石岡映子


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東京都現代美術館で石岡映子の大懐古展「血が、汗が、涙がデザインできるか」を観てきた。というか体感をしてきた。さまざまな展覧会を観てきたが、こんなにもアドレナリンが出まくったのは初めての体験。美術館を出た後も興奮が収まらず、凍て月の光を浴びて頭と体を冷やした。
彼女のスケールの大きさをあまりにも知らな過ぎたのだ。

館内にインタビューに応えている石岡の声がずっと聴こえている。日本での広告の時代を「静」とするなら、ニューヨークへと拠点を移し、舞台、映画、ミュージカル、オペラ、サーカス、オリンピックへと活躍の舞台を広げた時代は「動」。その圧倒的な仕事の質量に押しつぶされた。

館内はいくつもの空間に仕切られている。映画やオペラ、サーカスなど、その場に居合わせてるかのような展示空間の演出が凄い。音と映像、そして彼女のデザインした衣装の森の中で、呆然と立ち尽しているとアドレナリンが分泌しはじめた。一つの個性、才能は、ここまで大きくなるものだろうか。空間を移動をしながら感じたことはそれだった。

色校正、コンセプト案、デザイン画、絵コンテ、どれも妥協を許さない石岡の姿があった。今まで自分の歩んできた世界にこんな人がいたのかと思うと、茫然自失となった。

年が明けたら、もう一度、行こう。行くしかない。

石岡映子「血が、汗が、涙がデザインできるか」
2021年2月14日まで。


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一度来てたはずなのに、建物の構造をスッカリ忘れていた


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