山萩(やまはぎ)


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万葉集の中で一番読まれている花が、萩らしい。夏の盛りからポツポツと開き始め、晩秋まで長い期間咲いている。この花、なんか好いなあと思いはじめたのは、いつ頃からだろう。マメ科の花らしく、カラスノエンドウなんかに似ている。枝がやや垂れ下がり、そこに花を点々とつけて風が吹くとゆったりとしなって、秋の風情を醸しだす。

もしかしたら風に揺れるモノが好きなのかもしれない。芽を吹きはじめた頃の柳、茎を長く伸ばした白いサギソウ、高山植物、そして風鈴や煙、もしかしたら洗濯物まで。

風は何かを動かしてメッセージを送ってくれる。


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