勘三郎


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明るくなるまで見守ろうとしているのか、朝の半月がまだこの高さにある。梨園の太陽が沈み、こちらも半泣きの気分だ。いつも華があった。もし同席の機会をもてたとしたら、彼の表情を気にして見ていたかもしれない。所作や笑いには、周りを明るく華やかにする不思議な力があった。
ある雑誌で、一年に渡り12人の女優と対談する企画があったが、話の聞き方やツッコミがお茶目であるにもかかわらず洒脱で感心したことがある。若い時分から男の色気が備わった人で、年下にも関わらず羨ましく思っていた。あ〜勿体ない。この気分、星野道夫や筑紫哲也を失った時の気持ちに似ている。
これから先、もし彼がここにいたら、どんな表情でどんな話をするのだろうと、思うことがあるかもしれない。そうでしか想いやれないからだ。しかしそれもきっと寂しいに違いない。



コメント

私も同じような思いです。
どうして惜しまれる人は先を急ぐのでしょう。
今からが一層輝きを見せる役者さんだったのに。
本人は無念だった事でしょう。
ああ無常・・・・・・涙

A)
権師匠が涙する気持ち、伝わった来ました。
本当に惜しい役者でした。
やんちゃなお坊ちゃんだと思っていたら、いつの間にか遊びを
芸に活かしているような良い歳を重ねていましたね。

歌舞伎座の完成を励みにしていたと聞いていますが、
子供たちがきっと精進して、いつの日かオヤジそっくり!と
往年の勘三郎ファンを泣かせてくれると信じています。

2012年12月 6日 16:16 | tama

勘三郎のUPありがとう。
出るのはため息と涙、おもしろかったなあ勘三郎。
しばらく歌舞伎休みます。

これから追悼番組が次々とありそうですが、まずはこれを見て欲しい。

NHK総合 12月9日(日)午後1:05~午後4:00
NHKアーカイブス「さようなら中村勘三郎さん~芸に生きた日々~」

NHK Eテレ 12月9日(日)午後9:00~午後11:30
十八世中村勘三郎の至芸

A)
ありがとう。
さすがチェックが早いね。涙しながら見よう〜!

春頃に一緒に行こう。

2012年12月 7日 04:46 | 権之助

十八代目中村勘三郎が急逝したのを聞いて、そんなに惡かったのか、と誰もが驚
いたに違ひない。
 先代十七代目中村勘三郎の家の正月の風景が、昔、テレビで放映された時、未
だ勘九郎だった小さい彼が家の中をちょこちょこ走り廻って、轉んだり、とても可
愛いかったのを想ひ出した。
 先代は「もしほ」の頃は顎が無いので「ぼら」と言ふ渾名で、「勘三郎」に成
ってからも、或事情で、意地が惡く、僕は餘り好きでは無かった。
 十八代目は歌舞伎を若い人にも好きに成って貰ふ努力したり、それも猿之助の
様なサーカス歌舞伎で無く正當派の演技で、演出は多少合理的に若者が觀ても可笑
しく無い様に工夫したり、芝居小屋の正しい大きさを尊重して、平成中村座を作っ
たり、野田氏と交流して、現代物の演出も參考にしたり、大變、好感の持てる、歌
舞伎の存續には欠かせない、大きな役者だったので、本當に残念だ。


A)
ごめんなさい。返信が遅くなりました。
勘三郎の話はアチコチから聞こえてきます。
役者にしたいような男そのままで、誰からも好かれるとはこんなタイプだったと
改めていろんな舞台や姿を思い起こします。

語り継がれることで、いつまでもファンの中に記憶されていくと思います。

2012年12月 7日 09:44 | 雅蘭洞英齋居士

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