人と森のかかわり


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週末、山岳会の自然保護委員会で「人と森のかかわり」という基調講演を聞いた。講演者は、哲学者の内山節氏。久々に学生のような気分で、大切なことはメモったりしていると、哲学と云う観点からの自然の話は、穏やかに心に沁みた。

自然との関係が人間をつくり、人間との関係が自然をつくる。自然は人間の道具ではなく、人間の存在自体が自然との関係によってつくられているという思想。つまり自然や森の生命力が、人間の生命力をつくっているという。

そのなかで「気」という、自然の中の流れが、人間の「気力」をつくりだしているという話に惹かれた。私たちのカラダの中には、自然や森の生命力や気の流れが存在しているという。

山々や神社、仏閣に手を合わせて気を送り、暮らしの中で多くの気を受け取っているという自然信仰。純粋で清浄な関係こそが真理であるという思想。森は神仏の世界でもあり、その許しを得て利用させてもらっているという考え方。

聞き終わった後、先人たちの知恵や教えを私たちは、守っていないのではと思った。そして「祟り」と云う字は、「宗」の上に山とあることに気づく。山頂には祠や神社が多い。好き勝手をして自然への敬いを忘れ、荒らし続けていると、祟りが起きるのは当然なのかもしれない。

山火事、氷河・永久凍土の融解、海水温の上昇、メタンの流出、そして気温上昇と・・・

コメント

全ての人において大切なお話と思いました。
貴重講演の内容を、ありがとうございました。

A)
哲学者の人とは、なかなか接点が持てないので
お話は、新鮮に感じました。
物事は、当たり前に平易に感じることが大切なのかもしれません。
そこが難しいのですが・・・。

2023年10月24日 17:36 | ゆみゆみ

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