キセル


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引き出しの中を片付けていると、古い切符が出てきた。刻印は、昭和47年4月16日。桜は散った頃か、もう半世紀が経っている。30円は一番短い区間のはずだ。新宿からの一区間 、どこの駅で下りたのか、今となっては定かではない。貧乏だったということもあったが、当時の若者にとってキセルは当たり前の乗車方法だった。安保闘争が盛んだった時代だから、国営企業への偏見が、キセル乗車を助長させていたのだろうか。

驚くようなエピソードがある。友人の一人は、大阪の恋人に入場券を一枚余計に買って入場してもらい、ホームで同じようにカットして堂々と東京〜大阪間をキセルした。途中検札は来なかったのか?と聞いたはずなのだが、なんと答えたのか、忘れてしまった。


コメント

 キセル、何十年も聞いた事が無かった懐かしい言葉。
現代の若者は「キセル」が何か、又、何故途中無賃乗車をキセルと言ふのか、も説明しないと判らないでせうね。
 大阪から東京迄のキセルとは随分壮大なキセルです。少しの距離のキセルでも、檢札が來た時の言ひ譯を考へ乍ら落ち着かなかったのに。
 當時は代金の節約もあったかも知れませんが、スリルを味はふ氣持ちも少しは有ったでせうね。

A)
若い人は知らないでしょうね。
定期さえあれば、キセルが横行。購入した切符を捨てる者がいれば
それを拾って使う者もいたり・・・
今は、電子化、自動化されてキセルなど難しい時代。

先日、東京駅で出口を間違えてしまい
急いでいたこともあって、八重洲から丸の内へ入場券を買って通過しました。
余計な出費となりました。
東京駅は不便な駅です。

2020年3月17日 07:38 | 雅蘭洞英齋居士

学生の時、私も大阪から東京までキセルしました。検札のない快速の乗り継ぎで、金はないが時間だけはあったから出来たワザ?です。
東京では、定期を持っている友人が一区間の切符購入で入り、その切符を受け取り出ました。昔の定期は見せるだけでOKとは、今の人には驚きかもしれません。

A)
ご無沙汰しています。
そうですか〜青春してましたね。
テッちゃんのごとく、快速の乗り継ぎですか・・・
今なら青春18切符で堂々と旅の気分を味わいながら大阪まで行けますね。

国鉄時代といえば
改札で聞いていたハサミのカチャカチャの音、列車が到着するたびに
語尾が伸びる駅名の呼び声や赤帽たちが闊歩していた構内などなど
どれも懐かしく蘇ります。

2020年3月18日 07:29 | 清也

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