三弦物語


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舞台の横に並べられた三味線の数々。ルーツも分かる



神楽坂の友人から誘われて、今年も法政大学主催の「伝統芸能を鑑賞する集い」を楽しんだ。演し物は「三弦物語ー海を渡った三弦の系譜」。中国の三弦、沖縄の三線、そして日本の三味線を様々な伝統芸能を通して紹介、演奏するというもの。
まずは中国の三弦。五本の指に義爪を付けて弾くので、流れるような音が生まれてくる。演奏する女性の背筋も美しく、しばし古き良き中国を感じさせてもらった。三弦の後は、沖縄の三線。14〜15世紀頃、琉球の時代に中国から伝わった。テンポの良い三線の音が会場に広がると、誰かが踊りながら前へ出てくるのではないか、と期待したがそんなことはなかった。

そして長唄。司会を担当する杵屋浅吉さんのとぼけたような話し方がなんとも可笑しく、会場の空気を和らげていく。間合いとテンポが良くて、落語の世界に入っても、味わいのある芸風を確立したのではないだろうか。
あ〜思いだしても可笑しい。
ところが三味線を持つと様子が変わる。やや首を前に出し、頭も目も微動ださせずに、三味線の音を引き出していく。若手のホープとの掛け合うような見事な合奏。そこに歌が入ってくるのだから、もう歌舞伎の世界だ。いいね〜♬
そして義太夫では、浄瑠璃の人形が見えてくるようだったし、若手の津軽三味線が奏でられると、津軽は爆発だあ〜というくらいのエネルギッシュな波動が会場を覆った。じょんがらはラテンのリズムだ。
三味線フルコースが終わると、拍手喝采。大学の主催らしく意義のある企画だったし、想像以上に面白かった。今年で終了なんて勿体ないねえ・・・。


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