巨樹
桜好きの友人S夫婦に誘われて長野は戸隠、飯綱周辺を回って、たくさんの桜の巨樹を見てきた。いま桜は、標高の高いところも見頃で、リンゴやモモ、モクレン、レンギョウなどが一斉に満開を迎えていた。
吹きこぼれる、沸き出す、覆いつくす、そばに寄ると桜の巨樹は人を呑みこんでいく。風をうけると一気に花びらを飛ばす。しかしそれでもなお、満々と花を抱えている。
あらゆく角度、遠近、遠くの景色と合わせたりして、その優美で悠然とした姿を眺める。こんな贅沢な楽しみ方があったのだ。
200年から300年を経た荒々しい樹皮は、美しい花とは対照的だ。ゴツゴツとした中に秘められた静かなエネルギーを感じた。リオのカーニバルのごとく、この一瞬のために一年があるのだ、云っているかのように。
2022年4月26日 15:20 | カテゴリー: 歩キ眼デス3
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