くえ


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と云われてもなあ・・・・

コメント

 くえと言はれても、是が美味しいんですよ。
もう50年位前の話ですが、新川に「みどり」と言ふちゃんこ鍋の料理屋がありました。此處は「五つ嶋」と言ふ大關迄行った相撲取りがやって居た店なのですが、五つ嶋はもう誰も知って居る人は居ませんかねぇ? 双葉山を二回も負かした事を誇りに思って居た力士です。それと大關をたった二場所で陥落した史上ただ一人の大關(未だ武双山なんて生まれて居ませんでしたから)として有名だったのです。此の人は長崎五島列島の出身で、ちゃんこ鍋には「くえ」を入れるのが看板鍋でした。此の魚は座布團より大きな魚ですが、味は白身で脂があり、とっても美味しいちゃんこ鍋でした。僕はこの店を贔屓にして居て、いつも場所が始まると相撲好きの友人達と行ったものです。 貴兄のくえの寫眞を拜見して、懐かしく思ひ出した譯です。
 いつも新しい客を連れて行くと、決まって、双葉山を負かした時の取り口を自慢さふに嬉しさふに話すのが面白かったです。東京の場所前には、よく自分の居た出羽の海部屋の稽古に連れてって呉れました。後輩に對しても面倒見がよく、増位山なんかも恩人だと言って居ました。
 僕より二十歳上で彼が活躍して居たのは僕が小學生の頃で、双葉山全盛時代。安藝ノ海、照國なんかが、メンコでは人氣があったものです。

A)
クエから話が広がりました。
昨今、喰えない話ばかりがニュースになっていますが、昭和の懐かしい話でホッコリ。
好きな相撲の後に一杯、こんな幸せなコースはないですね。
それもクエで〜

相撲の記憶を遡ると、先代の朝潮、大内山、千代の山。
そして栃若と続いていきます。
2メートルもある大内山が倒れていく記憶が残っています。
幼い頃なのに覚えているんですね・・・

作家の山口瞳さんが相撲観戦の後、向田邦子さんを連れてうなぎ屋へ。
そこで起こる顛末を思い出しました。

クエはちょっと敷居が高いですが、鯛焼きなら四谷のわかばでいつでも食べられます。
昨日はこんな歌を本郷歌会に出しましたよ。

たとえば
たい焼きの尻尾にも
餡がたっぷり入っていて
甘い香りが鼻腔をくすぐる
そんな 幸せかな

2018年1月12日 10:35 | 雅蘭洞英齋居士

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