蝶道


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小学生の私は、昆虫少年だった。五年生の夏休み、藻岩山の麓でアゲハを追いかけているときに、大きな捕虫網を持っているお兄さんから、捕えたばかりのカラスアゲハを貰った。
いいんですか?と訊ねると「羽に傷がついたからいいよ」と言った。

動かずに蝶を待っているお兄さんを不思議に思い、なんでここで待っているんですか、と尋ねた。すると「見てごらん、木の間からアゲハが飛んでくるから」「蝶道といって、ここは蝶の通り道なんだ」。お兄さんは、大きな捕虫網をさっと動かして、飛んでくるカラスアゲハを次々に捕まえ、三角紙に収めていった。その見事な技に、目を奪われた。

いつか大きな捕虫網を買ってもらい、ここでアゲハを待とう。それは叶わなかったけれど、蝶道という不思議な言葉は、人生のいくつかと重なった。
決められた道を飛ぶしかないアゲハ・・・。こんな歌をつくった。

蝶には
蝶の道がある
蝶道
ときとして
捕らわれるための


コメント

お久しぶりです。
お元気と思います。引っ越して半年。
アゲハも庭にやってきます。

蝶の道、僕の観察の結果わかった子t路は、
彼らは、光と陰の間を飛ぶということ。
嘘のような本当の話です。ただ、僕の観察ですけどね。

A)
蝶が、光と陰の間を飛ぶ・・・
本当にありそう、その時、蝶の色は美しく変化する。
和田さん、なんだか熊谷守一みたいだ。

2019年7月15日 20:12 | wada

毛獣道という言葉はよく耳にしますが、それぞれに道を持っているのでしょうかね。
考えて見ると蜘蛛でも同じ所にばかり巣を張りますよね。
やっぱり餌食になる通り道を察知しているのでしょうか。
生態を探って見ると中々面白そうです。

A)
蝶道は、蝶の好きな樹々や花々があるからです。
柑橘系の樹にはアゲハが多いのも卵を生むからですし
蜜の好きな花に多くが集まるのもそうです。

酒の道もありそうですね (^_-)

2019年7月27日 15:55 | tama

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