安藤久三連続講演会



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安藤さんの若さはどこから来ているのだろうか。皺ひとつない表情と話し振りを見ていると、若さや健康はどうも努力だけではなく、小生にはもちあわせのない品格の如く、生まれつき備わっているものではないかと思ってしまう。「安藤久三連続講演会」。昨晩は、101年に渡る波乱に満ちた人生の話を聞く会だった。

生まれたときは未熟児で一キロにも満たなかったが、脱脂綿に含んだヤギの乳を飲み、なんとか育ったと話す。もしかしたらその時に、強い生命力を身につけたのだろうか。
戦前、小林多喜二の講演を聞いている時に、特高に踏み込まれ一緒に連行された話や支那事変(昭和12年)後、徴集されて中国に渡った話など、頑強な心身を持ち合わせていなければ、到底試練を超えられなかったはずの事件をじつに穏やかに話す。まるでつい最近、体験してきたかのように。

そして戦前戦後を通して交流のあった太宰治、天丼をご馳走させられた井伏鱒二、役者にならんかとすすめた小津安二郎など、西荻窪のフォレストガンプは、昭和の時代のエピソードをいきいきと語った。
間近で話を聞いていると、安藤さんのように100才まで生きられるのではないかと思ってしまうのが不思議だ。
さて来月はどんな話が聞けるのだろう。早く山の話が聞きたい。


コメント

文章を読ませて頂いて居ても生き生きとした感じが伝わってきますね。
持ち合わせたおおらかさと言うのでしょうか・・・・

ともかく戦争で外地に行っておられた方は共通して辛抱強いと思います。
少々のことでへこたれない強い精神力が、体を貫いているようにお見受けします。

私の字でもそんな人か居られましたが、脱穀機で手の指を無くされましたが、
それでも握り拳のような手で最後まで山仕事をされておられました。
貴重なお話次も楽しみですね。元気を頂けそうですね(゜.゜)

A)
おかしなテレビ番組を見ているよりも
年配者の体験を聞くことは、身に沁みることが多いですね。
安藤さんのお話は、なるほど、やはりそうなのかと、
温かいものが伝わりしみじみとしました。

とくに40人ほど講演会、それも目の前で聞くのですから
その波長は大きく届いてきます。

始まる前に流されていたビデオでは、安藤さんが奥多摩の山をひょいひょいと
歩いておられ、その身の軽さに皆さん、驚かれていました。

次回も楽しみです ♬

2012年9月21日 09:02 | tama

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