どろ亀さん
自然林がそのまま残って、ハルゼミが啼き、フカフカの道を木漏れ日が照らす。ここが自衛隊の演習場だなんて、信じられなかった。特別の許可を受けなければ、入ることができない緑の別天地。
ふと、亡くなったどろ亀さんこと高橋延清さんを思い出した。東京大学生物系研究科の教授でありながら、一度も教壇に立つことなく、「森こそが教室」と現場主義を貫き、北海道の演習林で定年までを過ごした。変わり者に見られていたが、林学の研究者として実践に専念され、多くの人材を育てた方だ。
HPのトップには「森が豊かであれば、人の心も豊かなのだ」とある。その通りだと思う。豊かな森や山を失ってはいけない、焼いてはいけない、砂漠にしてはいけないのだ。
この日、誰もがこの豊かな演習林のなかを、幸せな気分で歩いていたと思う。
2024年6月 4日 16:38 | カテゴリー: 歩キ眼デス4
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