帽子


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靴磨きが帽子を被って、客は無帽だ

東京都写真美術館の「時間旅行」という企画展で、日本の百年の風景を紹介していた。緩いピントの向こうに見える風景や人物のモノトーン写真にノスタルジーを感じてしまうのはいつものこと。消えていった文化や風物に、哀惜の思いが重なる。

消えていったものに、男の帽子がある。明治以降、帽子はたしなみであり、地位のシンボルの一つでもあった。問屋の丁稚や手代はハンチングと決まっていたし、サラリーマンはソフトを被っていた。

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モボ、モガがカンカン帽を被ってる

昭和に入ってからも帽子は続いたが、世界的な風潮に押されて、ソフトを被る人が消えていった。それは中流階層の台頭と重なった。外を歩く習慣も少なくなり、高温多湿の夏には向かないことで、パナマ帽やカンカン帽に変っていった。

コメント

深く懐かしい思いになりました。

最近は男性日傘が増えてきているようですね。

A)
帽子から日傘でしょうか。
お洒落よりも健康〜、そんな時代になりました。

梅雨明け前から、この気温。空けるとどうなるのでしょう。
恐ろしいことです〜

2024年7月 9日 14:59 | ゆみゆみ

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