花の名前
ビヨウヤナギの芽がふくらんできた
この葉っぱを見て「おっ、ビヨウヤナギ」なんて分かるがわけない。小さな表示を見つけたのだ。でも花の姿はちゃんと想像できる。野の花ならけっこう知っていると思う。
じつは、花の名前を覚えようと、決めた時があった。
作家、伊集院静が賭け事にはまって、一時期やさぐれていたときがあった。それはそれで格好がよくて、文無しと言いながらも京都のどこかの小粋な店のカウンターで、一人呑んでいた。女将に呟く。
「あれは侘助ですか」。
女将がふわっと微笑んで、「お客さん、お花のこと、詳しいんですね」と応える。それから会話がポツポツと進んでいく。
これを読んだ時に、立ち上がった。これだ!これでいこう。
侘助なんて、いいじゃないか・・・すぐに覚えた。
それから数年が経って
「お姉さん、あれは、侘助ですか」
「山茶花じゃないの」
ガクッ・・・
2018年3月 9日 19:55 | カテゴリー: 歩キ眼デス3
コメント
面白いお話ですね。落語の「一目上がり」みたいですね。
「これは讃(さん)だよと」言はれた八つぁんが、次の家で「いいさんですね」と言ふと「これは讃じゃない詩だよ」次の家で「遠仁者疎道 不苦者迂知」を「いい詩ですね」「いや是は悟だよ、仁に遠き者は道に疎く、苦しまざる者は知に迂し、と言ふ悟りだ、鬼は外 福は内とも讀めるだらふ」八つぁんは「シと言やぁゴと言ひやがる。こんだゴで無くロクと言ってやらふ」次の家で武者繪を見て「いいロクで御座んすねぇ」「いやこりゃ七騎落ちだよ」
A)
そうかもしれませんね。
椿の花なんてなかなか活けてあることもなく、数年が過ぎたでしょうか。
ある店で、侘助でないことを知っていながら
侘助ですか?と聞いたのです。
が、返ってきたのは予想外の答でした・・・。
それでもめげずに、ヤマブキや萩などが活けてあれば
けっこう誉めているんですよ。
2018年3月10日 14:43 | 雅蘭洞英齋居士
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