心意気


P1250013.JPG

商店街を歩いていたら、半纏を着た青年から「これどうぞ」と渡された。なんじゃこれ?と、思いながら「ありがとう」と云う。すると「一つ質問していいですか」と聞くので、「どうぞ」と応じる。

携帯はどちらのメーカーをお使いですか?
ドコモだよ。

一ヶ月の料金は、おいくらくらいでしょうか?

なるほどね・・・
質問は一つじゃないの。これ返すよ。と云えば

すいません、どうぞ持って行ってください。

と言うわけで、「シュガーラスク味うまい棒」がテーブルにある。先日、このうまい棒の記事が新聞に載った。1979年以来、初の値上げ。10円から12円。

しばらくその記事を眺めた。数えると、43年ぶりの値上げ、それもたった2円。製造元である東京都墨田区のヤオキンという菓子メーカーの子どもたちへの愛情、そして値上げに踏み切らざるを得なかった無念さが伝わってきた。

いま、世界的なコロナ感染の影響で暮らしが脅かされている。輸入に頼る食材はその影響を受け、値上げが相次いでいる。

15円ではなく12円。昭和に戻ったかのようなこの値上げに、下町職人の心意気とこだわりに心が沁みた。


コメントの投稿

トラックバック

トラックバックURL: http://1c.3coco.info/mt-tb.cgi/3303