笠ヶ岳(2)


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わずかな間で、こんなに爪は伸びるものだろうか。そう思いながら、プチプチと爪を切った。3㌔減った体重は、少しだけ回復した。ただ足の筋肉痛は、まだ収まらない。

登った長い山道を地図で辿って、風が運んだ樹々の匂いや小さくなって谷に消えていった温泉街を思い出している。高度をあげていくと、稜線から遠くの山々が見え出した。「おっ、焼岳だ、槍だ、立山、乗鞍・・・・」と、深呼吸しながら、汗を拭きながら、水分を補給して、目を細める。

まさか笠が岳の位置から穂高連峰を見るなんて、考えてもいなかったから、その美しく厳しい稜線を眺めると溜息がでた。笠が岳までの道のりはいやになるほど長い。山のネットの声はどれも「キツかった」だった。それでも、いくつもの雪渓や沢筋を流れる雪解けの水、揺れる高山植物を見つけると、懐の深さよ、その山容の豊かさよと賞讃せずにはいられなかった。

登山計画書には【登り8時間40分】休憩含まずとあったので、わずか二時間の仮眠で体が保つのか不安だった。五時半、穂高温泉を出発。登山口までの約一時間は、順調だった。


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穂高ケーブルの第二駐車場から出発

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山に朝が訪れた。登山口までの5㌔をお喋りしながら歩く


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登山口の標識には北アルプスの山々がズラリ。なんだかどこも近そうに感じる・・・


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上を一枚脱いで、リュックをぐっと固定して、さあ登らん!


コメント

雨男はすっかり返上なさいましたね。
痛み止めを飲みながらでも最強グループに加わる
精神力お見それ致しました。
何事もなくお帰りになれてなによりです。

確かに痛みが吹っ飛びそうなほど素晴らしい景観
ですね。
「山を愛する人はこ心優しく・・・・の歌が聞こえてきます。

A)
痛み止めは先に飲んでおいた方がいいですね。
(普段はほとんど飲みません)
今回は、いろんなタブレットをもっていきました。
こまめな吸水時に、沖縄のサトウキビのエキス、岩塩、亜鉛などを
摂取したら、渇き、痛み、疲労をあまり感じませんでした。

体力はあるようですが、普段のトレーニングをもう少ししなければいけません。
もっと楽に登れることも分かりました。

すれ違う人たちと、笠ヶ岳の素晴らしさを分かち合いました。
「こんな良い山だと思いませんでした」
ほとんどの人が、そう口にしていました。

2015年7月14日 22:01 | tama

3㎏も体重が減るなんて、いかにハードだったか想像するに余りある!

世の中にはウルトラマラソンというのがあって、サロマ湖100キロとか四万十100キロとか阿蘇カルデラ100キロってのがあるのは知ってた。そんなの人間のすることじゃないと思ってたけど、ここにも人間の限界に挑戦した人がいる。尊敬します。

ともあれ78座登覇おめでとうございます。

A)
引力のように、すい込まれていった企画で「笠ヶ岳」へ。
12時間半なんて、すごいよね。
ホント、よく歩いた、あの炎天下で、今でもうそのような話・・・

3リットル以上の水分を摂取し、オニギリ他、あれこれ摂っても
カラダの中の水分が失われていった。

余計なお腹のでっぱりは、こんな日のためにあったのか・・・と
凹んだお腹を撫でてから三日目、すっかり元に戻りました〜

(^^;

ご声援、ありがとうございました〜

2015年7月21日 13:14 | 蘭子

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