もらい泣き


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縁があるのか、再びのスタンウエイ


そのコンサートのアンコールでもらい泣きをした。「飛澤直子追悼コンサート」。ご本人である直子さんが4月に急逝され、プログラムが変った。ご主人の飛澤浩人さんのヴィオラ、娘さんの絵芽さんはヴァイオリン、そしてご友人お二人がピアノというアンサンブルで、直子さんが愛した音楽世界を奏でた。

絵芽さんはまだ芸大高校の2年生だが、すべての曲に思いを込めて弾いていた。この日のスタインウエイは、お二人の弦楽器を立てていたのか、軽やかだった。プログラムが終わり、アンコール曲は親子での奏楽、モーツァルトを選んだ。直子さんに届けようと二人の音はメッセージを帯びていた。

終わった瞬間、絵芽さんが堪えきれずに泣いた。拍手が響き渡った。亡くなられてまだ二ヵ月も経っていないのだ。笑っては泣いて、そして笑おうとしていた。

よく頑張ったねと、父は娘を優しく見つめていた。ドラマを観ているようなシーンに感動し、お二人に無言のエールを送った。希望が溢れるようないいコンサートだった。

コメント

そうでしたか、、、
お辛い心境の中、真心いっぱいの響きでしたね。
こちらも最高の演奏会でしたでしょう。

A)
会場は紀尾井ホールで事務所からも歩いていけます。
お二人で作られていく調べに、親子はどんな思いを寄せていたのでしょう。
帰り道、ずっとそのことを思っていました。

2024年7月 3日 00:03 | ゆみゆみ

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