね。
夏が來れば思ひ出す尾瀬の湿原は、最近は滿員電車見度いですが、此處は未だ静かな樣でいいですね。
僕が日本の化學會社の澁川工場の獨身寮に居た頃は、近いので、休みの度によく尾瀬に行きましたが、其の頃は未だ尾瀬は鬼怒沼濕原の樣に訪れる人も少なく静かでした。
僕は人が混み合って居る事を、國の開發、即ち經濟發展として喜ぶ、馬鹿な資本主義的發想は大嫌ひです。人々の幸せを考へる事こそが、國の充實した本當の發展でせうが。
ムヒカ元大統領の言葉や眞の文明發展に就いての田中正造の言葉を、日本人はよく嚙み締めるべきですね。
A)
そうですか。
その頃の尾瀬を歩く若者たちの装備やファッションを想像できますよ。
歌も流れていたのではないでしょうか。
鬼怒沼湿原は、尾瀬よりもキツかったです。
でも苦労して登った甲斐がありました。
こんな処に来ると何が必要で、何がいらないかが見えてきますね。
下山途中のカエルと鴬、そしてハルゼミの鳴き声は、都会の喧噪を忘れさせてくれました。
そして雪融けの川音。聞こえたのはそれだけでした。
2017年5月31日 07:27 | 雅蘭洞英齋居士
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