マハにハマる
知人から原田マハは、いいですよと教えられて、素直に一冊目を購入。「まぐだら屋のマリア」。「尽果(つきはて)」という架空の地で、夢を失った若き主人公が料理人マリアに助けられ、立ち直っていくという作品だ。一気に読み終えて、この作家には力があると感じ、次々に夢中になった。
ここにないもう一冊に「楽園のカンヴァス」がある。ルソーとピカソが生涯抱えた秘密をベースに、ミステリーに仕立てた作品。誰かに貸したのだろうか、見つからなかった。
原田氏は、元キューレーター。学芸員と訳されるが、美術館、文化施設の専門職の呼称で、欧米では一目置かれる職業だ。氏は、森美術館の設立に携わった後、作家の道をすすんだ。
そんな背景もあってか、美術や画家を描いた作品が多い。「たゆたえども沈まず」は、ゴッホのいた19世紀末のパリを物語にしている。折れそうで沈みそうなコロナ禍のなか、誰もがお呪いにしたい言葉になるのではないかと思う。
「たゆたえども沈まず」。
落ち込みそうになったら、口にしてみてはどうだろうか。
2020年12月16日 18:26 | カテゴリー: 歩キ眼デス3
コメント
僕はマハさんの本は未だ讀んだ事は無いが「たゆたえども沈まず」と言ふパリ市の標語を聞いて、懐かしく思った。と言ふのは、昔、仕事でパリによく行って居た頃、パリの色んな役所とか、學校で此のパリ市の標語にお目に掛かったからだ。
星さんも御存知かも知れないが、パリ市の紋章、帆船の下に此の標語が「Fluctuat nec mergitur」とラテン語で書かれて居た。16世紀からパリの紋章に成って居たらしい。
パリは江戸と同じく水の都、水運の街で、船乗りが勢力を持って居て、船乗りの長が市長になり、船乗りの標語が其の儘、パリの標語になったのだ。江戸はその後近代に成って山碧木さんの指摘されるやうに堀を埋めて暗渠に成ってしまったが、パリには未だ水運の名残が残って居る。今、パリはテロの標的に成って居るが、パリっ子は言って居る「どんなに大風が吹いても此の船は沈まないぞ」江戸はのんびりして居る。どんなにコロナ風が吹き荒れても、政府の人間は大人數の會食は止めないぞ。國民は駄目だが。
A)
「たゆたえども沈まず」。
セーヌ川は、何度も氾濫を繰り返して街を水浸しにしたそうですが、
パリッ子たちはその度に、この言葉を唱えて、
街を復興させてきたと書いてありました。
いい言葉ですよね。
自分にはめてみると、重いものを捨て身軽になってこそ、荒波に揉まれても
漂っていける・・・そんな解釈をしてみました。
木の葉は沈まずの精神で。
ステーキを食べながらGOTOは止めないぞ〜の予定が頓挫しました。
さて世界中でふたたび感染が増えてきて、ワクチン前に広がりそうです。
この先どうなるのでしょうね・・・
2020年12月17日 13:27 | 雅蘭洞英齋居士
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