国防色


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雪と灯りが美しかった飯田橋駅のライトアップ


昨晩は神楽坂で落語好き仲間と古今亭菊之丞の独演会を楽しんだ。演目は「七段目」と「たちぎれ線香」。七段目には、歌舞伎の女形(おやま)の所作がふんだんに出てくるのだが、あれほど粋で美しく見栄を切れる噺家はいないのではないかと思う。指先までじつに艶やかに動く。芝居かぶれの若旦那を演じる芸は、七段目を知らない客だって引きずり込んでしまった。

マクラで紹介された「軍歌バー」の話が面白かった。間違って入った福岡中洲の軍歌バー。客がコスプレで軍人になっていた。「驚いてママを探すと、国防色の軍服にモンペ姿。肩からは国防婦人会のたすき・・・ハイ〜」「未だにあるんですねえ」。

居酒屋で一杯やりながら大笑いした後、そういえば「国防色」ってどんな色だっただろう・・・昔、両親がよく「国防色」と口にしていた。帰宅してから深いモスグリーンだったかなとググってみれば、カーキ色。そうか、この色だ・・・。


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コメント

 七段目は芝居好きには面白い噺ですね。僕は最近は餘り外へ出ないので、近頃の噺家の落語を聞きに行く機會が有りませんが、二代目圓歌(田中さん)の七段目はよく聞きました。少し越後訛りの有る人でしたが、「時そば」なんかを得意にして居ましたね。
 昔、會社勤めをして居た時に矢張り歌舞伎好きの少し酒癖の惡い重役が居て、小料理屋へ飲みに行った時など、危なくなって來ると、お内儀が「ほら、あんた」と目配せして、下座の三味線を彈き出すので僕が「さやうなれば細田殿」彼が「そんならこのまま」僕「いざ先ずあれへ」と促すと「うむ」と言って
チン・ツン・ツルンツ・チリトテツンと言ふ下座にのって、いい氣持ちで手を大袈裟に振りながら、無事に車に乗る、と言ふ具合でした。

A)
可笑しいですねえ〜
なんだか森繁映画の三木のり平と森繁久彌のお座敷をシーンを想像してしまいました。
芸は身を助くではないでしょうけど、乗る方もいて型通りになる。
漫才なら「あんた なにさせるねん〜」でしょうか。

雅蘭洞さんのエピソードを聞いていると、好い遊びをされていたなあ、
そして良い時代だったのだなあ〜と羨ましくなります。

2018年1月27日 08:32 | 雅蘭洞英齋居士

国防色と聞くと思い出すのはカーキ色の軍服を着て、腰には長い刀をさし軍服の襟には徽章が輝いていた姿が目に浮かびます。子供心にその姿がいかめしく怖かったです。

何でも軍隊・軍隊へと没収され大変な時代でした。
「欲しがりません勝つまでは」「天皇陛下のためならば」とか、無理やり言わされたりしてね。
戦争は二度と経験したくないです。ですからカーキ色は絶対否定の色と成っています。

A)
僕も軍服のカーキ色は、心がザワザワします。
色の記憶というのは覆せませんから、永遠に嫌いな色になってしまう。
仕方ないことです。

今の若い人に国防色と云っても漢字が浮かばないでしょうね。

2018年1月29日 16:35 | tama

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